平成14年1月15日
金融庁

企業会計審議会第24回第二部会議事録について

企業会計審議会第24回第二部会(平成13年12月21日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第24回第二部会議事録

日時:平成13年12月21日(金)午後1時30分~午後3時09分

場所:中央合同庁舎第4号館9階金融庁特別会議室

○脇田部会長

定刻になりましたので、これより第24回第二部会を開催させていただきます。

それでは、これより議事に入りたいと思います。

前回の部会では、公開草案の修正案をお示しいたしましてご検討をいただきました。本日は、前回の部会で皆様からいただきましたご意見を踏まえ、また起草メンバーの皆様方にも見直していただきまして、前回の修正案を若干修正いたしました。その案を作成いたしましたので、引き続きご検討をいただきたいと考えております。

本日の資料として、事前に前回お示しいたしました修正案と、その後の修正箇所を記入いたしました資料、それから、公開草案と本日の修正案を対比した表を送付いたしておりますが、席上にも配付してございます。また、参考といたしまして、改訂案を一応意見書の文書形式にしたものと、中間監査基準について1枚のペーパーをお配りしております。

まず、全体を通じまして修正箇所につきまして事務局からご説明をいただいて、その後皆様からのご意見をいただくという形で進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

それでは、まず事務局から順次、ただいまの資料に基づきながらご説明をいただきたいと思います。それでは多賀谷課長補佐、お願いいたします。

○多賀谷課長補佐

それでは、前回の部会以後の修正箇所につきましてご説明させていただきます。

お手元の資料の2の方をごらんいただきたいと思います。この右側に修正した箇所、その部分だけを記入をしてございます。左側は11月16日に提示された案が載っております。若干下線等が漏れている箇所がございますので、申しわけございません。

まず、1ページでございますが、2の経緯の部分でございます。1と2のところですが、ここでそれぞれ若干の修正がございます。

まず、一の1の方でございます。ここは単純な字句修正でございまして、「等」というのを「等の」というふうに直しただけでございます。

それから一の2、「審議の経緯」の方でございますが、この1ページのちょうど一番下の行のところから2ページにかけてつながる文章でございますが、これはごらんいただきますと、非常に文章が長くつながってございます。そこで、この文章を2つに分けております。1ページの最後のところで「認識しており、」となっているのを「認識された。」というふうに一度文章を切りまして、2ページのところでございますが、「その背景を要約すれば」というふうに、内容は同じでございますが文章を分けた部分でございます。

それから、後半の段落のところ、ここは2カ所修正がございます。第1点は、前回の部会で伊藤委員から、我が国においても、いわゆるコーポレート・ガバナンスのあり方などが変化しているのではないか。また、国際的な対応も監査基準のこの審議の中で議論があったのではないかということで、このようなことも十分考慮をして今般の審議を行ってきたというご趣旨の意見がございました。このようなご趣旨を受けまして、この下線の部分を挿入させていただいております。読み上げますと「このような認識に基づき、我が国のコーポレート・ガバナンスの変化や国際的な監査基準の展開をも視野に入れ、監査基準の具体的な改訂について審議を行った」ということでございます。ただ、このコーポレート・ガバナンスという言葉の意味でございますが、商法の改正等はなお検討が行われている途上でございます。したがいまして、制度的な面ですとか、あるいは制度が変わった後の効果と申しましょうか、このコーポレート・ガバナンスの変化というものには種々考えられるわけでございますが、現段階では、ここでは単に「我が国のコーポレート・ガバナンスの変化」というふうな表現に止めさせていただいておりまして、それ以上、ちょっと具体的な記述には踏み込まないという形にしてございます。

それから、第2点でございますが、この下線に続いている文章でございます。これは、最終的には、この監査基準の改訂というのは当審議会の総会においてご承認いただくという手続がございますので、従来部会の回数を入れていたんですが、そういう部会の回数だけを入れるというのもちょっと変でございますので、これまで審議会が公表しております他の意見書等の、この経緯にかかわる部分の文章表現を借りましてといいますか、それを参考といたしまして、大体それに合わせるような形で、形を整えさせていただいております。その関係で若干語順等も変わっておりますが、「平成13年6月には」というのが冒頭に来まして、これこれをポイントとし、「前文を含め監査基準を全面的に見直した『監査基準の改定に関する意見書(公開草案)』を公表して、広く各界の意見を求めた」という文章にしまして、「当審議会は、寄せられた意見を参考としつつ更に審議を行い、公開草案をさらに修正して、これを『監査基準の改訂に関する意見書』として公表することとした」。つまり、これは最終的に審議会の総会において承認して発表するような形の文章に直させていただいたということでございます。

次に、2ページの「改訂基準の性格、構成及び位置付け」、ここからが具体的な中身になりますが、ここの部分には修正はございませんで、1枚めくっていただきまして、3ページの三「主な改訂点とその考え方」というのがございます。ページでいいますと、次のページにかかる部分でございまして、3ページの一番下の(3)の文章のつながりのところでございますが、ちょっとつながっておりますので、3ページの一番下から読ませていただきます。「財務諸表が企業の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況を適正に表示しているかどうかについて意見を表明するとしているが、監査が対象とする財務諸表の種類、あるいは監査の根拠」というふうに文章がつながっております。この「監査が対象とする」という部分が、ちょっと下線が抜けておりますけれども、右側の欄では「監査の対象となる財務諸表の種類」というふうに書いております。これは文章的にも「表明するとしているが」とありまして、また「監査が」という語呂の問題もあるんですが、ちょっと「監査が対象とする」というと、監査が主体的に特定の財務諸表を決定するかのような語感もございますので、もう少し客観的な表現として「監査の対象となる財務諸表の種類」というふうな表現に修正をさせていただいております。

それから、次に2、その下のところでございます。2「一般基準の改訂について」の冒頭の文章でございますが、まず左の欄にある「守秘義務」というのを削除してございます。これはご指摘がございまして、これが入ってございますと、守秘義務を一層徹底させというような文章になってしまいます。これは議論の趣旨とは違いますので、これは削除をしております。

また、最後の3行目の「動いているのも事実である」という部分ですが、ここは、この文章の冒頭の主語が「近年の監査を巡る環境の変化は」となっていますので、それを受ける形で「動いている」というのを「動かすものとなっている」というふうに言葉を改めさせていただいております。

次に、この2の(1)「専門能力の向上と知識の蓄積」のところでございます。ここも伊藤委員から、もう少しグローバル化というものにも対応できるような能力、経験が求められるという趣旨もあるのではないかというご指摘がございましたので、その趣旨でここに「近年の資本市場の国際化」というのも1つ入れさせていただきまして、市場のグローバル化と企業の規模の拡大、それから取引自体の複雑化等々ということで、これらに対応するような専門的職業家としての能力の維持・研鑽に努め、実務経験を積みというふうな文章になっております。

次に、(3)の「職業的懐疑心」のところでございます。ここは「監査人としての監査責任」という言葉を使っていたんですが、「監査人としての監査責任」というのは言葉がちょっと重複いたしますので、「監査人としての責任」というふうにシンプルにさせていただいております。

次に、一番最後の(4)のところですが、ここはまず表題で「不正等」の「等」が抜けております。「等」が入っております。

それと、ここにつきましては、前回も宮島部会長代理から、違法行為に関する説明がほとんどないので、不正と違法行為との関係が不明確であるというご指摘をいただきました。この点は、確かに違法行為については、論点整理では不正との違いと申しましょうか、そこに言及をしていたんですが、基準本文でも、またこの前文でも、その説明がいわば欠落していたといいますか、非常に簡単になっておりまして、論点整理等から見ていただければ当然つながりはあるわけですが、やはりこの文章自体が最終的なものになるということでございますので、そこで、5ページになりますけれども、文章を若干追加をさせていただいております。

まず、不正に対する対処の説明ということですが、ここで「監査の過程において不正等を発見した場合には」という後に「経営者等に適切な対応を求めるとともに」と、これは経営者等に直してくださいと報告をすること、ここのところは監査基準本文の方に指示があるわけですので、その指示があるという点も踏まえまして、ここにもその旨を記入をいたしました。

その上で、次にもう1段落つけ加えまして、違法行為についての説明を加えております。読み上げますと「なお、違法行為については、それ自体を発見することが監査人の責任ではなく、その判断には法律の専門的な知識が必要となることも多い。また、違法行為は必ずしも財務諸表の重要な虚偽の表示の原因となるものではないが、監査人が重要な虚偽の表示につながる虞のある違法行為を発見した場合には、不正等を発見した場合に準じて適切な対応をとることになる」ということで、つけ加えさせていただいております。

その違法行為自体がどこまでかというのは、したがいまして、特定をするというのは、ここにもございますように、もちろんそれ自体、非常に法律の専門的な分野の問題だろうということで、それ自体の判断には当然監査基準の面からは直接は踏み込まずに、虚偽の記載につながるおそれのある違法行為を発見した場合、その場合の手続ということで、不正等を発見した場合に準じて同様に適切に対処する。すなわち財務諸表の虚偽につながらない、あるいはつながっていないかどうかという点について、監査では対応をしていただくという趣旨の文章をつけ加えさせていただいております。

次に、1つ飛びまして、(6)の「監査の質の管理」というところです。この2行目でございますが、ここは表現が「担保するための管理のための」ということで、「ための」「ための」となっておりましたので「監査業務の質を担保するための管理の方針」というふうな表現にちょっと改めさせていただいております。

それから、次の(7)、「守秘義務」のところでございます。

ここは、まず最初は2行目のところで「当然であるが」という文章になっていたんですが、「が」というのは反語的に読めますので「当然であり」というふうにいたしまして、その後の「依頼人」という言葉は、このような言葉が何カ所か出てくるんですが、すべて「監査を受ける企業」という言葉に統一をさせていただきました。

それから、3行目のところで「原因ともなるので」というのは、「ので」というのが非常にぶっきらぼうなので「原因ともなりかねないことから」というように、この辺は用語を少し丁寧に修正したところでございます。

それから「監査業務の質の管理」は、これは「監査の質の管理」というふうに修正いたしまして、それから「監査人外部の審査」というのが、これがまたちょっと言葉として非常にわかりにくいというご質問がありましたので、「必要な外部の審査」という表現に修正しております。これは、いわゆる意見審査を他の監査法人、あるいは監査事務所が行うというケースを想定をしているということでございます。

それから、最後の部分、「そのような場合には」というところですが、ここにつきましては、「守秘義務の範囲については関係者間の了解を得るなどの対応が図られねばならない」という部分、これがどういうような意図で理解されるかという点について、誤解がないかどうかというようなことについて宮島部会長代理からもご指摘がございました。それで起草委員会の方で検討していただきまして、若干従来の文章では、守秘義務の範囲を関係者が了解すると広げたり縮めたりできるような感じもしますので、「範囲」という言葉をやめまして、「そのような場合には」という、ここに示したような場合という限定で、その中で、ちょっと「を」が抜けておりますが、「関係者間の合意を得るなどにより、守秘義務の解除を図る必要がある」という表現に修正させていただいております。したがいまして、当事者間、通常は監査を受ける企業と監査人の間で、だれに対しての守秘義務、例えば意見審査を他の監査法人にしてもらうので、その者に対する守秘義務の解除というような合意、そういうケースの場合には、そういう監査を受ける相手の方に合意を得る形を想定をしているということでございます。

次に、6ページにまいりますが、このリスク・アプローチのところの(3)「リスク・アプローチの考え方」のところでございます。ここは最後の箇所がハイフンで、発見リスクの水準につきまして「これは、すなわち監査手続の質と範囲で表される」というふうな表現をしておりました。この点も「質と範囲」という用語の問題もございまして、ご指摘がございましたので、これは敢てなくてもわかるであろうということで削っております。「発見リスクの水準が決定される」という文章につなげているところでございます。

それから、次の7ページは、特に修正箇所はございませんで、8ページの「継続企業の前提について」のところに修正がございます。

ここはまず(1)でございますが、ここは文章を整えたということでございます。「利害関係者の要望が強くなったこともあるが」というように、ちょっと反語的な表現もございますので、ここで「要望が強くなったことがある。さらに」というふうに文章を整えさせていただいております。

それから、(2)でございますが、ちょっと左側の欄で何カ所か修正箇所の下線が落ちております。「継続企業の前提が適切であるかどうかを判断し」というふうになっていたんですが、これでも理解はできるとは思うんですが、表現が、継続企業を前提とすることが適切かどうかという意味にとられないで、「継続企業の前提」という言葉が1語でございますので、本当は継続企業を前提とすることが適切であるかどうかというふうに書ければ意味は通じると思うんですが、「継続企業の前提」というのが(1)で言葉を定義してしまっているものですから「継続企業の前提」という用語を使って表わすとすると「継続企業の前提が成立しているかどうかを判断し」というふうな表現の方がいいのではないかという形で修正をさせていただいております。

また、その次に続くところでございますが、「継続企業の前提に関わる重要な事象または状況」という表現をしております。ここは内容を変える意図はございませんが、基準の表現も踏まえまして、やはり同じ意味は同じ用語に統一をした方がいいということで「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象や状況」というふうに正確な表現に改めております。

それから、次の修正箇所も、ちょっと左側の下線が落ちておりますが、「重要な事象又は状況が存在する場合」というところがございます。これもたびたびご議論をいただきましたように、この開示は確かに重要な事象または状況に着目をして注記を行うという枠組みでございまして、それに対しまして、監査上の判断は、その中で重要な疑義があるかどうかということに着目するというふうに整理をされているということでございますので、ここの部分も「重要な疑義が認められる場合においても」というふうに修正をしております。すなわち、事象が存在するかどうかというのは開示の話で、これは(3)に書かれている部分でございまして、ここは監査の枠組みですから、監査の枠組みは重要な疑義が認められる場合という枠組みで整理をされていると思いますので、その趣旨で修正をさせていただいております。

同じように、その下に「適切な開示が行われているか否か」というところがございまして、これも左側では「その事象又は状況について」というのがついていたんですが、この開示については(3)のほうに規定がございますので、ここに「その事象又は状況について」と書いてしまいますと、それだけについて開示すればいいのかということで、(3)のほうで求めておりますゴーイング・コンサーンにかかわる開示の内容と矛盾して読まれても困りますので、ここは削除したということでございます。

それから、その(2)でずっと続いているところの次のページでございますが、9ページの上から2行目の冒頭のところ、「財務諸表作成の前提が成立していない」。ここも先ほどの文章に合わせまして「継続企業の前提が成立していない」というふうに用語統一しているところでございます。

それから、その上の下線は、下線の取り漏れのところでございます。

次に「継続企業の前提に関わる開示」、(3)のところでございますが、ここも何カ所か修正をしております。

まず、2つ目の段落の下の方でございますが「重要な疑義が認められるかどうか」という表現をしております。この表現は、重要な事象や状況が存在しても、疑義が開示を行うまでに解消してしまうという場合もあり得ると、このような趣旨もありまして、疑義が認められるかどうか注記をするという表現をさせていただいていたんですが、ちょっと「かどうか」というのが、あるのかどうか、余り適切でないというご指摘がございました。しかしながら一方、必ず疑義があると書きなさいというのもちょっと言えませんので、そこら辺を勘案をしまして「継続企業の前提に関して存在している重要な疑義」ということで、若干あいまいかもしれませんが、疑義の内容について開示をするという趣旨にしております。これが第1点でございます。

それから、最後の段落「したがって」のところでございますが、ここも左側、ちょっと下線が抜けておりますが、ここに「企業活動の継続が損なわれる重要な事象や状況」というふうになっておりました。これにつながるおそれのある事項については開示しましょうということなんですが、表現が違うと、また別のことを言っているのではないかという誤解がありますので、ここは右側のように「上記のような事象や状況」ということで、あくまでもゴーイング・コンサーンの問題として、注記には至らないけれども、その前の段階での開示、ディスクロージャーという趣旨でご議論をいただいておりますので、そこはちょっと誤解がないように、違う言葉を使わないように修正をいたしました。

それから、7の「情報技術(IT)の利用と監査の対応について」のところですが、ここは若干の字句の訂正でございます。「監査責任」というのを「その責任」と、それから「かかる事情を背景にして」というのは「このような状況を背景にして」というふうに、ちょっと字句の修正だけでございます。

それから、分量が多くて済みません。10ページでございますが、8の「実施基準に関わるその他の改訂事項」の中の(2)、「監査要点と監査証拠」、ここのところでございます。ここも「財務諸表の構成要素となっている取引や会計事象等の構成要素について」ということで、「構成要素」という言葉がどっちにつながっているのか、ダブって出てくるということ、それから「財務諸表の構成要素となっている取引」という言い方が少しこなれていないんではないかということで、「財務諸表の基礎となる取引」というふうなシンプルな表現にしております。「構成要素となっている」というのは、何か特別な意味を持つということではございませんので、シンプルな表現にしております。

それから「被監査企業」という用語は、これも先ほど申し上げましたように「監査を受ける企業」という言葉に統一をしております。

それから、(3)の次の(4)「会計上の見積りの合理性」ここは「見積もり」の「り」という送り仮名をちょっと直したということ、形式的な字句の修正と、それから、下から3行目の後ろのところからですが「監査人自身が見積もった算定値」という言葉があるんですが「見積もった」というのと「算定」というのは同じことを言っているのではないかというご指摘がございまして、その前は「経営者が行った見積もり」とか、「その見積もりと」というふうに受けておりますので「監査人自身の見積り」というふうに、同じような表現にここも合わせております。

それから、その後の「実績とを比較することが必要となる」というのは、これは文章を読みやすく、ちょっと修正をさせていただいております。

それから、次の(5)でございますが、ここは「経営者からの書面による確認を監査の実施の一環」というふうにしておりましたが、実施の1つというよりも監査手続そのものであるということを明確にするということでございますので、「経営者からの書面による確認を監査手続として明確にした」というふうにストレートに記述するように改めております。

それから、11ページでございます。9「監査意見及び監査報告書」のところですが、ここも1行目は、これはやはり読みやすくするということで、ちょっと「が」というのを改めまして、全体の文章を「遜色のないものとすることは改訂の目的の一つであり」というふうに文章を整えただけでございます。

それから、(1)のマル2のところの下線は、これは下線の誤りでございます。これは前回修正しております。

それから、次に12ページの(2)、ここはマル1の「監査報告書の記載」で記載の区分のところでございます。従来「監査の対象、監査の概要及び意見の表明」と簡単に書いていたんですが、「基本的に監査の対象となった財務諸表等、実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見」という区分の名前を基準本文の方の表現と合わせております。ちなみに本文の方は、17ページの一番上にございますが、1のところに「監査報告書において、監査の対象となった財務諸表等、実施した監査の概要及び財務諸表に対する意見を」という文章になっておりますので、ここと表現を合わせたということでございます。

それから「三区分」というのを「三つの区分」という言い方に変えております。

それから、(3)の「追記情報」のマル1でございますが、この最初の「記載」というところにも下線がありますけれども、これは誤りでございまして、その下の「具体的には」というところを追加しております。これは追記情報というものの性格について説明をしているところでございまして、そこで追記情報等、今申し上げた3つの監査報告書の基本的な区分との関係をよりはっきりさせておいた方がいいということで「具体的には、監査報告書の基本的な三つの区分による記載事項とは別に記載することとなる」というのを念のために明確にしております。この文章を入れましたので、「したがって、除外すべき事項を追記情報として記載することはできない」というふうにつなげて、非常にこの趣旨を強調、あるいは明確にするようにしております。

それから、13ページ、最後の方になりますが、(4)「監査報告書の日付及び署名」のところは、2つ目の段落のところですが「監査人の署名や捺印が必要か否か」という、監査人の署名という場合には、監査人というのは個人もありますし、法人もありますし、場合によっては法人の中の監査責任者、関与社員という、いろいろな捉え方ができますので、ここは個人名を書くのかどうかということでございまして、監査法人が監査をしたのに監査法人名がないということはないと思いますので、右のように「個人名や捺印が必要か否か」というふうに趣旨をはっきりさせております。

それから、次の大きな四「中間監査基準」でございますが、これは全文を削除しております。その関係で五の「実施時期」等が四に繰り上がっております。ここは理由というふうに書いてございますが、公開草案の段階では、中間監査基準自体もどういうふうに取り扱うかということを一緒に意見を問うたわけでございますが、その結果、これは別立てで検討する方が適切であるということでございますので、この最終意見書の中に書くというのはちょっと適切ではない。むしろ今後ご検討いただく中間監査基準の方の文章の中で、またご検討いただければというふうに考えております。

それから、もう一つの意味としましては、監査基準というのは、今回必ずしも証券取引法に基づく監査だけを対象として議論、あるいは基準を策定いただいたわけではございません。むしろ監査一般の基本的なルールということでございます。中間監査基準は、むしろどちらかというと証券取引法独自の、少なくとも現在のところはそういう制度でございますので、ここに書きますと、かえって、この監査基準自体も証券取引法だけに極めて限定的なものというふうに誤解されても困りますので、中間監査基準について言及するということはやめて、全部を削除させていただいております。この点につきましては、また後ほどご説明をさせていただきます。

それから、次の14ページからが監査基準の本文でございます。監査基準は余り直接的な修正は少ないんですが、冒頭部分はございませんで、15ページに進んでいただきたいと思います。

まず、二「監査計画の策定」の2番でございます。ここでは「採用している情報技術」という表現があるんですが、ここはその2つ下の4というところをごらんいただきますと、ここでは「企業が利用する情報技術」という表現をしておりまして、この表現の平仄をとりまして、ここも「情報技術の利用状況」というふうに言葉を平仄をとっております。

それから、その最後の部分ですが、2の最後の部分です。「固有リスクと統制リスクを暫定的に評価し、監査計画への影響を考慮しなければならない」というふうな表現になっておりましたが、やはりここでは固有リスクと統制リスクを暫定的に評価するということがポイントだというご指摘がございましたので、この下線部は取りまして「評価しなければならない」という文章に修正をしております。

それから、その2つ下の4の文章でございますが、ここも最後のところは、監査計画を策定するという大きな規定の中で、この4のところの語尾だけが「監査を実施しなければならない」というふうになってございますので、これはおかしいのではないかというご指摘がございまして、「監査計画を策定しなければならない」というふうに修正をしてございます。

それから、次の三の「監査の実施」の2でございますが、ここは「統制リスクを高いものと判断した」という、この「もの」というのはどういう趣旨なのかということで、単純に「統制リスクが高いと判断した場合には」というふうに修正をしてございます。

それから、ずっと特に修正はございませんで、最後、18ページでございます。18ページまで飛んでいただきまして、これは17ページからつながるんですが、五の「監査範囲の制約」というところの3番目の文章でございます。ここは冒頭のところで「実施した重要な事項」というふうに言っております。「監査人は、他の監査人が実施した重要な事項」というふうに表現をしておりますが、何を実施したのかということがございまして、そこで「他の監査人が実施した監査の重要な事項」というふうにしております。

それから、それに続く文章でございますが、左側の従来の案ですと「他の監査人」という言葉が何回も出てきます。そこで、それを代名詞等に代えまして、少し文章を読みやすくするために、繰り返さないような形で修正をしております。そのために、1行目の最後のところからですが、「その監査の結果を利用できないと判断したときに、更に当該事項について重要な監査手続を追加して実施できなかった場合には」というふうに、少し読みやすくして修正をしております。

それから、一番最後の七「追記情報」の「ここは」「あるいは」というのを「又は」というふうに字句を修正したものだけでございます。

以上でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。詳細にわたり、今回の修正箇所につきましてご説明をいただきました。

そこで、皆様方にも、どうぞ全体を通しまして、ただいまの説明を踏まえましてご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。どうぞご自由にご発言いただきたいと思います。

加藤委員、どうぞ。

○加藤委員

2つあるんです。1つは9ページなんですが、この(3)の「継続企業の前提に関わる開示」のところです。前回か前々回だと思ったんですが、この左側の文章の中で議論の対象になったのが2つるあると思うんです。現在は、この傍線が引っ張ってある「重要な疑義が認められるかどうか」ということですね。それともう一つは、その次の行に「重要な疑義の影響を財務諸表に反映しているかどうか」、これもやはり「しているかどうか」ということで、両方とも「どうか」ということになっていることについて議論があって、それを反映されて、今回は疑義が認められるかどうかについては、一応表現がぼやかされているとはいっても、この表現上は存在している重要な疑義ということになっていますので、この「どうか」というのはここで手当てされたと。

ところが、その後ろの方の「影響を財務諸表に反映しているかどうか」についてはそのままになっているわけですが、もしこの重要な疑義の影響が財務諸表に反映されているならば、要するにもう疑義ではなくなるというか、そういうことはあり得ない前提で、このゴーイング・コンサーンのロジックが組み立てられているんじゃないかなと私は理解しているんですね。

というのは、前の8ページの(2)の「監査上の判断の枠組み」の中では、この8ページの右側の下から2行目には、はっきりと「重要な疑義の影響が財務諸表に反映されていないことなどを含め」ということで、もう反映されていないことを前提として、このゴーイング・コンサーンの組み立てがなされている。そういうことですから、9ページも疑義については存在しているということで、はっきりしたわけですから、財務諸表への反映もしていないことということにするべきではないかなと私は思うんですが。

もう一つ一緒に……

○脇田部会長

では、もう一点どうぞ。

○加藤委員

もう一つの方は語句だけの問題なんですが、12ページです。先ほどご説明のありました(2)「監査報告書の記載」のマル1なんですが、「監査報告書の記載事項を、基本的に監査の対象となった財務諸表等」というふうに書かれているんですが、この「基本的に」という意味がどういう意味なのか。本文の方にはこういう「基本的に」という表現が入っておりませんので、何か特別な意味があるのかということと、「監査の対象となった財務諸表等」という、この「等」は何を意味するのか。いろいろなところを見ますと、ほとんどの場合と入っていない。ただ、一部この「等」が入っている場合がある。じゃ、この「等」は何かということについては、一応私が見た範囲ではちょっとわからなかったので、以上なんですけれども。

○脇田部会長

ありがとうございました。

それでは、今2つ加藤委員からご指摘いただきました。

この継続企業の9ページのところの「どうか」について、起草委員のメンバーとして、山浦先生、ご発言いただけますでしょうか。9ページの重要な疑義、それに対して財務諸表に反映しているかどうか、そこの枠組みについて今ご発言がありましたので、お願いします。

○山浦委員

見落としではないんですけれども、なるほど、加藤委員のご指摘の筋からすると、後ろの方に「かどうか」というのをそのままつけると、またここでもう一つ別の可能性が残るという表現になりますので、ないこととする方が何かよさそうな気がします。もう一回これは検討します。読んでいる範囲では特に違和感はなかったんですけれども、ご指摘のように言われますと、確かにそのような誤解を招かれる可能性もあるかなと思いますので、これはとにかく検討いたします。

○脇田部会長

そういうことで、今、山浦委員からご発言をいただきましたように、この点については今のように検討をさせていただきます。

それから、もう一点につきましての、12ページの「基本的に」というところにつきましては、多賀谷課長補佐からご説明をお願いします。

○多賀谷課長補佐

これはポツをつける、切れる文章だと思います。「基本的に」というのは、次の「監査の対象になった」というのにつながらないで、いわゆる基本的にポツ、「基本的に、」これこれの3つの区分に分けてという趣旨でございます。

では、何で「基本的に」なのかというと、その下のマル1に、追記情報の区分といいますか、記載があります。これは必ずあるわけではございません。基本的な3つの区分というのは必ずある区分で、基本的ではない、例外的なと言っていいのかわかりませんが、追記情報はこの基本的な区分とは別物ですよということをちょっと強調するために「基本的に」とつけたんですが、ちょっと語順が誤解が生じる余地がご指摘のとおりあると思いますので、「基本的に、」というふうにするか、あるいは後ろに持っていって「基本的に三つの区分に」とか、そういう趣旨に少し文章は検討させていただきたいと思います。

○脇田部会長

友永委員、どうぞ。

○友永委員

この「財務諸表等」というところは、17ページをごらんいただくとご理解いただけると思うんですが、17ページの三の「無限定適正意見の記載事項」の(1)に、この「等」がついております。これはなぜ「等」がついているかといいますと「監査対象となった財務諸表の範囲」、これが財務諸表でございますけれども、それ以外に作成責任の問題、監査人の責任の問題といったことを記載する箇所という意味で、財務諸表だけでなく、その他の記載事項もあるという意味で「等」がついているというふうにご理解いただきたいと思っています。

○脇田部会長

加藤委員、この点につきまして、よろしゅうございましょうか。

○加藤委員

そうですね。「等」という細かなことにこだわるようですが、例えば16ページの四の「他の監査人等の利用の場合」には「等」が入っているわけですが、これもそういうふうに解釈するということでよろしいのか。要するに、「等」がついたりつかなかったり、いろいろしているような感じがするので、その辺は使い分けているということであればそれで結構です。

○脇田部会長

それでは、その点につきましてはもう一度見直しますけれども、その方向でご理解いただきたいと思います。

○加藤委員

それから、先ほど私がこの12ページの「基本的に」ということでちょっと質問させていただいたのは、この3区分で監査報告書を記載するということは、基本的な「三つの区分」という表現がありますので、要するに3つの区分をつくるというのは基本的なスタンスですということで、これ以外のものを認めるという意味ではないんですねということなんです。というのは、アメリカの実務においては、SASにはきちんと3区分というような形で例示として挙げられているんですが、実務を見ますと、ビッグ5ではワンパラグラフ・ステートメント・レポートということで区分していない事務所もあるんですね。だから、そういうふうなものを認める意味で基本的なものですよという意味なのか、そういうものは認めない、もう3つに区分するのが原則ということでいいのかという、その辺「基本的に」というものが、そういうほかのものも認めるというような形で解釈される可能性はないのかということなんですけれども。

○脇田部会長

この点は、先ほど多賀谷課長補佐の説明にありましたように、追記情報とのかかわりでこれを強調したいということで記載いたしましたけれども、山浦委員から補足していただくとありがたいと思います。

○山浦委員

この「基本的に」という言葉の縛りぐあいがどうかというお話ですけれども、趣旨としては、先ほども言ったように追記情報に関する対比という、それを際立たせるためにこの言葉を使ったわけでございますね。

ただ、加藤委員がおっしゃるように、監査報告書の書式としては、結構いろいろなバリエーションがアメリカなんかでもあるわけですね。ただ、やはり一応ここでは、まさに「基本的に」という意味での3区分で段落を分けた書式を我々は前提としているんですけれども、ただ、それをどの程度縛るかということについては、実はそこまでは議論はしておりません。これは恐らく協会でのひな型等が出されて、それを実務レベルでどの程度まで踏襲するかと、そういうレベルの話で、特にそこまでこちらの方で拘束することまでは考える必要はないんじゃないかと思っているんですけれども。

○脇田部会長

ありがとうございました。私どもとしては、追記情報を浮き立たせるということに主眼を置いて検討しておりましたので、今、加藤委員のご指摘の、いろいろな変形型の報告書までは議論が及んでおりませんでしたけれどもということでございます。

多賀谷課長補佐。

○多賀谷課長補佐

先ほどの「等」の点でございますが、ここはちょっと整理をした方がいいと思うんです。「他の監査人等の利用」のところに、やはり「財務諸表等の重要性」とかという、この「等」の意味は、他の監査人が財務諸表を丸ごと監査するのではなくて、部分ですとか取引ですとかという、そういうことがあるので「等」をつけてあるということです。監査報告書の「等」は、先ほど友永委員からもご説明があったように、他の記載項目も入っているために「等」とつけたので、その部分だけで言いますと、どちらも「財務諸表等」なので、もし誤解があるとすれば、ちょっと何らか工夫をさせていただきたいと思います。

○脇田部会長

どうぞ、ご発言ください。

内藤委員、どうぞ。

○内藤委員

先ほどの監査報告書の記載の問題に関して、ちょっと関連して伺いたいんですけれども、12ページで、基本的に三つの区分に分けて記載するとした。17ページの基準本体の方に、三の「無限定適正意見の記載事項」、「この場合には、監査報告書に次の記載を行うものとする」で、(1)、(2)、(3)というふうに見出しがついてここに書いてございますよね。そうすると、この3つの区分を監査報告書に書く場合には、この見出しを付して書きなさいという趣旨なのか、あるいはここではそこまで要求していないということなのか。もしこういう監査の対象となった財務諸表等というのがキーフレーズだとしますと、追記情報の場合にも追記情報という小見出しをつけるのか。そして、この監査基準の範疇ではありませんけれども、監査人とクライアントとの間の特別な利害関係については、そういう特別な利害関係という小見出しをつけて書きなさいということも意図しているのでしょうか。それはいかがなんでしょうか。

○脇田部会長

ただいまの内藤委員からのご指摘のところについては、起草委員会等におきましてもそこまでつめて議論をしておりませんけれども、1つとしては、先ほど山浦委員がおっしゃったように指針等の中で示されていくのではないかと思いますが、山浦委員にまたご発言をお願いいたします。

○山浦委員

全く議論しなかったわけではないんですけれども、1つだけ、追記情報は特に性格として際立たせるという役割を持っていますので、恐らく実務では追記情報という形で見出しがつくだろうと。ただし、その前の段階の基本3区分は、恐らくひな型という形で出されると思うんですけれども、段落は変わるけれども、そういうそれぞれ1つずつ見出しをつけた形では作成されないだろうと、こういう合意なり、そういう我々の見通しを持っております。

○脇田部会長

この点は、友永委員はご発言はございますでしょうか。

○友永委員

現在の公認会計士協会の監査委員会から出しております、証券取引法の監査に関わる監査報告書のひな型、商法もそうなんですが、段落分けにこういう小見出しをつける方式は今やっておりませんで、書き流しにしております。ただし、それぞれの段落は明確にするということでございます。この点は監査委員会の方で審議することになっておりまして、ちょっと私がどういう方向ということは申し上げられませんけれども、多分現状と同じ方向でいくだろうというふうに思っております。

○脇田部会長

この点については、先ほどご質問いただきました内藤委員はどうお考えでしょうか。

○内藤委員

監査報告書が、日本の場合には、そういう機関投資家等のプロの投資家を対象としているということじゃなくて、もうちょっとナイーブな個人の投資家を対象とする。そして、もっと監査の役割というのを認識していただくという意味では、こういった小見出しをつけて書く方が、より明確になっていいんじゃないかというふうに考えますので、私はどちらかというと見出しをつけていただいて、何を書いているのかをはっきりさせていただいた方が、監査報告書の情報の意味が増すんじゃないかというふうに考えますので、そういうふうに希望します。

○脇田部会長

ご意見として今ご発言いただきましたので、これから協会等におきましてもご配慮いただけるとありがたいと思います。

そのほかにはご発言はございませんでしょうか。よろしゅうございましょうか。

特にご意見がございませんようでしたら、今後は、ただいまも幾つかご指摘いただきました点、ご議論いただきました点ございますけれども、その点を踏まえまして、今後の字句の修正等につきましては私と若杉会長にご一任いただくということで、当部会としては、この監査基準案を取りまとめることといたしたいと思いますけれども、ご了承いただけますでしょうか。

それでは、ありがとうございました。お認めいただいたということにさせていただきます。

それでは、今後の取り扱いにつきまして、若杉会長からご発言をいただきたいと思います。

○若杉会長

皆様には、約2年にわたりまして監査基準の見直しにつきましてのご審議をいただきまして、本日、第二部会といたしまして改訂案の取りまとめが行われました。今後、ただいま部会長も申しておりますように、私と部会長の責任で、必要があれば字句の修正などはさせていただきまして、明年に企業会計審議会の総会を開催いたしまして本案を承認していただくという、こんな予定でおります。

総会の開催の前には、意見書の体裁を整えましたものを委員の皆様方に送付させていただきますが、総会承認までは取り扱いにはご注意くださいますよう、よろしくお願いいたします。

なお、監査基準の改訂が行われますので、中間監査基準につきましても所要の改訂を行うことが必要となります。第二部会では、引き続きまして、中間監査基準の改訂につきまして今後ご審議いただきたいと、こんなふうに考えております。

どうもありがとうございました。

○脇田部会長

ありがとうございました。

それでは、ただいま若杉会長からご発言がございましたように、当部会では今後、監査基準の改訂に対応いたしまして、中間監査基準の見直しについての審議を行うこととなります。そこで、本日は残りました時間を利用いたしまして、今後の中間監査基準の審議につきましてご自由にご発言をいただきたいと思います。そのご意見を踏まえまして今後の審議を進めたいと思いますけれども、これまでの監査基準の審議の過程で出ましたことにも留意いたしまして、今後の中間監査基準の審議の進め方等につきまして、まず事務局から説明をしていただくことにしたいと思います。

それでは多賀谷課長補佐、お願いいたします。

○多賀谷課長補佐

それでは、ご説明をさせていただきます。

お手元の参考の2「中間監査基準の検討の方向」というのをごらんいただきたいと思います。これは、先ほど申し上げましたように、公開草案で中間監査基準に言及したところをこちらに抜粋をして、若干字句が修正されているところもありますが、基本的に抜粋をして、別のペーパーにご用意させていただいたものでございます。

中間監査基準といいますのは、一般的な意味で期中の監査ということをいっているわけではございませんで、歴史的経緯を申しますと、証券取引法の中で半期の財務報告書制度というものが創設されたわけでございますが、それが中間財務諸表の開示ということに切りかわりまして、その際に中間財務諸表にも監査を求めるということになったわけであります。したがいまして、今は連結もございますが、中間財務諸表と、その監査という意味での中間監査という、対といいましょうか、そういう関係になっているということを前提といたしまして、この参考2を読み上げさせていただきます。

1 「中間監査基準」は、証券取引法に基づき作成される中間連結財務諸表及び中間財務諸表の信頼性について監査人が意見を表明するための軌範として平成10年に設定されたが、今般、監査基準を全面的に改訂したことから、「中間監査基準」についても、改訂基準に対応し、今後、所要の改訂を行うこととする。なお、「中間監査基準」の改訂については、当面、現在の中間財務諸表制度を前提に審議を行うことが適当である。

2 現行の「中間監査基準」においては、事業年度の途中において当該事業年度に係る財務諸表の監査(以下「年度監査」という。)と同等の監査手続を求めることは、監査を受ける企業の負担を著しく重くすると考えられることから、中間監査では年度監査よりも監査手続を限定し、保証の水準を低くした意見を表明することを認めている。しかしながら、中間監査は年度監査の一環として年間の監査計画のなかで策定され実施されることから、保証の水準を低くした意見を表明するとしても、単独の業務契約を前提としたレビューよりは監査人が得る心証の程度は高いと考えられ、レビューと同様のものではない。「中間監査基準」の改訂を行うに当たっては、基本的にこのような考え方に基づき検討することが適当である。

3 なお、新規の証券市場の開設等に関わり、四半期における財務情報などにも公認会計士の意見表明が要請される場合がある。このような状況から、将来、年度途中におけるディスクロージャー制度が見直されることも考えられるが、その際には、年度途中で開示される財務諸表の性格や位置付けも踏まえ、公認会計士に求められる役割や意見表明のあり方に関して、レビュー等の国際的な実務とも整合性のある方法を取り入れることが必要となることも考えられる。

これが今後の中間監査基準の検討の方向として、今までは公開草案に入って、ここで部会の方向としておまとめいただいた基本的な部分でございます。

以上でございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいま中間監査基準の検討の方向につきましての案と申しますか、方向の1つの考え方を示させていただきました。この点につきまして、どうぞご自由にご発言をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

奥山委員、どうぞ。

○奥山委員

私、途中からこの委員に参画したものですから、この1、2、3の経緯は若干わかりかねるところがあるんですけれども、基本的には現段階ではこういうことかなと思います。

実は、企業会計基準委員会ができました。ASBJですね。そこの方に四半期報告の財務諸表作成基準をぜひご検討願いたいという検討テーマに上がっているかと思うんです。実は東証サイドの方もこれを進めるという考え方もあるように思いまして、会計士協会としても、今の激変する経済環境を見ると、なるべく早く四半期を制度としても導入した方がいいのではないかという考え方を持っています。したがって、この3ができるまでということではなくて、一方では、ぜひこの3の方の進捗もある程度していただいて、その間においてというふうなニュアンスで今の中間監査基準の改訂という形の方がありがたいなというふうに思います。若干そういう意味では重みの置き方が、3がちょっと弱いかなという感じはしなくもないんですけれども、その辺を考慮していただければと思います。

○脇田部会長

ありがとうございました。

この点につきましては、今ご指摘の3のところ、奥山委員のご指摘のように、ディスクロージャーの制度の今後の展開の動向が、もうある程度予想されておられますし、いろいろな開示基準を設定した主体もあるかと思います。そういったものも踏まえながら動いてまいりますけれども、この前文のところでの一の「経緯」の3のところでレビューに関する位置づけをいたしております。そういったかかわりで、制度的に証券取引法の中にこの中間監査というものが位置づけられているということも踏まえて、これからの審議をしなければならないというふうに思っております。

この点、事務局からのお考えを補足してください。

○多賀谷課長補佐

これはまさに奥山委員のおっしゃるように、将来的にはまだわからないという部分でございまして、3ページの3の「監査基準の位置付け」のところにございますように、監査という枠組みにおける監査基準の中ではレビューは扱わない。これは明確に区分すると、ここだけは完全に合意をされていると思います。では、その扱わないところをどこで扱うかというのは、また今後の検討ということですが、ここではいろいろな証明業務という中で、レビューというのは現に実質的にはもう行われつつあるということで、逆に言うと、監査基準がこれを制約する意味はないというふうに考えておりますので、公認会計士協会等で適切な指針を作成するということも当然よろしいのではないかというご趣旨でこの文章になっていると承知しております。ただ、今後の制度的な問題は、まだ今後の問題になろうかというふうに考えております。

○脇田部会長

どうぞ、ご発言ください。

参事官、どうぞ。

○細田参事官

今お話がありました四半期開示の問題、これは、任意的なものとしては、いろいろ促進の方向で進められているというふうに承知しておりますが、これを制度的なものとして取り組んでいくかということについては、かなり重い課題でありますので、また金融審議会等の別な場でも十分議論しなきゃいかん点かなと思います。こちらの方の検討として、そこを先取りしたような表現というのは、なかなか制約もあるかとは思うんですが、そういうほかのところの動きをどうするかなど、やや別の場での検討が必要であるということが前提になっているかなということで、ちょっとご発言をさせていただきます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

意見交換でございますので、どうぞご発言ください。

山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

今の中間監査基準の取りまとめに当たりまして、脇田部会長とこの取りまとめに加わった者として、当時の審議の内容、それから、その後の実務環境、それから実務の状況ですね。これをあわせて私なりに、この中間監査のあり方について若干説明、それから要望等があるので、それを述べさせていただきたいんです。

1つは、この半期報告書にかかわる中間財務諸表の開示制度、それは当時としては、当然これはいろいろな意味での企業の破綻等もありまして、この制度の維持というのは避けられなかった。その開示制度としてあるわけで、それについての何らかの会計士側の信頼性の保証が必要であると、こういうことで、そういう仕組みを前提に、この中間監査基準をつくったわけですね。ところが、やはり当然諸外国ではレビューという手続が一般に認められたものとしてあります。そして、その中身も、国際的な基準設定の場も含めて、各国ともにレビュー基準というのがありまして、そのレビュー基準と中間監査基準が実はかなり違うということであります。ありていに言いますと、レビューよりももっと保証水準が高く、年度監査よりは低い。その意味で、中間監査の中間の意味が、1つは中間財務諸表に対する監査と、それからもう一つは、レビューと年度監査の間の保証水準という意味での中間と、そういう意味合いも含んでいるわけですね。

ところが、これを制度として運用していくときに、やはりどこまで監査人は中間監査のレベルで年度監査から手続等を省略できるのか。それから、当然中間財務諸表制度の前提が連結ベースで開示する、つくるということになっていますので、海外の子会社等の個別の財務諸表をどう担保するかという問題があります。ところが、海外に点在する子会社等については、現地の会計士に会計を頼むということがあります。となりますと、先ほど申しましたように、現地では日本のような中間監査という存在がありませんし、また理解してもらえません。そこで、結局はレビューでいいよということになります。中間監査基準では、それで足りなかったら、もっと追加手続を要請するようにというふうに指示はしているんですけれども、現地の監査人というか、現地の会計士の側からすると、自分たちの実務の環境からして、それから責任の問題もありまして、なかなか受け入れてくれない。こういうことになりまして、結局海外の子会社の中間財務諸表については、事実上レビュー報告書が添付される。そして、日本の会社について日本の監査人が中間監査をやるときだけ、中間監査に従った手続をする。こういう実務上のアンバランスが実は非常に明白になってきておりまして、もしこの中間監査基準を改訂するとすれば、この点を何らかの形で手を加えなくてはならないということを考えております。

それから、もう一つ、この中間の保証という行為が、監査人にとってどの程度の責任が課されるのかという法的な責任の問題があるわけです。例えば米国等では、レビューに関する会計士の責任というのは、やはり年度監査についての証明責任よりは軽くなっております。それが今の証券取引法の仕組みでは、年度監査であろうと中間監査であろうと同じセンテンスなんですね。レビューレベルで中間監査の仕組みを組み立てたときに、監査人の責任が、果たしてそれに相応するものとして軽減されるのかどうか。実はそれが証券取引法では定かではない。こういう問題があります。

したがいまして、今のこの制度環境で、この中間監査基準を新しい監査基準に合わせまして改訂作業に当たっても、前回の中間監査基準の改訂作業と全く同じ環境下でやらざるを得ない。その間の我々の改訂審議の前提条件を何らかの形で変えていただくようなことをひとつ検討していただけないかと思っております。端的に言いますと、中間監査はやはり保証水準が違うんだ、低いんだということを前提に、それなりの責任の軽減というか、これがあるかどうかという、そこが1つポイントになるんじゃないかと思っております。証券取引法の解釈としてそれが可能だということであれば、国際的な水準に合わせてレビュー業務を中心とした監査――これを監査と言うかどうかという話がまた出てくるんですけれども、会計士の関与の仕方が出てくるんじゃないかと思います。

もう一つなんですけれども、今回の改訂基準でゴーイング・コンサーンの問題が出てきました。それからリスク・アプローチを採用しております。ゴーイング・コンサーンにかかわる評価、それからリスク・アプローチにしても、どちらにしてもレビュー業務と相入れないところがあります。恐らくこの2つの問題を、この中間監査基準の改訂作業でどのように取り込んでいくのかという、これは非常に大きな難題だと思っています。それをこれから検討していくことになると思うんですけれども、やはり先ほど申したことにまたつながってきますけれども、ある程度の制度環境を中間監査がしやすいような環境にしていただいた上で、これらの課題について検討していく必要があるんじゃないかと思っております。

○脇田部会長

ありがとうございました。

先ほどの奥山委員、そして細田参事官のご発言は、これから中間監査基準を審議していく上での枠組みといいますか、その点について十分に考慮しつつ慎重に進めてまいりたいというふうに思います。また、山浦委員からのご指摘は、その内容的に保証水準の問題、そして責任の問題、そして今、リスク・アプローチ、ゴーイング・コンサーンといった監査基準の方に入ったものとのかかわり、こういったものは、この中間監査基準を審議する内容として、大きく問題として考えていかなければならないというふうに思っております。今の細田参事官、そして奥山委員、山浦委員のご発言は十分に踏まえた上での進め方をされていただきたいというふうに思います。

また、ただいま中間での連結の監査が始まっておりますけれども、実務ではどのような状況なのかということをお伺いしたいと思いますので、大変恐縮でございますが、梅山委員、松野委員のご経験でご発言いただけるとありがたい。ご指名して恐縮でございますけれども、お願いできますでしょうか。

○松野委員

私どもが一般的なのかどうかはちょっとわかりませんけれども、今、山浦先生からご指摘がありましたように、まず最大の問題は海外のレビューの問題。今先生がおっしゃったように、これはもうそのまま受け入れざるを得ない。海外の子会社について、日本の中間の監査基準を適用して監査をやってくださいというのは、まず――済みません。いろいろな目標、理想だとか何かは別にしますと、非現実的だという問題。

それともう一つは、国内の非上場の子会社。これについての監査も、現実的には商法監査の中でも、一般的にはある区切り区切りで期中の監査をしていますので、実質的には中間の監査に準じたようなものが行われております。それに依拠しますが、ただし、レポート等は何も出てこないという状況の中で中間の連結の財務諸表の監査が行われているということが実態だというふうに考えております。

それで、保証水準のところで、我々監査を受ける方の立場からしますと、ちょっときょうの参考の2のペーパーにもあるんですが、これはまさしく今ご指摘のあったとおり、監査、単独と連結で相当ひずみが出ている。単独の監査というのは、これはほとんど年度と同じレベルの監査を受けます。私の実感では、中間だからといって手続が全然大きく違うということはございません。連結も基本的にはそうなんですが、今言った海外の子会社と国内の非上場会社のところについては相当簡略化されていると、こういうふうに認識しています。

○脇田部会長

ありがとうございます。

梅山委員はいかがでございましょうか。

○梅山委員

私どもでも基本的には同じでございまして、海外の子会社については、現地基準で出てきた、言ってみれば、例えば1月、6月の財務諸表を、日本の表示上の組み替えだけをしてもらっているということでございまして、その内容については、年間の財務諸表の作成と大分異なるものがあるかと思っています。

○脇田部会長

ありがとうございました。

その状況について、会計士の側からのご経験からご発言いただけるとありがたいと思いますが、友永先生――じゃ、那須委員、お願いできますか。

○那須委員

じゃ、先にご指名なので答えようと思うんですが、今、3年前に出た中間監査基準の解説、脇田先生がお書きになったものを読んでおったんですが、もちろん手続を省略してよいというルールになっておりますし、現実的に、今、松野委員がおっしゃったように、我々としましては、じゃ、何で手続を省略したのかという説明をしなければならない。要するに、監査というものが年度の監査で一定水準がある。そこから落としてきていいと言われているときには、落とすだけの理由をやはりきちんと持たなければいけないということがあると思いますので、実際は中間監査は、まさにおっしゃられたとおり、単体についてはほぼ年度と同じことをやっているというのが偽らざるところかなというところがあります。

ただ、だんだんとリスクアプローチをみんなも、我々やる方も受けられる側も、少しずつ理解が深まってくるにしたがって、ここについてはリスクがないから中間はやめようといったような判断をしている箇所もあるんですが、まだまだ少ないというふうに思っております。

それで、連結の話をしますと、連結子会社につきましては、ことしで2回目ですか。法定監査の中間連結は2回目になると思うんですが、こういう発言をしていいのかどうかわかりませんが、去年と比べてことしの方が、よりちゃんと見ているという気はします。ただ、それは年度の連結財務諸表をつくるときの子会社に往査して数字を見るとかいうレベルと同じかと言われると、やはり少し違う。つまり、これはつくられる側の方がおっしゃるべきだと思うんですが、もともと中間財務諸表自体をつくる意識というのが、多分年度をつくるものとは少し違ったレベルにそもそもなっている。もともと中間連結財務諸表の作成基準自体で、中間財務諸表でも、投資者に提供する情報の内容に相違がないものとされているというふうになってはおりますが、その裏側で年度の中間報告でしかないという事実もあるわけで、そこについては、やはりまずつくられる側も制度の部分で間違ってもいいということでは全然なくて、どこまで詰めていくかというところで、年度とは少し違った部分があるんじゃないか。

それと同じように、我々の方も、やはり年度の監査の一部というか、途中だという位置づけがありますので、年度では100%見たと言わなければいけませんが、中間ですと正直なところ100%見てとは申し上げられませんということがあるかと思うので、ちょっとこれは私が答えなきゃいけないこととは外れるんですが、なきゃいけないという、100%から除いていいと言われるよりは、最低限これだけはしなさいと。あとは何を必要に応じてやったんですかということの方が、我々としては責任の範囲も明確にしやすいですし、クライアントにご説明するのにもわかりやすい。何でするんですかと言われたときに、このためにやりますという説明ができるので、ルールとしてはありがたいなというふうに考えております。

○脇田部会長

ありがとうございました。

友永委員、ご発言はございますでしょうか。

○友永委員

実際の中間監査のありようについては、多分松野委員や那須さんが言ったことだろうと思います。結局はそれが会計士の側からすれば、先ほど山浦委員がおっしゃったように、いかなる責任を我々が持つのかといったところの関係で、やはり連結が入ってきたのはここ一、二年のことですので、個別についてはしっかり見ようということで、ほとんど年度監査と同じことをやっているというのも、これは現実にあるわけです。ただ、連結の方は時間的な余裕ですとか海外の事情があってそれができないというのがまたありまして、中途半端な形になっているということだと思うんですね。

保証水準も、レビューよりは上で年度監査よりは下という、言葉ではそう定義できるわけなんですが、じゃ、レビューというのは非常に消極的な保証でございますので、見た限りにおいては大丈夫だというか、何も見つけなかったという、それだけの表明ですよね。それと年度監査で要求されている合理的な保証を得て、適正といった言い方と、今中間監査ではというような情報提供をしているものと認めたという、その違いといえば、これは、どの程度の水準という意味での直接的な説明ができないというところが一番ネックになっているわけですね。ですから、那須さんが言ったと同じように、やはり手続自体を非常に限定して示すということで再構築すれば、そこら辺の点は今よりはずっと明らかになるということかと思っております。公認会計士協会の意見書といたしましても、そういった意味のことを書いておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

○脇田部会長

ご意見を伺っておりますが、先ほど那須委員からのご発言の中で、私の解説を引用してくださいましたけれども、今伺っておりましても、平成10年にこの部会で現行の中間監査基準を作成いたしました。そのときから随分取り巻く状況が変わっていると思いますし、今ご発言のように新しい開示制度の展開もございますし、あるいは連結による監査の実施ということも一般に行われるようになってきている状況で、大きく展開をしております。ただ、今伺っておりますと、当時中間監査基準を設定したときにも悩みました保証水準ということについては、やはり今なお明らかに、どのようにしていくかという問題が残されつつあるんだろうと思います。これは先ほど山浦委員が言われました保証水準の問題と責任は裏腹でございますけれども、やはりこの辺を中心として今後検討しなければならない。平成10年のときからの事情の展開を踏まえて、この点を再構築していく、そして新しい監査基準の示しているところも十分に酌み取って再構築しなければならないなというふうに思っております。

どうぞ、皆様方、ご発言いただきたいと思いますが。

内藤委員、どうぞ。

○内藤委員

今、いろいろなご意見があって、確かにどちらかというと、中間監査の現状の問題点だとか、その監査人の方の責任の問題だとか、なるほどなというふうに思う反面、国際的な動向で、レビューがいつまでレビューのままかということもやはり考えておかなければならないんじゃないかと思うんですね。

といいますのは、ちょっと先週か先々週か忘れましたか、エンロンが破綻して、アメリカのビッグ5の方で監査の判断上の失敗があったというようなことがある一方、認識できなかった点もある。その方面の中には、四半期情報が非監査であったがために、なかなかそれを見つけられなかったという趣旨の情報が流れたりしているわけですね。あるいは独立性の問題も議論の対象になるかと思うんですけれども、例えばああいった事件が起こってまいりますと、年度監査は1回だけでいいのか。そしてレビューだけで本当に役割を果たしているのかという議論が、ひょっとすると巻き起こってくるかもしれないんですね。そういった観点を1つ考えることが重要じゃないか。

そしてまた、今回ゴーイング・コンサーンについて監査基準で整備がされたわけですね。その一方で、きょうもご議論がありましたけれども、経営者の不正も含めて虚偽表示の発見について、監査人の役割というのがやはり重視されていくわけですね。そうすると、そういったものに対して柔軟に対応していくということも求められるでしょうし、あるいは、これは監査ではないかもしれませんけれども、インターネット等で既にホームページの認証が行われていまして、現在の監査の動向ではコンティニュアス・オーディットが今後ますます重要になってくるというようなことが言われていますね。そうなってくると、この中間監査の問題というのは、今現状の我が国の制度自体が国際的に見て特異だから、それをレビューの方に収れんしていくという方向性もあり得るかもしれませんけれども、その一方で、果たしてグローバルに見ても本当にそういう動向になるのかどうか。あるいはもう少ししっかりした監査に近いものを導入すべきだという方向で議論が動いたとすると、我が国で行ってきた中間財務諸表監査、そしてこの中間監査というのが1つの模範となり得る可能性だって否定できないと思うんですね。

そうなってくると、両方やはり可能性としてありますので、今後の議論の中で1つ大切なのは、この監査基準の改訂について丸2年かかっていますよね。中間監査が平成10年度に設定されて、事実上2年の経験があって、今回また根本的に改訂するということをして、もしここでまた1年とか2年とか時間が非常にかかると、先ほど申し上げました、どちらの方向に動くかわからないんですけれども、それにしてもちょっとやはり時間がかかり過ぎるんじゃないか。今回は、この監査基準の改訂でリスク・アプローチが徹底されたということと、ゴーイング・コンサーンに対する監査がきっちり決められた。その部分に関して、中間監査基準を早期にとりあえず直すという言い方はおかしいかもしれませんけれども、実務で対応できる範囲内になるように、ここのきょうの資料にも書いてありますように、年度監査の一環としての中間監査というような位置づけになっていますので、その意味でも、今回の監査基準の改訂に関連する部分について、できる限り早期に中間監査基準を改訂しておく。それと同時に、今後のグローバルな動向も踏まえて、先ほど山浦先生が言われたような中間監査自体の枠組みを含めて理論構築をするというか、フレームワークをつくるというんですか、そういう作業を並行して行う。そういうふうにされるのがいいんじゃないかというふうに思います。

以上です。

○脇田部会長

ありがとうございました。大変貴重なご意見をいただきました。

山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

今の内藤委員のご発言に関連して1つだけお話ししたいのは、実はこのエンロンの今回のケースも、恐らく拍車をかけることになると思うんですけれども、昨年アメリカ公認会計士協会でパブリック・オーバーサイトボード、POBと我々は言っておりますけれども、そこで監査の有効性を高めるための報告書というのを出しております。たまたま私、それを訳したのですけれども、実はそこの中に、中間情報レベルでの不正・虚偽の表示、これが次第次第に目立ち始めている。したがって、その中間情報の段階でチェックできないと、年度情報のところに引き継がれてしまう。だから監査人は早い段階で虚偽の表示、あるいは不正等をチェックすべきだと、そういう形で監査手続を強化していくべきだと。

ただ、その考え方が、中間でのレビューに関する話なのか、あるいは年度監査の年間の監査計画の要するに配分の話なのかと、この2つの対応の仕方があると思うんです。ただ、少なくとも情報として開示される、四半期レベルでの情報に、そういう虚偽の表示なり不正なりが存在する。それをチェックできないままに、それがいわばたれ流しされるという形は非常に避けるべきだという、こういう結論ですね。そういった意味では、今、内藤委員の方で1つ言葉が出たんですけれども、コンティニュアス・オーディットというか、継続監査的な仕組みというのが、やはりこれから先、監査人に求められることになるんじゃないかと思うんです。

それから、もう一つはレビュー業務の見直しというのが恐らく出てくるんではないか。かといって、今の中間監査の仕組みがとられるとはちょっと考えにくいんですけれども、やはり積み上げ方式のレビュー手続ですね。それをいわばさらに積み上げるというか、それを強化する。そういう形で対応が図られてくるんではないかと、そういう観測を持っております。

○脇田部会長

ありがとうございました。

いろいろと貴重なご意見を賜りましたけれども、そろそろ時間が迫ってまいりました。もうご意見がございませんでしたら、ここで終わらせていただきたいと思います。

本日は、当部会として監査基準の改訂案をお取りまとめいただきまして、本当にありがとうございました。おかげさまで1つの案として公にする機会を待つことができました。

なお、今後の日程につきましては、事務局から改めてご連絡をさせていただきたいと思います。

最後に、若杉会長からごあいさつをちょうだいしたいと思います。

○若杉会長

今般、監査基準の抜本的な見直しが行われまして、でき上がりましたものは諸外国の監査基準に何らおくれをとらない、遜色のない水準の監査基準をつくることができました。そんなふうに私どもは確信いたしております。

他の2つの部会も作業を続けておりますけれども、当第二部会が一番先頭を切って結果を取りまとめたということでございます。これもひとえに皆様方のご努力、ご協力のたまものと感謝いたしております。

まだこれからも審議が続きますので、今後ともひとつよろしくお願いいたします。

本当にどうもありがとうございました。

○脇田部会長

それでは、本日の部会はこれにて閉会いたします。

ありがとうございました。

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