平成14年12月24日
金融庁検査局

「再建計画検証チーム」の設置について

「金融再生プログラム」においては、主要行における大口債務者の厳格な自己査定を確保するため、債務者区分の前提となる再建計画の妥当性等を重点的に検証する検証チームを設置することとしております。

これを受け、本日、検査局内に「再建計画検証チーム」を設置しました。同チームは、商法学者の他、弁護士、公認会計士、不動産鑑定士でもある検査官を含め、10名で構成されます。

なお、同チームの設置に際し、企業再建に精通した外部専門家として、プライスウォーターハウスクーパース フィナンシャル・アドバイザリー・サービス(株)の田作朋雄氏(別添)を金融庁顧問(非常勤)としてお迎えしました。

「再建計画検証チーム」は、今後、大口債務者の再建計画の妥当性等について、(1)主要行の立入検査への参加、(2)検査班に対する助言、(3)情報収集、ヒアリングの実施等により、継続的な検証を行っていくこととしております。

本件についてのお問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
検査局総務課井(内線2514)、野村(内線2512)


別添)

略歴

2002年12月24日

田作 朋雄 (たさく・ともお)

プライスウォーターハウスクーパース

フィナンシャル・アドバイザリー・サービス株式会社 取締役パートナー

田作朋雄氏は、事業再生アドバイザリーの専門家として知られており、整理回収機構企業再生検討委員会委員、サービサー業務研究会幹事、事業再生研究機構常務理事、を含む各種委員等も務めている。日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)に20年間勤務した後、1999年より現職にある。

田作氏は日債銀時代から一貫してこの分野の専門家であり、15年半英米に住んで、事業再生・倒産処理・不良債権回収に取り組んだ経験を豊富に有する。1997年に帰国してからは、サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)、民事再生法、会社更生法などの立法・改正に向けて、とくにファイナンス理論の視座(DIPファイナンス、デット・エクイティ・スワップなど)から積極的な提言も行っている。田作氏には10冊の著書(英書や韓国語に訳されたものを含む)があり、専門誌に掲載された論文は多数にのぼる。

<主要著書>

『事業再生』(角川書店)、『図解 民事再生法』(東洋経済新報社)、『民事再生ビジネスとM&A』(中央経済社、共著)、『サービサーの法律と実務Q&A』(金融財政事情研究会、共著)、『不良債権処理ビジネス』(東洋経済新報社、共著)。

1979年   東京大学法学部卒
1984年   スタンフォード大学MBA
1998年度   新潟大学法学部非常勤講師
2002年度   同大学院法学研究科修士課程非常勤講師
2002年度   早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修士課程非常勤講師

(参考)

「金融再生プログラム」(10月30日公表)抜粋

「3.新しい金融行政の枠組み

  • (1)資産査定の厳格化

  • (ア)資産査定に関する基準の見直し

    • マル5再建計画の厳格な検証

      再建計画の進捗状況や妥当性を継続的に検証することを目的とした専門家を含む検証チームを設置する。」

「作業工程表(参考)」(11月29日公表)抜粋

「3.新しい金融行政の枠組み

  • (1)資産査定の厳格化

  • (ア)資産査定に関する基準の見直し

    • マル5再建計画の厳格な検証

      年内に検証チーム(企業再建に精通した専門家、公認会計士、弁護士、不動産鑑定士等)を設置。平成15年1月以降の検査において、検査班に対して情報提供・助言を行うとともに、自らも検査に参加。」

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