伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成17年8月10日(水)10時30分~10時36分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

閣議でございますけれども、平成17年警察白書について国家公安委員長より御報告がありました。閣僚懇談会において平成18年度の予算の概算要求基準について財務大臣から御発言がございました。閣議において金融庁に関係する案件はございませんでした。

以上です。

【質疑応答】

問)

IMFの報告書で日本の不良債権処理であるとか、或いは郵政民営化であるとか、そうしたところはかなり高く評価されておりました。ただ郵政民営化に関しては成立しなかったという状況にあるわけですが、大臣から見て今後の構造改革路線の必要性であるとか、或いはそれに関して金融庁としてはどのように取り組んでいくべきかというような方針について、改めて御説明をお願いします。

答)

まず郵政の民営化の問題につきましては、構造改革の本丸と位置付けて、重要な課題として取り組んでいかなければいけないと思っております。今御質問がございましたIMFの4条協議における日本の金融セクターについての評価は、「金融再生プログラム」に代表される金融庁のこれまでの施策、及び金融セクターの現状を肯定的に捉えている一方、収益力強化等、金融セクターの活性化を今後の課題に掲げつつ、「金融改革プログラム」の具体的な施策を早期に実現することを期待したものとなっております。このように不良債権処理の進展や、或いはペイオフ解禁等を受けて、IMFにおいて我が国の金融セクターに対する認識が大きく改善してきており、当庁の施策につきましても、理解が示されたものと考えております。いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、引続き「金融改革プログラム」の諸施策の実施を通じまして、金融商品・サービスの利用者の満足度が高く、国際的にも高い評価が得られ、そして地域経済にも貢献できるような金融システムを、官の主導ではなく、民の力によって実現することを目指していきたいと考えております。

問)

先日一部報道にありましたけれども、三井住友銀行で、融資先の企業に対して金融商品をかなり強引に売りつけたということが公正取引委員会の方から指摘を受けたという報道がありましたけれども、この辺りの事実関係について金融庁としてどの程度把握していて、今後の金融コングロマリットのコンプライアンスの考え方と言うか、あり方と言うか、その辺を改めて大臣からお話いただけますでしょうか。

答)

御指摘の報道があったことは承知いたしておりますけれども、公正取引委員会の所管に関わる事項でありますので、この点についてコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

問)

金融コングロマリットのコンプライアンスのあり方というのは、これは金融庁としてはどのような考え方を持っているかというのは・・・。

答)

これは監督指針で金融コングロマリットの問題については示させていただいているところでございますので、私共として「金融改革プログラム」の中で金融コングロマリットの問題についての考え方を示させていただいておりますから、「金融改革プログラム」に基づいて、今後金融コングロマリットに対する対応についての検討を更に進めていきたいと、国際的な議論というものを踏まえながらこの問題に対する検討を進めていきたいと思っております。

問)

先週出された貸金業に関する最高裁の判決についての御所見を伺います。

答)

今まだ検討している段階でございますし、かつ最高裁で判決が行われたところでございますので、そうした判決を踏まえて貸金業の皆様方には適切な対応を是非していただくことを期待いたしているところでございます。

(以上)

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