政策評価に関する有識者会議議事要旨
1. 日時:
平成19年6月13日(水)10時00分~11時40分
2. 場所:
中央合同庁舎第4号館9階 金融庁特別会議室
3. 出席者:
翁 百合 | (株)日本総合研究所理事 | |
片田 哲也 | (株)小松製作所顧問 | |
関 哲夫 | 新日本製鐵(株)常任監査役 | |
田辺 国昭 | 東京大学大学院法学政治学研究科教授 | |
富田 俊基 | 中央大学法学部教授 | |
吉野 直行 | 慶應義塾大学経済学部教授 |
(金融庁側出席者)五味長官、中江総務企画局総括審議官、細溝総務企画局審議官、知原総務企画局参事官、桑原総務企画局企画課長、西原検査局長、山崎監督局参事官、森監督局総務課長、山田証券取引等監視委員会事務局次長、長岡証券取引等監視委員会事務局総務課総括調整官、振角公認会計士・監査審査会事務局長兼総務企画局参事官、古澤総務企画局政策課政策評価室長
4. 議事
(1)平成19年度金融庁政策評価実施計画(案)について
(2)意見交換
5. 会議においてメンバーから出された主な意見等
○監督や規制、責任のあり方をもう少し体系的に研究するようなことをした方がよいのではないか検討してもらいたい。
○「金融システム改革(日本版ビッグバン)」についての総合評価に関して、これまでの金融制度改革が日本の金融にどのように影響を与えてきたか評価していただきたい。
○諸外国では規制が競争に与える影響についての分析が行われているようであり、規制の事前評価の際には、特に金融機関、プレーヤーの競争に与える影響に配慮した上で、影響を分析し公表をしていただきたい。
○金融庁に報告される金融機関のリスク管理に係るデータについては、計量的なデータ分析をやっていただき、検査・監督の高度化について考えていただきたい。
○今後とも国際的なルールを作るときには、ぜひ日本からの代表の方が頑張っていただきたい。また、新興市場国への技術支援について、金融庁が今後もアジアのリーダーとして金融監督行政を行っていくには、アジア各国の方々への研修は重要である。
○多重債務問題に関する地方自治体の相談体制の確立、及びその周知の状況については、参考指標に入れられないか。
○公認会計士監査の充実・強化というときには、公認会計士の質と量をどのように確保するかという議論を外して考えるわけにはいかないのでないか。
○監査法人制度のあり方について、特に監査法人の独立性の確保をいかに担保していくか、確保していくかが非常に大事なのではないか。
○優越的な地位の濫用防止の観点について、コンプライアンス体制や組織内部の構造にまで踏み込んで検査を進めていくかどうかが大きな課題になると思うので、その方向性について明確に示す必要があるのではないか。
○「我が国金融・資本市場の国際化に向けた対応」に関連して、製造業と異なり金融業では本質的に海外で頑張ろうという意識がまだまだないような気がする。
○ニューヨーク、ロンドン、あるいはシンガポールなど他国の他市場をベンチマークにして、いかにして東京市場に惹き付けるか、広く市場参加者の声を取り込んで時間軸を決めて政策に取り組んでいただくことを期待したい。その際の指標として、残高ばかりではなく、フローの量も重要ではないか。
○政策金融改革では一般向けの貸付からも撤退するこということで、官が小さくなるということはモニタリングされるけれども、民間金融機関や民間の金融市場が、きちんと機能を発揮し得る形で対応できる体制がとられているか目を配る必要があるのではないか。
○昨今の頻発する行政処分について、今後も粛々と行う必要があるが、実効性のある再発防止策を講じる必要があると考えている。
○新興市場の低迷に関して、どのように立て直すべきなのかということについて、行政サイドで出来ることはないのか。
○証券化された後、よりリスクの高いものが個人投資家に行くようなことがあると思うので、ファンドも含めて今後注意していただきたい。
(以上)
お問い合わせ先
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総務企画局政策課
(内線3167、3231)