平成25年11月21日
金融庁

平成25年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る内閣府令案等の公表について

金融庁では、平成25年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る内閣府令案等を以下のとおり取りまとめましたので、公表します。

本件で公表する内閣府令案等の概要

  • (1)金融商品取引法第六章の二の規定による課徴金に関する内閣府令の改正

    • イ.課徴金の対象の追加に伴う改正

      金融商品取引法(以下「法」という。)改正により、情報伝達・取引推奨行為を行った者を課徴金の対象とすることとした。これに伴い、仲介関連業務又は募集等業務に関して情報伝達・取引推奨行為が行われた場合の課徴金額の計算に必要な、「仲介関連業務の対価の額に相当する額」等の内容等を定める。

    • ロ.「自己以外の者の計算」による違反行為に対する課徴金額の計算方法の改正

      法改正により、運用対象財産の運用として、自己以外の者の計算において不公正取引をした者に賦課される課徴金額を引き上げることとした。これに伴い、自己以外の者の計算で不公正取引が行われた場合の課徴金額の計算に必要な、資産運用業者の業務の種類ごとの「運用対象財産」及び「運用の対価に相当する額」の内容等を定める。

  • (2)有価証券の取引等の規制に関する内閣府令等の改正

    • イ.公開買付け等事実の情報受領者に係るインサイダー取引規制の適用除外

      法改正により、他者の公開買付け等の実施に関する事実の伝達を受けた者が、 自ら公開買付けを行うに際して、当該事実を公開買付開始公告において明らかにし、かつ、当該事実を記載した公開買付届出書が公衆縦覧に供された場合は、インサイダー取引規制の適用除外となることとした。これに伴い、当該事実の内容として公開買付届出書に記載すべき具体的内容を定める。

    • ロ. 重要事実の軽微基準及び重要基準

      法改正により、投資法人の発行する投資証券等の取引にインサイダー取引規 制を導入することとし、投資法人及び資産運用会社に関する重要事実を定めた。これに伴い、各決定事実及び発生事実に関して類型的に投資判断に及ぼす影響が軽微なものを定める軽微基準並びに決算情報に係る重要事実に関して類型的 に投資者の投資判断に及ぼす影響が重要なものを定める重要基準の内容を定める。

    • ハ.特定関係法人の範囲

      法改正により、投資法人の発行する投資証券等の取引に関するインサイダー 取引規制の対象となる会社関係者の範囲に特定関係法人(いわゆるスポンサー)の役職員等を追加することとした。このうち、資産運用会社の利害関係人等について、「特定資産の価値に重大な影響を及ぼす取引」を行った場合に特定関係法人に該当するとされているところ、当該取引の具体的内容を定める。

    • ニ.持投資口会に対するインサイダー取引規制の適用除外

      投資法人の発行する投資証券等の取引のうち、投資法人の資産運用会社及び特定関係法人の役員又は従業員が行う一定の類型のもの(持投資口会に係る取引)を株式会社における持株会と同様に一定の類型に限りインサイダー取引規制等の適用除外とする。

  • (3)特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令等の改正

    特定有価証券について臨時報告書の提出が必要な場合として、新たに「投資法人の合併の決定」があった場合を加えるなど、特定有価証券の臨時報告書に係る整備を行う。

  • (4)金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令の改正

    出資対象事業に係る収益の配当等を受領する権利から除かれるものとして持投資口会に係る権利を追加する。

  • (5)投資信託及び投資法人に関する法律施行規則の改正

    • イ.規約の記載事項の細目の追加

      投資法人が資産を主として不動産等資産に対する投資として運用することを目的とする場合は、その旨を記載事項とする。

    • ロ.資産運用会社の利害関係人等の範囲の追加

      法改正により、インサイダー取引規制の対象となる会社関係者の範囲に特定関係法人(いわゆるスポンサー)の役職員等を追加することとした。これに伴い、資産運用会社の利害関係人等の範囲を見直し、資産運用会社の主要株主を利害関係人等の範囲に追加する。

  • (6)金融商品取引業等に関する内閣府令等の改正

    • イ. 金融商品取引業者の禁止行為の追加

      金融商品取引業者等が、法人関係情報に基づいて顧客に売買等をすることを勧めつつ、当該有価証券の売買等を顧客に対して勧誘する行為を禁止行為とする。

    • ロ. 契約締結前交付書面の記載事項の追加

      金融商品取引業者等が事業型出資対象事業持分(事業型ファンド持分)の販売を行う際に顧客にあらかじめ交付する契約締結前書面において、ファンドの資金の流れ等を記載事項とする。

    • ハ. 事業報告書記載事項の追加

      事業報告書において、金融商品取引業者が販売を行ったファンドの一覧及び各ファンド別の詳細等を記載事項とする。

    • ニ. 金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針の改正

      ロ.の改正に伴い、ファンド販売の際の契約締結前の書面交付に係る留意事項を追加する。

  • (7)金融商品取引法令に違反する行為を行った者の氏名等の公表に関する内閣府令の新設

    法改正により、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは金融商品取引法令に違反する行為を行った者の氏名等を公表することができることとした。これに伴い、公表する際の方法及び手続を本府令において定める。

  • (8)保険業法施行規則の改正

    保険業法改正により、従来、保険会社の業務運営に関する措置として求めていた運用実績連動型保険契約に係る運用報告書の作成・交付について、保険会社に対する行為規制として直接義務付けることとした。

    これに伴い、運用実績連動型保険契約に係る運用報告書の記載事項等について、保険業法第100条の5に基づく保険業法施行規則に規定し直す。

その他、所要の改正を行う。

具体的な改正内容については、別紙1~別紙19をご参照ください。

施行期日等(予定)

平成26年4月1日

上記(6)ハ.の改正については、平成26年4月1日以降に開始する事業年度に係る事業報告書から適用することとする。

規制の事前評価書

規制の事前評価書(特定有価証券の臨時報告書提出事由の見直し)(PDF:143KB)

※ 意見募集の対象ではございません。

この案について御意見がありましたら、平成25年12月20日(金)17時00分(必着)までに、氏名(法人その他の団体にあっては名称)、職業(法人その他の団体にあっては業種)、連絡先(住所、電話番号又は電子メールアドレス)及び理由を付記の上、郵便、ファックス又はインターネットにより下記にお寄せください。電話による御意見は御遠慮願います。

御意見をお寄せいただいた方の氏名(法人その他の団体にあっては名称)については、開示の請求等があった場合には、御意見の内容とともに開示させていただきますので、御承知おきください。開示の際に匿名を希望される場合は、御意見の冒頭にその旨を明確に御記載ください。なお、開示に当たっては、御意見の内容に、(1)個人に関する情報であって特定の個人が識別され得る記述がある場合、又は(2)法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を侵害するおそれのある記述がある場合、には当該箇所を伏せさせていただくことがあります。

御意見に付記された電話番号等の個人情報は、御意見の内容に不明な点があった際に連絡・確認をさせていただく場合や御意見がどのような立場からのものかを確認させていただく場合に利用します。

なお、御意見に対しての個別の回答はいたしませんので、あらかじめ御了承ください。

ご意見の募集は終了しました。ご協力ありがとうございました。

御意見の送付先

金融庁総務企画局市場法制管理官室

郵便 : 〒100-8967

東京都千代田区霞が関3-2-1

中央合同庁舎第7号館

ファックス : 03-3506-6251

URL : http://www.fsa.go.jp/

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

総務企画局市場課市場法制管理官室

(内線2644、3945)

※本件に関する庁内の担当部局は多岐にわたることから、御意見・お問い合わせの内容に応じて、上記の御意見の送付先・お問い合わせ先のほか、各担当部局から対応させていただくことがあります。

(別紙1)金融商品取引法第六章の二の規定による課徴金に関する内閣府令(平成17年内閣府令第17号)新旧対象表(PDF:2,197KB)

(別紙2)有価証券の取引等の規制に関する内閣府令(平成19年内閣府令第59号)新旧対照表(PDF:1,474KB)

(別紙3)発行者による上場株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成6年大蔵省令第95号)新旧対照表(PDF:50KB)

(別紙4)発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第38号)(PDF:52KB)

(別紙5)株券等の大量保有の状況の開示に関する内閣府令(平成2年大蔵省令第36号)(PDF:27KB)

(別紙6)特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令(平成5年大蔵省令第22号)新旧対照表(PDF:333KB)

(別紙7)特定有価証券の内容等の開示に関する留意事項について(特定有価証券開示ガイドライン)新旧対照表(PDF:60KB)

(別紙8)企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)新旧対照表(PDF:46KB)

(別紙9)金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令(平成5年大蔵省令第14号)新旧対照表(PDF:89KB)

(別紙10)投資信託及び投資法人に関する法律施行規則(平成12年総理府令第129号)新旧対照表(PDF:33KB)

(別紙11)金融商品取引業協会等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第53号)新旧対照表(PDF:68KB)

(別紙12)金融商品取引所等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第54号)新旧対照表(PDF:60KB)

(別紙13)金融商品取引業等に関する内閣府令(平成19年内閣府令第52号)新旧対照表(PDF:861KB)

(別紙14)金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針 新旧対照表(PDF:96KB)

(別紙15)金融商品取引法令に違反する行為を行った者の氏名等の公表に関する内閣府令(PDF:54KB)

(別紙16)保険業法施行規則(平成8年大蔵省令第5号)新旧対照表(PDF:262KB)

(別紙17)保険業法施行規則及び内閣府の所管する金融関連法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則の一部を改正する内閣府令(平成18年内閣府令第10号)新旧対照表(PDF:43KB)

(別紙18)金融機関の信託業務の兼営等に関する法律施行規則(昭和57年大蔵省令第16号)新旧対照表(PDF:104KB)

(別紙19)信託業法施行規則(平成16年内閣府令第107号)新旧対照表(PDF:96KB)

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