伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成16年11月19日(金) 9時38分~9時45分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

閣議がございましたけれども、私共に関係する案件はございませんでした。

以上です。

【質疑応答】

問)

昨日、地銀の統合構想が二つ相次いで明らかになりまして、金融機能強化法による公的資金の注入も考えているという報道がなされました。これについて地銀が統合するという、ペイオフ解禁拡大に向けて財務基盤を強化する上で、公的資金を活用・検討するということについて大臣のお考えを、強く推進されるのか等々、お聞かせください。

答)

合併等について様々な報道がなされていることは承知いたしておりますけれども、個別の問題についてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。一般的な考え方についてお話をさせていただければ、合併等の組織再編というものは一般的には、規模の経済でありますとか、或いは範囲の経済というものが働いて経営の効率性というものを向上させていく、そのことに対する効果があると考えられています。そして、合併そのものが、ある意味ではこれは相当な努力を要するものでありますし、また前向きな改革として捉えることもできるのではないかと思います。

こうした合併の特徴を踏まえれば、ある意味では中長期的に安定して金融機能を発揮していくと、そうした観点からは合併等の組織再編は有力な選択肢になり得るのではないかと考えます。

しかし、いずれにいたしましても地域において利用者の方々や、或いは地域の信頼、或いは評価というものを得られるような経営改革の努力を進めていくことは非常に大切なことでありますから、是非リレーションシップバンキングの機能強化に向けての改革の努力というものを更に続けていただいて、そして様々な成果がなされることを期待いたしているところであります。

問)

西武鉄道のお話ですが、東京証券取引所の上場廃止が決まりまして西武鉄道はすぐにジャスダック上場を目指すという表明をされました。これについてどう考えているのかということと、どう捉えていらっしゃるのかを教えてください。

答)

そうした考え方が表明されたということは承知いたしておりますけれども、個別株式の上場の取扱いについては、これはそれぞれの市場開設者が規則に従って判断すべきものと承知いたしておりますので、今後、規則に基づいて適切に対処されるものだと考えております。

問)

フロッピーディスクの所在不明事案からほぼ1ヶ月ぐらい経っていると思うのですが、その後の調査と対応策の検討状況を教えてください。

答)

本件のような事案が発生したということについては改めて心から国民の皆様方にお詫びを申し上げたいと思います。今まで監察官、或いはコンプライアンス室に指示をし、また依頼をして原因究明の徹底、或いは再発防止策について提言を頂きたいということでお願いしてまいりました。そうした中で現在、再発防止策、或いは処分の問題も含めて最終的な準備の段階に入っておりますので、できますれば本日中に準備が整った段階で事務方から公表させていただきたいと考えております。いずれにいたしましてもこうした問題が起こらないように再発防止については徹底していきたいと考えているところであります。

問)

りそな銀行についてなのですけれども、昨日りそなホールディングス・りそな銀行が経営健全化計画を発表されまして、公的資金の3兆円のうち、約1兆円については返済原資となる剰余金の積立額が示されたのですが、残りの2兆円については示されなかったのですが、これは将来的に返って来るのかどうか大臣の見通しを教えていただけますか。

答)

りそなにつきましては、この集中再生期間の中で再生の基礎固めをするということで財務改革でありますとか、或いはリストラというものを推進して内部の改革について取り組まれ、私は一定の成果が出てきたものだと思っております。そして本格的な再生に向けて新しい経営計画の中で対象とされる3年間、これが非常に重要な時期だと思っております。この非常に重要な時期の中でいかに収益力というものを強化し、そして余剰金というものを積み上げて公的資金の返済ができるような黒字経営の体質に転換していく、そのための然るべき施策というものを強力に推進していくということがとても大切なことではないかと思います。そうしたことを踏まえた計画が公表されたと思いますので、そうした内容を着実に実施していただくことによって成果を出していただきたい。そのことを期待いたしておりますし、黒字体質の経営というものが持続的に行われるようになれば、今御質問がありました預金保険機構分の公的資金の返済というものも自ずから見えてくるものになるのではないかと思います。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る