平成14年2月27日
金融庁

企業会計審議会第25回第二部会議事録について

企業会計審議会第25回第二部会(平成14年2月8日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第25回第二部会議事録

日時:平成14年2月8日(金)午後1時59分~午後3時57分

場所:中央合同庁舎第4号館9階金融庁特別会議室

○脇田部会長

それでは、定刻になりました。おそろいになりましたので、これから始めさせていただきます。これより第25回第二部会を開催させていただきます。

委員の皆様には、ご多忙のところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

ご承知のとおり、皆様方のご協力をいただきまして、去る1月25日に開催されました企業会計審議会総会におきまして、監査基準の改訂に関する意見書が承認され、公表されました。委員の皆様方、そして事務局の皆様方に対してお礼を申し上げます。

そこで、昨年の第24回部会の際に若杉会長からご指示がありましたけれども、中間監査基準の見直しにつきまして本日からご審議をお願いしたいと考えております。

まず、審議の進め方につきましてご提案をさせていただきたいと思います。

前回の部会の際に、中間監査基準の改訂のあり方につきまして自由にご意見をいただきました。おおむね現在の中間監査基準の位置づけまで根本的に見直すことはせずに、今回改訂した監査基準を踏まえた修正をするというようなご意見が多かったように思われます。

また、改訂された監査基準は、平成15年3月の決算の監査から適用されることとなっておりますので、今般ご審議いただきます中間監査基準の改訂基準は、平成15年9月中間決算から適用されることになるのではないかと思われます。新しい監査基準の実施の準備や日本公認会計士協会の指針の作成などを考慮いたしますと、なるべく早く審議を進め、できればことしの夏までには改訂作業を終了するように運営してまいりたいと考えております。

いかがでございましょうか。このような日程によりまして審議を続けさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

特にご発言がございませんので、若干タイトな日程になるかもしれませんが、このような日程をもちまして運営をさせていただきたいと思います。どうぞご協力をお願いいたします。

それでは、本日の議事に入らせていただきます。

これまでも中間監査基準は監査基準を基礎としてつくられております。今般、監査基準が改訂されましたので、今回の審議におきましても、改訂された監査基準をベースとして中間監査における論点を検討するのが効率的と考えられます。お手元に現行の中間監査基準と中間監査基準の検討点という資料を用意いたしました。お配りしておりますので、どうぞごらんいただきたいと思います。

まず、この現行の中間監査基準の概要も含めまして、これらの資料につきまして事務局から説明をお願いしたいと思います。それではお願いいたします。

○多賀谷課長補佐

それでは、資料1、資料2に基づきまして、簡単にご説明をさせていただきます。

資料1は、現在の中間監査基準でございまして、これは平成10年6月16日に公表されたものでございます。

それから、資料2は、改訂されました監査基準を左側に、それをベースにいたしまして、中間監査基準の検討点となるであろう問題を右側に掲げてございます。

まず、資料1の方でございますが、この平成10年6月16日に出されました中間監査基準につきましては、ちょうどこのときに種々他の会計基準が検討されておりまして、特に連結財務諸表について、中間連結財務諸表の作成義務を導入したところでございます。そのようなこともございまして、中間監査基準についても改めて設定がされたということでございます。なお、この中間監査基準、現行の中間監査基準ができる前には、中間財務諸表の作成基準と中間財務諸表の監査基準というのが一体となって設定されておりました。

このような点につきましては、1ページの一「経緯」というところにございますけれども、いずれにいたしましても、中間監査というのは、昔から我が国独特の制度でございます。ご承知のとおり、我が国では年2回決算というのがかなり実務には結びついておりました。商法が改正されまして、年1回決算に移行する。それから中間配当というのが導入されたことに伴いまして、ほとんどの会社が現在では年1回決算ということになっておりますけれども、年2回決算というのがある程度というか、長く続いておりましたので、そういう意味では、年2回の決算と2回の監査というのが、当初我が国の監査がスタートしたときの状況であったわけでございます。それが年1回決算、中間配当という仕組みに変わったことに伴いまして、証券取引法においては半期報告書制度ということによって、その中間期の状況を開示をするという制度の整備が進められてきたわけでございます。その中で、中間財務諸表について作成する。さらには、この平成10年には中間連結財務諸表を作成するという形で開示の方の制度が変わってまいりまして、それに合わせて、財務諸表の監査という面で中間監査の制度が整えられてきたというところでございます。

この中間監査の要点及び考え方というのが二にございますけれども、まず、現行の中間監査基準の構成といたしましては、2行目の後半ぐらいにございますが「監査人の適格性の条件及び監査人が業務上守るべき規範は、『監査基準』の一般基準において定められており」ということで、いわゆる一般基準、監査基準の一般基準に相当する部分は、この中間監査基準にはございません。それは共通だという認識でございます。

それから、2、中間監査基準の位置付けでございますが、ただいま申し上げましたように、大半の会社が1年決算を採用しているということで、年度単位での財務諸表の作成が定着しております。

そこで、2ページ目にまいりますけれども、証券取引法独自の制度として、この中間財務諸表の作成開示というのが存在しているということでございます。前回の中間財務諸表作成基準の変更で、いわゆる実績主義というものが採用をされております。何がというと、細かい点は置きますけれども、従来は、中間期というのは期の途中であるということで、予測的な情報の要素が多いと。特に期間損益、上半期と下半期における費用の配分方法に特例が認められておりました。このような点を改めて、決算ごとに通常の年度決算と同じような手法を基本的にはとっていただくという形になっております。

また、ただし、会計基準として中間期、特に厳密な会計処理を求めないというものもございますので、そういうものについては従来のとおり。例えば退職給付の計算ですとか減価償却の計算というものは年度ベースにやるということでございます。

中ほど、3つ目のパラグラフになるんでしょうか。「今般新たに設定された『中間連結財務諸表等の作成基準』では」というのがございますが、今申し上げましたように、中間決算に特有の会計処理は基本的に認めないということになっておるわけでございます。こういうことから、投資家への情報提供の観点からすれば、中間監査は年度監査と同様の監査として位置づけるのが望ましいと考えられるというのが基本的な考え方でございます。

「しかし」と続いておりまして、そういうのが基本的な考え方といたしましても、中間財務諸表はやはり中間的な報告である。それから、半年ごとに年度監査と同様の監査を実施するのは、これは経済的、あるいは実務的に過度の負担をかけるおそれがある。こういう点を考慮いたしまして、中間監査の方は「年度監査と同程度の信頼性を保証するものではなく、中間財務諸表に係る投資者の判断を損なわない程度の信頼性を保証する監査として位置付け、合理的な範囲で年度監査における通常実施すべき監査手続の一部を省略できることとしている」という、ここが現在の中間監査基準の位置づけ、考え方でございます。

それから、次の3「中間監査に係る通常実施すべき監査手続」というのがございますが、ここは省略できる監査手続について判断基準を示しております。

現行の中間監査基準は「年度監査の監査手続を基本としながらも、実査、立会、確認及び親会社、子会社、関連会社等への往査を省略できることとしている。これは『中間財務諸表監査基準』が設定された当時の」――これはこの前の監査基準でございます。「監査基準において、実査、立会、確認及び往査は実施可能にして合理的である限り省略してはならない」ということになっていたわけでございます。ですから、実質的には、基本的にはやるということを前面に出して、省略ができるという形で定められているということでございます。

それから、3ページに行っていただきまして、そのような考え方を踏まえているわけですけれども、上から6行目ぐらいに「ただし」というのがございます。「ただし、当該監査手続の省略は、監査対象の重要性、監査上の危険性等を慎重に考慮した上で選択適用した監査手続により、中間財務諸表に係る投資者の判断を損なわない程度の信頼性を保証することができるという職業的専門家としての合理的な判断を基礎にしたものでなければならない」ということで、省略に当たっての考え方、ここでも一応はリスク・アプローチというものがベースになっているんだと思うんですが、このような枠組みは示されているということでございます。

それから、(2)に「子会社等の中間財務諸表に対する監査手続」というのがございます。ここは、2行目後半から、「中間監査は我が国特有の監査であり、現実には子会社等の中間監査を親会社と同様に行うことは困難と考えられる」というふうになっております。これは、中間財務諸表の作成というもの自体が、証券取引法の適用の会社に限られている。ただ、今般は中間でも連結財務諸表を作成することになりましたので、かなり範囲が広がっている。一方で、個々の子会社につきましては、商法の規制しか受けていないということもございますので、中間期で財務諸表を作成する義務というのは個々にはないわけでございます。このような点も考慮されているということでございます。

「このため」というふうに続きまして、ここにつきましては、結局は中間財務諸表に特に重要な影響を与える子会社等については、必要と認められる監査手続を追加して実施するというふうになっておりまして、通常の場合は、子会社等は分析的手続、質問、閲覧というようなものを中心に行って、特に重要な影響を与える子会社については、それ以上の手続をするというような構成になっております。

それから、最後に4「中間監査報告書」というのがございます。これはいろいろ書いてございますが、3ページの一番下のところに、ここも先ほど申し上げたのと同じでございますが、「中間監査報告書上、中間財務諸表に係る投資者の判断を損なわない程度の信頼性の基礎を得ることができる範囲で年度監査における通常実施すべき監査手続の一部を省略した旨を記載することとしている」ということで、このような投資者の信頼を損なわない程度の信頼性の基礎を得るという考え方に基づきまして、監査手続の省略、あるいは続いてございますように、子会社については分析手続、質問、閲覧等、これが実施されたということを記載するということとしております。この点は年度の監査報告書と大きく違うところでございます。

それから、その下の(2)「意見区分」でございますが、これは基本的には、このたび改訂されました監査基準の前の、従来の監査基準の書き方と同じでございます。1番目が、いわゆる会計基準への準拠性、2番目が継続性、それから3番目が表示の基準準拠性、この3ポイントを監査報告書における意見表明の要件としているということでございまして、この点は、今般の監査基準の改訂で変更がされているところでございます。

以上が中間監査基準の大まかな概要でございます。

5ページ以下に、その中間監査基準の基準部分を一応付してございますが、ただいま申し上げましたような形になっておりまして、この中間監査基準に特に定めのないものについては、年度の監査基準を適用するというふうな考え方になっております。

これが現行の中間監査基準の概要でございます。

それを踏まえまして、資料2の方をごらんいただきたいと思います。資料2では、改訂された監査基準に比べまして、中間でどのように考えるかということが書いてございます。

まず、一番最初の「監査の目的」のところでございますが、検討点の方をごらんいただきますと「中間監査基準の位置付けや役割は現行基準を維持するかどうか」ということになっております。これはただいま申し上げましたように、現在の中間監査基準の位置づけというのが、必ずしも年度監査のレベルは求めないというような形になっているということでございます。その点はポツに書いておりますが、それから、その中間監査基準は、証券取引法に基づく中間、連結も含まれますが、財務諸表を対象とする限定した基準であると、これが今の前文に謳っております。「中間監査基準は、中間財務諸表に係る投資者の判断を損なわない程度の信頼性を保証する監査」、これもただいま申し上げましたように、基本的な考え方として随所に見られるところでございます。このような位置づけを維持するかどうかということでございます。

それから、その点も踏まえまして、「1事業年度に係る年度監査の一環であることを明確にしてはどうか」。これは監査上の実務的には契約等、いろいろ問題があろうかと思うんですが、今般の監査基準というのは、やはり年度監査というのをかなり充実をしたわけでございまして、やはり年度監査の一環として位置づけるということを明確にしてはどうかということでございます。

それから「レビューとの違いを明確にする必要があるかどうか」。これは、監査基準ではレビューと監査が違うと明確に一線を画したわけでございます。しかしながら、現行の中間監査基準では、ただいま申し上げましたように手続の省略というのが認められておりますので、この辺の性格づけをどのようにするか。

それから「中間監査についての目的を基準で示す必要があるかどうか」。これは、監査基準に監査の目的というのが置かれたわけでございます。それに合わせて中間監査基準の方も、中間監査基準の位置づけというものを明確に示した方がいいのではないかということでございます。

それから「『中間監査基準』の名称でよいかどうか」。これは、現在の中間監査基準が改訂される前は、中間財務諸表監査基準となっておりました。中間監査基準というのが非常に汎用的な感じがしますので、そこの名称を、従来はあくまでも中間財務諸表という、いわば証券取引法に基づく財務諸表の監査だけをここは取り扱っていて、一般的な意味での監査基準と若干枠組みや対象が違うということを名称でも示すかどうかということでございます。

それから、第二「一般基準」に相当するところでございますが、これもただいまご説明申し上げましたように、現行の中間監査基準には一般基準は置いておりません。これも改めて置く必要はないと、年度監査の監査基準がそのまま適用されるという考え方に基づいております。そこで、今般の改訂に当たりまして、改めて一般基準を置く必要があるのかどうかという点が1つ検討点になろうかと思います。

この辺は、現行の中間財務諸表の前文の方に、この黒ポツのところでございますが、このように、一般基準において定められておりと、当然準拠するんだということが記載されているところでございます。また、今般改正されました監査基準の一般基準で、中間で特に差し障りがある、中間監査の段階で差し障りがあるというものも、特に見当たらないのではないかと考えられます。

それから、2ページでございますが、実施基準に相当するところでございます。ここは監査基準の改訂によりまして、その構成が実施基準1本になりまして、監査実施準則というのが廃止されているわけでございます。この辺も踏まえまして、構成を何らか考える必要があるかどうかというのが第1点。

それから、監査基準の改訂ではリスク・アプローチの徹底というのを非常に強く前面に出したわけでございます。現行の中間監査基準でもリスク・アプローチは取り入れられているわけでございますので、基本的には、このリスク・アプローチの枠組みというのは維持する必要があるのではないかということでございます。

ただ、その下の丸でございますが、「実施基準を通じて、リスク・アプローチの具体的適用にあたって、年度監査との違いをどのように考えるか」。これは、リスク・アプローチを展開するという形で今般の監査基準が改訂されまして、ほぼ従来の監査基準が書き直されておりますので、そことの対応、具体的な部分については、中間期においてそれをそのまま年度監査と同じでやるものと、若干手続的に考慮すべきものと、あるいは質的にそういう考慮をすべきでないものと、幾つか観点があろうかと思います。この辺を具体的適用に当たって、どのような問題があるかどうかということが1つの検討点になろうかと思います。

それから、継続企業の前提について。これは各所で出てまいります。いずれにしても、これは1つの問題になろうかと思います。後ほどまたご説明させていただきます。

二「監査計画の策定」。この監査計画の策定につきましても、年度監査の計画の一環という位置づけを明らかにする必要があるかどうか。中間監査特有の監査計画というのを求めるのかどうか。この辺は若干実務的な問題もあろうかと思いますけれども、やはり監査というものの全体像の中でどう位置づけるかということになろうかと思います。

それから、3ページでございます。

監査の実施に係る規定に相当するところでございますが、「通常実施すべき監査手続」というのを現在の中間監査基準は使っております。この点は監査基準でも改められておりますので、用語、用法、この辺は改訂された監査基準に合わせて修正する必要があると思われます。

それから、改訂されました監査基準では、例えば実査ですとか立会ですとか、そういう具体的な監査手法はこのたび削除されまして、統制評価手続と実証手続という概念に整理されているわけでございます。ただ、現在の中間監査基準では、こういう手続を省略していいとかというような文章もございますので、その辺からどの程度まで指示をするレベルを考えるかという問題がございます。

その下の「監査手続の省略についてどのように規定するか」ということと同じでございますが、省略をするにしても、省略の方向性につきましては、通常実施すべき監査手続、これは用語自体は変わるといたしましても、やるべき監査手続の一部を省略するという方向と、それから、基本的な中間監査として行うべき手続を定めた上、さらに必要な手続をこういう場合には追加するんだというような方向で考える、この2つの考え方があろうかと思います。

それから「子会社、特に在外子会社の中間監査手続をどう考えるか」。これは前回の部会でもご意見もございましたけれども、特に在外子会社につきましては、我が国と財務諸表、あるいは開示の制度自体もかなり違いがございます。四半期財務諸表という制度を米国などでは主に使っておりますし、その際には監査を行わずにレビューというものがなっております。この辺との関係で、在外子会社、あるいは国内の子会社も含めまして、どの程度監査手続を求める必要があるかどうかということでございます。

それから、4ページでございますが、継続企業のところは飛ばしまして、それから6の経営者確認書でございます。ここも監査基準で変わったところでございますが、これは中間でも特に考え方を変えなくてもいいのかなというふうな感じがしております。ただ、中間特有のものが何かあるのかどうかということでございます。

それから「他の監査人等の利用」。ここは在外子会社等の監査は大きくかかわることはあろうかと思うんですが、基本的には改訂監査基準を準用するというような形で足りるのではないかというように考えております。

それから「報告基準」でございますが、ここも1つは報告基準自体の構成の問題というのがございます。

それから、次に意見表明のあり方についてどう考えるか。先ほど申し上げましたような有用な情報というような考え方で、ここは年度の監査とは大きく違っているところでございます。このような現在の考え方について、特に変える必要があるのかどうかということでございます。

それから、5ページ目でございますが、改訂監査基準と合わせますと、先ほどご説明いたしましたような現在の中間監査基準の意見表明の方法、あるいはその考え方というのは、そのままは使えないということは明らかであると思います。その際に、基本的には監査表明に当たっての考え方についても、改訂された監査基準と同様の考え方を使ってよろしいのではないか。あるいは、上から4つ目でございますが、意見審査につきましても中間監査においても同じように必要となるのではないかというふうな点でございます。

それから、監査報告書の区分ですが、ここは追記情報というのが新設されたわけでございますので、この辺も中間監査基準にも盛り込む必要があるのではないかということでございます。

それから、無限定適正意見の記載。そこの右側に丸がございますが、まず意見の種類でございます。年度監査でございますと、無限定適正意見、それから除外事項を付した限定付適正意見、不適正意見ということで、今回改訂をされたわけでございますが、中間監査基準では、「有用な情報」を表示しているか否かの意見を言うということになっておりますので、この辺の意見区分、意見の種類、あるいは表現をどのようにするかという問題でございます。

それから、6ページ目でございますが、実施した監査の概要につきましても、現在、先ほど申し上げましたように一部を省略したとか、そういうことを書くわけですが、この辺をどのように考えるのか。これは先ほどの省略といっても、どういう方向性で省略を考えるかということにもよると思いますが、この辺の記述をどのようにするかという問題がございます。

それから「財務諸表に対する意見」。ここはまさに有用性意見という形で今規定されているわけですけれども、この記述をどのように変える必要があるのか、あるいはないのかということでございます。

それから、四の「意見に関する除外」。これは除外があるというのは同じだと思うんですけれども、有用性意見の中での意見の判断基準、除外基準というのをどのように考えるかと、こういうことでございます。

それから、7ページ目の「監査範囲の制約」、ここも同じでございます。ただ、監査手続の省略というのがございますので、これは監査手続を実施できなかったということは違う。そういうことを踏まえて、監査範囲の制約の判断基準をどのように考えるか、あるいはどのような表現をするかという問題でございます。

それから、六の「継続企業の前提」でございますが、これはまさに1つのまとまった大きな課題ではないかと思います。当然中間期においても、継続企業の前提に重要な疑義が認められる状況というのはあり得るわけでございます。そのときにどのように対応するか。年度監査とどのような違いを設けるか。あるいは、その前の年度にそのようなゴーイング・コンサーンにかかわる追記情報なり、あるいは意見が表明されている場合に、次の中間監査の時点でまたそれをどう考えるか。今度は中間監査から、その先の時点をどう考えるか。幾つかの論点があろうかと思います。

それから、8ページでございます。ここは「追記情報」ですが、追記情報を入れるとすれば、改訂されました監査基準の考え方と同じようになるのではないかというふうに思われます。

以上、大まかに検討、あるいは論点となろうと思われる点をご紹介させていただきました。

○脇田部会長

ありがとうございました。

詳細に、これまでの中間監査基準と、それから新しい監査基準の公表されたものに伴って、中間監査基準とのかかわりでの問題点と申しますか、検討する必要があるのではないかという点についてのご紹介とご説明をいただきました。

それでは、これから皆様方よりご意見をお伺いしたいと思います。現行の中間監査基準を策定する審議を、当時から既に企業会計審議会の第二部会となっておりましたけれども、そこで審議をいたしました。平成9年11月からでございますけれども、その折に審議に参加されておられました山浦委員から、中間監査基準の位置づけの考え方について、少し補足をしていただけますでしょうか。お願いしてよろしければお願いいたします。

○山浦委員

今の中間監査基準が抱えている問題点については、前回のこちらの部会で私なりの意見を申し述べさせていただきました。その問題点に関する意見は意見としまして、現在の中間監査基準の策定に当たりまして、幾つかの制約条件のもとで、この基準をつくりました。

1つは、基本的には年度監査の契約のもとで中間財務諸表の監査が行われる。したがって、いわゆるレビュー契約というのは、いわば単独で四半期なり半期なりの財務情報をレビューするという、そういう契約を結んで行うんですけれども、その際に、年度監査に当たる監査人がレビューの契約を結ぶかどうかはケース・バイ・ケースだと。しかし、この中間監査というのは、年度監査に携わる監査人が年度監査の一部として中間監査を行うと、こういう仕組みを前提に考えております。

それから、証券取引法のもとでは、年度監査に係る監査証明についての監査人の責任、それから中間財務諸表に係る、ここでいう中間監査の監査証明に係る監査人の責任、その間については、実は区別が明確でありません。したがいまして、理解の仕方によっては、年度監査であろうと中間監査であろうと、誤った虚偽の証明については同じ責任が課されると、こういう前提であります。したがいまして、簡単に手続を省略をするとしても、監査人はまさに自分の責任を賭して、その省略を判断しなきゃならないということでありますので、いわゆるレビューでいいます質問、分析的手続、それから閲覧、その程度の手続を中心に検証するんですけれども、レビューよりはかなり強いプレッシャーのもとで中間監査を実施しなきゃならないと、こういうことになります。

そういう枠組みの中で、先ほど経緯についてご紹介がありましたように、当時、連結財務諸表の新しい制度ができ上がる。そして中間財務諸表についても連結ベースでディスクロージャーがなされる。中間監査の対象も、中間の連結財務諸表であるということであります。そうなりますと、当然本社だけの単独の中間財務諸表だけではなくて、例えば海外の子会社等の連結の対象になっている中間財務諸表についても、その中間監査の対象になってくる。そういう中で、先ほど申しましたように、海外では一般に、そういった中間情報についてはレビュー手続を実施します。国内の本社の監査人にとっては、そこでいわば海外の実務と中間監査基準で要求しているところに齟齬が出てきます。かといって、海外の子会社の中間財務諸表の監査に当たりまして、日本の中間監査の基準に従って中間監査証明を出してくれと言っても、海外の監査人にとっては責任問題もあるし、それから契約内容もあります。馴れの問題もありますけれども、そういう日本の基準に従った手続はそう簡単には実施してくれない。また、もしやろうとしても、それでは責任をとれないから年度監査しかないなということで、かなり法外な別個の報酬を要求される。それでは日本の監査人にとって中間監査をやる場合に、海外のそういう子会社の中間情報の監査にはなかなか対応できないと、そういうこともありまして、基本的には、海外の子会社等の中間財務諸表の証明に当たっては、いわゆるレビュー業務でのレビュー報告書を受けて、それでも基本的には可能としようと。ただし、当時の言葉で言いますと、監査上の危険性が見受けられるときには、追加の手続をそのときには実施してほしいと、そういう枠組みです。

それで、一方で日本では従来からの中間財務諸表監査基準の枠組みがあります。いわゆる省略ですね。年次監査をベースとして省略をする。ちょっと話がかなり複雑になってくるんですけれども、要は、そういう幾つかの道具立てというか、中間監査の基準をつくるときのどうしても避けられない枠組みがありました。その枠組みの中で現在の中間監査基準をつくったという意味で、前回部会でお話ししたように、少し矛盾があります。要は、年度監査の監査手続を――旧基準でいいますと通常実施すべき監査ですね。通常実施すべき監査手続をベースにして、省略できると思えるところは省略して構わない。それから、海外の子会社の中間財務諸表については、基本的にはレビュー報告書をベースにして意見形成をして結構だと。そして、その上で最終的な意見は中間財務諸表が有用であると、そういう意見を表明してほしいという、ちょっと私自身も整理するのはなかなか複雑なんですけれども、要点をかいつまみますとそういうことになります。

○脇田部会長

ありがとうございました。

大変見事に整理をしてくださったと思いますけれども、今のお話のように、1つの大きな枠組みの中で、この中間監査基準はできております。そのときの議論もかなり矛盾を含みながらも、その中でまとめ上げられたということだと思います。

それでは、ただいまの山浦委員からのご説明も受け、それから事務局からの検討点の資料もございますので、まず中間監査基準の位置づけとか、あるいは中間監査基準としてはどういう構成にすべきかといったような点に関しまして、ご意見があればご発言をご自由にお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。

山浦先生、それでは引き続いてお願いいたします。

○山浦委員

今の中間監査基準をつくった立場の者として、こういったことは自己否定をする形でなかなか言いづらいんですけれども、やはり今回のこの基準改訂に当たっては、今お話ししたような矛盾点をできるだけ解消したいというのは、私自身はそのように非常に強く希望しております。

○脇田部会長

どうぞ、ご発言いただければ。

那須委員、お願いいたします。

○那須委員

私などは、まさに中間監査をやっている者からすると、きょうの資料の2というところの一番最初の検討点の中の黒丸の2つ目ですが、「中間監査は、中間財務諸表に係る投資者の判断を損なわない程度の信頼性を保証する監査」とあるんです。隣に渡辺委員がいらっしゃるのでぜひ伺いたいのですが、これ、どういうふうに思われますか。つまり、もともと監査がどのぐらいの期待のされ方とかはわかりませんけれども、左側にちょうど「監査の目的」とあって、例えば、すべての重要な点において適正に表示しているかどうか。あるいは、全体として重要な虚偽の表示がないということと、これよりも当然低いような印象を受けるんですが。そもそも、この中間監査というのはどういうものなのかというところで、どれぐらいの期待をされているのかによって、やることが変わってくるのかなと。

例えば、先ほど山浦先生が整理された中に、手続がはっきりしていないというか、一部省略といっても、責任を持って省略しなきゃいけないんだったら、どうせだったらやっちゃえという話があるというふうにおっしゃっていましたが、まさにそのとおりで、仮に最低限子会社等の監査手続と同じように、分析、質問、閲覧でいいよという最低限のルールをつくっていただいても、必要だったらば別のことをやれというルールであれば、当然その必要性について会計者はやはり責任を当然持つ。逆に、フル監査から一部省略してもいいよと言われても、同じように判断がある。つまり、フルスペックの監査をするというところと、最低限必要だろうというところの幅があるのは間違いないわけで、できるだけその幅を狭めるというのが、今、山浦先生がおっしゃった落としどころなんだろうと思うんですが、そもそも中間監査がどの程度のウエートを占めるのか。見る方からすると「中間でしょう」というふうな見方なのか、「でも中間監査でしょう」というものなのか、そのあたりのニュアンスをちょっと教えていただきたいなと思うんですが。

○脇田部会長

渡辺委員、いかがでございますか。

○渡辺委員

やっぱり中間監査って、実際の扱われ方は、通期といいますか、年度の監査と同じぐらい大きなイベントとして扱われていると思いますね。株式市場でのイベントという意味では、半期が出てきて、それで結果について反応するという意味では、大きなイベントとしてあると思います。それはアメリカのレビューも一緒で、アメリカの四半期のレビューについても、私の知る範囲ですが、批判する方は随分いて、ああいうかなり簡易的で、かつ操作可能な情報を出して、かつそれに株式市場が反応するというのはかえっておかしいんだという説も、これは少数説ですけれども、よく聞きます。ただ、株式市場では、その四半期の発表というのはやっぱりイベントで、思ったとおりの利益だったとか、予想よりも少なかったというので株価が大きく動く。そういう意味では、扱われ方という意味では大きく扱われているというふうに思います。

この規定自体は、今のお話をいろいろ伺って、中間監査基準というのはやっぱりつくるのがなかなか難しいなというのがよくわかったのであれなんですが、多分那須さんがおっしゃったのは、この判断って、実際やる立場の方は難しいんだぞという趣旨を言われたかったのかなと思ったんです。確かに投資者の判断を損なわない程度の信頼性というのは、なかなか難しいんじゃないかという……。「程度」がもし取れてしまうと「損なわない信頼性」って、これはフルという感じがするので、その辺は難しいというふうには思います。ただ、じゃ、どういうふうに変えたらいいのかというのは、とりあえず今のところはよくわかりません。

○脇田部会長

ただいまのところは大変難しいところでございまして、ある意味では循環論になっていくところでもあります。つまり、手続をある程度緩和している。それじゃ、緩和の程度はどの程度だ。投資者の判断を損なわない程度にするんだ。程度はどのぐらいだ。それは緩和する程度なんだという、だんだんぐるぐる回っておりまして、その当時の審議会でも、その点が一番大きく議論され、今、那須委員が発言されたところは、当時も会計士の方々からは特に強く主張されたところでございます。

この点、加藤委員などはどのようにお考えになっているか、ご発言いただけるとありがたいと思いますが。

○加藤委員

実は私は、最近までは、日本のこういう中間監査基準というのは非常に特殊で、実際に監査に携わるときに、先ほど来から話が出ていますように、海外に対してこういう日本独特の中間監査基準を求めるというのは、まず不可能なんですね。それで、海外の営業が大きな会社ほど、結局国内でやっていることと海外との間に大きなギャップができている。だけれども、中間監査報告書を見ると、そういうことが余りあらわれていない。知らない人が見れば、世界じゅうを通じて中間監査を実施したというような誤解を与えるかもしれないということで、私はどちらかというと、こういう日本独特の中間監査基準はやめて、レビュー方式にしたらいいんじゃないかということは、最近までは個人的にずっと思っていたんですね。

ところが、ちょっとここへ来て状況がいろいろ変わっているのは、特定の会社の名前を挙げるとまずいのかもしれませんが、エンロンのケースが出てきて、エンロンのケースでも、要するに本来資本の部から控除しなきゃいけないものを資産に計上していたという、多額な金額が結局レビューのときにひっかかっていたということで、これは第1クォーターですから中間とは違うんですが、四半期の問題ですが、それにしても、そういうレビューで問題にならなかったということで免責されるのかどうか。その辺が問題になっているということと、現在アメリカのAICPAのASBの方でもアメリカの監査基準を見直ししているんですが、その中でも中間の財務諸表の監査のあり方ということを検討しておりまして、まさにきょういろいろお話が出たような年度監査との位置づけがどうあるべきであるとか、レビュー程度のものでいいのかということを話し合っている。それと、さらに会計士に対する社会的責任がさらに厳しくなってきていると。それから、ゴーイング・コンサーンのこともこれから検討するんだと思うんですが、私はやはり、ゴーイング・コンサーンは、1年に1度だけではそんなに判断できるわけではありませんから、やはり中間の段階からそういうことを見ておく必要があるというようなことをもろもろ考えると、やはり今の日本の制度がいいのかなというような気分に最近はなってきているんですね。

どうもいろいろなことを見てみると、日本の制度というのは、今まで何かおくれているような見方をされていたんですが、最近はむしろ日本の制度の方がいろいろと模範になるようなケースがふえてきている。例えば、監査法人のコンサルティング業務云々というようなことも、今、逆に日本の制度に近づきつつあるというようなことも考えると、なまじ日本の独特の制度が国際的な流れからおくれているから、それを廃止しちゃえばいいというようなことも、ちょっと今は変わってきているのかなという気もするんですね。

そんなことでいるんですが、ただ、そうは言っても、1つ私がお聞きしたいのと、ちょっと提案ということなんですが、やはりこの中間監査のあり方というのは、非常に基本的ないろいろな問題を含んでいますので、この短いタイムスケジュールの中で一気にやってしまうのがいいのか。ちょっとさっきスケジュールのことで私は発言しなかったんですが、あるいは論点整理みたいなものを、やはりこの中間監査についてだけもう一度出して、基本的な中間監査というものの考え方を幅広く聞いてみるのもどうかなという気がするんですけれども。特にこのゴーイング・コンサーンの関係とか、それから「有用な情報」という、この表現ですね。これもいつも問題になると思うんですが、こういうような有用な情報というものについての意見表明というもののあり方はどうかとか、結構大きな論点がたくさんありますので、もしタイムスケジュール上間に合うなら、一度論点整理を出して、大きな方向を決めた上で、細かなことを決めていってもいいのかなという気もするんですけれども。

○脇田部会長

ただいまご指摘いただいた、非常に貴重なご意見を伺いましたけれども、特に日程の点につきましては、公開草案というのは必ず予定しておりますので、そういう中で、論点整理を含みながら公開草案として明らかにしていくという方向をとらせていただきたいという予定は持っております。

山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

今、加藤委員のお話で、実は米国の最近のある事件の動き、それも関係するんですけれども、一昨年、米国の公認会計士協会のパブリック・オーバーサイト・ボード、公共監視審議会の最終報告書でも、中間財務諸表というか、向こうは財務諸表というのは必ずしも適切ではないと思いますけれども、その中間財務情報を出す段階で、企業側が不正な経理操作をその段階でする。そして、それを会計士が見逃しているケースが多々ある。したがって、POBの最終的な勧告では、中間情報の検証を、もっと今のレビューよりは強化すると、その方向が望ましいという、そういった勧告をやっているんですね。それに合わせてAICPAの監査基準の設定母体でありますASBは動いていると思うんです。

それが図らずも今回のエンロンの事件で、いわばPOBの勧告が裏付けられたような形になっておりまして、その意味では、従来のレビューの手続では、やはり先ほど渡辺委員がおっしゃったように、マーケットが正確にその情報に対して反応する割には、それの信頼性についての担保水準というか保証水準が低過ぎるんではないかと、こういう反省はあってしかるべきだと思うんですね。その上で、日本の中間監査基準が持っているいい点は確かにあります。ただ、先ほど私が申しましたように、それでもやはり海外の実務との齟齬がある。中間監査基準そのものも矛盾点を持っている。できればそういった矛盾点を解決した上で、少し証明水準の高い中間監査というか、別の表現がいいかもわかりませんけれども、その証明の基準をつくった方がいいんではないかというのが私の個人的な見解です。

○脇田部会長

ありがとうございました。

さらにご発言はございますか。伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

経営サイドとして何も言わないのもちょっとあれなので、私は、いろいろこの前の監査についての会議のときにもちょっと申し上げたんですけれども、今、皆さんがおっしゃったように、やはり最近の世情というのは随分変わってきているわけですね。我々、やはりアメリカの状況というのは1つの模範であり、これはコーポレート・ガバナンスもそうですよね。やっぱりアメリカ的な企業経営をやるんであれば、要するに社外重役を取り入れてはどうかとか、それから、取締役会のあり方についても、そこでのいわゆる監視と執行部隊を分けるとか、そういうような動きができている。それから、日本の監査役制度そのものをオルタナティブな案として置いたらどうかという、そういうコーポレート・ガバナンスも変わってきた。

それから監査の問題についても、やはりレビューというものじゃなくて、オーディットをもっと力を入れなきゃいけないし、アメリカ式の監査をやるべきじゃないかと、いろいろ我々はアメリカを良としてきたんだけれども、しかしながら、ストック・オプションだとか、株式交換だとか、そういう法制面での整備がずっとアメリカと一緒になってきた。その中で、しかもそれをアナリストも含めて、いろいろなのが逆運用されたというような形はおかしいんですけれども、エンロンの問題が起こってきた。それから、一方、皆さんご存じの食品会社の問題も出てきておる。あれは単にリーガルなコンプライアンスの問題だということで済まされるのか。あれも監査があったはずじゃないかと。私の事務所にも会計士もいたじゃないか、監査役もいたじゃないか。それについてはどういうような規制が働いたのか。いや、全くあれは数字じゃないから、リーガルな面だからわからなかったよと言い切れるのかということについての解明を行われていない。

そういう中で、やっぱり監査の問題をばっと簡単に片づけていくということは、やはり企業会計審議会の位置づけについても評価を問われるので、私は、先生方がおっしゃったように、少し慎重に構えるべきではないかと思っているんですよ。何も内容がそんなに変わるわけじゃないけれども、やはり世の中の世論をよく聞くとか、あるいは論点整理の発表の仕方についても、そういうようなことを十分踏まえて、我々は意見として取り組みたいという姿勢をやっぱりはっきりしておくべきじゃないかと。ですから、この前にも、論点整理について意見を集めたときに、この中の委員の方々からもご意見があった。皆さん、見たら会計士の方ばかりで、経営者はだれ一人、それに対する意見が出ていないとかね。だから、単に論点整理を出して、そして、それに対して公開素案で意見を求めるのか、逆に言えば、もう積極的にある団体に関してはきちんとした意見を出してくださいとか、そういうことをこの審議会として、逆に言えば求める。つまり日本の総力を挙げて、我々としては、基本的にはこういう監査の問題をとらまえたよという姿勢も要るんではないかなということで、それでは具体的にどう変わるかということはあり得ないかもしれませんけれども、我々の審議会としての姿勢というものは、少し格調を高く持っていき、視線をやっぱり少し高いところに置いてやるべきじゃないかと。内容は、私はそんなに変わらないと思いますが、我々の心構えと申しますか、そういうことはやっぱり重要じゃないかというふうに思います。

そういう意味で、経営者の立場に立つと、余り監査ばかり、あつものに懲りてなますを吹いて経営ができないではないかとなるんですよ。それから、経営とは、常に前から申し上げていますように、リスクをいかにミニマムにしてリターンを上げていくかということですから、ノーリスク・ノーリターンではあり得ないんですな。ですから、やっぱりノーリスクにさせてしまったら、本当にノーリターンになっちゃうんですね。しかしながら、それでリスクをいかに放置していいのか。このバランスが極めて重要なので、我々としては、やはり良識のあるところというのは皆さんの合意を得るところだと。その合意というのはこの審議会であり、同時にそれが世の中の世論をきちんと受けているよということが重要ではないかと、こういう感じがします。

ちょっと答えにはならないかもしれませんが、今の私の思いはそういうことなので、中間監査の問題についても、こういうふうに真剣に審議が行われて、しかもそれが皆さんの意見をよく聞く方向にある。それから、従来の単にアメリカ一辺倒ではないやり方で我々はやろうとしている。さっき加藤先生もおっしゃった、やっぱり日本的やり方とか、その風土の中にもいいものがあるんであって、それはそれで十分踏まえていく。しかし、そこで不備なものはやっぱりある。そこは厳しく追求するということで、ぜひやっていただいたらいいんじゃないかなというふうに思っております。経営者の中には、もっとフリーにしてほしいという意見が多分あると思いますよ。しかし、結果なんですね。結果、ああいうことが続々と出てくるということは、何かやっぱり問題があるというふうに考えざるを得ない。

以上です。

○脇田部会長

ありがとうございました。

多くの意見を踏まえてということは心しなければなりませんので、これからの日程の中で、先ほどの加藤委員からのご提言も含めまして、慎重にこの点は配慮した上で審議を進めさせていただきたいと思います。

藤田委員、どうぞ。

○藤田委員

中間財務諸表というのは、1つの独立した年度決算に準ずるものということですが、監査の面では年度を見据えて、年度監査の一環としてということでいいと思うんですが、そのときに、私は2つ考え方があって、どうせ期末監査の一部だから、中間はほどほどにというのも1つでしょうけれども、逆に私は、どちらかというと中間にもっとウエートをかけるべきじゃないか。

その理由を2つ挙げますと、これは企業内部の問題としては、やっぱりこれから非常に変化が激しいというのが1つありますし、期末監査の負担を平準化するというか、むしろ期末を軽くするために、早期開示のためには軽くする。そのためには、むしろ中間に、例えば実証作業みたいなことを重点的に終えるとか、伝統的なもので言うと、在庫なんかは、これは期末でやっても大した負担じゃないんですが、売掛金の残高確認とか、あるいは保証残高の確認とか、これは相手がありますから結構時間がかかるわけですね。そういうのはやっぱり中間、期末の残高をもって、もちろん期中でもいいんですが、そういうときにもう終えてしまう。そこで問題が見つかったときに、期末には重点的にやるという形で、むしろ中間に持ってくるというのが1つだと思います。

もう一つ、2番目の理由は、やはりこれからはリスク・アプローチを非常に重視する。そういうときには内部統制を充実させないといけないというのが、今度の監査基準の大きな趣旨かと思います。その場合に、そういう売掛金、あるいは保証の残高確認みたいな仕事、実証作業、それから最近のデリバティブ契約ですね。これも非常に足が早いですから、それも重点的にやっておく。

それから、もう一つ、さっきからよく挙がっています在外子会社、海外子会社の問題ですけれども、私も、今お話があったように、国によっては確かに中間決算という慣習もなければ、いわんや中間で監査を受けるという慣習もないというのはあると思いますけれども、これは全く私の海外経験から申しますと、余りそういうことってないというか、制度上なくても、やっぱりクライアントが頼めば、それは喜んでやってくれるというのが私の経験でありまして、海外子会社だから中間決算はできませんとか、監査を受けられませんというのは、今の時代、ちょっと考えられない。少なくとも重要な子会社がある先進国、あるいはそのほかのOEC諸国であれば、それは必ずあると思いますので。

そこのところ、軽く、軽くと、レビュー程度でもいいじゃないかというのは、私は逆。これをやっていたんでは、結局内部統制に疑義があるということになりはしないかなと。ちょっと過激かもしれませんけれども、逆の発想で、そういう面で中間監査の意義をもう少し、年度における中間という意味での重視というのがあっていいんじゃないかなというふうに思います。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ただいま、藤田委員からご指摘の点でございますけれども、今、藤田委員は、明らかに中間監査と年度監査とのかかわり、関係、これを明確にご発言になったわけで、この年度監査と中間監査のかかわり方ということについてご意見をいただけるとありがたいと思いますし、このことは、監査基準と中間監査基準というのをどのように位置づけて規定していくか。現在は、監査基準がもう既に公表されております。そして、これから後に中間監査基準の審議をいたすわけでございますけれども、その場合に、年度監査と、先ほど山浦委員が、あくまでも年度監査の一部としての中間監査ということを前提の1つとして現行の中間監査基準はつくっていった。ですから、監査手続についても年度監査を財務諸表監査と位置づけ、そこにおける通常実施すべき監査手続からだんだん位置づけていくという形で構成しておりますけれども、そういった、いわゆる年度監査と中間監査のかかわり等についてご発言いただけるとありがたいと思いますが、引き続き、伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員

これ、実際に企業側からいきますと、例えば会社として年1回の監査をきちんと受ける。それから中間監査は簡単にしてもらうということで、2回受けるよりも、例えばコンティニュアスに監査が半年ごとにきちんと行われて、その2回の方が、企業にとってむしろ楽なんですよ。つまり、違うシステムを2回やられるよりは、同じやられるんでも、同じシステムを2回続けてもらった方が、企業の方としても、私は取り組みがかえってやりやすいんですよ。

これは一見違うように思いますけれども、そうじゃないんですな。簡単なものをやった方が楽だと思うけれども、かかわる方の手数は一緒なんですね。公認会計士さんに来ていただいて、我々も対応してやると、同じことなんですよね。その結果が、いや、これは監査でなくレビューだったんだよなんて言われると困っちゃうわけですな。ですから、やるなら、それなりのものをきちんとやった方が私はいいんじゃないかと。前にコンティニュアス・オーディットというのかね、そういう継続的な監査の流れの中で、これは内藤先生がちょっとおっしゃったと思うんですが、そういうことの方がいいんではないかと私は思いますがね。いろいろな意見の人がいると思いますけれども、伺ってください。

○脇田部会長

今、伊藤委員からご発言がございましたけれども、じゃ、友永委員、どうぞ。

○友永委員

今の年度監査と、それから中間監査という、どうやって構成していくかということなんですが、年度監査につきましても、年度末1回行くだけということは、これはないわけで、期中において何回も会社に伺って手続をやっていくということになります。その期末期前にさまざまな実証的手続をやっていいかどうかという、これはリスクがどの程度あるかということの判断もした上で実施するわけですけれども、そういったものは、たとえ期中に実証的手続をやったとしても、その年度監査のためにやっているというところだろうと思うんです。

この中間監査の問題というのは、中間の一時点で何らかの意見表明をするということについて、その合理的な基礎を得るための手続を別途しなくちゃいけないというところにあるんだと思うんですね。そこのところから言いまして、先ほどのポイントといたしましては、投資者の判断を損なわない程度という保証水準がどういうことを意味しているのか。これは中間監査の目的というところで、できれば明らかにしていただきたいと思います。

それから、先ほど山浦先生の方からお話しになったということですけれども、親会社で実施し得る手続、年度の監査の計画上、期末にはこういう手続をするよと言って決めましたところから、そのうち中間であればこういった手続は省いてもいいよということで決めた手続の全体と、それから、子会社については、特に海外子会社には、海外の監査人に対してレビュー以外は監査ということで、これはやはり積極的なご発言があったことは非常にうれしいことなんですが、大多数の企業にとりましては年2回監査ということは負担だということで、この海外子会社につきましてはレビューでいたし方ないという発想で今まで来ていると思います。

そうであっても、レビューだけではまずい部分があれば、そのリスク評価をした上でプラスアルファの手続をしなさいといったものが、トータルとして、1つの連結財務諸表の監査として会社ごとにさまざまに違ってくるという矛盾だけは、できれば解決する。解決するに当たっては、これは海外の実務との関連がありますので、レビュープラスアルファのところで統一するしかないのかな。そうであればなおさらのこと、この投資者の判断を損なわない程度の信頼性という中身を明確にして、監査人の責任のとり方、そういったことは今回、そういったものが全部詰まった後の話ですけれども、中間の監査報告書の中間監査の概要というところで、年度監査との違いですとか、実際に中間監査で監査人が実施する手続について、より期待ギャップのないような形での記載にしていっていただきたいというふうに思っております。

○脇田部会長

今、友永委員からは、さらりと、目的のところでその程度を書いてほしいとおっしゃられたんですが、これは山浦委員も十分おっしゃっているように、私もそう思いますけれども、この前の審議のときにこの点が非常に苦労してしまった。先ほど申しましたように、那須委員からのご指摘のところとも同じなんですが、要するに手続の方から攻めて限定していくのか、どうするのか。あるいは直接的にこれを限定するのかと非常に悩んだところで、目的の中で、またあるいはそれ自体を規定できることができればと、私、大変なことだというふうに、ちょっとすぐ思いましたので一言申し上げました。

この点、先ほど伊藤委員のご発言の中に内藤委員のお名前が出ておりましたので、内藤委員、いかがでございますか。

○伊藤委員

たまたまそう記憶していたものですから、済みません。

○脇田部会長

もしよろしければご発言ください。

○内藤委員

それでは、何かご指名ですので。

いろいろご意見を伺って、この中間監査に対するいろいろな問題点と、それから、それを今後どうしていくかということについて、何か全体的にはもう少し様子を見たらいいんではないかというご意見のようにお伺いしたわけです。ただ、私がずっとそういうご意見を拝聴しながら思っていましたことは、前回、前々回ですかね。審議会で、日本で昭和52年以降長く行われてきた中間財務諸表監査なり中間監査というものの意味を大事にしたい。それは気持ちとしてはあるわけですね。ただ、もう一方で、今回冒頭に部会長からもご案内がありましたけれども、平成15年9月の中間期から適用をしなければ、先月に決まりました会計監査基準との絡みで実務が非常に困るという事情もあると思うんですね。

そうしますと、私、ちょっと確認させていただきたいんですけれども、先ほど山浦先生の方から2つの制約条件のご説明がありまして、年度監査の契約のもとで中間監査が行われるという制約条件と、それから、証券取引法のもとでこの監査証明が要求されていて、その場合の年度財務諸表の監査証明の責任と中間財務諸表の監査証明の責任との区別はない。ですから、同じ責任と解釈され得る可能性もある。こういう条件の中で、じゃ、その監査の証明をどう扱うのかという前提条件といいますか、制約条件があるというご指摘だったわけですね。これは今回も変わっていないということを議論の前提としていいんでしょうかということを、まずそれを1つ聞きたいんですけれども。

○脇田部会長

あくまでもこれは、山浦委員が前回の審議に当たってのご説明の中で、そういう枠を前提としながら現行の中間監査基準をつくったということのご発言であるというふうにお考えいただきたいと思います。ただ、それから事情が今は変わっているかどうかは、審議に当たって再確認しなければならない。そういうことだと思いますが、この点、多賀谷課長補佐からご発言をいただきます。

○多賀谷課長補佐

基本的には、先ほど部会長からお話がございましたように、今の枠組みのままで平成15年9月の中間財務諸表が作成されるという前提でございます。監査の対象となる財務諸表、その枠組みの中でのご検討をいただきたいということでございます。もしその制度自体が変われば、これはまた別途また何らか考えなければならないかもしれませんが、今のところは、その開示制度自体については特に変わりはないという、枠組みは前回のときと同じでございます。

それから、公認会計士の責任についても、これは最終的には公認会計士法の問題になってしまうわけですが、基本的には変わりはない。ただ、公認会計士法上の責任というのは、故意に虚偽証明をした場合、あるいは過失があって虚偽証明をした場合には年度監査と同じ責任がかかるということでございますので、故意というのは別かもしれませんが、過失の程度というのは、つまり求められる手続ですとか、そういうことにかかわると思いますので、つまり法律でいうところの責任というのは同じである。ただ、その責任を問う場合の要件というのは、それはまた別のケース・バイ・ケースの判断は当然あるというふうに考えておりますが、いずれにしても、その枠組みも現在のところは同じ。特に変わりはないという仕組みの中でご検討いただければというふうに考えております。

○脇田部会長

どうぞ。

○内藤委員

ありがとうございました。それで、そういうことであれば、結局証券取引法のもとで半期報告書で開示される中間財務諸表に対して監査証明が必要であるということは変わらないということを前提とすると、何らかの監査の証明を出さなければならないわけですよね。そうすると、先ほどからレビュー云々の話が出ているんですけれども、アメリカとかイギリスとか、四半期情報が出ています。あそこに出ている財務処理、それを中間というかどうかは別として中間財務情報と、我が国の中間財務諸表、中間連結財務諸表の内容を見比べていただければすぐわかることなんですけれども、全然違うんですよね。

全然違うというのは、アメリカとかイギリスのやつはコンデンスされていまして、非常に要約された財務情報として出されているわけです。ですから、それに対してレビューというのは、なるほどという感じはあると思うんですね。ところが日本のケースは、中間財務諸表作成基準等、それに比べたら基準が非常に細かいですし、中間財務諸表の内容も非常に詳細な内容が出ていまして、かつ前回の改訂の折に、実績主義に基づいてつくられるという趣旨から考えると、それに対してレビューだけを適用して済むというような証明の仕方は多分不可能といいますか、それでは足りないということになると思うんですね。そうなってくると、今回、少なくとも日本の制度でいく中間財務諸表に対する監査証明のあり方としては、レビューでは少なくとも足りない。それにいかにどれだけの監査手続をふやして監査証明とするかというふうに収れんしていかざるを得ないんじゃないかというふうに私は思います。ですから、そういう基本方針でいかざるを得ないんじゃないかなというのが1つ思うことです。

それから、もう一つ、現行の中間監査は、実務上、去年、おととしと既に2回経験がありまして、今の冒頭、那須先生の方から、投資者の判断を損なわない程度の信頼性を保証するという意味合いがわかりにくいという問題点があったわけですけれども、その2回の経験を踏まえて中間監査で決定的な問題というのは、実務上どういうことが問題になっているかという確認をお願いしたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○脇田部会長

ただいま、内藤委員のご発言の後半の部分ですけれども、私もそのように、既に平成10年にできました、10年3月13日の中間監査基準を踏まえた実務が行われているわけです。行われて、それから被監査会社としても、企業の方々でもそれを経験されているわけですし、その会計士の方々の経験、それから企業側でお受けになった方々の経験、これを大きく、この場合にやはり生かさなければならないと思うんですね。それで、先ほど、その前にご発言がありましたように、開示制度に関しての枠組みというのは変わっていないわけですから、ですから、冒頭にご発言いたしましたように、あくまでも根本的に中間監査基準というのを直すということではなくて、ですから、やはり今回のこの中間監査基準を改訂しなければならない必要性というのは、監査基準が改められたということと、それから、それをどう生かしていくかということになってくると思いますし、そして、同時に、中間監査基準が既に現行のものが実際に運用されているわけですから、その中での経験をそこに反映させていくという形での改訂作業ということになっていくのではないかというふうに思います。

○内藤委員

私が後段の方でご質問した内容について、私が公認会計士の先生から聞く限りでは、この中間監査と申しても、投資者の判断を損なわない程度の信頼性の保証という意味が、実務上責任を考えると、これで済むだろうかどうかわからないので、そうすると、年度監査と同水準の手続の実施を行っていて、事実上2回監査をやっているというふうなことを関西の方の公認会計士の方からは聞いたりするんです。そうすると、過去2回の経験で、日本では、もうそういう高度な監査が中間監査として行われているという認識で間違いないんでしょうか。もしそうだとすると、また議論が変わってくると思うんですね。それで非常に困っているから、やっぱり変えるべきだということになるのか。そのあたり、いかがなんでしょうか。

○脇田部会長

これは、今、関西というふうにおっしゃいましたけれども、関東では、個人的にはもう出発のときからそういうご意見を私も伺っております。ただ、実際に経験なさった、この監査基準が出発するときに、既にそういうご意見で、これではというご意見も随分出ていました。したがって、やはり実務を踏まえたご発言をやっぱり十分に反映しなきゃいけないと思いますし、それを参考にして確認した上で作業を続けなきゃならないというふうに思うということです。

この点について、那須委員、どうぞ。

○那須委員

中間監査の結果が年度に比べて著しく低いということはないですし、やっていた実際の作業が年度と異なったかというと、ほとんど異なっていないというのは、確かに上場会社の監査をやらせていただいている中では、結局クライアントには年2回同じようなことをお願いしていたということは事実としてはあるかと思います。

ただ、そこら辺が僕らも迷っているところというか、表現の問題なんですが、年度監査の一環というふうに言うと、例えば監査計画を考えた場合、中間監査をやるための監査計画というのは当然あるわけですけれども、じゃ、それは年度監査をやる計画と違うかというと、別に違わないわけですね。年度の計画を立てて、その中でいろいろな手続をやっていく合間に中間が時期的に来ると、そういうことになりますので、藤田委員がおっしゃったような内部統制を背景にすると、そういうテストするというような手続も中間に合わせてやるのか。じゃ、例えば3月決算を考えた場合、10月にやるのか、1月にやるのか。中間監査の途中でやるのか、それとも中間監査が終わった後でやるのかによって、得られる結果というか、心証がいつ得られるかというのは多分違ってくると思うんですね。

ですから、年度監査の一環というと、年間のプログラムがあって、スケジュールがあって、その中で中間がたまたま来た。そこで当然中間の数字を会社さんがお持ちだから、それを背景にするという位置づけになるというのが今までの中間のやはり建前というか、実質もそうだと思うんですけれども、それをいかに表に出てくる財務諸表としての形を担保するかというところに手続の焦点が行っていたと思うんですね。したがって、財務諸表の出てくる、例えば貸借対照表の残高がどうだったのかというのを中間で慌てて見ると、今、まさにゴーイング・コンサーンで走っている年度の途中でバシッと切った、たまたま切った数字について何がしかの意見を言うということになっていましたから、明らかに年度で1年間で本当に切れるところの数字とは違う数字が出てきていると思うんですね。ですので、それを年度と全く同じようにやれというのは、少し違ってくる。要するに、できている財務諸表が、内藤先生は中間財務の方、かなり詳細だとおっしゃいましたけれども、やっぱりつくっている背景は年度のものとは多分違う。半年決算をやめたという理由は多分そこだと思うんですけれども、年度でできる財務諸表と、要するに12カ月積み上がったものと6カ月積み上がったものとは明らかに違うものができていると思うので、できてくる財務諸表がそういう意味で違うのであれば、監査も違うはずだということはあると思うんですね。

ですから、出てくる数字が、もうそこでおしまいよと、全部積み上がって全部終わりだと、切れている、ここで明らかに切っていいんだというものと、本来12カ月走らせておくべきものを3カ月、あるいは6カ月で切ったものとはやはり違うというふうに思います。そこで同じことをやればいいんだというのは、もう本当にそれは表示が正しいかをチェックするとか、そういう形式的なことはできますけれども、実質的なことというのは、やはりちょっと違ってくるのではないか。つまり、1年間毎月毎月同じ取引がなされているのであれば、それは4月で見ようが3月で見ようが同じことでしょうけれども、企業がなさっている事業というのは、4月でやることと3月でやることは違うことがやはり多いでしょうから、それはやはり3月で見なきゃいけない。そうなってくると、どうしたって重要性のあるものは年度末に近く行われるというのが、今までの日本の企業さんの傾向としてはあったと思いますので、それはやはり中間で見るのと年度末で見るのとでは位置づけも違ってくるんじゃないかなと。そういう実務はあると思います。

○伊藤委員

実務のこともちょっと申し上げないとあれだと思うんですが、例えば今回のITのバブルがはじけたときというのは、6月に具体的に物すごくはじけたわけです。実際の傾向は12月から3月にかけてとか、その前から出ていたわけです。日本企業が大きく影響したのは、6月ごろからドッと後半にかけて注文が減って、業績が悪くなった。したがいまして、通常の3月の決算会社というのは6月と3月にチェックするんですね。ところが、ほとんどの大会社というのは、私どももそうですけれども、子会社は半分が海外なんですよ。トライアルで見ますと、160海外があって、180子会社が国内なんですな。そうすると、これは連結決算ですから、関係会社の方の海外は12月決算がほとんどなんですよ。ですから、一方は6月、12月、一方は9月、3月という形で見ていくわけです。ですから、その間、絶えず公認会計士の方々は、我々は海外のアースアンダーセンも使っていますし、国内の朝日監査法人も使っている。具体的に言って恐縮なんですけれども、よりわかりやすく言えば、そういう形でばっとやってもらうわけです。もちろん複数の会計事務所を使いますよね。ですから、彼らは既に3カ月おきぐらいにチェックしていくわけですな。それで、要するに年間の最終のオーディットはきちんと出しますけれども、中間も同じ制度でやってもらっているわけです。要するに、これはレビューで、これはオーディットだというふうには境はしていないんです。ただ、しかしながら、日本の商法との関係もありますから、やり方が若干違うと思いますね。そういうのはありますけれども、基本的には同じ姿勢でお願いする。

企業は、その間にインベストリレーションをやるわけですよ。インベストリレーションをやるときには、これは基本的にやっぱり半年ごとの状況を踏まえて、私どもはSECをやっていませんから、少なくとも半年が終わったところで、したがいまして、6月の決算が終わると10月ごろ出かけていく。一番多いときは、3月決算が終わると6月ごろ行くとかで、もうちょっと遅くなってくると、その間に行ったりしますけれども、いわば2回行くわけですな。欧米に出かける、東南アジアへ出かける。

それから、その間にもう一つ、格付が来るわけですな。そういう形で、企業というのは絶えず、やっぱり6カ月ごとにはチェックされていっている。これはSEC基準で3カ月ごとにやっていますね。そのかわり、3カ月の間のIRというのは傾向値だけしか言わない。SECは3カ月の様子は、ある意味においては非常にラフですから、先ほど内藤先生も話があったと思いますが、ラフな形しか出てこない。

しかし、日本の場合は、6カ月で相当かちっとしたものを出しますから、それでもって期間は4カ月と6カ月、違いますけれども、しかし相当詳しいものをIRでやっぱり出すという形で、企業としてみれば、要するに1年と半年というのは物すごく違うんですよ。会社の中の計画というのは、今、先行き3カ年計画とか5カ年を出します。これはもう全くビジョンなんですな。年間計画というのは基本的に出しますけれども、今の情勢では足が早くて、半年先はなかなか読めないです。特にエレクトロニクスとか自動車なんていうのは、物すごく足が早いですよね。そうすると、もう計画は半年しかつくらないんですよ。あとの半年は予想になっちゃうわけですな。そういう形でやっておりまして、年間まとめて計画をやるということは極めて難しいんですよ。したがって、半年ごとに会社の経営責任をとらせるというやり方を今はしているんですけれどもね。ほとんどの会社がそうだと思いますよ。

ですから、そういう経営の実態を踏まえて、あるいはいろいろなことを考えると、私はやっぱりもうこの中間というのを極めて重要ではないかというふうに思いますね。実際は中間と言いながらも、海外を入れると3カ月ごとに絶えずチェックしてフォローし、シリーズにやってもらう。しかし、おっしゃったように、事態は半年ごとに随分変わるんですよ。したがって、恐らく年間のオーディットの意見と6カ月の意見はかなり違うと思いますけれども、しかしながら、6カ月そこできちんとやっておけば、年間のところについても見解が明確になってくるんじゃないかというふうに思います。

結論を申し上げますと、私は中間のものに関しても、極力年間の一環でおやりになって精度を上げてもらった方がいいんではないかと。問題は企業の費用の問題もありますけれども、費用もその方がかえって安いんではないかというふうに思いますね。

以上ですね。

○脇田部会長

ありがとうございました。

松野委員、どうぞ。

○松野委員

伊藤委員と大体同じなんですが、先ほど那須委員が言われた中間と年度の違い、もちろん現状の退職給付会計の計算方法のようなものを、これは中間は明らかに簡便的な計算をやっていますので、こういうことも含めて全体の水準が中間と年度と違うかと言われれば、これは明らかに違います。ただし、それ以外の普通の棚卸しですとか、いろいろな極めてベーシックなアイテムのものについては、実務はやっぱり中間のときも全く同じですよね。

これは監査をする方と受ける方の違いの問題はあるんでしょうけれども、やっぱり実務として中間と期末で違う作業をやるということは、非常にこれは現実的には不可能になるという問題があるので、監査に見えたときもほとんど同じようなことをやられる。ただ、年度の方針の中で、必ず前半と後半で重点を置くアイテムが違うのも、これは確かにあります。いつもある監査のテーマに対して年間同じエネルギーが費やされるなんていうことは、これは当然ありませんので、前半、もしくは最初の第1クォーターのときの監査の重点ということもあります。ただし、そういうものがまとまって1つの監査ができ上がるという意味では、年度の一環という監査の意味合いが非常に強いというふうに思います。

それと、私も前回のところで海外の子会社のレビューの問題を言ったんですけれども、実務的には何が行われているかといいますと、私どもの場合は、多分金額が大きい海外の子会社、これはレビューなんですが、これは会計士の方が、別途そのレビュープラスアルファのインストラクションを出されて、それに対する回答が全部来ていると、こういうのが多分実態なんじゃないかと思います。そういう意味では、年度の一環という意味合いと、中間と年度の違いというのは極めて少ない。

ただ、もっと正直な実務のことを言いますと、やっぱりイメージとして単独と連結がまだ混在している。単独に対して期末と中間と同じことをやりなさいというのは、これは非常に楽です。連結は、やっぱり実務上はボリュームが相当ふえるわけですね。会社のボリュームの問題と――会社のボリュームというか、1つの会社の大きさの問題と、売り上げが10万円でも1,000万円でも、やっぱり会社の数は一緒だと。やっぱり同じことを形式的には求められる。こういう部分をどういうふうに実務的に解消していくんだと、こういう問題が相当出てくるんだというふうに思うんですね。

それで、ちょっとまた後々、いろいろな議論のところでまたお願いをしようと思っているんですが、現状の監査の中で証拠性、証票性というものを、相当まだペーパーに頼らざるを得ない部分があって、そこをもっと何とかITの中でそういうことを認めていただける方法が出てこないと、いずれにしても中間、期末、実務はボリュームに負けてしまうという部分をどうやって解決していくかということだと思いますけれども。

○脇田部会長

ありがとうございました。

山浦委員、ご発言ありますか。どうぞ。

○山浦委員

だんだん話が1つの方向に傾きそうなんです。ただ、1つだけご理解いただきたいのは、今度新しい監査基準をつくりまして、そこで想定している監査手続というのは、これまで以上にかなりヘビーなものになる予定です。したがいまして、年間2度監査に近い形というご意向を伺うんですけれども、果たしてそれが可能かどうか。言葉と、それから実際の監査の仕組みが、私自身がちょっとうまくイメージをダブらせることができないんですけれども、恐らくリスク評価は年度を通じて行われると思うんです。そういった意味では、中間も年度末も恐らくないだろうと。あるとすれば、年度末時点で出てくる固有リスクですね。そのあたりの特別な評価が加わるぐらいかなと。そのベースとなるリスク評価については同じだろうと。ただ、今度はゴーイング・コンサーンについての監査人の一定の責任を明示しましたので、そのあたりの評価の仕組みを年度監査と同じような形で中間時点でもやるのかどうか。こういった問題も出てくると思うんです。

それから、統制評価手続と実証手続に分けておりますけれども、両方とも年度、中間、同じようにやるのか、あるいは差をつけるのか。ちょっとこれから先の議論になってくると思いますので、あらかじめこういう方向になるべきだ、あるいはなるはずだということは、今の段階で恐らく言えないと思うんですけれども、ただ、1つだけ、やはり一番最初に申しました、今度の新しい監査基準が求めている監査の手続のボリュームにしても、全体の作業量にしても、かなり従来とは違いますということはご理解いただいた方がいいんじゃないかと思いますね。

○脇田部会長

今、山浦委員が強調されたところでございますけれども、私も先ほど申し上げましたように、あくまでも今回の中間監査基準を再検討、見直すということの1つは、監査基準自体が大きく改訂されたということに由来しておりますので、そのことを踏まえて中間監査基準を考えなきゃならない。同時に、今、現行の中間監査基準というものが既に実施されてまいりましたので、そういった経験も生かさなければならないだろうと、そういう意味合いでの検討をしてまいりたいというふうに思います。

基本的には、ですから、新しい監査基準の、特に実施基準におけるリスク・アプローチの枠組み。これは現行の中間監査基準でも既に導入されておりますけれども、いわゆる単なる手続限定監査といったようなものではないわけでありまして、やはりその点は今回も当然のことに、この新監査基準におけるリスク・アプローチの基本的枠組み、それをこの中間監査基準の中でも維持していくのは当然のことだろうというふうに思っております。

この点について、今、大きな枠組みについてご議論いただいてまいりましたけれども、ゴーイング・コンサーンにつきましては、また別に機会を設けてまとめて議論させていただきたいというふうに思います。それを除きまして、ここに中間監査基準の検討点という指摘をせっかく用意されておりますので、この点で何か具体的な問題についてご発言がありましたら、ご発言いただきたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。

友永委員、どうぞ。

○友永委員

まとめ方の問題なんですが、現在の中間監査基準は、監査基準によるべきところは監査基準に書いてあるということで、中間特有の基準のみ記載するという体系をとっておりますけれども、きょうお渡しいただきました資料2というのは、検討のためにこういう対照形式で記載していらっしゃって、つまり、今の会計監査基準の構造と同じような形で中間監査基準をまとめようという意図とは違うというふうでよろしいわけですね。

○脇田部会長

そういうご理解で結構です。

○友永委員

それともう一点、これは実務上、もういろいろと問い合わせがあるので確認させていただきたいんですが、監査基準の方は平成15年3月から適用。これから審議いたします中間監査基準の方は1年おくれ、その次の年ということでよろしいわけですね。そうしますと、この平成15年3月期の中間、平成14年9月期につきましては、根拠となる監査基準が異なるという、年度監査は新監査基準で4月1日から実際には動くけれども、中間監査に関してだけは、どれだけ違うかという話はまたありますけれども、形の上では旧監査基準をもとにした中間監査基準ということで特記事項も残ると、そういう解釈でよろしいんでしょうか。

○脇田部会長

じゃ、多賀谷課長補佐からお願いいたします。

○多賀谷課長補佐

形の上ではそういう形になると思います。監査基準といいましょうか、監査証明という形で出てくるものは、まさに現行のもので、ことしの中間はやっていただく。来年の3月期決算になると、新しい基準に基づいた形でやっていただくということになります。

ただ、手続につきましては、これは監査法人の方で当然、今も新しい監査基準に盛り込まれたようなこともやっていらっしゃる。どんどん取り入れているということでございます。別にそれを制約するという意図ではございません。新たな監査報告書という形で出てくるところは、当然基準の適用時期によって異なるものになるということでございます。

○脇田部会長

ありがとうございました。

ほかにご発言はございませんでしょうか。

加藤委員、どうぞ。

○加藤委員

今まで議論してきたことでもあるんですが、この資料2の1ページ目の右側の検討点の中に、上から2つ目の丸のところに「1事業年度に係る年度監査の一環であることを明確にしてはどうか」と書いてあるんです。今までずっと議論してきたことなんですが、この趣旨は、1事業年度に係る年度監査の一環であるということだけを明確にするという意味なのか、そういう性格というか、そういうものもあるということを明確にするという意味なのか。これはどういう趣旨なんでしょうか。

○多賀谷課長補佐

これは現行の中間監査基準でも、一応は年度監査というものを前提にしているということでございますので、その考え方という枠組みを同じようにする。さらに明確にするかどうか。それは、現段階で特定の目的というか、方向性ということではないんですけれども、現行のをベースにして一応問題提起させていただいたということ。それは、先ほど山浦委員の方からもお話がありましたけれども、監査基準が変わりましたので――私の理解が正しいのかどうかわかりませんが、例えば1つの監査手続というものを考えた場合に、それをパッケージといいましょうか、1つの塊を年2回やるというふうに考えますと、それぞれの1つのパッケージが、今度監査基準の改訂によって相当ボリュームがふえる。そうすると、ボリュームがふえたものを2回やるという考え方と、それとも監査基準は1年、年度決算を考えて、全体のボリュームがふえたという中で半期をどう考えるのか。年度監査の一環であることを明確にしてはどうかというのは、どちらかというと改訂された監査基準、年度監査の監査基準全体をとらえた上で中間をどう考えるかということだと思いますし、また、現在の中間監査基準も基本的にはそういう位置づけになっているというふうに思いますので、そういう論点であるということだけで、それ以上のことはございません。

○脇田部会長

ありがとうございました。

○伊藤委員

何か私ばかりしゃべっていかんので、ちょっとだけで言わせていただければ、私のスタンスは皆さんとちょっと違うのかもしれませんけれども、この前の監査の見直しのときから、あるべき監査論というのを自分なりにいろいろ展開したつもりなんですね。それで、非常に私はそれに近づきつつあったと。そこへ持ってきて、新しいいろいろな出来事がまた起こってきた。したがって、我々はそれに対しても何らかの担保をしていかなきゃいけないじゃないか。これはどのような審議の場でやるのか、これまたご当局でいろいろお考えになるんでしょうけれども、そうすると、この中間監査という問題についても、あるべき監査という観点に立って、先ほど来私はちょっと論点を言っているわけですね。

しかし、現実には、先生もおっしゃっていますけれども、今すぐ膨大なる人員とその他があるわけではないから、実際問題として、それを即来年から実施できるかということについての問題はあろうかというわけですね。そうすると、我々の監査についての考え方については、いわゆる当面の対策は、これはやむを得ないかもしれないけれども、あるべきものはやっぱりこういうことに持っていくんだと。そうすると、企業審議会で検討している、例えば公認会計士の数の問題にもいろいろ関係してくるわけですよね。つまり、そういうようなことも将来整備しつつ、やっぱりある方向に向かって日本は行くんだというようなことも視野に置いて考えておかないとね。

だから、私はすぐこれが実行できない場合もあり得ると思うんですね。しかし、できないからといって、それでいいんだということを我々はそこで考えるのかですね。そのあたりのところは、一度ちょっとまた視野に置いていただければ大変ありがたい。

以上ですけれども。

○脇田部会長

それは基準の命といいますか、そういった……。渡辺委員、どうぞ。

○渡辺委員

今、伊藤委員がおっしゃられたことについて、私は実務というのはよくというか、ほとんどわからないんですけれども、いただいた資料の1で「中間監査基準の設定に関する意見書」という平成10年の中で、じゃ、どうしたら中間監査基準というのは緩めたものがあるのかという理由は、2ページのパラグラフの真ん中ぐらいからですか。「しかし」で始まるところで、その前のパラグラフでは、年度監査と同様の監査をして位置づけるのが望ましい。しかし、3行目ぐらいですか。「半年ごとに年度監査と同様の監査を実施するのは証券取引法適用除外者に対し経済的あるいは実務的に過度の負担をかけるおそれがある」。負担が大きな根拠となって緩めた中間監査をやると。

どうもお話を伺っていますと、負担じゃないんだと。それよりも、監査商品として世の中で高く評価される監査を年2回受けたいという企業さんがおられて、かつ会計士の方も、全員ではないかもしれませんが、同じ方がいいんだということであれば、私はすべての会社に同じことを求めなくても、業種にもよるでしょうし、それぞれの会社さんの体制にもよるでしょうが、より世界的に評価される高い水準の監査を年2回受けていますということを望まれる企業さんには、そういう道があるような監査制度というのもいいんではないかというふうに思います。コストの問題というのは、過去ですが、日本の監査というのは必ずしも世界で評価されないということで、わざわざ海外のSEC基準の証明をとられる方もおられているわけです。そういう意味では、日本の監査だと年2回きちんとした監査をとる道があるんだというのは、エンロンの問題もありますが、継続的に監査をする体制が日本では整っているという意味では、私は選択制でいいんだろうと思いますけれども、大変いいんではないかと思うんですが。ちょっともとに戻るようですが、そういうふうに思います。

○脇田部会長

この点については、前の現行の監査基準をつくるところでは、負担の問題がかなり大きく発言されていたという事情がありました。

○渡辺委員

私も、多分この5年間で企業の方の体制も変わったんでしょうし、監査に対する会社の方の見方も、それから世の中の監査に対する見方も変わってきて、ですから、5年間にすごく大きな変化があって、多分5年前と大分違うようになっているんじゃないかというふうに思います。

○脇田部会長

ありがとうございました。

今ご指摘いただいた点が、これを本日のしめくくりとしての――山浦委員、どうぞ。

○山浦委員

今、渡辺委員のご意見、非常に直接的でわかりやすいんですけれども、それに恐らく関連することだと思うんですね。というのは、今、中間監査報告書というのを出しております。例えばこれを英訳しますと、恐らくインテリム・オーディット・リポートかなと。少なくともオーディットという言葉は使われる。

実は、これから先、ますます投資家と言われる人たちが、日本の投資家だけじゃなくて、海外の投資家もいらっしゃる。そして、当然訴訟のリスクなどもふえてきます。そのときに、オーディットという言葉が持っている保証の水準、これは少なくともオーディットという言葉が使われる限りは、その前にどういう形容詞がつこうと同じなんですね。そういう意味では、レビューであればレビュー、それぞれの手続なり保証水準が決まっていると。ですから、例えばアメリカでの訴訟の例でも、レビューでのレビューワーの責任、それからオーディットでのオーディターの責任、これはやはり違う。したがいまして、もし監査手続、あるいは検証手続がフルオーディットのフルスペックのものと違うのであれば、やはり名称としても何らかの形で区別する。少なくともオーディットという言葉を使うのはかなり危険だし、逆に言うとエスクペクテーション・ギャップを生み出すもとになると思っております。

恐らくこれから先の議論の中で、当然この問題も考えなきゃならないなと思っておりまして、その意味でも、この中間監査という言葉使いそのものも、ある意味ではペンディングにしていた方が、議論の幅としては出てくるような気がします。もし渡辺委員のようなご見解でありますと、オーディットにするかレビューにするか。恐らくオーディットかレビューか、どちらかしかありませんので、それをどっちをとるかは企業と監査人との間の取り決めで結構だと。ただし、レビューであればレビュー報告書、それからオーディットであればオーディット報告書という形の区分け方、それも1つの選択肢かなという気がしますね。

○脇田部会長

ありがとうございました。

それでは、本日は大変貴重なご意見もお伺いいたしました。それらの意見をこれから整理させていただきまして、次回の審議に参考とさせていただき、それを出発点として議論を詰めていきたいと思っております。

次回は、先ほども申し上げましたけれども、きょうは具体的な論点のことよりは、中間監査そのものの全体的な位置づけ、その本質的な議論でございまして、その点は大変貴重なものでございました。そこで、次回はゴーイング・コンサーンを主に、中間監査とのかかわりでご議論をいただきたいというふうに思っておりますし、もちろん本日出ました点につきましても私どもでもう一度考えさせていただきまして、いろいろとまた議論の参考資料とさせていただきたいと思います。

これからも、これまでの審議と同じように改訂案につきまして起草をして、委員の皆様方の議論に供していかなければなりませんので、この改訂案の起草につきましての文章の作成作業につきまして、引き続き山浦委員、友永委員、そして内藤委員にご協力をいただきたいというふうにお願いしたいと思います。お忙しい中を恐縮でございますけれども、よろしくご協力の点をお願いしたいと思います。

次回の部会でございますけれども、3月8日、金曜日を予定しております。改めて、詳細につきましては事務局からご連絡をさせていただきます。

本日はこれで閉会させていただきます。どうもありがとうございました。

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