平成13年6月1日
金融庁

企業会計審議会第18回第二部会議事録について

企業会計審議会第18回第二部会(平成13年5月18日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

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企業会計審議会事務局


企業会計審議会第18回第二部会議事録

日時:平成13年5月18日(金)午後1時31分~午後3時31分

場所:中央合同庁舎第4号館10階共用第一特別会議室

○脇田部会長

定刻になりましたので、これより第18回第二部会を開催させていただきます。

本日は、前回の部会でのご意見を踏まえまして、監査基準案を修正した部分と、前文につきましてご検討いただきたいと思います。

なお、本日資料としてお配りしたものも、未だ検討途中のものでございますので、委員限りとさせていただきます。これに基づきまして、本日もいろいろとご意見を賜りたいと思います。

それでは、まず事務局から、前回お示しいたしました監査基準案の修正につきましてご説明をいたしたいと思います。それでは事務局からお願いいたします。

○多賀谷課長補佐

それでは、まず監査基準の方の改訂案につきまして修正をご説明させていただきます。お手元の資料2をご覧いただきたいと思います。ここでは、今回は3カ所修正をしてございます。

まず第1点ですが、1ページ目、この第一、目的の文章表現について下線を付した部分でございます。ここで「合理的な保証を得たとの監査人の判断を含んでいる」というふうに語尾を修正しております。これは、これまでも大変議論をいただいたところでございますが、保証を与えるというような表現ですと、どうしてもだれかに対して保証するというような直接的な感じになりますので、監査人自らが保証を得る、監査を通じて保証を得るという、そういうような意味を示しているということですので、このような文章にしたところでございます。このように、自ら保証を得るということで、監査人が自分の意見を形成するということに関することですので、語尾も「含んでいる」というふうに、監査人が表明する意見には「含んでいる」というような、最初の案のような表現になっております。ただ、これが監査証明、監査報告書を通じて、財務諸表の利用者に対しては保証を与えているというように理解をされる。監査基準はどちらにしても、監査人の方の遵守すべき基準ということでございますので、ここではこのような監査人の側の表現をいたしまして、その利用者にとっての捉え方というんでしょうか。それにつきましては後ほどご説明しますが、前文の方で、利用者からは保証を与えていると理解されるのだというふうに記述を加えております。

第2点は、ただいまご説明しました、この目的の文章の修正に合わせまして、前回整合性という観点から加藤委員からもご指摘がありましたので、監査意見のところを修正しております。資料2の7ページをご覧いただきたいと思うんですが、7ページの三、無限定適正意見の記載事項、ここに無限定適正意見の場合に区分に応じて記載する事柄を記述してございますが、この(2)実施した監査の概要のところの表現を、ただいまの目的の表現との整合性を図りまして、下線にございますが「監査基準は、監査人に財務諸表に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めていること」ということと、最後のところですが、「監査の結果、意見表明のための合理的な基礎を得たこと」というふうに「得た」というふうな表現で整合性をとっております。これが第2点でございます。

それから、第3点ですが、最後のページ、9ページになりますけれども、追記情報のところでございます。この表現につきまして従前は、この下線部ですが、意見とは異なることという、ここを明確にして記載するというような表現になっていたんですが、意見とは異なることというのは、意見で言ったことと違うことを言うというような、文章の意味の語感がございますので、これはそもそもは6ページの二の監査報告書の記載区分というところに、この追記情報につきましての性格がございまして、その二の2ですね。ここに「監査人は、財務諸表の利用者の判断を誤らせないようにするために強調することが適当と判断して監査報告書において追記する情報がある場合には、意見の表明とは明確に区別しなければならない」。つまり意見の内容ではなくて、表明ではないという意味を言っておりますので、この趣旨、この表現と似た表現といいますか、それを踏まえまして9ページの方も、意見の表明と明確に区分して記載しなければならない。ここは記載区分が変わるということですので、区分をして記載しなければならないという表現に改めております。

基準の方の修正箇所は以上の3カ所でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

それぞれ3点につきまして、監査基準案につきましてご意見を踏まえて修正をいたしましたところをご説明いたしました。

それでは、引き続きまして、この監査基準についてのご議論は後ほどご一緒にさせていただくことにいたしまして、まず前文の案につきまして事務局から説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○多賀谷課長補佐

それではご説明させていただきます。

資料1をご覧いただきたいと思います。

これが前文の案でございまして、事前に送付させていただいたものから、また若干語句の修正等がございます。全体で16ページということで、非常に長いものになっておりますので、ごくかいつまんでご説明をさせていただきます。

まず一の経緯でございますが、これは審議の背景と審議経過を取りまとめておりまして、説明は省略をさせていただきます。

次に、3ページからが実質的な中身でございますが、二改訂基準の性格、構成及び位置付けでございます。ここでは改訂基準の性格といたしまして、監査基準の性格といいましょうか、これは従来と変わりがない。監査人にとって遵守すべき規範であるものであるということを述べております。つまり監査人の側の規範である。その上で、改訂の目的として、監査環境の変化などに応じて監査体制の充実強化、あるいは国際的にも遜色のない監査の水準の達成、さらに期待ギャップを狭めるというような趣旨を述べております。

次に2、改訂基準の構成でございますが、ここでは主に、日本公認会計士協会の実務指針の整備が進められたことなどから、監査基準を補足するものとしての準則の役割というものがなくなったので、準則を廃止したという今回の改訂基準の構成について述べております。

次に、4ページの一番上のところのパラグラフの最後の部分でございますが、「監査基準とこれを具体化した日本公認会計士協会の実務指針により、我が国の監査の規範の体系とすることが適切と判断した」ということ。「なお、改訂基準の解釈にあたっては、この前文に示された趣旨を含めて理解することが必要である」ということで、広い意味ではこの前文と、この監査基準の改訂されたもの、それから日本公認会計士協会のこの監査基準にかかる実務指針、この全体で我が国における監査の規範を形成するものだということを示しております。

それから3、監査基準の位置付けでございます。ここでは監査基準は監査人の側が遵守すべき規範というものでございますので、財務諸表監査に共通するものであるという趣旨を述べております。したがいまして、例えば商法と証券取引法では、財務諸表の形式ですとか意見表明の事項というものに違いがあるわけですが、監査人の方が監査を受けて監査を行う、そのやり方には違いはないということを意味しております。また、併せて、レビューはこの監査基準の対象としないということを述べております。

次に、三の主な改正点とその考え方でございます。

1が監査の目的でございます。ここでは、4ページから5ページにわたりましてかなり詳細に記述をしてございますが、先ほどの基準案の監査の目的のところの説明となっております。幾つかの事項がございますけれども、5ページの(1)から(5)にわたりまして、まず二重責任の原則を明示したという意義、それから監査証拠に基づく判断、制度により意見表明の形式に違いがあること。これは先ほどの監査基準の位置付けにもありますが、監査人の側の監査基準を遵守するということは違いないんですが、その結果、意見表明の事項、形式等は、例えば商法監査と証券取引法監査では違うということは当然ありますので、それはそういうことの枠組みに基づいて判断をしていけばいいという趣旨でございます。それから、適正意見には重要な虚偽の表示がないとの合理的な保証を得たとの判断が含まれているということ。それから、合理的な保証を得るということは、絶対的ではないが相当程度の心証を得たことを意味することなどを記述してあります。

最後、(5)の後ろですが、なお書きのところで、「監査報告書における適正意見の表明は、財務諸表及び監査報告書の利用者からは、結果的に財務諸表に全体として重要な虚偽の表示がないことについての合理的な範囲での保証を与えているものと理解されることになる」ということで、直接的には保証するというものではございませんが、間接的といいましょうか、反射的に利用者にとってはそのような理解がされるということになるんだということを加えております。

2一般基準の現代化について。ここは、一般基準は基本の基本でございますので、基準のところを読んで、そのままなんですが、啓蒙的な意味もございますので、説明を一応置くことといたしました。6ページにそれぞれの項目が書いてございます。

まず(1)は、前回も基準案の説明でございましたが、職業的懐疑心についてでございます。これはあくまでも正当な注意義務という前提がございますので、その中で特に強調をするということを述べております。

それから、(2)は不正への対処の明確化。これは言うまでもないと思いますが、監査人は不正についての特段の注意を払うんだという趣旨。これは基準の方に反映されているところでございます。

それから、(3)は監査調書の重要性の強調。これは、監査調書というのは、説明責任を果たすためにも非常に重要なものであるという趣旨でございます。

それから、(4)が監査の質の管理の明確化を述べております。ここは前回の部会におきまして、論点整理では新規の監査契約にかかわることについて記載してあるんですが、基準の方で特に言及がないのではないかというご指摘がございました。監査契約自体について個別的に指示するというのは、ちょっと監査基準では馴染まないのではないかと思われましたので、その前文の(4)の最後の部分、7ページの冒頭でございますが、ここに「また、監査業務の質の確保には、新規に監査契約を締結する際における調査や前任監査人との引き継ぎ等も含まれる」ということで、これは監査の質の管理、品質管理の一環には含まれるものであるということをつけ加えさせていただいております。

それから、次に3リスク・アプローチの明確化でございます。リスク・アプローチは、今般の基準改訂における基本的な考え方となっておりますので、ここでは少し詳しく記述がございます。

(1)では、リスク・アプローチの考え方を明示して、リスクに応じて重点的な監査を行うことで、より効果的で、かつ効率的な監査をしていくという、このリスク・アプローチの意義というものが包括的に述べられております。

それから(2)は、リスク・アプローチに基づく基準において使用する用語法、この用語の意味をまとめて述べておりまして、監査リスクと、その構成要素であります固有リスク、統制リスク、発見リスク、これをマル1からマル4に個別に定義といいましょうか、意味を明確化してございます。

(3)はリスク・アプローチの考え方。ここではこのようなリスクの概念を踏まえまして、これらのリスクの関係性とリスク・アプローチの構造を述べております。固有リスクと統制リスクの評価を通じて、監査人が設定した監査リスクの水準が達成できるように、発見リスクの水準、すなわち監査手続の質と範囲を設定するというリスク・アプローチの考え方の構造、それから実務での適用される仕組み、考え方をここで説明をしてあります。

それから(4)ですが、ここは、リスク・アプローチでは、リスクの評価というのは決定的に重要になるということを述べております。その評価を誤れば、当然肝心な点の監査がおろそかになってしまうということになります。そこで、監査対象の企業の状況をよく把握、理解するということを述べております。これまでのご意見も踏まえまして、この企業の社会的信用、それから経営者や従業員の資質、こういう事柄も例示をさせていただいております。さらに経営者とのディスカッションというものも有効であるということにも言及をさせていただいております。

大変スピードが速くて申しわけないんですが、次に監査上の重要性についてでございます。ここは8ページから9ページの中ほどまでにかけてあるんですが、監査上の重要性というのを基準の方では非常にさらっと使っているものですから、一応その考え方を整理して入れてございます。ここでは監査上の重要性という概念を説明として、これまでもご議論がございましたように、当然すべての取引を監査できるというわけではありませんので、重要性による判断が必要となってくるのは当たり前のことでございます。その基礎というのは会計上の重要性と同じでございますけれども、会計上の重要性というのが企業会計原則にございます。簡単に言えば、重要性の乏しいものは簡便な方法によることができるという会計処理ですとか表示のことを言っているわけですが、ここではそういう意味ではなくて、監査リスクの水準の設定ですとか、個々の監査事項というんでしょうか。監査すべき事項に関する判断や、意見表明における限定あるいは除外事項の程度の判断、意見表明ができるかできないか、その可否の判断など、いろいろな場面において、あるいはいろいろな監査の段階において監査人自らが設定するものという意味での重要性として、監査上の重要性という言葉を基準の方で使っているという趣旨でございます。

それから、9ページの5内部統制の概念についてでございます。先ほどご説明いたしましたリスク・アプローチの考え方におけるリスク評価におきましては、この内部統制という概念を使っております。ただ、基準の方では内部統制の概念自体を説明しておりませんので、ここでこの説明を置いております。これまでのご審議で紹介され、またご検討いただいたところをまとめたものでございますが、事前にご送付いたしましたものでは内部統制の内容の説明が非常に長く、特に第2段落ぐらいのところが非常に長い一文になっておりましたので、少しわかりづらいのではないかということで、9ページの下から2行目からでございますが、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)ということで5つに区切りまして、箇条書き的に修正をしております。これが内部統制の要素といいましょうか、そういうことを5つに書いてございます。

ここの内部統制の議論では、これまで度々ご指摘がございましたけれども、内部統制の概念というのは、いわゆる従来のような組織としての問題ではなくて、その仕組みが機能しているかどうかというようなことがポイントとなるということでございます。こういうことも踏まえまして、最後のところに内部統制の仕組みの構築や運用は、いわば企業自身で工夫していくべきものであるという趣旨を述べております。この文章では「各国の法制や社会慣行あるいは個々の企業の置かれた環境や事業の特性等を踏まえ」というふうになっておりますが、このように記述をしておりまして、特定の組織を意味しているわけではございません。内部統制の概念が決まったから特定の組織をつくらなきゃいけないということではなくて、それは個々の企業ごとの工夫によって内部統制が達成できるような活動といいましょうか、内部統制の構築をしていただければいいということでございます。

それから、6が継続企業の前提についてでございます。ゴーイング・コンサーンの関係につきましては、基準でも何カ所かに分かれておりますので、ここでは前文で1つにまとめて記述をしております。大きく3つに分けて、(1)から(3)というふうに記述を分けております。

まず(1)では、継続企業の前提に対する対処ということで、このゴーイング・コンサーンに関しても監査基準で対処していく必要があるという必要性、それから、経営者による評価を前提として、監査人は財務諸表の適否という枠組みの中で対応するという基本的な考え方を述べております。

(2)は、これを受けまして、(2)で基準のポイントといたしまして、監査人は企業の存続の可否そのものを認定するのではなく、経営者の評価や経営計画及びその開示の適正性などを判断して意見に反映するというような基本的な仕組み、それに加えまして、無限定適正意見であっても、意見としてではなく、明確にこの意見と区別して、利用者への注意喚起として情報を追記するということを述べております。ここで1つの枠組みといたしまして、当然二重責任ということで、経営者の評価がある。それから、監査人は、やはり財務諸表の監査という枠組みの中で対処をする。それに加えまして、無限定適正意見であっても、意見とは別に投資家への注意喚起という形で監査人の判断によって情報を追記する。これは何回も申し上げたところと同じですが、仮に意見の中で、例えば経営者の開示が不適切であるというようなことになりますと、これは意見の方で反映をされて、追記情報では記載するということにはならないということでございます。あくまでも、適正であっても追記情報を監査人の判断で付けるというような位置付けになっております。

それから、11ページの下の方ですが、(3)継続企業の前提に関する疑義。ここでは具体的にどういうものがあるのかということを基準より少し詳しく例示をしております。これまでのご審議も踏まえまして、まず、この(3)では、何でもかんでもリスクを捉える。非常に幅広く捉えると、かえって情報の重要性が失われてしまう。やはり相当程度具体的な影響が重要であると、そういう観点から、米国などの例も参考に、ある程度具体的で絞り込んだものを記載して対象とするということでございまして、ちょうど11ページの下の方から、第2段落のところでございますが、そこに少し書いてございます。「より具体的に例示するとすれば」ということで、財務指標の悪化の傾向としては云々と、こうなっておりますが、ここでは「売上の著しい減少、継続的な営業損失の発生や営業キャッシュ・フローのマイナス、債務超過等」と。それから「財政破綻の可能性としては、重要な債務の不履行や返済の困難性、新たな資金調達が困難な状況、取引先からの与信の拒絶等が挙げられる。また、事業の継続に不可欠な重要な資産の毀損や権利の失効、重要な市場や取引先の喪失、巨額の損害倍賞の履行、その他法令に基づく事業の制約等も考慮すべき事象又は状況となると考えられる」というふうに、もう少し具体的にしてあります。ただ、ここでご覧になっておわかりと思いますが、やはり相当程度といいましょうか、ある程度は、事業の継続が誰が見ても困難になる可能性が高いというような事象ではないかというふうに考えております。

こういうものを挙げまして、その上に、12ページの方の最初の2行のところでございますが、その内容や経営者の対処について、財務諸表の注記を義務付けていくことが必要である。ここは審議会としての提言でございまして、これは会計基準というよりも開示基準になると思いますので、これをもって注記をしていくという整理が行われるものと考えております。

それから、一方ですが、ここもこれまでご議論があったところ、あるいは参考人からのご意見があったところですが、このような企業活動の継続性が損なわれるようなことというのは、突然起きるわけではない。通常は稀であるということですので、リスクの開示というものは、これは非常に重要ですので、有価証券報告書や営業報告書等において適切に開示されることが求められる。これは財務諸表以外にという前提でございます。財務諸表とは別に、経営者の判断でリスクがより一層開示されることが求められるという要請になってございます。

それから、7情報技術の高度化と監査の対応についてでございますが、ここはいわゆるITへの対応が述べられております。述べられているというよりも、ITに対して監査基準でも一応言及がありますよということ。この辺の重要性を強調しているということでございます。

それから8実施基準にかかわるその他の改訂事項。これはその他の事項をまとめて(1)から(4)に挙げてございます。(1)は監査計画の充実についてということで、監査計画の部分を非常に監査基準で重視をしているということ。それから(2)が監査要点と監査証拠ということで、監査要点につきまして例示をし、また、その監査証拠との関係を基準で書いているということでございます。それから(3)は、このようなことも受けまして、現在の基準にあります、通常実施すべき監査手続という概念を、こういう用語をやめました。それから具体的な監査手法、実査、立会、確認、質問、こういったものも例示をやめましたということの説明がございます。それから、(4)で経営者の書面による確認。いわゆる現在の経営者確認書でございますが、これは経営者から書面によって陳述を得るというのが本来の趣旨ですので、固定的なものではない。また、これは監査手続の一環であるということを明確にしております。

それから最後に、この(4)の最後に「したがって」とありますが、これもこれまでのご意見で、今は実際の監査では、最後に経営者確認書をとるだけではなくて、適宜経営者からの陳述を得る場合もあるし、諸外国では当然陳述は文書でやるということになっているということでございますので、この基準が最後しかとっちゃだめだというふうに理解されないように、一応監査人の判断により、もちろん適宜、適切にとっていただいていいものであるということを一応念のために述べております。

それから9監査意見及び監査報告書。ここは報告基準の説明の部分でございまして、全体を9でまとめておりますけれども、ちょっと長くなっております。

最初に、(1)適正性の判断というのがございます。ここは報告基準、今回の改訂では、形式的な監査報告書の書き方よりも意見表明に関する判断を重視して改訂したということを述べております。その上で、14ページになりますが、会計基準への形式的な準拠でなく実質判断を求める。会計方針の選択や適用の方法が実態を適切に反映するものであるかどうかという観点を示しております。

それから、これはマル3になりますが、その判断は、法令あるいは会計基準や実務指針等の明示的な基準の中で、それを前提としまして、適用すべき基準が明確でない場合や、基準に詳細な定めがない場合には、監査人が自己の判断で評価することを示しております。したがいまして、ここではいわゆる会計基準からの逸脱というものを想定しているわけではないという趣旨でございまして、この文章表現がどうかという問題はあるかと思いますが、新たな会計事象等については、会計基準がどれか明確でないということもあろうかと思いますし、会計基準はありますが、その適用についての詳細の程度というのは基準によっても違いますので、詳細な定めがないので、若干判断が分かれるような点があるというのは現実的な問題と思います。そういう場合には、当然監査人が実態に合っているかどうかというところまで自己の判断で評価をするということを示しております。

最後に、具体的に複雑な金融取引や電子取引を例に挙げまして、収益の認識に関する会計方針を明確に開示することを提言しております。ここも、これまでのご議論でご意見がございましたように、収益の認識基準についての開示が、日本は何か例外的なものしかないんじゃないかというようなこともございましたので、加えさせていただいております。

それから、(2)でございますが、監査報告書の記載。ここは監査報告書の記載における意見表明の判断の基準として、監査報告書の記載区分、限定意見や不適性意見、あるいは意見を表明しないというような判断基準を、この報告基準で示しているということについて記述をしております。さらに、先ほども申し上げましたが、追記情報は監査意見とは区別されるものであるということを明確にしておりまして、それに合わせまして特記事項は廃止したということを記述しております。

それから、15ページのマル4になりますが、この最後のところで、正当な理由による会計方針の変更は除外事項にならないということ。それから、その一方、会計基準の変更による会計方針の変更、これは今は会計方針の変更には取り扱っていないんですが、今後は正当理由による会計方針の変更とするという解釈を示しております。

なお、その後に、会計方針の変更の際の注記の方法ですとか、あるいは安易な変更というのは厳格に判断してくださいというような、この部会でのご意見も反映をさせていただいております。

それから、(3)ですが、これは監査報告書の日付及び署名ということで、論点整理では問題点として挙げられておりました。ただ、これはやはり制度的な問題であるということですので、監査基準で示すということはしなかったという趣旨を述べております。

それから、大きな四でございます。中間監査基準について。この中間監査基準は、ここでは、今後監査基準の改訂に応じて所要の改訂が必要となるという旨だけを記述してございます。それに加えまして、16ページになりますが、将来四半期報告書というような、これを開示制度の変更があった場合、レビューというのが取り入れられるようになるのではないか。レビュー制度に移行する必要があるということを一応将来の方向性として示しております。

最後に実施時期でございますが、現段階では○となっておりまして、ここもご検討いただければと思います。ただ、後段にございますように、実務指針の整備につきましては、日本公認会計士協会へ要請ということがございますので、今回の基準の改訂に対応した実務指針の整備というのにも、当然ある程度の時間的なものも必要になればというふうに考えております。

以上、全体としては少し前文が長いかもしれませんけれども、基準の中では言い尽くせない部分も含めまして、多少強弱はございますが、これまでのご議論をおおむね網羅的に記述しているものではないかというふうに考えております。

以上でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

前文は大変長文でございますので、この点、事務局からご説明をいただきました。

これからご意見を頂戴いたしたいと思います。先ほどの基準案につきまして、まず監査基準案の目的のところについて修正をいたしましたけれども、この点について、さらにご発言はございますでしょうか。

それでは加藤委員、どうぞ。

○加藤委員

この目的は、第2パラグラフの方は、私が今まで言ってきた意見なんかが表れているような気もしますし、これがほかのところとの整合性もあっていいとは思うんですが、1つだけちょっと気になることがあるんです。この「絶対的ではないが」という文言がここに入っていることなんですが、多分これは合理的な保証という、合理的な保証とは何かということを補足する意味で、絶対的ではないんですよということで書いてあるとは思うんですが、むしろこれを入れると、絶対的ではない合理的とは何かとか、かえって議論を呼ぶというか、絶対的と合理的の違いはどうかとかいうような気がするんですね。

それで、前文の中にも、確かにここにそのことについては触れているんですが、この5ページの(5)で「絶対的ではないが相当程度の心証を得たことを意味する」と、こちらでは「相当程度の心証」という言葉を使っているわけですが、何となく受けた感じは、基準そのものの中に「絶対的ではないが」と入れることが、何かちょっと違和感を感じるということですね。説明文書とか前文とか、どこか解説とかにこういう表現が出てくるのはいいと思うんですが、基準そのものに「絶対的ではないが」というのが出てくるのが、何となく基準にふさわしいのかなという気がするんですけれども。

○脇田部会長

それでは、この点、ご意見を承っておきまして、この前文にこの点について言及しておりますので、それとの関係をもう一度考えさせていただきたいというふうに思っております。

ほかにご発言は特にございませんでしょうか。

それでは、この監査基準修正案につきまして、まだご発言もあるとは思いますけれども、前文が非常に長いものですから、前文の方に移らせていただきたいと思います。

まず前文につきましてご意見を頂戴いたしたいと思いますけれども、今申し上げますように分量が多いものでございますから、私の方で幾つかに区切らせていただきまして、それぞれについてご意見をいただきまして、一通りご意見をいただきましてから、また全体を通してのご検討をいただくというような進め方をさせていただきたいと思います。その点、よろしくお願いいたしたいと思います。

最初に、冒頭の経緯のところでございますけれども、ここはよろしゅうございましょうか。特にご発言がございましたらお願いしたいのですが、よろしければ……。最初の1ページ、2ページのところでございますが、よろしゅうございましょうか。お気づきになりましたら、後ほどまたご発言いただくことにいたしまして、早速に中身に入らせていただきたいと思います。

まず3ページのところでございまして、改訂基準の性格、あるいは改訂基準の構成、あるいは監査基準の位置付け、4ページまでのところ等につきましてご発言がございましたら、どうぞご発言いただきたいと思います。

友永委員、どうぞ。

○友永委員

それでは、4ページ目の3の監査基準の位置付けの文章の問題なんですが、先ほどご説明の中で、商法監査等というご説明があったんですが、ここの文章としましては「財務諸表の種類や意見として表明すべき事項などが異なる財務諸表の監査」というような言い方をしておられまして、わかりにくいという感じがいたします。そうであれば、ここを「商法監査等の財務諸表監査」といったような言い回しの方が、ダイレクトに言おうとしている内容がわかるのではないかという気がいたします。

それと、今申し上げたこととのつながりにおいても、この文書の主語が「基準は」でございますけれども、「それぞれの枠組みにおいて公認会計士が行う財務諸表に関する監査業務のすべてに共通するものである」という言い方になっていますけれども、ここら辺につきましても、財務諸表監査に共通する基準だといったような言い方の方が明確ではないかというふうに考えます。

○脇田部会長

ただいまのご発言は、この文章の内容についてはよろしいけれども、要するに表現をもう少し明確にしてほしいというご発言だと思いますが、この点はやはりもう一度検討させていただきたいというふうに思います。

そのほかに、この辺につきましてご発言はございませんでしょうか。

○渡辺委員

文章をどうしてもらいたいというよりも、むしろ解釈みたいなことなんですが、3ページの改訂基準の性格の、これは第3パラグラフですか。期待ギャップという言葉が使われているんです。私は普通に理解すれば問題ないと思うんですが、どうもこれまでの他に書かれたもの、あるいはここでの議論を伺っておりますと、期待ギャップというのは、会計士の方がちゃんとやっているのに、社会の方が過大な期待を抱いて、そこにギャップがあると、こういう使い方を主に会計士の方は使われるんですが、もともとはこの期待ギャップという考え方は、社会の期待にこたえていない部分がある。それから、社会が過大に期待している部分がある。そういうギャップがある中で監査基準も進歩していくし、会計士の方もより前進されるし、社会の方も理解を深めていくという意味の用語だったと思いますので、ここの解釈として、過大な期待を抱いているのを解消するという意味ではなくて、社会がより会計士の方に期待するようになってきているんだから、そこを目指していくという趣旨の解釈であるというふうに理解するものだというふうにしたいと思います。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいまのご発言につきまして、山浦委員、ご発言はございますか。

山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

期待ギャップ、普通我々、期待のギャップと「の」を入れるんですけれども、渡辺委員の方でおっしゃるように、これまで会計士側は、自分たちはこれだけのことをするんだという、その実際の業務と、それから社会が監査に対して期待する、その期待。その間にまさにギャップがある。おっしゃるように、この期待のギャップ論が展開された後に、会計士側もそのギャップを埋めるために特段の新しい基準等を設けます。例えば不正の発見とか、そういうことで随分と対応してきております。また、社会の方が会計士監査に対して期待する中身に、ちょっと現実には達成できないものもある。ですから、相互の歩み寄りですね。それが今の国際的な監査の水準じゃないかと思うんですね。したがって、これは検討させていただきますけれども、文章をそういった旨の表現が込められるような形で、これでだめだということであれば、もう少し検討させていただきます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいま山浦委員に補足をお願いいたしましたけれども、この草案をつくる段階でその点、渡辺委員のご発言の趣旨、私もその方向だと思いますので、明確に出るように検討をさせていただきます。

それでは、よろしければ、引き続きまして次の4ページからのところでございまして、主な改訂点とその考え方につきまして、先ほどちょっと加藤委員のご発言、あるいは渡辺委員のご発言とかかわりがございますけれども、監査の目的と監査基準の現代化のところにつきましてご発言はございませんでしょうか。

どうぞ、加藤委員。

○加藤委員

5ページなんですが、言葉の問題なんですけれども、2番の一般基準の現代化についてという、この現代化という表現が何となくぴんと来ないというか、現代化というのはどういうことかなという……。6ページの上から3行目に「それらの現代的な動向は」というふうに書いていますから、国際的な動向とか、いろいろな今の流れを反映したという意味で現代化と使われているのかなという気もするんですが、片や、16ページの一番最後なんですが、一番最後では五の下から2行目、一番最後から2行目の真ん中あたりに、「国際的にも監査実務が高度化されていく」と、ここでは高度化という言葉を使っているんですが、どうも現代化というのが、今まで古くさかったものを新しくしたというのかなという、何となく、例えば高度化とか、向上とか、緻密化というか、今までよりもさらによくなったという表現が出た方がいいかなと、個人的な感じなんですけれども。

○脇田部会長

ただいまのご指摘、確かに現代化とここに突然出てきますと、そういう違和感をお持ちになることに私も何となく理解もできますので、この点はもう一度検討させていただきますが、山浦委員、ご発言は何かございますか。

○山浦委員

これは申しわけないというよりは、趣旨は、基本的な一般基準と言われるものができて半世紀以上もたつわけで、その間ほとんど変わっていない。片や一方で、先ほどの職業的懐疑心の表現とか、あるいは審査体制の充実であるとか、いろいろな意味での品質管理の問題もそうですけれども、新しい視点からの一般化、その一般基準の事実上の改める内容が加わってきている。そういう現代的な視点から、もう一度一般基準を見直すと、こういう趣旨でありまして、これがご不満であればもう一度議論させていただきます。

○脇田部会長

どうもありがとうございました。

ただいまの山浦委員から補足していただきました点につきまして、確かに表現、用語につきまして考えさせていただきますので、またご意見がありましたらお聞かせいただきたいというふうに思います。

ほかに、ただいまの点に関連しましてご発言はございますでしょうか。

内藤委員、どうぞ。

○内藤委員

今の6ページの(4)の監査の質の管理のところなんですが、今、山浦先生のご発言にもございましたけれども、監査の質を確保するために、審査という言葉がキーワードになると思うんですね。ところが、この4番のところに審査という言葉が出てこないわけでして、これは監査基準の方にも関係しているんですけれども、例えば6ページの監査の質の管理のところの上から3行目に「さらに、その実効性の確認を審査によって求めることを明確にした」とか、そういう審査という言葉をこの中に入れるべきではないでしょうか。

それは監査基準の改訂案の方の2ページ目の方にも、6に「監査人は、監査を行うに当たって」の文章がございますが、それの下から2行目ですね。「これらに従って監査が実施されていることを確かめなければならない」というふうになっていますけれども、「これらに従って監査が実施されていることを審査によって確かめなければならない」というふうにしますと、改訂案の第四、報告基準の基本原則5「意見表明に関する審査を受けなければならない」というところとも整合するかと思うんですが、いかがでしょうか。

○脇田部会長

友永委員、どうぞ。

○友永委員

今の点なんですけれども、実務的にはと申しますか、4番のところの監査の質の管理ということで、私ども、実務上は品質管理という言葉で、工場のような、製造業のような言い回しだということ、そんなお話も前にもございましたけれども、品質管理という言葉で言っております。ここの前文で書いていただいているのは、全体としての質の管理ということで、私どもが通常品質管理と言っている部分を指している。それから、監査基準の一般基準の6もそうだということでございます。それで、報告基準の方の意見の審査、意見表明に関する審査を受けなければいけないというところは、意見に関する意見審査という言葉で書いていただいておりまして、一部を構成するわけですが、通常、現在の監査基準に審査機構を持たなくてはいけないという言葉がございますけれども、それの意味しているところは意見に関する審査ということで、これについては非常に重要性がありますので、協会としても、個人の事務所の先生方でも意見審査の機構を持てるようにやっております。そうした意味で、意見にかかわる審査という言葉は残していただきたい。それで、この意見にかかわる審査というのは、当然ながら全体としての品質管理に包含されるものだということでございますので、審査という言葉をこの品質管理のところに入れますと、それ自体はちょっと混乱が出るのかなという気がいたしますので、できれば現状のままでいっていただきたいというふうに考えております。

○脇田部会長

内藤委員、どうぞ。

○内藤委員

お話の趣旨はよく理解できるんですが、ただ、この一般原則の中に監査の質の管理を、これを特に言うということが、今、この財務諸表監査が行われている状況を考えると、公認会計士の方が1人で全部やるなんていうことはまずあり得ないわけですね。そこにも書いてございますけれども、対象となっている企業の大規模化とか企業活動の複雑さがあると、チームを組んでこれをやっていきます。そうなってきますと、グループでチェックを行っていく上で、質の管理をするとともに、質が担保されたかどうかという審査ですね。これが非常に重要になってくるという趣旨で、この品質管理でもいいかと思いますけれども、管理ということが出てきている以上、そこまで含めて管理だと。単に管理しているからオーケーということじゃなくて、その結果として、その意見表明の部分だけでも結構なんですけれども、審査が必ず行われなければならないというのは、1つキーポイントじゃないかというふうに思うので、このままということでしたけれども、そこは少し改善していただいた方がいいんじゃないでしょうかということなんですが。

○脇田部会長

ありがとうございました。

そのご指摘につきましては、かなり草案をつくる段階でも議論をいたしてまいりまして、意見審査とのかかわりで、この監査業務の質の確保とのかかわりをどう表現するか、もう一工夫はいたしますけれども、今のご意見を伺わせていただいたということにさせていただきたいというふうに思います。

ほかにご意見はございませんでしょうか。ただいまの関連で……

それでは、先に進ませていただきまして、次は7ページの、今回の改訂における非常に大きな点でございます。先ほど多賀谷課長補佐よりも発言ございましたけれども、リスク・アプローチのところにつきまして、7ページのリスク・アプローチの明確化について、それからさらに問題が大きく、また先ほど事務局からもご指摘のありましたように、9ページの監査上の重要性について、あるいは内部統制の概念について、非常に大きな問題でございますけれども、どうぞご発言いただきたいと思います。いかがでございましょうか。

では友永委員、どうぞ。

○友永委員

9ページの、これは監査上の重要性のところの記述上の問題なんですが、(3)のところ、これは必要な監査手続を実施しなかったということで監査範囲の制約を受けたというところなんですが、その3行目のところに「その制約による自己の意見への影響度をもとに、意見を限定するか又は意見表明をしないかを判断する」という表現がございまして、「意見を限定するか」という言葉が、あたかも意見の限定という感じがいたしますので、ここら辺は、報告基準のところの8ページの五、監査範囲の制約のところでお使いいただいているような用語法に直していただければと思います。当該事実の影響する事項を除外した意見というような言い方をされておりますので、そうした言い回しの方がいいかと思います。

それから、(4)のところは、これは意見の限定、あるいは不適正意見のところなんですが、その2行目のところに「経営者と意見を異にする場合に」という表現がございますけれども、これも、経営者と意見が違えば、意見の除外、あるいは不適正になるのかといったことに誤解を与えますので、これにつきましても、報告基準の方の7ページ、意見の除外のところに「採用した会計方針及びその適用方法、財務諸表の表示に関して不適切なものがあり」という、そういう監査人の判断をして、それが重要性があれば不適正で、全体として虚偽の表示に当たることでない場合には限定付適正意見という、そういった書き分けをしていらっしゃいますので、そうした表現にしていただいた方がよろしいかというふうに思われます。

それから、もう一つ、「このように」という最後の文章で、先ほど会計上の重要性との差異をお話しいただいたんですけれども、これは、私どもの立場からすると、監査上の重要性と会計上の重要性を混同するということは余り考えられないということで、むしろどういう関係があるのかというような議論をいたずらに引き出すような結果になりはしないかと思いますので、この文章は要らないのではないかというふうに思います。

以上です。

○脇田部会長

ただいま友永委員からご発言がございましたけれども、この点についてご発言がありましたら、山浦委員、お願いいたします。

○山浦委員

ご指摘の9ページの4の(3)と(4)については、ご指摘のように改めるという、特に差し支えないというよりは、むしろご指摘のように改めた方がすっきりするかなという気がいたします。これについても後ほど検討したいと存じます。

ただ、会計上の重要性との区別の問題ですけれども、監査人の行為並びに判断の基準という意味での監査基準、そういう性格づけで監査基準をつくるという大前提なんですけれども、別のもう一つの今回の改訂目的が、ある意味では利用者サイドに、どういった監査が行われるのかという、そういうメッセージを提供するという意味を込めておりまして、どうしてもこの重要性というと、財務諸表をつくる側からすると、やはりいわゆる会計上の重要性、あるいは財務諸表の重要性とか、そういった受けとめ方をされるんじゃないか。あるいは普通の人でも、この重要性について、要するに会計上の重要性、財務諸表の重要性とどう違うのかというところで、それを書き込んだのが(1)から(4)なんですけれども、その上で、こういう形で監査上の重要性が適用されるので、この意味で会計上の重要性とは違うんだということをあえて付記したという趣旨なんですね。

先ほど言った啓蒙的というか、監査人の判断がどのように行われるかというところをあえて浮き彫りにさせるという意味では、この文章はできれば残したいというのが私の考え方なんですけれども、もちろんこれについては後ほど、もう一回検討いたします。

○脇田部会長

ありがとうございました。

この点で、今の「経営者と意見を異にする場合に」というところについては、何かご発言はございませんでしょうか。

○山浦委員

これは報告基準にありますように、不適切な事項がある場合ということだと思いますので、むしろそちらの方がカバーしている範囲は広いというよりは、的確なのかなという気がしますので、もう少し、先ほど言ったように検討いたしますけれども、できれば、監査基準の用語法ですかね。表現法と合わせるという意味では、友永委員のご指摘の方がいいかもわかりません。

○脇田部会長

ただいまの、先ほど友永委員のご指摘が3点ございました。意見を限定するという用語法、これは長い間使われてきたわけですが、今度は報告基準と申しますか、そこで大変慎重な言葉使いで表現しておりますので、それに合わせて、先ほどの経営者と意見を異にする場合も同じでございますけれども、この点についてはもう少し検討したいと思っております。

それから、会計上の重要性については、課長補佐からよろしいですか。

それでは、今、ここのところも大変、草案をつくる段階でも非常に議論が行われたところでございますので、これについてはもう少し検討させていただきたいというふうに思います。

伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

これは若干違うかもしらんのですけれども、私はやはり会計上のいろいろな重要性ということと違い、この監査人に期待されている監査上の重要性というのは、もっと広いことを、たしかいろいろここに書いておられたと思うんですね。リスク・アプローチのところでもいろいろ幅広く考えているように、会計上の重要性と若干違うんじゃないかという、それをあえて監査人に我々利用者としては期待をしたいというふうに思っているので、私は、これがいいんじゃないかというふうに思っていたんですけれどもね。どうもすみません。これはご判断にお任せします。

○脇田部会長

ありがとうございました。

内藤委員、ご発言いただけますか。お願いいたします。

○内藤委員

7の(3)、リスク・アプローチの考え方のところなんですけれども、今回の改訂基準は、全体的にかなり、より詳細な具体的な規定内容になっていますので、そうすると、そこの規定が逆に実務を縛る可能性も高くなるわけですね。具体性が少なくて抽象的であればあるほど、実務の中はいろいろ多様性が増す。そういう反比例の関係にあるかと思うんですが、前文も解釈に当たって参照すべきというふうになっていますので、ちょっと取り上げて申し上げますが、8ページの上から10行目ですね。固有リスクと統制リスクと発見リスクの水準の関係の説明の「また」以降のところなんですけれども、「固有リスク及び統制リスクが低いと判断したときは、発見リスクを高目に設定し、適度な監査手続により合理的な監査リスクの水準が達成できることとなる」というふうに書かれてしまうと、低いときは常に発見リスクを高目に設定するというふうにとられるとよくないんじゃないかと。そういう意味では、発見リスクを高目に設定したとしてもという1つの条件だというふうにしていただいた方がいいんじゃないでしょうか。

それから、4番目のリスク評価の位置付けのところで、リスクの評価が決定的に重要となるということが、その半分より下側に書いてございますが、そのために景気の動向、企業が属する産業の状況、企業の社会的信用云々ですね。「経営活動に関わる情報を入手することが求められる」という記述がございます。これ、監査基準の本文と見比べると、ほとんど同じ内容が書いてあるんですけれども、そこであえて言うと、採用している情報処理システムというところが、基準の本文の方では採用している情報技術になっているんですね。こういうふうになってまいりますと、私は、技術とシステムと両方が基準にあった方がいいんじゃないかと、まず1つ思ったことがそれです。

それから、ここに列記されていることは経営活動にかかわる情報というふうになっていまして、企業のコーポレート・ガバナンスに関する情報、これは要らないのかなということがもう一つあるんじゃないかと思うんですね。ですから、取締役会、あるいは内部監査システムによる企業内部のコーポレート・ガバナンスに関する状況ですね。そういったものもリスクの評価には重要な点ではないでしょうか。

それから、経営者の経営方針、理念という言葉と、それから経営者や従業員の資質ですよね。こういう言葉が出てくるんですが、特に経営者の資質というときには、経営者が誠実にやっているかどうか。いわゆる経営者の誠実性ということもここには含まれているのでしょうか。それを少しお伺いしたいというふうに思います。

それから、9ページの5の内部統制の概念のところもよろしいんですよね。内部統制の概念のところ、上から5行目に「したがって、企業としても、効果的かつ効率的な監査を受けるために内部統制の充実を図ることが欠かせないと理解すべきである」というふうに書いてあります。これは何か監査にどっぷり浸かっているとか、何かそんなふうに見えるのかもしれませんけれども、これは文意としては逆じゃないかと思うんですね。企業が内部統制の充実を図っていれば、監査は効果的、効率的に行うことができるというふうに理解すべきとか、順序がちょっと逆じゃないかなというふうに思うことが1つです。ですから、もし文章を直すとすると「したがって、企業としても、内部統制の充実を図ることが効果的かつ効率的な監査を受けることにつながると理解すべきである」と、こういう表現ではないでしょうか。

その部分をふと気づいたら、その上の部分に「内部統制が整備されていない場合、あるいは内部統制に係るリスク評価を行わずに監査を実施する場合においては、意見形成の合理的な基礎を得ることは著しく困難なものとなる」。これは意味としては理解できるんですけれども、監査基準の方の4ページの3、監査の実施のところの2番ですね。「監査人は、ある特定の監査要点について、内部統制が存在しないか、あるいは統制リスクを高いものと判断した場合は、統制評価手続を実施せず、実証手続により十分かつ適切な監査証拠を入手しなければならない」というふうに書いてございますんですが、これだと、例えば内部統制が存在しないときには、必ず実証手続によって十分かつ適切な監査証拠を入手しなければならない。それは1つの道としてあると思うんですね。ただ、最初想像していた以上に、内部統制がある程度あると思っているのが非常にひどくて、こんなのでは監査ができない。監査契約を解除するという可能性とか、あるいはその他の方法によって監査を行うという可能性も、この規定によって排除されてしまわないかなという心配が出てくるんですが、それはいかがでしょうか。確かに難しくなるので十分やりなさいという趣旨はよくわかるんですが、ただ、そういった意味で、今回の規定、具体性を増している基準であるだけに、逆に実務を非常に縛っていく可能性が高いので、そこがそういう縛り方にならないでしょうかということなんです。

以上です。

○脇田部会長

ありがとうございました。

先生から大体大きく4つほどのご指摘を受けておりますが、大変貴重なご意見を伺っております。

まず、この8ページのところの第1は、今回監査基準が、確かに以前よりは抽象化というよりは、かなり細部にわたって細かく突っ込んだ規定の仕方をしておりまして、かつ前文においてそれをさらに詳しく述べておりますので、今、内藤委員のご指摘のようなところについては十分配慮しなきゃならないと思いますが、この8ページのこの辺につきましては、例えば友永委員は実務家としてこれを受け取られた場合どうなる、どのように今の内藤委員のご指摘をお考えになるんでしょうか。特に8ページのリスク評価の位置付けの上のところであります。

○友永委員

これは固有リスクと統制リスクが低いと判断したときには、発見リスクを高めに設定して、適度な監査手続によって合理的な監査リスクの水準が達成できることになるということでございますので、可能性として入っているというふうに私は考えておりました。

それで、結局、全体としてリスクの高い領域、それから低い領域、さまざま監査の局面であるわけで、全体としても監査時間、人員等の制約のもとでは、より高いリスクのある分野に、より監査の資源を配分するという観点からは、こういう固有リスク及び統制リスクが低いと判断できる場合には、こういったことをするというのは決しておかしくはないと私は思っておりますけれども。

○脇田部会長

ありがとうございました。ご指名してしまいまして……

それから、内藤委員はいかがでございますか。今の友永委員の発言。

○内藤委員

よく理解できるんですね。ですから、私は別にそこがいけないと言っているんじゃなくて、監査人の方にもいろいろな判断がありまして、risk averterの方もいらっしゃれば、リスク選好的な方はいらっしゃらないかもしれませんけれども、より慎重な方と、ある程度慎重な方といらっしゃるとすると、発見リスクを普通だったら高めに設定するところであっても、より中程度に設定するという場合もあるんじゃないか。だから、例えばで出ているので、今友永先生が言われたとおりで構わないかもしれませんけれども、発見リスクを高めに設定したとしても達成できることとなるという方が、そういう可能性を配慮しなくていいんじゃないかなというふうに考えたわけです。

○脇田部会長

ありがとうございました。

それから、第2番目にご指摘いただいたリスク評価の位置付けのところでございますけれども、ここについては、確かに基準との用語の整合性については考えさせていただきますし、私は、経営者の経営資質等においては誠実性も含まれるのだろうと思いますし、あるいはコーポレート・ガバナンスについての位置付けもここでは必要になってくると思いますけれども、この点について、特にご質問のあったご趣旨、もうちょっと内藤先生、ご指摘いただけるとありがたいと思うんですが。

○内藤委員

ここの文言ですよね。前文で、基準をさらにもっと敷衍して説明するという趣旨であるというふうに私は思っていまして、特に重要なリスクの評価項目ですね。これ、統制リスクに関する問題が多いわけですけれども、その中の中身として、もう少しより具体的に書くのであれば、さらに突っ込むべきなのかなということを考えたわけです。そのときに、この経営活動にかかわる情報というところで、経営の中身にそういう監視システムが当然に入っているという理解かもしれませんけれども、明らかにそういう取締役会や、あるいは内部監査による監視活動に関する情報も入手するのは当然だと思いますので、それも含めて書くべきではないかというふうに思ったわけです。

○脇田部会長

ご指摘の趣旨はわかりました。

どうぞ。

○宮島部会長代理

今のでよろしいですか。今、当然書くべきだというご指摘は、もし、そこを考慮しないで評価したという場合には、多分責任の問題が出てくるんだろうという話になるんだと思うんですけれども、そのときに、この書き方も、これは何か限定的な列挙みたいな書き方にあるいはなってしまっていいのかどうか。もうちょっと幅を広げて、これからいろいろな考慮する事項というものが多分いろいろふえてくると思うんですね。そんなときに、もうちょっとあいまいな形にしておく方が責任とのかかわりでは具合がいいだろうという、そんな意見でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ご指摘のとおり、この点につきましては、今のご発言を受けましてもう少し検討させていただきたいというふうに思います。

それから、もう一つ、内藤委員からご指摘がありました、特に9ページのところでございますけれども、企業にとっての内部統制に対する認識と申しますか、この点についてでございますけれども、この点でご発言がございますでしょうか。

では山浦委員、お願いいたします。

○山浦委員

内藤委員がご指摘のように、監査基準の本文の監査の実施の2のところでは、統制リスクが高いと判断すれば、その統制評価手続を実施しないという形の方向も認めている。ただ、現実問題としては、例えば売上高とか、幾つかの非常に重要な監査項目があると思うんですね。そういったところには恐らく統制評価手続なしで監査を証拠を詰めていくというのは、恐らくできないんじゃないかと思うんですね。そういうこともありますので、特にこの内部統制が充実していない場合には、意見形成の合理的な基礎を得ることは著しく困難なものとなるという、この表現、この趣旨は生かしたい。ただし、その際に、今言ったようなすべての場合にこの考え方は当てはまるんではなくて、特に重要な項目についてとか、そういう意味で少し書き足すというか、これを入れてみたらどうかと今考えているところです。

○脇田部会長

ありがとうございました。

その点についてご意見、ほかにございませんでしょうか。特によろしゅうございましょうか。ありがとうございました。

それから、先ほど内藤委員のご発言の中に、この9ページの「したがって、企業としても、効果的かつ効率的な監査を受けるために内部統制の充実を図ることが欠かせないと理解すべきである」、これについてもご発言がございましたね。これについても検討させていただきますけれども、何かご意見がございましたら伺わせていただきますが。

○山浦委員

実は昨日も半日かけてこのところを、まさにここを検討して、本日の資料には間に合わなかったんですけれども、おっしゃるような趣旨の改訂案も持っておりまして、確かに監査の立場からというよりは、要するに効果的かつ効率的な監査を受けるためには、企業としても内部統制の充実を図らねばならないと、この表現、しかも監査制度を理解すべきであるという、こういった表現がちょっと強いような気もします。それから、むしろ先ほど内藤委員がおっしゃったような趣旨の表現の方が、もしかしたら的確かもわかりませんね。この点についても検討いたします。

○脇田部会長

山浦委員にも補足していただきましたように、この点については起草委員会でもう少し検討をさせていただきたい。内藤委員、ご指摘いただきましてありがとうございました。

ほかに、この点につきまして関連しているご発言がございませんでしたら、加藤委員、どうぞ。

○加藤委員

今のところに関連しているということでなくて、今対象にしているページのところでいいわけですね。7ページなんですが、ここでリスク・アプローチの明確化ということで、リスクの定義をここに書いてあるわけですが、このリスクの定義というのはなかなか判断が難しくて、いずれにしろ、実務指針その他で詳しく解説されるとは思うんですが、それにしても、この範囲でも非常にわかりにくいのが、この固有リスクの意味だと思うんですね。この「固有リスク」とは、ここに書いてある文章だけ読んでも、本当にふだん余りこういうことに接していない方はよくわからないと思うんです。監査基準委員会報告の第5号でも、固有リスクとはということで、こういう定義をしているんですが、基準委員会報告の場合は、その後に、固有の危険に影響を与える要因は、経営環境並びに取引記録及び財務諸表項目が有する特性であるということを入れているわけですね。ですから、それ以上の説明は実務指針に任せるとしても、少なくともこういう特性が持っているリスクだということがわかるような表現にしていただくと、よりいいんじゃないかという気がします。

○脇田部会長

ありがとうございました。

その点は、確かに固有リスクというのは、これは余り比喩としてよくないですが、生まれつきその会社にあるというような、そういうことでもございますので、ただいまの点については工夫をさせていただきたいと思います。

ほかに、この今のページ関連でご発言がなければ、次のところに移らせていただきまして、次は、やはりこれも今回の非常に重要なテーマでございます、10ページの継続企業の前提について、あるいは少し先になりますが、12ページの情報技術の高度化への対応、それからその他実施基準に関わる改訂事項等、このあたりにつきましてご発言くださればありがたいと思いますが、いかがでございましょうか。

友永委員、どうぞ。

○友永委員

11ページのところなんですが、第2パラグラフの下から5行目ぐらいに「また」というところがございます。「また、事業の継続が困難であり財務諸表作成の前提が成立していないことが明らかなときは不適正意見を表明することもあるとしている」というふうに前文ではなっております。報告基準の方では、8ページの六継続企業の前提の3のところに、この同じく不適正意見を表明する場合、これは「監査人は、継続企業を前提として財務諸表を作成をすることが適切でないと判断した場合には」と、こういうふうに表現が違っております。このことは、結局私どもも監査基準委員会等で、監査人が今継続している企業を、継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切でないと監査人が判断して、それが継続企業を前提とした財務諸表は不適正であるという意図が述べられるのかということをさんざん議論をいたしました。また、起草委員会の会議でもこの点、いろいろ議論をした結果、この前文を書く段階では、やはり非常に特殊な場合、明らかな場合だろうということでこうなってきたという経過も、私は事務局からぜひご説明していただきたいと思うんですが、その上で、これは例えば監督官庁から事業の停止命令があったとか、誰の目にも明らかだといったような時には、そうした事態を受けての監査人の意見は当然不適正ということになるだろうということで、監査人が自らその判断をするということを、この基準の方の六の3は、どちらにしても「判断した場合」という言葉が入っておりますので、この意見のところの、例えば11ページの上から2行目のところですね。「監査人は、企業の存続の可否そのものを認定する責任はなく」と、意見表明の枠組みの中で対応するという考え方こそが重要と言っていただいておりますので、そこら辺のところを整合性ある、非常に特異な場合なのだということをもう少し明確にしていただきたい。むしろこの基準の方を直していただきたいと、そういう意見でございます。

○脇田部会長

ただいまの友永委員からのご発言でございますけれども、この点に関連しまして、もしご発言がございましたらお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。

なお、前文は、これまでもいろいろ議論しておりますけれども、いわゆる解釈をしていく上での1つの意義を持っている、そういう位置付けでございまして、必ずしも同じ文体ではないわけでございますけれども、今の友永委員からのご指摘は、むしろこの3の、ここにおける監査人の判断のところについてのご意見ということでございますが、この点についていかがでございましょうか。

渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員

議論がちょっと私個人としてよくわからないところがあるんですが、「企業の存続の可否そのものを認定する責任はなく」というのは、これは、要するに責任はないということなのかと思うんですが、ただ、ゴーイング・コンサーンとして認めていいかどうかということは判断をしないと、後の行動ができないんじゃないかと思うんですが、その点はどういうぐあいにつながるんでしょうか。ある企業をゴーイング・コンサーンとして認めていいかどうかという判断がまずなければ、その後、どういう会計処理をするか、あるいは適正だとか限定意見を出すとか、そういうふうにつながらないと思うんですが、この2行目、3行目のところ、どういうふうに理解すればいいんでしょうか。

○脇田部会長

ただいま渡辺委員は、継続企業の前提の3のところに関してご質問になっているわけですね。それと前文の、この「認定する責任はなく」というところと併せてですけれども、友永委員の先ほどのご発言がございましたが、友永委員、ご発言ございますでしょうか。

○友永委員

ここの部分は6の1つ前の10ページ目のところに、その(1)の継続企業の前提に対する対処というところの第2パラグラフのところで、監査人の行うべきことというのが書いてあると私は理解しております。監査人による継続企業の前提に関する検討というのは何をすべきかということですけれども、経営者による継続企業の前提に関する評価を踏まえて行うものだ。まず経営者が、自らの企業が継続企業の前提に関して、それが妥当かどうかという評価を行うということを前提としているということです。それで、その継続企業に重要な疑義を抱かせる事象や状況が存在するかどうか、合理的な期間について経営者が行った評価、それから、その事象や状況を解消させるための対応及び経営計画等が合理性を有するかどうかということ、それから、開示は適切かということの判断を行って、自らの意見に反映するということの兼ね合いだろうと思います。

通常の場合、合理的な期間について経営者が行った評価と、その状況を解消させるための対応及び経営計画等が合理性を有するかどうかというところの判断が、多分今の問題のところに行くわけですけれども、それが非常に複合的、報告基準の方の継続企業の前提のところで、監査範囲の制約の4のところに、将来の帰結が予測し得ない事象又は状況について、当該事象又は状況の財務諸表に与える影響が複合的かつ多岐にわたる場合、入手した監査証拠に基づき意見が表明できるかどうかという、こういった状況というのが、多分非常にそういった状況になるんじゃないか。そこのところにおいては、監査人は意見を表明しないという選択もできるのではないか。結局、今継続している企業に対して、継続企業ではないということを一体言えるのかどうかと、そういったことでございますけれども、やはりそれは財務諸表作成者側の方々も同じように、やはり会計士が自らの判断でというところで、余り幅広い判断の余地を持って継続企業か否かの判断を下すということについて、多分それでいいのかというお考えは、私はお持ちになるんではないかと思っておりますけれども、お互いにとってやはり非常にわかりづらい、将来の行方がわからないという時には、直ちに不適正意見を継続企業の前提でつくるのはおかしいんだと言えるかということなんですね。

私としては、もう、例えばさっき申し上げたように監督官庁が業務停止命令を出したとか、そういったものならお互いにというか、納得できるだろう。何かそういう感じなんですけれども、いかがでございましょうか。

○脇田部会長

渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員

大変難しい問題というか、その場になると大変大事な影響の大きな判断になるということはよくわかりますが、ただ、やっぱり日本の監査はゴーイング・コンサーンの問題をちゃんと見ているというためには、何らかの判断を監査人の方もして判断しているんだというのがないと、一番問題になるのは、世の中の人が、どうもこの会社はひょっとすると危ないかもしれないなと思っている。経営者の方は大丈夫だと思っている。それは本当に思っているのか、あるいは、ある意味でだめだと思っているけれどもそういうふうに言っているのかもしれない。その場合に監査人の方がどうするかということで、一番いいのは、もちろん経営者の方が、こういう問題があるので、こういう計画を出していますというのを開示されれば楽なんですけれども、そうでない場合、経営者の方がつくられた財務諸表ではゴーイング・コンサーンになっている。ただし、それはどうも危なっかしい。経営者の方はそういう主張をされる。その時に、やっぱり何か判断をそこでしないと、判断の基準がないとおかしいような気がします。そういう場合は、例えばやめてしまうとか意見を表明しないということになれば、それはつまり危ないと判断したという情報が世の中に出るわけですから、じゃ、その判断をどうやってやったのかという問題がすぐやってくると思うので、ここのところは何か、やはりもう少し、ここで書くんであれば何かもう少しわかりやすくなっていないと、問題を何か次に移しただけのような気がします。

例えば繰延税金資産を計上していいかどうかというところで、かなりごちゃごちゃとした規定ですが、一応基準がありますので、私のイメージとしては、何かそれに類したようなものがやっぱりできるのかなと思っているんですが、どうなんでしょうか。

○伊藤委員

ちょっと経営側でありますので、大変私はご意見はよくわかるし、それからまた、今おっしゃった渡辺委員のご意向もそのとおりだと思うんですよね。それで、やはり企業の最終的な判断というのは経営者が決めることではありますが、今のような批判をされているのは、要するにそれに対して、やはり問題が起こった企業に対して的確なる限定意見がついていたのかどうかというところを、世の中のやっぱり世論は言っているんであって、しかもそれが国際的な、監査基準に日本のところが乗っていないではないかということを我々が責められているわけなんですよね。レジェンドがついたりしていますから。したがって、ここは、私は事務局、あるいは先生方が大変苦心をされて文章をお作りになったという点において、私は基本的によくできているんじゃないかというふうに思っているんですよ。

したがいまして、公認会計士の先生方も、ここはひとつ踏み出していただいて、11ページの、つまりこれらは基本的に国際的ないし主要国の監査基準に沿ったものであると、つまりここのあたりが極めて重要なんですね。したがって、それがないと、我々は何のためにこの審議を延々やってきたかわからないので、少なくともここでやったものは、今度はアメリカもISAですべて、要するに納得いくものにしていただきたいというのが我々の意見なんですよ。つまりローカルなものでは困る。もちろん、今議論されているのはローカルではなくて、そういうことを狙っておられるんだけれども、結果としてそういうことになったのでは我々としては意味がないので、どういうことかはお任せしますが、少なくとも経営者に言うべきことを言っていただくことは構わないんじゃないかと思っています。しかし、最終判断はあくまでもそれは経営者の問題だけれども、意見をつけていただくのは大いに結構ではないかというふうに思っております。これは宮島先生から、具体的には非常にいろいろ問題があるんでしょうけれどもね。つまり、やっぱりいろいろなところを全部包含された方がいいんじゃないかと。

実は経団連では、現実のいろいろなリスク・アプローチ、その他についても、基本的には今の現状で割かしいいんじゃないかという意見も出ているんですが、そういう一方でありつつ、やはりレジェンドクローズがとれないというところも、他にも要素はいろいろありますけれども、やっぱりここのあたりをご認識いただいて、前向きに一歩踏み出していただくということが重要ではないかと、大変抽象的な言い方でございますが、以上でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいまの点につきましては、先ほど渡辺委員も冒頭のところでご議論になったところの期待ギャップというものが起きるといけませんので、この点について、もう少し検討したいと思いますけれども、その中で、山浦委員からご発言があるかと思いますが。

○山浦委員

渡辺委員のおっしゃる観点、よくわかります。実は、ここの企業の存続の可否そのものを認定をするという、要するに意見の表明として、この会社はつぶれそうですとか、大丈夫ですとか、そういった意見を表明する責任はないということなんですね。要するに、あくまでもリスク情報について的確な情報開示がなされているかどうか。それについてなされていなければ不適正だし、されていれば適正である。あえて情報を付記する事項があれば、それを追記の情報として出すと、こういう仕組みなんですね。

ただ、渡辺委員がおっしゃるのはよくわかるというのは、そういう時に、じゃ、監査人としては企業の存続能力について全くノータッチでいいのか。つまり、情報を提供されているかどうかという、その段階だけの対応でいいのかというと、実はそうではなくて、やはり監査人自身もいろいろな角度から、こういったリスク事項については情報を集めて、そしてある一定の評価をそれでしなくちゃならない。特に経営者のこういったリスク事項、懸念事項を解消するような、あるいは緩和するような対処計画があるとすれば、それについて懸念事項を十分クリアできるかどうかということについては、やはりこれは監査人は評価します。そうしますと、その場合には、やはり監査人自身としても、一定の、企業が存続できるかどうかということについての、要はモデルみたいなものを持っていると思うんですね。そういった監査人自身が持っているモデルに合わせて、経営者側の経営計画等が合理的なかものかどうか。その評価というのはあると思うんです。そしてその上で、そのリスク情報について的確な情報開示がなされているかどうか。ですから、ここで言うのは、認定する責任があるわけじゃないということは、要するに監査報告書の記載文言として、この会社はつぶれますとか、大丈夫ですとか、そういう表現はとらないと、そういうことです。

○脇田部会長

ありがとうございました。

今、山浦委員のご説明で、渡辺委員、何かご発言ありますか。

○渡辺委員

今の段階では……

○脇田部会長

それでは、今、このようなご議論になるところは、実務の立場からの友永委員のご発言、そして、むしろこの監査報告書を読む、ご利用になる側での渡辺委員からのご発言がございまして、この点は、それこそそれぞれのお考えが相剋するところですと非常に困りますので、監査基準自身がそういったものに対して明確にするという役割、これは先ほど山浦委員がご指摘になった監査基準の位置付けというところからもございますので、もう少し検討させていただいて、文言について明確なことが必要であるならば、その点について検討したいというふうに思っております。

それでは、引き続きまして、13ページ以下のところまで含めまして最後のところまで、もしよろしければ監査意見及び監査報告書、これは時々、先ほども言及していただいておりましたけれども、特にこの監査意見及び監査報告書を中心として全体的にご発言いただいてと思いますが、内藤委員、どうぞ。

○内藤委員

今のゴーイングコンサーンの問題ともかかわってくるかと思うんですけれども、13ページの適正性の判断にマル1マル2マル3マル4とございまして、その中に14ページのマル2に「監査人が財務諸表の適正性を判断するに当たり、実質的に判断する必要があることを示した」。これは非常に大事なことなんですね。ゴーイング・コンサーン、先ほど問題になっていましたけれども、山浦委員が言われたことに尽きているんですけれども、開示が適切かどうかということを判断するためには、それは形式的に合理的な計画を出しているからオーケーだ、これは形式的な判断だと思うんですね。しかし、それが明らかに合理性を持った計画になっているかどうかということを実質的に判断した上でゴーイング・コンサーンの開示の是非を意見表明しなければなりませんので、その意味ではゴーイング・コンサーンの判定も実質的に判断する必要がある範疇に入ってくると思うんですね。

伊藤委員の方から、国際基準に合致していなければならないということがございましたので、実質的な判断ということで言うと、ちょっとゴーイング・コンサーンを引きずっていて悪いんですけれども、そういう法令等で、あなたのところはもう事業をやめなさいということがはっきりしたということだけではなくて、もちろんそれも入ってきますけれども、例えば営業損失がずっと続いている企業が、今、借入金の借り換えの時期に来ている。そこで例えば1,000億円を借り換えなければならない。これについて銀行団に申し入れをしている。銀行団の方がそれについて検討をしていて、決算日現在ではその結論が得られていない。もしその1,000億円が借り換えがきかないとなると、会社更生法の適用を申請しなければならないというような状況にあって、例えばそれが4月の下旬になって結論が出て借り入れができることになればいいですよね。でも、逆に借り入れができないということが判明したときに、ゴーイング・コンサーンの前提がないので、財務処理が不適正である旨の意見にならなければならないと思うんですね。これは国際会計基準の第10号の後発事象に関して、昨年5月に改訂があったわけですが、その基準の中に、そういうケースにおいては不適正意見を述べなければならないという明文の規定がございますので、そういった意味でも、今回の改訂基準、報告基準の中の、先ほど友永先生が言われたところ、要検討というふうになったんですけれども、この不適正である旨の意見の表明という基準は、原則としてやっぱり残していただかないといけないんじゃないかというふうに思うんです。

ちょっと長くなりましたけれども、実質的に判断する必要がある。その時に、ここからが質問なんですけれども、この前文の14ページのご報告を、この2番、3番、4番というふうに読んでいった時に、この実質的な判断を優先するというのは非常に明確に出ているかなと思うんです。じゃ、その時に、最初の監査の目的の、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して意見を述べるということとの関連性が、これも入っているというふうに解釈をするんでしょうか。そうじゃない、その場合にはそういう一般に公正妥当と認められる会計基準から離脱してもいいということをここは意味しているんでしょうか。そのどちらかということが、この表現だけではちょっと読み取れないんじゃないかというふうに思うんですが、それはいかがでしょうか。

○脇田部会長

この点につきましては、多賀谷課長補佐からご説明いただきます。

○多賀谷課長補佐

先ほどの説明では、一応は離脱というような枠組みはとらないということが基本的なここでの議論だったと思いますので、非常に広い意味での会計基準といいましょうか、その枠内で判断していただくということで、それがなかなか読み取りづらいということはあるかもしれないですが、例えば14ページの上の方のマル2ですが、2行目で「監査人は、経営者が採用した会計方針が会計基準のいずれかに準拠し」と、基本的には会計基準の枠組みの中にあって継続的に適用されているのみならず、その会計方針の選択ということなので、当然何かの会計基準を選択して経営者の方がやられる。その上での判断であるということを前提としております。

それからマル3で、もう少し細かく書いてはということで、この文章だけでも確かにはっきりしているかどうかというのはわからないんですが、少なくとも明文化された会計基準や解釈に関わる指針等に基づいて判断するが、「その中で」ということで、一応は明文化されたもので判断するという前提であります。その判断の仕方で、どの明文化された、例えば会計基準を使うのかが明らかでない。例えば金融商品で、例が適切かどうかわかりませんが、コモディティー関連のようなものは金融商品になるものもありますし、そうでない、適用されないものもある。この辺は実務指針でもかなり詳しくは出ておりますけれども、どんな商品が出てくるかわからない。それから、例えばウェザー・デリバティブみたいなものも金融商品に入っているんですが、ある要件が満たされないと、とりあえずは保証のような形でやるとか、いろいろ結構細かく今書いてあるのでできるんですが、そういう問題が恐らく今後も生じる可能性はある。それから、もちろん会計基準としてどれを使うというのは分かる。ただ退職給付とか、いろいろ最近出た会計基準で、その詳細まで詳しいものと、それから、例えば企業会計原則のように余り詳しくないものもございます。その時には会計基準の考え方を踏まえて判断していく。踏まえ方というのは、まさにプロフェッショナルである監査人の方の見識によるということになろうかと思いますが、大きな枠組みの中では、広い意味での会計基準を逸脱して、独自に考えるということを想定しているわけではございません。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいまのは、大体起草委員会のときの議論としてはそのような方向で行っておりますが、内藤委員からご発言はございますか。

○内藤委員

大変よくわかりました。この点に関して、また今日ということじゃなくてもよろしいでしょうか。ちょっと代替案について検討したいと思うんですが。

○脇田部会長

またご意見をお寄せいただくということで……

○内藤委員

お願いいたします。

○脇田部会長

加藤委員、どうぞ。

○加藤委員

15ページのマル4の情報の追記のところなんですが、この基準案の改訂案そのものを見ますと、一番最後のページですね。ここに(5)として、監査報告書を添付した財務諸表を含む開示情報と財務諸表の記載内容との重要な不整合を書くというふうに、これはなっているんですが、どういうことを書くのか。ただ不整合だということだけを監査報告書に書くのか、不整合があるけれども、それは何らかの理由によって問題ないということを書くのか、どうもこの文章から見ると、不整合だけそのまま書いて突き放すということになると、果たしてどっちが正しいのかというのは、この15ページのマル3には、意見表明の枠組みから外れる事項は監査人の意見とは明確に区別するということになっているわけですから、監査人の意見に関係ないことを書くというふうになっているんですが、ただ不整合があるということだけを追及すると、何か意見にも影響しそうな気もするんですが、どういうことを書くことをここでは想定しているのか聞きたいんですけれども。

○脇田部会長

この点について多賀谷課長補佐からご説明いただくことにいたします。

○多賀谷課長補佐

必ずしも具体的に想定があるわけではないんですが、この監査基準の方の7の追記情報の文章のとり方といたしましては、次に掲げる事項等に関して、このために情報を追記するということで、むしろその書き方は特定をしていないということでございます。これこれの文章を書けということじゃなくて、こういう事項に関しての情報を書くということなので、これは恐らく(1)から(5)まで、それぞれ書き方がかなり違うんではないかと、また、その注記がしてある事項について、さらに強調する場合と、最後、(5)は、加藤委員がおっしゃるように注記等が関係ない話でございます。(1)、(2)、(3)、(4)という中で、それぞれ少しずつ意味合いが(3)と(4)は似ているかもしれませんが、違うと思いますので、そこまでむしろ監査基準の段階で中身まで特定をするということは、今のところ考えていない。むしろ実務指針でそれぞれについてどのようなことを書くのが適切かというご検討になるのではないかというふうに現段階では考えております。

○脇田部会長

加藤委員、よろしいでしょうか。

○加藤委員

わかりました。ただ、この不整合という言葉から受ける印象が、非常に何かどっちかが間違っているというような印象を受けるので、例えば記載内容との重要な相違についての調整とか、何か差はあるんだけれども、そこに何かの理由があるというようなニュアンスが出るような表現の方がいいかなという気がしました。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいまのご指摘につきましては、もう一度検討させていただきたいと思います。

そのほかにご発言はございませんでしょうか。

山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

今のところ、一応確認しておきたいんですけれども、ただ(5)の財務諸表を含む開示情報と財務諸表の記載内容との重要な不整合という、この趣旨なんですけれども、確かにここでの記載内容、この基準の文言ですね。これは加藤委員のご指摘のところはわかりました。

ただ、あくまでも監査報告書を添付した財務諸表については、適正、不適正の意見表明があるわけで、その範囲では判断の基準はそこにあるんですね。その監査報告書を添付した情報と同じような、含まれた一組の別個の情報があるとしたときに、そこに、例えば事業年度の営業の概要とかで、実態は業績はよくないのに、かなりバラ色の表現をするとか、時々あるケースです。そういった時については、あくまでも監査報告書を添付した財務諸表については、自己の責任でもって適正、不適正の意見を出して、その上でそういった情報との違いがあれば、それを追記情報として記載すると、そういう趣旨なんですね。ただ、その時、確かに単に不整合というのはぶっきらぼうじゃないかというお話なので、その点はもう少し表現を工夫した方がいいかもわかりません。

○脇田部会長

ただいま山浦委員から補っていただきましたけれども、確かに財務諸表の利用者の判断を誤らせないようにするために追記されるわけでございましたので、その文章だけですと若干、今の加藤委員のご指摘のようなことも起きますので、ここの文章の用語について検討いたしますとともに、もし必要であれば、前文で少し書かなければいけないかなとも思っております。この点、検討させていただきます。

どうぞ。

○加藤委員

今、山浦委員のお話を聞いていて、ちょっと私、意外に思ったんですが、どうも私が理解していたのとちょっと根本的に違うところがあるような気がしたんです。この5番で言っているのは、あくまでも数字の上の整合性だけであって、例えば損益計算書で売上と出てくるけれども、ほかの説明のところでは、その売上がいろいろと別の形で組み合わされたりして違っているとか、数字の整合性が合わない程度のことを思っていたんですが、今の山浦委員のご意見ですと、例えば経営者の記述そのものがバラ色に表現されているとか、何か記述面まで監査人がそれに判断を加えて、それが財務諸表と違うということを追記情報として書くとなると、それはいわゆるMD&A、アメリカで出しているマネジメント・ディスカッション・アンド・アナリシスの中の監査とか、それに対するレビューとかっていうところにまで発展するような気がするんですね。ですから、私、ちょっとはっきり確認しておきたいのは、この5番で言っているのは、そういう数字以外の経営者による記述にまで及ぶのかどうかということを確認したいんですけれども、もしそうであると、かなり判定とか範囲とか、いろいろな面で難しさが出てくると思うんですけれどもね。

○脇田部会長

ただいまのご指摘はそのとおりでございまして、この点については、その意味で先ほど申しましたように、もう少し範囲を明確にするということを前文でやはり追加する必要がある。そのような理解の相違も出てまいりますので、検討したいと思いますが、山浦委員、ご発言はよろしいでか。

○山浦委員

先ほどの表現が、そういう記述情報までということは私自身意図していなかったんですけれども、そういう議論があることは、特にアメリカでも、そういう記述情報に対する監査の問題ではあることは存じております。その点は十分注意いたします。

○脇田部会長

ありがとうございました。そのような方向で検討させていただきます。

本日、これまでにも貴重なご意見をいただいてまいりましたけれども、そろそろ時間が迫ってまいりましたが、もしご発言が特にございませんでしたら……

どうぞ、渡辺委員。

○渡辺委員

15ページの会計方針の変更のところなんですが、継続性の原則といいますか、そういう点からプロフォーマー情報を出して、出ていないと限定意見でもいいのではないかと、現行のとおりでいいんではないかという意見を言っているわけですが、それはそれとして、こういうような方向でいこうということであれば、ここで言っています過年度への影響に関する情報提供、それから監査人の厳格な判断というのをできるだけ力を込めて表現していただきたいと思います。

○脇田部会長

ご発言を記録することによりまして、今後にその意味を伝えることにさせていただきたいと思います。

○伊藤委員

同じことを何回も非常に恐縮なんですけれども、この監査の問題、いろいろ先生方が大変一生懸命やっていただいたことについて、経営者の方としては大変ありがたく感じておるんです。前に申し上げましたように、つまりこれは3ページのところに「国際的にも遜色のない監査の水準を達成できるようにするための基準を設定することを目的としている」ということを明確に謳っているので、つまり、そのあたりがにじみ出るように、ぜひお願いしたい。随所に入っているつもりではありますが、そこのところをぜひお願いして、つまり、これをきちんと持っていけば、会長が持っていけばすべて皆さんが納得すると、国際的にも認定していただけるということにしていただければ大変ありがたいと、こういうふうに思っております。経営者としてのいろいろな心構え、その他はこちらが当然やらなきゃいけないことだと思っておりますが、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。希望であります。

○脇田部会長

ありがとうございました。

今、伊藤委員のご発言、第二部会が発足しまして審議に入りました冒頭に、そういったことにつきまして確認もしておりますので、さらにこの成案を得る過程で、その点について認識を持ちながら進めてまいりたいと存じます。

それでは、本日は予定された時間も終わりに近づきましたので、これをもちまして審議を終了させていただきたいと思います。

次回は、本日のご意見を踏まえまして、前文と基準を一体といたしまして、公開草案の体裁にいたしましてご検討をいただくことを予定しております。できれば次回の部会でおおむねこの前文と監査基準を固めたいと思っておりますので、先ほど内藤委員もおっしゃっておりましたけれども、ご意見がございましたら、いつでも事務局の方にお寄せいただきたいとお願いしたいと思います。

なお、次回は6月8日金曜日に開催することを予定しております。詳細につきましては、事務局の方から改めてご連絡をさせていただきます。

それでは、本日の部会はこれにて閉会いたします。委員の皆様にはご多忙のところありがとうございました。

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