竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年2月12日(水)8時48分~8時55分 於)院内)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。短い閣議だったのですが、閣僚懇で鴻池大臣の方から、特区について、「第二次募集が集まってきていて、今各省庁にいろいろ検討してもらっているのだけれども、必ずしも十分な対応が出来ているとは思わない。各大臣が、各省庁に対して十分な、最大限の指導力を発揮して、特区に対する期待は高いのだから、それを実効あらしめるものにして欲しい」という話がありました。

それを受けて、総理からも「各省庁の対応が必ずしも十分ではないというふうに認識をしている。既に総理自身が仰ったことでもあるので、とにかく各大臣最大限のリーダーシップを発揮するように」というお話がありました。「特区は、正にこれは特区なのだから、失敗を恐れず、大胆にやって欲しい」ということを仰いました。

あと細田大臣から、「自分はETFを買いました」というお話がございました。

私の方から以上です。

2.質疑応答

問)

今、ETFの話が出ましたけれども、大臣はETFを購入されましたか。

答)

今、手続きをしまして、一両日中にもちゃんと購入したいと思っております。

問)

ちなみに、購入資金の内容などを明らかにされるとか、そういったお話もあるようですけれども。

答)

購入資金の内容ですか。

問)

それは特に必要ない…

答)

まあ、ものすごい金額を買うのだったらそういうことにもなるかもしれません。まだちょっと金額は決めておりません。まあ一両日中に、はい。

問)

それから、13、14日と日銀の方で政策決定会合の方が行われます。財務省の方では、今回も金融緩和の追加緩和を求める方針ですけれども、改めて今回の決定会合に際して、大臣の金融政策に関しての姿勢、考えをお聞かせください。

答)

マネーサプライの伸びがやはり最近低下してきています。これは、ベースマネーの伸びが低下するとマネーサプライの伸びが低下するという関係は明らかに存在していると思います。その意味では、引き続き内閣府もこれまでも要請してきたように、一層の努力を期待したいと思います。

問)

次に、銀行の増資に関する計画をガイドラインを設けて適格性をチェックするというお考えを示されましたけれども、その検討状況の進捗状況とですね。実際にこの3月期の決算までにそれを運用できる、適用できるような方向で発表はできる見通しでしょうか。

答)

検討状況ですけれども、今、事務方に一生懸命いろいろなことを検討してもらっている状況です。時期については、明示的に申し上げるのは今の時点では難しいんですが、基本的にはやはり確か年度内に工程表でもやることになっていましたから、それはもちろん守ります。

問)

それに関連して、税効果会計の扱いに関する問題なんですけれども、金融審の方の作業部会では、夏までに経過報告をまとめるということですけれども、ガイドラインの適用と併せて、実質的に増資の計画をチェックするとともに税効果会計の監査を厳しく見ていくという体制は整えられるとお考えですか。

答)

それは別々にきちっとやるということは、「金融再生プログラム」に書いているはずです。増資のガイドラインは増資のガイドラインで作りますということと、税効果会計に関しては、税効果会計の監査も含めてきちっとやらなければいけないと。それは正しく「金融再生プログラム」と工程表に則って、それぞれ重要な問題をきちっとやっていくということになります。

問)

予定利率についてなんですが、かねがね一般論としては損切りの必要性を訴えられておられましたが、保険問題について逆ざやの早期の損切りという観点は大臣はいかがお考えでしょうか。

答)

ちょっと損切りというのは、キャピタルロスとかが既に発生しているもので、その発生しているものを実現するという、損切りというのはそういう意味だと思います。そういう概念からいうと、予定利率の問題というのは、これはちょっと性格が違うと思います。損切りは損切りできちっとやらなければいけない。予定利率の問題というのは、ちょっと別の性格の問題としてしっかりと勉強しているということです。

問)

それから、昨日米国の方でGDPの予測の修正が行われましたけれども、これを受けて、日本での経済見通し、経済運営に影響が出ることはないでしょうか。

答)

それが直接影響するというふうには思っておりません。アメリカの状況というのは、非常に不確実性が高いですから、注意して見ていくということに尽きると思います。

(以上)

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