平成14年11月27日
金融庁

株式会社損害保険ジャパン及び大成火災海上保険株式会社の産業活力再生特別措置法に基づく事業再構築計画の変更認定について

1.認定計画の概要

安田火災海上保険株式会社及び第一ライフ損害保険株式会社から提出された「事業再構築計画」に対し、産業活力再生特別措置法第2条第2項第1号に規定する事業構造変更及び同項第2号に規定する事業革新を行う者として、同法第3条第6項に基づき、平成14年3月27日付けで認定を行った。また、同年6月27日付で、安田火災海上保険株式会社及び日産火災海上保険株式会社の合併(合併後の名称:株式会社損害保険ジャパン)に伴う変更認定を行った。

今回、平成14年12月1日を期日とする株式会社損害保険ジャパン及び大成火災海上保険株式会社の合併に伴い、同社から「事業再構築計画の変更認定申請書」が提出されたため、産業活力再生特別措置法第4条第1項の規定に基づき、当該変更に係る認定を行った。

2.事業再構築の実施時期

・ 開始時期:平成14年4月

・ 終了期間:平成16年3月

3.申請者の概要

株式会社損害保険ジャパン(旧安田火災海上保険株式会社)

 資本金   700億円

 代表者   平野浩志

 本店所在地   東京都新宿区西新宿一丁目26番1号

※  平成14年4月1日、第一ライフ損害保険株式会社と合併。

平成14年7月1日、日産火災海上保険株式会社と合併及び名称変更。

大成火災海上保険株式会社

 資本金   10億円

 代表者   管財人 牧文一郎、下河邉和彦

 本店所在地   東京都千代田区九段北四丁目2番1号

問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
監督局保険課 藤本(内線3375)、秋山(内線3773)


(様式第六)

変更認定事業再構築計画の内容の公表

1.認定年月日

平成14年3月27日

(変更認定年月日   平成14年6月27日:第一次)

(変更認定年月日   平成14年11月27日:第ニ次)

2.変更認定事業者名

株式会社損害保険ジャパン、大成火災海上保険株式会社

3.変更後の認定事業再構築計画

(1) 事業再構築にかかる事業の目標

○ 環境認識

金融全般にわたる自由化・規制緩和の進展、お客様ニーズの多様化・高度化、外資・他産業からの新規参入や業態の壁を超えた合従連衡などを背景として、損害保険業界においても商品・サービス・企画提案力の面で競争が激化している。

このような事業環境認識の下、安田火災海上保険株式会社、日産火災海上保険株式会社第一ライフ損害保険株式会社及び大成火災海上保険株式会社は、相互補完により損害保険事業におけるコアコンピタンスを一層強化するとともに、新たな事業領域への展開体制を構築していくため、新しい時代にふさわしい新たな損害保険会社「損害保険ジャパン」を作り上げることを決意し、安田火災海上保険株式会社及び第一ライフ損害保険株式会社が平成14年4月1日を期日とし、その存続会社である安田火災海上保険株式会社及び日産火災海上保険株式会社が同年7月1日を期日として、それぞれ合併し、合併新会社は、同年7月1日をもって社名を株式会社損害保険ジャパンに変更することとした。さらに、株式会社損害保険ジャパン及び大成火災海上保険株式会社は、同年12月1日を期日として合併することとした。

○ 目標

合併新会社は、「損害保険ジャパン」構想の下、社のベスト・プラクティスを集約することにより商品開発、販売、サービス提供等の各種機能を強化し、合併シナジー効果を早期に実現して経営の効率化と新事業展開のための経営資源の確保を行うとともに、第一生命保険相互会社との包括業務提携を軸とした「最強・最優の生損総合保険グループ」戦略を展開していく。

(2) 生産性の向上を示す数値目標

平成15年度に、従業員1人当たりの付加価値額(保険引受収益-保険引受費用、人件費及び減価償却費の和)を、平成12年度との比較において12.5%上昇させる。

4.変更後の認定事業再構築計画の内容

(1) 事業再構築にかかる事業の内容

○ 中核的事業

自動車保険を中心とする損害保険事業

○ 選定理由

合併新会社は、「損害保険ジャパン」構想の一環として、損害保険事業の販売体制の構造改革を主要課題に、代理店の販売構造、営業体制の改善を行い、販売体制の効率化・高度化を図る。

特に専業プロ代理店を中心に、ITの活用により、業務の効率化、商品説明力の高度化を実現する。

また、包括業務提携に基づく、第一生命保険相互会社の生命保険顧客に対する損害保険商品販売、銀行窓口での損害保険商品販売等の新しい販売チャネルの商品説明力の強化を実現する。

(2) 事業再構築を行う場所

安田火災海上保険株式会社 :東京都新宿区西新宿一丁目26番1号

日産火災海上保険株式会社 :東京都港区北青山二丁目9番5号

第一ライフ損害保険株式会社 :東京都千代田区平河町一丁目2番10号

大成火災海上保険株式会社  :東京都千代田区九段北四丁目2番1号

(3) 事業再構築を実施するための措置の内容

別表のとおり

(4) 事業再構築の開始時期および終了時期

平成14年4月1日から平成16年3月31日まで

5.事業再構築に伴う労務に関する事項

(1) 事業再構築の開始時期の従業員数

平成14年3月末実績 15,703

(2) 事業再構築の終了時期の従業員数

平成16年3月末計画 14,285人程度

(3) 事業再構築に充てる予定の従業員数

平成16年3月末計画 14,285人程度

(4) (3)中、新規に採用される従業員数

平成14年4月~平成16年3月までの期間 3,046人程度

(5) 事業再構築に伴い出向・転籍または早期退職する従業員数

平成14年4月~平成16年3月までの期間 273人程度


別表

事業再構築を実施するための措置の内容

(下線部分は変更箇所)

措置事項 実施する措置の内容及びその実施する時期 期待する支援措置
事業構造変更
  合併による中核的事業の開始、拡大又は能率の向上
I .安田火災海上保険株式会社及び第一ライフ損害保険株式会社の合併
(1)  合併する会社の概要
名称;安田火災海上保険株式会社
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;584億円

名称;第一ライフ損害保険株式会社
住所;東京都千代田区平河町一丁目2番10号
代表取締役社長;篠原 健
資本金;30億円

(2)

 合併新会社の概要
名称;安田火災海上保険株式会社
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;614億円
合併 比率;第一ライフ損害保険株式会社の普通株式1株に対し、安田火災海上保険株式会社の普通株式160株の割合をもって割り当てる。

II

.安田火災海上保険株式会社及び日産火災海上保険株式会社の合併
(1)  合併する会社の概要
名称;安田火災海上保険株式会社
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;614億円

名称;日産火災海上保険株式会社
住所;東京都港区北青山二丁目9番5号
代表取締役社長;土肥 之芳
資本金;214億円

(2)

 合併新会社の概要
名称;株式会社損害保険ジャパン
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;700億円
合併 比率;日産火災海上保険株式会社の普通株式1株に対し、安田火災海上保険株式会社の普通株式0.36株の割合をもって割り当てる。

III

.株式会社損害保険ジャパン及び大成火災海上保険株式会社の合併
(1)  合併する会社の概要
名称;株式会社損害保険ジャパン
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;700億円

名称;大成火災海上保険株式会社
住所;東京都千代田区九段北四丁目2番1号
管財人;牧 文一郎、下河邉 和彦
資本金;10億円(平成14年10月31日現在)

(2)

 合併新会社の概要
名称;株式会社損害保険ジャパン
住所;東京都新宿区西新宿一丁目26番1号
代表取締役社長;平野 浩志
資本金;700億円
合併 比率;大成火災海上保険株式会社の株主に対する株式割当は行わない。
租税特別措置法第80条(勧告等によってする登記の税率の軽減)
事業革新
  第2条第2項第2号ハ
「損害保険ジャパン」構想の一環として、以下の措置を講じる。


商品規定・事務処理ルールの簡素化や業務負荷軽減に資するシステム開発の推進等、徹底的な業務革新により、要員の合理化・収益力の向上を果たす。


チャネルミックス(商品・サービスに応じた複数の販売チャネルの活用)、IT(コールセンター、Web)の活用を通じたハイブリッド販売による販売効率の向上を図る。


新事故処理システムの全国展開による、顧客サービス力の強化、業務効率化を図る。


以上の措置により、平成15年度(04/3期)に、正味収入保険料と収入積立保険料の合計額の1単位当たりの経費を、平成12年度との比較において7.2%低減させる。
 

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