平成23年7月1日
金融庁

「金融検査結果事例集」の公表等について

金融庁は、「金融検査結果事例集(平成22検査事務年度後期版)」を作成しましたので、公表します。

金融庁は、平成17年より、金融行政の透明性・予測可能性を更に向上させるなどの観点から、指摘の内容・頻度等を勘案して金融機関が適切な管理態勢を構築する上で参考となるような事例を取りまとめ、公表してきています(注1)。

また、情報発信の充実・強化を推進する観点から、タイムリーに金融検査結果の事例集を公表することが重要であり、21事務年度に引き続き、本事務年度においても、年2回公表することとしました。

今回の事例集の主な特徴は、以下のとおりです。

(1)事例数の増加

事例集については、従来より、事例数の充実に努めてきているところですが(注2)、今回の事例集における掲載事例数は、「本編」において評定事例25事例、個別事例279事例、「別冊」において「新たな形態の銀行」115事例、「信託業務」44事例、「システムリスク管理態勢」22事例、全体で485事例となっています。これらと、前期版173事例を併せると、年度通算で658事例(昨年度版は618事例)となり、過去最大の事例数となっています。(参考1)

(2)金融円滑化に関する事例を多く掲載

金融庁では、金融機関によるコンサルティング機能の発揮を一層定着させる観点から、金融円滑化法(注3)の実施・延長を踏まえ、検査マニュアルや監督指針等を改正しています。今期の金融検査においても、金融機関による適切なコンサルティング機能の発揮等について重点的に検証してきており(注4)、本事例集の「金融円滑化編」においても、指摘事例(19事例)だけではなく、評価事例(41事例)も数多く掲載しています。

(3)経営管理態勢に関する事例を多く掲載

金融仲介機能の発揮や各種リスクの的確な管理を行うためには、金融機関における経営管理のあり方が決定的に重要です(注4)。今期の検査においては、各金融機関の戦略目標やリスク管理方針の合理性、持続可能性や実施状況等について重点的に検証してきており、これらに関する事例(19事例)を多く採り上げています。

なお、本事例集においては、「別冊」として、「新たな形態の銀行」、「信託業務」並びに「システムリスク管理態勢」について作成しています。「新たな形態の銀行」及び「信託業務」は、金融機関のビジネスモデルの多様化等が進む中、他の金融機関にとって参考となる事例が相当数蓄積してきたこと等から、今般「別冊」として公表することとしたものです。また、「システムリスク管理態勢」については、近時、一部の主要行において大規模なシステム障害が発生したこと等を踏まえ、システム投資戦略及びコンティンジェンシープランの整備等に関する事例を採り上げたものです。

また、貸金業者について、貸金業法の完全施行(22年6月)を受け、新たな監督指針等を踏まえた検査を近時行ってきており、事例も蓄積してきたことから、新たに本事例集(本編)において採り上げることとしました。

  • (注1)掲載事例については、預金等受入金融機関は23年1月~6月、その他の業態は22年7月~23年6月までの間に通知された検査結果を中心に掲載。ただし、「別冊」については、必要に応じ、過去にまで遡って掲載。

  • (注2)「金融検査におけるベター・レギュレーションに向けた取組み(アクションプランII)」(21年5月公表)は、「事例数の充実」を図るとともに、事例集の「年2回公表」を実施することを目標として掲げているところ。

  • (注3)中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(21年12月4日施行)。

  • (注4)平成22検査事務年度検査基本方針参照。

なお、22検査事務年度における意見申出実績はありません。(参考2)

(参考1)

1.金融検査結果事例集(22事務年度通算ベース)

評定事例 個別事例


本編 25 279 304
別冊(新たな形態の銀行) 115 115
別冊(信託業務) 44 44
別冊(システムリスク管理態勢) 22 22
25 460 485
前期版 26 147 173
通算ベース 51 607 658

2.本編

  • (1)預金等受入金融機関について

    金融検査マニュアルの項目に沿って掲載。掲載事例数は以下のとおり。

項目 前期版 後期版
I.経営管理(ガバナンス)態勢
-基本的要素-
評定事例
個別事例
5
10
6
13
11
23
15 19 34
II.金融円滑化 評定事例
個別事例

53

60

113
53 60 113
III. 法令等遵守態勢 評定事例
個別事例
5
13
2
14
7
27
18 16 34
IV.顧客保護等管理態勢 評定事例
個別事例
3
8
1
11
4
19
11 12 23
V.統合的リスク管理態勢 評定事例
個別事例
0
16
1
3
1
19
16 4 20
VI.自己資本管理態勢 評定事例
個別事例
0
1
2
2
2
3
1 4 5
VII.信用リスク管理態勢 評定事例
個別事例
5
12
4
16
9
28
17 20 37
VIII.資産査定管理態勢 評定事例
個別事例
1
7
1
12
2
19
8 13 21
IX.市場リスク管理態勢 評定事例
個別事例
4
14
3
7
7
21
18 10 28
X.流動性リスク管理態勢 評定事例
個別事例
1
0
1
4
2
4
1 5 6
XI.オペレーショナル・リスク管理態勢 評定事例
個別事例
2
13
4
37
6
50
15 41 56
評定事例
個別事例
26
147
25
179
51
326
173 204 377
  • (2)信託業務について

    信託検査マニュアルの項目に沿って掲載。掲載事例数は以下のとおり。

項目 個別事例
I.信託業務管理態勢 0
II.信託引受管理態勢 0
III. 信託引受審査態勢 2
IV.信託財産管理に係る管理態勢 0
V.信託財産運用管理態勢 0
VI.併営業務管理態勢 1
3
  • (3)保険会社について

    保険検査マニュアルの項目に沿って掲載。掲載事例数は以下のとおり。

項目 個別事例
I. 経営管理(ガバナンス)態勢
-基本的要素-
9
II. 法令等遵守態勢 3
III. 保険募集管理態勢 13
IV. 顧客保護等管理態勢 13
V. 統合的リスク管理態勢 8
VI. 保険引受リスク管理態勢 5
VII. 資産運用リスク管理態勢 9
VIII. オペレーショナル・リスク等管理態勢 5
65
  • (4)貸金業者について

    掲載事例数は32事例。

(参考2)意見申出実績

○ 申出機関数

(平成23年6月末現在)
銀 行 協同組織
金融機関
保険会社 貸金業者 その他
11~19事務年度 20 9 2 5 2 38
20事務年度 0 0 0 0 0 0
21事務年度 2 0 0 0 0 2
22事務年度 0 0 0 0 0 0
22 9 2 5 2 40
  • (注1)事務年度は7月~翌年6月(検査実施日ベースで計上)

  • (注2)その他: 前払式証票発行者・抵当証券業者・信用保証協会・火災共済協同組合・政策金融機関等

○ 申出事案数

申出項目 申出事案数
11~22事務年度合計 20事務年度 21事務年度 22事務年度
預金等受入金融機関 336 0 15 0
  評定段階 3 0 0 0
経営管理(ガバナンス)態勢
-基本的要素-
0 0 0 0
金融円滑化編 0 0 0 0
法令等遵守態勢 18 0 7 0
顧客保護等管理態勢 1 0 0 0
統合的リスク管理態勢 0 0 0 0
自己資本管理態勢 5 0 1 0
信用リスク管理態勢 3 0 2 0
資産査定管理態勢 299 0 5 0
  自己査定 245 0 0 0
   うち債務者(債権)区分 178 0 4 0
うち不動産担保評価 30 0 0 0
償却・引当 54 0 0 0
市場リスク管理態勢 2 0 0 0
流動性リスク管理態勢 1 0 0 0
オペレーショナル・リスク管理態勢 4 0 0 0
預金等受入金融機関以外の金融機関 34 0 0 0
  法令等遵守態勢 33 0 0 0
その他 1 0 0 0
合計
(うち金融機関意見採用)
※金融機関意見採用率約44%
370
(161)
0
(0)
15
(2)
0
(0)
  • (注)申出項目については、金融検査マニュアル等に準拠して掲載。


金融検査結果事例集(PDF:1,064KB)

金融検査結果事例集別冊1(PDF:360KB)

金融検査結果事例集別冊2(PDF:257KB)

金融検査結果事例集別冊3(PDF:196KB)

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
検査局審査課(内線2558、2556)

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