伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成17年4月28日(木) 10時06分~10時11分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

本日閣議がございまして、私のアメリカへの出張の御了解をいただいたところでございます。明日の4月29日から5月4日の日程でアメリカを訪れて、そして金融監督当局者等と面談し、両国の金融セクターの動向等について意見交換を行う予定であります。

それから閣僚懇において夏季の軽装について申し合わせがなされました。地球温暖化防止及び省エネルギーに資するため、夏季においては政府全体としての軽装での執務を促すことといたしたい。6月1日から9月30日までの期間、外国の来客の接遇、表彰等の格別の公式行事への出席等、止むを得ない場合を除いて原則として軽装で執務を行っても差し支えないものとする。軽装とはノーネクタイ、ノー上着を言う。ただし社会常識を逸脱しないよう節度を保つものとする。こうした申し合せをさせていただいたところであります。

更に皆様方に御報告をさせていただきたいのは、重点強化期間がスタートして一ヶ月余りになろうとしているわけでありますけれども、「金融改革プログラム」に関わる二つの施策について御報告をさせていただきたいと思います。本日「金融検査に関わる基本指針(案)」そして「金融コングロマリット監督指針(案)」を策定してパブリックコメントに付すことといたしました。「金融検査に関わる基本指針(案)」、「金融コングロマリット監督指針(案)」ともに詳細につきましては本日夕刻、事務方より御説明をさせていただきたいと考えておりますけれども、金融庁といたしましては今後パブリックコメントを受けまして更に精査していきたいと考えております。

以上です。

【質疑応答】

問)

米国出張の件ですけれども、今回アメリカのSECのトップの方と面談する予定だと思うのですけれども、まさに今日本で社外取締役のあり方や、TOB規制のあり方、そういった市場の基本的なルールについてこれから本格的に検討していこうという状況にあると思うのですが、そういった意味において今度SECのトップと会うということで、そういった辺についてもかなり突っ込んだ議論をなさるというお考えか、どのようなテーマでお話なさる予定なのか伺いたいと思います。

答)

SECの委員長とお会いさせていただく予定となっております。両国の市場行政の考え方について意見交換をさせていただきたいと思いますし、また市場を巡る動向についても意見交換させていただきたいと思っております。特に私の方からは「金融改革プログラム」におきましても、市場行政の問題について施策を盛り込まさせていただいているところでございます。投資サービス法の制定、或いは市場の機能の充実と市場の信頼性の向上に向けての取組、そうした考え方についてSECの委員長ともお話させていただきたいと思います。またドナルドソン委員長は御承知の通りニューヨーク証券取引所の元CEOでありますし、また投資銀行の経営者としても活躍された方でありますので、米国の市場の動向も含めて率直に意見交換をさせていただきたいと思っております。

問)

昨夜、郵政民営化関連法案が閣議決定されまして、その関連というわけではないのですけれども、銀行法改正案の方なのですが、既に金融界、事業会社の方では代理店規制撤廃を睨んで様々な動きが動き始めていると思うのですけれども、そういった中この銀行法改正案の今後の審議の見通し等について伺いたいと思います。

答)

銀行法の改正案につきましては、御承知の通り自民党の財務金融部会長と金融調査会長が預かっておられる状況でございます。私共といたしましては真摯に調整の作業を続けさせていただいて法案の提出準備というものを進めていきたいと思っております。

問)

郵政民営化問題の影響で棚上げされているように見える保険商品の銀行窓販の論議についてなのですが、4月はもう終わるということで、5月以降の見通しについて大臣のお考えをお聞かせください。

答)

窓販の問題につきましても関係者の方々と具体的な内容についての調整をさせていただいているところでございます。まだ、スケジュールについてコメントさせていただく段階に至っておりません。私共としても、引き続き精力的に関係者の皆様方と調整をさせていただいて、成案が得られるように努力を続けていきたいと思っております。

問)

遅くとも2007年4月の全面解禁という当初の基本的な方針に、今のところ変化はないのでしょうか。

答)

基本的に今、基本方針を変更するということではございません。まず今、関係の方々とその具体的な内容について調整させていただいて成案を得るということが非常に重要なことでありますので、私共としても利用者利便を向上させていくためにも、窓販の問題について円滑に実施出来るように成案を得るべく一生懸命努力を続けていきたいと思っております。

問)

アメリカではSEC以外に連銀の方等々とお話されると思うのですけれども、現地ではどのような意見交換をされたいのかもう少しお話をお願いします。

答)

サンフランシスコ連銀の総裁そしてニューヨーク連銀の総裁とお会いをさせていただく予定でありますけれども、両国の金融セクターの動向について意見交換をさせていただきたいと思っております。また、こうした金融監督当局のトップ同士が率直な意見交換をさせていただくことによって、両国の相互関係をより深めて、そして一層の連携強化につながるように会談を行っていきたいと思っております。

(以上)

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