平成14年11月14日
金融庁

学校における金融教育の一層の推進に係る文部科学省への要請について

本日、金融庁は、文部科学省に対し、学校における金融教育の一層の推進について、別紙(写)のとおり文書により要請いたしました。

これは、去る8月6日に金融庁が公表した「証券市場の改革促進プログラム」において、投資知識の普及・情報の提供につき、「教材の開発等を通じた教員の支援や文部科学省への要請を通じて、学校における金融・証券教育の一層の促進を図る。」としたことに伴う措置です。

本年5月に内閣府が実施した「証券投資に関する世論調査」において、学校教育で金融・証券に関する基本的な知識を教えることの必要性が指摘されるなど、児童・生徒に対する金融教育の重要性が高まってきており、金融庁としても、引き続き金融・証券・保険に関する知識の普及・啓発活動に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

(参考)

「証券市場の改革促進プログラム」(抄)

II .具体的施策
  .誰もが投資しやすい市場の整備~多様な投資家の幅広い市場参加の促進~
    (4)  投資知識の普及・情報の提供
       ・  投資知識・情報に関する金融庁ホームページの一層の拡充を行うとともに、教材の開発等を通じた教員の支援や文部科学省への要請を通じて、学校における金融・証券教育の一層の促進を図る。

問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
総務企画局政策課 鈴木(内線3167)、浜田(内線3168)


(別紙)

金 総 第 1924 号
平成14年11月14日

文部科学省事務次官
  小 野  元 之  殿

金融庁長官
 高 木  祥 吉

学校における金融教育の一層の推進について

近年、金融の分野においては、様々な金融商品やサービスが提供されるとともに、その提供方法もインターネット等を通じるなど多様化してきております。また、平成13年10月から、確定拠出年金制度が開始され、本年4月1日からは、ペイオフが解禁されたところであります。

このような金融環境の変化の中で、国民が自らの判断と責任で主体的に金融商品・サービス等を理解した上で、選択することが求められており、そのため、金融の仕組みや取引ルール等に対する国民の知識・理解を深めることが益々重要になりつつあります。

金融庁では、金融・証券・保険に関する知識の普及・啓発活動に積極的に取り組んできているところでありますが、本年5月に内閣府が実施した「証券投資に関する世論調査」において、66%の方が学校教育で金融・証券に関する基本的な知識を教えることが必要と回答していることからも伺えるように、我が国の将来を担う児童・生徒に対する金融・証券・保険に関する教育(以下、「金融教育」という。)が特に重要であると考えているところです。

このような状況を踏まえ、学校教育の中で、「総合的な学習の時間」や各教科等の時間を通じて、金融教育の一層の推進充実が図られるよう、格別のご理解ご協力を賜るようお願いいたします。また、早期に「学習指導要領」を改訂し、金融教育の位置付けをより一層具体的かつ明確に盛り込んでいただくよう、お願いいたします。


(参考)

金融庁及び金融・証券・保険関係団体による学校教育の支援事業について

金融庁及び金融・証券・保険関係団体では、児童・生徒の金融・証券・保険知識の普及・向上を目的として様々な活動を行っており、学校における金融教育の一層の推進にご協力できる用意があります。

  • (1)金融庁では、「『総合的な学習の時間』応援団のホームぺージ」の掲載に協力しているほか、金融庁ホームページにおいて、金融・証券・保険関係団体が行う学校教育の支援事業(教材等の提供、講師の派遣、セミナーの開催等)を紹介しています。

  • (2)また、金融庁は、金融・証券・保険教育に利用できる副教材の開発のため、現在、予算要求をしています。

  • (3)金融に関する消費者教育について、長年、中立・公正な立場から活動を続けている金融広報中央委員会では、副教材開発、教員向けセミナーの開催、お金の作文コンクール、金銭教育研究校活動など学校教育に関しても積極的に活動しています。

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