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- 「NISAに関する有識者会議」(第3回)議事要旨
「NISAに関する有識者会議」(第3回)議事要旨
- 日時:令和7年7月10日(木曜日)11時00分~12時00分
- 場所:中央合同庁舎第7号館 14階 1414会議室
- 議事内容:
事務局から資料2~3に基づいて、これまでの議論のポイント、税制のEBPMに関する専門家会合での議論について説明。メンバーからは以下の意見が聞かれた。また、今回の議論を踏まえつつ、これまでの議論について中間とりまとめを行うこととなった。
(税制のEBPMに関する専門家会合での議論)
- 専門家会合でも指摘があったが、制度開始から間もないこともあり、効果検証において何らかの評価を下すことは難しい。例えば3~5年程度、ある程度長いスパンで効果検証するべきではないか。
- 利用者層の年齢と所得階層でクロス分析を行うべきだとの専門家会合での指摘も踏まえ、多角的に分析を試みていただきたい。また、年収500万円未満のNISA利用者は高齢者が多いのではないかといった指摘もあったが、NISA利用者のうち、年収500万円未満の割合は20代以下で7割超、30代でも5割超となっていることも指摘しておきたい。
- 投資家には様々なニーズがあるが、必ずしも商品性だけでそれらにすべて応えることができるわけではない。NISAに限らず、様々な取組みを組み合わせることで多様なニーズに応えていけるとよいのではないか。
- 国内投資の活性化を図ることは重要であるが、経済成長率の高い海外に資金が流れることも自然である。投資対象のバランスは確保しつつも、制度目的である家計の安定的な資産形成をぶれずに追求することが重要。
- インフレ局面において、資産価値が実質的に目減りしないよう、NISAのように自らの判断で様々な使い方ができる税制優遇制度があることは重要。有価証券投資には、単純にリスクをとってリターンを狙うことだけではなく、インフレのような外部マクロ環境の変化に対抗して実質的な資産価値を守る手段としての役割もあると考えられる。
(今後の方向性)
- 一口に中間層と言っても、ライフステージや経済状況等、置かれている状況は異なり、また、投資ニーズも様々であることを認識したうえで、誰もが安定的な資産形成が行えるよう、検討を進めていくことが重要。
- 家計が、信頼し、好感を持っている企業に対して長期目線で直接投資をすることで、株主として企業のガバナンスと成長をサポートし、その結果として、企業の成長の果実を受け取り、家計が豊かになることが重要であり、こうしたことを後押しする施策は中間層形成にも資すると考えられる。
- 新しい指数を評価する際には、指数プロバイダーによる指数の継続的な算出・公表を確保できるかという点が重要となるが、それには、指数プロバイダーにおける中長期的な指数算出・公表への意思表示、指数の信頼性・透明性の継続的な確保、及び指数の公共財的性格を踏まえたガバナンスや運営の枠組みに着目することが重要である。また、公共財的インフラとして、指数が幅広い利用者にとって安定的・持続的に利用可能なものとなっているかといった観点でみれば、指数使用料の在り方も論点ではないか。
- これまでの会合では、つみたて投資枠の対象指数の考え方等に議論内容を絞り込んでいた。他方で、対象指数の考え方以外の論点も重要であるとのご意見もあったところであり、ぜひ近い将来、それらの論点についての議論を期待したい。
以上
※座長、メンバー各位による率直かつ自由な意見交換を確保するため、議事録は非公開とします。
(参考)開催実績