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竹中内閣府特命担当大臣(金融、経済財政政策)記者会見要旨

(平成16年1月30日(金) 9時00分~9時15分 金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。閣議がございました。

閣議では、今日、金融商品の販売等に関する法律の施行令の一部を改正する政令が、金融庁の関連では決定をいただいております。

それと、今日は、労働力調査結果等々が発表になっております。総務大臣からの報告によると、12月の完全失業率は季節調整値で4.9%、前月に比べて0.3ポイントの低下となっています。4%台で、5%を切るのは30カ月ぶりだというふうに聞いております。それと、15年の平均の完全失業率は5.3%になりまして、前年に比べて低下しております。前年に比べて、年平均で失業率が低下するのは、バブル後初めてだと聞いております。有効求人倍率は0.78と、前月に比べて0.04%上回ったと。0.78倍になるのも、10年ぶりだというふうに聞いております。雇用の情勢は、もちろんまだ厳しいわけでありますけれども、改善の動きが見られると。実物経済が少し良くなる中で、これは有効需要に非常に忠実に雇用が反応しているということだと思います。こうした傾向を、是非拡大していきたいと思っております。

閣僚懇等々で、特に御報告することはございません。

以上です。

2.質疑応答

問)

今、大臣が仰った完全失業率なのですけれども、この数字に関する大臣の御感想と、今後の経済全体へのどのような波及が期待されるかについてお聞かせください。

答)

雇用の統計は、いわゆる遅効性を持っているということがよく知られていますけれども、昨年後半ぐらいから、実物経済がしっかりとしてきて、実物経済に対して労働市場、労働需要が非常にしっかりと反応しているということだと思います。その意味では、期待していたような姿になってきているという印象を持っております。

しかし、雇用の水準自体まだ大変厳しいということは強く実感しておりますので、特に地域の再生と雇用の再生、中小企業に改革の芽が行き渡るようにすること、このことは引き続き大変重要な課題であると思っております。

問)

昨日、郵政民営化問題で、自民党の特命委員会の初会合が開かれました。経済財政諮問会議での基本方針取りまとめに当たって、こうした自民党の声をある程度反映されるお考えはあるのか、あるいはその場合、どういった形で意見の調整を図られるか、これについてお考えをお聞かせください。

答)

当然のことながら、政府・与党一体となって、総理が目指す方向にしっかりと政策を持っていかなければいけないと思っています。もちろん諮問会議は、総理の御意向を受けて調査、審議する場でありますから、諮問会議としては当然のことながら、しっかりと議論していきたい。その上で、随時、積極的に意見交換をさせていただきたいと。どのような形で意見交換をさせていただく方がいいのか、これは額賀政調会長を初め、村井仁先生を始め皆さんと、しっかりとお話し合いをさせていただきたいと思っています。

問)

明日、金融庁主催で「金融経済教育に関するシンポジウム」が開かれますが、改めまして狙いと、それから大臣はどういったことを語りたいか、抱負を予めいただけたらと思います。

答)

「貯蓄から投資へ」という言葉は、我々もずっと使っているわけで、家計の資産のポートフォリオを世界の諸外国と比べても、日本という国でまだまだそういった投資の道を開く潜在的な余地というのは非常に大きいと、以前から思っているわけです。そのためには、非常にすそ野の広い投資家教育を行っていかなければいけない。この点は、日本の場合、特に重要だと思っております。これまで比較的成長率が高くて、土地に代表されるように資産の収益率が高くて、資産蓄積というようなことに対してあまり注意を払わなくても、ある程度資産形成ができたという時代があった。それに対して、日本の経済が成熟する過程で、リスクとリターンというものをしっかりと見据えながら、個人が主体的に資産蓄積、資産の形成を行っていかなければいけない時代になっている。そういうことを踏まえて、しっかりとその投資のすそ野を広げるという意味での投資家教育を行いたい。これは、以前からもちろん課題でもあるわけですけれども、我々としても今までよりも更に半歩、一歩前に出て、色々なことをやっていきたいと考えております。その1つの象徴といいますか、1つのシンボル的なイベントとして、明日のイベントを企画しました。そういう思いを持っておりますので、私自身の思いをしっかりとお話ししたいと思いますけれども、具体的に何を言うかというのは、今夜じっくり考えたいと思っております。

問)

イギリスの会計基準を巡って、先日、金融庁の方が、イギリスのFSAに対して2005年以降も日本の会計基準を受け入れるような要望書を提出されまして、昨日、東証の方も同じような行動をとりました。ヨーロッパは、EU全体としても、2005年のうちに国際会計基準を使用するという方向になっていますが、今後、日本として、日本の会計基準をどう取り上げてもらうか、どう受け入れてもらうか、どうアクションされていくか、大臣のお考えをお聞かせください。

答)

今御指摘になったアクションそのものの詳細は、大変申し訳ありませんが、今、手元にないのでありますけれども、基本的な我々の考え方、姿勢というのは、企業が国際活動を展開していく中で、企業にとって使い勝手の良い、更に日本の企業に対する投資家にとって使い勝手の良い、当然、会計基準はそういうものでなければいけないということだと思います。その意味では、会計基準が世界的に収斂していくという大きな方向を見据えながら、同時に日本の固有の問題も、確かにありますので、そういったことをきちっと調和させていくということが必要だと思っています。そういう大きな方向と日本の個別の問題というのを、しっかりと調和させたいと思います。

問)

郵政民営化の方なのですけれども、政府の方はいつから始められるのか、スケジュールを教えていただけますか。

答)

我々としては、連絡協議会の方で色々な基礎的な勉強をしておりますけれども、諮問会議自体に関しましては、御承知のように、昨年、既に民営化のための5つの原則というものを取りまとめております。そういった実績を踏まえて、2月に入りましたら、諮問会議でその5つの原則を踏まえた議論をしっかりとしていきたいと思っております。当面、国会日程等々の関連で、2月の最初の諮問会議は、ひょっとしたら中旬ぐらいになってしまうかもしれないのですけれども、その2月の最初のところでは、是非郵政の議論はしたいと思っています。

問)

中間報告の時期の目途は、いつになりますでしょうか。

答)

これは、議論の進捗を見ながら考えなければいけないと思っております。春頃というお約束はしているのですけれども、それが何月になるのかというのは、今の時点ではまだ決めかねております。

問)

特別検査に今月から入るということで、関連してお教えいただきたいのですけれども、不良債権比率は4%の目標があって、来年3月なのですけれども、これは全体で見ると進捗しているということだと思うのですけれども、個別で見ると、主要行の中でもまだ7~8%のところもあるわけです。その着地点を見た場合に、全体としては4%を達成できたとしても、まだそれを大きく達成できないというところがあるという可能性もあると思うのですけれども、そういう銀行が出てきそうになった場合、あるいは出てきた場合はどう対処していくのか、全体と個別の関係の御認識を教えていただきたいのですが。

答)

基本的には、我々は各行ごとに、4%台とか個別に何%にとかという、そういう目標を課しているわけではありません。金融システム、主要行の全体として、その不良債権比率を4%台にするというのが「金融再生プログラム」での我々の目指すところです。当然、各行個別の事情がありますから、これは個別の事情に合わせてしっかりと強化をしていただくというのが基本的な考え方です。

ただ、各行個別に、我々は別に個別の目標を求めなかったのですが、結果的にメガと言われるところは、何らかの形で個別の目標を持って、その個別の目標を公表しておられます。当然のことながら、それに向けてしっかりと皆さん経営をしていらっしゃるということになるのだと思っています。

問)

それに関連して、改めてお伺いしたいのですけれども、かねて再建計画が重要であるということで、その検証に当たって検査と監督の連携というか、しっかりやらなければいけないというお話は何度かお伺いした記憶があるのですが、具体的にどう連携するのかというようなところをお聞かせください。

答)

連携のあり方については、これはこれまでももちろんしっかりと連携は色々な形で取られているわけでありますけれども、以前から申し上げておりますように、再建計画の検証が大変重要であって、それを当然フォローアップするという意味での監督の役割も重要であると引き続き思っております。具体的にどのように行っていくかというのは、これからまた色々な検討を我々なりにするつもりでありますけれども、いずれにしても信用リスク管理の観点から連携をして、しっかりとフォローアップしていく、そういう意識を強く持ってやっていくことになっております。

問)

失業率に関して、冒頭、「雇用情勢は厳しいが、改善の動きが見られる」というふうに仰ったのですが、これは大臣の御意見としてなのでしょうか、それとも総務大臣からそういうお話があったということだったのでしょうか。

答)

今日の坂口厚生労働大臣の御発言の中に、「依然として厳しい状況にあるものの、改善の動きが見られるところであります」という表現を述べておられます。これは、今月ではなくて、確か先月も先々月も、坂口大臣はこのような表現を使っておられたと思います。私も、同様の認識を持っております。

問)

BSEと鳥インフルエンザの件なのですけれども、ある民間のシンクタンクが、2004年度まで鶏肉、牛肉の輸入停止が続くと、名目のGDPを5,400億円程引き下げるという試算を公表したのですが、前回の記者会見でもちょっとお伺いしたのですけれども、今回のこの問題が景気及び個人消費に与える影響を改めてお伺いしたいのですが。

答)

その民間シンクタンクの試算がどのような根拠に基づいているのか、ちょっと承知しておりませんので、私も今御指摘をいただいた点については勉強してみたいと思います。

ただ、このBSE、鳥インフエンザの問題に関しては、1年続くとか、そういう仮定を置くこと自体になかなか困難があると思っておりますし、それがどのような形で代替輸入されて、物価、需要量等々に影響を与えるかというのも、まだ今、試行錯誤の段階だと思っております。そういう観点から、影響を今の時点で数量的に把握するというのは困難であるし、現実にそういうことが起きてから、まだ足元の統計も十分出ていませんので、足元で一体何が起こっているかということについても十分な情報はない、そういう状況であろうと思っています。我々としては、特定の消費の問題ではありますけれども、消費の重要部門に関連することでありますので、まず足元の統計を把握して、それでしっかりと状況をチェックしていきたいと思います。

(以上)

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