政策評価に関する有識者会議意見要旨
(令和6年6月17日~7月17日)
金融庁では、「令和5年度実績評価書」について、令和6年6月17日から7月17日にかけて、政策評価に関する有識者会議委員(注)から個別に意見等を伺ったところ、出された主な意見は以下のとおり。
基本政策Ⅰ 金融システムの安定と金融仲介機能の発揮
〇 日銀の金融政策の変更、米金利の上昇、円安の進行など、市場への影響が想定されていたが、金融システムの安定性・健全性が維持・確保されていることは、日頃からのモニタリングや金融機関に対するヒアリング等の成果と考えられるため、引き続き注力していただきたい。
基本政策Ⅱ 利用者の保護と利用者利便の向上
〇 新NISAの導入に関しては、口座開設や資金流入の状況から、想定以上のスタートが切れたものと思う。関係団体等と緊密に連携しつつ、また今後の金融経済教育の取組とあわせ、この流れを維持し国民の中長期的な資産形成に資するものとなるよう注力していただきたい。
〇 J-FLEC(金融経済教育推進機構)について、国として中立的な立場から金融教育を推進する意義は大きい。従来から各金融機関等が独自に行っていたものとのすみ分けや、新たな機構の施策効果・影響などを注視しつつ取組を進めていただきたい。
〇 「国民の安定的な資産形成の促進」は政府全体にとっても重要な目標であり、新NISAの導入、J-FLECの発足などにより、国民の関心も高まっているので、今後も特に力を入れて着実に実行していただきたい。
基本政策Ⅲ 市場の公正性・透明性と市場の活力の向上
〇 政策保有株式に関する開示状況の実態調査は、不適切な開示や記述の改善を図る狙いかと思うが、調査結果を踏まえ、開示上の定義や範囲など本来の趣旨(政策保有、持ち合いに係る弊害)に沿ったものとなっているかとの観点からも開示制度の見直しを含め政策保有株式に係る開示状況の改善に向けた対応を進めていただきたい。
(注)政策評価に関する有識者会議委員
・内田 貴和 三井物産株式会社顧問
・江川 雅子 学校法人成蹊学園学園長
・岡崎 哲二 明治学院大学経済学部教授
・中曽 宏 株式会社大和総研理事長
・星 岳雄 東京大学大学院経済学研究科長
・本田 桂子 コロンビア大学国際関係公共政策大学院客員教授
※ 敬称略・五十音順
以上
- お問合せ欄
-
金融庁 Tel 03-3506-6000(代表)
総合政策局総合政策課(内線5519、5405)