平成25年11月28日
金融庁

KYCOMホールディングス株式会社に係る有価証券報告書等の虚偽記載に対する課徴金納付命令の決定について

金融庁は、証券取引等監視委員会から、KYCOMホールディングス(株)に係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る検査結果に基づく課徴金納付命令の勧告新しいウィンドウで開きますを受け、平成25年10月25日に審判手続開始の決定(平成25年度(判)第21号金融商品取引法違反審判事件)を行ったところ、被審人から課徴金に係る金融商品取引法(以下「金商法」といいます。)第178条第1項第4号に掲げる事実及び納付すべき課徴金の額を認める旨の答弁書の提出があり、これを受けた審判官から金商法第185条の6の規定に基づき、課徴金の納付を命ずる旨の決定案が提出されたことから、下記のとおりPDF決定(PDF:136KB)を行いました。

決定の内容

被審人に対し、次のとおり課徴金を国庫に納付することを命ずる。

  • (1)納付すべき課徴金の額金2,700万円

  • (2)納付期限平成26年1月28日

課徴金に係る金商法第178条第1項第4号に掲げる事実

被審人KYCOMホールディングス(株)(以下「被審人」という。)は、その発行する株式が東京証券取引所ジャスダック市場(平成25年7月15日以前は大阪証券取引所ジャスダック市場、平成22年3月31日以前はジャスダック証券取引所)に上場されている会社であるが、被審人は被審人の子会社において、平成10年にソフトウェア開発のための工場及び研修施設建設用地として取得した土地が、業績の低迷や技術進歩による事業所面積の縮小等により取得以降何ら利用されないままとなっていたにもかかわらず、これを遊休資産として適切な減損会計の適用による特別損失を計上せず、土地を過大に計上するなどしていた。また、被審人の子会社において、製品として市場で販売することを前提とした各種ソフトウェアに係る仕様変更や改良作業が相次ぎ中断されたところ、販売が見込まれる客観的事象がないにもかかわらず、費用処理することなく、仕掛品を過大に計上するなどしていた。

これらの結果、被審人は、北陸財務局長に対し、下表のとおり、重要な事項につき虚偽の記載がある有価証券報告書及び四半期報告書(以下「開示書類」という。)を提出したものである。



開示書類 虚偽記載
提出日 書類 会計期間 財務計算に
関する書類
内容(注) 事由
1 平成21年
6月26日
第42期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書 平成20年4月1日~平成21年3月31日の連結会計期間 連結
貸借対照表
連結純資産額が1,542百万円であるところを2,003百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
2 平成22年
6月25日
第43期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書 平成21年4月1日~平成22年3月31日の連結会計期間 連結
損益計算書
連結当期純損益が▲41百万円であるところを30百万円と記載 ・土地の過大計上及び減損会計の適用による特別損失の不計上
・仕掛品の過大計上及び売上原価の不計上
連結
貸借対照表
連結純資産額が1,509百万円であるところを2,042百万円と記載
3 平成22年
8月13日
第44期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成22年4月1日~平成22年6月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,463百万円であるところを2,013百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
4 平成22年
11月12日
第44期事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成22年4月1日~平成22年9月30日の第2四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
連結四半期純損益が▲127百万円であるところを▲48百万円と記載 ・土地の過大計上及び減損会計の適用による特別損失の不計上
・仕掛品の過大計上及び売上原価の不計上
平成22年7月1日~平成22年9月30日の第2四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,435百万円であるところを1,980百万円と記載
5 平成23年
2月10日
第44期事業年度第3四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成22年4月1日~平成22年12月31日の第3四半期連結累計期間 四半期連結
損益計算書
連結四半期純損益が▲102百万円であるところを▲28百万円と記載 ・土地の過大計上及び減損会計の適用による特別損失の不計上
・仕掛品の過大計上及び売上原価の不計上
平成22年10月1日~平成22年12月31日の第3四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,465百万円であるところを2,005百万円と記載
6 平成23年
6月28日
第44期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書 平成22年4月1日~平成23年3月31日の連結会計期間 連結
貸借対照表
連結純資産額が1,322百万円であるところを1,748百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
7 平成23年
8月12日
第45期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成23年4月1日~平成23年6月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,303百万円であるところを1,724百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
8 平成23年
11月11日
第45期事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成23年7月1日~平成23年9月30日の第2四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,318百万円であるところを1,735百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
9 平成24年
2月10日
第45期事業年度第3四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成23年10月1日~平成23年12月31日の第3四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,278百万円であるところを1,689百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
10 平成24年
6月28日
第45期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書 平成23年4月1日~平成24年3月31日の連結会計期間 連結
貸借対照表
連結純資産額が1,431百万円であるところを1,842百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
11 平成24年
8月10日
第46期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成24年4月1日~平成24年6月30日の第1四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,418百万円であるところを1,825百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上
12 平成24年
11月13日
第46期事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書 平成24年7月1日~平成24年9月30日の第2四半期連結会計期間 四半期連結
貸借対照表
連結純資産額が1,459百万円であるところを1,858百万円と記載 ・土地の過大計上
・仕掛品の過大計上

(注) 金額は百万円未満切捨てである。また、▲は損失であることを示す。

課徴金の計算の基礎

2の表に掲げる事実につき

  • 番号1

    平成20年法律第65号による改正前の金融商品取引法第172条の2第1項本文の規定により、被審人の第42期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書に係る課徴金の額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の3を乗じて得た額(45,742円)

    3,000,000円

    を超えないことから、3,000,000円となる。

  • 番号2

    金商法第172条の4第1項本文の規定により、被審人の第43期事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書に係る課徴金の額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額(81,518円)

    6,000,000円

  • を超えないことから、6,000,000円となる。
  • 番号3、同4、同5及び同6

    金商法第172条の4第1項本文及び第2項前段の規定により、被審人の第44期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第44期第1四半期報告書」という。)、同事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第44期第2四半期報告書」という。)、同事業年度第3四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第44期第3四半期報告書」という。)及び同事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書(以下「第44期有価証券報告書」という。)に係る課徴金について、個別決定ごとの算出額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額

    第44期第1四半期報告書 80,884円
    第44期第2四半期報告書 79,533円
    第44期第3四半期報告書 73,663円
    第44期有価証券報告書 76,021円

    6,000,000円

    を超えないことから、

    第44期第1四半期報告書、第44期第2四半期報告書及び第44期第3四半期報告書については、それぞれ6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円

    第44期有価証券報告書については、6,000,000円

    となるが、第44期第1四半期報告書、第44期第2四半期報告書、第44期第3四半期報告書及び第44期有価証券報告書が、いずれも第44期事業年度に係るものであることから、金商法第185条の7第6項及び金融商品取引法第六章の二の規定による課徴金に関する内閣府令第61条の3の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分することとなり、

    第44期第1四半期報告書、第44期第2四半期報告書及び第44期第3四半期報告書に係る課徴金の額は、それぞれ

    6,000,000×3,000,000/(3,000,000+3,000,000+3,000,000+6,000,000)

    =1,200,000円

    第44期有価証券報告書に係る課徴金の額は

    6,000,000×6,000,000/(3,000,000+3,000,000+3,000,000+6,000,000)

    =2,400,000円

    となる。

  • 番号7、同8、同9及び同10

    金商法第172条の4第1項本文及び第2項前段の規定により、被審人の第45期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第45期第1四半期報告書」という。)、同事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第45期第2四半期報告書」という。)、同事業年度第3四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第45期第3四半期報告書」という。)及び同事業年度連結会計期間に係る有価証券報告書(以下「第45期有価証券報告書」という。)に係る課徴金について、個別決定ごとの算出額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額

    第45期第1四半期報告書 72,051円
    第45期第2四半期報告書 69,765円
    第45期第3四半期報告書 70,642円
    第45期有価証券報告書 70,560円

    6,000,000円

    を超えないことから、

    第45期第1四半期報告書、第45期第2四半期報告書及び第45期第3四半期報告書については、それぞれ6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円

    第45期有価証券報告書については、6,000,000円

    となるが、第45期第1四半期報告書、第45期第2四半期報告書、第45期第3四半期報告書及び第45期有価証券報告書が、いずれも第45期事業年度に係るものであることから、金商法第185条の7第6項及び金融商品取引法第六章の二の規定による課徴金に関する内閣府令第61条の3の規定により、6,000,000円を個別決定ごとの算出額に応じて按分することとなり、

    第45期第1四半期報告書、第45期第2四半期報告書及び第45期第3四半期報告書に係る課徴金の額は、それぞれ

    6,000,000×3,000,000/(3,000,000+3,000,000+3,000,000+6,000,000)

    =1,200,000円

    第45期有価証券報告書に係る課徴金の額は

    6,000,000×6,000,000/(3,000,000+3,000,000+3,000,000+6,000,000)

    =2,400,000円

    となる。

  • 番号11及び同12

    金商法第172条の4第2項前段、第1項本文の規定により、被審人の第46期事業年度第1四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第46期第1四半期報告書」という。)及び同事業年度第2四半期連結会計期間に係る四半期報告書(以下「第46期第2四半期報告書」という。)に係る課徴金について、個別決定ごとの算出額は、

    被審人が発行する算定基準有価証券の市場価額の総額に10万分の6を乗じて得た額

    第46期第1四半期報告書 75,440円
    第46期第2四半期報告書 72,800円

    6,000,000円

    を超えないことから、

    第46期第1四半期報告書及び第46期第2四半期報告書については、それぞれ6,000,000円の2分の1に相当する額である3,000,000円

    となる。

    以上により、納付すべき課徴金の額は、

    3,000,000円+6,000,000円+1,200,000円+1,200,000円+1,200,000円+

    2,400,000円+1,200,000円+1,200,000円+1,200,000円+2,400,000円+

    3,000,000円+3,000,000円

    =27,000,000円

    となる。

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総務企画局総務課審判手続室
(内線2398、2404)

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