評定制度研究会(第5回)議事要旨

1.日時

平成17年3月2日(水)13時30分~15時30分

2.場所

中央合同庁舎第4号館4階 共用第2特別会議室

3.議題

  • 検査の濃淡について

  • 金融監督の概要

4.議事内容

  • 検査局より、検査の濃淡についての説明があった。

  • 監督局より、金融監督の概要についての説明があった。

【自由討議での主な意見等】

(検査の濃淡について)

  • 金融検査マニュアルに基づく検査が定着してきている現状を踏まえると、今後、更に濃淡のある検査の実施に努める必要があり、また、資産の健全性だけでなく、各種リスクの管理態勢の状況も踏まえたものとするためにも評定制度の活用は重要である。

(金融監督の概要について)

  • オフサイトモニタリングの対象となっているものの、現行の金融検査マニュアルでは検証対象となっていない収益性については、今後の制度設計に当たっての重要な検討事項である。

  • 収益性の評価に当たっては、信用格付の正確性を確保したうえで、信用格付を踏まえたプライシングが適正かどうかが重要。

  • 収益性とリスクとは相関関係にあり、収益性にかかる評価が欠落するとリスクにかかる評価ができなくなるのではないか。

  • 金融機関の自己責任に基づく経営判断・経営戦略に基づくリスク管理と評定制度における評価との関係をどのように整理するかが重要ではないか。

  • 金融検査は、プロセスチェックが前提であり、リターンに見合ったリスク管理態勢が整備されているか否かを検証している。例えば、今後は、ITの活用の増加に伴うシステムリスクの増大に対して、どのようにしてリターンに見合ったリスクの管理を行っているかが重要となるのではないか。

  • 評定制度、金融機関の自己責任、収益性、リスクの関係を常に念頭においた制度設計が重要。特に、収益性にかかる評価とリスク管理にかかる評価とはバランスが重要であり、評定制度においてはこの二つの要素をどのように融合させるかが重要。

  • 収益性の検討に当たっては、統合リスク管理の観点からの議論が重要ではないか。

  • 収益性が高ければ、資本市場における資金調達が容易になることに鑑みると、自己資本比率と収益性の連関性も認められるのではないか。

  • 大口集中リスクなどのボラティリティと収益性との関連性についても検討する必要があるのではないか。

  • 民間格付の役割と公的な評定の役割とは本来的に異なったものであり、リスクを取って高収益を確保するといった経営判断に関わるものについては、民間格付においては評価項目とする必要があるが、公的な評定において評価項目とすることには違和感を感じる。

  • 収益性、統合リスク管理、資本の質等に対しては監督当局としてそもそもどのレベルまで規制の対象とするべきなのか、仮に規制の対象とした場合でも、オフサイトではなく、敢えて、立入検査で検証する必要があるのか否かを検討する必要があるのではないか。

お問い合わせ先

金融庁 TEL 03-3506-6000(代表)
検査局総務課 瀬戸口(内線2575)
横山(内線2576)
木村(内線2517)
本議事要旨は、暫定版であるため、今後修正があり得ます。

サイトマップ

ページの先頭に戻る