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柳澤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成14年5月21日(火)8時43分~8時51分)

【閣議案件等】

本日の閣議ですけれども、平沼経済産業大臣の海 外出張の報告がありました。閣僚懇に移りまして、尾身沖縄北方担当大臣から先般の沖縄復帰の記念式典の御礼というのがございました。それ以外にはございませんでした。

【質疑応答】

問)

先週の月例経済報告で、景気の底入れの判断が示されたのですが、大臣ご自身の景気の認識と、底入れという場合の金融業界への影響をどういうふうに認識されているか教えて下さい。

答)

そうですね。何にせよ、金融界が不良債権の処理を進める、あるいは不良債権の発生を回避する、あるいは積極的に仲介機能のより一層の発揮をすると、こういうようなことのいずれの面を取っても、経済環境が一般的に好転するということは、歓迎すべきことでございます。

そういう意味合いで、底入れというような、いわば最低限の好転への兆しというか、そういうことではありますけれども、私としてもこれを歓迎したいと、こういうように思っています。

私の実感というのは、私の地元はやはり輸出産業の方が強いし、そういうことから言っても、政府の一般的な報告とあまり変わっていないというか、同様の感じを持つのですが、一方、やはり小売などを中心として、これは必ずしも量としての問題ではなくて、小売などは人の流れで左右されてしまうものですから、私のところでも、老舗の大手デパートが破綻しているのですが、その後、相当大きなスペースなのですけれども、利用の目処がつかないという状況がありまして、そういった意味ではなかなか厳しいものがあるなということは、依然としてなかなか否定し難いというのが私の実感ですね。

問)

昨日、みずほコーポレート銀行でシステム障害が発生しまして、「またか」という感じがしたのですけれども、大臣の受け止め方、感想を含めて、認識と対応についてお願いします。

答)

これは極めて遺憾ですね。どう言うのでしょうか、気を引き締めてやってもらいたいと。むしろシステムというより、人為的な面から起因しているようにも聞いておりますので、そういうことであれば余計にしっかりやってもらいたいと、こう思っております。

問)

昨日のビジョン懇談会で、大臣が冒頭で、「日本版のビッグバンは不十分だ」というふうに発言されたと聞いているのですけれども。

答)

いや、不十分という意味ではなくて、制度の整備は進んでいるのだけれども、それが当時、制度の改正に尽力してくれた人、あるいは制度の改正の時に国民が考えたこと、そういったようなことが、その後、実現されていないということなんですね。あの時に期待されたフリー、フェア、グローバルというようなことで、一挙にここで投資家の裾野も広がっていくというようなことを期待したわけですけれども、それがそうなっていないということに触れたわけですね。

問)

それは、証券市場という意味でしょうか。

答)

もちろん、それは証券を中心にしてのビッグバンでしたからね。

問)

なぜそのような状況になってしまったと思いますか。

答)

うん、そこが我々の懇談会のテーマで、これについて解明をしていくということなんですが、私は私なりの私論をそこで述べたのですけれども、私はやや国民の金融資産の運用について、業態別に層が分かれているのではないかということを言ったんですね。郵便局の窓口に行く人、農協の窓口に行く人、それから銀行の窓口に行く人、証券会社の窓口に行く人というようなことで、それは分かれているのではないかということを、ちょっと私論として言ったわけですね。だとすると、窓口を広げていくというようなことも一つの道かもしれないという全くの私論を言ったのですが、それに対して学者委員の先生からは、そういうように必ずしも業態対応的に国民の資産運用の階層を分けて考えるということまでは必要ないのではないかというか、もうちょっと機能的に分析してみる必要があるのではないかみたいな話もありました。さらに勉強しないといけないなと思いました。

(以上)

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