竹中内閣府特命担当大臣(金融、経済財政政策)記者会見要旨

(平成16年9月7日(火) 11時14分~11時24分 金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。閣議につきまして、特に御報告申し上げる点はございません。

閣僚懇では、井上大臣の方から、台風7度目の上陸であったと。これは、日本にとって初めてのことであるというような御報告がございました。

特に閣議、閣僚懇を通して、私の方からそれ以外に御報告することはございません。

閣議後、麻生大臣と私とで、官房長官にも立ち会いをいただきまして、総理のところに参りました。それで、今日の諮問会議に向けて、ペンディングとして調整を続けてきた事柄につきまして、調整の経緯、経過を御報告いたしました。ペンディングはたくさんございますけれども、大筋において合意ができたことがかなりございます。同時に、まだ大筋について合意ができていないところが数点ございます。そのそれぞれの考え方等々御説明をしました。総理からは、大筋で合意できたところについては、しっかりと文言の調整に入るように。大筋について合意できていないところについては、まだ夕方まで時間がありますから、引き続き協議するようにというふうに言われました。そのようにしたいと思います。

私の方からは以上です。

2.質疑応答

問)

今の「大筋で合意できたところ」ということなのですけれども、これは具体的にはどのような論点だったのでしょうか。

答)

まだちょっと公表できる段階ではないと思っておりますので、夕方までにしっかりと詰めて、諮問会議においてできるだけ合意できたこと、合意できなかったことを明確にしたいと思っております。

問)

今日の諮問会議では、郵政民営化の基本方針については決定するという形になるのでしょうか。それとも積み残しの部分が出るということになるのでしょうか。

答)

ちょっと、よくはまだ分かりませんけれども、まだ案を作り切れていない段階でありますので、案を作って、まず御議論をいただくという、そこを目指して今やっている段階です。

問)

毎度毎度ダイエーの話で恐縮でありますが、先週金曜日にダイエーの社長と主力行の協議が行われまして、ダイエーの資産査定を民間スポンサー側と同時並行で再生機構と主力銀行側も行うことになりました。更に、昨日の経済産業省事務次官会見によりますと、ダイエーと再生機構が非公式協議を行うということだそうでございます。色々スピードを意識した関係者の動きが出てきているわけですけれども、大臣としてどう受け止めていらっしゃるか、お聞かせ願えますでしょうか。

答)

こちらのお答えも毎度毎度同じなのですけれども、銀行と債務者の関係でありますので、それらの交渉については、私よりも皆さんの方がよくご存じなんだと思います。

再生機構の対応については、再生機構の担当の方でお答えすべきことだと思います。いずれにしても、これはそれぞれの債権者と債務者の立場で、バランスシート調整を目指して、今非常に熱心に御議論をいただいているというふうに思っていますから、我々としては、そのバランスシート調整が結果として進むように、しっかりと対応をしていただきたいというふうに思って見ているところです。

問)

あともう一つですが、みずほグループと農林中金が資本提携するということが今日報道されておりまして、大手金融機関同士の新しい、新たな提携として注目されると思うのですけれども、期待感などございましたらお聞かせ願えますでしょうか。

答)

報道は存じあげておりますけれども、個別のことでございますので、コメントは差し控えたいと思います。私自身、特に特別の報告を受けてはおりません。

今、まさに不良債権の処理に目途がつきつつある中で、各金融機関が新しい段階を求めて、攻めのステージといいますか、より収益力を高めて、より大きな舞台で活躍できるように、非常に戦略的に色々なことを考えておられるということだと思っています。それぞれの部署で、前向きに御対応をいただいているというふうに思っております。

問)

郵政民営化ですけれども、詰まっていない点があると仰いましたけれども、民営化当初の経営形態は、これは詰まったのか、詰まっていないのか。

答)

まだ余りコメントできる状況ではないのですけれども、2007年4月時点でどのような形でスタートするかというのは、一番厄介な問題の一つだと思っております。

問)

一部の報道で、総理からの指示で、当初は4つに分けてスタートすべきだと、持ち株会社制でスタートするようにという指示があったという報道がありましたけれども、これは事実なのでしょうか。

答)

報道は承知をしておりますが、総理から指示をいただいているのは、麻生・竹中でしっかりと詰めろということでありますので、夕方までまだ時間がありますから、しっかりと調整をしたいと思います。

問)

これが夕方までにまとまらない場合は、総理が最終的に決断を下すということになってくるのでしょうか。

答)

何とかまとまるように努力をしているところです。

問)

与党の方への御説明の段階では、一案にして持っていくという必要はないのでしょうか。

答)

昨日の与党の幹部の方とのお話し合いの中で、それぞれの取りまとめを安倍幹事長がされましたけれども、それぞれに政府と党に対して宿題が出されています。政府に対する宿題は、諮問会議でより具体的な議論をしっかりと進めろと。与党としても議論ができるように、まず政府としてのしっかりとした考えを煮詰めろと。具体的には、まず麻生・竹中で詰めて、それで今夕の諮問会議で議論するということ。一方で、党は党でしっかりと、これを特命委員会等々で御議論をしていただくということ。更に、しっかりと議論を詰める中で、よく協議をしていくということ、そういうことだと思っておりますので、まず、我々としては政府としての考えをしっかりと取りまとめられるように、まだハードルはありますけれども、努力をしているところです。

問)

夕方3時に自民党の特命委員会に御出席なさる予定だと思っているのですけれども、それまでにPのところをすべて詰めるというような御方針なのでしょうか。

答)

予定はまだ決まっておりません。決まっていないと承知をしております。我々としては、諮問会議でまずきっちりと議論ができるように、政府としてはその努力をしたいと思います。

問)

現時点の見通しとして、10日の閣議決定は可能でしょうか。

答)

まず今日の時点では、5時の諮問会議に間に合うように、我々なりに案を詰めたいと思います。中身の話、不透明な点がまだあります。それで、今後のプロセスの話も一歩一歩、考えていくしかないと思っております。

問)

話変わって恐縮ですけれども、プロ野球の選手会が近鉄とオリックスの合併を1年間凍結しない場合に、週末ストを行うというふうに言っているのですけれども、こうした事態の是非とか影響をどういうふうにご覧になるか。あと、あるべき将来像について、大臣個人としてで結構なのですが、どういうふうにお考えになったのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思うのですけれども。

答)

金融担当、経済財政担当大臣としては答えるべきことではないと思います。一ファンとしての印象や如何ということでありましたら、その範囲で申し上げたいと思いますけれども。

ファンとしては、週末は試合は見たいなと、そういう事態を当事者で回避をしていただきたいなと思います。プロ野球全体に対する私の認識は、先般テレビの番組で、田原総一郎さん司会の下で、野村監督と対談をさせていただいたときに申し上げたとおりであります。プロ野球全体としては、1970年代、80年代に、より大きく経営基盤を拡大するチャンスがあったと。残念だけれども、その時にそのチャンスを逃しているのではないだろうかというふうに思っております。そうした中で、大リーグ等々の競争で、今いわば組織としてのリストラをどのようにするかということが求められているのだと思っています。

リストラはリストラとして、必要なプロセスであるのかなと、一ファンとしては思っております。同時に、プロ野球が持っている、その潜在的なファンに対する浸透度というのはすさまじいものがありますから、これはやはりすばらしい成長性をまだ秘めていると思いますから、一度リストラをした上で、更に将来的にそれを拡大していくと、そういうような戦略でやってくれたら、ファンとしては楽しいなというふうに思っています。

(以上)

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