高木金融庁長官記者会見の概要

(平成14年10月28日(月)17時01分~17時14分)

【質疑応答】

問)

長官の方から何かございますか。

答)

特にございません。

問)

まず最初に、不良債権処理の加速策なのですが、30日にもというふうに言われておりますけれども、30日にまとまりそうな目途がついたのかどうか、あるいはまとまるとして、公表の仕方と言いますか、諮問会議でデフレ対策とセットで出すのか、その辺の段取りみたいなものを長官が今分かる範囲で教えていただけますでしょうか。

答)

まだ今色々と、与党も含め議論をしている最中ですから、今はそういう状況なのですね。それでいつ取りまとめるかというのは、今月中にはという話ははっきりしているのですけれども、それが具体的にいつになるかは、いずれにしても今月中にはということで皆やっているというふうに思っております。

問)

先週末から何度か銀行を呼んだりされて、金融庁の素案と言いますか、竹中大臣の案に対して、非常に厳しい反対と言いますか、政府・与党からも色々な意見が出ていますけれども、これについて中身を色々と修正したりするお考えがあるのか、その辺についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか。

答)

いずれにしても同じ答えになって恐縮なのですけれども、色々な角度から色々と意見交換しているので、主要行との意見交換も今朝で3回目になりますけれども、そういう幅広く色々なご意見を伺っているということなのですね。それでいずれにしても最終的には、今月中には雇用対策ですとか、中小企業対策ですとか、そういうものと一緒に総合的な対策として取りまとめられるのだというふうに理解しています。

問)

今お話になった、今朝の銀行のトップを呼ばれての3度目のヒアリングなのですけれども、これは長官も同席されたというふうに伺っているのですが、どのようなテーマで聞かれたのか、あるいは中身について、差し支えない範囲で結構ですのでお願いできますでしょうか。

答)

中身はですね、これは大臣もそうだと思いますが、多分申し上げないことにしているのだと思いますが、非常に広く、幅広い項目について、色々なご意見があったということであります。いずれにしても3回やりましたから、色々なご意見を承ったということです。

問)

主なテーマというのは、何かテーマを決めて議論されたのでしょうか。

答)

ご承知のような、総合的といいますか、切り口として3つの原則と言っておりますけれども、それ以上に企業再生だとか、色々な問題が在りますから、広く色々なご意見が出たということでした。

問)

今日、竹中大臣が与党の3幹事長・3政調会長と会談をされたり、色々とされているみたいですけれども、これについて、福田官房長官は先程の会見で「理解は深まった」と、「決着はしていないが、理解は深まった」というふうに述べておられるようですけれども、この点について大臣から何かご報告を受けられたりとか、その辺の目途みたいなものは伺ってますでしょうか。

答)

目途は特にお聞きしていません。今、大臣は色々とお忙しいものですから、そういう場で色々と意見交換をしたという話は承っていますけれども、それ以上、落ち着いて承っている状況にはないのですね。

問)

今日、役所ではあまり大臣をお見受けしていないのですが、途中、長官はご連絡を受けたりはしているのですか。

答)

いえ、それはないです。

問)

では、その経過については、長官自身はどのような交渉が行われたかということについては、全然把握はされていらっしゃらないということですか。

答)

大臣は、この建物に全くお戻りにならなかった訳ではないですから、短時間ですけれども、状況のお話は承っております。

問)

先週末、大手銀行のトップが並んで、竹中案なるものに反対声明というものを発表されたのですけれども、これに関して長官のご感想はいかがでしょうか。

答)

いずれにしても、不良債権の問題と言いますか、加速策について、主要行の方が記者会見で仰ったという話は承知していますけれども、そういう中身も含めて色々と意見交換してきたということで、具体的な考えなり何なりは、今はまだこういう状況ですから、コメントは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

問)

内容はともかく、金融行政に対して、これだけ民間がそろって反対論を公にするというのは、非常に異例の事態だと思うのですけれども、記者会見したこと自体についてはどうお考えでしょうか。

答)

記者会見したこと、それはそれぞれのお立場で、そういう会見をされることも、我々がとやかく申し上げる話ではないと思います。いずれにしても行政としては、既に3回もご意見を色々と承っているということで、基本的に大変丁寧な対応をしているというふうに思いますけれども。

問)

先週の火曜日以前に、金融庁から与党への連絡調整はされているのでしょうか。火曜日に、大臣が自民党の八役に説明に行かれたと思うのですけれども、それ以前に何らかの連絡や調整は、金融庁はされていたのですか。

答)

特にしていないと思います。

問)

そういうことですと、なぜ火曜日に事前に説明したのですか。私の理解ではプロジェクトチームは、大臣の何らかの諮問機関で、特に正式な何条の機関ですとかそういうものではなくて、一大臣の諮問機関だったはずなのですけれども。

答)

ちょっと正確にお答えしていないかもしれませんけれども、いずれにしてもいろいろな議論がなされていて、ご報告するような状況にはなかったと思います。ただ、「是非議論の状況を聞かせてほしい」というご要望があって、大臣が行かれたのだと思います。

問)

特に中間取りまとめを説明するということではなかったのですか。

答)

そうではないと思います。

問)

銀行との会合では、不良債権処理の加速策について金融庁側あるいは大臣の方から具体的な言及はなかったのでしょうか。

答)

どういう議論かということは、先程から繰り返しで大変恐縮ですが、ご容赦いただきたいと思います。

問)

大臣から状況をお伺いしたという話がありましたけれども、どのようなお話だったのでしょうか。

答)

先程申し上げましたように、そんなに長くお話を承っている訳ではないですから、ごく簡単にそういうことがあったということを承っただけです。

問)

順調に行っているというようなことですか。

答)

いえ、そういうことはお聞きしてないです。

問)

このプロジェクトチームの性格は、議事録も公開しないし会見等も行わないということになっているのですけれども、中間報告と最終報告の時だけ公に出すということだったはずです。ですから、中間報告の内容が部分的に一人歩きしていて、与党や銀行から反発が出ているということですよね。

答)

与党を含めいろいろなご意見があって、そういうご意見を承りながら検討しているということです。

問)

ですけれども、最初は中間報告と最終報告の2点だけということだった筈ですが。

答)

大臣はあくまでPTはいろいろなご意見を承って、それでどうするかは自分で判断して決めるということを仰っているので、判断してお決めになるに当たって色々なご意見があるので、いま少し時間をかけてそれをお聞きになっているという状況だと思います。

問)

この後、主要行の方にご意見を伺ったり、PTを開いたりという予定はあるのですか。

答)

PTはこの後と言いますか、後と言ってもずっと長いですけれども、まだ開く予定は決まっておりませんけれども、開く予定はあると思います。それからもう一点は、主要行とは取り敢えず今朝の会合で、その次は予定していません。

問)

意見をお伺いするということだけで、3回も続けて開かれて、その割に進展があったようには見えないのですが、どういう趣旨の会だったのでしょうか。

答)

いろいろなご意見があるでしょうから、広くご意見を承った訳です。

問)

今日は3回目なりの進展があったと考えてよろしいのでしょうか。

答)

中身はご容赦いただきたいと思います。いろいろな幅広いご意見があったということです。

(以上)

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