与謝野内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策) 記者会見要旨
(平成17年12月9日(金) 10時29分~10時45分 於 金融庁会見室)
1.発言要旨
閣議は、案件どおりでございました。
皆様方に予算編成の日程だけお話をしておきますと、平成18年度予算及び平成17年度の補正予算については、次のとおりの日程でございます。12月19日月曜日、経済見通し等についての臨時閣議、20日火曜日、18年度予算財務省原案及び17年度補正予算概算閣議、24日土曜日、18年度予算概算閣議という一応の予定でございます。
また、政策金融改革については推進本部が設置をされまして、本部長は内閣総理大臣、副本部長には内閣官房長官、行政改革担当大臣、また内閣府特命担当大臣、私ですが、その他のすべての国務大臣は本部員として参加するということが決められました。
以上です。
2.質疑応答
- 問)
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みずほ証券が昨日の新規公開株式の売買で誤った注文を大量に出して、市場に混乱を起こすということがあったのですけれども、今日1日その取引は停止されていますが、まずこの問題についての大臣の御所見と、それから金融庁として今後どう対応されるのか、まずこれをお願いします。
- 答)
-
人のやることの誤りであのような事態が起きたということは大変残念なことでございますし、損失を被ったみずほ証券自体の損益を著しくマイナスの方向に持っていったということは大変残念なことでございます。
私としては、東京証券取引所の信頼性を維持するためには、この問題が早期に決着されるということを強く望んでおります。一方で、みずほ証券はみずほグループの一員でございますから、決済資金について不足するということは全く心配をしておりません。
本日は、東証の規則によって異常な取引ということで売買は終日停止される予定でございますが、多分13日が株の受け渡し日だろうと思いますので、それまでに色々な解決策が図られると思っております。売りに出した60万株余のうち、その大宗の買い戻しはもう既に済んでいると思いますが、残りどれだけかはまだ判然としませんけれども、それについての解決が急がれるべきだと私は思っております。
なお、どの程度の経験を持った方が端末で操作したかは別にいたしまして、人的ミスを機械的に阻止できなかったのかどうかということは、みずほ証券自体のシステム、また多分東証側にはミスはないと思いますけれども、東証のシステム併せて検討するということが必要だろうと思っております。
金融庁がまずやらなければならないのは、詳細な事実の把握でございまして、その詳細を把握した上で、諸法令に照らしてどのようなことが必要かということを判断するという手順でやってまいりたいと思っております。
- 問)
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関連ですけれども、この問題で、みずほ証券側はこの事実を特定の株主に対してだけ伝えて、マーケットに対しては場が引けてから公表するということをしました。このみずほ証券側の対応についての大臣の御所見と、それからこの会社の責任問題についてはどうお考えでしょうか。
- 答)
-
ないものを売ってしまったわけですから、急いで買い戻しをするということをみずほ証券がやったのはごく自然なことだと思います。市場は公開されているわけですから、その中でみずほ証券としては精一杯のことをされたと私は思っております。
責任の問題については、みずほ自体でお考えになることであって、私どもが現時点において言及すべきものは何もないと思っております。
- 問)
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今回の問題、発行株式数を40数倍上回る売り注文が受け付けられたということ自体を問題視する声もあるのですけれども、この点についてはどう考えていらっしゃるのでしょうか。
- 答)
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多分、全発行株式数は1万4,500ぐらいでして、市場に上場前に出した、株主を分散させたものが恐らくそれの4分の1ぐらいだろうと思いますが、売りに出したみずほ側の意思というのは1株でございまして、これが入力ミスで売値と株数を逆に打ち込んだということで、それ自体は意図されたものではなく、ミスであったというふうに私は考えております。
- 問)
-
GDPの2次速報が出ましたが、1次から下方改定されていますけれども、この要因等を含めて御所見をお願いします。
- 答)
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原油の問題もありますし、また在庫調整の問題もございます。在庫自体が減っているというのは、経済に対して明るいサインの1つでございますから、全体を勘案すれば、政府の景気認識に変わりはない。また、それを変える必要はないというふうに判断をしております。
- 問)
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みずほ証券絡みで、今回のトラブル、東証側が以前にも同様の入力ミス、発注ミスみたいなものがあって、それに対して対策を当然とっていたと思われるのですが、それでも今回こうした形で注文がスルーしてしまったと、通ってしまったということについて、東証側の体制に問題はあったのかなかったのか、その辺についても御所見をお願いします。
- 答)
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まず、第一のミスは入力ミスであるということは間違いありません。したがいまして、発注側のコンピューター側に多分アラームのソフトは入っていたはずですが、そのアラームがどういうふうに働いたのかという問題、それから新規上場のときにアラームが完全に動くかどうかという問題、そういうものも解明しなければなりません。これが第一の段階。
それから、東証側に異常を検知するようなシステムがあるのかないのか、あることがいいのかどうかを含めて、これから金融庁できちんと調べまして、皆様方にお話しできる時期がそんなに遠くないと思っております。
- 問)
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先日、竹中大臣が経済財政諮問会議の運営方法について批判していました。それについていかがでしょうか。
- 答)
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私は、国務大臣として小泉総理に任命されたわけでして、私は自分の職責、職務に専念する義務があると思っております。
小泉交響楽団の指揮者は小泉総理ただ1人でございます。私は、与えられたパートをきちんと弾くようにいたします。楽器を演奏している最中に小歌を歌うつもりは全くありません。
- 問)
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民間議員の提言が非常に控えめになったという指摘については。
- 答)
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私は、民間議員は民間議員が持っておられる良識と見識に基づいて、自由に、そして信念を持って発言されていると思っておりまして、それについて、私はよくやっていただいているというふうに思っておりますし、私自身、民間議員の自由な発想や発言にいささかの掣肘を加えてはいけないというふうに信念として思っております。
3.資産公開関係質疑応答
- 問)
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今回、大臣も資産公開対象になりましたけれども、今回公開された中身も含めての簡単な御所見と、あとこの制度そのものについて、例えば公開対象を親族にもっと広げるべきだとか、そういう不備を指摘する声もありますけれども、この制度のあり方そのものについて、何か御意見、お考えをお持ちでしたら、その2点をお聞かせ願えますでしょうか。
- 答)
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私の資産の基本的な構成は、前回、通産大臣をやっておりました際に公開されたものとは、基本的には変わっておりません。また、預金の残高、借り入れの残高は当然変化しましたけれども、その他の部分については、基本的には変化はないというふうに自分で考えております。
これは、定められた方法でございますから、私は定められた方法に従ってきちんと公表する義務を感じておりますから、今回も定められたとおり公開をさせていただいたということでございます。
(以上)