平成15年3月27日
金融庁

企業会計審議会第25回第一部会議事録について

企業会計審議会第25回第一部会(平成15年2月20日(木)開催)の議事録は、別紙のとおり。

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総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第25回第一部会議事録

日時:平成15年2月20日(木)午後4時01分~午後6時00分

場所:中央合同庁舎第4号館9階金融庁特別会議室

○斎藤部会長

それでは、定刻になりましたので、ただいまから第25回の第一部会を開催いたします。

委員の皆様方には、お忙しいところをお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

それでは早速、審議に入ります。

前回の部会では、意見書と基準の両方のタタキ台について皆様にご審議をお願いし、多くのご意見、ご指摘をいただきました。その後、ワーキンググループでは、いただきましたご指摘を踏まえ、さらにタタキ台の検討を重ねております。

そこで、本日は前回のタタキ台に修正を加えたものをもとにしてご審議をいただきたいと考えております。

なお、前回同様でございますが、お手元の資料は委員限りの取り扱いとさせていただきたいと思います。

それでは、前回以降の修正点につきまして、事務局から簡単に説明をお願いいたします。

○辻前企業会計専門官

それでは、お手元にお配りしております資料の方をごらんいただきたいと思いますが、資料1と資料2は前回ご審議いただきましたタタキ台にその後の修正を見え消しで示したものでございまして、前回以降の追加分につきましては、文案の方に下線でお示ししているという形になってございます。

それで、基本的には資料1と2は前回ご検討いただいたタタキ台と変わっていないわけでございますが、この修正の中には単に用語を統一した関係で同じ修正が何カ所も出ているところがあるといった面がございまして、結構見づらくなってございますので、それらの現段階での修正をすべて反映した版ということで、資料3と資料4をそれぞれ用意させていただきました。

内容は、資料1の文案が資料3になりまして、資料2の文案が資料4になるということで、内容は同じですが、今回のご審議でご発言いただく際は、どちらの資料の方の何ページというような形で指摘箇所をお示しいただければというように思います。

それでは、事務局からの報告といたしましては、資料1と2に基づきまして、前回以降の変更点を中心に説明してまいりたいと思います。時間の関係がございますため、重要な変更部分を中心にということで、摘要欄のコメントに下線を引いておりますが、それを中心にして説明させていただきたいと思います。

それでは、早速ですが、資料1の方の2ページをおあけいただきたいと思います。こちらの摘要とございますところには、「記載内容検討」というコメントを入れてございますが、この左の文案の3行ぐらいの箇所につきましては、前回の部会で、ご懸念について指摘をいただいたわけでございますが、その後ワーキンググループで検討していただきまして、部会でご指摘されたようなご懸念のあるような読み方は一般の読者はされないであろうという結論をいただきましたので、この箇所については修正を加えていないということになってございます。

それから、1ページめくっていただきまして、3ページの方をお願いいたします。

こちらには「ジョイント・ベンチャーについての説明を補うとともに、稀との表現を削除」とございますが、前回、ジョイント・ベンチャーについては色々ご議論がございまして、どのようなものかわかりにくいとのご指摘がございましたので、このページの下の2行から始まる1パラグラフを追加いたしまして、ジョイント・ベンチャーの説明をここで加えるということにいたしまして、現在のこのタタキ台の仕組みといたしましては、ジョイント・ベンチャーと判定されますと、それは持分の結合であるというようにイコールの形になってございますので、数的にはかなりあるであろうということから、この指摘箇所の左側の文案にございますけれども、「稀ではあるが」という表現は不適切であろうということから削除しております。これは同じように後から6ページにも「稀」というところがございますけれども、それについてもあわせて削除してございます。

それから、4ページの方に行っていただきまして、これは「連結原則を考慮し、合弁会社について」とございますが、連結原則の方ではジョイント・ベンチャーという言葉ではなくて合弁会社という言葉を使っております関係で、こちらのすぐ左の文案の1行目の方では合弁会社についても言及を加えて関係をわかりやすくしておいたということでございます。

それから、9ページの方に飛んでいただきまして、9ページの適用のコメントで「7~8頁の記述と重複することとなったため削除」とコメントを入れてございますが、左の方の文案は3社の場合はどのように取り扱うかということを説明している箇所でございますが、3社の場合は上位の2社についてのみ見るというように整理しております関係で、結局、上位の2社については普通の2社の結合と同じように考えるという整理になりますので、ここの3社のところで2社の場合と同様にというような説明を加えるのは重複であろうということから、こちらの9ページの方からは削除させていただいたということでございます。

それから、11ページの方に行っていただきまして、こちら「文言の修整」とだけございますが、ここも文案の方はジョイント・ベンチャーのことが書いてございまして、こちらのジョイント・ベンチャーの形成というものが企業結合の定義に入るということをここでよりわかりやすくはっきりと書いたということでございます。

それから、13ページの方に行っていただきまして、こちらの方は「小見出しを追加」とございますが、文案の方ですと、頭に基本原則とありまして、線が引いてありますが、ここから以下につきましては、頭に番号なしで小見出しを順次追加していっているという形に整理をしてございます。

それから、14ページの方に行っていただきまして、こちらの摘要の真ん中よりも少し下のところに「説明をより明確にした」というコメントを入れてございますが、こちらにつきましては、もとの左の方の文案で見え消し――消してあるところでございますが、もともとは「重要な影響を受けていない」としておりましたが、これについてはどのようなことかよくわからないというような指摘がございまして、下線を引いてある、「大きく異ならない」という形によりわかりやすい記述に改めたということでございます。

それから、14ページの一番下のコメントでございますが、「交換比率算定上の評価額の取り扱いについて記述を追加」ということでございますが、左の文案の方に、非公開会社同士の結合の場合は、時価純資産額が使える場合もあるということをこちらの文案の方に追加をしたということでございます。

それから、15ページの方に行っていただきまして、ここの摘要の上の方に「「将来」を具体的内容に置き換え。利益を業績に置き換え」とございますが、左の文案の方を見ていただきますと、「将来の」というのを消して「結合契約合意後の」というように具体的な内容に置き換えたということでございます。

それから、ここの箇所の4行ばかり下に下線で引いてございますのが「結合契約合意後の業績」というのを下線で追加いたしまして、その「将来利益」の方を消したというのが、利益を業績に置き換えたということでございます。これは業績の方が表現として適切であろうというような議論に基づきまして置き換えさせていただいております。

それから、この15ページの摘要の一番下でございますけれども、「のれんの取り扱いを追加」とございますのは、ここも左の文案の方に「のれん又は負ののれんを追加的に認識することとした」というような形に記述を追加していってございますが、ここの箇所自体は支払いの対価を追加的に認識する場合にはどのような取り扱いをするかということを文案で書いているわけでございますが、そのときの支払いの対価の認識するときの相手の勘定がのれん又は負ののれんになるということから、こちらについても説明をしておいた方がよいであろうという議論になりまして、ここは追加をしているという形になってございます。

それから、16ページの方をお願いいたします。

16ページの摘要に、最初の上の方には「修整時点を明確にした」とございますが、ここのすぐ左の文案が「追加交付年度で認識されていたであろう金額となるように追加交付年度において」というようにしてございまして、修正前はその後見え消しで書いてございますが、「遡及的に」という言葉を使っておりましたが、これだといつの時点で実施するのかわかりにくいということから、追加交付年度であるということがわかるようにはっきりさせたということでございます。

それから、その摘要の下の「重ねて説明している部分であるため」というところは、ここの文案でいきますと、上半分で説明しておりますことを、改めて念押しの意味でここの左4行ばかりで説明して、という形になってございましたので、重複しているので削除することにしたということでございます。

それから、16ページの一番下につきましても、先ほどご説明したのと同じように、頭に番号のない小見出しを順次つけていっているという整理を行ったということでございます。

それから、19ページの方に行っていただきたいと思います。

19ページのところの摘要の一番上のところに、「土地に係る記述を具体化し、次のパラグラフを削除」とございますが、前回の部会で、この土地のところにつきましては色々コメントをいただいたわけでございますが、この資料の2の方に、実は時価の定義が入ってございまして、そちらの定義を見ますと、時価というものにそもそも見積もり要素、見積もりで時価を算定する場合があるというのはそこから読み取れるということから、ここの左の削除しているパラグラフの内容につきましては、その位置づけをするのが難しいということと、改めて書く必要はないのではないのか、それから書いてある内容がそもそもおかしいのではないのかと色々議論がございまして、こちらの左の記述については不要であるということから、パラグラフを一つ削除いたしまして、そのかわりといっては何ですけれども、文案の一番上の行に「大規模工場用地や近郊が開発されていない郊外地」というような説明を加えたということでございます。

それから、次に23ページの方に飛んでいただきたいと思います。

ここは文案の方は負ののれんについての説明を加えておりまして、ここのところも前回色々ご指摘をいただいたところでございますので、このタタキ台の考え方がよりわかりやすくなるように修正を適宜加えていったということでございます。摘要欄の一番下に「負ののれんが配分後の残額であることが明らかになるように修正した」とございますが、前回ご指摘いただきました中の一つとして、負ののれんが多額に出て、それが長期に償却されるというのは問題ではないかというような趣旨のご懸念があったかと思いますが、こちらの左の文案の下2行に下線で引いてございますように、「取得後短期間で発生することが予測される費用又は損失について」云々とございまして、そのようなものについては、24ページの一番上の行になりますけれども、「この配分の取得原価の配分の過程で認識されるものと考え」というように、全くすべての差額が負ののれんになるのではなくて、このようなものに対して配分されたその残りが負ののれんになると、そのようないわば不明の残額については正ののれんとの対称性を重視して、同じような処理を行うこととしたというような、このタタキ台の考え方がよくわかるように修正を加えてございます。

それから、24ページの摘要欄の一番下の「後出4にあわせて数箇所文言修正」とございますが、これは次のページの持分プーリング法の説明のところになりますが、そこでは「適正な帳簿価額に基づく」という言葉を適宜補って説明しておりますので、他のタタキ台の中でそれに似たような状況の表現、内容のものを説明しているところにつきましては、同じように適正な帳簿価額に基づくという説明を前に順次加えていったということでございます。これは、この後何カ所か出てくるので、一々の説明を省略したいというように思います。

それから、26ページの方をお願いいたします。

こちらの摘要の右下のところですが、「基本的に今回の検討の範囲内で可能な措置をとるとの方針によっている」というところでございますが、前回の部会のご指摘で、ここの結合年度の連結財務諸表という項目の文案のところにつきまして、持分プーリング法を適用する場合は、遡及的に過年度の財務諸表を修正するのを原則とするようにここで書いてはどうかというようなご指摘をいただいたわけでございますが、その後、ワーキングでご検討いただきまして、そのように遡及修正を徹底するというような考え方をとるとしますと、現在の制度の枠組みを大きく変えるということになりまして、これはまた企業結合とは別の一つのプロジェクトとして、検討するならそこで検討した方がよいのではないかという結論をいただきましたので、現在の制度の範囲内で可能なことはこのタタキ台で考えたいというような方針を現在とっているということでございます。

それから、27ページの方をお願いいたします。

こちらの摘要の「非監査情報としての任意開示は可能と考える」というところでございますが、左の修正を加えております当初の文案については、どのような情報を開示することをここで想定しているのか、わかりにくいというようなご指摘もございましたので、ここに書いてございますように、非監査情報として任意に開示するというものが考えられるのではないかという考え方に立ちまして、文案の方を修正させていただいたということでございます。

それから、30ページの方をお願いいたします。

こちらの方も前回の部会で営業権はどうなるのかというご指摘をいただきましたので、企業結合で生じた営業権についてもということで、ここで説明を追加させていただきました。

それから、31ページの方をお願いいたします。

これも前回の部会で商法との関係については、本文というか、文案の方に1項目設けてはどうかというようなご提案をいただきましたので、ここの実施時期等の中に一つのブロックとして商法との関係について記述を追加したということでございます。前回の資料では摘要欄に記載しておりました商法との関係云々というような記述は、お手元の資料1、資料2の方からは削除させていただいております。

それでは、次に資料2の方をお願いいたします。

資料2の1ページ目の方でございますが、摘要の一番上、「ジョイント・ベンチャーの形成を追加」ということで、これが基準の対象になるということを明らかにしたということでございます。

それから、摘要の真ん中から下ぐらいに「「企業」を「報告単位」に変更」とございますが、これは定義の1で企業結合の定義の一番最後が報告単位にということになってございましたので、ここの4の「取得とは」と、それから5の「持分の結合とは」の最後を「報告単位」という言葉に置き換えたということでございます。

それから、1ページ目の一番下の下線引いてある修正箇所につきましては、もとは「会社」となっておりましたが、「企業」に変更いたしまして、括弧書きで「会社に準ずる事業体を含む」と追加いたしました。これは、連結財務諸表原則に似たような表現がございまして、それを参考にして文言を合わせたということでございます。

それから、2ページ目の方に行っていただきまして、こちらの方も先ほどご説明したような企業結合により生じた営業権についての記述を追加したということでございます。

それから、2ページの下の方に「資料1の記述にあわせた」とございますが、資料1の方を修正した関係で、関連する資料2の該当箇所はすべて修正しておりますので、この後もございますが、一々説明するのは省略させていただきたいと思います。

それから、3ページの方に行っていただきまして、ここの摘要欄の「議決権比率の要件と重複すると考えられるため」というコメントでございますが、ここのもとの4の内容につきましては、このタタキ台の仕組みといたしましては、1番のステップが対価が議決権付普通株式であるかどうかで、要件の2番として議決権比率が等しいかどうかという要件の流れになっているわけでございますが、この2番の議決権比率の要件のところでチェックされるというように考えますと、ここの4の規定は不要であるというように考えられましたので、ここは1項目削除させていただいております。

それから、3ページの一番下のコメントでございますが、もともとは通常の範囲を超えて自己株式を取得していないというようにしてございまして、量について記述していたわけでございますが、量よりも期間、いつからかの方がより重要であるという結論をいただきまして、ここにございますように「結合の合意成立の1年前から」というような形で期間への言及に変更させていただいております。

それから、4ページ目の一番上の項目9でございますが、こちらにつきましては、ここの判定基準の要件全体を総合的に検討いたしますと、ワーキンググループの結論は、あえてこれを設ける必要性はないと考えられるというようになりましたので、ここも1項目削除させていただいてございます。

それから、摘要のコメント一つ飛ばしまして、真ん中ぐらいの「定義と重複しているため削除」というところでございますが、支配の定義を、ここの資料の1ページ目に加えております関係で、定義と説明が重複することになるため、こちらの方では削除したということでございます。

それから、5ページの方に行っていただきまして、「選択制を採用しないこととあわせて削除」とございますが、これは前回の部会でパーチェス法と持分プーリング法の選択制はもう採用しないということでご報告させていただきましたが、そのように考えた場合には、ここの左側の見え消しで消してある箇所の規定については意味がなくなるというか、選択制の場合はここで消してあるような内容の記述が必要ですが、選択制を採用しないということですと、このような内容は不要であるという結論をいただきまして、ここは削除させていただいたということでございます。

それから、6ページの方をお願いいたします。

こちらの摘要の一番上の「条件付き取得原価を取得対価に置き換え」というのは、言葉として取得原価というよりも取得対価と言った方が正確であろうということから、すべて置き換えさせていただいております。

次の行の「取り扱いをより明確化」とございますのは、左側の「支払いの可能性が高く、その時価が合理的に決定可能となった時点で」ということで、どの時点かよりはっきりとわかるように追加したということでございます。

それから、その下の「のれんの取り扱いを追加」とございますのは、先ほどご説明した内容と同じでございます。それに連動いたしまして、注の11が次のページに出てきますが、それも追加したということでございます。

それから、摘要の下の方の「修正時点を明確にした」というのも、先ほどご説明したのと内容は同じですので、説明は省略させていただきたいと思います。

それから、7ページ目の一番上の「規定内容の明確化」というのは、もとの文章だとわかりにくいということで、より具体的にどのようなことを意味しているのかわかるように書き換えたということでございます。

それから、この摘要欄の真ん中から少し下ぐらいに「のれんの記述追加にあわせて注を追加」とございまして、左側に注の11ということで内容を追加してございますが、これの内容は、ここの、のれん又は負ののれんを追加的に認識する場合は、取得日時点からその追加的に認識する時点までの間、規則的に償却して、あるいは減損処理が必要なら減損処理をした後の金額でこの時点で計上するという意味のことを追加したということでございます。

それから、9ページの方に行っていただきまして、こちらも先ほどの説明と同じですが、摘要欄の一番下に「後出3にあわせ、文言修正」とございますのは、左に下線引いてございますけれども、適正な帳簿価額に基づくという文言を適宜追加していっているということでございます。

それから、11ページの摘要の「(5)にあわせ文言修正」とございますのも、同じように左の文案の方を見ていただきますと、適正な帳簿価格に基づくという文言を補ったということでございます。

それから、12ページの摘要も今申し上げましたのと同じように適正な帳簿価格というように修正したということでございます。

それから、13ページの摘要も営業権についての記述を追加したということと、それから下の方に書いてございます「減損に係る開示は本基準の対象外にした」ということでございますが、減損につきましては基準があり、今、摘要指針開発中ということですので、そちらの方にお任せするということで、このタタキ台の方では企業結合に特化して開示項目を検討すると、現在そのように考えているということでございます。

それから、14ページの方の摘要の方に、旧(13)から下線部を移動というのと、それから旧(12)より移動とございますが、それは1ページめくっていただきまして、15ページのところに真ん中から少し上ぐらいに消してあるところがございますが、これはこの内容自体が14ページの(5)と内容が一部重複しているということから、旧(13)の方は削除して、(5)と合体させて、それから旧(12)の方は文言を修正した上で(8)の下に移動したという修正を加えたということでございます。

それから、16ページの方になりますが、こちらの摘要の「全く同一内容にならないため」というところは左の方では項目を挙げてございますが、ここで開示していただく項目はパーチェス法の場合の開示と全く同じということにはならないというように考えられますので、ここは準じるというように文言を修正させていただいたということでございます。

非常に短い時間で簡単にしか説明できなかったのですが、ご質問等がございましたら追加でご説明いたしますので、よろしくお願いいたします。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

それでは、ただいまの事務局からの説明に関しまして、ご発言があれば承ります。

どうぞ、梅山委員。

○梅山委員

多分に技術的な質問かもしれませんが、二つありまして、一つは支配・被支配の判定をするときの議決権比率に絡む問題ですけれども、例えば、普通株式に転換する権利がついている優先株、ただし、まだ議決権が発生していないと、このようなものがあった場合には、これは、この判定するときの議決権株式の対象に入らないというように考えてよろしいのでしょうかというのが一つでございます。

それと、もう1点は、全く別なところでありますけれども、資料2の方の12ページの注の17でございますが、抱合せ株式の消却処理の関係で、消滅する会社の資本を上回る場合には、親会社の利益剰余金を原資として消却処理するというようになっておりますが、例えば、これは資本剰余金のうちのその他の資本剰余金とか、このようなものが考えられないのかなと、この辺、私もよく詰まってないのですが、2点質問でございます。

○斎藤部会長

事務局からお答えになりますか。

○辻前企業会計専門官

まず、最初のご質問の方ですが、こちらの判定の仕組みの方は、実際に発行された議決権付株式を基準にして計算するという形になってございますので、まだ転換されてないものについてはカウントはしないのであろうというように思います。ただ、このような細かい取り扱いについては、摘要指針で、この場合、あの場合というような形で整理されることになるのではないかというように考えております。

それから、12ページの注の17でございますが、ここは、今、このタタキ台の方では暫定的に利益剰余金というように考えているということでございます。こちらについては、ご意見等ございましたら承っておきたいというか、今のご発言は承って、また検討したいというように考えてございます。

○斎藤部会長

よろしゅうございましょうか。

○梅山委員

わかりました。

○斎藤部会長

他には。どうぞ、安藤委員。

○安藤委員

随分、だんだんよくなっていると思いますが、言葉の使い方、用語について少し。実は、のれんという言い方と正ののれんという言い方をしているところが出てくるんですね。資料1ですと、22ページ、24ページ、それから基準本体である資料2の9ページに出てくる。これは、他は全部、のれんなんですよ。正ののれんと言っているところ、何か気持ちはわかるんですね。私も前からのれんと負ののれんというと、必ず辞典つくるときに正ののれんという言葉が出てきてしまうのではないかなという気もして、これは、何か言葉を統一した方がよいのではないかというのが私の印象でございます。

○辻前企業会計専門官

それはまたワーキンググループの方で検討していただこうと思います。正ののれんというように使っているところは、意識的にというか、正の方を少し強調したいというような意図があって、ドラフティングがされているかと思いますが、全体として見た場合は必要はないのではないかという考え方もあると思われますので、それは検討していただこうかというように思います。

○安藤委員

もう一つ。私も、例えば特に本を書かれる方とか辞典に編さんする方は気がつくのですが、平仮名ののれんというのが出てくると、唯一、会計のタームで平仮名なんですよね、三つともね。そうすると、これを探す、ぱっとページを見て我々は漢字をばっと拾って探すのですが、平仮名ですと文章の中に埋もれて、非常に探しづらい。ですから、そのような点に比べたら「正の」というのは、つけた方がまだ漢字を拾えば引っかかるかなという気もしますし、何か平仮名だけのタームというのが初めて出てくるので、これは全く私の普通の言語生活の中で感じていることです。

○斎藤部会長

ありがとうございました。検討させていただきますが、この場でご発言があれば、ご参考に承りますが。漢字の暖簾というのは高瀬荘太郎先生の本ぐらい、昭和2年まで遡りますね。

○安藤委員

いや、商法の規定が、漢字です。

○斎藤部会長

ご発言ございますでしょうか。小宮山委員、どうぞ。

○小宮山委員

先ほどの梅山委員の質問で気がつきましたので、忘れないうちに言っておきますけれども、資料2の12ページです。先ほどの注17のところで、色々な場所に適正な帳簿価額というのを後で追加したんですけれども、注17の下から2行目の抱合せ株式の帳簿価額、これも恐らく抱合せ株式の適正な帳簿価額だろうと思うんですね。恐らく実務で問題に今なっているのはここのところなので、要するに非上場の株式ですと、減損処理を行う状態であれば行った後の数字というように多分なるので、その言葉を入れておいた方がよいのかなというようには思います。

○斎藤部会長

はい。検討いたしますけれども、なかなか難問ですね。では不適正なというのは何かという説明が必要になってきますので、既に不適正な部分というのは処理されているという前提でしょうけれども、それをどこかに明記するんですか。

○小宮山委員

明記するというか、適正な帳簿価額と書けば読めないかなと、帳簿価額というと全部、剰余金修正で済むという表現になってしまうので、それも少しまずいかなと、表現の問題は、後で検討すればよいかと思いますけれども。

○斎藤部会長

わかりました。ありがとうございました。

他にご発言ないでしょうか。どうぞ、長坂委員。

○長坂委員

読み方がよくないのかもしれませんが、先ほどの資料1の6の開示のところですけれども、「企業結合により生じた営業権及び連結調整勘定はのれん又は負ののれんに相当する」ということですけれども、この企業結合により生じた営業権というのは、これはもっと前の文章で何か出てきたのでしょうか。そののれんとの区別というものがよくわからないのですが。

○辻前企業会計専門官

ここのところの、企業結合により生じた営業権とございますのは、企業結合により生じない営業権もあるであろうという議論がございまして、ここのところは営業権にかけて企業結合により生じた、というように文言を追加しているということでございます。

○長坂委員

営業権とのれんというのは、違いというのはどうものなのでしょうか。

○辻前企業会計専門官

ここのタタキ台の今の整理では、企業結合により生じた営業権はのれんであるという整理でございますけれども。

○長坂委員

基本的には同じものですけれども、追加で連結調整勘定というのを加えているので、のれんの中にはそのような営業権と連結調整勘定があるというような整理になっているのですか。

○辻前企業会計専門官

はい。のれんが何か一番大きい集合で、その中に連結調整勘定という集合があるとか、営業権の集合があるとかいう整理でございます。

○斎藤部会長

他にご発言は。安藤委員、どうぞ。

○安藤委員

今の営業権に関連して、資料2の2ページの8のところで少し、これは、確か、私が前回発言して入れていただいた。私の理解はこれを書いたことによって企業会計原則に出てくる営業権というのは上書きされた、今度からのれんというようになりますよという宣言文だというように私は理解してますけれどもね。ですから、これで結構だと思いますけれども。

○斎藤部会長

どうぞ。

○西川委員

確認なんですが、手元資料だと商法の285条の7で、今は、施行規則かもしれませんが、ここにあるのれん、商法上ののれんというのは全部、企業結合により生じた営業権なのか、はみ出している部分のイメージが一般用語的な営業権のようなことを言っているのか、少しクリアでないので教えてもらえますか。

○辻前企業会計専門官

考え方としては、その商法の、というよりも、一般的に営業権と称するものというものについて企業結合により生じるもの、企業結合というか、このタタキ台ののれんの定義に今、当てはまるものが中に含まれているという整理でございます。

○西川委員

商法のものは全部入る、中に入るということでよいですか。

○辻前企業会計専門官

ここで言う商法の285条の中で、有償にて譲り受けという文言が入ってございますから、この有償にて譲り受けというのが、ここのタタキ台で言う企業結合の定義を満たさない場合にはその分がはみ出すのかなというようには思いますけれども。現段階ではそのように考えられるのではないかということでございます。

○斎藤部会長

どうぞ、辻山委員。

○辻山委員

この表現は、色々な読み方ができるので、もう一度ワーキングで検討した方がよいのではないかと思いますが、企業結合以外の営業権というものについてはここに含まないということが含意されているのであれば、表現をもう一度工夫していただいた方がよいのかなという感じがします。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

○加古会長

私が質問していたことではございませんけれども、その場合、今、のれんの話なのですが、営業権それ自体の概念はもう明確にされているのですか。お願いします。

○辻前企業会計専門官

営業権自体については特に深く検討はしないというか、このタタキ台ではのれんの定義がどのようなものであって、それを満たすものをどのように処理するかということから考えていっておりますので、営業権と呼ばれていようが、呼ばれていまいが、ここのタタキ台の定義を満たすものは同じように会計処理して表示するという、そのような考え方によってございます。

○加古会長

ただ、ここで言うのれんというのは営業権と連結調整勘定だという以上は、連結調整勘定は何かわからないものでのれんといってもよいかもしれませんけれども、営業権と連結調整勘定からなるという以上は、一応含みとしてこのような営業権というのはどのようなものかということについて、腹積もりはしておく必要があるのではないかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

○辻前企業会計専門官

またワーキンググループで検討していただこうかというように思います。

○斎藤部会長

黒川委員、どうぞ。

○黒川委員

もう一つだけ情報ですが、ワーキングで話したとき、営業権には二つある、用語の使い方として、いわゆる企業結合等で生じた営業権という勘定で表示している場合もあるだろうけれども、何か商権のようなものを個別に譲渡され、取得して、それを単に営業権という勘定で貸借対照表に計上している会社もあるのではないか。そのようなものを考えたときに、後者については営業権という勘定で、今後も、もしあれば表示していってよいのではないか。前者については、それはのれんなので、のれんという勘定に表示替えと言うのでしょうかね、ここに、表示するものとしたと書いてありますが、そのようにしてください。そのようなつもりだったと思います。

○斎藤部会長

どうぞ、加古会長。

○加古会長

それでよいと思いますが、その場合、伝統的ではありませんね。従来使われていた営業権という概念は、今のご説明では、のれんに近いですよね。要するにのれんを営業権と言ってきたように思うんですね。その二つのカテゴリーの前者についてはですね。それをはっきりと営業権ではないという、否定することにしたわけですね。それは営業権というべきではなくて、営業権の他に何か意味不明な連結調整勘定なども含まれるので、以後、営業権という言葉は使わないことにしましょうということにして議論が展開されているというように考えてよろしいんですね。どうなんですか。

○黒川委員

営業権の中の前者、要するに企業結合等によって生じたものについてはのれんという用語で一本化しましょうと、それから連結調整勘定については、これは負の場合もありますけれども、貸方、これについてはのれんという言葉に一本化しましょうと、そのようなことが一つですね。

それから、もう一つは、2番目に個別に何か商権のようなもので一般的に営業権というような勘定科目で計上していた場合には、それはここで言うのれんには相当しないので、のれんという勘定には表示替えはしません。もし計上されていたならば、従来どおり、営業権という科目で計上しておきましょうと、このようなことだと思います。したがって、営業権というものが何であるかということは、今のところワーキングで話したのは二つぐらい、先ほど言った、いわゆるここで言うのれんと、個別の商権のような何か個別に譲渡されるそのようなものがもしあれば、そのようなものも営業権と呼んでいたかもしれないねという、そのぐらいのことでございました。

○斎藤部会長

西川委員。

○西川委員

その場合の一応の考え方としては、個別に譲渡可能というのは、この資料1の17ページの分離して譲渡可能な権利に対する対価ということで、完全に識別可能資産というように位置づけられるというような整理でよろしいわけですか。

○黒川委員

そうだと思います。

○斎藤部会長

他にご発言ないでしょうか。

○加古会長

もう1点よろしいでしょうか。

○斎藤部会長

はい、どうぞ。

○加古会長

色々出てくるのでしょうけれども、資料2の1ページ目の一番下の行で、ジョイント・ベンチャーの定義がなされているのですが、これは連結のときも出てきた表現ですけれども、括弧内の言葉ですね、会社に準ずる事業体を含むというようになっているのですが、二つありまして、一つの方は、共同支配している会社をいうという、会社という言葉をやめて企業という言葉に変えたわけですね。そのときに会社に準ずる事業体を含むというのは、推測するに、前の言葉は会社だったので会社に準ずる事業体を含むということになっていたのではないかと思うんですね。今度は企業になったけれども、なお依然として括弧内の言葉は会社に準ずる事業体を含むという表現になっているんですね。これは企業の実態といいますか、経済的な組織体としての企業を指すのではなくて、営利企業、営利事業体としての企業を指すのではなくて、法律上の会社、この形態としての会社をいうんでしょうか。つまり、ひとつ単刀直入にいえば、会社という言葉、これも企業に直してよいのかどうかということであります。

○斎藤部会長

小宮山委員、どうぞ。

○小宮山委員

これは読み方なんだろうと思いますが、確かに会社に準ずる事業体を含むというのは、連結基準をつくったときに、コーポレーションを会社というように訳していて、そうするとアメリカの場合は類推適用させるけれども、日本の場合は厳密に字句を解釈するから、会社以外のものがみんな抜けてしまうということで、このような言葉にしたと、確か記憶しているんですけれども、ただ会社に準ずる事業体というのが一つの言葉だとすると、パートナーシップとか組合とかみんな入っていきますので、これも含みますよという意味で呼べないことはないと思いますが。

○加古会長

前の会社という言葉を、あえて企業というように直したわけですよね。ならば、括弧内の方も企業ではいけないのかということなんですけれども。

○小宮山委員

この他は、みんな企業になっているんですね。

○斎藤部会長

この場で補足的なご発言がなければ、引き取って検討させていただきますが、よろしゅうございましょうか。

○加古会長

念押しですけれども、非営利事業体などもここに入りますか。

○小宮山委員

わかりません。そのようなケースがあるのかどうかも、今、想像できないものですから。

○斎藤部会長

それも含めて検討させていただくということですか。

川村委員どうぞ。

○川村委員

のれんの償却なんですが、資料2の9ページのところですが、冒頭に20年以内で償却となっていますので、ここだけで要するに1年と見てしまえば、即時償却も可能なのかなと冒頭で読めるのですが、ただし書きがあって、重要性が乏しいときだけ1年償却・即時償却、そうすると、最初の文章は、要するに即時償却を認めていないのかなと読めるのですが。これは重要性があっても即時償却ができるのかどうかという点なのですが、確認させてください。

○斎藤部会長

どうぞ。

○辻前企業会計専門官

この内容自体は連結原則の内容を持ってきているというような認識でございますので、それと同じように取り扱うというように考えておりますが。

○斎藤部会長

どうぞ、金井委員。

○金井委員

考え方としましては、20年以内であれば何年でもオーケーというわけではなくて、当然、効果の及ぶ期間なり適正な年数を考えるということが前提になっておりますので、ですからその結論が、1年という結論がもしあるとすれば、それは即時償却という選択肢もあり得ないことではないと思います。ですから、20年以内では考慮しますけれども、何年でもオーケーですよという意味で、前半の部分が書かれているわけではないと私は理解しております。

○斎藤部会長

どうぞ、川村委員。

○川村委員

そうだとしますと、明確化を図る観点からは一応原則として効果が及ぶ期間内で償却する。ただし20年を超えてはならないというような書き方にした方が――どこかで書いているのかもしれませんけれども、よろしいのではないかと、ただ、ここだけ読みますと、もう何年でもよいというように読めてしまうのではないかと、単純な質問ですが、ご検討いただければと思います。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

黒川委員、どうぞ。

○黒川委員

今のところは、もう一度確認しますと、のれんの方、その一つ上の4のところとほぼパラレルだと思うんですね。ですから、4の方から先に読んでいったときに、その後に5が来るということで、同じだと思いますが、4の場合も償却ということを考えたときに、これを何年で償却するかというときには、今、川村委員がおっしゃったような有効な期間で償却するということはこれで当然読めるわけですね。それで、そのときに金井委員がおっしゃったように、そのとき何年になるかというときに、1年を含んで最大20年の中で選択、そのときに適正なものが選ばれる、ただし、重要性がない場合には、例えば3年とか5年というような数字が適正な年数だったとしても、重要性がないから1年で償却してもよいと、こう言うのが通説的な解釈ですよね。ですから、それを受けて、5番目も同じように、やはり前半部分だけでいかないで、非重要性といいますか。それをあえて入れている。ですから処理の仕方が違うということですね。規則的な償却の方と非重要だというところの一括でというのと、そのように読んでいる。これは連結のときもそうだろうと思います。連結を持ってきたということですけれども、ここはそのように読むと。

○斎藤部会長

なお検討させていただきます。松岡委員どうぞ。

○松岡委員

誤解が生じるようであれば、確かにわかりやすい表現に直した方がよいと思いますが、私の理解では通常、償却と言いますと、最低2期間にわたる場合を、どちらかというと念頭に置いているのではないかなと思いますけれども、確かに、一般的に即時償却ですとか、一時償却という使われ方もございますが、基本的に通常の固定資産も同様に償却というと、私の理解では、一般的には2期間以上ではないかなというように理解しておりまして、ただし連結原則でもそうでしょうが、のれん発生年度に金額的に重要性が乏しい場合に限ってその年度で一括償却できると、発生年度の期間費用処理できるというような取り扱いではなかったかと私は理解しております。

○斎藤部会長

大詰めに入ってきますと、だんだん発言が少なくなって時間が余るのですが。安藤委員、どうぞ。

○安藤委員

時間つぶしのようで恥ずかしいのですが、資料の1で少し教えていただきたいというか、表現で何回読んでもよくわからないので、確認になるかもしれません。

4ページの上の新たに追加したアンダーラインの部分ですね。ジョイント・ベンチャーに絡むところですが、その二行目からです。「同一事業を専業とする子会社同士の合併など様々な形式がとられるが」、その後、「いずれの結合当事企業も結合後企業を共同支配し、他の結合当事企業から実質的に支配されない」云々とあります。ここで言っている、三行目のいずれの結合当事企業という場合は、これはその二行目の子会社のそれぞれの親会社のことを言っているというようにとってよいのですか。それから、その次の他の結合当事企業という意味は、これはあるいは一方のという意味なのか、そこがわからない。要するに三行目がよくわからないんですよ。

○辻前企業会計専門官

文章の表現は言われてみるとおかしなところがあるかもしれませんので、また検討させていただきたいと思います。

○安藤委員

場合によったら、他の結合当事企業というこのフレーズをとった方がよいかもしれないという気もしますけれどもね。いずれの結合当事企業の持分もその結合前後で継続していると考えたから、と言った方がすっきりするのではないかという気もいたします。

○辻前企業会計専門官

はい、ありがとうございます。

○斎藤部会長

梅山委員、どうぞ。

○梅山委員

質問ですけれども、資料1の29ページですが、共通支配下の取引のところの最後のパラグラフのただし書き以下ですが、ここで込められた意味というのが少しよくわからないものですから、趣旨を教えていただきたいと思います。

○辻前企業会計専門官

ここの共通支配下の取引は、基本的にはその上のパラグラフでは帳簿価額を引き継ぐという取り扱いになっているわけでございますが、親会社の連結財務諸表・親会社の個別財務諸表というように考えますと、親会社の方で見ると、当初子会社を取得したときに、そのときのその時点の時価で子会社の資産・負債を評価してございますので、連結上はその帳簿価額を使用するということになるわけでございますが、それを個別財務諸表の方でも同じように使うと、その最初の子会社を取得したときの時価をもって親会社の個別財務諸表上も処理を行うと、親会社が子会社を吸収合併する場合には、当初、最初にその子会社の株式を取得したときの時価で子会社をこれまで連結してきたというように考えられますので、その連結上使ってきた評価額を使って親会社の方の個別財務諸表上も合併処理を行うと、そのような考え方でございます。

○梅山委員

要するに、平仄を合わせるという趣旨なんですね。

○辻前企業会計専門官

この場合は、その資産、対象となる子会社の資産とか負債を取得したのは最初に株式を取得した時点で取得して、そのときの取得原価があるというような考え方で整理しているということでございます。

○斎藤部会長

確かにわかりにくいんですけれどもね。つまり、この状況を日本語であらわそうと思うと、結構大変なのですが、要するに連結していた子会社を合併した後の親会社の個別財務諸表においては従来、連結上付されていた簿価を引き継ぐという、そのような趣旨だと思うんですね。

○梅山委員

わかりました。

あともう1点ですが、最後の資料1の31ページで、今回、例の商法との関係について文案が入ったわけですが、この調整のスケジュールというのは、これから色々な指針が出る間にこれもあわせて検討されるという理解でよろしいんでしょうか。

○辻前企業会計専門官

この基準が実際に施行されるまでの間には、問題が生じないように解決を図りたいと、そのような意味でございます。

○梅山委員

よろしくお願いします。

○斎藤部会長

他にはないでしょうか。

もしお差し支えなければ、極めてクリティカルな問題を取り上げて、今日もご検討いただきたいと思います。それは当然、ご想像がつくと思いますが、資料2でいきますと、4ページの注の3にあるような問題でございます。つまり、その文章を読みますと、結合後企業に対して各結合当事企業の株主が有することになった議決権比率が等しいということの意味でありますね。それが当該比率が50対50から上下一定の幅の範囲内にあることをいうということで、その一定の幅について上下2.5パーセントポイントという数字と、括弧書きで上下5パーセントポイントという数字とが入っておりますが、ここを決めないことには最終的に基準は決まらないということでございますので、その点の議論に入っていただいてよろしいのではないかと思います。

これはご発言多いと思いますが、どうぞご自由に。

川村委員どうぞ。

○川村委員

少し趣旨からは外れるかもしれませんが、パーセントポイントという言葉が入っていますが、ポイントというのは要らないのではないかと思うんです。

○斎藤部会長

どうしてですか。パーセントといいますと、出発点といいますか、基準点に対しての比率になりますので、普通このようなものは全部パーセントポイントというのが慣例だと思いますが。

○川村委員

わかりました。

○斎藤部会長

伊藤委員どうぞ。

○伊藤委員

その前に、この2.5というのは何で決めたんでしたかね。そこを少し聞きたい。何か確証があって、ある種のデータがあって、統計的に何かこれが多いと、カバレッジが多いんだということで出てきたのか、いや、せいぜいほんのわずかぐらいということでの1割程度とか、そのように考えてか、どのようなことだったですかね。

○斎藤部会長

別に何か統計的な根拠があるとか、そのようなことではございませんが、要するに誤差の範囲ということでございますので、上下2.5というと、あわせて5%。5%を誤差の範囲と見るというのは一つの案でございますね。それに対して、上下5%というのはやはりそれではというご趣旨で、あわせて10%を誤差の範囲と見るということです。

○斎藤部会長

遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員

毎回同じことばかり言って、もういいかげん嫌になってきましたが、どうしても私はわからないのでいつも同じことを言っているのですが、なぜ、持分の継続の認識があって、その後で実質的な支配の有無を判断するのかというところがわからなくて、株主にとって自分の持分が継続しているかどうかというのを、議決権比率で本当に判断するのだろうかと、まずそこからの疑問がありまして、したがって、その比率では律し切れないと思います。むしろ、実質的な支配はあるかどうかということで、そこだけで決めるということが正しい姿なのではないかなと思います。そうすると、反論として、今まで出てきているのは、アメリカで濫用があったとか、それをチェックできないとか、監査が対応できないとかそのような話があるのですが、いずれも余り説得的ではないのではないかなと思っております。

○斎藤部会長

そうすると、その数値基準の話の前提として、そもそも数値基準を議論することをやめようというご提案でございますね。

ご発言はございますでしょうか。

万代委員、どうぞ。

○万代委員

資料の1の1ページの下から7行目の真ん中ぐらいから、「そこでの審議は、何よりも我が国の実態に適合し、かつ、その考え方が国際的に理解される企業結合会計の基準を設定する必要がある」と、今のご発言というのは、その前半部分というのをまさに私もそのとおりだと思いますが、「かつ」以下ですね、もし実質的基準だけで濫用されないようなルールがもしできるのであれば、私はそれにこしたことはないと思っております。ただ、それが果たして可能かどうか考えた場合に、どうも無理ではないかというのがワーキングの結論だったわけですね。そのために数値基準を持ってきているというように私は理解をしております。したがって、前半の「我が国の実態に適合し」だけを強調されると、どうももうワーキングの最初に戻らざるを得ない、あるいはIASBにお任せするといいますか、そちらの基準にのらざるを得ない、このように私は理解をしております。

○斎藤部会長

どうぞ、引頭委員。

○引頭委員

すみません。すごく基本的なところに立ち返ってわからなくなってしまったのでが、今の問題となっている、持分が継続しているかどうかということで、プラスマイナス2.5か5にという話なのですが、その下にジョイント・ベンチャーというのがございますよね。これはだれの持分でもなくて共同支配下にあるものだということであるわけですけれども、資料2の4ページの注の4ですよね。下の1、2、3、4ではないときにはこのような規準で持分の結合でいいよということになっているわけですけれども、この規準を見ると、何となくジョイント・ベンチャーの規準と非常に酷似している、要するに役員がどちらかが過半数ではなくて両方とも同じぐらいいるとか、どちらかが有利ではないとか、確か、そのような記憶があって、そうなると本当に企業の形とした場合、ジョイント・ベンチャーは上のような形と何が違うのかなと、どのようなケースで考えられるのかなというのが少しイメージがわかなくて、それがわかればもう少し比率のイメージもわくかなと思うんですけれども、すみません。

○斎藤部会長

万代委員、どうぞ。

○万代委員

今のご質問ですけれども、我々が一番危惧したのはジョイント・ベンチャーというように企業の側では言っている、共同支配だと、ただ言っているだけではだめですよと、むしろ仮に企業の方がこの結合はジョイント・ベンチャーだと言ったとしても、実質的な支配関係が存在しないかどうか改めて確認をして、その上でそれを満たせればここでいうジョイント・ベンチャーの形成と考えますよと、そのような理解でございます。

○斎藤部会長

どうぞ、伊藤委員。

○伊藤委員

まさしく今のところは議論の分かれるところなんですね。私は前から言っているんですけれども、日本の今の企業の結合形態というのは、統計は出てないのですが、しかし私の実際の経営の色々な方々の話、あるいは我々の会社の場合で考えてみても、ジョイント・ベンチャーは物すごく多いんですね。しかし、ジョイント・ベンチャー契約というのはアグリーメントをするけれども、そこにはもちろん対等合併とうたっておりますが、しかしながら、幾つかの附帯事項がついておる。それを詳しく調べていって、買収かどうかというのを判定して、つまり取得かどうかというまで結論をした上で、企業会計をやっていくという意味合いがあるのかなというように私は思うわけですよ。

つまり、もちろん会計というのは、基本的には、そのような濫用されるということを排除しなければなりませんが、会計というのは、これは税と少し違うと思うんですね。企業経営の原則というのは、やはり前から申し上げていますが、正々堂々と企業経営者になるのであって、それを要するに、税が租税回避をいうようなことを考えて、会計を考えていくのが会計の本筋なのか、そこは少し違うような感じがしてしようがないんですがね。

ですから、やはりジョイント・ベンチャーが非常に大きくてというのは、実際、大企業同士の合併の場合は対等が多いと、それ以外のところはほとんど、要するに買収というのはあり得ると思いますけれどもね。企業がジョイント・ベンチャー・アグリーメントを結んでいる趣旨というのは、対等というのが多いんですよね。そこにうたわれている基準というものが、それをさらに詳細まで分けていくとなってくると、余りここでジョイント・ベンチャーをうたっていることの趣旨が非常に薄れてくるような感じがしてしようがないんですがね。

そこで、最初の、先ほどおっしゃった文章のところですが、やはり、「当審議会は、このような状況を考慮し、」云々と述べてきて、「何よりも我が国の実態に適合し、」というのを先に書いているんですね。「かつ、その考え方が国際的に理解される企業結合会計の基準を設定する必要がある」と、順序は我が国の実態が先ではないか、ですから、これが私はベースであって、その上で国際的に理解される企業結合会計の基準を設定するべきであるというように、我々が今まで2年間やってきた苦労というのは、何とかして我が国の実態をいかにこの中に色濃く残しつつ国際的な調和を図ろうかということを苦労してきたわけですよね。最初から国際的に理解される企業結合会計を基準にするのは、2年間もかける必要はなかったと私は思いますね。ですから、そこは先生方の、一応ご理解賜りたいということですね。そのような意味で、ですから2.5とか、私は余り数字はもうどうでもよいのではないかと、50・50に決めたと、もうそれだけでよいというように、あとは実質を入れた方が、また蒸し返すもとになるから怒られてしまいますから。もう大変よくできているので、私はもうこれでいいと思うけれどもね。2.5とか、あるいは5と、これに固執する必要があるかなと思うんです。

○斎藤部会長

50・50で決めたらそれで決まってしまいますけれども、よろしいのでしょうか。

○伊藤委員

ですから2.5というのを認めてもね。いやむしろだから50・50でやって、それから実質をある程度みてあげるというようなことではだめなんでしょうかということなんですね。

○斎藤部会長

いやいや、実質を見るために数値基準に幅を設けているんです。

○伊藤委員

そこのところなんですな。

○斎藤部会長

それから、今、伊藤委員のご発言にございましたが、「我が国の実態に適合し」の後に、「かつ、その考え方が国際的に理解される」、「かつ」でございますから、これは全く同じなんですね。

○伊藤委員

結局、その上に立って、その考え方が国際的に理解される、「かつ」というのは平等だという位置づけを占めたんですね。

○斎藤部会長

そういうことです。

○伊藤委員

前々から、もう同じことを何回も言っていても何なんですが、基本的には大勢の赴くところでも結構ですから。

○斎藤部会長

万代委員、どうぞ。

○万代委員

実はおもしろいお話をひとつさせていただきますと、資料2の4の一番上の9が見え消しで消されていると思うんですね。実はここに何が書いてあるかというと、これは対価の種類の判定の基準の一つだったわけです。それで、結合の合意成立の2年前から結合完了までに議決権付普通株式の持分請求権を変動させていない、これは確か、APB16号で入っていたものだと思いますが、実はこれをなぜ消したかという考え方を申しますと、これは目的としては企業結合をやると、ただし、今の例えば企業の大きさが等しくないから、今のままで結合すればこれはパーチェス、取得とならざるを得ない。仮に小さい側の企業が実際にきちんと増資をして、等しい大きさになればプーリングを使うと。この9を消したというのがどのようなことかといいますと、オーケーということなんですね、それを行って。つまり実態としてプーリングに適合するように実態を変えたんだから、確かに目的からいうと、今のままだとパーチェスだからプーリングを使いたいからという、何となく少しいかがわしいかなという感じもしますけれども、経済的実態自体を変えたわけですから、それはプーリングで処理してよいのではないかというのがワーキングの結論になったわけです。したがって、あえてこれを消したということは、先ほど例えばジョイント・ベンチャーのときにはもう実質も見なくてもよいのではないかというようにおっしゃられたわけですけれども、ジョイント・ベンチャーの契約の中でむしろ役員の数を対等であると、そのような決め方をなさればよいわけですよね。つまりそれは実態をきちんと実質基準に合わせていくということですから、それを我々は否定する気は全くないわけでして、多分、伊藤委員がおっしゃっていることは実務の方でこれに合うように実態を変えれば、それでプーリングは使えると、このような理解であります。

○斎藤部会長

逆瀬委員、どうぞ。

○逆瀬委員

今の万代先生のお話で、相当、要件が実態で余り厳しくならないような配慮がされたというようなご説明でもありましたけれども、ただジョイント・ベンチャーではなく、公開会社同士の結合のパターンの場合には、今言われたような9項の緩和の要件もそう簡単になかなかできないこともまま多いのでないかというようなこともあるので、今の流れですと、数値を見て、2.5か5かわかりませんけれども、その狭いパスをすり抜けないと、直ちに取得、パーチェスと、このような判定式なので、そこは昨今の我が国の今行われている企業再編の数々の中で、それはスムーズに進むかどうかと、全然、会計とは別の尺度の話ですけれども、そのようなものも配慮の一つに入れていただきたいというように考えてまして、2.5では、あるいは5では企業再編の道が狭くなるという恐れが大だという印象を持っております。

以上です。

○斎藤部会長

他にご発言は。引頭委員どうぞ。

○引頭委員

色々ありますが、比率の方ですが、50・50でぴたっとやってしまうのは、実際、資産評価するときに50・50になる可能性というのは非常に低いと思いますので、アローアンスはやはりあった方がよいとは思います。ではどこまでかということなんですけれども、さわさりながら無制限に認めるのは少しおかしいとは思いますし、それは国際的な調和という点でも、幾ら今、日本が厳しくても少しどうかなと、株式市場の点からは思われます。ただ、確かに大きな企業同士が一緒になるということもあるかもしれませんけれども、一般的に国の方針といたしましては企業再生ではなくて、事業再生だということでございますよね。そうであれば、ある意味、ジョイント・ベンチャー契約のようなことで逃げられるところもあるかもしれないということを考えますと、それでさらに資料1の11ページ目の、少ししつこいですが、(4)のジョイント・ベンチャーの形成というところですね。ただし書きのところで、ジョイント・ベンチャーの形成か否かの判定については、共同支配であることが契約から明らかですから、議決権の判定は行わないとここにも書いてありますので、そのような意味では、部門再編につきましては――事業再編については一応救えるというように私は読めるかと思います。企業だけは救えないかもしれませんけれども、その場合は仕方がないと、一応、世界の流れがあるのではないかというように思います。

○斎藤部会長

遠藤委員、どうぞ。

○遠藤委員

会計基準に合わせて企業の経営を変えていくというのは、逆の発想ではないかなと今お聞きして感じたのと、それから、数値基準を外して実質的な支配関係の有無だけを見ると、濫用が起こるということなんですけれども、果たしてそのような濫用というのは起こり得るんだろうかと、資料の2の4ページ目に実質的な支配関係を見るメルクマールが出てくるわけですけれども、例えばこの要件ですね、少なくとも2年間続いていることを要件とするとか、色々なことでやっていけば、合併した途端に支配関係に持ってきたりとか――そのようなものが濫用だとおっしゃるんだと思いますけれども、そのようなものはチェックできるのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。

○斎藤部会長

万代委員、どうぞ。

○万代委員

持分プーリング法が濫用されるかどうかということは、既にもうこれは歴史が証明しているのではないでしょうか。諸外国の例を見たら、それに困って、とうとうああいう方向に行ったわけでして、私はやはり歴史に学ばないとしようがないのではないかなという気はいたしております。

○斎藤部会長

他にご発言はないでしょうか。どうぞ。

○辻前企業会計専門官

説明の補足として、これまで説明していなかったかもしれないので補足させていただきたいのですが、今ごらんいただいている4ページ目の注の4の実質的支配の要件の中の項目3で、結合日後2年以内に一方の結合当事企業の大部分の事業を処分する予定があるというのは、大部分というのはもう、ほとんどすべての事業を処分するというか、要するに事業の結合とは何か呼べないような結合が生じた場合という、極端な場合のことを意図してこのように書いてございますので、その点はAPBの16の内容と違ってきているという点は一言申し上げておきたいと思います。

○斎藤部会長

都委員、どうぞ。

○都委員

先ほどの遠藤委員のご意見に対して、私も、必ずしも諸外国のように目に余るような濫用が出てくるかといえば、日本の多くの企業がそれぞれ今まで、会計基準を作った意向というものを重視しているということを考えれば、目に余るような濫用ということは出てこないと思います。ただ、しかし、企業結合するというときは、企業も多くの場合、生きるか死ぬかのようなことも結構あるかと思いますので、結果としてその一部について、例えば非常に持分比率が近いのに、時価に評価替えしたいようなときに、実質基準のところを結果としては調整したような形にしてパーチェスを採用する。逆のケースも起きるかもしれない。それが結果としてレアであっても出てくる恐れがあれば、やはりそこに、ある歯どめをせざるを得ない。やはり日本に持分プーリングを残すということは、海外の基準から見れば違う部分がございますので、そのかわり違うけれど、我々としては、そのような恣意的なところをきちっと排除したシステムになっているということは、制度として担保せざるを得ないということで、私はやはり数値基準は残さざるを得ないと、これは前回申し上げましたけれども、改めて申し上げたいと思います。

○斎藤部会長

伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

つまりここでの議論は、50プラスマイナス2.5とか5というところに意味があって、つまりそれをもう50対50にするということを私が言っているのは、結局それは実質支配を重視するという意味なんですよね。ですから、その実質支配をあえて外すためにここで若干のアローアンスを残そうということなわけですな。そうすると経営サイドとしては、そのアローアンスが非常に企業の合併のトリガーになっていて、ということが会計が経営を要するにコントロールしていくということになる、つまりこのわずかな誤差のところで企業経営が考えなければならないというのは、どうももう一つだなという感じがするわけですよ。ですから、遠藤委員が話したように、本来、合併における、企業自身の対等合併というのは50・50というのを前提にするというぐらいにして、それは一応の前提であると、実質支配でもって内容を見るんだということの方が実際の経営ではないかという感じがするんですが、余り杓子定規に経営を縛るということが意味があるのかと、おっしゃるとおり、確かに過去色々な形で悪用されたことがあったかもしれない。しかし、悪用されたことがあったからって、日本はそのようなことのためにがちがちになる必要があるのかということなんですな。

○斎藤部会長

ご発言のご趣旨を確認させていただきますが、50・50をまず言っておいて、そして実質的な判断をするというご趣旨は、ここのタタキ台で書いているように、まず数値基準を第1次スクリーンとして、その上で第2次スクリーンをかけるということではなくて、いわば50・50も実質判断を並べている要件と同列において、そのウエイトづけをしながら全体として考えると、そのようなご趣旨ですね。

○伊藤委員

そのようなことであります。

○斎藤部会長

その場合には、しかし、条件のウエイトづけが必要になりますよね。50・50を基準にして、例えば一方が明らかに持株比率が多い。けれども、他の実質基準の要件を見ていると逆になるというときに、その要件のウエイトをどう考えるかという問題が新たな議論として登場しますね。

○伊藤委員

ですから、ここで蒸し返してもいかんですけれども、本当は我々の気持ちとしては実質支配が先であって、要するにその後が50・50というような――50・50というのは一つのベースではないかという程度の意味づけだったんです。いや、先生のおっしゃるとおり、今はもう既にそれで第1次、第2次的にそれがきちっと決まっている。そのような産業界としての要望があるということを十分ご認識した上で、これを最終的に決着していただくということを十分認識していただけば、私はそれはそれでよいのではないかと思うんですけれどもね。つまり、もろ手を挙げてこれに賛成であって、それをプラスマイナス2.5で決着したということではないんだということをよくご認識いただきたい。

○斎藤部会長

小宮山委員、どうぞ。

○小宮山委員

今、実質基準と言っている意味が少しはっきりしなくなったんですけれども、これは正確には実質支配がないことを確認できればいいんですよね。ところがないことを確認するほど世の中に難しいことはないし、チェックできるというのは現実的にはチェックできないだろうと思うし、ある部分、この部分というのは作文で済む部分が正直いってあるというように要件的に思いますし、やはりそのような意味では比率基準・数値基準を入れることは必須だろうというように――監査する立場から考えると、そのように思いますけれども。

○斎藤部会長

どうぞ、松岡委員。

○松岡委員

一方で、この部会で検討するに際しては、連結との整合性というのも非常に重視しているはずでございまして、連結上の取り扱いがどうなっているかというと、やはり議決権を中心に基本的には50%・過半数を超えた場合には逆に立証しない限りは連結子会社とすると、確かに一つの目安として40%プラスアルファで、というのはありますけれども、それは今の基準では合併だけを取り上げているわけではございませんで、比率を考える面では確かに、合併の場合と取得の場合というのは必ずしもイコールではないということは重々理解しておりますけれども、やはり事実上運用するに当たっては、その連結との整合性も含めまして、何らかの数値基準はやはり必要なのではないかなというように私は強く感じております。

○斎藤部会長

伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

それはそのとおりであって、全く無視しているわけではなくて、私は前回申し上げたように連結のときの今の我々の考え方は、やはり40が一つの目安ですよ。少なくとも40は超えていなければならないだろうと、その上で実質的に支配されているかどうかというのを見て連結の基準にして、CPAとやれ交渉し、了解を得ているわけですね。ですから全く無視ではないけれども、だんだん細かい50プラス2.5とか5%とかいう細い枠の基準の中だけでそれが第1次的に全部決まって、実質が完全に第2だというような決め方ではなくて、今の連結の基本の考え方は一応の数値基準はあってもそれはもっと幅が大きいわけですよ。40ぐらいのところを一つの考え方にして実質が相当色濃く出てきているわけです。それぐらいよくわかるのではないですかということは、経済界の意向だと私は思いますよ。私個人は、そう思いますが、いかがですか、経済界の方々、皆さんのご意見というのは。

○斎藤部会長

ご発言ございますか、逆瀬委員。

○逆瀬委員

今回の構成は、まず数値を見て数字をそこをクリアしたら今度は実質のところで少し見て、そのような流れで今できていると。けれども、先ほど申し上げたように、きつきつだと言っているわけです。それで、公開会社の場合に限ってだろうとは思いますが、経営判断に、相当影響を与えるということが懸念だと申し上げているわけです。したがって、2.5・5、今二つ数字があるわけですが、この2.5%がそのような意味を持つとは到底、理論的には思えないわけですけれども、ただ監査の観点からもご意見がありましたように、何か数字がほしいとか、数字あった方が安心だというようなことであれば、数字を残すのは別にやぶさかではなくて、少し緩くしてほしいと、このようなことになるわけですね。

○伊藤委員

要求するのか、あるいは言っている50・50だというのを一応の前提というぐらいの構成にするかですね。

○逆瀬委員

いやいや、この構成だと数値基準をクリアしたかと、してなかったらその瞬間に取得にいきますから、50・50ということは、デジタルにうたわれますと、もう身動きとれないんです。

○伊藤委員

一応の基準を、としてね。

○逆瀬委員

したがって、そのステップをなくすんですね。なくすわけです。そのような構成になると、また。

○伊藤委員

1から出直さなければならない。

○逆瀬委員

はい、ですから少し数値基準を緩めるといったような配慮が全くできないものかどうかというのを検討していただきたいというように思いますけれども。

○斎藤部会長

西川委員、どうぞ。

○西川委員

議決権比率という数値基準と実質基準というものがあるという話なのですが、その議決権比率をまず持ってくるというのは、議決権比率というのは恐らく最大の実質基準だという考え方と言えるんだろうと思うんですね。ですから、それを2段階の最初の段階に持ってくるというのは、そうおかしな話ではないだろうという気がいたします。そのような中で、この2.5か5という議論には全然、入っていかないような状況ですけれども、実際にその5%というのをとりますと、45と55のような話になるわけですけれども、やはりそうなるとかなり見た目も、取得したのはどちらかというのは明らかになってきますので、2.5がよいかどうかは別にしましても、5まで延ばしておくというのがよいかどうかというのはかなり疑問があるのではないかというのが一つあります。

それから、そのような意味で私はジョイント・ベンチャーのところで契約があるから議決権比率の判定を行わないというのは、それが契約の中でやはり議決権比率50・50にしておくのではないかなという気がするので、ここはまだ納得はいっていないのですが、全体的な話の中では数値基準を最初に持ってくるというのは、一応理解できるのではないかというように考えています。

○斎藤部会長

ありがとうございました。

この問題は、伊藤委員おっしゃるように非常に長い時間をかけて議論してきたことでありますけれども、私としては2点をやはり申し上げたい。

1点は、先ほど松岡委員からご発言ございましたけれども、連結の問題とこの合併の問題というのは実質的に非常に深くかかわっているということですね。その意味で、連結が数値基準を使って連結範囲を決めて処理をしているという、そのやり方は基本にならざるを得ないだろうというようにまず1点思っております。

もう一つは、これは連結であれ合併であれ同じことですけれども、企業結合の問題と、それから新規の設備投資というのは非常に近い関係にございます。他の生きている企業を買収するかわりに、場合によっては設備投資を自ら行って同じ事業に進出することも可能であります。もし、設備投資を自ら行ったケースでは、当然ながら結果はパーチェスと同じになります。したがいまして、企業結合の中でも自ら設備投資をしたのに近い、それに類するケースはやはりパーチェスになっていくだろうと思うんですね。むしろそこでパーチェスを使わないケースというのは、決して一方の企業が設備投資をしたのと同じではない――どちらが設備投資だかわからない、そのようなケースであれば、これはパーチェスを機械的に適用するのはおかしいという話になりますが、そうでなくて、一方が設備投資をしているのと同じ状況だというのであれば、これは考え方としてパーチェスに近い結果になることは避けられないというように思っております。そのような問題との整合性を考えますと、やはりそれなりの基準を設けて一定の幅でプーリングの可能性を探るしかないというのが、私の基本的な考え方でございます。

○伊藤委員

いや、もう先生の言うことは大変よく理解できますけれども。もうこのあたりで了解して、経済界として了解するところ、あるいは経済界としてこのような意見が十分あったということを踏まえて、そしてこの問題を決着させるという形にするのか。もうここまでやってきたのですから、もう1回もとに戻すというわけには。

○斎藤部会長

遠藤委員どうぞ。

○遠藤委員

それは、最終決着するときには経団連のしかるべき機関で決定していただかないと、私はこれでいいですといういうことは言えるわけがないのですが、先ほどの斎藤先生のご発言もありますが、対等合併という、これまでの経営慣行と言うんですかね、それを本当に否定してしまってよいのだろうかというのが基本にありまして、何度も同じようなことを言っているわけなんですけれども、もう一つは、連結との関係を言われるわけですけれども、連結の数値基準とこちらの議決権比率は全く違うので、どの程度のアローアンスを設けるべきかと言うのは非常に難しいわけですけれども、難しいがゆえにあえて決める必要ないのではないかと思っているわけなのですが、実務家の感じとしては5パーセントポイントでも少し小さすぎると、もう少し広げてほしいというのが本音だろうと思うんですよね。そうなりますと、どの数字が正しいのかどうかという議論になりまして、結局のところは私が何度も主張している実質的な支配の議論に落ち着いていくのではないかなと思うんですよね。監査上も難しいとか、そのような話があるんですが、連結でも監査やっているわけでございまして、どの辺に難しさはあるのか私にはとんと理解ができないということなんでございます。

○加古会長

少しいいですか。遠藤委員でも伊藤委員でもお教えいただきたいんですけれども、言葉から言えば、議決権比率が等しいというのは50%・50%以外にないんですよ。等しいというんですから。そこでお聞きしたいんですが、2.5%前後にすると、アローアンスで持つと何ができて何ができないのか。5%にするとこのようなことはできるんだということを具体的にお教えいただくと非常にぴんと来るんですが、いかがでしょうか。

○伊藤委員

大変先生から難しいご質問されたんですけれども、つまり経営やるときに、やはり50・50でいくのか、マジョリティをとるのか、これは当然考えますよ、経営は必ずや。しかし、ここは日本的経営の非常に妙なところでして、つまり合併してアメリカのように企業を買収して、そして解散してその会社をつぶしていいところだけを取るという経営のやり方も最近はやってますけれども、それはベンチャーだとか幾つかの例外的な企業で、物づくりの代表的な企業を例にとって、この企業結合会計を中心に考えるのか、あらゆる企業に適応するより普遍的なものを考えていくのかでずいぶん違ってくるんですからね。しかし、やはりまず50・50でやるかどうかということは、おっしゃるとおり決して経営は無視はしておりません。しかし、それよりも何よりも、仮に50・50が40と60になったとしても、そこでの例えばトップをとるとか、あるいは経営陣については、ここは力関係があるんですから、要するに実質的な、つまり例えば出資比率は低くても発注は全部こちらが握っているとか、色々なことを経営は総合的に考えてやるんですよね。

したがって、出資比率というのは明らかに重要ではありますが、それだけではないですよ。それだけではないと。ですから、それが49.5とか48にしないと、何となくそれが考えられないということをやるとしますと、これは大変妙な形になるわけですな。ですから先ほどの引頭委員ではないけれども、色々資産をこうやって計算して、たまたま50にならないようなこともあるかもしれませんけれども、まずは出資をどうするかというときには必ず経営権を考えますけれども、それと同時に色々な意味での実質支配のやり方を考えます。先生の答えになったかどうか知りませんけれども、その両方とも考えてやっていますということなんですよ。

○斎藤部会長

私自身は基本的には企業会計の問題を考えるときに、ポジションの実質的な性格をきちんとつかまえるということが、情報のレリバンスを高める上で最も重要なことだと思っております。その意味で、ポジションの実質的な性格をあえて無視して、一律に何か画一的な基準で数値化するという一部に見られる方向については、私個人は非常に強い抵抗を持っております。

しかし、そうはいうものの、実質判断ということになりましてそれだけを強調しますと、そもそも企業会計というのは実質を何かある種のパターンで数値化している仕事でございまして、どこかである種の妥協といいますか、トレードオフが生ずるわけですね。それをどこで決めるかと今議論をしているわけでありますので、私としては何がしかの数値を一応の目安としてその枠内で実質判断をするという方向をとるのが望ましいのではないかというように強く感じている次第です。

その場合の、では第1次スクリーンの幅として、考え方としては余り広くし過ぎますと、これは文字どおりざるであって、数値基準を設けた意味がなく、数値基準以外の実質的な判断の要素がドミナントになってしまう。それはやはり好ましいことではないと思うんですね。先に西川委員が言われたように、議決権というのが最大の実質基準でありますので、そこがほとんどバインディングにならないようなものはやはり困る。しかしその一方で、余り数値基準を厳密にし過ぎますと、これは数値によって、例えば取得側を決めて取得と判断した場合でも、実質が全く逆転してしまうということは当然あり得るわけですね。そのようなケースがなるべく生じないようにするためにはどのくらいの幅でアローアンスをとったらよいかという問題が、今まさに検討しなければならない論点でございまして、私は別にここに出している2.5にこだわるつもりはもちろんございませんが、その辺について忌憚のないご意見を伺って、何がしかの調整ができればというように思っております。

○伊藤委員

私は先生のおっしゃることよくわかるので、例えば、この審議会というのは分け方としては原則50・50とかというように決めて、あとはむしろ運用規則と申しますか、そちらの方のところで、もう少し詰める方がよろしいのではないかというように思いますが、そのような意味でのことなんです。つまりここでもう50プラスマイナス2.5とか、50プラスマイナス5とまで、それがこの議論の中心になるだろうかと、つまり審議会というのはその精神がきっちりうたわれてあれば、あとは細目、もしくは実施基準のところでというようにはならないのですか。そうすると、経済界としてもう少しこの問題だけでもう少し色々比較検討はできないかなという感じがしないわけではないわけですね。

○斎藤部会長

もし実施基準、あるいは適用指針のようなレベルの話になりますと、作業はASBJの方に回ってまいりますが、別にそれを嫌っているということではなくて、本基準で何も決めていないときに、それを実施レベルで決めるときには、非常に慎重にならざるを得ないですね。ですから、むしろ伊藤委員のご懸念とは逆の結果になる心配は私はあると思います。

予定した時間が近づいてまいっておりますが、この件は今ここで決着するわけにはまいりませんので、次までに決着できるようなスケジュールでそれぞれご検討をいただきたいと思います。

特にこの場で今、発言をなさりたいというご希望はおありでしょうか。

長坂委員、どうぞ。

○長坂委員

全然違う話なのですが、先ほどの、のれんの20年以内の償却の話なんですが、実務的には20年以内ということで合理的な有効な期間を定めるというお話なのですが、どのような条件を持ってきて定めるかというのは結構悩ましいところでありまして、これは何か基準の話ではなくて指針の話なのかもしれませんけれども、何らかの、どのような条件とか、どのような方法によって有効期間を定めて償却期間を決定するというようなものをどこかに入れていただくと助かるのではないかなというように思いますが――難しいお話だと思いますが。

○辻前企業会計専門官

ワーキンググループで検討をお願いはしようかなとは思いますけれども、現在の今の基準案の構成でいくと、やはり適用指針のレベルの話ぐらいになってこようかなと、既にかなり形としてでき上がっておりますので、その上で細かい話という位置づけになるのかなと、今そのような気は少しいたしております。

○斎藤部会長

それでは、本日お示しいたしましたタタキ台につきましては、さらにワーキンググループを開催いたしまして、ご意見等を踏まえて、修正・検討を加えたものを次回の部会に提出できるように作業を進めてまいりたいと思います。

ちょうど時間でございますので、本日の部会はこれで終了させていただきます。

なお、本日の審議について、その後お気づきの点やご意見等がございましたら事務局の方にお寄せいただければと思います。

次回の部会は3月27日の木曜日、14時からを予定しておりますが、詳細につきましては改めて事務局からご連絡申し上げます。

なお、次回の部会でもし仮に審議が終了しなかった場合――次回の部会で終了することを期待しておりますけれども、もし終了できなかった場合には、その次の部会を4月4日の金曜日の15時から予定したいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

本日はお忙しいところを大変ありがとうございました。

これで散会させていただきます。

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