平成12年9月28日
金融庁

企業会計審議会第1回第一部会議事録について

企業会計審議会第1回第一部会(平成12年9月8日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画部企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第1回第一部会議事録

日時:平成12年9月8日(金)午後2時01分~午後4時00分

場所:中央合同庁舎第4号館4階共用第二特別会議室

○斎藤部会長

それでは、定刻になりましたので、これより第1回の第一部会を開催いたします。

委員の皆様には、お忙しいところお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

審議に入ります前に、新任の臨時委員及び幹事の方々を御紹介いたします。

臨時委員の方から名簿順に御紹介いたします。

まず、黒川行治氏でございます。

○黒川委員

慶應大学の黒川でございます。よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

山田辰己氏でありますけれども、まだおみえになられておりません。

次に、幹事として、まず池澤憲一氏であります。

○池澤委員

ソニーの池澤でございます。よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

同じく幹事として引頭麻実氏であります。

○引頭委員

大和総研の引頭と申します。よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

同じく幹事として金井沢治氏であります。

○金井委員

朝日監査法人の金井でございます。よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

同じく幹事として松岡寿史氏であります。

○松岡委員

監査法人太田昭和センチュリーの松岡と申します。よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

新任の方々には御経験者もいらっしゃいますけれども、どうかよろしくお願いをいたします。

ちょうど山田臨時委員がおみえになられましたので御紹介申し上げます。

○山田委員

すみません、おくれまして。

○斎藤部会長

また、神田委員には部会長代理をお願いいたしております。

なお、当部会のメンバー構成につきましては、お手元の委員名簿をごらんいただきたく存じます。

本日は乾総務企画部長、三國谷東京証券取引所監理官に御出席いただいておりますので、ここで御紹介申し上げます。

まず、乾総務企画部長でございます。

○乾総務企画部長

総務企画部長の乾でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○斎藤部会長

三國谷東京証券取引所監理官でございます。

○三國谷東京証券取引所監理官

三國谷でございます。よろしくお願い申し上げます。

○斎藤部会長

また、事務局は、総務企画部大藤企業開示参事官が引き続き担当されるとのことでございます。

○大藤参事官

企業開示参事官の大藤でございます。引き続きどうかよろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

次に、若杉会長からごあいさつをいただきたいと思います。よろしくどうぞ。

○若杉会長

審議会の会長の若杉でございます。

本日はこの第一部会企業結合の会計、第1回の会合を開くことになりました。いろいろ商法との関係その他非常に深い問題を抱えておりますので、皆様方にはよろしく御協力のほどをお願いしたいと思います。何分にもいろいろな審議会、第一、第二、固定資産、企画調整と四つの部会を並行して開いておりますので、中には重複して委員を務めていただく方もあるかと存じますけれども、ひとつよろしくお願いいたします。

以上をもちまして、簡単ながらごあいさつとさせていただきます。どうぞよろしく。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

それでは、これより議事に入りたいと思います。まず、当部会の審議事項及び審議の進め方につきまして私の方から御説明いたします。

去る5月12日及び7月28日に開催されました企業会計審議会総会におきまして、次の審議事項についての検討が行われ、企業結合会計を当部会の審議事項とすることが決定されました。同時に固定資産の会計処理につきましては、固定資産部会にて審議を継続することが決定されております。

今回の審議事項の背景について若干説明をいたしますと、企業結合会計については、アメリカや国際会計基準委員会において、現行の会計基準の見直しについて検討されているところでございます。また我が国では、最近の商法改正により、持株会社創設手続や株式交換制度が整備されている状況にあります。このような内外の動きを踏まえ企業結合会計が審議事項として決定されたところでございます。

次に、今後の審議の進め方についてでございますが、今般のテーマは非常に論点が幅広く、短期間では審議を尽くすことは大変難しいと思われます。従いまして、個々の基準について具体的な検討に入ります前に、ちょうど固定資産部会でやったのと同じ方式でありますけれども、まず中間的な形で論点整理を取りまとめるということにしてはどうかと考えておりますが、その方針でよろしゅうございましょうか。

特に御異議がなければ、それでは当面その方向で審議を進めることにいたしたいと存じます。

本日は、最近の商法改正と内外の企業結合会計の概要について御説明をいただき、その後、皆様から御質問や御意見を頂戴いたしたいと考えております。

それでは、初めに、最近の商法改正について原田委員から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○原田委員

法務大臣官房参事官の原田でございます。

ただいま御紹介いただきましたように、最近の商法改正、今回のテーマとの関係で申しますと企業結合法制といいますか、企業の組織再編成等のための法制度の整備を行っておりますので、この間の改正の経緯等について、予定として30分ぐらい時間をいただいていると思いますので、御説明を申し上げたいと思います。

まず、ここにレジュメを配らせていただきました。これをすべて細かくお話しするという時間はございませんので、まず背景事情、それから基本的な仕組み、このあたりを中心に御説明を申し上げます。

まず、改正の経緯でございますけれども、平成9年ごろから商法の特に企業組織の再編成に関する法制度を見直すということを行ってまいりました。

その背景事情としましては、東西冷戦の終結等によりまして、旧社会主義諸国が市場経済体制の移行を始め、また、西側諸国は軍備増強の重圧から開放されて、まさに経済競争といいますか、企業間の国際的な競争が非常に激化し、いわゆるメガコンペティションの時代に突入したと言われております。そういう中で我が国の企業が国際的な競争の中で生き残っていくために、その競争力を高めていく、その一つの手段として組織の再編成を行う必要があるということが強く言われてきたわけでございます。

商法上、組織再編に関する規定としてまず思い浮かぶのが合併法制ということで、合併法制自体はこれはもともと商法にあった制度でございますが、この合併法制につきましても、企業からもう少し手続を簡素化するなり合理化してほしいという要望がございました。さらにあわせて、企業の組織再編成としては、単純に二つ以上の会社が一つの会社になるという合併だけではなく、企業グループを形成するための手段として持株会社を作るための法制度も整備してもらいたいと、こういう要望があったわけでございます。

もう一つ、今度は逆に会社を分割するという制度、これも商法にはなかった制度でございますが、これの創設についての要望もあるということで、平成9年に合併法制の合理化を行い、それから平成11年に持株会社を創設するための制度である株式交換、株式移転の制度の創設のための商法改正を行いました。それから12年、ことしの通常国会において会社分割法制の創設を内容とする商法改正を行ったということでございます。

合併法制は既に皆様よく御存じのことでございますし、改正自体も9年ということで、内容も恐らく相当に知れ渡っていると思いますので、当時どういう改正があったか改正項目だけ簡単に紹介させていただきますと、合併につきましては、二つの会社を例にとりますと、一方が消滅し、一方が存続するといういわゆる吸収合併と、それから複数の会社、二つの会社がいずれも消滅して、新しく一つの会社ができる新設合併というのがございますが、この吸収合併の場合に報告総会、すなわち合併後に報告のための株主総会という制度がございました。それから新設合併の場合は創立総会という株主総会の制度がございました。この創立総会、及び報告総会の制度を廃止したというのが一つ。

それから、合併に際しては合併契約書を株主総会で承認いただくわけでございますが、その承認総会の前に株主等に開示するための書類を本店に備え置くこととしておりますが、その書類の内容を充実させるという改正を行いました。

それから、さらに債権者保護手続の合理化ということで、合併をする際には、会社に判明している債権者については個別に通知催告が必要、異議があれば申し出るようにという催告をするわけですが、これにつきまして常に個別の催告を要求するということではなくて、会社が定款で定める時事日刊紙において公告をした場合には個別の催告を不要するというような手続の合理化を行ったわけでございます。さらに、合併後に合併の手続等について記載した書面をやはり本店に備え置いて開示をするという手当てもいたしました。さらに大きなところでは、大きな会社が小さな会社を飲み込むようなと、比喩的に言いますとそういう合併においては、その大きな会社においては合併契約書の承認のための株主総会を要しないという、いわゆる簡易合併手続と言われておりますが、こういう制度を創設したということでございます。

まあ、それ以外にも幾つかございますけれども、合併についてはそのような改正が平成9年に実現いたしました。

それから、平成11年でございますけれども、先ほど申し上げました持株会社でございますが、これは平成9年に独占禁止法が改正されまして、持株会社の創設が原則として解禁されました。持株会社という概念自体は、これはもともと独占禁止法の概念でございまして、要するに公正かつ自由な競争を促進するというのが独占禁止法の趣旨・目的でございますので、独占禁止法においては、持株会社、つまり子会社の事業が親会社の主たる事業である場合に限ってこの設立等を制限するという観点からこの持株会社という概念を用いております。具体的に言いますと、子会社の株式の取得価格の合計額がその会社の総資産の額に占める割合が100分の50を超える会社という定義になっております。

この独占禁止法が改正された際に持株会社を作るための会社法上、商法上の制度を整備するようにという国会の附帯決議がございまして商法を改正したわけでございますけれども、今申し上げましたように、持株会社というのは独占禁止法上の概念であったために、商法上は持株会社の創設ということではなくて、その典型的な場合に当たる完全親会社、つまり子会社の株式をすべて有する親会社、それを作るための制度を創設したというのが平成11年の制度でございまして、二つ制度がございまして、一つはいわゆる株式交換制度と呼ばれるものでございます。

株式交換制度というものはどういうものかといいますと、もともとアメリカの幾つかの州に見られる制度であったわけですけれども、二つの会社、一方が完全な親会社となろうとする会社、他方が完全な子会社となろうとする会社がございますが、その間で株式交換契約というのを締結いたします。一定の手続が規定されるわけです。これは株主の保護のための手続が規定されているわけですが、一定の手続を経まして、株式交換が効力を生じますと、完全子会社になる会社の株主が持っていた株式は株式交換の日に完全親会社になろうとする会社に当然に移転します。完全親会社となろうとする会社は株式交換に際して株式を発行いたしますが、その株式が株式交換の日に完全子会社となろうとする会社の株主に割り当てられる。従って、でき上がりの形としては、株式交換の効力が生じますと子会社の株主がすべて親会社の株主になり、親会社が唯一の子会社の株主になる。つまり完全親会社になるという仕組みでございます。

それから、これは複数の会社間に完全親子会社関係、いわゆる持株会社の関係を作るための制度ですが、もう一つ、平成11年の改正におきましては、株式移転という制度を創設いたしました。株式移転というのは、これは複数の会社でございませんので契約ではなく、ある会社が株主総会で株式移転をするという決議をする。そのために会社内のいろいろな手続はもちろん規定されておりますが、これが効力を生じますと、株式移転の効力が発生する日に完全な親会社ができ上がり、ある会社の株式のすべてを有する親会社である完全親会社が設立されるということになります。それで、前からあった会社の株主というのは、新しくできた会社の株式、設立に際して発行される株式の割当てを受けて、設立と同時に完全親会社の株主になる。こういう仕組みの制度でございます。これが平成11年に創設しました株式交換、株式移転という制度でございます。

若干蛇足でございますが、「株式交換」「株式移転」という用語は、どちらかというと、組織法上の行為というよりは契約法上の行為のような印象を与えますが、これはアメリカで用いられている株式交換という制度にならったものでございまして、我が国でも法学上、既に完全親子会社関係を作る制度として「株式交換」という言葉が使われていたということからこのような用語を使わせていただいたということでございます。

それから、直近の制度改正でございますが、会社分割法制でございます。これが一番新しく、私も記憶に一番新しいので、これを少し具体的に説明し、そこで企業会計に関する事項も少し触れられればと思っております。

まず会社分割、一言で言いますと会社を二つに分けるということでございますけれども、商法の定める会社分割については非常に多様な形で利用できると。非常に使い勝手がいいといいますか、柔軟にできるというものを作っております。

まず、会社分割というのは何かということでございますけれども、会社分割というのは会社の営業、これは営業単位でございますが、営業の全部又は一部を他の会社に承継させる組織法上の行為というふうに定義しております。実はこの会社分割にはいろいろな類型がございまして、一つは新設分割、それから吸収分割という分け方でございます。これはどういうことかというと、今申し上げましたように、会社の営業の全部又は一部を他の会社に承継させるのが会社分割ですが、その営業を承継する会社が分割によって新しく設立される会社の場合が新設分割です。

それからもう一つは、既に存在する別の会社、他の会社にその営業を承継させるというのが、これは吸収分割というものでございます。それぞれどういう場面で利用されるかといいますと、新設分割というのは、単純にある会社が複数の営業部門を有している場合に、その各営業部門を独立した会社とするということによって経営の効率性を向上させる。これが典型的な利用形態だろうと思います。

それから吸収分割ですけれども、これは今話題になっております、昨日の新聞でしたでしょうか。みずほファイナンシャルグループの先ほど申し上げました株式移転により複数の銀行、三つの銀行が共通の親会社である持株会社を作る。それを作るということで認可を受けたということが出ていましたが、その例で説明しますと、プレスリリースによると、みずほグループは、三つの銀行が共通の持株会社であるホールディングカンパニーを作りますが、持株会社ができただけの段階では持株会社の完全子会社となったもとからある三つの銀行がそれぞれ同じ営業を行っている。非常に単純化して申し上げますと、例えば法人向けの部分と個人向けの部分、それからまた投資部門と三つを持っている。それぞれが同じことをやっていたのでは企業の組織再編成としては不十分でございますので、それぞれの子会社となった銀行が、それぞれある特定の営業部門を専門的に行う銀行に特化していきたいということを考えているわけでございます。その場合に、例えばA、B、Cという三つの子会社となる銀行があって、法人部門はA銀行に全部やらせようということなりますと、BとCが行っている法人向けの営業部門をAに吸収分割という形で移転するわけでございます。あと個人部門、投資部門はそれぞれB、Cというふうに吸収分割によって移転させると。それで結局、最終的なでき上がりとしては持株会社の下に法人部門をやるA銀行、個人部門をやるB銀行、投資部門をやるC銀行という、それぞれの営業に特化した銀行、子会社ができるということを考えているようでございまして、先ほど申し上げました吸収分割はそのために利用されるということが期待されております。

それから分割の類型のもう一つでございますが、これは物的分割と人的分割という分け方がされます。物的分割といいますのは、新設型の分割で見ますと、ある会社が分割によって別の会社を作ります。そこに営業を移転するわけですけれども、新しく会社ができますので株式を発行いたします。その株式をだれに割り当てるかということによる区別が物的分割と人的分割でございます。

株式をもとの会社に完全に割り当ててしまう、これは物的分割と呼ばれておりますけれども、そうしますと、新しくできた会社はもとの会社の完全な子会社になります。これが物的分割です。それから、もう一つのやり方は、新しくできた会社の株式をもとの会社の株主に割り当てます。そうしますと、株主構成を全く同じにする二つの会社ができ上がると。いわゆる兄弟会社という言い方をしますが、それができ上がると。これが人的分割というものでございます。

物的分割というのを考えてみますと、今までも営業の現物出資によって行っていた分社という手続がございますが、これに非常に近いわけでございます。ただ、営業の現物出資によって会社を設立する場合は、一つは裁判所の選任する検査役というものが現物出資の価格の評価等を行いますために、そこに会社では把握できないスケジュール、日程の誤差が生じる可能性があるという問題点が指摘されていました。それから、営業の現物出資の場合は、まずその営業の現物出資を履行するのが先決で、それから会社が設立するまでの間にその履行が適切であったかどうかということを調査するわけですので、営業の現物出資を履行した後、会社の設立がされるまでの間、その営業が停止してしまうと、こういう問題点の指摘がございました。これらの問題点は今回導入した分割制度では生じないことになります。また、営業の承継に伴う債務の移転につきまして、個別に債権者の同意が必要であるとされていますが、今回の会社分割では債権者保護手続という集団的な保護手続はとりますけれども、それをやることによって、債権者の個別同意なしに債務が移転するということでございますので、今回の物的分割というのは、これまで行われていた営業の現物出資による会社の設立に比べると非常に手続が合理化されているということがいえようかと思います。

それから人的分割は、先ほど例を出しましたけれども、そこでは持株会社の下に三つの子会社ができるんですが、それぞれB銀行の法人担当部門、C銀行の法人担当部門をA銀行に吸収分割するときに、A銀行が新株を発行するわけです。その新株をB銀行、C銀行に割り当てたんでは、これは物的分割ですけれども、結局、子会社間の持ち合いが生じてしまう。このA銀行が発行する株式をB銀行、C銀行の株主に割り当てる。つまり人的分割をしますと、結局株式は持株会社にいきます。一人しかいないんですが。そうすると、完全な親子会社関係を維持したまま営業をそれぞれの会社に独占的にやらせることができる。人的分割はそういうときに利用できるというものでございます。

それから、さらに今回の分割制度はいろいろな使い勝手を考えていまして、一部分割というのを認めています。先ほど申し上げましたように、会社分割に際して新しくできる会社、もしくは営業を承継する既存の会社が株式を発行しますが、その株式の一部を分割する会社の方に、残りをもとの会社、分割する会社の株主に割り当てる。株主と会社とに分けて割り当てる。こういうこともできることにしております。これは例えば、新しくできた会社がいずれ株価の上昇が期待できる場合とか、そういう場合に、その一部を分割するもとの会社の方で保有しておいて、後で売却益を取得するような場合に利用できるものと考えられております。

それからさらに今回の分割制度は非按分型の分割も認めております。要するに、会社を分割するときに新しくできる会社もしくは営業を承継する会社が株式を発行する際、その株式について、人的分割であればもとの会社の株主に割り当てるわけですが、基本的に株主平等の原則というのが商法上ございまして、その株式はもとの会社の株主の持株数に応じて割り当てる、割り当てなければならないわけです。今回は、明文では規定しておりませんが、ある株主だけに割り当てる、ある株主には割り当てないということも、全株主の同意があればできるというふうに考えております。

これはどういう場合に利用されるかというと、例えば、家族経営をやっているような会社で相続が起きそうだと。相続が起きたら兄弟間で紛争になりそうだと。そういうときに営業を二つに分けてしまいます。新しくできた会社の株式を兄弟のうちの一部の者だけに割り当ててしまい、その人が持っているもとの会社の株式は消却をしてしまいます。そうすると、二つの営業が二つの会社に分かれまして、株主が一方はお兄さん、一方は弟さんがというような形で会社を分けることもできます。また、ベンチャービジネスを分割する場合も同じようなことができるということで、こういう非按分型の分割もできるというふうにしております。

それから、もちろん、複数の会社がそれぞれ営業を出して新しい会社を作るというような、共同して新設分割をやるというようなことももちろんできます。逆に今度は、一つの会社が複数の会社を設立するような分割、これもそれぞれ営業が別々になりますが、そういうこともできるだろうと考えております。従いまして、今回の分割法制というのは非常に柔軟な使い勝手のいいものにしたということでございます。

これが分割法制の基本的な類型ですが、分割の対象は、先ほど申し上げましたように営業単位にしております。個別の権利義務という形で一時議論したこともあったのですが、これでは組織法上の行為といえるかどうかという批判もあり、また、これは分割による権利義務の承継が包括承継だと言われておりますので、例えば契約上の地位の移転も契約の相手方の同意なしに移ってしまうという、こういう仕組みにしております。それはその部分だけをということになりますと、やはり相手方の同意なしにやることが適当かどうかという批判がございますが、営業単位でやれば、営業に含まれるものがすべていくということであれば、営業としての一体性は維持されるということで、これは営業単位でやるから相手方の同意もなく、営業の中身を構成する契約上の地位がそのまま移るということも理由づけられるだろうということで、営業単位の承継ということを規定しております。

これは実は、労働契約の承継というのがやはり大分問題になったんですけれども、営業単位の承継をすることによって、ある営業を解体してしまうというような分割ができなくなりますので、労働者の労働の場を分割によってなくすということができなくなります。そういう観点からも承継を営業単位にしたというのは意味があることだろうと思っております。

手続等は株主とか債権者が基本的に保護されるような、害されないような手続を書いておりますが、ちょっと細かくなりますのでこの点は省略させていただきます。分割の効力については、これは先ほど申し上げましたように、分割の効力が生じますと、もとの会社の移転しようとする営業に属していた権利義務は分割の効力が生じると同時に、直ちに新しい会社もしくは営業を承継する会社に承継されるということにしております。従いまして、これは営業を構成する個々の財産について個別的に権利移転行為ということをすることなく、分割の効力発生日に当然に権利義務が移転するという仕組みになっているわけでございます。従いまして、契約上の地位も当然移転しますし、債権債務も移転します。

根抵当権につきましては、例えば根抵当権者とか、もしくは債務者が会社分割をした場合に、根抵当権がどの範囲の債務を担保するかということについて、これは民法で明らかにしておく必要があるだろうということで規定を設けております。根抵当権につきましては、元本の確定前に根抵当権者を分割する会社とする会社分割をしたときは、根抵当権は会社分割の時点に存在した債権と、それからもとの会社、それから新しくできた会社が分割の後に取得する債権を両方を担保すると、こういうふうな規定を置いております。

それから債務者が会社分割をするときには、根抵当権は、やはり会社分割の時点に存在した債務のほか、新しくできた会社又はもとの会社が会社分割の後に負担する債務を担保すると、こういう仕組みにしております。そのかわり、分割があったときには根抵当権を設定した人は元本の確定請求ができるということで、その元本確定請求があったときは会社の分割のときに元本が確定したものとみなすこととしております。こういう形で両者の利害関係を調整するという仕組みにしたわけでございます。

最後に時間もありませんので、分割会社の計算関係について申し上げます。商法ですから、分割によって新しくできる会社の資本金、もしくは分割によって営業を承継した会社の増加する資本の額、こういうものをどういう基準で定めるかということを規定しておりまして、基本的には合併、株式交換等の場合と同様の仕組みを採用したということでございます。新設分割、つまり分割によって新しい会社を設立する場合について御説明申し上げますと、新しくできる会社の資本金は分割会社から承継する財産の価格から承継する負債の額、さらに分割に際して分割会社又はその会社の株主に金額に支払いがされる場合がございますので、そういう支払いをすべき金額は控除しますけれども、もともとは承継する財産の価格から承継する負債の額を引いた、控除した額を限度として、その範囲内で資本の額を定めることができるというふうにしております。

それから、その限度額の範囲内で資本の額を定めますと、その資本に組み入れなかった部分というのが出る場合がございますが、これは基本的には資本準備金となるという規定を置いております。いわゆる分割差益と呼ばれるものです。分割差益については基本的には資本準備金とするということです。ただし、商法は、分割差益のうち、もとの会社の利益準備金、そのほか留保利益の額を超えない金額については新しくできた会社、又は営業を承継する会社の資本準備金にしないということもできる。その範囲内では新しくできる会社の利益準備金及び剰余金を計上することができるという仕組みにしております。

これは剰余金の計上を認めることによって、新しくできた会社の場合の利益配当等が困難にならないようにしようということをしております。ただ、これは先ほど申し上げました人的分割の場合に限って認め、いわゆる物的分割、これは新しくできた会社の株をもとの会社自体に割り当てるような場合には認めないということにしております。ここはいろいろ批判のある、御意見のあるところだというふうに聞いておりますが、商法上はそういう仕組みにしております。

次に、分割差益のうち、新しくできた会社の利益準備金等をもとの会社の利益準備金等を超えない範囲で決めたときは、その金額はもとの会社の利益準備金等からは控除してくださいと。これは利益準備金などが二重に計上されないようにという配慮でございます。ただ、この際は、その分割があった後のもとの会社と新しくできた会社の利益準備金の額の合計と分割前のもとの会社の利益準備金の額を比較したときに、分割後の利益準備金の額の合計が少なくなるような、つまり拘束がかかっていたものから外すというようなことをすることはできないと、こういう仕組みにしております。

それで、分割したもとの会社の方につきましては、資本金、純資産額が減少して資本に欠損が生じるとか、そういうことがございますので、そういう場合に資本もしくは資本準備金を減少するということは当然にあり得るということにしております。

最後にちょっと計算の関係を申し上げましたけれども、私の方に与えられた時間は大体こんなところだと思いますので、以上で終わらせていただきます。

○斎藤部会長

大変ありがとうございました。ただいまの原田委員の御説明につきまして御質疑もあろうかと存じますけれども、事務局の方のシナリオでは、次の御報告を伺った後で一括してということでございますので、私もそれに従うことにいたします。

続きまして、内外の企業結合会計の概要について事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○辻前企業会計専門官

それでは、内外の企業結合会計の概要について御説明申し上げます。資料の2の方をごらんください。

内外の企業結合会計ですが、範囲が多いということと、それから時間が限られているということから、概略のみの説明にとどめさせていただきたいと思います。

まず1番として海外の企業結合会計ですが、この特徴として、一つには歴史的な発展というのが考えられると思います。米国の場合は、現在の基準よりも古い基準から見ますと大体半世紀。それからIASの場合も最初にできた基準が80年代でしたので、そこから見ると十数年の歴史があるということで、海外ではそれなりの時間をかけて発展してきているというふうに言えると思います。

それから持分プーリング法と呼ばれる方法の適用範囲について、この適用範囲が広過ぎるのではないかというところを主な論点としまして、数次の改訂が行われているような状況にあると思います。

それから2番目の特徴として、連結財務諸表を中心とする会計基準であるということが言えると思います。まず、具体的には連結財務諸表への新規の取り込み時、株式を取得して子会社にしますですとか、合併して資産・負債を取り込むですとか、連結財務諸表に新しくそういう形で入ってくるときに適用されるような会計基準であるというふうにいえると思います。

それから、bの方へいきまして、合併とか株式交換、その他取り引きの形態を問わずに統一的に適用される基準であるということがいえると思います。

それからcといたしまして、連結内部の取り引きと――親会社と連結子会社の間の取り引きですとか、連結子会社同士の取り引きですとか――、それから少数株主との間の取り引きというのは基準の範囲外にするというような形がとられております。

それから、我が国との連結財務諸表原則との比較という関係では、子会社取得時の会計処理の部分というのが海外の企業結合会計には含まれているというような形になっております。

3番に企業結合の主な会計処理方法としてパーチェス法と持分プーリング法という方法がございます。海外の基準におきましては、企業結合が、ある会社が他の会社を取得するような、取得と判断されるような場合にはパーチェス法を適用し、それから取得とは判断されない持分の結合で、これではリスクと便益の共有が図られるというような考え方がとられているわけですけれども、そういうふうに判断される場合には持分プーリング法を適用するというような形になっております。

bの方へいきまして、パーチェス法におきましては、取得企業は被取得企業の資産・負債を公正価値で評価し、その対価との差額をのれんとして処理するというような形になります。被取得企業が持っておりました留保利益は引き継がれないというような形になります。

持分プーリング法の場合は、参加しております各企業の資産・負債がそれぞれの簿価で引き継がれまして、のれんは発生させないというような処理になります。資本勘定もそのまま引き継がれますので、参加各企業の留保利益もそのまま引き継がれるというような形になります。

4番に海外での最近の動向ということになりますが、最初に90年代におきましてはIASが複数回改訂されまして、それが世界的に普及して影響力を持つようになったということが挙げられます。

それから一方、各国の方でも会計基準の整備が進みまして、イギリスですとか、それから1999年のFASBの公開草案ですとかが出されているところであります。その90年代の流れといたしましては、持分プーリング法を廃止して、パーチェス法に会計処理方法を統一するというような傾向があるかと思われます。これはG4+1と呼ばれておりますアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、それからIASの会計基準設定主体の非公式の集まりがあるわけなんですけれども、そちらで出されました勧告書や先ほど申し上げました米国の公開草案でもそのような方針が示されているところであります。

それからdといたしまして、のれんの会計処理方法の検討が行われております。これは米国の場合ですけれども、例えば、償却年数を短縮するというような方針が出されております。

続きまして、3ページの我が国の企業結合会計ですが、これは最初に挙げておりますのが基本的な特徴ということになると思うんですけれども、まず海外の基準でいうような統一的な企業結合の会計基準というものがなく、具体的には合併会計とか連結会計といった個々の会計に分かれるということになると思います。それと、実務では商法の計算規定に比べて詳細であるということと、それから課税との関係がございますので、法人税に従った実務が広く行われているというふうに考えられると思います。

順番に御説明いたしますと、1番の合併会計に関しまして、商法の規定ではaで申し上げます承継資産・負債の評価については、この存続会社、新設する会社も含まれますが、それが承継する資産・負債の評価については別段の規定はないということになっておりまして、ただし、時価以上で計上するというようなことは認められないというふうに解されております。

存続会社の資本金の増加額につきましては、消滅会社から承継する純資産から交付する金銭や自己株式を控除した金額を限度として存続会社の資本金増加額を定めるというような規定になっております。それから最低の資本組み入れ額に関する規定もございます。

それから合併差益につきましては、消滅会社から承継した純資産の額が存続会社の資本金増加額とそれから交付金銭等の合計額を超過する場合には、その超過額を合併差益と申しますが、それを資本準備金とするというふうな扱いになっております。ただし、合併差益のうちの消滅会社の利益準備金、その他留保利益に相当する金額を資本準備金としないということも認められております。

その他、留保したる利益の額については、合併期日前の決算貸借対照表及び利益処分案に計上されて、株主総会の決議を経て留保された金額をいうという説と、合併期日までに生じた利益も留保利益に含めることができるという2説がありまして、後者によった実務もかなり見られるとのことです。

のれんと合併差損に関しては、のれんを計上した場合には、取得後5年以内に毎期均等額以上を償却することとされております。それから、合併差損が生じるような合併は認められないと解されておりまして、合併差損を回避する目的で資産の評価益を計上するというような実務も見られるとのことです。

それから抱合株式。存続会社が保有していた消滅会社の株式を指すわけですが、これに対して自己株式を割り当てることが認められるとする説と認められないとする説の2説がございまして、前者によりまして、割り当てた自己株式をその後売却して売却益を計上するという実務も見られるところであります。

財務諸表の開示ということで、合併契約書の承認総会前の6カ月以内の日に作成した各会社の貸借対照表――合併貸借対照表と呼ばれておりますが、これらを本店に備え置かなければならないという規定がございます。なお、合併の貸借対照表の作成基準と合併の会計処理との関係については規定されておりません。

次に企業会計原則の規定に移りますが、まず合併差益については、資本剰余金とする扱いになっておりますが、消滅会社の利益剰余金は資本準備金としないことも認められるという扱いになっております。営業権については有償で譲り受け、又は合併によって取得したものに限り貸借対照表に計上することが認められておりまして、その場合は毎期均等額以上を償却することとされております。

それから合併が重要な後発事象に該当する場合は、その旨等を財務諸表に注記するという規定がございます。このほか、証券取引法については、有価証券報告書等での経営上の重要な契約の開示、それから消滅会社の財務諸表の開示、それから臨時報告書の提出の規定などがございます。

それから次に、法人税の取扱いの方に移ります。

まず、受入資産・負債の評価ですが、受入資産については評価替えが認められております。そのほかに法人税におきまして、引当金等の引き継ぎに関する規定がございます。

それから、合併差益金の構成要素として、法人税の方では、1番の合併減資益金、それから2番の被合併法人の資本積立金額、3番の被合併法人の利益積立金額、4番の資産の評価益等から構成されるものというふうにみなされておりまして、1番から3番については非課税ですが、4番は課税というような扱いになっております。従いまして、会計上資本準備金として処理しておりましても、評価益相当分は課税されるというような扱いになります。

繰越欠損金と資産の評価替えについてでございますが、被合併法人の繰越欠損金の合併法人での繰越控除は認められないという扱いになっております。ただし、合併に際して繰越欠損金の範囲内で資産の評価替えを実施することによって、実質的に繰越欠損金を引き継ぐことは認められるというふうに解されております。

次に、営業権と合併差損でございます。営業権は耐用年数5年、それから定額法で減価償却することとされております。

それから合併差損の計上による繰越欠損金の引き継ぎを防止するために、被合併法人に繰越欠損金がある場合の営業権の受入限度に関する規定がございます。

それから、繰越欠損金と逆さ合併ということで、繰越欠損金のある法人を合併法人とするような合併は逆さ合併と呼ばれておりますが、これが節税だけを目的として行われた場合は、欠損金の繰越控除は認められないという扱いになっております。

以下、抱合株式、それから清算所得の課税、それからみなし配当の規定については説明をちょっと省略させていただきます。

次に8ページの方にいきまして、合併についてのパーチェス法、持分プーリング法と、それから我が国で一般的に見られる実務の比較ということで一覧表にまとめてございます。上の行から承継資産・負債の評価に関しまして、パーチェス法では公正価値で評価する。持分プーリング法では消滅会社の簿価を引き継ぐ。我が国で一般的に見られる処理といたしましては、これは消滅会社の方の簿価を引き継ぐというふうな処理が一般的であろうと思われます。

それから次にいきまして、資本金・資本準備金の増加額につきましては、パーチェス法では交付した株式の公正価値。それから持分プーリング法では消滅会社の簿価を引き継ぐ。それから我が国の場合は、承継した純資産から交付金銭等及び引き継いだ利益準備金、あるいは留保利益を控除した金額ということになろうかと思います。

それから、次にいきまして利益準備金、それから留保利益の増加額については、パーチェス法では該当なしということになりますが、持分プーリング法では消滅会社の簿価を引き継ぐということになると思います。それから我が国では消滅会社の簿価を引き継ぐのが一般的な処理であろうと考えられます。

それから、のれんの計上に関しましては、承継した純資産と交付株式・金銭の公正価値との差額としてパーチェス法では計上されるということになります。持分プーリング法では計上しないという扱いになります。我が国でも一般的には計上しないというような処理が行われております。

合併前の損益勘定――P/L項目の引き継ぎということでは、パーチェス法では引き継がない。持分プーリング法ではこれは引き継がれまして、過年度の財務諸表も遡及修正するというような扱いになっております。それから我が国で一般的に見られる処理としては、引き継がないというようなことになると思います。

我が国ではこういった合併時の課税を避けるという目的とそれから消滅会社の配当可能利益を引き継ぐというような目的から、持分プーリング法と類似する会計処理を採用するのが一般的でありまして、これについては持分プーリング法的処理と呼ばれることもございます。我が国の場合は選択肢に幅があるため、パーチェス法に近い処理を採用することも、パーチェス法と持分プーリング法の中間的な処理を採用することも可能であるというふうに言われております。

それから次に、株式交換・移転の会計の方に移ります。

商法の規定としましては、完全子会社株式の評価については、合併と同様別段の規定はございません。

それから株式交換における完全親会社の資本金・資本準備金の増加額については、完全子会社の純資産額に移転する株式の割合を乗じた金額から交付金銭等を控除した金額を限度に完全親会社の資本金を増加させるというような扱いになっております。また、最低資本組入れ額の規定がございます。それから限度額、その限度額と資本金増加額の差額は資本準備金となります。

それから株式移転における完全親会社の資本金・資本準備金も株式交換とほぼ同様の規定が適用されます。

それから財務諸表についても合併と同様の開示規定がございます。

それから次に法人税の扱いにつきましては、一定の要件を満たす株式交換等については株主に対する譲渡益課税の繰り延べが認められておりまして、その他特例的な規定がございます。証取法に関しては、臨時報告書の提出規定がございます。

次に、会社分割制度の会計の方になりますが、商法についてはただいま御説明いただきましたので省略させていただきます。

次に11ページの一番下の法人税のことがあるんですが、会社分割制度に係る税制については、現在検討中とのことです。

それから、書いてはございませんが、会社分割が重要な後発事象に該当する場合は、これは財務諸表に注記するというような扱いになろうかと思われます。

それから12ページの方にいきまして、連結会計ということで、まず、連結財務諸表原則の方に子会社の資産及び負債の評価について規定がございまして、部分時価評価法とそれから全面時価評価法の二つがあるわけですが、これはいずれもパーチェス法に相当する方法であると解されております。

それから連結調整勘定の取扱いについては、親会社の子会社に対する投資と子会社の資本の相殺消去に当たり生じる差額とされておりまして、原則としてその計上後20年以内に定額法、その他合理的な方法により償却するものとされております。ただし、金額的重要性が乏しい場合には、当該勘定が生じた期の損益として処理することができるというような扱いになっております。

次に持分法についても、連結調整勘定と同様の規定がございまして、被投資会社の資本及び負債を連結子会社と同様に評価しまして、ここは1字ちょっと落ちておりますけれども、投資会社の投資と対応する被投資会社の資本との差額は投資に含めまして、連結調整勘定と同様に処理するものとされております。

それから、日本公認会計士協会会計制度委員会研究報告第6号の「株式交換及び株式移転制度を利用して完全親子会社関係を創設する場合の資本連結手続」で、これはできたばかりの基準ということになりますが、株式交換・移転の取扱いが定められておりまして、13ページにあるように、現行の連結財務諸表原則では想定されていないと思われます株式交換、それから移転制度を利用して、完全親子会社関係が創設された場合の資本連結手続を提示する目的で作成された旨が述べれられております。

同号ではパーチェス法と持分プーリング法に関しては、完全親子会社関係の創設が企業結合に該当する場合で、その経済的実態が「取得」と判定されるときは、パーチェス法を適用して、それから「持分の結合」と判定されるときは持分プーリング法を適用するというような基本的な方針が採用されております。

それから、その他の規定といたしまして、多少関係があるかなということで、営業譲渡・譲受について、商法及び企業会計原則に規定があるという旨と、それから(2)の現物出資による子会社設立に関する課税の特例ということで、法人税の方で譲渡益課税の繰り延べ措置があるという旨を記載しております。

それから、14ページの方にいきまして、我が国の企業結合会計の課題ということで、これはこれから御審議いただく内容に関係してくることなんですが、事務局として一応準備作業をしている中で気がついた点をちょっと並べたところでございます。

まず1番に、国際的な調和の問題があろうかと思われます。一つには、海外の基準のような企業結合全般を対象とする会計基準の整備についてどのように考えていくかという問題。それから我が国で現在行われております実務の全体とそれから海外の基準に従った場合の実務というのを比較した場合、ある分野については大きな格差が存在する可能性があります。これらについてどのように考えていくかというような課題があろうかと思われます。

bとして、合併会計など個別財務諸表に適用される会計基準の整備についてどう考えるか。合併会計については、会計基準としては今まとまったものがないというような状況に置かれております。

それからcとして、個別の会計とそれから連結の会計の調整。これについては、bで述べました個別財務諸表に適用される基準とそれから連結原則との関係をどのように整理するか。指摘されているような事項としては、ある会社を合併する場合とそれから株式を取得して子会社化する場合とで会計処理に違いが生じてくるのが妥当かどうかといったような指摘もあると聞いております。

それから最後に連結会計の課題といたしまして、先ほど御紹介いたしました会計士協会の研究報告にも書かれているわけなんですが、今の連結財務諸表原則では、株式を対価とした取得の会計処理方法が明確になっていないというような問題点を指摘されておりまして、これらについてどう考えるかということでございます。これらについては、むしろ事務局から委員の皆様方に御意見をお伺いしたいというふうに考えている点でございます。

ざっと以上でございます。

○斎藤部会長

大変ありがとうございました。

それでは、ただいまのお二方の御説明、つまり原田委員の御説明と事務局の辻前専門官からの御説明につきまして、御質問や御意見がございましたらお願いをいたします。

また、本日は第1回目ということで、皆様から幅広く御意見を頂戴したいと考えておりますので、どなたからでも結構でございますので、御発言をお願いいたします。

どうぞ、中村委員。

○中村委員

経団連の中村です。先ほど原田さんから御説明のありました商法改正につきましては、最近これまでにないスピードでもって合併、株式交換、会社分割というそこを整備していただきまして、法務省に対しては大変ありがたく感謝いたしております。

ただ、これらの法制を実際に活用されるために、やはり会計や税法などとの他の関連制度との整備が絶対不可欠だというふうに考えております。今、分割税制について大蔵省と実務レベルで詰めを行っているところなんですが、商法並びに会計上の取扱いと税法の扱いに大きな不都合が出てきて、せっかくの制度が有効に活用されないで、先ほど原田さんから御指摘のあった競争力の強化という点では大きなマイナスになるのではないかということで懸念されております。具体的には、先ほど御説明ありました物的分割のケースで利益準備金あるいは剰余金を引き継ぐことができないということが税法上の取扱いに影響を及ぼしているということがあります。ぜひこの辺につきまして、会計法制の面で解決に向けた努力をお願いしたいというふうに思っております。

○斎藤部会長

ありがとうございました。関連してでも結構ですし、独立の論点でも結構でございますので、どうぞ御発言ください。

場つなぎに細かなことを、せっかくですので中村委員に御質問申し上げたいんですが、ただいまの御発言の中で物的分割、つまりスピンオフしないで子会社化したケースで、分割会社にその分割する会社の留保利益を引き継げないという点がその重大な問題であるという御指摘でありましたけれども、スピンオフしていれば、私はもう当然それは引き継がなきゃいけないと思いますが、スピンオフをしないケースで引き継いだ場合、分割して設立された会社からその留保利益を原資として利益配当をもとの分割する会社にしたというケースを想定いたしますと、そこで利益配当を受け取った会社は利益を計上することになりますね。それは、かつて自分が計上した利益をもう一遍計上することになるということは御心配ないでしょうか。

○中村委員

私が申し上げたのは、商法、あるいは会計上の扱いが税法上の、例えば各種準備金の引き継ぎを認めないということで、今、税法と商法と会計がにらみ合ってしまって、税法上の扱いが、そちらが手当てしなければやらないということになってしまいますので、その辺について、会計上の問題と商法上の問題があるかと思いますけれども、税法上の処理に影響を及ぼさないように、何らかの解決に向けた努力をお願いしたいということでございます。

○斎藤部会長

分かりました。ありがとうございました。ほかに御発言はないでしょうか。

八木委員、どうぞ。

○八木委員

今の中村委員のおっしゃったことにも若干関係があるんですが、企業結合会計というと、すぐプーリング法の話とかパーチェス法の話とか、とかくテクニカルな面がいろいろ巷間議論されるということもあるんですけれども、今の話にもつながりますが、結局、商法、税法、そしてまた会計制度というのが同時進行的にこれは今動いているという過程において、我々のここの委員会においても、結局それぞれが基本的枠組みがどういうところに落ち着こうとしているのかという、そういうところをまず頭に冒頭入れた上で、いろいろテクニカルなものに入っていかなきゃいけないんじゃないかなと。先ほどありましたように、若干そごを来すとか、進度的にちょっとアンバランスが出てしまうとか、いろいろなことで、やはり実務上の不都合が起きないようにしたいというのは実務家の方からいろいろ出ているところでございます。

それと同時に、先ほどからお話があるように、世の中いろいろ、企業同士のそういう結合とか分割が出ておりますけれども、特に連結の面での実務面が非常にちょっとおくれつつあるので、先般も、先ほどちょっとあった8月の終わりに公認会計士協会が研究報告という形でお出しになったのは、あれはある種の実務指針的な救いかなと思っているんですが、ああいうものが、緊急的にあれが出ておりますけれども、我々もそこのところは急がなきゃならない面かなとあわせて思っておりまして、相当詰めた議論がなされなければいけないと、こういう認識でおります。

○斎藤部会長

ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。どうぞ池澤委員。

○池澤委員

結合会計、実際はやはり、我々実務の方で最終的にはこういうことをやっていくんだろうと――何らかの形になればですね――思うわけですけれども、今ちょっとお話があった方法、パーチェス法であるとか、そういう方法を海外で――アメリカとかヨーロッパ――いろいろ言われておりますけれども、それについての日本の環境の中での方法をどうするかということは非常に重要なポイントで、それは一つポイントがあるのかなと思います。しかしながら、おのおののポイントを、やり方を考えてみても、実際にやるときには今言われたような各法規のもとに我々やっているわけでして、特にその商法、それから税法、それから証取法を横目でにらみながらどういう方法かということを実務的にやっていくわけですので、どういう方法がいいのかなと考えるときに、そういう関連する法規の方に対する方向性といいますか、要望といいますか、そういう観点での議論というのも必要かなという感じがします。

○斎藤部会長

ありがとうございました。関連法制に対してリーダーシップをとれという御趣旨で大変荷が重いんですけれども。

何か御発言ございませんか。小宮山委員、どうぞ。

○小宮山委員

難しい意見が出ましたので、少し会計レベルのことを申し上げますけれども。私も監査をしていますと二、三年に一遍、自分の関与している会社で合併をするという事例は経験いたします。実際によく出てくる問題というのは、よく連結との関係で合併会計がおかしいんじゃないかという話が一番多いんじゃないかと思うんですね。例えば、子会社に不動産を売却して利益を計上すると。その会社をその後合併したらどうなるかと。そこのところに個別財務諸表基準性の原則という壁があるんでして、そうすると未実現利益――連結上消えたものを個別財務諸表上受け入れないといけないみたいな話があるんですね。それと、しばらくたってから合併をしますと、連結上なくなっている連結調整勘定の償却を後で営業権として償却するという話がこれは出てまいります。この辺が実務でやっていると、合併のときに何かこれはおかしいんじゃないかというふうに感じる点だろうと思います。特に株式交換とか株式移転という新しい制度ができたために、余計連結と個別の矛盾というのが大きく露呈するようになってきたというのが現状なんだろうと思います。

この合併の会計を検討するということですけれども、法律上合併するという形態の会計処理の検討をするのか、それから先ほどの償却が後になって出てくるという問題は、基本的に個別財務諸表における子会社株式が取得原価によって評価されていると。いかに取得原価の中にのれん価値というふうに見られる部分が入ったとしても、個別財務諸表は一切認識されないと。償却もされないと。この辺を踏まえた会計処理の話をするのか、それがちょっと分かれ道だろうと思うんですね。連結一本に絞って議論をしていくと非常に議論しやすいんですけれども、個別財務諸表レベルで話をすると、そこのところに手をつけないと結論が出ないんじゃないかなという感じもしているんですが。ちょっと会計レベルの話で申し上げました。

○斎藤部会長

ありがとうございました。ますます難しい問題を提起いただきまして、ありがとうございました。

西川委員、どうぞ。

○西川委員

私の頭の中は全くまとまっていないんですが、例えば、IASみたいなものを考えたときには、法的形式みたいなものというのは全然想定できないといいますか、各国の中で企業結合の法制というのがどういうふうになっているかというのを全部考えていたら会計というのはできませんから、経済的実態はどういうことかということだけで会計基準を作っているというものがあると思うんですけれども、実際に日本の中では、法規の中でそういう取り引きが行われているというのも現実としてあるということでしょうから、まず最初の論点整理のところで、そういう法的な形式を先に考えるのか。あるいは経済実態で国際的調和ということを考えたらそっちの方というようなことになっていくんでしょうけれども、経済的実態をもとに整理していくということを考えるかということになろうかと思います。

それで、そうしたときに、小宮山さんからもお話がありましたけれども、連結財務諸表については理論的に整理できる可能性は強いけれども、個別財務諸表だと今の環境下では非常に難しいし、これから先、個別財務諸表というのはどういう意義があるかということを含めて、個別財務諸表についても相当手当てをするのか、あるいはもうやめてしまう。個別財務諸表についてどうなっていても構わないというような、そこまで考えるかというようなことで、いずれにしても、最初のアプローチは、連結財務諸表のあるべき姿はどういうものかということから入っていくしかないのかなというような感じで思われます。

以上です。

○斎藤部会長

ありがとうございました。ほかに御発言ございませんでしょうか。

どうぞ、辻前さん。

○辻前企業会計専門官

今の小宮山先生の御説明なんですが、それは例えば個別財務諸表上の子会社株式の評価を持分法にするとか、そういうので解決は可能な話でしょうか。

○小宮山委員

そういう解決法なんだろうと思うんですね。例えば、子会社の株式のうち、時価評価した純資産価値を超える部分をのれんと認識して償却していくと。リターンが受取配当金というふうに見るのか見ないのかはちょっと分かりませんが、そういう処理をするか、持分法評価をするか、どちらかだろうと思うんですね。そこまで踏み込むと大分今までのシステムを変えるんだろうと思うんですね。合併という法律的な事実に着目した動きで考えると、今まで何がいけなかったかというと、やはり先ほど辻前さんの説明にもありましたけれども、資産を時価以上で受け入れてはいけない。資本金として引き継ぐ金額の最低限は決まっていると、これだけは確実なんですね。あとは何でもありだったというのがいけないので、どうもその辺をやらないといけないんでしょうけれども、それ以外にやはり株式の評価とか投資の評価というのはやはり大きい問題だろうと思うんですね。

○斎藤部会長

ありがとうございました。どうぞ、山田委員。

○山田委員

ふだん私が今IASCに絡んでいる関係で少し申し上げますと、G4+1のところで、特に、ちょっと会計の話ですけれども、パーチェス法にかなり今シフトしようとしております。その中で特にIASCの中ではパーチェス法一本でいくということについてはかなり懐疑的な意見はあるんですが、結局、ある程度理屈を詰めていこうとすると、どうしても論理の延長線上にあるパーチェスかプーリングかというところでは、ある種の割り切りといいますか、すっきりした線が引けないという状況になっております。この辺が今議論が紛糾して進まなくなっていて、どちらかに割り切った方がいいというような、国際的には、多分そういうことになりかねないような状況だと思うんですが、そういう調和化という観点、それから、その議論がまだ途中であるということと、それから我が国において、その会計処理を理論的に詰めることと法律との関係、この辺にある種、先ほどから産業界の委員の方からそういう法制の整備ないしはそういう関連法規に対するリーダーシップということが出ているんですが、その辺の見通しをつけないまま、ある意味では理論的にやってしまうと、非常に結果としてなかなか難しいというか、実務上、経済効果として受け入れられなくなる可能性があると。ですから、一たん論点整理をするときに、理論的に整理をした上で、現実との整合性をどういうふうにつけていくか。そこのところに慣習、我が国の事情として、国際的に違うんであれば違うことの合理性を見出す論理をとっていかないと、国際的な動きが見えない中で振り回されかねない。ないしは、非常に我々が考えていることが伝わらない可能性があると。その辺の理論的な整理と現実との間の橋渡しというのを論理的に説明したいと。ないしはそういう形で整理していただけたらというふうに思います。

○斎藤部会長

ありがとうございました。ほかにはいかがでしょうか。伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

私も山田さんの意見がよく分かるんですよね。我々はたまたま経営にタッチしている者で、先生方とも若干違うんで、産業界の何人かの方々もおっしゃったのと相接するところもあるんですけれども、つまり、企業会計というのは、やはり経営の実態を反映するということが極めて重要であるし、しかもそれが国際的なボーダレスなエコノミーの中で透明性が要求され、そして均一性も要求されてくると。それは常に相矛盾したものがやはり出てくるわけですね。我々が経営の実態を考えてみますと、まあ銀行の方がいらっしゃるかどうかあれですけれども、先ほどかなり銀行の説明がありましたけれども、つまり銀行というのは割にボーダレスに業務が非常に、いわば互換性があると。合併が行われても人の移動もわりかし自由だと。しかし、ほとんどの企業の大多数はやはりプロダクティブなことをやっていると。

そこで、この前もちょっと申し上げたんですけれども、つまり、産業界というのは短期の勝負ではなくて、ロングランで事業経営をゴーイング・コンサーンでやっていると。その実態というものを踏まえて、このパーチェスとかプーリングというものの理論整理もある程度考えておかないといけないと。だから、論点整理をすることは逆に重要であるけれども、やはり日本的な経営の実態というものを考えていただきたいと。私は何もプーリングがいいということを主張しているつもりはないんですけれども、アメリカのように会社を合併するときには必ず大体吸収合併を前提にやり、51%持てばほとんど100%近い事業経営が現実に行われていると。そういうものと日本的な経営というのは、やはりどちらかというと、人の合併をしても、その後の退職のことまで考え、簡単に損なわないというのが通常のベースであり、日本的な社会の中の慣行であると。そういうものを全く無視して合併の企業会計だけが先行するのがいかがなものか。だから、論点整理をやるということは大変重要であり、国際的調和も重要だけれども、日本的な社会の中におけるあり方というものを、よくやはり我々はこの会議で議論をすべきことも重要ではないかということだけちょっと申し添えたいと、それだけです。

○斎藤部会長

ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

○伊藤委員

ちょっと今のを補足したいと思うんですけれども、日本の場合の合併というのは、吸収合併というよりは効率化ということが相当ウェートが高いということもよく調べていただきたいと、こういうふうに思います。

○斎藤部会長

先ほど申し上げたように、本日は第1回でございますので、どういうお立場からでも、あるいはどういうレベルからでも結構でございますので、大体、現在までは大所高所からの御議論が多いんですが、それ以外でもどうぞ御自由に御発言いただければと思います。

どうぞ、中島委員。

○中島委員

一つ質問をよろしいですか。原田参事官にお伺いしたいんですけれども、先ほど分割の計算処理については若干御説明がありまして、それから平成9年の商法改正のときは、合併の方は計算についてはほとんど何もなかったということだと思うんですけれども、合併の会計処理について、商法の方で特に何か問題になっているとか、何かこれから検討しなければいけないとかいうようなものがあるのかどうか。それとも合併の会計処理については、ここで考える場合にもある程度所与のものとして考えるということになるのか、その辺をちょっとお聞かせいただければ。

○原田委員

商法の基本的な発想が会社を取り巻く株主とか債権者とか、そういう利害関係者間の利害の調整を図ることに主眼があるわけです。特に株式会社というのが有限責任の会社であるというところから、債権者、会社財産のみが引当てとなる会社債権者の保護というのが非常に大きな目標になっております。そのために資本という制度を中心に会社の決算関係が構築されている。従って、合併等の企業結合関係についても、この資本についての規定というのが常に規定がされるわけですが、先ほど私、会社分割の話をさせていただいたんですが、実は合併につきましても同じような規定がございまして、商法でいくと413条の2というのがあるんですが、やはり存続会社、これは吸収合併の場合の存続する会社、これは消滅会社から財産を引き継ぎますので、この関係で資本が増加するという場面、それから新設合併の場合の新設する会社の資本の額の定め方。これについては、全く分割と同じような形で資本増加の限度額というものを、例えば吸収合併では合併によって消滅する会社から承継する財産の価格、それから承継する債務の額とか、消滅する会社の株主に支払いをすべき金額とか、こういうものを差し引いた額を限度として資本の増加額を決めることができるとしております。これで資本の増加限度額が決まるわけですが、その中で資本の額を現実に決めますと、先ほど出ましたけれども、合併差益というものが問題になってきます。合併差益については、やはり先ほどの分割差益と同じように、基本的には資本準備金にしますが、一部、利益準備金の引き継ぎを認めるというような仕組みになっております。

○斎藤部会長

よろしゅうございますか。ほかにいかがでしょうか。どうぞ、黒川委員。

○黒川委員

それでは、感想みたいなものに若干なるかもしれません。それともう一つ質問を、後で一つ教えていただきたい点があるんですけれども、まず感想みたいな点からですが、先ほどから論点整理をするに当たって、論理的な検討が大変大事だというふうな意見が多かったと思いますけれども、これは本当にそうだと思います。特に現在、我が国の独自性というようなものが問われている。あるいは我が国自体の世界における地位というか、そういうようなものに関連して会計基準においても、国際会計基準とか米国の基準の追随とか、あるいは丸飲みというようなことをしていたんでは、例えば、もし海外で何か基準を新たに検討しようというときに、日本の基準はどうせ同じだから全く調べなくてもいいよというような、そういうようなものが、まあちょっとつまらない話ですけれども、日本の地位を低下させるようなものじゃないかと。要するに、日本の基準というものも調べる価値があるんだ。どんな理論が展開されていて、それで何か新しいことがあるんじゃないかというような、そういうものをいろいろな場面で我々は考えていかなくちゃいけないんじゃないかと思います。従いまして、国際的調和という点も、最終的にそこに行き着くのかもしれませんけれども、その行き着く過程においては、我々自体、やはり論理的にほかの国が調べたいと思うようなものを残したいと、そういうふうに思います。

それから、その論理的な検討に当たって、やはり経済的実質というものが、先ほどもどなたか出ましたけれども、その経済的実質というものを見るということは大切だと思います。G4+1の行き方を、ちょっとうがった見方というか、言い過ぎかもしれませんけれども、初めに何か結論があって、要するにあそこでは会計処理の各企業の粉飾とは言わないけれども、会計政策上いろいろ使われているので、一つの方法で統一化してしまった方が、まあ企業間の比較がやりやすいんじゃないかというような、そういう点でパーチェス一辺倒になって、持分プーリング法禁止と。こういうのが初めから何か結論があったんじゃないかと思われるような節もないではないと思います。確かに、ですから論証過程においても、一つの方法だけでいくのか、あるいは複数の方法を容認するのかという論理でまず初めにやって、初めから経済的実質で企業結合には幾つかのものがあるよと、こういうようなものから話を始めるのが今までのやり方だったんですけれども、そうすると何か幾つかの経済的実質があるようにも見えるので、もう三つ、あるいは二つの複数のものを認めるか、一つしか認めないのか。そのときにはそれによる影響ですね。影響というものから考えて、一つの方が会社の恣意性が防げるというようなところが強調されたようにも見えます。

ですから、そういう初めから先見的な意思、あるいはG4+1はなかったと思いますけれども、そういうようなことで進めるのではなくて、やはり無から、先見的なものがなくて経済的実質によって考えていくということは大事だと思います。

それから、その経済的実質ということになりますと、やはり会社というものをどう見るかということになるかと思うんですけれども、先ほど伊藤委員からお話がありましたが、日本における会社は英米における――欧米というよりも英米と言った方がいいですね。そことはちょっと違うんじゃないかというような御意見もありました。特に従業員に対する取扱いが違うと。この辺はやはりちょっと留意する必要があるのかなというふうに思った次第です。余り従業員というような観点が、会計基準の設定において、余り議論されていなかったかもしれません。ですから、会社に対する見方というところから出発しなければならないかもしれないんで、それはよく分かりませんけれども、ちょっと感想めいたことで、そういうふうに思いました。

あと、質問なんですけれども、商法の方でいろいろと今度抜本的な改訂があるというふうに報道がなされておりますけれども、そこにおいて、時価評価という問題とそれから連結との関係がちょっと規定が入るということなんですけれども、そこで先ほどからいろいろと連結と個別上の不整合という問題が非常にこの企業結合では大きいというお話が幾つか出てまいりましたので、商法の方で連結の問題をどのような形で、まだ分かりませんけれども、入れるとするならば、どういうような案が考えられるのかと。そこをちょっと分かる範囲で教えていただければ幸いだと思います。

以上、ちょっと長くなりました。

○斎藤部会長

ありがとうございました。原田委員、御発言ございますか。

○原田委員

商法の大幅な見直しという話ですが、実は9月6日に、法務大臣の諮問機関である法制審議会の商法部会において商法の大幅な改正を2年後をめどにやろうという方針が決まりました。幾つか見直しの指針というのがありまして、その一つに会社統治といいますか、コーポレート・ガバナンスという言葉で表現されておりますが、その実効性を確保する観点から見直しが必要ではないかというのがございます。そのコーポレート・ガバナンスの話が出たときに、その中の中項目で、計算・開示のあり方というのがあるわけです。その計算・開示の中の小項目として今御指摘があったような会社の計算関係について見直す点があるかどうかということを今後議論していくということになると思います。

連結決算といいますか、連結計算関係の情報開示ということにつきましては、昭和56年に商法の改正をした際に、当時既に企業会計の方でそれは始まっていたわけですけれども、要するに、証取法適用会社以外でも商法上の大会社と言われるもの、資本金が5億円以上、もしくは負債総額が200億円以上の大会社についても、連結情報の開示が必要ではないかということが、議論されたことがございます。当時はまだ企業会計の方での実務がまだ完全に定着しているかどうかということがはっきりしなかったということもあり、その様子を見て、いずれ将来検討しようというようなことが議論されたわけでございます。それから20年たっておりますので、改めて今その点について議論をしていく必要があるのかどうかということを、これから検討していくということでございます。着地点がどうなるかということも、全く今の段階で申し上げることもできないんですが、少なくとも今申し上げたような問題指摘、問題意識から少し検討をしていきたいというふうに考えております。

○斎藤部会長

黒川委員、よろしゅうございましょうか。

○黒川委員

はい。

○斎藤部会長

辻山委員、どうぞ。

○辻山委員

初回ということであれなんですけれども、議論の中で、時間は限られておりますので、本日委員から出された中でも二つの問題が混在しているように思うんですけれども、一つは、日本の現行制度の中で、辻前専門官からの報告にもありましたように、現行の会計基準がこの企業結合についてある意味ではまだ未整備な段階にあるために、持分プーリング法とパーチェス法の中間的なかなりの幅の中で企業が処理をしているという現実があるわけです。そこについてアメリカ等の長い歴史の中で出てきた持分プーリング法、それからパーチェス法というそれとの関連性で論理的に整合性を保っていくという、そこのところを整理するという、その問題と、現在国際的に動いておりますパーチェス法に統一していくという、そこのところを我が国独自の経済実態に照らしてどう考えるのかということを分けて考えないと、そもそも国によって経済実態が違うからパーチェス法と持分プーリング法そのものも、そもそも論から始まって見直しをするということになりますと、かなり時間が限られてくるんじゃないかなという感じがするんですね。

ですから、既にある企業結合会計のこれまでに培われたロジックと照らして不整合が生じているところというところを整理するということと、その問題とパーチェス法とプーリング法のどちらにするのかとか、あるいは国際的な動きとどう対応するのかということは少し別の問題として対処するといいますか、後者の方は、詰まるところ比較可能性の問題で、今国際的な動きとしては、会計処理を一つの選択肢を狭めていこうということですから、それがそもそも比較可能性という本来の姿と照らして、本来そうなのかというところの議論ですね。そこのところは一つありますけれども、それと、ともかくパーチェス法、プーリング法というそういう姿と、日本の今の企業結合、特に合併をめぐる会計処理の未整備の問題というのを少し分けて議論しないと、最初から企業のあり方が違うから、パーチェス法の中でもいろいろある、持分プーリング法の中でもいろいろ変形があるという議論から初めて、もちろんそういうふうなことができればいいんですけれども、そこのところをちょっと二段構えでやる必要があるのかなという、個人的な意見ですけれども、そういう感じがいたしました。

○斎藤部会長

おっしゃる趣旨は、企業結合の会計方法に関して、一種の類型論的な議論は置いといていいと。1点として。

もう一点としては、先ほど伊藤委員が御発言なさったことにも関連するんですが、一口に合併といっても、その実態はさまざまであると。そういう場合に、本来であれば事実が違う以上、それを表現する会計ルールというのも違って構わないという議論は当然あると思うんですね。その議論は、実は国際的調和とは矛盾しないはずなんですね。考え方から言えば。ところが、現在のIAS等の議論では、そういう国際的調和という観点を飛び越してしまって、会計方法を一つにするという、国際と関係なく会計方法の統一の議論をしているわけですね。その議論が本来違うはずだという御指摘は私は正論だと思うんですけれども、それを本当に切り離して議論できる状況かということについては、私はちょっとその懸念は持っておりますけれども。ただ、辻山委員がおっしゃるように、本来それは別個の議論としてきちんと整理すべきだということについては、私もどこか分かるような気はいたします。

ありがとうございました。小宮山委員、どうぞ。

○小宮山委員

今、パーチェスとプーリングの話が出たんですけれども、私の理解が違っているのかもしれないでしょうけれども、例えば、株式交換という制度と株式移転という制度を考えると、株式交換という制度は、要するに変わりましたという発想になじみやすい発想だろうと思うんですね。株式移転というのは、みんなでこれからやっていこうという、何となく日本人の心情に訴えるような論理になじみやすい制度だろうと思うんですね。片や、持分プーリングとパーチェスの違いというのは、要するに支配の実質が共有されていくのか、どっちかに移ってしまったのか、この区別ですよね。この取り引きを行う目的と実質というのが似たようでいて随分ひょっとしたら違うのかなという感じを持っているわけですね。最後、この区分基準を決めていこうとするときに、その辺というのは非常に大きな問題になるのかなという気が何となく今しているんですけれども。

○斎藤部会長

ありがとうございました。黒川委員、どうぞ。

○黒川委員

少し細かいところになるのかもしれませんけれども、今日はいろいろなことを話していいということで。今の持分プーリングとパーチェスの区分についても、今小宮山委員からお話がありましたように、資本の部分が強調され過ぎているというところはあるのかなというふうに、先ほどの伊藤委員のお話を伺ってはっとした次第です。要するに、欧米においては資本の部分というんでしょうか、会社を見た場合に、会社の構成員の中の資本のところに相当する――資本というのは変ですけれども――そこが強調され過ぎているのかもしれないというところに気がついた次第で、プーリング・オブ・インタレストが、これはいろいろ御意見があると思いますけれども、リスクとリターンの共有というようなところだけで、果たしてプーリング・オブ・インタレストの経済的実質というものを規定できるかどうか。定義できるかどうかというのも問題がないとは言えないと思うんです。そういう点では、論理上のこともちょっとぐらいは考えてみたいと、そういう感想を先ほど述べたんですけれども、いずれにせよ、プーリング・オブ・インタレストとパーチェスの区分を欧米で積み上げられてきた議論というそこをどこまで入れるか分かりませんけれども、現在主流になっている欧米の議論を踏まえてということについては、私はいささか、先ほど言いましたように、それでは何のために議論するのかということになりますから、もう少し緩やかに議論をして、独自性というのも言い過ぎるといけないかもしれませんけれども、まあ新しい考え方が少し出ればまたおもしろい。そのぐらいのことで、いろいろな発言をぜひとも、部会長がとっていただいて、我々委員の方もいろいろと発言をして新しい論理がもしかして見つかるかもしれないという点で積極的にやった方がいいんじゃないかと。こういうふうに私は思っております。

○斎藤部会長

ありがとうございました。どうぞ、西川委員。

○西川委員

合併とか、あるいは株式交換なんかで自分の株を相手に渡すという行為と、連結原則がイメージしているキャッシュで買うということが行為として金額測定されるときは同じような計算になるわけですけれども、それが同じ行為なのかどうかというのは非常に疑問があって、自分の株を渡すということは、その自分の株の価値にはのれんが入っていると。のれんが入っているからそれで相手の高い株も変えると。交換できるということなんだろうと思いますので、それが、ただキャッシュだったら絶対しない行為をするということがあるときに、会計処理だけ同じになって、その結果のれんが膨らむということに関して、やはり何か違うなという感じがするんですけれども、じゃあどうしたらいいのというのは余り思い浮かばないわけですけれども、何かいいアイデアがあれば、だれかが言っていただければというような感じは持っています。

○斎藤部会長

ありがとうございました。どうぞ、梅山委員。

○梅山委員

本質とは離れる質問というか、意見なんですけれども、金融機関で再編成の渦中にいる者として、実務家として幾つかお伺いしたいという点ですけれども、銀行合併ないしは持株会社による分割等がこれから起こっていくわけですが、銀行本体の合併ないし持株会社が動き始めた後、その後は、今度は例えば子会社、関連会社が経営の効率化を目指して合併等を行っていくかと思うんですが、そういう一連の流れというのはやはり何年かの間にでき上がると思います。その中で、例えば、今の制度のもとで本体の合併なりいろいろな再編が行われた後、突然、その他関連会社、子会社の再編が行われるときに、いろいろな制度が全く変わってしまうということになりますと、全体のシナリオが、十分なシナリオがあるかどうか分かりませんが、そういったものについて相当変更を迫られるということもあるかと思われますので、全体の、今は中間的な論点整理をこれから進められるというふうに伺っておりますが、その後の全体として何年ぐらいを一つのタイミングとして検討の結果を出される予定なのかと、そんなところについて実務家としては大変興味があるところでございますので、その辺について何か今の段階で頭に入れておくことがあれば、ぜひお願いしたいというふうに思います。

以上です。

○斎藤部会長

まあ、先が見えるようにしろということだと思いますけれども、特にそれは承っておくということでよろしゅうございますか。

ほかには御発言ないでしょうか。特にないですか。どうぞ、引頭委員。

○引頭委員

私はアナリストでございまして、こうした企業会計を使わせていただく立場なんですけれども、先ほどから議論で、連結と個別財務諸表の差というような話が出てまいりました。この3月の決算発表時から有価証券報告書が連結中心になりまして、私どもアナリストはそれを望んでいたわけなんですが、現実を見ますと、ディスクロージャーという観点では非常に後退しているんですね。つまり、これから先ほどのお話のとおり、企業再編、グループ企業のいろいろな再編とか行われるわけですよね。そのときに、従来であると個別財務諸表にいろいろな関係会社、投資がどれぐらいかとか、貸付金はどれぐらいかとか載っていて、アナリストとしてもアプローチのしようがあったわけですけれども、今あるものは連結としての結果、キャッシュ・フロー表も全部結果だと思うんですね。バーチャルな企業グループに対する結果はあるんですが、実際の経営そのものがグループ経営の中でどうなっているかというのをなかなかチェックできなくなっているというのが現状ではあるんです。今回、もちろん企業結合ということで、いろいろな会計制度を決めていくと思うんですけれども、その中でぜひ、使う側というか、実際それを見て、まあ企業会計はもちろん株式投資だけのためじゃないんですけれども、投資のためにやはり使う部分もあると思いますので、使いやすい、分かりやすいというところを、ぜひやっていただけるとアナリストとしては非常にありがたいなというふうに考えております。

○斎藤部会長

そういう御発言をユーザーの側の委員にしていただくことが期待されているんだろうと思うんですけれども。

ほかに御意見ございませんでしょうか。

1点だけ、すみません。せっかく原田委員が御出席で、法務省の責任者といいますか、元締めでありますので、この後、細かな技術的な議論をするときに出てくるかもしれないという論点を、せっかく御出席いただいた機会に伺っておきたいんですが、非常に細かなことです。先ほど事務局の方の御説明の中にありました合併をするときに、いわゆる抱合株式に対して自社株に相当する合併新株を割り当てるということが、従来は解釈が分かれてきたという御説明がありましたけれども、その解釈については現在統一されているかどうかということを念のためにお伺いしたいんですが。

○原田委員

今の解釈の統一、どちらが有力かということはあると思いますが、完全に統一されているということではないと思います。

○斎藤部会長

何かかつては、そこの解釈が分かれているために、先ほど事務局から御説明がありましたとおり、抱合株に対して合併新株を割り当てて、その直後にそれを売却して、事実上は時価発行増資と同じ形態のものを売却益にするというやり方は事実あったわけですね。それについて、ある時期の商法改正のときに、商法の本文にはその規定を含まないけれども、解釈において、何かそれを縛るとか、そういうことがあったかに伺ったことがあるんですけれども、そういう事実はない。それで現在もまたその解釈はオープンになっていると考えていいでしょうか。

○原田委員

具体的な何かを想定しておられるのかどうか分かりませんが、私はそこを認識していなくて、商法の解釈を我々が公権的やるという機会というのは非常に限られていまして、一つは登記ですよね。登記申請の際にある手続で登記をしたいというときに、登記官が解釈に迷うような場合、そういう場面で解釈を統一するということはありますが、今の割り当ての話は、考えられるとすれば、発行済株式総数が変更されるということで、それが登記事項ですから、それを前提に登記申請があったときに、それはできるかできないかというようなことが議論され得る可能性は想定はできると思うんですね。ただ、ちょっと現実に何かその場合に、登記官、各登記所に対して担当課長から回答を出すとか、そういうのがあったかどうかというのはちょっと今直ちにお答えできませんので、ちょっと調べておきます。

○斎藤部会長

分かりました。突然お伺いして大変失礼いたしました。必ずしも毎回御出席いただけると限りませんので、後でその問題になる場合を想定してあらかじめお伺いした次第です。どうぞお許しください。

○原田委員

それはまた調べて、何らかの形で御報告させていただきます。

○斎藤部会長

ほかに御発言はございませんでしょうか。では、辻山委員どうぞ。

○辻山委員

今、原田委員にあれなので、先ほど、物的分割、人的分割の剰余金の承継が違うということで、先ほど少し議論になっておりましたけれども、そうなっているということだったんですけれども、この機会にその理由についてどういう議論がなされたのか。もちろんこちらでは理解できますけれども、念のため簡単に御説明可能であれば、どういう議論でそういうところに落ち着いたのかという、その理屈のことについてついでにお伺いしたいと思います。

○斎藤部会長

原田委員、よろしゅうございますか。

○原田委員

ここはむしろ、法制審議会というところがあって、そこで斎藤先生にもいろいろ御意見を伺ったと記憶しております。

もともと引き継ぎという概念があるのかどうか分かりませんが、人的分割の場合には分割をするもとの会社の純資産が減少するということで、資本の部の数が減少します。その際、利益準備金とか、剰余金を減少させるということを認めて、その減少額の範囲内で新しくできる会社等に剰余金を計上することを非常に例外的な形で認めたというふうに我々は説明しているんですが、さらにもう一つ、先ほど部会長の方から御説明があったように、具体的にはやはり会計処理が物的分割について認めるとどう考えていいのか分からないという場面が幾つか出てくるということです。その一つが先ほど部会長の御説明のあったところだと思うんですね。ほかにも細かい会計処理が難しいという話がありました。部会長の方から当時の議論をもし御紹介いただければ……。

○斎藤部会長

私は全く覚えておりません。先ほど申し上げたようなことは何か原田参事官に個人的に申し上げたような気はいたしますけれども、会議の場で申し上げたわけではありません。特に、この留保利益の引き継ぎに関しては、株式交換の場合に、あるいは株式移転の場合に引き継げないということについて、実務上のいろいろな御批判があるというふうに承っていて、私も直感的にはそっちの方がおかしいなという気がしているんですね。ただ、株式分割で子会社化しているだけでスピンオフしていないという物的分割のケースで留保利益が引き継がれるというのは、やはりちょっとこれは説明が難しいかなというのは現時点でも考えはまだ変わっておりませんので、これからいろいろ教えていただければ、あるいは考えが変わるかもしれません。

ほかによろしゅうございましょうか。それでは、若杉会長一言どうぞ。

○若杉会長

いろいろ御意見が出されまして、それもいろいろな筋からの御意見で大変貴重なものを我々得たと思います。

片やIASCからはナショナル・スタンダード・セッターとの接触を強くしていって、国際会計基準と各国の基準とをコンバージェンスの方向に持っていくという力がかかっております。さらに、商法との関係、証取法会計と商法会計との関係でもって、やはり一つの力が我々の方向に向いてかかっていると思うんですね。さらに、経済的実態を踏まえたあり方を探っていくべきだという、そういう経済的観察法という、そういう方向からの力もかかっているかと思います。その他いろいろな筋からの御意見、それぞれ重要な我々がこれから審議する上で考えていかなきゃならない重要な角度からの御意見をいただいたわけです。そういう中でもって、一つの方向を探っていくということは非常に大変だと思いますけれども、しかし、片や国際的調和化、もう調和化よりもコンバージェンスという方向に向かっていきながら、かつ日本の独自性を何とかして保っていきたいという、いわば二律背反的な関係がある中で審議をしていくということは非常に難しいかと思いますけれども、それは我々各界の英知が結集しているこの場でございますので、ひとつじっくり時間をかけまして、我々の最も妥当とする基準を作ってまいりたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。

どうも今日はありがとうございました。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

それでは、会長から総括的な御発言がございましたので、本日の部会はこれで終了させていただきたいと思います。

なお、今後の審議におきましては、関係者及び専門家からのヒアリングを実施していきたいと考えております。次回以降につきましては、10月13日の金曜日、それから11月10日の金曜日、その次が12月8日の金曜日、いずれも午後2時から4時までの時間帯を考えております。詳細につきましては、改めて事務局から御連絡いたします。

本日はお忙しいところまことにありがとうございました。これで散会させていただきます。

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