平成29年9月21日
金融庁
[金融庁・アブダビFSRA共同プレスリリース]
日本及びアブダビ・グローバル・マーケットの金融規制当局間のフィンテックに係る協力枠組みの構築
金融庁とアブダビ・グローバル・マーケット金融サービス規制庁(FSRA)は、本日、日本とアブダビ・グローバル・マーケットにおける金融サービスのイノベーションを促進するための協力枠組みの構築を発表しました。
この協力枠組みは、金融サービスにおいてイノベーションがグローバルに進展していることを踏まえたものです。金融庁とFSRAが互いに革新的なフィンテック企業を紹介し、金融庁のFinTechサポートデスクとFSRAのレギュラトリー・ラボラトリーに対し、紹介したフィンテック企業へのアドバイスとサポートを求めることを可能とします。
また、本協力枠組みは、両当局間の情報共有に関する枠組みを構築します。これにより、金融庁とFSRAは、規制や、関連する経済または産業の動向を追うことが可能となり、また、急速に変化するグローバルな金融環境における国内規制の在り方について、情報交換することも容易になります。
近年、金融庁は、法制度の整備やFinTechサポートデスクの設立をはじめ、さまざまな施策を通じて、フィンテック・スタートアップ企業を支援するための環境整備に積極的に努めています。これらの取組みに加えて、本協力枠組みは、日本のフィンテック・スタートアップ企業のグローバル展開を後押しするでしょう。
FSRAは2016年11月にレギュラトリー・ラボラトリー(“RegLab”)を立ち上げ、フィンテック企業が金融分野において効率性や利用者の選択の自由を高めるような革新的な解決策を開発し試行することを可能とする環境を提供しています。また、これは、FSRAがこうしたイノベーションに対してリスクに見合った効率的な規制を発展させるのにも役立っています。
金融庁の白川俊介審議官(国際担当)は次のように述べました。
「FSRAと協力枠組みを構築することができ、大変うれしく思います。本協力枠組みは、お互いの協力を円滑にするとともに、フィンテック・イノベーションとお互いの市場の更なる発展に寄与すると確信しています。」
FSRAのリチャード・テンCEOは、次のように述べました。
「この書簡交換は、アブダビFSRAにとって、日本の金融規制当局との間で初めてフィンテックに係る協力枠組みを構築するものであり、外国当局との協力枠組みという意味では、5例目となるものです。この協力枠組みは、アブダビと日本の、双方にとって有益なパートナーシップを更に深めるでしょう。金融庁と、緊密かつ有意義に連携していくことを楽しみにしており、それによってお互いの市場の発展が進むことになるでしょう。」
この書簡交換を記念するセレモニーは、金融庁、日本経済新聞社及びFintech協会の共催によるグローバルイベント「フィンサム・ウィーク2017」の一環としての「フィンテック・サミット2017」の中で、本日、東京において、越智隆雄内閣府副大臣とFSRAのリチャード・テンCEOとの間で開催され、そこで本協力枠組みが披露されました。
以上
お問い合わせ先
金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
総務企画局総務課国際室(内線3185)
総務企画局信用制度参事官室(内線3567)