「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第5回)議事録

平成30年9月12日(水)


【神田座長】 
 それでは、定刻より若干早いかもしれませんけれども、皆様方、全員おそろいでございますので、始めさせていただきます。仮想通貨交換業等に関する研究会の第5回目の会合を開催させていただきます。皆様方にはいつも大変お忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 
 6月に前回の会合を開催したのですが、その後の人事異動により、オブザーバーの一部の方に異動がございました。時間の都合もございますので、お手元のメンバー等の名簿をもってご紹介にかえさせていただきたいと思います。
 
 また、事務局につきましても、ご案内のように、7月の金融庁の組織再編と人事異動を経て、メンバーに異動がございましたが、こちらも時間の関係でお手元の配席図をご参照いただくということにさせていただきたく存じます。
 
 本日でございますけれども、まず事務局から、この8月10日に公表されました仮想通貨交換業者の検査・モニタリング中間取りまとめについてご説明をいただき、続きまして、現在、自主規制団体として認定申請中であります日本仮想通貨交換業協会から、自主規制規則案についてご説明をいただき、その後でメンバーの皆様方からご質問やご意見をいただくという流れで進めさせていただきたいと思います。
 
 ただ、前回、6月でしたか、会合の後、この金融庁の組織再編や人事異動があったこともありまして、時間がちょっとあいておりますので、今回は事務局にお願いして、これまでの議論を整理した資料を作成していただきました。そこでまず最初に、その資料を簡単にご紹介いただいて、先へ進むということにさせていただきたいと思います。ということで、まず事務局からお手元の資料2についてご紹介をお願いいたします。
 
【小森市場課長】 
 今回から本研究会の事務局を務めさせていただくことになりました、市場課長の小森でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 座長からご紹介いただきましたとおり、前回の会合から時間がたっているということもございますので、これまで第4回までの研究会において、メンバーの皆様方からいただいた意見をまとめた資料2をご用意しております。この資料におきましては、私ども事務局のほうで、先生方のご意見を要約した上で、総論や各論の論点別に整理をさせていただいたものでございます。
 
 時間の関係がございますので、個々の意見について改めてご紹介することはいたしませんけれども、おめくりいただきますと1ページに目次というのがついております。大きく総論と各論とに分かれておりまして、2ページ目以降、総論として、制度的な対応に当たっての基本的な視点に関する意見、幾つもいただいているところでございます。また、4ページ以降は、現行制度に関する意見、自主規制に関する意見、国際的な連携・協力に関する意見、リスクの発生・伝播の可能性に関する意見といったものをいただいております。
 
 6ページ以降に、各論といたしまして、仮想通貨交換業者に関する意見として、さらにその内訳として、顧客資産の管理の関係、参入規制・行為規制・開示規制の関係、問題のある仮想通貨の関係といったご意見をいただいております。
 
 また、8ページ以降、みなし業者に関する意見、無登録業者に関する意見、マネーロンダリングへの対応に関する意見、仮想通貨の不適正取引に関する意見、仮想通貨の証拠金取引に関する意見、ICOに関する意見といったところで、各論についてもご意見をいただいているところであります。
 
 このうち、4ページの下のほうをご覧いただきますと、本日もご議論いただきます自主規制に関する意見、ここで3つまとめておりますけれども、ご参考までに簡単に触れさせていただきますと、今後、自主規制団体とどのようにルールの分担をしていくのかという論点も大事ではないか。外部の目線なども取り入れながら、透明性を担保した形で自主規制を策定し、それを業者・業界全体に行き渡らせる、技術の発展等を踏まえて不断に見直すといったことを、しっかりやって、官民協働で実効性を高めていくことが必要ではないか。自主規制団体には、苦情窓口の設置とその内容分析、対応策を急いでもらう必要があるのではないか。といったようなご意見をいただいているところでございます。
 
 この自主規制の関係や、あるいは、本日は仮想通貨交換業者の検査・モニタリング中間取りまとめについて紹介がありますけれども、これらをはじめ、今後、当研究会でさまざまな論点についてご議論をいただきます際に、必要に応じまして当資料についてもご参照、ご活用いただければ幸いに存じます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、続きまして、事務局から、仮想通貨交換業者の検査・モニタリング中間取りまとめについて、ご説明をお願いいたします。
 
 森さん、よろしくお願いいたします。
 
【森フィンテック監理官】 
 それでは、私のほうから、資料3をご覧いただきながら、ご説明申し上げたいと思います。それでは、資料3でございます。1ページ目をご覧いただきたいと存じます。仮想通貨交換業者への対応等でございます。
 
 最初のポツでございますが、コインチェック事案を踏まえて、全てのみなし仮想通貨交換業者及び複数の仮想通貨交換業者に対して、順次、立ち入り検査を実施しておりますということを書いてございます。
 
 また、その下でございますが、これまでに問題が判明したみなし仮想通貨交換業者、これはコインチェックも含めまして10社、及び登録業者7社に対して、業務停止命令・業務改善命令を発出しております。
 
 みなし仮想通貨交換業者、これは当時16社ございましたが、1社は登録を拒否、12社は既に登録を取り下げた等ということで、現状は、下にございますように、コインチェック社を含めて3社ということでございます。いずれも業務改善報告書を、現在、審査中ということでございます。
 
 また、今後、残りの登録業者に対しても順次、立ち入り検査を実施していきたいと考えてございます。
 
 また、これまで実施した仮想通貨交換業者等の検査・モニタリングで把握した実態や問題点について、中間的に取りまとめを8月10日に公表いたしております。
 
 別添で内容はご説明申し上げます。
 
 これを公表した趣旨といたしましては、下の矢羽根にございますように、登録業者の自発的改善や、新規登録申請者の自己チェックに活用、あるいは自主規制機関における自主規制ルールの検討に活用できるのではないか。また、利用者における業者の選定等にも活用できるのではないかということで、中間的に取りまとめ、公表しております。
 
 よろしければ、2ページ目をご覧ください。検査・モニタリングで把握された実態ということでございます。上の箱でございますが、最初の黒ポツで、仮想通貨交換業者の会社規模(総資産)が前事業年度比で急拡大したこと、これは右上の棒グラフをご覧いただきますと、前事業年度で約1,100億円だった総資産が直近の事業年度では7,000億円になっているということでございます。
 
 また箱にお戻りいただきますと、少ない役職員で多額の利用者財産を管理しているということで、その点につきましては、左下の円グラフをご覧いただきますと、役職員数が20名未満というところが4分の3を占めているという状況でございます。
 
 よろしければ、3ページ目をご覧いただきたいと思います。3ページ目が検査・モニタリングで把握された実態ということでございます。上のところは総論を書いてございますが、昨年秋以降、価格が上昇いたしまして、取引が急拡大し、ビジネス展開を拡大していくという中で、それにふさわしい内部管理態勢の整備が追いついていなかったということが総論として申し上げられると思います。
 
 各論で3つ、真ん中に箱がございます。営業部門、ビジネス部門の問題事例でございますが、取扱暗号資産のリスク評価していない。セキュリティですとかマネー・ローンダリングリスクといった評価をしていない。真ん中が、自社が発行する暗号資産について不適切な販売をしていた。3ポツ目が、利用者が急増する中、内部管理態勢の整備が追いつかないということの中、そういったことでも積極的な広告宣伝を行っているということでございます。
 
 真ん中でございます。リスク管理・コンプライアンス部門の問題事例としては、法令等のミニマムスタンダードにも達していない内部管理ということで、具体的には、例えばその下のポツですが、取引時確認といったようなマネロン・テロ資金供与対策、お客さまの資産と自分の自己資産を分別するという分別管理、これは法令で定められているものができていないことですとか、あるいはセキュリティ人材がそもそも不足している、利用者保護が図られていないといった問題点がございます。
 
 右側は内部監査と書いてございます。これはそもそも人数が少ないということで、内部監査が実施されていない。あるいは計画を策定していても、リスク評価に基づくものとなっていないということでございます。
 
 下の箱がこういった問題が出てくる背景といいますか、コーポレート・ガバナンス、企業風土といったようなものでございますが、左側をご覧いただきますと、内部管理よりも広告宣伝にお金をつぎ込むというような利益を優先した経営姿勢、取締役及び監査役の牽制機能が発揮をされていない、あるいは技術には相当詳しいけれども、金融業としてのリスク管理に知識を有する人材が不足している。また、右側をご覧いただきますと、利用者保護の意識や遵法精神が低い企業風土があるのではないか、あるいは、わかりやすく経営情報や財務情報の開示をするということに消極的であるというようなことが認められました。
 
 よろしければ、4ページ目をご覧いただきますと、こちら以降は、検査・モニタリングにおいて把握された実態ということで、先ほど申し上げましたものをもう少し詳細に書いているということでございます。
 
 例えばビジネス部門のところでは、取扱い暗号資産の選定に当たって、暗号資産の利便性や収益性のみが検討されている反面、取扱い暗号資産ごとにセキュリティやマネロン・テロ資金供与対策のリスクを評価した上で、リスクに応じた内部管理態勢の整備を行っていないこと。あるいは、2番目のリスク管理・コンプライアンス部門としては、専門性、能力を有する要員が確保されていない、システムでは、業容や事務量に比べて、システム担当者が不足している、コンティンジェンシープランやセキュリティに関する研修というのが不十分だということを書かせていただいています。
 
 よろしければ、5ページ目をご覧いただきます。続きでございますが、内部監査部門の問題事例として、そもそも専門性・能力を有する監査要員が確保されていない、内部監査要員が1名ということで、他業務と兼務している中、内部監査計画の策定や内部監査までに手が回っていないということを書かせていただいています。
 
 4ポツ目が、カルチャー及びコーポレート・ガバナンスということで、企業風土みたいな話ですけれども、経営陣は、業容が急拡大する中、業容に見合った人員の増強やシステム・キャパシティの見直しを行っていない。取締役会等では、多額の利用者財産を管理する金融業者としてのリスク管理等に関する議論は行われていない。経営情報や財務情報について利用者にわかりやすく公表されていないといったことを書かせていただいています。
 
 よろしければ、6ページ目をご覧いただきますと、今後の監督上の対応ということでございますが、まず登録審査・モニタリングという局面で申し上げますと、登録業者というところでございますが、リスクプロファイリングの精緻化及びその頻繁な更新を行うとともに、引き続き、順次、立ち入り検査を行うなど、深度あるモニタリングを行い、問題が認められた場合は必要な行政対応を行っていきたいと考えております。
 
 2番目が、みなし業者、今、3社ございますけれども、いずれも業務改善命令を受けていますので、その提出された業務改善命令の報告内容について、本とりまとめの結果も踏まえて、個別に検証し、登録の可否を判断してまいりたいと考えております。
 
 3番目が新規登録申請業者でございます。登録審査に当たって、業者のビジネスプランの聴取及びそれに応じた実効的な内部管理態勢の整備状況について、書面やエビデンスでの確認を充実させ、現場での検証や役員ヒアリング等を強化したいと考えております。また、新たに登録された業者に対しては、暗号資産を取り巻く環境やビジネスの急速な変化を踏まえて、登録後の早い段階で立ち入り検査を実施したいと考えております。
 
 その下が自主規制団体との連携でございます。自主規制団体からの認定申請を踏まえ、法令の認定要件に基づき、実効性のある自主規制機能が確立されるよう適切に審査を行ってまいりたいと思っております。また、関係省庁や海外当局との連携というところでは、国内の無登録業者への対応、利用者への注意喚起という観点について、緊密に連携をしていきたいというふうに考えております。
 
 もう1枚おめくりいただきますと、これが仮想通貨業界の現状ということでございます。右側をご覧いただきますと、みなしの事業者が16社ものが、今、3社になってございます。
 
 左側が登録業者でございます。今、16社ございます。この中で立ち入り検査をまだ実施していないところもありますので、その点については順次実施してまいります。また、この16社の方々が自主規制団体を設立して、金融庁へ認定申請を8月2日に行っております。また、その左下でございますが、登録に参入したいというところの新規参入の意向を示しているところが160社超ございます。
 
 以上、資料3のご説明は以上でございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、続きまして、日本仮想通貨交換業協会から、自主規制規則案についてのご説明をお願いします。奥山さん、よろしくお願いします。
 
【奥山オブザーバー】 
 日本仮想通貨交換業協会、奥山でございます。本日、概要をご説明させていただくものにつきましては、これまでの報道や行政処分等により指摘されてきました多くの課題につきまして、可能な限り、我々のほうで対応できるように作成したものでございます。この研究会におきまして、これまでご提示いただいたご意見等につきましても、可能な限り規則に取り込んでおるつもりでございます。
 
 それでは、ご説明のほうを始めさせていただきます。
 
 駆け足で申しわけございません。3ページ、ご覧ください。当協会の概要でございます。日本仮想通貨交換業協会ということで、JVCEAと呼称をしております。
 
 目的といたしまして、仮想通貨交換業の適切な実施、こちらのほうを確保し、また、健全な発展及び利用者の利益の保護、ここに資することを目的としております。
 
 参加業者16社。9月12日時点でございます。
 
 年初におきまして、コインチェック社の事案を受けまして、急速に高まりました自主規制の必要性、これを受けまして、2月20日に合意し、3月1日に統一した国内自主規制を目的とした形で、登録仮想通貨交換業者16社による合意書面により設立されたものでございます。
 
 4月23日に社員総会が開かれ、全16社、会員として正式加入した形で対応をしております。
 
 7月30日の時点におきまして、理事会におきまして、これまで役員、代表者及びコンプライアンスオフィサー級でございますが、30時間以上、読み合わせのほうをしてきた形の自主規制規則でございます。この間、金融庁におかれましても、多大なるご指導、また、ご尽力、調整のほうをいただきながらということでございますが、7月30日の時点で自主規制規則を暫定でございますが、決議し、8月2日の時点で認定資金決済事業者協会を金融庁のほうに申請しておるというような状況になっております。
 
 4ページをご覧ください。当協会の業務内容でございます。仮想通貨交換業に係る自主規制団体としての業務ということで、会員16社に対しましての指導、勧告、また、3番におきまして、仮想通貨交換業の適正化、ここをもくろんでおります。
 
 4番でございますが、自主規制のみなし等、法令の資金決済法等の遵守の状況の調査、ここを行ってまいります。
 
 5番目でございます。情報の収集、また、整理及び提供。
 
 6番目といたしまして、利用者からの苦情及び紛争の処理並びに相談を行っていく。
 
 7番目といたしまして、情報の仮想通貨交換業の利用者への提供を図ってまいります。
 
 飛ばしまして、9番でございます。その他、利用者の保護に資する業務。こういったものを全般、自主規制団体として取り扱ってまいりたいと考えております。
 
 また、下のほうでございます。周辺領域の取組みということで、資金決済法上の仮想通貨交換業に該当しない業務ということにおきましても、自主規制団体のほうとして対応を進めてまいりたいというふうに考えております。
 
 仮想通貨に関連する差金決済・デリバティブ取引、こういったものに対しての自主規制の制定。また、仮想通貨に関しましてのウォレット等につきましての一定の基準。こういったものにつきましても、当協会のほうで取り組んでまいりたいと考えております。
 
 5ページ目のほうをご覧ください。現在の会員種別・事務組織の構造を挙げさせていただいております。左上に書いてあります会員種別でございますが、主に一種と二種というところでございます。一種が仮想通貨交換業者、つまり、これが我々の一般社団法人の社員ということになります。現在の登録交換業者全てが第一種会員という形になっております。また、二種でございます。仮想通貨交換業登録申請中、または申請予定の業者様。こちらにつきましても、私どもの会員としてまいりたいと考えております。また、その周辺ビジネスを行うような会員様につきましても何らか考えていきたいというふうに考えておりますが、現在ここは検討中というような状況でございます。
 
 協会の組織図、簡素でございますが、左下のほうに書かせていただいております。
 
 右側のほうをご覧ください。事務局の組織でございますが、一応、今年の10月ですね。10月当初を目途といたしまして、おおむね20名程度の人員、こちらのほうを予定してまいりたいと考えております。検査、指導、調査、また、通常の業務を行う部門。また、協会自体の内部監査部門ですね。また、今後、不服審査委員会ですとか、そういったところについての設置、こちらのほうも進めてまいる所存でございます。
 
 6ページ目のほうをご覧ください。自主規制の立ち位置でございます。右側の図のほうを見ていただければと思いますが、まずは仮想通貨交換業を行う部門の業務の適正性。ここがしっかり行われているかというところ。また、市場の公正性でございますね。こちらのほうをちゃんと運営していけるか。また、インフラの安全性、こういったところをしっかりできるか。こういったところを取り組むことにより、仮想通貨交換業の健全な発展、ここに資する状況をつくり出してまいりたいという、究極目的としまして、それが利用者保護・公益につながると考えております。
 
 左側のほうでございます。課題として、現在、私どもが挙げております認識といたしまして、市場の急拡大に対しての対応。また、金融業者としてのお客様のお金を預かる、財産を扱うという意味でございます。意識改善及びガバナンスの強化。不適切な営業方法の是正。リスク管理態勢の強化、確立。サイバー攻撃等に対して外部脅威に対しての対応。また、アンチマネーローンダリング、カウンターファイナンシングテロリズムに対して、どういうふうに取り組んでいくか。デリバティブ取引、また、仮想通貨発行、ICOなどの新たな取引類型に対する対処をどう行っていくか。そういったところでございます。
 
 こういった点を自主規制による部分で課題解決をできる限りしていきたいということの中で、金融商品取引法等の他業態の金融規制法も参考にさせていただきながら、仮想通貨特有のリスクを踏まえつつ、自主規制規則のほうを策定していっている状況でございます。
 
 7ページのほうをご覧ください。自主規制の概要のほうを掲げさせていただいております。資金決済法及び犯罪収益移転防止法、事務ガイドライン等の既存の規制に係る自主規制ルールを策定することに加えまして、現状の仮想通貨交換業務の実態上、利用者保護の観点から必要と考えられる事項につきまして、金商法及び金商業に関する自主規制規則などを参考にしながら、丸でいいますと12番まででございますね。策定のほうをさせていただいております。
 
 以下、12まで、次ページ以降で少し詳細に説明をさせていただきたいと思います。
 
 8ページをご覧ください。まず仮想通貨関連取引に係る基本規則でございます。サービスの適切な実施、もって利用者保護を目的といたしまして、遵守すべき基本方針のほうを策定させていただいております。
 
 会員の経営陣におきまして、業務の推進や利益拡大といった業績面のみならず、必要な社内体制の整備を経営上の最重要課題として位置づけた上で、その実践のための具体的な方針の策定及び周知徹底について、誠実かつ率先して取り組む必要があるということを基本規則として掲げさせていただいております。
 
 経営管理面におきましては、仮想通貨の特性・ビジネスモデル等を勘案した財務・経営上のリスクの網羅的な検証をし、また、それにひもづく経営計画の策定・更新もし、また、そこに必要な人的・物的資源の確保をするべしということでございます。
 
 内部監査の部分におきましては、独立した内部監査部門を設置し、実効性ある内部監査計画を策定し、また、指摘した重要な事項を遅滞なく内部管理部門及び取締役会等に報告していく。こういったところの体制を規則化しております。
 
 法令遵守面でございます。法令等遵守のためのコンプライアンス・プログラム及び行動規範等の策定・実践。また、役職員における意識の醸成・向上のための研修・教育体制の確立・充実、こういったところに関しても規則化させていただいております。
 
 また、不祥事案が発生した場合の対応につきましても規則化させていただいております。不祥事案が発覚した場合、速やかに以下の措置をとることを規定ということで、内部管理部門及び取締役会等への報告、協会への報告。また、関係諸団体、金融庁、警察等への通報。また、内部監査部門による調査・解明、改善策の策定、関係者の責任追及。不祥事案によって影響の生じた利用者を保護するために必要な措置等の実施。こういったところを明記させていただいております。
 
 9ページでございます。仮想通貨の取扱いに関する規則の部分でございます。新規の仮想通貨を取り扱うといった場合、会員によるそれぞれ内部審査、こちらのほうを行った上で、協会への事前届出を必要とし、また、協会が異議を述べた場合は取扱い不可とするということを規則化させていただいております。
 
 また、審査内容を報告書形式によりモデル化いたしまして、発行・取引状況、技術的事項、管理者・記録者・保有者等の状況、会員の管理能力等につきましても、審査のほうを行いたいと考えております。
 
 利用者に対しての協会が概要説明書を公表していくというところに関しましても、進めてまいりたいというふうに考えております。
 
 ※1の部分でございます。利用者保護上または公益上問題がある仮想通貨に関しましては、協会といたしましては、取扱いを禁止する方向でございます。
 
 移転・保有記録の更新・保持に重大な支障・懸念が認められる仮想通貨。また、会計士等により監査が実施できない仮想通貨。また、安全な保管及び出納ができないもの。そして、最後に、資金決済法上の義務を適正かつ確実に履行できないもの。こういったものに関しまして、仮想通貨としては取り扱わないというような方向で、協会としては臨んでおります。
 
 次ページ、ご覧ください。利用者財産の管理に関する規則の部分を挙げさせていただいております。利用者財産の保護を図るため、資金決済法上の分別管理義務及び事務ガイドラインに準拠した上で、さらに上乗せの規制を追加しております。
 
 まず態勢の整備といたしましては、各担当者でございますね。こういったところの兼務、こちらのほうを禁止する。また、不正、事故の防止のためにということで、定期的な交代等を生じていくというところの態勢措置のほうを規定化しております。
 
 金銭の管理の部分でございます。区分管理のほうでございますが、現在の法令に加えまして、個別の利用者におきましての区分管理の状況の把握。また、その全体の合計額がどうなっているかというところにつきまして、毎営業日ごとに計算し、記録していくというところを定めております。
 
 また、不足する事態を防止するために必要な金額を社内規則で定め、顧客からの分の区分管理分を下回らないようにという部分に関しての上乗せの部分につきましても、しっかりと規定をし、区分管理預金において管理していくというところを規定化しております。
 
 仮想通貨の管理面でございます。事件等でありましたホットウォレットに関する部分のところなのでございますが、オンラインで管理する仮想通貨の上限。ホットウォレットでございますね。こちらのほうに関しましては、単位時間当たり、送金数量に応じ、設定するというような形の中でホットウォレット上、どれぐらいの仮想通貨を保有するんだというところに関してのリスク許容度の部分の設定、こちらのほうを設定すること。また、一番下でございます。マルチシグなどを利用しまして、受払担当者による不正流用を防止するために必要な措置。こういったところを講じるというところも規定化しております。
 
 11ページをご覧ください。システム関連でございます。多くの会社様がサービスをネットで提供しておりますので、利用者保護を達成するためというところで、システム管理全般につきましても業界全体として、その基礎を固めることが喫緊の課題であると認識いたしまして、資金決済法及び事務ガイドラインに準拠した規定に加えまして、上乗せとなる体制整備のほうを規定しております。
 
 システムリスク管理面でございます。システム管理責任者を明確に設置するということに加えまして、こちらのほうに記載されているような、システムダウンあるいはシステム障害、また、サイバーテロ等の対応につきまして対処していく部分につきまして、規定化をさせていただいております。
 
 また情報セキュリティ面でございます。仮想通貨の管理システムへの外部からの侵入に関する脆弱性等、こういったところにつきまして定期的な点検をしっかり行っていくということ。また、仮想通貨の管理に関する規定については、当面の措置として国内外における仮想通貨安全管理に関する議論を踏まえながら、今後も適時見直しを行ってまいりたいと考えております。
 
 また、緊急時の対応でございますね。コンティンジェンシープラン、こちらのほうを策定するとともに、連絡体制、訓練の実施、業務継続体制への整備、バックアップシステム、こういったところに努めるとともに、利用者との取引に影響するシステムトラブルに関する報告等、こういった部分につきましても規則化を行うというような形で行っております。
 
 12ページをご覧ください。アンチマネーローンダリング、カウンターファイナンシングテロリズムですね。反社対策関連でございます。本年2月に金融庁のほうで出されましたガイドラインに基づきながら、仮想通貨交換業者に求められるAML/CFT態勢について規定のほうをさせていただいております。
 
 リスクベースアプローチということで、自らが直面するリスクを適切に特定・評価し、リスクに見合った低減措置を講じなければならないとしております。
 
 ノウ・ユア・カスタマー、カスタマーデューディリジェンスという観点におきましては、反社法の規定にかかわらず、ウォレットの提供時等にも取引時確認の対象とするようなところも加えまして、規定化をしております。
 
 また、取引管理というところで、いわゆる疑取、疑わしい取引でございますね。こういったところにつきまして、当局への届出の徹底をする。また、その情報のこういう内容ですね。こういったところにつきましても記載を自主規制のほうでさせていただいております。
 
 また、それらのデータの管理、また、経営陣に対しての基本的な関与の重要な課題の部分。また、責任者をしっかり設置する。職員の確保育成ということで、研修等をどう行っていくか、こういったところにつきましても、自主規制の中に規則として打ち込ませていただいております。
 
 13ページをご覧ください。苦情処理・紛争解決関連規則でございます。苦情が非常に多かったことも踏まえまして、まず業者に事前説明(情報開示)というところで、どこに問い合わせればいいのかというところ。また、ADRですとか協会、こういったところへの相談方法、相談の仕方ですね。連絡先、こういったところをしっかり開示、明示するようにというところを規則化させていただいております。
 
 また、それに加えまして、苦情処理体制の構築。また、苦情受付記録をしっかり保管していくということ。金融ADRの利用について。また、協会のほうも当然、苦情は受け付けますので、協会も含めまして、ホームページ経由及び電話により会員に対する苦情を受け付けてまいるというところに関しましても、規則にしっかりと掲げさせていただきながら取り組んでまいりたいと考えております。
 
 14ページでございます。営業行為関連の規則につきましてです。
 
 まず勧誘、広告の部分でございます。仮想通貨の価格変動状況に鑑みまして、金融商品取引法を参考にさせていただきながら規定をしております。
 
 勧誘開始基準ということで、まず適合性でございます。高齢者か未成年か、そういったところに関しましてもしっかりとした審査基準を設けて取り組んでいくこと。
 
 また、利用者の承諾を得ない勧誘、また、勧誘を拒絶した利用者に対しての再勧誘の禁止。いわゆる不招請勧誘でございますが、こういったところに関しましても記載のほうを自主規制にさせていただいております。
 
 また、射幸心をあおる、また、競争心をあおるようなことを目的とした広告等につきましても、広告規定の中で禁止という形をうたわせていただいております。
 
 その他、いわゆる成果報酬型と申しますか、歩合を前提にした広告ですとか、あるいはソーシャルネットワークを利用したような情報伝播、こういったところにつきましても利用の規制を規則には書かせていただいておるような、そういったところでございます。
 
 また、情報開示・説明義務といったところに関しましては、こちらのほうも金商法を参考に開示事項を追加規定させていただいております。
 
 当該仮想通貨の取引対応、また、取引の方式ですね。こういったところを利用者、お客様にしっかり明示していくとともに、取引手数料等価格の部分に関しての説明をしっかり行うこと。また、サイバー攻撃等が行われた際に、仮想通貨が流出した場合等、賠償等をどう会社が行っていくのかという賠償方針。また、業務報告書、直近の財務書類、監査報告書の内容等も開示することを規則の中には掲げさせていただいております。
 
 また、利用者の納税支援に資するための年間報告書等ですね。こういったところにつきましても、業者のほうで規則化をいたしまして、業者のほうでお客様に提供していくようなところを規則化しておるところでございます。
 
 15ページでございます。取引業務関連の規則を掲げさせていただいております。こちらのほうも金商法を参考に規定をさせていただいております。大きなポイントといたしましては、各業者によりまして、価格が違う等の乖離が多く見られたわけでございますが、ベンチマーク価格との乖離、こういったところをどう防止するか。また、一定以上に価格が急変動し過ぎないように、お客様にそういった値段が約定していかないようにといったところで、サーキットブレーカー等の価格急変時の対応措置、こういったところを取り組んでおるところでございます。
 
 また、注文受付、約定処理、こういったところが1分以上停止・遅延した場合につきましては、当協会といたしましては、これをシステム障害という形で認識し、財務局、金融庁のほうに、また、協会のほうに報告・公表することというところを掲げさせていただいております。
 
 不正取引の防止の観点でございます。下段にあります仮想通貨関係情報といったところを、これはサマリーなんですけれども、しっかりと協会のほうで掲げ、定義させていただいた上で、それらに関しましての不適正取引の防止、こちらのほうを進める規定を決めさせていただいております。
 
 不正取引の具体的内容といたしましては、価格変動を図る一方で行う一定の行為、いわゆる風説の流布、また、相場操縦、架空名義による取引、こういったものが挙げられます。また、役職員による、内部者による「仮想通貨関係情報」を利用した取引等も、こちらのほうに関しましても自主規制規則のほうにそういったところを防止する観点で規定のほうを打ち込むというような形の対応をさせていただいております。
 
 16ページでございます。仮想通貨を利用したレバレッジ取引、こういったところに関しましても、本研究会の中でも掲示されたところでございますが、こういったところの損失リスク、また、過剰な投機取引を抑制するためといったところで、デリバティブ取引に関する証拠金率の決定方法を証拠金倍率として規定し、その他証拠金取引業務に必要な事項を規定しております。
 
 協会指定水準といたしましては、こちらに掲げさせてあります算式に基づきまして、おおむね4倍を指定する形の中で、1年以内に未収金の発生状況等を勘案しながら、協会指定水準のほうに統一を図ってまいりたいと考えております。
 
 また、ロスカット取引に関しましては義務化。価格乖離の防止につきましても規定化、自己勘定の取引、こういったところにつきましても禁止する旨、こういったところの部分をしっかりと明記をさせていただいております。
 
 17ページをご覧ください。財務管理に関する規則でございます。決済システムにかかわる仮想通貨交換業者の財務健全性を維持するため、市場リスク、取引先リスク、オペレーショナルリスク、流動性リスクをしっかりと管理していくという観点に基づきまして、財務管理に関する規則を定めさせていただいております。
 
 自己ポジションの管理、また、自己ポジションのリスクをモニタリングしていくということ。また、自己保有仮想通貨の流動性を踏まえた資金繰り管理を行っていくということ。これに伴う財務諸表、事業報告書ですね。こういったところを定期的に一般利用者に向けても公表していくということ。こういったところを掲げさせていただいております。
 
 協会が定める方法によりまして算出する財務健全性指数。こういったところにつきましても、検討を進めておるところでございまして、いわゆる自己資本規制比率に似たようなところの中で、業者の財務健全性を示せるようなものを開示していけるような状況を目指してまいりたいと考えております。
 
 18ページでございます。その他倫理コード、従業員等の服務に関する規則、処分等に係る手続に関する規則・考え方、不服審査会に対しての規則、会員調査に関する規則、こういったものもまた規定を定めさせていただいております。
 
 19ページでございます。こちらのほうは現在検討中ということでございますが、ICOに関する規則につきましても、交換業に関連してというところの中で整備を進めてまいりたいと考えております。
 
 大きく現在は2点に分けた形になっておりまして、1つは、会員が、自ら資金決済法に定める仮想通貨を発行するパターン。自社発行通貨のパターンでございますね。2番目といたしましては、第三者、交換業者ではない者が発行した仮想通貨の販売、または交換に関しての規定を定めてまいりたいと考えております。
 
 自主規制規則の観点といたしましては、対象事業の適格性、実現可能性及び実現可能性を審査するとともに、情報開示面の継続的な情報提供の確認、方法、実効性等がどうなっているのか。また、安全性がどうなのか。調査、調達資金に対しての、集めたものに対しての管理がどう行われるのか。販売価格の妥当性はどうなのか。こういった観点を見ながら自主規制規則化を進めてまいりたいと考えております。
 
 20ページでございます。施行時期でございますが、原則として、協会の認定取得に合わせて施行をしてまいりたいと考えております。ただし、システムの改修ですとか、利用者に対しての周知徹底、こういった期間を要する部分、また、追加の人員確保を要するような部分につきましては、段階的な施行という形で取り組んでまいりたいというところで、現在進めておるところでございます。
 
 参考ということで、蛇足でございますが、つけさせていただいております。ご覧ください。仮想通貨の意義・必要性というところでございます。
 
 22ページをご覧いただければと思います。IT2.0ということで、インターネットが通信網からデータ網のほうに変わりつつある現代におきまして、データというのは、ともすれば、財産と等しい、そういったものの扱いになってきております。インターネット上のデータ、つまり、財産価値は多様な形で情報移転が実現できる形でございまして、大手通貨にこだわらないトランザクションというのがこれから先も増えていく状況だというふうに思料しております。そういった部分におきまして、パブリックブロックチェーンネットワークということで、いわば公共の分散型データベース、こういったところが今後どんどん発展していくと考えられるわけでございますが、その先鞭がビットコインと捉えていいと考えております。
 
 データインフラの運営コストというところが必ず必要になるわけでございまして、そういった意味では、仮想通貨というのはデータインフラを動かす、いわゆる燃料という形でございます。データ(価値)自体の証明・記録であり、そもそも価値変動もそれ自体が行っている一方で、改ざん性がないデータインフラのネットワーク、そのための燃料、資源として、仮想通貨というのはブロックチェーン等の技術と不可分なものであるというふうに思料しております。
 
 23ページをご覧ください。報道ベースでございますが、海外における具体的な活用事例等を挙げさせていただいております。自動車、著作権、また、トークン発行型のプラットフォーム、地域(国家)通貨、不動産、医療、ソーシャル、契約書管理、スポーツ・e-sportsの振興、農業関連、広告関連、IoT関連、エネルギー、エンターテインメント、保険、トークンエコシステム、こういったさまざまなジャンルにおきまして、パブリックブロックチェーンネットワークを素地とするようなシステムが、分散型データベースのほうがどんどん発展していっている状況でございます。
 
 24ページをご覧ください。ビットコインの値段は値下がりもしておりますが、仮想通貨全体の時価総額という形で申しますと、現在も25兆円規模あるような状況となっておりまして、分野別、国別につきましても非常に多岐にわたる国、多岐にわたる分野で、このパブリックブロックチェーンネットワーク、仮想通貨を利用した産業振興等が行われる実態がございます。
 
 さまざまな分野のプロジェクト、トークンが展開されつつある中、仮想通貨の種類、市場が拡大のほうを続けており、そういったところに対しまして、適切な管理が必要とされるところだというふうに考えております。
 
 すみません。蛇足でございますが、現在、国内の交換業者が扱う仮想通貨はまだ20にとどまっているところでございます。
 
 25ページでございます。残念ながら、日本の市場に関しましては、投機目的、こちらのほうが市場多数を占める状況の中でございまして、こちらのほうの健全化の必要性というのを痛感しておるところでございます。このため、仮想通貨発行体への基準設定・法整備・モニタリング、また、詐欺・実態的利用価値がない通貨・ホワイトペーパーと整合性のない通貨の排除、こういったものをどうやって行っていくか。また、アンチマネーローンダリングのための世界的な連携、こういったところも進めてまいる必要があります。
 
 すみません。IMF専務理事の言葉を引用させていただいておりますが、可能性を歓迎しつつ、我々はリスクを直視し、そして、不法行為を締め出し、金融の脆弱性を生み出さないように仮想通貨の発展、こちらのほうに資する必要があろうかと考えております。
 
 最後のページでございます。インフラの担い手・運営者が受け取る報酬、また、ビジネスレイヤーで利用料、インセンティブのやりとり、また、異なるインフラ間での価値交換・両替、インフラ利用者のための燃料供給、そういったところを行うためにということで、法定通貨、仮想通貨。また、仮想通貨間、こういったところの価値交換による現実社会とネット上のゲートウェイというものは必要でございまして、そういったところに仮想通貨交換業者、ここが求められるわけでございます。
 
 厳重なセキュリティが保たれた保管や、また、公正な取引、利用者の保護、アンチマネーローンダリング、また、自主規制等の整備・適用・法令遵守、発行者のモニタリング。こういったところをしっかり適切に行っていくという目的のために、今後の仮想通貨に求められるものといたしまして、交換業者の大きな役割、必要性があろうかというふうに考えております。
 
 私ども交換業協会といたしましては、自主規制をもってそういったところを規定していくことによりまして、仮想通貨業界の健全な市場発展、利用者保護を今後も推進してまいりたいと考えておるところでございます。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、これまでのご説明を踏まえ、メンバーの皆様方からご質問やご意見をお出しいただければと思います。どなたからでも、どの点についてでも結構でございますので、ご発言をよろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
 
 加藤さん、どうぞ。
【加藤メンバー】 
 ありがとうございます。4点ほど、意見または質問をさせていただきます。
 
 1点目は、資金決済法及び同法に基づく金融庁による監督と、自主規制との関係についてです。資料4の9ページでは、新しい種類の仮想通貨の取扱いを開始する場合を対象とした自主規制を設けることをご紹介いただきました。現在の仮想通貨交換業者関係の事務ガイドラインによりますと、仮想通貨交換業者が取り扱う仮想通貨については、金融庁による監督の対象になっていると思います。自主規制団体のご提案は、金融庁による監督に加えて自主規制として何らかの追加的な規制を設けるということでしょうか。追加的な規制を自主規制として設ける場合、金融庁による監督とは別の観点から規制を設けることになると思いますが、この点について、自主規制団体のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 
 2点目は、ICOに関する自主規則のご提案についてです。これは自主規制というよりも資金決済法の解釈の問題ですが、仮想通貨の発行を業として行うことが資金決済法2条7項の「仮想通貨交換業」に該当するか否か明確にする必要があると思います。たとえば、仮想通貨の発行は仮想通貨の売買に含まれると解する実務家の見解を伺ったことがあります。仮に仮想通貨の発行が資金決済法2条7項各号の行為のいずれかに該当するのであれば、仮想通貨の発行を業として行うことは仮想通貨交換業となりますから、仮想通貨交換業者としての登録が必要となります。
 
 3点目は、ベンチマーク価格との乖離に関する自主規制についてです。奥山様のご報告では、ベンチマーク価格との乖離に関する、乖離をできるだけ縮めることを目的とした自主規制についても触れられていました。私の質問は、ベンチマーク価格の決定自体について、自主規制団体が何らかの関与をすることを予定しているのか、ということです。また、そもそも、これは私の勉強不足に由来するのですが、現在、仮想通貨についてベンチマーク価格があるのでしょうか。
 
 4点目は、サイバー攻撃によって仮想通貨が流出した場合の賠償方針を対象とした自主規制についてです。ここで念頭に置かれているサイバー攻撃というのは、例えばコインチェック社の事件のように、仮想通貨交換業者がサイバー攻撃を受けた場合のみを指すのでしょうか。仮想通貨の中には、ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムの弱点が悪用されることによって、投資家が損害をこうむったという事件もあったかと思います。こういったブロックチェーン自体の脆弱性に基づき投資家がこうむった損害の賠償方針は自主規制の対象外でしょうか。仮にビットコインと類似した仕組みを採用する仮想通貨であっても、マイナーの属性や分散の程度によって記録の改ざんに対する耐性は異なります。このようなブロックチェーン自体の脆弱性によって、投資家が損害をこうむった場合、その損害は投資家が自分で引き受けなければいけないものなのか。それとも業界ないしは投資家全体として、例えばネットバンキングにおける損失の負担のような仕組みも考えられれるように思います。こういった点についても何かご検討されているようでしたら、ご教示いただければと思います。
 
 以上です。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。主として奥山さんに。
 
【奥山オブザーバー】 
 ありがとうございました。ご回答を申し上げます。
 
 まず1点目でございますが、取扱通貨自体は、法令によりまして、届け出ることが義務づけられておるわけでございますが、それの前提となる審査であるとか内容の確認、こういったところがどうしても行政機関のほうよりも民間のほうが情報が早かったり、より詳細なものが調べられる部分もあろうかというふうに思っております。
 
 また、業者間で、ある業者が取り扱ったり、取り扱わなかったりというようなところ自体が拡散してしまう中で、五月雨的に届出のほうが行われるような行為も避けるべきだというふうに考えておりまして、そういったところで申しますと、一定の目線を自主規制団体のほうで整備しながら進めていくという、こういう考え方でございます。
 
 2点目でございます。ICOにつきましてでございますが、交換業者がとり得る責任区分においての発行ガイダンス、こういったところを整備していくという方向でございまして、発行体自体の責任規定みたいなところは、当交換業協会でどこまでといったところは、現在、確かに法令の範疇ではございませんので、明記するものではございません。
 
 一方で、それを取り扱う交換所自体の必要性、ICO自体は結局、交換業者で取り扱うんでしょうという話はございますので、そういったところに関しまして、どういった仮想通貨だったら取り扱うんだといったところに関しましての自主規制等は進めてまいりたいというふうに思っております。
 
 法令等、整備されながら、発行体ルール等、整備されていく中におきましては、そういったものにつきましての準拠、こちらのほうもしっかりとしながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 
 3点目でございます。価格のベンチマークでございますが、集中型の取引所ではございませんで、仮想通貨は主にパブリックブロックチェーンネットワークは相対における市場での価格形成されておる部分がほとんどでございます。そういった部分に関しましては、ベンチマークですね。こちらのほうをつくっていくということ自体は、なかなかに至難のわざであることはご指摘のとおりなわけでございますが、一方で、例えばビットコインの値段が70万円しているのに、10万円で売買されたとか、そういった状況はやっぱりおかしい状況でございまして、交換業者の中において著しい乖離、こういったものが生じないようにということでいいますと、いわゆるトランザクションレポジトリのような、お客様に対しての価格を記録していくですとか、約定の整理をしていく。そういったところの取組みは必要だというふうに思っておりますし、また、著しく乖離が生じないような部分で、いわゆるサーキットブレーカーですとか価格のサスペンドの機能ですね。こういったところを整備するような部分というのは各社に義務づけていくことは必要なことであろうというふうに考えておりまして、そういったところの整備を進めてまいりたいと思っております。
 
 4点目でございます。サイバーテロ等に関しての規定の部分でございますが、これは現在のところ、専ら交換業者の責任区分におけるところでございます。交換業者がサイバーテロ等で、例えばコインチェック社の事案のように、盗まれてしまったんですといったときに、それはどういうふうに対処するんだと。当然賠償の対象になり得るべきものだと、返金の対象になり得るべきものだというふうに考えておりますし、また、その会社の財産の話じゃなく、利用者の個別財産でございますね。こういったものがハッキングですとかそういったことが行われた場合に、会社、業者としてしっかりとしたセキュリティ対策が講じられていたのか、業者のほうに瑕疵はないのか、こういったところを確認しながら、業者に瑕疵がある場合につきましては、当然利用者のほうに責任を押しつけてはいけないと考えておりますので、そういったところの対応をしっかり規定化のほうをしていくというところでございます。
 
 そして、仮想通貨自体に脆弱性、あるいは問題が生じた場合というところが先ほどのご質問の中にございましたけれども、そういった部分につきましては、まず何より取扱通貨を審査する、認めていくという過程の中でしっかりチェックを入念に行うべきだというのが入り口のところでございまして、2点目としては、そういったところに対しての脆弱性が発覚した場合に、協会を通じ、また、業者さんも通じ、お客様のほうに注意喚起、また、必要によっては、その仮想通貨の取扱停止、こういったところの措置を講じるようなそういったところの対応を進めていただくようなことになろうかと思います。
 
 どこまで行ってもパブリックブロックチェーン上の仮想通貨の利用財産が全て交換業者の責に帰するようなところまでは、交換業者の側としてもできない部分がございますけれども、業者の責に帰すべき部分については、しっかりと対応を、規則化のほうを行ってまいりたいという趣旨で、こういった規則化のほうを進めたところでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。とりあえずよろしいですか。
 
 それでは、ほかにいかがでしょうか。井上メンバー、どうぞ。
 
【井上メンバー】 
 ありがとうございます。こういう動きが出てくること自体は大変いいことだなと思っていまして、先ほどご説明いただいたようなご検討事項についてはこのまま進めていただきたいと思うわけでございますが、今ご説明いただいただいたいろな自主規制に関して、伺いたいと思いましたのは、エンフォースメントにかかわる点です。
 
 これらの規則には、業者の一定の体制整備を求めるものもあり、あるいは業者の一定の行動を禁止するものもありということだと思いますが、平時においてそういったルールにのっとった体制が整備されているかどうかをどう検証するのでしょうか。単に形式的に規則を定めたというだけではなくて、きちんと運営上の体制が整備されているかどうかについて、金融庁が検査されるというのはあるかもしれませんけれども、団体として何かおやりになるのか。どういう検証をなさるのかといったことをお教えください。あるいは、行為規制について、禁止行為が見つかったときに、公表するなり何なり、どういう形で対応されるのでしょうか。サンクションといいますか、自主規制団体としてできることには限界があるのかもしれませんけれども、お考えのことがあれば教えていただきたいと思います。
 
 とりわけ、法規制の裏づけのある販売規制や分別管理などであれば、まだ、最終的には金融庁のアクションに期待することができると思うのですけれども、ICOですとか、あるいはデリバティブのような分野については、いずれ法規制に委ねることも必要になってくるかもしれませんけれども、当面の間、ご説明いただいたような自主ルールについて、法規制の裏づけのない中でエンフォースメントをどう実現していくのか、実効性を高めていくのかということは難しい問題かなと思いますので、その点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 
【奥山オブザーバー】 
 ご回答申し上げます。いわゆる一般社団の形で自主規制団体と申し上げていても、何ら牽制、ペナルティを発揮する力はないわけでございますが、ゆえに、金融庁のほうに認定資金決済事業者と、事業者協会ということで申請のほうを掲げまして、認定団体になろうとしておるところでございます。
 
 認定になるということに関しましては、各業者に対しての検査あるいは牽制、あるいは罰則ですね。課徴金、過怠金等を含めたもの自体を強制していくということも可能になっていくわけでございまして、ある意味、強制力を持った形で自主規制のほうをしっかりと業者に徹底させていくということ自体を実現させていきたいというふうに考えておるところでございます。
 
 そういった部分に関しまして、自主規制部分におきましても、自主規制規則違反の部分につきましては、しっかりと定期検査及び臨時臨店検査ですね、こういったところをしっかり行いまして、業者に対してのチェックのほうを進め、指導をしていくということの中での対応を進めてまいりたいと思っておるところでございます。業者に笛を吹きたいということではなく、業のやっぱり健全な発展をいかに促すかという観点を大事にしながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 
 また、ICO、デリバティブ等につきましては、ご指摘のとおり、法令等がやっぱり変わっていく中につきましては、当然アジャストメントされていくべきものだというふうに考えておりますので、そういったところと平仄、連携を合わせながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 
 目下、そういったことができる団体であるということを示せるような状況を、私ども協会としては自主的にしっかりと構築するというところを急ぎ進めておるところでございます。何分まだ発足したての団体でございますが、しっかりと機能するようにというところに全力を挙げて、現在取り組んでいる最中でございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、福田先生、それから、永沢先生。
 
【福田メンバー】 
 ありがとうございます。まずこういう自主規制団体が立ち上がったということは非常に大きく歓迎したいと思っております。私自身、仮想通貨やブロックチェーンに関しては非常に大きな未来を感じていますので、こういう規制団体を通じていろんな形での発展に寄与することをぜひ期待したいとは思います。
 
 その観点で、まず一番、私は大きいポイントだと思ったのは、やっぱり25ページの市場の健全な発展というポイントだと思います。特にそれの一番上の問題、これが我が国の仮想通貨をめぐる一番大きな問題なんじゃないかなとは思っております。
 
 仮想通貨に関しては、当初はやはり交換手段として我々の取引を非常にスムーズにするということを期待していました。それはブロックチェーンという技術、新しい技術で、将来的にはそういう期待というのは依然として残っているんだと思います。
 
 ところが、我が国で実際に起こったことは、そういう機能は残念ながらほとんど果たされてきませんでした。他方では、ここにも書かれていますように、まさに投機目的が多数を占める市場になってしまっているという現状があって、これはやはり市場の健全な発展というのを大きく阻害しているということになっていたと思います。また、そういうものをちょっと間違っていれば否定していただいても結構ですけれども、やっぱり交換業者がややあおってきた面というのは、ないわけではなかったと思います。
 
 そういった意味では、本来の仮想通貨に期待されていた機能をどうやってこの自主規制団体が今後発展させていこうと考えているのかは重要だと思います。この必要というのは訴えられています。じゃあ、具体的にどうやっていくのかというような取組みに関して、何らかの現段階で何かお考えがあったら教えていただきたいというのが第1点です。
 
 それから、もう1点、やはりこの仮想通貨をめぐる問題として大きいと個人的に思っているのは、12ページの反社会的な取引に関する問題に使われがちになってしまって、かつ、これは通常の取引以上になかなかチェックするのが難しいということです。仮想通貨という性質上、なかなかチェックするのが難しいという面があるんだとは思うんですけれども、例えば反社会情報というのをどういうふうな形で手に入れられているのか。かつて、銀行業に関してもかなり反社会的なものに対する関係、融資とか預金というのは大きな問題になりましたけれども、銀行業でさえもやはりなかなかそれの判別というのに非常に苦労されました。大きな問題としてやはりグレーゾーンの人たちというのは非常にたくさんいるということは、この分野ではあって、そういう人たちをどう判別していくのか。そういう意味では、警察庁等から情報を適宜もらうような仕組みづくりとかそういうようなことも大事にはなってくると思うんです。そういうことに関する取組みに関してどのように考えられているのかということも、現段階でおありであれば教えていただければと思います。
 
 私からは2点ご質問させていただきました。
 
【奥山オブザーバー】 
 ありがとうございます。まず1点目でございます。投機ですね。これは半ば、業者があおったというのは、ご質問、ご意見のほうもございましたけれども、やはりそういった側面が否めない状況だというふうに思っております。そういった部分でいいますと、自主規制規則におきまして、広告勧誘ですね。こういったところにつきまして、しっかりと規制化をしていく。持っていれば何倍になるよみたいな、そういう営業をしないような業者に対しての営業勧誘規制、こういったところはしっかりしながら、自分たちがやっぱり扱うもの自体をしっかり利用者のほうに向けて説明をしていくということの中で、そういった誤認が行われないようなそういう状況をしっかり進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 
 その上で、先ほども明示いたしましたが、いわゆるビットコイン、イーサリアム等、パブリックな仮想通貨、メジャーな仮想通貨につきましては、現在、交換業者で取り扱っているところではございますが、小さな、今度こういう役割でこういう分野でとか、こういう取組みで仮想通貨をやりたいんですというところにつきましては、まだ日本的には口火を切れていないような状況というのが実態のところでございます。
 
 もちろん詐欺的なものも非常に横行する中で、利用者保護をどういうふうにしていくんだという観点、ここが欠いた状態では何も進まないわけでございますので、そういったところの整備と平仄を合わせてという形ではございますので、そういったところの中で海外に対して遅れをとっている部分の日本の仮想通貨、ブロックチェーンの産業育成、こういったところに資するようなところを、金銭面、財産面にかかわる部分の交換業者としての役割、ここをやっぱり最大限発揮しながら市場の産業育成に貢献していく、こういったところを目指していきたいというところが私ども交換業界の立ち位置だというふうに考えておるところでございます。
 
 2点目でございます。アンチマネーローンダリングの部分でございますが、そもそも改正資金決済法自体が、つまり、仮想通貨の法律自体がAMLが一丁目一番地であるというふうに認識しておりまして、そういったところにつきまして、今回の行政処分等につきましても、そういったところの不実行、不履行、こういったところが非常に多く指摘されているところだというふうに認識しておるところでございます。
 
 そういったところで申しますと、いわゆる証券会社、金融金商業者ですね。こういったところに準拠した仮想通貨の本人確認、KYC、また、CDD、カスタマーデューディリジェンスを進めることによって、そういったところの入り口、出口というのはまず未然にしっかり押さえていくことができるというふうに思っております。
 
 また、日次あるいは月次等で、過度の取引、過度の入出金、こういったものが行われた疑わしい取引ですね。こういったところにつきましてのモニタリングサイクル等も自主規制規則の中には打ち込ませていただいておりますので、そういったところでいいますと、まず現時点でできるAMLを自主規制側として、業者側としてしっかり履行させていくというところに努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 
 また、警視庁のサイバー犯罪対策課等の連携も業者ベースでは現在行ったところでございますが、交換業協会のほうとしてもそういったところと連携しながら、反社会的勢力のデータベースですとかそういったものもしっかり情報収集、探査ができるようなところをしっかり取り組みながら、業界における不正の締め出し、そういったところに対しても取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、永沢メンバー、三宅メンバー、翁メンバーの順で。永沢さん、どうぞ。
 
【永沢メンバー】 
 ありがとうございます。まず奥山社長に、本日は自主規制団体の設立に向けての準備状況について詳細にご説明いただき、ありがとうございました。
 
 先ほど福田先生がおっしゃった2点については、私も全く同感でございまして、国民から仮想通貨の存在意義があると認めてもらうような状況になるためにはというところ、福田先生のご指摘のとおりと思います。また、一番気になりますのは、FATFの審査が2019年にあるとお聞きしておりますが、それへの対応です。仮想通貨のところで問題を指摘され日本の金融さらには国民に支障が生じることのないよう、きちっと準備をいただきたいということを最初にお願いしたいと思います。
 
 続いて、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 
 まず、ご提示いただきました資料の5ページに、自主規制の体制の整備の準備の状況についてご説明をいただきましたが、自主規制本部の独立性については、どのようにして、その独立性を確保するようにお考えなのかというところを追加説明をいただけたらと思っております。
 
 それから、2点目は、13ページのところになりますが、苦情の処理のお話がありました。私は、この点は非常に手のかかることですけど、重要なことだと思っております。例えば国民生活センターへの苦情や相談件数がこのこ数カ月で、随分とやはり件数が増えており、また、その苦情の内容もかなり変わってきていると聞いておりますが、その辺り、どうなのでしょうか。
 
 また、私は苦情処理から将来のトラブル防止、予防策が得られると考えており、、自主規制団体立ち上げのご準備でお忙しい段階とは思いますけれども、金融庁の利用者相談室や国民生活センター等とどのように情報交換なりをされているのか、また、自主規制の中でどう生かすことを考えておられるかをお聞きしたいと思います。
 
 それから、14ページになりますけど、広告のお話がございました。インターネットにおける広告も当然含まれるものだと思っておりますが、アフィリエイト広告規制とSNS利用規制という文言がございましたが、ここのところ、もう少し具体的に、どのようなものをお考えになっているのかというところをご説明いただけたらと思います。
 
 奥山様には以上でございます。
 
 それから、金融庁のほうに1点質問ですが。今後は、新規参入業者も相当あるようでありますけど、廃業されるところも相当出てくるんだろうと思っております。事業者の淘汰というのも進むのであろうと思っておりますけれども、仮想通貨の交換業者が廃業した場合、その事業者と取引していた利用者はどう扱われるのだろうか、利用者保護というのはどうなっているのかについてお聞きしたいと思っております。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございます。それでは、奥山さん、お願いいたします。
 
【奥山オブザーバー】 
 ありがとうございます。ご回答申し上げます。
 
 まず1点目ですね。協会、自主規制団体の独立性の確保につきましてでございますが、原則として専任、独立のスタッフ、こちらのほうをしっかり配置をさせていただく形の中で、自主規制を進めてまいりたいと考えております。
 
 20名を全員、独立をもって進められるかというところはあるわけでございますが、基本方針としては、専任の役職員を配置するということを前提に置かせていただきます。また、理事ですとかそういったところにつきましては、当然、他の金融認定自主規制団体と同様に、各業者の皆さんに名前を連ねていただくということの中で、混合でございますけれども、いわゆる社外の有識者の方ですとか、そういった方々もボードメンバーのほうに入っていただくようなところを、入っていただきながら独立性の確保がしっかり行われているのかとか、業務がしっかりと支障なく動いているのか、そういったところをチェックしていただくような、そういう取組みのほうを進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 
 2点目でございます。苦情のほうにつきましてでございますが、こちらのほうも他の団体、諸団体、センターともしっかり連携をしながら進めさせていただきたいと考えておるところでございます。
 
 また、せんだっての研究会の中の発表では、7割等がいわゆる無登録業者と申しますか、交換業者が関与していない仮想通貨のトラブルだというような発表もあったように認識しておりますが、そういったところにつきましても仮想通貨とはそもそもどういうものなのかとか、どういうところで取り扱うべきなのかというところは、協会もそうでございますし、各業者の皆様においてもしっかりそういったところの周知、ないし利用者への説明、啓蒙等を進めていくということの中で仮想通貨に対しての理解、ここを深めさせていただきたいと考えております。
 
 12ページの広告の件でございますが、3点目。アフィリエイトとSNSといったところに関してご質問ございましたけれども、アフィリエイトというのはいわゆる成果報酬型広告、これを一般的に指差すものでございます。通常のバナー広告のようなものを指差すものではなくて、どちらかというと、証券会社で言うところのIFAといいますか、歩合外務員に近いようなそういう行為ですね。こういったところを特にそういうなりすましといいますか、そういったところはやっちゃいけないんだよというようなところを規則のほうにはしっかり掲げさせていただいております。
 
 つまり、交換業の登録を持っていないのに、代理をすることで、あたかも交換業者かのような振る舞いをするような業者があらわれてきては困るということの中で、交換業者自体に勧誘、広告の部分で、そういった行為は、それはだめだよというようなところを銘打たせていただくというようなところがアフィリエイトというふうに書いてあるところの趣旨でございます。
 
 また、ソーシャルネットワークですね。こういったところに関しましては、いわゆるお客様に対しての情報開示、利用者に対しての情報開示というのは、丁寧かつホットにこしたことはないわけでございますが、それがともすれば、市場をあおってしまったりとか、過剰な勧誘につながってしまう部分等もございますので、ソーシャルネットワーク等を通じて、情報拡散するといったところにつきましては、一定のガイドライン等をやっぱり設置したほうがいいだろうということの中で、便利だから何言ってもいいというわけでもないですし、例えば私自身が会社ではなく、個人なのでということで、ソーシャルネットワークのほうにツイッター上げちゃいましたというようなことは、それっていいんですかという話で、個人としてあくまでやったことですといって開き直っちゃ、これはだめだと思いますので、そういったところに関しても役職員に対する服務規程ですとかそういったところに関連させながら、そういった情報拡散に対しての一定限のガイドライン、ここは整備していこうという、そういう趣旨での広告勧誘規制でございます。
 
【神田座長】 
 それでは、金融庁、お願いします。
 
【小森市場課長】 
 先生から最後にお問い合わせをいただきました、廃業した場合の利用者の財産の保護に関する法令の仕組みについて簡単に申し上げますと、仮想通貨交換業者が登録を取り消しなどになった場合には、債務の履行が完了するまでは仮想通貨交換業者であるというふうにみなすという規定が資金決済法の63条の21にございます。これに基づき利用者の財産が終わるまでは、私どもの監督権限が及ぶ形で、交換業者に対して利用者の財産の返還というのを促していくといったことが行われるということでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 
 それでは、三宅さん、どうぞ。
 
【三宅メンバー】 
 本日は大変貴重なご説明をいただきまして、ありがとうございました。私からは、奥山様に1点ご質問と、あとは個人的な意見を述べさせていただければと思います。
 
 IT技術の進展のスピード等を踏まえますと、全てを法律で規定するというのはなかなか難しいと思いますので、今回ご説明いただきましたような自主規制と法律とをバランスよく組み合わせていくという、取組みの方向性は基本的に望ましいと考えております。
 
 ただ、仮想通貨交換業に関する問題のそもそもの原因は、法的な枠組みというよりも、法令や事務ガイドラインなどがきちっと定められていたにもかかわらず、それが守られていなかった、すなわち業者側の遵守体制によるところのほうが大きかったのではないかと認識しております。
 
 こうした点を踏まえまして、奥山様にご質問があるのですが、先ほど金融庁さんの資料の中で、75%の交換業者の役職員数が20名未満というデータがございました。一方で、奥山様からご説明いただきました自主規制ですが、金融商品取引法等も参考に策定されたということで、大変すばらしい内容だと思う一方で、先ほど奥山様もおっしゃられていたように、おそらく金商業者と同程度の人員規模が必要になってくるのではないかと思います。すなわち、場合によっては桁が1つ上がるぐらいの役職員数が必要になってくるのではないかということも想定されるわけでして、もちろん時間をかけて対応していくということになるのでしょうけれども、交換業者の立場として、ほんとうにこうした自主規制が遵守できるような経営資源を確保できるのかどうかという点がご質問でございます。
 
 さらに付け加えますと、少し厳しい言い方になってしまうのですが、今回設置された協会の会員は登録業者の16社ということになっておりますが、その16社につきましても金融庁さんの検査を通じて必ずしも全て丸という結果ではなかったわけでして、協会自体の能力といいますか、自主規制団体としての責務が果たしてどのようにして担保されるのか、この点もお伺いできればと思います。以上が奥山様へのご質問であります。
 
 次に、私の個人的な意見ということになりますが、先ほど申し上げましたように、仮に経営資源、特に人的資源が不足してくるということになりますと、業界全体の発展が阻害される懸念もあるということですので、例えばですが、現在、登録業者やみなし業者に対する一連の検査が終了するまで、おそらく、新規参入については事実上ストップということかと思いますが、金融庁さんの資料によりますと、上場企業を含む160社超の企業が新規参入の意向を示しているということもありますので、ルールをきちっと遵守できるようであれば、むしろ、こういった新規参入業者を積極的に呼び込むことによって、市場の健全な競争を促すといったアプローチもあるのではないかと思います。
 
 また、自主規制として、当然ミニマムスタンダードは設定すべきだと思いますが、例えば業務のボリュームや範囲などに応じて、規制の軽重をつけてもよいのではないかと思いました。以上が私の個人的な意見ですので、奥山様に対しては、人的資源についてお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。どうぞ。
 
【奥山オブザーバー】 
 ご回答申し上げます。いわゆる顧客対応をする問い合わせ窓口ですとか、あるいはシステムの開発要因。こういったところを除くと、いわゆるネット証券さんですとか、そういった大手におきましても、いわゆる3桁の人員がおるような状況ではないというふうに私は認識しておりまして、おおむねそういった開発ないしはコールセンター部門を省くと、やはり数十名といっても、10人ではないんですけれど、三、四十人規模の状況、これが確保できていれば十分整っているほうではないのかなというふうに思料をしておるところでございます。
 
 ゆえに、一概に3桁の人員がいなければ回らないということではなく、むしろ本店、いわゆるネットでございますので、大体、支店がないわけでございまして、本店に集中させながらの中で、第一線以外の部分の、いわゆるバック部門、ないしはコンプライアンス部門、こういったところがしっかり機能する体制がどこまで整備するかというようなところは重要な観点かというふうに思っております。
 
 確かに内部監査部門とコンプライアンス部門が一緒の人がやっているというのは、これはまずいと思うんですけれども、片側で、例えば内部監査部門がチェックするといったときに、すみません。これは個人的意見でございますけれども、牽制を持ったダブルチェックで、2名以上の体制でしっかり行われているというような状況がしっかり確保できれば、一端の機能としてはやっぱり確保できているわけでございまして、チェック項目の多さですとか、あるいはやるべきことがちゃんと行われているのかという観点の中で、人員リソースが足りるのか、足りないのかというようなところを見ていくということ自体が適切ではないのかなというふうに思っているところでございます。
 
 そうはいいましても、10人、20人でできる業務だとは思っておりませんので、数十名体制はミニマムで確保する必要はあろうかと思いますが、3桁の人員が必要だというようなことではないというふうに、私としては認識をしておるところでございます。これはいわゆるネットであったり、集中型で経営をしておるような、最近のIT系の企業の特徴というふうに捉えていただいていいのではないのかなと思っているところでございます。
 
 その上で、協会の能力自体が担保できるのかというようなご指摘、ご質問のほうをいただいたと思いますが、すみません。この20名というのは、やはり自主規制団体を回すということにおきましては、最低水準の人員数であろうかというふうに思っておるところでございます。表のほうに非常に多くの預かり資産を扱う業者もあるというようなところは開示されておりますが、片側で、小規模に運用している仮想通貨交換業者、ないしはスタートしていく状況の交換業者に対して、どこまでの自主規制団体への関与の負担を強いていくのかといったときに、例えば日商協様ですとかそういったところを上回るような資金負担を各交換業者にさせていくのかという観点。いわゆるコストとの見合いの部分もございますが、100社、200社あるような業者の数では現在ないわけでございまして、現在、16社の中でどの陣容でどれぐらいのことをということでいいますと、おおむねミニマムレベルでいいますと、他認定自主規制団体様の倍分ぐらいのコストを各社に負担させながら、自主規制を回していこうというようなところで、今、精いっぱいやっておるところでございまして、もちろんそれは言いわけですので、ちゃんと自主規制として回る状況を実現させないといけないということ自体を大前提とさせていただきながら、今後の業の発展と参加業者の増加。こことあわせながら、自主規制団体の自主規制機能の拡充、人員の補充のほうもしっかり行っていきたいというふうに思っているところでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございます。
 
 佐々木局長、お願いします。
 
【佐々木総合政策局長】 
 先ほどの三宅メンバーからの新規登録に関するご質問、コメント、ご意見ございましたので、コメントさせていただきますと、まず新規登録の申請作業でございますけれども、これは先ほどの資料の6ページ、ちょっと明確ではございませんが、160社以上が今、新規申請待ちということで、この夏までは、みなし業者あるいは登録業者の検査のほうを優先してまいりましたので、なかなか十分なリソースが割けなかったという事実はございます。
 
 ですから、その新規の審査プロセスがスローダウンしていたというのも事実でございますけれども、一方で、これだけの数が増えておりますので、既に新規登録申請先、この160の中にもかなり具体的な計画を持って金融庁にアプローチしているケースと、単なる照会程度にとどまるところ、それ以外の可能性はございますけれども、その内容に応じて、既に新規登録、申請業者にはコンタクトを再開しておりまして、具体的な、こちらからのいろいろな照会作業、これを進めているところでございます。
 
 ですから、今後、このモニタリングのプロセスとしては、先ほど申し上げたみなし業者3社をどうするかということもございますし、登録業者の残りの検査ということもございますが、一番大きい課題としては、この新規業者をどうするかということが最大の課題であると思っておりまして、今、ここに十分なリソースを割いていく方針で進めております。
 
 それが1点目と、それから、業者のレベルを上げる上で、そうした新規の参入に伴う競争の促進ということもプラスではないかというご意見でございました。確かにこの新規登録審査プロセスが少し停滞している間に、いろいろなご意見、マーケットでは、例えば新規参入ができないということで、既存の業者、登録業者、あるいはみなし業者のいわゆる価格が上がって、それを買収しようとする傾向が見られるとか、いろんな歪みが生じているというご指摘もございます。
 
 我々としては、最終的には、目指すべきは利用者の保護、この仮想通貨のサービスが健全に発達する。その上で、利用者に対して、今日いろいろご議論いただいているような開示なり、内部管理態勢が構築されると、これが究極の目的でございまして、これに向けて業者がそれなりの投資をしていただくと。そのために必要なリソースなり、経営資源がないところは市場から撤退します。
 
 そういう意味で競争原理が働くということはあろうかと思いますけれども、新規登録を加速させることで競争を促進して市場を淘汰しようということが最終目標ではございませんが、我々の今の目標としては、利用者に対して適切なサービスを提供すると。そのために新規登録は再開をしてまいりますけど、結果的にそれが、あるいは別途いろいろ議論されておりますような新しい、より高いレベルでの内部管理態勢に対する世の中の期待に応える上で、必要な投資をしなくちゃいけない、そういうことと相まって、良質なサービス、これを提供する業者が残っていく。そうでないところは淘汰されていくということになることはあろうかと思いますけど、それを直接の目的にしているというわけではございませんが、そういうこともご指摘の中でいろいろございますので、新規登録の審査は今、再開をしていると、そういう状況でございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 
【三宅メンバー】 
 すみません。新規参入が事実上ストップという発言は、少し言葉が足らず、大変失礼しました。私が申し上げたかったのは、佐々木局長が今おっしゃられたとおり、十分な経営資源を有する業者を残すべきということですので、誤解があったようであれば訂正させていただきます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 それでは、翁さん、どうぞ。
 
【翁メンバー】 
 ご説明ありがとうございました。今回お伺いした自主規制につきましてのお話は、健全な市場をつくっていく上で好ましい動きであると思いますし、認定申請に対する審査が行われているのだと思いますが、できるだけ早期にこの自主規制機能が確立するということが望ましいと思っております。ただ、今ご議論にもありましたように、すごく中小の事業者も多いと思いますので、二十数名のところなどが体制を整えるのは、なかなかすぐには大変な部分もあると。非常に多岐にわたる規則が多うございますので、大変だとは思いますが、早期にこういった自主規制機能が確立するとよいと思っております。
 
 自主規制に関して一つお伺いしたいのは13ページのところで、私も苦情処理、非常に重要な機能だと思っておりますけれども、ADRについても触れられたので、今後の金融ADRの利用について、今どういうふうにご検討されているのかということについて、後で教えていただければと思います。
 
 あと、金融庁のほうに関しまして、少しご質問させていただきたいんですが、今、局長からもご回答があったんですが、やはり今回いろいろな検査・モニタリングなどで把握された実態を踏まえて、厳正な登録審査の体制をこれからとっていくというお話を伺いまして、ぜひそのように進めていただきたいと思うんですが、今、160社も列があるということでございますが、どのぐらいの陣容で今これからやろうとされているのかということとか、あとやはり仮想通貨のマーケット自体、グローバルに非常にいろんな動きがございますが、新しいコインもいろいろ出てきたり、すごく動きが激しいわけですが、こういったところのモニタリング体制をつくる必要があると思うんですが、どういうふうになっているのかを教えていただきたく思います。あと、今日の自主規制のところでの、もう明白なことですが、ICOに関しましては、交換業者の関与できる部分というのは限られておりますので、ICOについてどういうふうにこれから考えていくかというのは一つの非常に重要な論点だと思うんですけれども、ICOについても、一つは仮想通貨のプライスにその動向が影響を与えるという意味で、マーケットを見ていく上で重要だと思っておりますが、そもそもやはり発行者の資金調達という位置づけでございますので、インセンティブとしては有価証券でないからこそ、これを活用したいというのが事業者ですけれども、有価証券的な性格を強めているわけでございまして、こういったところをどういうふうに考えていくかというのが今回の交換業者のところで、自主規制だけでは解決できない論点だと思いますので、今後ぜひいろいろと幅広く検討していく必要があるかなというふうに思いました。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。ご質問がありましたが。
 
【奥山オブザーバー】 
 すみません。じゃあ、苦情のほうにつきまして、私から。苦情関連につきまして、私のほうからまずご回答申し上げます。まず苦情につきましては、何より第一義的には業者のほうにしっかりとお客様から、利用者からの苦情を受けとめるというところの整備、問い合わせ先、連絡先、そういったところを講じるということ自体が肝要かというふうに思っております。つまり、何かトラブルがあったときに、連絡しようがないんだけどというような業者もございましたので、そういうのは大問題であるというふうに考えておりまして、まず業者における自立的な苦情の相談窓口ですね。ここをつけるというところ自体がまず第一義的に必要であるというふうに思っております。
 
 その上で、いわゆるADRでございますね。裁判外紛争処理機関ですか。こういったところに関しましては、これは金商法ではありませんので、そのフィンマックの中には現在飛び込めないところというのがございまして、今後の調整等もあるのかもしれないですけれども、現時点では東京3弁護士会が提唱するような金融ADRのほうと個社で提携をさせていただきながら、お客様に対して個社がこういったところの相談窓口もありますよということで、業者に言ってもわかってくれないから、どこかほかのところに言いに行くんだといったときに、じゃあ、こちらのほうがございますよという形でご案内するような、連絡先の開示ですとかそういったところはしっかり行っていくというところで進めてまいります。
 
 また、そういった部分に関しまして、協会のほうですね。こちらのほうは別線で、やはりそういった利用者からのクレーム等も苦情等も受け付けていくということの中で、そういうことってあるんですかとか、あるいはこちらのほうからもADRのご案内ですとか、そういったことができるように努めてまいりたいと思っておりますし、現在、個社で契約しておりますADRに関しましても、中期的な流れで申しますと、認定を取得後ということの運びにはなろうかと思いますが、協会のほうで包括的に巻き取っていくということの中で対応を進めていきたいと考えております。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 金融庁のほうは。佐々木さん、お願いいたします。
 
【佐々木総合政策局長】 
 翁メンバーからの登録審査に関する体制、あるいはモニタリングの体制のご質問いただきましたけれども、現在この仮想通貨のモニタリング全体につきましては、30名強のスタッフ専任で、昨年度に比べまして専任のスタッフをかなり増やしております。財務局などからも採用しておりますし、また、会計士、弁護士、システムの専門家、そういった専門家を含めた体制になっております。
 
 その中で、モニタリングの中で登録審査の仕事もありますし、その審査のプロセスの中で実際、立ち入りといいますか、現場に行って確認するという作業もありますので、ここは30名強のリソースの中で、今、柔軟に対応はしておりますけれども、登録審査、登録済みの会社の検査がまだ残っておりますので、そちらと優先順位をつけながら、今、進めているところでございます。
 
 それから、おっしゃるとおり、モニタリングということになりますと、既存の法律なり、ルールがあって、その遵守状況なり、あるいは審査の上でもそれを守っているかどうかと、一定の規範があって、その遵守状況を調べるということでございますが、一方で、ICOを含めていろんな新しい取引も出てまいりますので、こういった実態を調べる上でもモニタリング、その評価するかどうかは別として、まだ規制の対象になっていない、評価するためのベンチマークがない、しかしながら、実態を把握する、どういう取引になっているかと、どういう商品かと、こういうこともモニタリングの一環としてやっております。
 
 そういったことを全体含めて、今、30名強のリソースになっておりますけれども、この点、我々もさらに強化が必要だというふうに考えておりまして、来年度の予算要求の中でも、仮想通貨に関する人員を増やすということを既に要求の中に盛り込んでいるところでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 ICOの関係について、佐藤さん、どうぞ。
 
【佐藤参事官】 
 ただいま翁委員からご質問ございましたICOにつきまして、このICOというところはまさに仮想通貨の全体のあり方をこの研究会で検討する中の一つの重要なパーツであると思っております。
 
 これまで何回かにわたって、ヒアリングなどもさせていただいてきた中で、いろんな論点があろうかと今、事務局の一員として考えております。例えば、今お話にありました有価証券であるか否か。有価証券でなかったから、ないからこそ使うのではないかという面もありますでしょうし、また、ICOの中で、以前のヒアリングにもございましたように、幾つかタイプがあるかと思います。何か事業に充てて、その事業からの収益を分配するような、いわゆる有価証券に近いようなものがあったり、あとは何かコンファレンスに出席できたり、あるいはソフトを使えるといったような、利用権的なものが結びついているものであったり、それと全く違う、ビットコインのような、純粋な権利などが付与されてない仮想通貨と、こういった多様な類型がある中で、有価証券に近いもの、あるいは、プリペイドカードに近いようなもの、あるいは権利などが全くない、いわゆる芸能人のカードみたいなものを、どういう観点からどういうふうに考えて捉まえていくのか。そこは論点を整理した上で検討をお願いする必要があるかと思っております。
 
 これまでの研究会の中では、実態がどうであるのか、どこにどういう論点が潜んでいるのか、ヒアリングなども踏まえながらご紹介をして、ご議論を賜ってきたところ、また、回を改めまして、そういうICOの問題など、改めてご議論、ご検討をお願いできればと考えております。ここは座長ともよく相談させていきながら進めてまいりたいと思っております。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。
 
 それでは、神作メンバー、どうぞ。
 
【神作メンバー】 
 ありがとうございます。日本仮想通貨交換業協会の奥山様から、非常に詳細かつ膨大な自主規制の内容を教えていただき、大変ありがとうございました。資料4についてコメントと、それから、ご質問をさせていただきたいと思います。
 
 まずコメントと申しますか、感想ですけれども、奥山さんのお話を伺っていて、非常に興味深いと思いましたのは、例えば資料の6ページを拝見いたしますと、自主規制による課題解決のところで、金融商品取引法等の他業態の金融規制法も参考にして自主規制を策定したと記載されています。次の7ページにも、自主規制の概要の3行目のところで、「金商法及び金商業に関する自主規制規則などを参考に策定」しましたとあります。
 
 特に7ページでは、2行目に、「現状の仮想通貨交換業務の実態上」という言葉が入っており、金商業に対する金商法上の規制を適用することの必要性と適合性と申しますか、金商業者の規制体系が非常に参考になるということをご説明いただきました。実際に、日本仮想通貨交換業協会の自主規制の内容は、非常に金商法の規制にのっとったものが多いと拝聴しました。その点、興味深いと思うとともに、関連して2つご質問させていただきたいと思います。先ほど読み上げました6ページの「自主規制による課題解決」の中で、「仮想通貨特有のリスクを踏まえつつ」という記載がございますけれども、自主規制を策定するにあたって、金商業者の規制とは異なり、仮想通貨に特有のリスクとして認識され、作業をしてくださったのは、具体的にはどのようなリスクかについて教えていただきたいというのが第1点でございます。
 
 金商法の規制を参考にすることは、6ページの課題の最後にもございますように、特にデリバティブ取引やICOなどの新たな取引類型に対処する場合には、さらに有効であると思うのですけれども、それに関連して2つ目のご質問になりますけれども、例えばICOの取扱いに関する規則、具体的には19ページにございます情報開示等は、先ほど翁先生からもご指摘があったと思いますけれども、もし有価証券の開示規制を適用する場合と比較すると、ご説明いただいた自主規制ではカバーしきれない問題が多いと申しますか、開示の範囲が狭いのではないかと思います。
 
 それから、不公正な取引の禁止に関する自主規制にしても、業者はそういった不公正な取引を受託してはならない等の、いわば間接的な規制になっておりまして、2つ目のご質問は、金商法の規制を参考にして、自主規制を制定していただく際に、自主規制の限界と申しますか、今申し上げたような、第三者を拘束すべき場面ですとか、不公正取引の禁止がむしろ法律上定められているほうが、自主規制が有効に機能するといった、法規制との役割分担ですとか協調関係などについてお気づきになった点がございましたら、教えていただければと思います。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
【奥山オブザーバー】 
 ご回答を申し上げます。まず一つ、仮想通貨特有のリスクというところでございますけれども、まず昨年の8月来、仮想通貨が分裂するといいますか、ハードフォークというようなことが言われたりいたしましたが、特定の人間が人為的に関与することによって、株式分割ではないですけれども、新たな仮想通貨がフォークとして生まれるといったときに、それがやっぱり一つ有用なものである場合もあるんですけれども、ある意味、資産膨張を狙ったような、にぎやかしといいますか、そういった場合もありまして、そういったフォークに関する問題ですとかそういったのも、株では考えられないような。すみません。有価証券では考えられないようなそういう事象かなというふうに思っているところでございます。
 
 また、同様の話でいいますと、通常の銀行様における送金ネットワークを利用した際には、あるいは、どの銀行から、どの人間が、どういうふうに振り出して、それが払い込まれたのかというところがしっかり確認できるわけでございますけれども、パブリックブロックチェーン自体がデジタル的には暗号ネットワークで動いているわけでございまして、送金者が誰なのか、あるいはその送金先はどこなのかというところに関しましては、本人確認がそれぞれできていることを前提としても、ネットワーク上は、暗号化されて管理されているというところで申しますと、その本人の特定ですとか、トレーサビリティをどういうふうに担保していくんだというところに関しましては、仮想通貨独特のやっぱり問題、課題であるのかなというふうに思っておるところがございます。
 
 NEMが流出した先がどこに広まったんだというのが、結局わからずじまいといいますか、追いかけ切れないというような、そういった問題ですとか、最終的にそれがどこで換金されていっているのかがわからないというところは、これは交換業者側の問題じゃなくて、仮想通貨の特有の、特性の問題だというふうに思っておりまして、そういったところに関しまして、交換業者としてそれをどういうふうに扱っていくんだとか、それをどういうふうに利用者に対して説明し、保護していくんだというようなところの観点、こういったところはとても重要な観点なのかなというふうに思います。
 
 すみません。時間の都合で割愛しますけど、仮想通貨というのは有価証券でも前払い式支払い手段でもないわけでございまして、そういったところで特有の課題というのは非常に多岐にわたる問題点みたいなところがあるように、私としては認識しておりまして、そういったところを協会も含め、業者の皆様と意見交換をしながら、脆弱性を丁寧に潰していきたいなと。ないし、業者ができることをしてまいりたいなというふうに考えておるところでございます。
 
 2点目でございますけれども、ご指摘のとおりでございまして、資金決済法に準拠した認定自主規制団体を目指そうとしておるわけでございまして、いわゆる有価証券ですとか金商法に準拠したようなところをどこまで適用させていくのかというのに関しましては、非常にデリケートな部分というのがございます。ただ、昨今の業容を鑑みながらということで、いわゆるネット証券、あるいはFX業者に準じたような一般利用者の対応を考えればということで言うと、そういった趣旨の自主規制規則を丁寧に盛り込んでいくということ自体は現在の状況にマッチしている状況であろうというふうに思っておりますし、そういったものを業者様の同意、合意をもって、自主規制として機能させていくということ自体を目途としながら進めておるところでございます。
 
 交換業の自主規制でございまして、そういったところでは、発行体ですとか、ICO自体のルール。こういったところを我々はやっぱり自主規制団体のほうで整備し切れるものでもございませんし、それ自体が法の中でどういうふうに我々の自主規制とかかわっていくのかというのは、現時点ではまだ見えない部分というのは非常に多うございますけれども、シンガポール、ロシアではないですけれども、各国、やっぱりICOないしは小規模発行、仮想通貨に対してのガイダンスみたいなところはある程度出し始めているところでもございますし、そういったところを参考にしながら、もちろん当局が認定するということを前提としてということの中で、その自主規制団体として、取扱仮想通貨に関しての一定の審査もかけていくということの中で、その辺までがぎりぎりなんですけれども、今後のやっぱり法整備の状況を見守りながら、ただ仮想通貨自体の業務の健全な発展自体を促していきたいというふうに思っておりますので、交換業者のサイドに立ちながら、できることを進めていきたいというふうに考えておるところでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 それでは、坂メンバー、どうぞ。
 
【坂メンバー】 
 ありがとうございました。自主規制に関しては、取りまとめ等に非常にご苦労されたのではないかと拝察いたします。私のほうからは、1点、質問と、それから、3点ないし4点、意見を述べさせていただければと思います。
 
 まず質問ですけども、14ページの営業行為関連規則の中で、下から3行目のところなんですけれども、「情報開示・説明義務」の項目の中で、「利用者との取引に係る利益相反の防止策」ということが挙げられております。先日来の議論等お伺いしておりまして、仮想通貨交換業者の中でもいろんな業務を一緒に行っているというような業態もあるようですし、いろんな取引のされ方というのがあるのではないかと思います。
 
 こうした中で、利益相反の問題というものをどういうふうに捉えて、どういうふうに情報提供していくのか、あるいは防止を図っていくのかということについては、非常に重要な問題であるというふうに思っておるのですが、この点について、少しご議論がありましたら教えていただければと思います。これは質問です。
 
 それから、次に、意見の1点目ですけれども、15ページの取引業務関連規則の中で、不適正取引に関する規律の提案がされているかと思います。この点も基本的にきちんとした取引を実現するという観点から、非常に重要な規律であるというふうに思いますけれども、特に仮想通貨等ITを活用する取引では、コンピュータープログラムの組み方ですとか、あるいは設定によっても不適切な取引は行え得るんだろうと思います。実際、ほかの分野ではそういった問題が生じているケースもあろうかと思います。
 
 こういった点についてぜひ目配りをいただければと思いますし、また、先ほど来、少しご議論がありましたけれども、モニタリング体制というのが非常に重要かと思います。ぜひIT技術を有効に活用することによって、こういった問題事案を把握できるような体制を整えていただければと思います。
 
 イノベーションということがありますけれども、不適正な取引をいかにうまくやるかというイノベーションが起こらないように、モニタリング等が適切に行われるように、そういったイノベーションを促進する形での取組みをお願いできればと思います。
 
 それから、意見の2点目ですけれども、16ページの証拠金取引についてです。私は現段階でも仮想通貨の証拠金取引については、倍率はかなり低い提案がされておりますけれども、やはり違法性を阻却する根拠というのは、極めて脆弱なのではないかというふうに思います。この点はちょっと留保しつつ、2点述べさせていただければと思うんですが、一つは、証拠金取引といっても、これもまたいろんな取引の形があるのではないかと思います。取引所型のマッチングを図る取引と、それから、相対取引の形では、おそらくリスク構造がかなり異なるだろうと思われますし、相対取引の形をとる場合には、事業者自体はかなり大きな価格変動リスクを抱えることになるでしょうし、また、大きな利益相反構造も抱えることになるんだろうと思います。こうした点について、きちんと踏まえた検討が必要ではないかというのが1つ目です。
 
 それからもう1点。先ほどFX取引についてお話がありましたけれども、やはり類似の取引としては、このFX取引が一つ参照すべき取引かというふうに思います。これについては、本年の6月に店頭FXの決済リスクに関する有識者検討会のほうで報告書も取りまとめられておりますので、そこでの議論等もぜひご参照いただければと思います。
 
 それから3点目ですけども、17ページの財務管理に関する規則のところで、ここはご指摘されているとおり、市場リスク、取引先リスク、オペレーショナルリスク、流動性リスクを適切に管理するということが必要であるということは、もう言うまでもないことかと思います。おそらくこれはまだ検討中ということなのかとも思いますけれども、ぜひここは十分な検討をお願いしたいと思います。また、仮想通貨の特有のリスクといいますか、事業形態による特有のリスクというのがおそらくあるんだろうと思いますので、そこは個別具体的にぜひ検討をお願いしたいと思います。
 
 それから、4点目ですけども、ICOについてです。これは先ほど来議論があるところで、次回以降の議論になるのかもしれませんけれども、1点気になっておりますところが、あります。この間の経過かとも思いますけれども、ある程度制度整備をすることによって利用が促進されるということは、これは否めないところと思います。このICOについては、制度整備を行うことによって利用を促進するべきものなのかどうなのかということについては、やはり慎重に検討が必要かと思います。少なくとも一般の利用を促進するようなものでは現状ありませんし、ある程度制度整備があり得るとしても、一般の利用促進に適する形になるのは難しいのではないかという印象を持っております。
 
 金商法の関係では、プロ向けファンドが一般の個人に対する販売は禁止しておりますけれども、おそらくICO、これはつくり方にもよるのかもしれませんけれども、基本的にはプロ向けファンドに比しても、リスクがかなり高いということになるでしょうし、また、投資判断もかなり難しいということになるのではないかと思います。
 
 そうしますと、やはりのICOの制度整備を検討するに際しては、一般の投資家への販売を禁止するということをある程度念頭に置きつつ、検討が進められるべきではないかというふうに考えております。
 
 以上です。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 それでは、ご質問の点についてお願いします。
 
【奥山オブザーバー】 
 ご質問にお答えいたします。まず利益相反でございますけれども、従来、資金決済法のほうには具体的なインサイダー規定みたいなものがないわけでございまして、インサイダー規定というのはそもそも金商法の部分に属するものでございますが、いわゆる仮想通貨を発行する、あるいは取り扱うといったことによって、やっぱり価格変動するところに応じて、内部者あるいは情報取得者が著しく利益を得るような行為、これは禁止するべきであろう、制限するべきであろうというふうに考えておりまして、今回、自主規制のほうにそういった趣旨の部分で、利益相反にならないようにというところは銘打たせていただいておるようなところでございます。
 
 また、同様に、登録業者においてはそういうことはなかなか少ないと思いますが、やはり値上がりを前提とした説明をするような中で利用者に仮想通貨を販売していくという行為自体は許されるものではないと思っておりますので、そういったバイサイドとセルサイドの立場を明確に利用したような行為等はしっかりと牽制していくべきだというふうに考えておるところでございます。
 
 また、すみません。ご意見としていただきました中で、レバレッジ取引の部分でございますけれども、今年の6月まで、私、金先協で自主規制副委員長をあずかっておりましたので、そういったところに関しましても、しっかり認識のほうはしながら進めてまいりたいというふうに思っております。
 
 ただ、その市場流動性というのは大事なところでございまして、過剰な投機というのは問題だと思っておりますけれども、一定の流動性を担保しながら、いかに過剰投機にならないようにというところが、健全な市場をつくっていく上でとても肝要なポイントなのかなというふうに思っているところでございます。
 
 そのICOに関しましても、実際、海外を見ておりますと、やっぱり利用料を払うということのためにネットワークに参加するために、仮想通貨を買わざるを得ないというような行為というのは非常に一般的な状況になっておりまして、つまり、ある意味、利用者にとっては企業通貨といいますか、ポイントに近いような感覚で、まあ、価値変動はしておるわけなんですが、ポイントに近いような感覚で仮想通貨を買って、そのネットワークに対しての利用を試みるというところは、通常の状況として見れるわけでございまして、それぞれの分野別のネットワークですとか、あるいはプロジェクト、こういったものを使っていくためにということの中では、ある部分まで一般への利用というのは当然のことなのかなというふうに思っておりまして、いわゆるプロ取引のような世界の中で完結することのできないようなものがパブリックブロックチェーンネットワーク、いわゆる一般的にやりとりされる仮想通貨の特徴ではないかなというふうに思料しておるところでございます。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 それでは、森下メンバー、どうぞ。
 
【森下メンバー】 
 ありがとうございます。まず何点か意見を申し上げたいと思います。
 
 金融庁様がつくってくださった資料の3ページを拝見しますと、やはりコーポレート・ガバナンスというものが大変重要であって、どのような仕組みを用いたとしてもガバナンスが行き届かないのでは一緒ということなのかなと思います。したがいまして、新しい自主規制を動かしていく、あるいは自主規制団体等を動かしていく中で、コーポレート・ガバナンスということについてはほんとうに真摯に取り組んでいただきたいと考えております。
 
 あとはセキュリティに関する事件、あるいはハッキングに関する事件、あるいは利用者からの不正に関する事件というような、そういったことに関する情報をできるだけ関係者の中で共有していただきたいと考えております。
 
 これは欧州のPSD2などにおいても非常に意識されていることで、何らかのハッキングとか、1カ所がやられたら、すぐに情報を共有して、迅速な対応をするというようなことが強く意識されております。そのような仕組みをぜひ業界、あとは金融庁さんも巻き込んで、そのようなシステムをつくっていただきたいと考えております。
 
 あと、先ほど神作メンバーからお話のあった仮想通貨特有のリスクという点ですけれども、私自身はこの点は大変重要な点だと思っておりまして、いろいろな金融取引がトークンですとか、あるいはブロックチェーンというものを使ったものに置きかわっていくということになりますと、一つの考え方としては、既存のルールを、同じようなサービスが提供されているのであれば使っていくということは考えられているところで、諸外国においてもそのような議論はあろうかと思います。
 
 しかしながら、利用するツールが、例えばトークンにかわりました、ブロックチェーンにかわりました、仮想通貨にかわりましたといった場合に、それによって大変リスクが増すというのであれば、同じルールを適用していくだけではなくて、ルールの上乗せをしていかなければいけないというようなことを検討しなければいけないと思います。
 
 したがいまして、今後、例えば法制のあり方などを検討していく上で、仮想通貨特有のリスクというのは何なのかというところは、やはり業界の方にもがっちりと分析していただいて、しっかりとした情報提供をしていただくということが必要で、その部分が曖昧になりますと、過剰な規制をかけたり、あるいは不十分な規制しかかけられなかったりというようなことがありますので、神作先生のご指摘は大変重要なのかなと思います。
 
 質問、2点がございます。1点目は、資料の24ページなんですけれども、分野別、国別ということで整理していただいている資料ですが、国別というのは、これはICOの発行者の国でしょうか。これは何の国別なのかよくわからなかったのと、あとはこの国を見ると、日本とかアメリカというのが何もないということなのですけれども、それについて何か状況をご説明いただけることがあれば、ぜひお願いしたいなと思いました。
 
また、19ページでICOの審査ということについてご説明がなされておりました。ICOはさまざまなものがあって、今後、議論を深めていくというふうなお話だったと思うのですけれども、審査をどういうふうにするということを今の段階でお考えになられて、こういうふうにお書きになられたのかということについて、現時点でのご議論があれば教えていただきたいと思います。
 
 以上です。
 
【奥山オブザーバー】 
 ご回答を申し上げます。すみません。参考までに挙げさせていただいております24ページの資料でございますが、こちらのほうは発行体の、基本的には発行者ないしは発行するオーガニゼーションといいますか、プロジェクト団体みたいなところの所属団体みたいなところを前提にして記載、分類されているものだということでございます。
 
 ICOウォッチリストドットコムというところ、これは参考出典でございますが、こちらのほうに詳細な根拠が明示されておるかと思いますので、そちらのほうをご認識いただければと思うところであるわけでございます。
 
 同様に分野別のものに関しましても、こちらのものに掲げられていますパブリックブロックチェーンネットワークが一体どういう国でどういうように利用されているのかということを、なかなかこういう実用レベル、ユーティリティレベルで分類しておるものが少ないわけなんですけれども、こういったところが出ておりましたので、参考にということで添付させていただいたような、そういったところでございます。
 
 2つ目のICOの部分でございますけれども、取扱仮想通貨に関しましては、先ほど申し上げましたが、金融庁のほうに届け出ていくということ自体が前提になっておりまして、その届け出るところの概要報告書みたいなところに関しましては、協会のほうで、まだ現時点でもフォーマットのほうは統一して、最低限これぐらいのことは記載しながら、当局のほうに、こういう仮想通貨を取り扱いたいんだけどということは相談に行ってくださいというようなところは申し出ているところでございます。
 
 また、同様に、これが例えばわかりやすい部分でいいますと、ビットコインだったりしますと、1社、2社ではなく、数社が同様の概要の報告書を用意していくわけでございますので、そういったところに関しまして、協会のほうで一本化したりですとか、利用者に向けての説明資料を共通開示するというようなところを行っていくという、そもそもの業者が扱っている仮想通貨自体は、基本的には統一フォーマットで説明されているべきだということ。会社によって説明の仕方が違うのはおかしいわけですので、そういったところを前提としながら、新しい仮想通貨を取り扱いたいんだけどというふうに言ってきていただいたときに、それは発行体ってどこにあるんですかとか、分散するんですか、しないんですか、価格変動はあるんですか、どこまでなんですかというような、さまざまな観点で、ノードが一体幾つ立っているのとかそういう技術的な観点も含めまして、さまざまなところを確認しながら、そういうことだったらいいですけど、これって多分、金融庁のほうでは許してもらえないんじゃないですかみたいな、そういうような匿名性あり過ぎるんじゃないですかとか、そういうようなところの観点も協会としてはある程度サジェスチョンさせていただきながら、そういったところの審査をさせていただく中で、もちろん金融庁とも連携をとりながら、今後、日本の仮想通貨がどういうふうに安全に利用者保護を前提としながら、多岐にわたるものが取り扱われていけばいいというふうに思っておりますので、そういったところを丁寧に進めてまいりたいと思っておるところでございます。
 
【森下メンバー】 
 私のご質問の趣旨は、ICOについて、事業の適格性ですとか実現可能性を審査なさるということだったので、どのようなというふうなことが疑問に思ったんですけど、時間もあれですので結構でございます。
 
【奥山オブザーバー】 
 すみません。
 
【神田座長】 
 では、永沢さん、どうぞ。
 
【永沢メンバー】 
 お時間が少しあるようでしたので、今回の研究会とは直接関係のないテーマなんですけれども、無登録業者への対応については、金融庁の資料の6ページの最後のところに無登録ありましたが、この機会に無無登録業者への対応はどうなっているのか、政府はどのように無登録の仮想通貨交換業者を摘発し対応されているのかをお聞きできますでしょうか。無登録の金商業者と同じような扱いなのでしょうか。仮想通貨の分野でも無登録の業者が起こす事件が多数起きているということでしたので、この機会にこの点もお聞かせいただけたらと思っております。よろしくお願いします。
 
【佐々木総合政策局長】 
 永沢委員からの質問、無登録業者についてですが、ごく簡単に申し上げます。まずモニタリングの上では、無登録と思われる業者の情報、これは例えば消費者庁、あるいは国民生活センター、その他、いろんなソースからの情報を分析いたしまして、無登録と疑われる業者をあぶり出して、まずその業者に対して、今どういう業務をやっているのか。照会書を出します。これが仮想通貨交換業に当たって登録が必要ではないかということになりますと、登録を慫慂し、それでもやめない場合には警告書を発出すると。警告書を発出した段階で公表いたしまして、利用者、投資家にも注意を促すと。こういうことを警察庁、消費者庁とも連携し、進めております。
 
 特に無登録業者の多くは、国内に所在するというよりは、海外に所在する業者が多くて、既に、たしか2社に対して警告書を出しておりますけれども、1社は香港、マカオでしたか。1社はその後、キプロスだったか、マルタか。要は、海外に所在する業者が基本的に多いところでございますので、こうした警告書を出す、あるいは無登録への対応のプロセスで、海外の当局に照会をしたり、協力を求めます。ただ、問題は、海外においては、日本のような制度、監督の枠組みがまだ導入をされておりませんので、仮想通貨交換業者を所管する当局がありません。しかしながら、我々が既にコンタクトをもっております、例えば中央銀行、あるいは金融監督当局、あるいはマネーロンダリングの当局、少しでも関係しそうな当局には前広に我々のほうからの懸念、あるいは情報を提供しまして、それぞれの国でできることをやってもらうように求めているところでございます。
 
 ですから、国内は国内で、今、申し上げたような警告書を出したり、公表したりしますけれども、多くの場合にはそれだけでは足りないということで、国際協力には非常に必要な部分であるということでございます。
 
 それともう1点、金商法との関係でいいますと、金商法では、たしか184条でしたか、ちょっと条文は忘れましたけれども、無登録業者に対する検査権限があって、それをもとに業務の差し止めを裁判所に請求すると、こういう制度が金商法上、整備されておりますけれども、今の資金決済法ではそういう枠組みはないということで、今、申し上げたようなプラクティスを積み重ねているというところでございます。
 
【永沢メンバー】 
 ありがとうございました。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。時間が来てしまいましたけれども、皆様方から大変貴重なご意見を多数お寄せいただきまして、ありがとうございました。
 
 次回以降、法制度ないし法規制の整備のあり方についてもご議論をしていただくことになろうかと思うのですけれども、その点について、私からも一言手短に申し上げさせていただきたいと思います。
 
 ご案内のように、この仮想通貨につきましては、マネロン・テロ資金供与規制に関する国際的な要請に対応すべく、支払決済手段としての機能を念頭に置いて、資金決済法の中で所要の制度整備が図られてきたというのが歴史なわけです。しかし、実際には、仮想通貨は、支払決済手段としての機能に加えて、投機の対象になると言うのでしょうかね、そういう機能。それから、ICOのような形で、資金調達に利用される機能というふうに、複合的な機能を持っていると、こういうことかと思います。
 
 こうした仮想通貨について制度的な対応を検討するに当たっては、現行の法制度にとらわれ過ぎることなく、まずはそれぞれの機能に応じてあるべき法規制の体系がどのようなものかという点をしっかりご議論していただくのがよいのではないか、また、そういうことが必要なのではないかと思います。
 
 ただ、しっかりと言っても、何しろ変化が早いこの分野の現状に鑑みますと、あまり時間をかけ過ぎてもいけないということもあるかと思いますので、そういう点も意識しながら、皆様方に議論を進めていただきたいと思います。
 
 今後、メンバーの皆様方とさらに具体的な議論を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
 それでは、最後、事務局から連絡事項等お願いします。
 
【小森市場課長】 
 次回の研究会の日時でございますが、皆様のご都合を踏まえた上で、後日、事務局よりご案内させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 
【神田座長】 
 ありがとうございました。
 
 それでは、以上をもちまして、本日の研究会を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
 
―― 了 ――

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