高木金融庁長官記者会見の概要

(平成14年10月21日(月)16時02分~16時15分)

【質疑応答】

問)

長官の方から何かございますか。

答)

特にございません。

問)

今日、プロジェクトチームがこれから開かれると思いますけれども、国土交通省と経済産業省の担当者を呼ばれてヒアリングするという話は聞いているのですが、どのような内容を審議されるのか、テーマについて分かる範囲で教えていただけますでしょうか。

答)

これはその場でいろんな議論が出ると思いますから、具体的な事は分かりませんけれども、いずれにしても金融と産業を一体的に解決していく必要があるということで、今お話にあった産業関係の2つの役所の方に来ていただいてヒアリングをしたいということでセットしたわけです。

問)

2つの役所からのヒアリングが終わった後は、そのヒアリングの内容について議論するということでよろしいのでしょうか。

答)

そう厳密に運びを決めているわけではないのですけれども、いろいろ議論されると思います。

問)

中間報告なのですが、一部には明日にも発表されるのではないかという情報もありますけれども、この辺について確認したいのですが。

答)

それは、大臣が先週の金曜日の記者会見で確か「今週の前半ということで努力している」というお話を申し上げたと思うのですけれども、今時点で申し上げますと、まだこれからプロジェクトチームの議論もありますから、それを踏まえて更に検討するという事になると思います。今時点ではちょっと「いつ」ということは申し上げ難いのですが、いずれにしても大臣が仰った方向で努力したいというふうに思っています。

問)

今日の自民党の部会で、金融庁がこの臨時国会に出されます2つの法案について審議がされまして、地域金融の再編措置法案の方が了承見送りと言いますか、再び審議ということになったようなのですが、もう臨時国会は始まっていますが、今後のスケジュールについて、法案提出の見通しみたいなものをお願い出来ますでしょうか。

答)

いずれにしても今仰られたペイオフ関連の方は、今日の部会を通り、まだ政審・総務とか、そういう党内の手続きが残っている状況です。それから、合併促進法については、これから部会で更にご議論をいただくという事です。いずれにしても十分与党にご理解をいただいて、出来るだけ早く国会に提出出来るように努力したいというふうに思っています。

問)

2つの法案がバラバラになった形になるわけですけれども、短い国会の中で一括審議出来るかどうかという懸念といいますか、その辺はどのように見通しを持たれていますか。

答)

いずれにしても与党内の手続きがまず一番ですから、それを出来るだけ早くクリア出来るように努力したいというふうに思っています。

問)

部会の中での先生方からの意見として、PTでやっているような議論が、特に査定の厳格化みたいな形が地域金融にも影響するのではないかという懸念が非常に広がっているみたいな話が出ていたのですが、その点について長官はどのようにお考えになられるか、ご意見を聞かせていただけますでしょうか。

答)

今出している法案は、前から申し上げていますように、健全な金融機関について実質的な経営強化のための努力を推し進めるということですから、基本的にそれはそれだと思っていますけれども。

問)

プロジェクトチームの進め方なのですが、竹中大臣と民間委員とは別に、事務方と竹中大臣の間で意見が合わないというような見方もあるのですが、その点はどうなのでしょうか。それと、今の段階で、竹中大臣がまとめる案の原案みたいなものを長官はご存知なのかどうか、その2点についてお願いします。

答)

両方非常に難しいあれで、言わば広くいろいろ議論しているという状況で、それ以上お答え申し上げるような状況にはないのですけれども。

問)

今の段階で「案」はご存知なのでしょうか。

答)

いろいろ検討しているということで、別に「案」というものはないのですけれども。

問)

今の段階では「案」はないのですか。

答)

ないです。まだこれからPTもやるわけですから、とにかく幅広く議論しているという状況です。

問)

確認ですけれども、今の段階で今週前半に発表する資料が出来ていないということですか。少なくとも長官は見ていないという事でよろしいのですか。

答)

明日出すものが今出来ているということはないです。そういうふうに決まったものがあるという事は一切ないです。

問)

先週の諮問会議で、経済産業省の方から金融機関が合併した場合に貸出については保証出来ないかとか、具体的な話が出されていまして、経済産業相の考え方だと思うのですけれども、まあ店舗数が減れば当然貸出が減るので、その分何となく保証が付くのかなみたいなイメージを持っているのですけれども、具体的にそういう話はあるのですか。

答)

ちょっと良く理解出来なかったのですけれども、経産省が・・・。

問)

平沼大臣のお話の中で、金融機関の合併を促進していけば当然、貸出の金額が減ってきますから、店舗数がなくなったり金融機関の数がなくなりますから、その分については当面の措置として何かカバーする方法がないかといったようなお話し振りをされているのですけれども、そこは具体的に金融庁としても何か具体的に議論をされているのですか。

答)

私は平沼大臣のお話を直接聞いていませんから良く分かりませんけれども、今仰った前提がそもそもそれはケース・バイ・ケースだと思うのですね。それと、その話とは別に、いずれにしても中小企業金融の円滑化というのは大変重要ですから、それについては従来から経産省ともよく議論はしています。具体的な話は私もちょっと聞いていませんけれども。

問)

今日のPTでは、経済産業省と国土交通省からどういった方がいらっしゃる予定でしょうか。

答)

経産省は林経済産業政策局長、それから斉藤さんという中小企業庁の事業環境部長のお二人がお見えになると聞いております。国土交通省は総合政策局長の三沢さんですね。

問)

長官ご自身は銀行の自己資本の中の繰り延べ税金資産の算入の仕方について、どういったお考えをお持ちでしょうか。

答)

今、いろいろ議論しているところですから、私の意見を申し上げても仕方がないと思います。とにかく今、幅広く議論しているということでご理解いただきたいと思います。

問)

先週末にPTの中間報告が出されるという話だったのですが、ずれ込んで遅れたということなのか、そうではないのか。

答)

正確に理解していませんけれども、大臣が記者会見かぶら下がりか忘れましたけれども、「先週末から今週前半」と仰ったのではないでしょうか。ですから別に、その状況は変わっていないと思いますけれども。

問)

遅れたのではないということですね。

答)

私の記憶が正しければ、最初から大臣は今申し上げたような話の仕方をしていますから、遅れたわけではないと思いますけれども。

問)

中間報告なのか、それを出した上でもう一回最終報告となるものがいつかあるのか。

答)

それはいずれにしても、まだPTでやっていますから、それも含めてこれから正に内部での議論をするという状況です。

問)

今週出すものの位置付けは、まだ決まっていないということですね。

答)

位置付けと言いますか、本当に広く議論していますから、これから大臣が仰っている今週前半のまとめをどういうものにするか、それからその後どうするかということは、その時点で議論して詰めたいというふうに思っているのですけれども。

問)

要するにプロジェクトチームで議論するのか、それとも大臣と事務方の中で議論するのか、どちらなのでしょうか。

答)

それはいろいろな議論が出ると思います。PTは本当に広く議論していますから、予断を持って言えないのです。

問)

いつ発表になるとか、そういう手順についてもPTで議論するのですか。

答)

いや、それはPTでは議論しないでしょうね。

問)

今週前半に出すものについて、中間報告なのか最終報告なのか、どこまで議論されているのですか。まだ全然大臣と議論されてないのですか。

答)

いずれにしても、今日のPTも受けて、これから議論することになると思います。

問)

今日のPTの議論を受けて、大臣と長官でもう一回議論して、出し方も決めるということですね。

答)

今の時点ではそうですね。

問)

今日の自民党では、水曜日に出来れば大臣に出席して説明していただきたいという話があったようですが、その可能性はあるのですか。

答)

実は、そこの所はちょっとよく聞いていないのです。党の方でそういうご議論があったのであれば、それを受けてまた中で相談しなければいけないと思いますけれども。

問)

資産査定の厳格化の方法として、割引現在価値法というのですか、ディスカウント・キャッシュ・フローですか、日銀の発表したレポートにも一つのアイデアとして提示されていましたけれども、こういった手法を今現在の法令・制度でもって、金融機関に強制するというのは可能なのでしょうか。

答)

そういう項目については、先程も申し上げたように幅広く議論していますから、コメントは差し控えさせていただきます。そういった会計学的な観点も含めて、そういうメンバーも入って、いろいろ広く議論されていますから。

(以上)

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