有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集を含む)及び有価証券報告書レビューの実施について(令和6年度)
1.有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項等(サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集を含む)について
(1)令和5年度 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項等
令和5年度の有価証券報告書レビューでは、令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(サステナビリティ、人的資本・多様性及びコーポレート・ガバナンスに関する開示についての改正)*1を対象に法令改正関係審査を実施するとともに、サステナビリティに関する企業の取組の開示を重点テーマとした審査(以下「重点テーマ審査」)も実施しました。重点テーマ審査の対象会社には、重点テーマ以外の有価証券報告書の記載項目(政策保有株式に関する開示等)についても適宜審査を実施しました。
法令改正関係審査及び重点テーマ審査の結果、主に以下のような複数の審査対象会社に共通した課題が識別されました。
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これらの課題の詳細を含む、令和5年度の有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項等の詳細は別紙1のとおりですので、令和6年3月31日以降に終了する事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際してご留意ください。
*1:サステナビリティに関する企業の取組(ガバナンス、リスク管理、戦略及び指標及び目標)の開示、人的資本・多様性(女性管理職比率、男性の育児休業取得率及び男女間賃金格差)に関する開示及びコーポレート・ガバナンス(取締役会等の活動状況、内部監査の実効性及び政策保有株式の発行者との業務提携等の概要)に関する開示についての改正
(2)サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例集
今後の提出会社による自主的な改善に資するよう、サステナビリティ開示等の課題対応にあたって参考となる開示例を 別紙2として取りまとめました。昨今サステナビリティに関する開示について投資家の関心が高まってきていることから、ぜひご活用ください。
政策保有株式関連の開示についても、投資者の関心が高いことや、昨今の企業による政策保有株式関連の開示の動向等を踏まえ、今後の提出会社による自主的な改善のために参考となる開示例(スタートアップ企業への投資に関する事例)を別紙2に掲載しておりますので、参考にしてください。
2.有価証券報告書レビューの実施について
令和6年3月31日以降に終了する事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施します。なお、過去の有価証券報告書レビューにおいて、フォローアップが必要と認められた会社についても、別途審査を実施します。(別紙3参照)
(1)法令改正関係審査
近年のサステナビリティに関する企業の取組みの開示及びコーポレートガバナンスに関する開示についての改正並びに令和5年度の審査において識別された課題の状況等を踏まえ、令和6年度においても、以下の有価証券報告書の開示項目を対象に審査を実施します。
- 令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令及び関連する開示項目(「従業員の状況」における女性管理職比率並びに「コーポレート・ガバナンスの状況等」における取締役会・監査役会等の活動状況及び政策保有株式に関連した開示を含む。)*2
有価証券報告書提出会社は、別添の「調査票」*3に回答していただき、有価証券報告書の提出日後、所管の財務局等にご提出ください。
当該調査票には、令和5年度の有価証券報告書レビューで識別された主な課題について審査結果を踏まえた留意すべき事項等( 別紙1参照)に従って開示が行われているかについて確認する調査項目が含まれています。主な調査項目の概要は以下のとおりです。
- 「サステナビリティに関する考え方及び取組」の開示に関する調査項目
- 女性管理職比率の開示及び当該比率算定上の管理職の範囲に関する調査項目
- 取締役会・監査役会等の活動状況の開示に関する調査項目
- 政策保有株式及び純投資目的の株式の開示(株式の売却制限等及び長期保有株式の状況)に関する調査項目
なお、具体的な提出方法等については、原則として提出者用 EDINET に登録されている事務連絡者情報の E-mail アドレス宛に別紙3掲載のスケジュールで所管の財務局等から別途ご連絡いたします。
*2:「コーポレート・ガバナンスの状況等」における監査役会等の活動状況及び政策保有株式に関連した開示については、令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令で新たに開示が求められた事項ではありませんが、令和5年度の有価証券報告書レビューにおいて識別された課題のうち特に留意すべき事項であることから、当年度の審査対象に含めております。
*3:当調査票は、有価証券報告書の作成に向けた準備段階や有価証券報告書の作成時に適宜参照し、提出前のチェックで利用する等、開示漏れ等の防止の観点で利用することが期待されています。ただし、当調査票のみで判断することなく、必ず該当の法令等を併せてご参照ください。
(2)重点テーマ審査
令和5年度の審査において識別された課題の状況等を踏まえ、令和6年度においても、以下を重点テーマとして審査を実施します。審査対象となる会社には、所管の財務局等から別途ご連絡いたします。
〔重点テーマ〕
・サステナビリティに関する企業の取組の開示 *4
*4:令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令の適用にともない、有価証券報告書において開示される「サステナビリティに関する考え方及び取組」に関する記載内容について自主的な改善に資するよう審査します。
(3)情報等活用審査
上記に該当しない場合であっても、適時開示や報道、一般投資家等から提供された情報等を勘案した審査を行うことがあります。
(参考)開示義務違反等に関する金融庁の情報受付窓口(ディスクロージャー・ホットライン)
- お問い合わせ先
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【有価証券報告書レビューの全般事項】
金融庁 企画市場局 企業開示課 開示業務室
連絡先:03-3506-6000(代表) (内線2892、2762)
【法令改正関係審査の調査票の提出方法等に関する事項】
所管の財務局等の連絡先