内閣府
金融庁
財務省
厚生労働省
中小企業庁
令和6年7月4日
各協会等 代表者 殿
事業者支援の徹底に向けた「再生系サービサー」との連携等について
官民の金融機関や、中小企業活性化協議会(以下「協議会」という。)におかれては、累次にわたる要請等も踏まえ、事業者支援に着実に取り組んでいただいていますことに感謝申し上げます。
令和6年6月7日付で発出した要請文「コロナ資金繰り支援策の転換を踏まえた事業者支援の徹底等について」の通り、本年7月以降、コロナ禍から続く資金繰り支援については原則コロナ前の水準に戻しつつ、事業者への経営改善・再生支援を強化していく方針です。
こうした中、事業者への再生支援をより着実に進める上で、再生支援に前向きに取り組むサービサーとの連携も有効であると考えられることから、以下の事項を要請いたします。貴機関、貴協会会員金融機関等におかれては、経営層はもちろんのこと、現場の第一線の職員等まで周知・徹底をお願い致します。
記
1.協議会と再生系サービサーの連携強化等令和4年8月から、協議会と再生支援に前向きに取り組むサービサーが連携し、連携事例を醸成していく「再生系サービサートライアル」が開始され、これまでに、「再生系サービサートライアル」を申し込んだサービサーとの間で、12件(令和6年5月時点)の連携事例(東日本大震災を踏まえた産業復興機構との連携事例を含む。)が報告されています。
各地の協議会においては、再生系サービサーとの連携強化に向け、本年度中に全ての協議会に弁護士サブマネージャーを配置するなど、協議会の体制強化を行うこと。一般社団法人全国サービサー協会から、近々、「再生系サービサートライアル」に申し込んだサービサーリストが公表される予定であり、公表後は、リストに掲載されたサービサー(以下「リスト掲載サービサー」という。)が協議会に案件を持ち込む場合には、各協議会の統括責任者が窓口となって対応・連携を検討すること。また、東京、大阪、名古屋等の都市部の協議会においては、リスト掲載サービサーと課題認識を共有するため、希望するリスト掲載サービサーと協議会や金融機関、信用保証協会等が一堂に会する情報交換会の開催を検討すること。
中小企業活性化全国本部においては、中小企業庁と連携して、協議会がサービサーと連携して対応した事例をとりまとめ、各協議会に共有するとともに、債権売却においては再生計画を踏まえた適切な価格での入札が重要であることから、入札時には、金融機関が再生のシナリオや方向性を示すことを促すなど、適正な入札に向けた環境整備に取り組むこと。
2.金融機関と再生系サービサーの連携強化等
金融機関においては、協議会案件に限らず、再生系サービサーとの連携が再生支援の選択肢となり得る場合があることを踏まえ、全国サービサー協会から公表される「再生系サービサートライアル」に申し込んだサービサーリストも参考にしつつ、引き続き事業再生支援に取り組むこと。
3.分離譲渡や信用保証付債権の等価譲渡手続きの周知等
各信用保証協会においては、事業再生の手段としての信用保証付債権の等価譲渡及び信用保証付債権とプロパー債権の分離譲渡について、協議会や関係金融機関に周知するとともに、譲渡に関する問合せがあった場合には、具体的手続きを説明するなど、事業者の状況を踏まえた事業再生の手段が選択されるように適切に対応すること。
以上
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