柳澤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成14年4月2日(火)9時19分~9時27分)

【閣議案件等】

今朝の閣議ですけれども、4月6日から春の全国交通安全運動が始まるということが報告されました。アフガニスタンの地震災害に対して緊急援助が行われるという話もありました。

閣僚懇に移りまして、閣僚の給与の一部返納のルールが変わるということが再度確認されました。低公害車の導入の促進が強く求められまして、各大臣、副大臣、政務官の公用車にあっては、平成14年度前半に替えるように環境省との間で調整することになりました。ワークシェアリングに関して、政労使の合意が出来上がったことが報告されました。緊急対応型というものであって、中長期的な将来のことについては今後だという、こういう話でした。以上です。

【質疑応答】

問)

昨日、「みずほ」が発足しましたけれども、一連の再編から実際に4大グループとしてスタートしたわけですが、市場の評価というのは総じて今一つというところだと思うのですが、別に「みずほ」というわけではなくて4大グループ全体として、今後期待するものとか果たすべき役割というのは、大臣はどういうご認識でしょうか。

答)

これはもう何と言うか、まず経営者が眦じりを決して統合の成果を上げるべくリーダーシップを発揮してもらいたいと、こういうことです。それから、リストラももっと進められるべきところをきちっと決めて進めて行くということも必要だと思うし、何よりもビジネスモデル、これを今ご指摘の銀行の場合には非常に組織自体にビジネスモデルへの覚悟というか、心構えが表現されているわけで、これが現実に結実するように、さらに一層努力をしてもらいたいというようなことで、早く後ろ向きのいろいろな、不良債権処理ですけれども、それを正常化して、前向きな仕事に取り組んでもらいたいと、こういうふうに心から思っています。

問)

その「みずほ」なんですけれども、昨日、ATMのトラブルがありましたが、巨大だけに結構影響も大きいと思うのですが、その現状報告なり再発防止策なりの報告はありましたでしょうか。

答)

そういうことは勿論報告を受けているわけですけれども、大変遺憾だと思いますね。遺憾だと思いますけれども、いろいろ節目が幾重にも重なったということの影響もあったようですから、これは早く立て直して、出だしのイメージも、顧客へのイメージも大事ですから、手際良く処理してもらいたいと、こういうふうに思っています。

問)

昨日発表された日銀短観の件ですが、大企業の業況判断では先行きの悪化の下げ止まりという明るい兆しが見えたのですけれども、中小企業の方はまだ悪化が続いていて、特に資金繰りとか金融機関の貸出態度についての項目は悪化が続いているのですが、金融庁の方では年末、年度末とかに貸し出しを円滑にするようにというようなお願いをしたりとかしているのですけれども、そのようなことについてコメントをお願いしたいのですが。

答)

これは今のお話にあったように、年度末についても格段の配慮をお願いしたいということは私共の方で申し上げたのです。申し上げたわけですが、それとは別の話として、資金繰りと貸出態度について、これは日銀短観の要点が発表されているのですが、もう一つ私は資金需要というのも是非何と言うか、勿論資金需要というのは資金繰りの裏腹だから、資金繰りさえ見ていれば資金需要というのは分かるのではないかという話もあるのだけれども、資金需要の方も見てみると、さらにいろんなことが分かって来るのではないかと思っていまして、私はその3つを出来るだけ見るようにしているのですが、ちょっとまだ資金需要のDIが昨日の短観ではまだ見ていないものですから何とも言えないのですが、少し悪化が進んでいるということは、これは認めざるを得ないというように思いますね。特に資金繰りの方でしょうね。

資金繰りの方がちょっと厳しさを増しているということで、これについてはやはり現場はどうなっているのかと、今日も国会で質問があるようで、質問者自身も今日の通告の質問では、金利は高くても良いから貸してやるべきでないかという質問のようですね。私はそうだと思うのですよね。やはり厳しい話ではあるのだけれども、資金そのものが欲しい場合には、やはりリスクがあってなかなか貸すのが大変だというような時は、それでは金利はある程度出しますから、それでリスクを吸収して、是非貸してくださいというような話というか、そういう合意形成が段々これから進んで行くことが大事だというように思います。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る