令和4年3月8日
金融

「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」等を通じた一層の事業再生支援について

 新型コロナウイルス感染症の影響が2年という長期にわたる中、先般、全国銀行協会等の関係者は、増大する債務に苦しむ中小企業の経営改善に向けた環境整備等のため、「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)を策定・公表したところです。また、特に資金需要の高まる年度末も見据え、資金繰り支援の更なる充実を図るとともに、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを促す総合的な支援策を展開するため、経済産業省・金融庁・財務省においては、「中小企業活性化パッケージ」を策定・公表したところです。

 官民の金融機関等におかれては、足下、年度末の資金需要に万全を期すことは勿論のこと、今後、ガイドライン等も活用した、より一層の事業者支援等が求められており、3月8日、官民の金融機関等に対し、「事業者等に対する金融の円滑化について」のとおり要請を行ったところです。

 一方、今後、ガイドラインの浸透・定着、中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを図るためには、貴機構の協力も重要と考えられることから、以下の事項について要請いたしますので、関係者に対する周知・徹底をお願いいたします。
 

  1.  株式会社地域経済活性化支援機構や独立行政法人中小企業基盤整備機構の出資するファンドの運営会社や全国の中小企業再生支援協議会[1]に対し、ガイドラインの周知、浸透を図ること。
  2.  事業者、官民金融機関等がガイドラインに基づく再生型私的整理手続を進めるに当たり、株式会社地域経済活性化支援機構や独立行政法人中小企業基盤整備機構の出資するファンドが、必要に応じて、出資等により事業者の財務改善等を支援するとともに、これまでの再生支援のノウハウを生かし、本手続の円滑な進行を支援するなど、金融機関等と連携しながら、ガイドラインの活用促進に協力すること。
  3.  株式会社地域経済活性化支援機構においては、新型コロナウイルス感染症等の影響を受けている事業者支援を通じて、協働する地域の金融機関等へのノウハウ移転を進め、地域における自律的な事業再生支援能力の向上や地域活性化の取組の定着に努めること。
  4.  独立行政法人中小企業基盤整備機構においては、令和2年度第2次補正予算、令和3年度補正予算において、中小企業経営力強化支援ファンド、中小企業再生ファンドに対する最大出資比率が8割に引き上げられたことも活用しつつ、コロナ禍の影響が大きい業種(宿泊、飲食等)を重点支援するファンドの組成やファンド空白地域の解消を促進するよう努めること。
  5.  独立行政法人中小企業基盤整備機構においては、全国の中小企業再生支援協議会が、事業者の相談内容や希望も踏まえ第三者支援専門家を紹介するなど、各地域におけるガイドラインの浸透・定着に努めるよう促すこと。

[1] 中小企業再生支援協議会は、関連機関と統合し、令和4年4月1日から中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを一元的に支援する「中小企業活性化協議会」を設置。

 

お問い合わせ先

金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)

監督局総務課監督調査室(内線3706・3862)

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