柳澤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成14年7月19日(金)9時17分~9時27分)

【閣議案件等】

今日の閣議は、環境大臣からの発言で、晩方に環境関係閣僚会議をやりますと仰っていました。

それから閣僚懇では、総理からいろいろ制度、政策を持っている大臣を指名されてのご指示がありました。抜本的な改革案を8月半ばまでに経済財政諮問会議に提出するようにということについて、強いトーンでの指示がなされました。金融担当大臣は挙げられませんでした。

【質疑応答】

問)

昨日、第二地銀協の方から、ペイオフについての慎重な対応を求めるという要望が金融庁とかに出されたようですが、大臣のお考えというのは勿論分かっているのですけれども、それから昨日は全国知事会でも慎重な対応をということで、また9月にも与党サイドでは議員立法を出すような動きもあるのですけれども、このところ段々ペイオフ延期を求める包囲網というか、そういうものが強くなっているのですけれども、その辺についての見解を賜りたいのですけれども。

答)

そういう意見というのは、そういう時期が近付いてくれば出て来るという事で、これはいろんな意見、表明された意見、あるいは表明されないでいろいろ伝えられて来る意見や情報、こういうものは我々はいつでも心をオープンにして聞いているところで、そうした意見を出さないようにお願いするとか、そういう事は全く考えておりません。我々としてはきちんとした考え方を訴えて、理解を得るようにしたいということであります。預金動向についてはいろいろ、まあ当事者になると心配もあるのでしょうけれども、我々は我々なりにきめ細かく、しかも広い範囲でいろいろ情報を追跡する体制にありますから、そういうことでまた、とにかく金融システムを強固にするという努力を適切に続けて行きたいと思います。

問)

ちょっとペイオフに絡む話ですが、あおぞら銀行が窓口となって地銀が預金の分散のシステム作りという事を始めるということなのですが、これについての大臣の評価というか、どういうふうにご覧になっていますか。

答)

そうですね、いろいろな工夫は、あるいはあり得るかもしれません。そういった事というのは我々が聞いたところでは、例えば信用金庫では地域的に行われたところがありますよというような事も、この定期預金の段階でも聞いていましたけれどもね。まあいろいろお考えになる事は、それはそれぞれの経営判断ですから、別段、我々はそれについて方向性を持ったコメントをするということは、するつもりはないです。そういう事をやっているのであれば、逆にピア・プレッシャーというか、隣のやっているもの同士がお互いに「ちょっと、あなたのところはしっかりしてくださいよ」とかというような話にも当然なって来るでしょうから、そういう意味では必ずしも悪い事でもないと、そういうふうに思います。

問)

こういうシステムがきちっと働けば、別にペイオフを延期する必要はないですね。

答)

いや、ペイオフを延期する必要というのはないのではないかと、当初から思っています。これがあろうとなかろうと。

問)

朝銀信組の臨時総代会があるということなんですけれども、最近の議論の現状をどのようにご覧になっているかということについて教えてください。

答)

一番の大きな意見が出て来ている場所というのは超党派の議連だと思いますけれども、ここでは一つは、これは単なる金融問題ではなくて、日本と朝鮮の広範な外交関係の一つというような位置付けで捉えるべきではないのかという話があると思います。

それからもう一つは、また送金をしてしまうのではないかというような、それの繰り返しが起こるのではないかという懸念、こういうものがここでも意見として強く出されているというように捉えているのですけれども。まあ我々としてはやはり法令に基づいて、勿論不正な送金等が行われるということのないように、いろいろ手当てをして手続きを進めて行きたいと、勿論我々も、定款等にしっかり合致したものでないとならないというようなことについては、きちっとそれは確認出来なければ前に進んで行きませんけれども、そういうものである限り、手続きを粛々と進めて行きたいと思っています。

問)

先程のあおぞら銀行の預金分散の話ですけれども、銀行に関しては今年4月の規制緩和で代理店業務が認められているのでああいう事が出来ると思うのですけれども、信金、信組、ちょっとこの下位業態についてはそれがまだ認められていないので出来ない。あるいは営業区域が限定されている。ここら辺は法律の違いから不公平なところだと思うのですが、そこの辺についてお願いします。

答)

まあ正規に業としてやるというような事になると、今言ったような規制というものもあるかもしれませんね。業としてやる斡旋業、仲介業と。だけれども、まあ窓口での話し合いみたいな事に、話し合いというか「どうしたらいいのでしょう」と預金者が言いますよね、そういうようなことについて別に業でなければそう不公平なことにはならないのではないでしょうか。

問)

実際に銀行に行けば、同じ窓口で全国の銀行に振り分ける事が出来て、信金では出来ないということですよね。業かどうかは別として。その辺は預金者から考えて違いが出て来ているのですが。

答)

先程も言ったように、まあ先にやったように聞いていたのですね、実は。信金の人達は、窓口のところではこうされたらどうですかというようなことで、要するに預金者相談みたいなことに乗った形でね。つまり、制度を説明しながら「そういうことですか」というようなことをですね。それから今、あおぞら銀行がやろうということで、しかもシステマティックにやるということになると、これはそういう制度的な話になるかもしれません。まあちょっと、どんな声が出て来るか見て、必要な事があれば検討しなくてならないかもしれませんね。

(以上)

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