平成17年3月10日
警察庁
金融庁
財務省

新500円貨の偽造対策について

1.捜査に係る関係省庁等間の連携等

警察庁及び関係省庁等は今般の新500円貨の偽造事件につき、下記のように、相互の連携を深めてきたところであるが、今後とも情報を交換し、事案の解明に努める。

(1)  捜査当局と税関との連携

財務省・税関は、今般の偽造貨と基本的に同型とされた昨年4月及び5月に東京税関で発見された偽造貨に係る調査情報を警察当局へ積極的に提供しているところであるが、一連の偽造事件の解明に向けて警察との連携をより一層強化する。

(2)  捜査当局への連絡の迅速化

財務省は、今後、金融機関等から日本銀行を通じて独立行政法人造幣局に新500円貨に係る鑑定依頼が行われ、その鑑定結果が偽造貨であり、今般の偽造事件と密接に関連を有するものであると考えられる場合には、速やかに警察庁にその旨を連絡するとともに、日本銀行と連携して、当該金融機関等からも所轄の都道府県警察に同様の連絡が行われるよう要請することとする。

(3)  造幣局による鑑定作業の迅速化

財務省は、造幣局による鑑定作業の一層の迅速化を図ることにより、今般の事件の早期状況把握にさらに努める。

2.今後の防犯・偽造防止対策

(1)  ATM等の改良に関する日本自動販売機工業会に対する要請

警察庁及び財務省は、日本自動販売機工業会に対し、これまでの「閲覧、検査」(スルーテスト等)の結果を踏まえ、ATM等の現金取扱機器について、検知レベルのアップ等、偽造貨の受入れを防止するための識別装置の改良策、及び、これが実施されるまでの間の措置としての、利用者の利便性維持にも配慮しつつ、偽造貨の流通防止に資する改良策(例えば、ATMでの新500円貨の使用可能枚数に制限を設ける)について早急に検討を行うよう要請する。

(2)  新500円貨のクリーン化

財務省は、日本銀行の協力の下、偽造貨の発見を容易にするため、市中に流通する新500円貨のクリーン度を向上させることとする(損傷貨幣等の回収・官封貨幣の供給拡大)。

(3)  税関における偽造貨の密輸取締りの強化

財務省・税関は、偽造貨の密輸入に対して、○情報の収集・分析によって絞り込んだ要注意貨物及び旅客等に対する重点的検査を実施する、○X線検査装置など取締・検査機器を積極的に活用する、○関係機関との連携を強化する等、税関による重点的な取締りを更に強化する。

(4)  警察庁及び財務省からの関係団体等に対する協力の要請

警察庁及び財務省は、今般、郵便局において大量の偽造貨が使われた事情に鑑み、金融庁と密接に連絡を取りつつ、金融機関等に対し、ATM等の現金取扱機器の改良の検討、新500円貨の窓口での大量持込みに際しての本人確認等の強化、店舗等におけるポスターの掲示等による偽造貨に係る広報への協力及び新500円貨のクリーン化への協力等について要請する。

また、警察庁及び財務省は、自動販売機等の現金取扱機器設置者に対しても、所要の注意喚起と偽造貨流通防止に向けた適切な対応を要請することとする。

(5)  広報・注意喚起の徹底

警察庁及び財務省は、ポスターの作成やインターネット上のホームページにおける情報提供等により、偽造貨に係る広報・国民への注意喚起の徹底に努める。

連絡・問い合わせ先

  • 警察庁生活安全局生活安全企画課
    • TEL 03-3581-0141(代表) 内線3020
  • 金融庁監督局総務課
    • TEL 03-3506-6000(代表) 内線3705
  • 財務省理財局国庫課通貨企画調整室
    • TEL 03-3581-4111(代表) 内線2556
  • 財務省関税局監視課
    • TEL 03-3581-4111(代表) 内線5389

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