平成17年3月1日
金融庁
国際監査基準等の設定活動を監視する「公益監視委員会(PIOB)」の発足及び中平 幸典(株)国際経済研究所副理事長のPIOBメンバー選出について
1. 現在、世界の会計士団体の国際組織である「国際会計士連盟(IFAC)」においては、国際的な監査基準である「国際監査基準」等の基準の設定活動を行っております。
平成15年3月以降、監査への国際的信頼を確保する観点から、IFACによるこのような基準設定活動を公益的な観点から監視するための新たな枠組みが必要であるとの議論が、国際的に活発に行われてきました。
2. 我が国監査基準は国際監査基準と整合的なものとなっており、国際監査基準を巡るこのような国際的な議論は、我が国にとっても重要なものです。このような観点から、金融庁としても、IOSCO(証券監督者国際機構)のメンバーとして、こうした国際的議論に積極的に参加してきました。
3. こうした動きを踏まえ、2月28日に、「公益監視委員会(PIOB:Public Interest Oversight Board)」が発足し、3月1日に第1回会合が開催されます。
公益監視委員会は、IFACにおいて基準設定活動を担う委員会メンバーの人事の承認、その作業計画の承認、デュープロセスの監視や事後評価の役割を担うことになります。
4. 公益監視委員会は、10人のメンバーで構成されます。現時点では、そのうち8人のメンバーが決定されています。
我が国からは、金融庁の推薦を経て、中平 幸典(株)国際経済研究所副理事長(元財務官・元東京証券取引所監理官)が公益監視委員会のメンバーとして選出されました。このことは、「金融改革プログラム―金融サービス立国への挑戦―」(平成16年12月24日公表)における「金融行政の国際化と国際的ルール作りへの積極的参加」に合致するものです。
5. 公益監視委員会による公益的観点からの活動が、監査への国際的信頼の向上につながることが期待されます。
【連絡・問合せ先】
金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局国際課企画官松尾(内線3189)
総務企画局市場課
企業開示参事官付課長補佐水谷(内線3656)