平成20年3月19日
金融庁
カッパ・クリエイト株式会社ほか1社の株券に係る内部者取引に対する課徴金納付命令の決定について
金融庁は、証券取引等監視委員会から、日本放送協会職員によるカッパ・クリエイト(株)ほか1社の株券に係る内部者取引の調査結果に基づく課徴金納付命令の勧告を受け、平成20年2月29日に審判手続開始の決定(平成19事務年度(判)第15号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「法」という。)第178条第1項各号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、本日、以下のとおり決定を行った。
1 決定の内容
納付すべき課徴金の額及び納付期限
金26万円 平成20年5月20日(火)
2 事実及び理由
(1)課徴金に係る法第178条第1項各号に掲げる事実
被審人は、日本放送協会の職員であったが、(株)ゼンショーの社員から同協会の記者が職務上伝達を受けた(株)カッパ・クリエイトと(株)ゼンショーが資本提携を伴う業務上の提携を行うことをそれぞれ決定した事実を、その職務に関し知り、平成19年3月8日、この事実が公表される午後3時15分より以前に、カッパ・クリエイト(株)の株券合計3,150株を総額539万7,900円で、(株)ゼンショーの株券合計2,500株を総額327万6,000円でそれぞれ買い付けたものである。
(2)課徴金の計算の基礎
法第175条第1項に基づき、課徴金額は、
(重要事実が公表された翌日の終値) × (買付株数) -(買付価格) × (買付株数) で算出される。
したがって、重要事実の公表翌日(平成19年3月9日)のカッパ・クリエイト(株)の株価の終値は、1,774円、(株)ゼンショーの株価の終値は、1,340円であることから、課徴金額は次のとおりとなる。
・カッパ・クリエイト(株)株式について
(1,774円×3,150株)-
(1,705円×200株+1,706円×50株+1,707円×800株
+1,711円×150株+1,715円×150株+1,717円×1,000株
+1,718円×300株+1,719円×300株+1,720円×200株)=190,200円
課徴金額は1万円未満を切り捨てるため、19万円
・(株)ゼンショー株式について
(1,340円×2,500株)-(1,310円×2000株+1,312円×500株)=74,000円
課徴金額は1万円未満を切り捨てるため、7万円
以上より、課徴金の額は、190,000円+70,000円=26万円となる。
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総務企画局総務課審判手続室(内線2404)