伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成17年6月7日(火)8時36分~8時45分 場所:国会内)

【大臣より発言】

閣議がございまして、私共に関係するものとして、「金融先物取引法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」を決定いたしました。これは御承知のとおり外国為替証拠金取引に関するものでございます。詳細について何か御質問がございましたら、後ほど事務方にお問合せをいただければと思います。

以上です。

【質疑応答】

問)

大阪証券取引所がヘラクレスの上場銘柄について、信用取引等を規制するという事態になっていますけれども、そういったシステム障害が投資家を含めて色々な影響があると思うのですが、こうした事態になったことについて大臣としてどのようにお考えでしょうか。

答)

株価情報の配信遅延等が生じたということにつきましては、誠に遺憾なことだと思っております。大阪証券取引所におきましては、対応策、そして今後の追加的措置を検討していくということが公表されたことは承知をいたしているところでございます。私共といたしましては、今後、投資家等の利用者の信頼を損ねないように的確に、速やかに改善策を講じていただくことを期待いたしているところです。

問)

東京証券取引所ですが、自主規制機能の分離について自民党の小委員会などで慎重な考え方を示していますけれども、金融庁としては、分離について検討することについての考え方をある程度会見の中で言っていると思うのですが、確か金融審議会でもそういう議論があると思うのですが、こうした考え方の違いについてどのように認識されておられるのか、お考えをお願いします。

答)

自民党の合同会議において、熱心にこの問題について議論がなされていることは承知をいたしております。この問題につきましては、御承知のとおり6月13日を期限として報告の徴求を行っておりますので、東京証券取引所においては、市場の内外の変化というものを踏まえて、自主規制機能というものが的確に果たされるような組織体制、そして上場廃止基準等のあり方について今検討がなされているものと承知いたしておりますので、現段階で私共としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。いずれにいたしましても、報告書が提出されますので、その報告書の内容と、そして金融審議会においてもまさにこの議論の審議がなされておりますので、そうした審議というものを踏まえながら、東京証券取引所等を始めとした市場開設者と、こうした課題について議論を深めていきたいと考えております。

問)

具体的に東京証券取引所等と議論していく場というものを今のところ検討されているのでしょうか。

答)

まだ具体的な方法や時期について、明確なことを申し上げられる段階にはございませんけれども、いずれにしても報告書が間もなく出てまいりますし、また金融審議会においても審議がなされているわけでありますから、そうしたことを踏まえて、東京証券取引所等の市場開設者とこうしたことについて議論を重ねていきたいと思います。

問)

銀行の関係ですが、公的資金注入行に対しての公的資金の返済について、先日不良債権の正常化を仰られた際に、今後の課題として挙げられていたと思うのですが、具体的に公的資金についてどのような形で返済していくべきか、お考えをお聞かせください。

答)

この点については「金融改革プログラム」の「工程表」の中に明示させていただいておりますように、17年度の上期中、つまり17年度9月中に公的資金の処分のあり方についての考え方を整理していくということを示しておりますので、この整理の中で具体的な内容について考え方を固めていくと思っております。

現在資本増強行においては、主要行を中心に金融システムの安定化等を背景として、国民負担を生じさせない形で公的資金の返済の取組というものが早期になされるという状況にあるわけであります。今後も引続き企業価値というものを向上し、そして資本政策というものを固めた上で、国民負担を回避する形で、早急に公的資金を返済していただけるような取組というものを進めていただけると期待いたしております。

問)

不良債権問題の正常化に関連するのですけれども、タスクフォースはこの前の会合をもって解散ということになりましたけれども、大臣がもう一つ私的に立ち上げておられるアドバイザリー・チームのことですけれども、あの扱いはどうなっているのですか。今も会合を持っているのかどうか、今後お続けになるのか、メンバーの入れ替え等について、最近の状況をお聞かせいただけませんでしょうか。

答)

タスクフォースにつきましては、私も「金融再生プログラム」の策定に最初から関わった人間でありますし、タスクフォースの設置については、私自身が提案者の一人でございますので、当初から「金融再生プログラム」の目標達成時期に合わせてタスクフォースの役割というものを終了させるということが当初の予定でありました。

「金融改革プログラム」については、今御指摘がございましたように、アドバイザリー・チームというものを立ち上げさせていただいて、全体としての会合は最近諸般の事情もあって、なかなかスケジュールをメンバーの方々と合わせることが物理的にできないものですから、開催をいたしておりませんけれども、「金融改革プログラム」を取りまとめて、そして「工程表」も策定・公表させていただくことができ、またその作業を進めていくに当たって、チームのメンバーの方々に個別に御意見をお伺いさせていただいて、そうしたことを踏まえながら「金融改革プログラム」、そして「工程表」というものを策定・公表させていただいたところでございます。

今後、どういう形にするかということについて、現段階で何か固まっているということではございません。一般論として申し上げれば、アドバイザリー・チーム、或いはタスクフォースに限らず、有識者の方々の意見というものを活用していくということは極めて重要なことだと思っておりますので、幅広く有識者の方々の意見というものを今後とも活用していきたいと思っております。

問)

まだ解散しているわけではないのですね。アドバイザリー・チームとしてはまだ存続しているという理解でよろしいのですね。

答)

チームそのものは解散しているということではございません。

(以上)

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