企業会計審議会 第1回会計部会議事録

1.日時:平成26年12月15日(月曜日)15時30分~17時30分

2.場所:中央合同庁舎第7号館 13階 金融庁共用第一特別会議室

○安藤部会長

定刻になりましたので、これより第1回企業会計審議会会計部会を開催いたします。皆様には、ご多忙のところご参集いただき、まことにありがとうございます。会計部会長を務めます安藤でございます。どうぞよろしくお願いします。

後ほど事務局より説明をしていただきますが、本部会は、去る10月28日の企業会計審議会総会におきまして、国際会計基準の任意適用の拡大促進を図るとともに、あるべき国際会計基準の内容について、我が国としての意見発信を強化するため、会計をめぐる事項について必要な審議・検討を行うということを目的として設置が決定されたものでございます。

本日は初会合となりますので、まず事務局より各委員の紹介をお願いいたします。

○油布企業開示課長

企業開示課長の油布でございます。それでは、当会計部会の委員の方々をご紹介申し上げます。お席の上に会計部会の名簿をお配りしております。ご出席の委員の皆様を、委員の方々から見て右手のほうから、お座りになっている順に私からご紹介させていただきます。名前を読み上げさせていただきますので、ご起立だけお願いできればと思います。

まず、池田委員は本日欠席されておりますが、代理で中村日本税理士会専務理事がご出席されております。

○池田委員代理

よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

それから、石原委員でございます。

○石原委員

石原です。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

小野委員でございます。

○小野委員

小野です。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

釡委員は少し遅れて来られるというご連絡をいただいております。川島委員でございます。

○川島委員

連合の川島と申します。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

久保委員でございます。

○久保委員

久保です。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

窪田委員でございます。

○窪田委員

窪田です。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

熊谷委員でございます。

○熊谷委員

熊谷と申します。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

逆瀬委員でございます。

○逆瀬委員

逆瀬でございます。よろしくお願いします。

○油布企業開示課長

関根委員でございます。

○関根委員

関根でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

谷口委員でございます。

○谷口委員

谷口でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

辻山委員でございます。

○辻山委員

辻山です。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

徳賀委員でございます。

○徳賀委員

徳賀でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

西村委員でございます。

○西村委員

西村でございます。よろしくお願い申し上げます。

○油布企業開示課長

橋本委員でございます。

○橋本委員

橋本です。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

平松委員でございます。

○平松委員

平松です。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

万代委員でございます。

○万代委員

万代でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

森委員でございます。

○森委員

森でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

弥永委員でございます。

○弥永委員

弥永でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

山澤委員でございます。

○山澤委員

山澤でございます。よろしくお願いいたします。

○油布企業開示課長

なお、本日、岡田委員はご欠席ということでございます。釡委員はおくれてご出席の予定でございます。

事務局のほうにつきましては、時間の都合もございますので、お手元の配席図をもって紹介にかえさせていただきます。

○安藤部会長

ありがとうございました。続きまして、事務局から会計部会の会議の運営、及び公開について説明させていただきます。油布課長からお願いいたします。

○油布企業開示課長

それではご説明申し上げます。企業会計審議会には、内部規程といたしまして企業会計審議会議事規則というものが定められております。この部会も、その規則に基づき運営することとされておりまして、部会長が議長となって議事を運営することとされております。

また、部会長は部会にお諮りした上で、会議を公開することができる旨が規定されておりまして、会議の公開につきましては、部会の都度お諮りする形がとられております。

○安藤部会長

ということでございます。本日の会議の公開についてお諮りいたします。本日の会議を公開することとしたいと思いますが、よろしいですか。

ご異議がないということで、そのように取り扱います。ありがとうございました。それでは、議事に入ります。国際会計基準をめぐる最近の状況について、事務局の金融庁のほか、日本取引所グループ及びASBJより説明をいただきたいと思います。

それでは、お願いします。

○油布企業開示課長

それでは、資料が何種類かございますが、事務局金融庁のほうからは資料1と資料2につきましてご説明申し上げたいと思います。まず、資料1は縦長の2枚紙でございます。先ほど部会長からもご説明ございましたけれども、去る10月28日の企業会計審議会におきまして、会計部会の設置が決定されております。資料1の丸がついているところをごらんいただきますと、この部会においては以下の事項を審議するということで、国際会計基準の任意適用の拡大促進を図る、それから、あるべき国際会計基準の内容について我が国としての意見発信を強化するということで、会計をめぐる事項について必要な審議・検討を行うということです。

それから、会計部会の設置に伴いまして、企画調整部会が廃止されております。1枚おめくりいただきますと、企業会計審議会の総会の下に、現在3つの部会が置かれているという形になっております。

続きまして、資料2をごらんいただきたいと存じます。国際会計基準をめぐる最近の状況ということでございます。この後、日本取引所グループとASBJからご報告も予定されておりますので、重複する部分については口頭でのご説明は割愛させていただきながら、ご説明申し上げます。

まず1ページ目をごらんください。国際会計基準への対応のあり方に関する当面の方針という見出しがついておりまして、昨年6月のこの企業会計審議会での取りまとめについてご説明するものでございます。一番上のボックスは、当面の方針にも記載がございますが、その経緯が記載されております。

そして2つ目の箱、ちょうど真ん中あたりになりますが、この当面の方針で示されました基本的な考え方について記載しております。1点目の丸といたしまして、IFRSは今後とも関係者が参加して改善されていくべきものであるということから、IFRS策定への日本の発言権を確保していくということの重要性が指摘されてございます。2つ目の丸といたしまして、IFRSの任意適用の積み上げを図ることが重要ということでございまして、この2点を踏まえまして、3つ目の丸になりますけれども、IFRSの強制適用の是非等については、いまだその判断をすべき状況にないということが記載されております。

その下に矢印をつけておりますが、我が国としても、単一で高品質な国際基準の策定という目標を実現していくため、主体的に取り組むことが重要という記載になっております。

その下のボックスですが、この当面の方針において、具体的なことが主に3点大きく指摘されてございます。任意適用要件の緩和、IFRSの適用の方法(「修正国際基準」の作成)、そして単体開示の簡素化ですが、これらにつきまして順次ご報告を申し上げます。

2ページをごらんください。これは今申し上げました3点のうちの1点目です。IFRS任意適用要件の緩和でございます。一番下の注3というところをごらんいただきますと、これは昨年6月に当面の方針をまとめていただきましたが、10月に内閣府令を既に改正をいたしております。

2ページ目の上の箱のほうに戻らせていただきますと、当面の方針に記載された方向性に沿って対応をしております。上場企業要件、それから国際的な財務活動・事業活動の要件を撤廃いたしまして、体制整備ができている企業という要件のみを残したということでございます。この体制整備につきましては、企業側のほうでやろうと思えば体制整備はできると考えておりまして、事実上全ての有価証券報告書提出企業が、要件の面では任意適用の対象となり得ることとなったと理解しております。右の上の升を見ていただきますと、緩和の前では有資格企業621でございましたが、今申し上げたような捉え方をしますと、対象は有価証券報告書全ての提出企業、つまり4,061社になるということでございます。

1枚おめくりいただきまして、同じく2点目、単体開示の簡素化でございます。これについても、このページの一番下からご覧いただきますと、本年の3月に内閣府令等の改正を行っておりまして、施行済みでございます。それから簡素化の手法につきましては、当面の方針の中で具体的に、これについては、こういう方向でということをお示しいただいておりましたので、それに沿って対応をいたしました。まず一番上、本表でございますが、本表は方針1というのが当面の方針で示されておりまして、会社法の計算書類と金商法の単体財務諸表とでは開示水準が大きく異ならないということで、会社法の要求水準に統一するということを行っております。

それから、注記、附属明細表、主な資産及び負債の内容については、3つの方向性をお示しいただいておりました。まず、方針2というところでございますが、金商法の連結で十分な情報が開示されている項目については、金商法の単体でも開示を免除する。それから、方針3というところですが、これ以外のものについて、会社法と金商法の単体の水準で開示水準が大きく異ならないものについては会社法に合わせる。そして、方針4、このいずれでもないものについては、その有用性などを改めて斟酌し、従来どおりの開示が必要かどうかについて検討を行うということで、それぞれ対応を行っております。

引き続きまして、4ページ、5ページ、6ページは、この後、東証からご説明がございますので、私からは説明は割愛させていただきますが、新たな株価指数についても、昨年の当面の方針の中で言及があったものでございます。

というわけでございまして、7ページをごらんいただきたいと思います。7ページは、今年の6月の閣議決定でございまして、いわゆる第3の矢の成長戦略の改訂版と呼ばれているものでございます。「日本再興戦略」改訂2014というのが正式名称でございますが、ここにIFRS関連の記載が盛り込まれております。

7ページをごらんいただきますと、④というところにございまして、IFRSの任意適用企業の拡大促進という見出しのもとで、3つの点が記載されております。一つ目の点でございますが、2008年のG20首脳宣言において示された、この目標の実現に向けて、IFRSの任意適用企業の拡大促進に努めるものとするという記載がございます。これは昨年の当面の方針においても、もちろんこのような記載があったわけでございますが、閣議決定レベルの文書として、これが記載されたのは初めてということになります。

2つ目の点でございますが、従来進めてきた施策に加えて、ということで、IFRSの任意適用企業が移行時の課題をどのように乗り越えたのか、移行によるメリットにどのようなものがあったのかなどについて実態調査・ヒアリングを行い、これを移行を検討しておられる企業の参考にしていただくということで、「IFRS適用レポート(仮称)」という名称になっておりますが、これを公表するなどの対応を進めるということです。

3点目は、この後、日本取引所グループからご説明がございますけれども、上場企業に対しまして、基本的な考え方の説明を促すということが書かれてございます。

1枚おめくりいただきまして、8ページ。こちらはタイムリー・ディスクロージャーその他で正式発表があったものを拾っている数字でございますが、我が国でIFRS任意適用の状況がどのように拡大してきているかということでございます。昨年の6月19日の直前ということで見ますと、2012年12月末の10社という数字、あるいは直後の2013年6月末の20社という数字がございますが、足元は、これが計53社に増えてきております。うち上場企業は51社で、時価総額70兆円というのは、その時価総額でございます。

右のほうにボックスで囲っておりますけれども、この70兆円という時価総額につきましては、日本の全ての上場企業の13.28%に当たる数字でございます。

9ページは、今申し上げました上場企業51社、それから非上場2社の具体的な社名でございます。

そして、もう1枚、10ページをお開きいただきたいと思いますが、これは、今申し上げました上場企業IFRS適用51社について、業種別にその分布状況などを、規模とともにあわせ見たものでございます。まず、これは日本取引所グループのほうで全ての上場企業33業種に分類しておりまして、その33業種を縦に見たときに、IFRS任意適用企業がどうなっているかというのを見たものでございます。社名の左側に括弧でくくりまして、数字が書いておりますが、これはその業種の中での時価総額の順位になります。それから、ここに掲げておりますのは、全ての上場企業を対象とした数字でございまして、グランドトータルは3,600社程度になるということでございます。そのうち、例えば一番上の医薬品というところを見ていただきますと、62分の9社というのが医薬品という文字のところにございますが、これは全上場企業のうち、医薬品業種に分類される企業が62社ございまして、そのうち9社が、IFRSを任意適用している、あるいはIFRSを任意適用することを正式に公表しているということであります。

この医薬品の例で申し上げますと、9社の時価総額は14.9兆円、医薬品全ての時価総額は23.4兆円ということですので、B分のAは64%になるということでございます。以下、これはこの64%のところ、B分のAの欄が大きい順番に記載をして、2行ほど記載をしております。ただ、3行目に入りますと、これは33業種のうち、任意適用企業がまだ1社も存在しない業種でございます。33業種のうち、18業種あります。例えば左から2つ目の鉱業などを見てみますと、鉱業という業種そのものが全部で7社しかないということでありますが、いずれにせよ、この7社の中にIFRS任意適用企業はまだないという状況になっております。

その上で、この10ページの表をごらんいただきますと、例えば医薬品、卸売といったところでは、わりと時価総額の大きい順番に企業が並んでおります。それから、あとは1社しか適用がない業種などもございますけれども、そのほか、例えば電気機器をごらんいただきますと、IFRSの任意適用は富士通が13位ということになっておりますが、ご案内のように、ここは大手の企業には、US-GAAPを使っておられる企業が多いという状況もあります。

それから、下のIFRS任意適用企業が存在しない業種18業種をごらんになっていただきますと、いろいろな見方が可能でありまして一概にはなかなか申し上げにくいという気はいたしますけれども、やや国内マーケット中心の業種などが含まれているかなという気もいたします。

11ページは、修正国際基準JMISについてであります。これは後ほどASBJからご説明がありますので、私からは割愛させていただきます。

12ページ、ASBJのほうでは非常に精力的に国際的な意見発信に取り組んでおられると理解しております。ロンドンのほうでIASBの事務方がこしらえてきたものに見え消しでコメントして返すというやり方ではなくて、むしろ課題設定を日本の側から積極的に行って、場合によっては国際的な協調といいますか、連合といいますか、そういった横の広がりも利用しながら意見発信をしておられるということでございます。これもASBJのほうから、またご説明がございます。

13ページでございます。この地図はごらんになったことがある方も多いと思いますが、これ自体はIFRS財団のほうで作成した色分けチャートでございます。上の表題のところに138法域の概要とありますが、対象は138法域でございまして、その色分けにつきましては左下の点線の中にございますように、108法域、6法域といったところが赤やオレンジになっております。日本は黄色の任意適用の領域になっております。それからアメリカや中国は、自国基準を使用という8法域に含まれております。

それから最後でございますが、14ページでは国際的な意見発信という観点から、IFRS財団に関連する組織における日本人のポストの獲得状況について記載してございます。これもこの半年、1年等で数の変更はございません。左上の評議員会につきましても、日本人2名を引き続き確保することができているという状況でございます。

私からのご説明は以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

それでは次に、株式会社日本取引所グループの山澤委員から説明をお願いいたします。

○山澤委員

ただいまご紹介いただきました、日本取引所グループの山澤でございます。私からは取引所での取り組みということで、国際会計基準の任意適用拡大に向けた施策を簡単にご紹介させていただければと思います。

お手元の資料でございますが、資料3というA4の横長のペーパーをベースにご説明させていただければと思います。まず1ページおめくりいただきまして、会計基準の選択に関する基本的な考え方の開示というのが1点目ということでございます。ただいまご紹介いただきましたように、2014年6月24日の「日本再興戦略」改訂2014の中で、IFRSの任意適用企業の拡大促進に向けた取り組みということで、東京証券取引所の取り組みが記載されているところでございます。

具体的には、上場企業に対し、会計基準の選択に関する基本的な考え方について投資家に説明するよう促すということでございまして、こちらの施策を受けまして、具体的な対応といたしましては、年度末の決算短信におきまして「会計基準の選択に関する基本的な考え方」の記載を要請したところでございます。こちらにつきましては、既に本年11月11日に上場会社に向けた通知を実施しているところでございます。

こちらの適用時期でございますけれども、原則として2015年3月期決算短信から適用ということでございますけれども、会社さんによって早期適用を妨げるものではないということでございます。

具体的な基本的な考え方の記載のイメージでございますけれども、2ページ目の下のほうにございますが、決算短信の添付資料の中の一律に記載を要請している事項の中に記載していただくことを想定しております。こちらカラーで赤くなっておりますけれども、abcdeのeの部分でございます。会計基準の選択に関する基本的な考え方という項目を追加しておりまして、こちらに沿った開示をお願いしているということでございます。

こうした施策によりまして、上場会社さんがどのくらい国際会計基準の適用を検討しているかを、私どもとしても把握することができるということでございまして、日本の今後の方針を決めるための有用な情報になるということも期待しておりますし、また同時に、認められている会計基準が現在、日本基準、米国基準、IFRSと併存する中で、上場会社さんが自社で選択する会計基準を何にするべきかということを考えていただくきっかけになればと考えているところでございます。これが1点目でございます。

次、ページをおめくりいただきまして、2点目でございますけれども、JPX日経インデックス400と書かせていただいております。日本の株式市場全般を表象するインデックスといたしましては、現在TOPIXと日経225と、主要なものとしましては2つございますけれども、それらに加えまして本年1月からJPX日経インデックス400というインデックスの算出を開始したところでございます。こちらにつきましては、そもそもの狙い、こちらに書かせていただいておりますけれども、ROEを意識するなど、しっかりした経営を行っている上場会社の魅力をより反映した指数をぜひつくりたい、それが日本の株式市場の活性化や質的向上につながることを期待しているということでございます。

具体的な選定方法は、3ページ目の下半分の概要というところに書かせていただいておりますけれども、まず名前のとおり、構成銘柄数は400銘柄ということでございます。それから対象銘柄といたしましては、東証一部の銘柄だけではなく、東証二部、マザーズ、それからJASDAQも対象としているということでございます。

それから銘柄の選定方法でございます。こちらに書かせていただいておりますけれども、まずはスクリーニングということで、適格性、流動性を踏まえまして1,000銘柄程度に絞り込むのが第1段階でございまして、第2段階といたしまして、定量的な指標によるスコアリングということで、3年平均ROE、3年の累積営業利益、それから時価総額ということでスコアリングを行います。それに加えまして定性的な要素といたしまして独立社外取締役の選任、国際会計基準の採用、それから英文開示の実施というような定性的な要素による加点を行いまして、その後に、先ほどの1,000銘柄の中でスコアリングをいたしまして高い順に400銘柄を選定するというプロセスを経て選定しているということでございます。

ここで注目していただきたいのは、定性的な要素による加点ということで、IFRSの採用を定性的な要素として加えているということでございます。

こちらのインデックスにつきましては、本年の1月から算出を開始しておりますけれども、GPIFが4月4日に公表いたしました「国内株式運用受託機関の選定及びマネジャー・ストラクチャーの見直しについて」という中で、パッシブ運用のベンチマークとして採用されたということに加えまして、ETFそれから公募投信等も続々と設定されておりまして、そういう意味では、ある種のプレステージというか、日本の代表的な企業400社というプレステージだけではなくて、ある種、マーケットの需給の面からも、皆さん注目度が高まっているということでございます。

さらに、このJPX日経インデックス400にリンクしている先物を、この11月25日に私どもの市場に上場しておりまして、新商品に流動性をつけるのは難しい中で、こちらの先物につきましては、初日から7万枚を超えるような出来高となりますので、マーケットでかなり認知されているのではないかと考えているところでございます。

それから3番目の取り組みでございます。企業行動表彰というのが次の4ページ目に書かせていただいておりますけれども、そもそも企業行動表彰につきましては、市場開設者としての立場から望ましいと考える企業行動の普及・促進を図るために表彰を行っておりまして、表彰のテーマは毎年変更されております。その中で、平成25年度の企業行動表彰のテーマといたしまして、IFRS適用に向けた積極的な取り組みを行っている企業ということで表彰を行っております。

具体的には、昨年の12月の年末に、こちら下のほうに書かせていただいております日本たばこ産業さん、日本電波工業さん、HOYAさん、それから住友商事さんの4社を、IFRS導入に係る意見発信や情報提供を積極的に行い、またそれらが他社の参考事例となるなど、企業行動規範の浸透に資する企業行動を行った上場会社ということで表彰したということでございます。

私からは、以上3点ご報告させていただきました。

○安藤部会長

ありがとうございました。

続きまして、ASBJの小野委員から説明をお願いいたします。

○小野委員

企業会計基準委員会の委員長の小野でございます。どうぞよろしくお願いいたします。お手元の資料4を使いまして、ASBJにおける会計基準の開発及び国際的な意見発信について、ご説明をさせていただきたいと思います。

1ページめくっていただきたいと思いますが、最初に簡単に企業会計基準委員会(ASBJ)の体制についてご説明をいたします。企業会計基準委員会は、公益財団法人財務会計基準機構の組織の一部でございます。表の真ん中に財団の理事会がございますけれども、この理事会がASBJの委員の選任、あるいはASBJの適正手続の監督を行っておりまして、また、ASBJの常設の諮問機関といたしまして基準諮問会議が設置をされております。

1ページめくっていただきまして、スライド3でございますけれども、IASBとアメリカのFASBとASBJの基準設定主体の体制の比較をしたものでございます。詳細については、この比較表を見ていただければ一目瞭然でございますけれども、規模に関しましては違いがございますけれども、ASBJにつきましては、国際的に伍していくために遜色のない体制となっております。

スライドの4をお開けいただけますでしょうか。ASBJの設立以来の日本基準の開発の概要についてでございます。ASBJは2001年7月に設立をされまして、これまでに企業会計基準26本、企業会計基準適用指針25本、実務対応報告31本を公表しております。

これまで日本基準の開発で取り組んできた内容は、設立当初は、会社法等の制度改正に伴う会計基準の開発が多くありましたけれども、その後は日本基準内の整合性を高めるための会計基準の開発、あるいは国際的な会計基準とのコンバージェンスを行ってきております。

スライドの5をご覧いただけますでしょうか。最近の日本基準の開発状況をご説明いたします。ご案内のとおり、ASBJは、2007年8月にIASBとの間でコンバージェンスに関する東京合意を公表しておりまして、その東京合意に基づくコンバージェンス・プロジェクトにより、2011年までに十数本の会計基準を公表いたしました。2012年以後は退職給付に関する会計基準と企業結合会計に関する会計基準の改正を行っております。これによりまして東京合意で予定をされておりました会計基準の改正は一段落いたしまして、現状ではコンバージェンス・プロジェクトでアクティブに取り組んでいるものはございません。

次に、スライド6をお開けいただけますでしょうか。コンバージェンスに取り組んできました結果、現状の我が国の会計基準は、国際的な会計基準と比較しまして遜色のないものとなっていると考えております。ただし、我が国の資本市場に対する信頼性を確保するという観点からは、日本基準を高品質に保っていくことは継続的に行っていく必要がございまして、国際的な会計基準と比較して遜色のない状態を維持していくということが今後の課題と考えております。

後ほどご説明いたしますが、日本基準の高品質化につきましては、修正国際基準(JMIS)のコメントレターでも、たくさんご意見を頂いているところでございます。今後のコンバージェンスの進め方につきましては、IFRSのエンドースメント手続との関係も含めまして、基本的な考え方や取り上げるテーマ、優先順位等につきまして大きな方向性を検討していくことが必要だと考えておりまして、関係者と協議をしていきたいと考えております。

次に、スライド7を開けていただけますでしょうか。そのほかの基準開発でございますけれども、基本的に、先ほどご説明をいたしました基準諮問会議からの提言を受けまして、ASBJで取り上げるテーマを決めております。2013年以後、基準諮問会議から提言を受けまして、ASBJで基準開発を行っている今年の主なテーマは、このスライド7に記載の4項目でございます。この中には税効果会計に関する指針の見直しも含まれております。

次に、最近のASBJによる国際的な意見発信についてご説明を申し上げます。スライド8をご覧いただきたいと思います。現在ASBJにおける国際的な意見発信は、会計基準アドバイザリー・フォーラム、ASAFと呼んでおりますけれども、このASAFにおける意見発信を中心に行っております。このASAFは各国会計基準設定主体またはその地域グループのメンバー合計12名が参加して、年4回開催されておりまして、今年の12月までに8回開催されております。ASBJは、ASAFで意見を発信する前に、ASBJの中のASAF対応専門委員会、ASBJの親委員会、それに加えましてIFRS対応方針協議会で意見発信をする内容につきまして検討を行っているところでございます。

ASAFは、このスライド8の上から2つ目に記載しておりますように、会計基準設定にかかわります世界の主要メンバーが一堂に会する場でございまして、ASBJの意見発信力は、このASAFを利用することによりまして、以前よりも大きく高まっているものと考えております。

次のスライド9を開けていただけますでしょうか。ASAFが開始されたこともございまして、各国間の連携というものも世界的に活発になっております。我々も2006年から定期協議を続けておりますアメリカのFASBに加えまして、最近では欧州のEFRAGとの協議も進めております。その協議によりまして関係を強化しているところでございます。国際情勢の変化が非常に激しいこともございまして、アンテナを高くして情報収集を行いながら、国際的な連携を強化していきたいと考えております。

次に、国際的な意見発信の中で、当期純利益とのれんに関する議論を簡単にご紹介いたします。スライドの10をご覧いただけますでしょうか。まず、当期純利益ですが、IFRSでは純損益と呼んでおりますけれども、この当期純利益に関するIASBにおける議論の状況を、このスライドで記載をしております。IASBは現在、概念フレームワークの見直しを行っておりまして、純損益の問題を大きな論点として取り上げております。三、四年前までは、この純損益を廃止する提案をIASBは行っておりましたけれども、今ではそのスタンスを変化させてきておりまして、スライドにありますように、純損益は業績に関する主要な情報源の1つとして必ず維持するといっております。

また、収益及び費用の全ての項目を純損益に含めるべきであるという反証可能な推定を含めることを暫定決定しております。

また、OCIに含まれる収益及び費用の全ての項目を純損益にリサイクルすべきという反証可能な推定を含める暫定決定もしておるところでございます。

一方で、IASBは、純損益そのものの定義は難しいというスタンスをとっておりまして、今後公表される公開草案におきましては、純損益の定義はなされない方向であります。純損益が定義されない場合、将来的に現在の純損益が変質しかねないことを我々は懸念をしております。

それに対しまして、ASBJは当期純利益、OCIに関して、今までどのような意見発信をしてきたかといいますと、スライドの11をお開けいただけますでしょうか。先ほど油布課長からも少し言及がございましたけれども、昨年の12月のASAFにおきまして純損益の定義を提案するとともに、全てのOCIはリサイクルすべきとするアジェンダ・ペーパーを提出をいたしまして、ASAFでは、それに基づいて議論が行われました。ASBJが提案しました純損益の定義につきましては賛否両論が聞かれておりますが、いまだに純損益の定義に関する他の提案は、世界のどこからも聞こえてきておらず、ASBJがチャレンジしていることについては一定の評価を受けているものと考えております。

その後も、ASBJはショート・ペーパー・シリーズを立ち上げまして、純損益に関する国際的な意見発信を続けております。来年、第一四半期には、この概念フレームワークの見直しの公開草案が公表される予定でございまして、ASBJはさらに意見発信を強化していくことを考えております。

次に、のれんに関してでございます。スライド12をご覧いただけますでしょうか。IASBは2013年よりIFRS第3号の適用後レビューを開始しております。スライド13を開けていただきたいのですが、こちらにございますように、米国のFASBでは既に企業結合の適用後レビューが完了しておりまして、その結果を踏まえて、のれんの会計処理が議論をされております。FASBでは非公開会社に対して、のれんの10年償却のオプションを加えることを既に決定をしておりまして、現在、公開会社ののれんの会計処理について議論が行われているところでございまして、スライドにありますように、のれんの償却の再導入も有力な選択肢の1つとされているところでございます。

スライド14を開けていただけますでしょうか。ASBJは、アジェンダ・コンサルテーション2011のときから、のれんの償却に関する問題提起を続けてきておりますけれども、この7月にEFRAGとイタリアの会計基準設定主体と共同で「のれんはなお償却しなくてよいか-のれんの会計処理及び開示」と題しますディスカッション・ペーパーを公表いたしました。その中で主要な提案の1つといたしまして、のれんについて償却及び減損アプローチの再導入を掲げております。

IFRSに関する欧州の意見発信力は非常に強いものがございまして、共同でこのディスカッション・ペーパーを公表できましたことは非常に意義深いものと考えているところでございます。この9月に行われましたASAFにおきまして、イタリアの会計基準設定主体と一緒に、このディスカッション・ペーパーのプレゼンを行いまして、のれんの償却につきまして議論がなされました。

さらに、FASBとも定期協議を通じまして、のれんの議論を続けてきております。スライドの13に戻っていただけますでしょうか。FASBで現在のれんの公開会社に対するのれんの会計処理の審議が行われているということは、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、FASBの会議の資料の中に、修正国際基準(JMIS)や、EFRAG等とのディスカッション・ペーパーが引用されております。

スライド15をめくっていただけますでしょうか。ASBJによる国際的な意見発信の続きでございますが、IASBにおける直近ののれんの審議状況でございます。今月、それも明日のIASB会議におきまして、IASBのアジェンダ・ペーパーによりますと、企業結合会計に関する適用後レビューにおきまして、IASBが今後焦点を当てる領域といたしまして減損テストの改善と、のれんの償却が最も重要という提案がなされております。IASBスタッフからの提案においては、米国会計基準との整合性を維持することが重要という見解がASAFメンバー等から示されていることを踏まえまして、FASBと連携して審議を進めていくことが記載されておりまして、我々の主張が反映された形となっておるところでございます。

次に、スライド16を開けていただけますでしょうか。修正国際基準(JMIS)の開発の状況についてご説明をいたします。ASBJは昨年6月の企業会計審議会の当面の方針を踏まえまして、IFRSのエンドースメント手続を実施し、修正国際基準(JMIS)の公開草案を今年の7月31日に公表いたしました。

エンドースメント手続の内容につきまして説明させていただきます。エンドースメント手続は、スライド16にございますように、IASBにより公表されました会計基準及び解釈指針について、我が国で受け入れ可能か否かを判断した上で、必要に応じて一部の会計基準等について「削除又は修正」して採択する仕組みをいうというものでございます。

次に、スライド17を開けていただけますでしょうか。「削除又は修正」の判断基準でございます。公開草案では「削除又は修正」につきまして、こちらに記載のような判断基準で「削除又は修正」する項目を決定をしておりますけれども、「削除又は修正」を必要最小限とすることも提案をしております。それはIFRSが我が国も参加して開発されている会計基準であるということと、あまり多くの「削除又は修正」を行いますと、市場関係者に修正国際基準がIFRSから派生したものとして受けとめられない可能性があることなどが理由でございます。

また、エンドースメント手続の意義ですが、IASBにおける審議の段階から、受け入れ可能かどうかという観点で意見発信を行うことによりまして、我が国において受け入れ可能な会計基準等の開発をIASBに促すことができるという点が、最も重要と考えております。今回の作業におきましては、既存のIASBの定めました会計基準等全てを評価いたしまして、それに対する我が国の考えを表明することとなったところでございます。

スライド18をご覧いただけますでしょうか。詳細な説明は割愛させていただきますが、最終的には「のれんの非償却」と、「その他の包括利益(OCI)のノンリサイクリング処理」につきまして、「削除又は修正」を行った上で採択することを提案いたしまして、その内容は19ページに記載のとおりでございます。

スライド20をご覧いただきたいと思います。公開草案に寄せられましたコメントですが、総論といたしましては、国際ルールでありますIFRSを我が国の制度として適用する上で必要な手続であるということ、我が国におけるIFRSの任意適用を促進するための取り組みであるといった観点から、IFRSのエンドースメント手続の実施を支持する意見が多く聞かれました。

一方で、修正国際基準の導入はIASBの目的と相入れないという意見や、4基準併存による財務諸表利用者側の困難性や利便性の低下、国際的なレピュテーションの低下等を懸念する意見も聞かれました。また、IFRSの任意適用の拡大を促進する効果についても懸念をする意見も聞かれました。

また、JMISには直接関連いたしませんが、エンドースメント手続との関係を含めました今後のコンバージェンスの基本的な考え方を整理すべきなど、今後の日本基準のあり方について方針を示すべきという意見が多く聞かれました。

スライド21をご覧いただけますでしょうか。「削除又は修正」を必要最小限とすることや、のれんの非償却とノンリサイクリング処理を「削除又は修正」することについては支持する意見が多く聞かれたところでございます。

最後に、ガイダンスや教育文書につきまして、ガイダンスや教育文書の開発を支持する意見が聞かれました一方で、修正国際基準ではなく、ピュアなIFRSを適用している企業のためのガイダンスや教育文書を開発するプロセスを策定すべきという意見も聞かれているところでございます。

私からの説明は以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

それでは、これから質疑、意見交換に移りたいと思います。本日は第1回目の会合ですので、特段のテーマは定めずに、委員の皆様から順次ご自由にご意見を伺いたいと思います。

ただいまの説明に対するご質問があれば、それも含めましてお一人3分程度以内でご発言をお願いしたいと思います。なお、本日欠席の岡田委員からは、メモの提出がございました。お手元に配付させていただいておりますので、読み上げ等は省略させていただきます。

それでは、どうぞ挙手を。手を挙げた方を、こちらから指名いたします。

森委員、どうぞ。

○森委員

森でございます。どうもありがとうございます。それでは、口火を切るつもりはなかったのですけれど、私から今回の全体の方向性について、若干お話をさせていただければと思います。

単一で高品質な国際基準の策定ということは、グローバル(G20サミット)の中で決められていることであって、グローバルな資本市場を運営する上では欠かせないものだと考えております。会計基準の国際標準化については、実は1973年に、IASBの前身といってもよいIASC、すなわち国際会計基準委員会の設立のときから検討が始められているということであります。当時はまだASBJがありませんでしたので、日本会計士協会から参加をしていましたけれども、その時から既に40年以上が過ぎているわけであります。

したがいまして、グローバルな資本市場における国際標準化というのは、おそらく異論のないところであろうと思います。現在、我が国には3つの基準が併存しているわけですが、これからの1本化に向けた過渡的な状況ではないかと考えております。

その際に、IASBでありますけれども、実はこの策定には、当然日本もかかわっているわけでして、これは外国の基準ということではなくて、日本が意見発信をして作っている基準でありますので、我が国の基準ともいえるのではないかと考えている次第であります。今回、ASBJでは大変努力されているわけですけれども、我が国のいろいろな考え方について、強い意見発信をしていくということが、これからも非常に大事であります。今日の資料の1の本会計部会の設置目的にありますとおり、「国際会計基準の任意適用の拡大促進を図るとともに、あるべき国際会計基準の内容について我が国としての意見発信を強化するため、会計を巡る事項について必要な審議・検討を行う」ことは、まさに今非常に大事な点であると認識しております。

そして、まだ任意適用が認められていない主要な国はあるのですけれども、一方では、欧州では2005年に強制適用されて、もう10年になろうということで、実務の積み上げがかなり進んでいるという認識しています。意見発信に当たっては、実務でのいろいろな課題をベースにした意見発信こそが、強い意見発信につながると認識しておりまして、今回、国際会計基準の任意適用の拡大促進こそが、我が国の強い意見発信をするためのベースになると考えております。この部会の設置目的に従って、いい審議・検討が行えればよいと考えております。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

釡委員、どうぞ。

○釡委員

財務会計基準機構の理事長をやっております釡でございます。よろしくお願い申し上げます。

先ほどの小野委員長からのご説明と重複するところがありますけれども、財務会計基準機構の状況について簡単に述べさせていただきます。先ほどの資料にありましたとおり、当機構はASBJ企業会計基準委員会の母体でありまして、ASBJの活動を支えております。当財団の収入の大半は会費収入でありまして、皆様からのご支援で成り立っているところでございます。

これまで資本市場の信頼性を高めるために、皆様方の期待に沿えるべく活動を行ってまいりました。その中で、数年の取り組みのうちの2点ご説明をさせていただきます。

1点目は、当財団及びASBJのガバナンスの強化でございます。先ほどの小野委員長説明の資料4スライド2ページにありましたように、財団内にASBJの諮問機関である基準諮問会議を設置しておりますけれども、それとは別に、2012年に財団及びASBJのガバナンスの強化を図るために、ASBJのデュー・プロセスを監督する適正手続監督委員会と、ASBJの委員候補を理事会に推薦する委員推薦・評価委員会を理事会の下部組織として設定しております。

従来、ASBJのデュー・プロセスはASBJ自らが定めておりましたけれども、昨年6月以降は適正手続監督委員会により検討を行った上で、理事会で定めるようにしております。

もう1点目は、ASBJの国際対応のサポートを行うための活動でございます。説明がありましたとおり、3年前の「アジェンダ・コンサルテーション2011」で対応したときに、関係者と共同して「アジェンダ・コンサルテーションに関する協議会」を設置し、オールジャパンの対応を行ってまいりました。現在はIFRS対応方針協議会に改組してIFRSの任意適用の積み上げや、国際的な意見発信がワンボイスでできるような協議を行っております。

3年前の「アジェンダ・コンサルテーション2011」で意見発信を行ったのれんや当期純利益の問題は、先ほど小野委員長の説明にありましたように、現在IASBで審議されており、オールジャパンで発信することの意義を感じているところでございます。

皆様におかれましても、今後ワンボイスの意見発信にご協力をお願いする次第です。以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

久保委員お願いします。

○久保委員

JMISとIASBへの意見発信についてと、日本基準に関して、2点コメントをさせていただきたいと思います。

最初はJMISとIASBへの意見発信ですが、JMISは先ほど小野委員長からもご説明があったように、ASBJで十分に議論が尽くされてきたと考えています。公開草案の内容は、作成者を含む市場関係者の意見が十分に反映されたものと思っています。削除、修正項目について、のれんの非償却、OCIの純利益のノンリサイクリングの2点に絞ったことについても、賛同したいと思います。

来年度からJMISの適用を検討している企業もあることから、できるだけ早く最終基準化していただくようにお願いしたいと思います。

また、JMISの内容を軸としてIASBに意見発信を行っていくという考え方は、本当に重要だと思っています。従いまして、この会計部会で日本としてどのように効果的な意見発信を戦略的に行っていくか、よく議論するべきだと考えています。

それからもう1つ、日本基準に関してですが、日本基準のIFRSとのコンバージェンスの議論は大変重要と考えています。特に本年はIASBとFASBにおきまして収益認識の会計基準が最終基準化されました。この中で、国際基準と日本基準で売上高の金額が違ってしまうということが起こるのは、大きな問題になると思っています。加えて、作成者としては連単一緒にコンバージェンスしてもらわないと、日々の売上管理が二重になってしまう。これだと実務がもたないと思っています。

これらの点を十分に踏まえ、また税法等との関連も十分に整理した上で、今後、日本基準のコンバージェンスをどのように進めるか、これもこの会で議論できればとご提案させていただきたいと思います。

○安藤部会長

ありがとうございました。

西村委員、どうぞ。

○西村委員

まずASBJの資料11ページにありますように、この間ASBJが行ってこられた「純利益についてのアジェンダ・ペーパーの提出」や、「OCIへの見解公表」はIFRSをより高品質なものとすべく日本から意見発信をするという観点からは大変意義があるものだと考えております。特に当期純利益の重要性を主張することをぜひ継続をしていただいて、初期のIFRSに戻らないような努力をお願いしたいと思っております。

次にJMISについて、私は積極的に日本で推進するべきだと考えております。ある会計専門誌が、この9月に行いましたアンケートの結果では、対象190社うち上場が149社、製造99社ということでありましたが、のれんの償却をすべきという意見が77%、OCIをリサイクルすべきとの意見が64%ということでありまして、先ほどありましたJMISの公開草案へのコメントと同様の考え方だと思いますが、のれんの償却とリサイクリングは企業経営にとって必要なものと考えている企業が圧倒的に多いのではないかと思料しているところであります。

JMISを日本にしっかりと定着させ、まさにあるべき国際会計基準の姿についての意見発信を、日本からしていくことが重要なのではないかと考えております。

なお、私どもといたしましても、ここ数年IFRSの適用に向け準備をしてきているところでございまして、15年度からの任意適用を検討中ではありますが、JMISが制度化されるのであれば、その適用を図っていきたいと考えておりまして、金融庁におかれましては、ぜひ早期の対応をお願いしたいと思っておるところでございます。

以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。

石原委員お願いいたします。

○石原委員

今、関連しております話題でありますので、2点申し上げたいと思います。1点目は、JMISでございます。JMISにつきましては、今もございましたように、ASBJの皆さんを中心にした関係者の皆様のご尽力に、大変多大な敬意を表したいと思っております。

会計制度のグローバル化を進めて、経済成長を目指すという観点と、それから個々の企業経営に規律をもたらす役割を担う会計基準として、企業の持続的な成長、それから長期的な企業価値の向上に資する観点、この2つの観点が本来目指すものは同じと考えております。JMISは、それを両立させる解と理解してございます。従って、先ほど来ありますように、今後はJMISに込めた日本の考え方について、日本のワンボイスとして持ち場、立場で今まで以上に国際的に意見発信をして、IASBはもとより、世界の関係者と議論して理解を求めていくことが極めて重要だと考えてございます。

JMISのみならず、将来における日本の影響力の維持の成否も、その結果にかかっていると考えております。そのための戦略、役割分担につきまして、会計部会としても、よく議論させていただきたいと思うところでございます。

それから2点目は、コンバージェンスでございます。日本基準の今後のコンバージェンスにつきましては、第1にIFRSというよりはJMISとの差異をどうしていくのか。それから第2に、連単の差異をどう考えていくのかという2つの差異に関する検討と認識をしております。

理想的なことを言えば、最終的に全てが同一となることが望ましいことは、おそらく異論のないところだと考えておりますが、従って検討のポイントというのは、それぞれの差異を残す必要性、合理性ということになろうかと思います。実務上の困難さ、周辺制度との関連、あるいは税法との関係あたりが差異を生む要因として想定されますけれども、会計基準の適用実務に深く関わってくることでありますから、ASBJのほうで個々の基準レベルで、それらの差異を残すことのメリット、デメリットを冷静に評価していただいて、コンバージェンスを行うもの、当面は行わないものに分けて、行うものの中で優先順位をつけて粛々とコンバージェンスを進めてもらうことが重要と考えてございます。

会計部会としては、コンバージェンス推進という大きな方向性に基づいてASBJをしっかりサポートしていくことが必要と考えてございます。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

橋本委員、どうぞ。

○橋本委員

ありがとうございます。私は4点ほど申し上げたいと思います。まずは、2009年6月の意見書のときには、アメリカがIFRSのほうに向かうという状況があったのですけれども、今はアメリカのほうがIFRSにそんなにコンバージェンスに積極的でなくなってきたという状況がありますので、改めて日本のスタンスといいますか、立場で、日本としてIFRSとどのように向き合っていくかというのを考えながら、任意適用の積み上げを議論していきたいと考えております。

2点目は、コンバージェンスの一環として3基準あるいは4基準の併存状態が生じるわけですけれども、これは一刻も早く解消に向けて何らかの方策を講じるべき。あるいはマーケットを分けるということで対応すべきかと思います。

3点目は、何名かの委員からも出ていますけれど、連単分離の制度対応ですけれども、これも売上高が、例えば連結と単体で違うというのは根本的な問題ですので、そういったところも制度上、今後どうやっていくかの方針決定を、この場でしていくべきだと考えています。

最後は、こういった日本としての意見発信とか、今後の発言力を強めるためにも、人材育成、教育研修が重要ですので、そういった我が国における人材の育成のあり方、IFRSへの対応の方向についても、きちんとしていく。

以上4点でした。ありがとうございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

平松委員、どうぞ。

○平松委員

それでは、私からは3点ほど申し上げたい。まずは国際貢献、その次に国益という問題。それから人材育成。あと、恥ずかしいのですけれど、簡単な質問をさせていただきたいと思っております。

まず第1点の国際貢献なのですが、私は最近の流れというのは非常にいい方向へ流れていると理解して歓迎している立場であります。先ほど来出ておりますように、オールジャパンでアジェンダ・コンサルテーション以降、意見発信をしている、あるいは今回JMISという非常に具体的な形で基準の提案を行い、かつ背景の説明を行っている。これは日本の意見発信として非常に重要な事柄が行われていると思いますし、これを通じて、今後IFRSの策定あるいは改定というところに結びつく可能性があるということで、非常に重要な動きであると思います。ある意味では、これは日本にとって重要であるというだけではなく、国際貢献という観点からも重要な動きだと思っております。これが1点目です。

2つ目は国益といいますか、公益なのですが、この任意適用の拡大を促進することで、もちろん国内で任意適用する企業が増えるということですけれども、そのこと自体がIASBをはじめとする国際的な諸機関における我が国の存在感、あるいは影響力を高めるという意味で大きく国益に資すると考えております。

一方で、これまでIFRS適用の問題点として個々の企業から指摘されておりますところは、企業の負担になるということがあって、企業益といいますか、私益の観点です。私益対国益あるいは公益という難しいことではあるのですが、ぜひ各企業におかれましては、公益、国益という観点をも踏まえてIFRSの適用をどうするかということを、もちろん企業のお立場も大事ですけれども、そういうことも踏まえてお考えいただけたらいいなと個人的には思っております。

3点目が人材育成です。今、橋本委員もご指摘のように、これから非常に重要な局面になると思いますのは、例えば任意適用の企業が増えますと、このIFRSをはじめとして、さまざまなところで国際的な観点から物事を考える人が必要になります。その中でも公認会計士の方々はとりわけ重要な位置を占められると思います。また、公認会計士だけではなく、企業の中のアカウンタントもそうなのですが、グローバル会計人材の育成が重要であるということを私自身しきりに言っているのですが、任意適用の拡大で、グローバル会計人材の育成に弾みがつくだろうと考えております。そういう意味でも今回の動きを歓迎しております。

ただ、橋本委員ご指摘のように、その際に適正な方法で、大学も含めてなのですけれども、こういう人材育成の事柄について取り組みを強化していく必要があると思っております。これが3点目です。

それから、少し恥ずかしい質問なのですが、小野委員からASBJのお立場でエンドースメントの説明を受けました。一方で従来から指定国際会計基準があります。このエンドースメントには削除又は修正というのが入る。これまでの指定国際会計基準というのは、削除、修正というのはなかったかに思うのです。エンドースメントと指定の違いは何だろうと、この場で聞くのも恥ずかしいと思いながら、しかし同じような疑問を持っている方もあるかもしれませんので、できれば、またどこかでお答えいただければ嬉しいなと思っております。

以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。今、質問が出ましたけれど、どうですか。

○油布企業開示課長

エンドースメントにつきまして、私から先生にお答えを申し上げるのもあれなのですけれど、一応、当面の方針の中にエンドースメントの定義がございまして、お手元にお配りしていないのですが、当面の方針の中で5ページの中に「IFRSの取り組み方法は各国さまざまであるが、多くの国・地域でエンドースメント手続(自国基準へのIFRSへの取り組み手続)が導入されている。現行の指定国際会計基準、いわばピュアIFRSについては、一部の基準を指定しないことも可能な枠組みになっているという点では、一種のエンドースメントであると言えるが、一部の基準を修正する手続を念頭に置いた規定とはなっておらず、実態的にはピュアなIFRSのアドプションとなっている」という記載がございます。

あまりお答えになっていない気もしますけれども。

○平松委員

指定国際会計基準の場合には、考え方として、今までもそうだけれども、原則として削除又は修正という考え方はないかもしれない。しかし、指定しないことはあり得る、こういうことでよろしいですか。

○油布企業開示課長

そのように理解しております。

○平松委員

ありがとうございます。

○安藤部会長

JMISの取扱いは、きっと確定基準が出た後、どう取り扱うかということになると思います。よろしいですか。

逆瀬委員、お願いします。

○逆瀬委員

日立製作所でございます。目下の課題は、IFRS任意適用拡大・積上げ、またJMISの次のステップのエンドースメント、更にはコンバージェンスというものがあるということでありますけれども、2点申し上げます。

エンドースメントとコンバージェンスの対象アイテムとしましては、収益認識とか金融商品、公正価値測定、あるいはIASBとFASBで検討中のリース、あるいは企業結合の適用後レビューなどがあろうと思います。多岐にわたりますこれらのテーマの一つ一つが重要な内容を含んでいると思います。新しい収益認識基準やリースなどは、端的に申し上げて、単体と連結とを分離した会計実務が困難、こういうものが多いのだろうと思います。

例えばIASBとFASBがフルコンバージェンスしたとされています収益認識を例に取りますと、日本の単体においてコンバージェンスができなければ、単純に申し上げて、連結日本基準のコンバージェンスができない。また、IFRS準拠の連結実務対応ができなくなる。US-GAAPを特例で採用している場合も同じだろうと思います。

そういう構造になりますので、IFRS任意適用のさらなる積上げを図ろうとしている中で、それもおぼつかないということになると考えられます。2009年の中間報告での連結先行とか、あるいはダイナミックアプローチといった取りさばきの考え方がありました。ご説明にもありました2012年の中間的論点整理とか、昨年の当面の方針では、そういう言葉はわきに置いて、主体的な考え方、主体的なコンバージェンスへ転換されたと私は理解しております。現実にこの間のASBJの基準開発の模様を見ると、退職給付あるいは包括利益の表示については連結のみのコンバージェンスで、のれんとか開発費は連も単もコンバージェンスはしないという結論でありました。

一方、現時点は、申し上げましたように単体と連結を分離した会計実務が非常に困難な重要なテーマが俎上に上がろうとする局面にあると思います。そこで、このような大きな議論を行うに当たりまして、ASBJ等において、いきなり個々の基準に立ち入って検討に入るというのではなくて、エンドースメントにおいて修正・削除するときの考え方と、単体と連結のコンバージェンスの考え方について、基本的な整理を行うステップが必要なのではないかと思っております。そして基本的な整理結果を市場関係者に提示していくことが重要だと思います。このことが作成者にとっても有意義なものになろうかと思います。

私は、本部会をこのような検討の場にしていただきたいと、これが1点目であります。

2点目でございますけれども、先ほど金融庁から、任意適用の会社は直近ベースでまた増えて53社ととなり、これを業種別に展開した表のご説明がございました。一目して、業種による偏りがあるということが1つと、18の業種では任意適用組が全くゼロということでございました。任意適用の拡大を模索する局面におきましては、こういう状況について、その理由、原因等を、できる範囲で結構なのですけれども、つまびらかにしておくということは、それなりの意義があると考えられますので、ご検討をお願いしたいと思います。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

熊谷委員、お願いします。

○熊谷委員

ありがとうございます。私からは財務諸表利用者の立場からということで、幾つか意見を申し上げたいと思います。

まず、油布課長のお使いになられました13ページのIFRSの国際的な適用の進捗状況評価というものがございます。現在、日本におけます海外の投資家の株式の保有比率というのは3割を超えてまいりました。それから、日本の株式市場におけます外国人の日々の売買のシェアというのが大体6割前後から、多いときは7割ぐらいになってきております。そういった意味で、日本の株式市場において、外国の投資家の方々の存在感が非常に高まっております。

その一方で、実はアベノミクスの成果で株式市場はかなり上がってまいりましたけれども、日本の株式の海外の総時価総額に占めますシェアというのは、ほぼこの10年、20年コンスタントに下がってまいりまして、以前は日本の株式市場は非常に大きなシェアを占めておりましたときには、海外におきまして日本株の専門家もたくさんおられました。こういう方々は日本の会計基準に精通しておったのですけれども、最近は日本の株式を専門にやっておられる方は非常に少なくなって、死滅に近いような状態になってきておるということを1つ指摘しておきたいと思います。

そういった意味では、日本からの意見発信は非常に重要だと思っていますし、私自身、エンドースメント作業にかかわらせていただいておりますけれども、その一方で、会計基準を考えますときに、会計基準にとどまらずに、資本市場を全体としてどのように育成していくのかという視点でご議論いただきたいということが1点でございます。

それから、もう1つ指摘しておきたいのは、先ほどの13ページの絵であります。日本は黄色く染まっておりまして、インドなどと同様にIFRSの強制適用をせず、任意適用を認める12法域の1つということで認識されております。先ほど来のご説明にもございますように、任意適用の企業は大変拡大してきておるわけでありますけれども、ここでご注目いただきたいのは、中国と米国の状況でございます。中国と米国は自国基準を使用ということで、ある意味、日本よりもIFRSの採用に一見消極的に見えます。ただ、ここの中国の絵でも真っ青になっておりますけれど、JMISと違いまして、香港の会計基準はIFRSとアイデンティカル、同一であるとIASBから認識されております。

それから、香港において上場しております中国本土企業、これが大多数が中国会計基準ではなくて、あるいは香港の会計基準ではなくて、ピュアなIFRSを採用しております。これらの中国の本土企業のピュアIFRS採用企業の時価総額及び香港企業の香港基準採用企業、これをIFRS採用企業とみなしますと、実はほぼ東証一部の時価総額に匹敵するぐらいの企業がIFRSを採用しております。

それから、米国におきましては、ここに出ておりますように国内の企業に関しましては米国の基準しか適用を認めておりませんが、海外の企業に関しましてはピュアなIFRSによる財務諸表をそのまま受け入れております。その結果、ニューヨークの証券取引所の時価総額の実に23%程度が、IFRSの採用企業になっております。これは欧州企業が中心になりますけれども、この時価総額自体は、実は東証の一部の時価総額よりも大きい。従いまして、アメリカにおきましても、アメリカから見た場合にグローバルな投資をやりますときの標準的な会計基準として、IFRSが既に相当浸透しておるということであります。

そういう中で、我が国として現在JMISもつくられましたことによって4会計基準になってくるわけでありますけれども、会計制度をどのように整理していくか。利用者の立場から申しますと、会計基準は1つのほうが望ましいと考えておりますが、当面の方針をつくっていく過程の議論で明らかになりましたのは、すぐに日本として日本の基準をなくしていくというのは現実的ではございませんし、一方で、岡田様の意見書を見ましても、米国基準をどうするかというのが1つ論点になってくるかと思います。日本としてIFRSの任意適用を拡大していくということが、1つ国策として打ち出されている中で、米国の基準を我が国の会計制度の中でどう扱っていくのかということも、この会計部会で議論していただけたらと考えております。

以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。

窪田委員、お願いします。

○窪田委員

私も投資家、利用者の立場から3点意見を言いたいのですけれども、1つはJMISができて、日本からの意見が発進される力が強くなるということを大変喜ばしく思います。オールジャパンで意見を出していくということが大事だなというのが1つ目の意見です。

作成者サイド、利用者サイド、それぞれいろいろなところで意見を出して、日本の意見というのは海外でもかなり存在感が高まってきているというのが最近の状況だと思います。それが1つになる取り組みもされているのですけれども、JMISをきっかけに、オールジャパンという取り組みが加速することを期待します。

ちなみに、投資家として今どういう意見を出してきているかということを簡単に紹介させていただきます。私は2004年から日本証券アナリスト協会の企業会計研究会の委員として意見を出してきています。日本のアナリスト協会は、IASBやASBJの出してきた会計基準案に対して、まず勉強会をやり、そして勉強会参加者にアンケートを取って、そのアンケートの結果を出して、そこに会計委員会の議論をつけて世界に出すという、きわめてユニークな意見の出し方をしています。この意見の出し方というのは海外でも一目置かれている。

あと、もう1つ、CRUF JAPANというのがあります。Corporate Report Users Forumの日本支部なのですけれども、本部がロンドンにあって、世界各国の投資家、アナリストが参加して会計基準に意見を出すという組織です。その中でもCRUF JAPANの意見が最も積極的で、活動が積極的と評価されています。これまでもCRUF本部から出した意見の大部分がCRUF JAPANの意見であるというようなことも何回もあったことであり、それだけ日本の投資家、アナリストの意見発信力というのは強くなってきているので、ここはぜひ作成者の皆様とオールジャパンで意見を出していきたい、これが1点です。

あと、第2点目は、JMISで当初主張するのは、のれんの問題と純利益の問題なのですけれども、あまりたくさん海外の基準と違っていたら相手にされないということで、2つに絞った。けれども、この2つというのが、実はたった2つの基準だけ違えたということではなくて、ものすごく企業会計全般の根幹にかかわることなのです。2つの基準ということだけでなく、この2つから派生する幅広い会計基準全体の問題を、世界に対して議論をしたいと。

純利益、リサイクリングの問題でいえば、それこそ金融商品の会計の問題とか、退職給付債務のリサイクルの問題にもかかわりますし、のれんといえば、のれんの問題だけではなくて、当然無形資産の認識と償却の基準が内外で大きく違うとか、そういった問題にも発展していきますので、この2つをきっかけに幅広い議論にしていきたい。

3つ目の意見は、コンバージェンスは進めていくべきだということで、4基準が併存することになるというのは決して望ましいことではないのですけれども、4基準が基本的には最もすぐれた1つの会計基準にまとまろうとしている過渡期なので、それはやむを得ないことだと。日本から積極的に海外に意見を出すと同時に、日本の基準でまだ海外の基準と比較して劣後していると思われるところに関しては積極的にコンバージェンスというものも進めていかなければいけないと考えます。

以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。

関根委員、どうぞ。

○関根委員

ありがとうございます。私からは、会計部会が必要な審議・検討を行うとして挙げられた、任意適用の拡大促進と我が国としての意見発信の強化という点に関連して、2つほどお話ししたいと思います。

今までのお話でもありますように、この2つは実は有機的に結びついているのではないかと思っておりますが、まず、任意適用の拡大促進について。資料の説明でもありましたように、IFRSを任意適用する日本の企業は、ここ数年間、毎年倍増していて、海外などでもジャパンモデルとして評価を受けています。けれども、他方で、適用可能な会社数が約4,000社ある中で、適用しているのが50社余りというと、数で考えるとまだ1%程度にすぎません。したがって、先ほども少しお話に出ていましたけれども、実務や適用例の積み上げという観点からは、この数を増やしていくというのが必要ではないかと考えています。

先ほど人材育成の話が出ましたが、実は、私は、現在、IFRS対応方針協議会の発足に伴って会計教育研修機構に移管されたIFRS会計教育研修委員会の委員長を務めており、ちょうど本日午前中に第3回目の会議を行いました。そこでも関係する各団体から参加いただいて、ご意見を頂いているのですけれども、実際、実務で対応してみて、学んでいくことが多いという話が出ており、適用例はぜひ増やしていかなければいけないと思っています。適用拡大については、「日本再興戦略改訂2014」でも言及がありますが、この部会においてもそのための検討が必要と考えています。そのような中、本日の資料において、ちょうど逆瀬委員が同じことをおっしゃったのですけれども、業種別の分析がありますが、これを何らかの形で任意適用拡大に活かしていけないかと思っております。

それからもう1つ、意見発信についてですけれども、これも先ほどから、発言されていますが、意見発信をする場合に、適用を増やしていくとともに、コンバージェンスがかなり進んできていて、意見発信のベースともなる我が国の実務を支える日本基準のあり方について、きちんと検討していく必要があるのではないかと考えています。

この点は、JMISの公開草案に関連して寄せられたコメントの中でも、意見として非常に多く聞かれております。JMISそのものについてはいろいろな意見がありますが、IFRSのエンドースメント手続は、国際ルールであるIFRSを我が国の制度として適用する上で非常に有用であったと思っております。具体的に基準の違いや影響等を議論して、どこが実務での対応や検討が必要なのか等、より深い理解につながるものであったと思っています。今回はかなり前につくられたIFRSの基準も含めて検討しましたので、できあがった基準に対してエンドースメント手続だけを別途行うような形になっていますけれども、本来であればIFRSの基準をつくるときから意見発信を行い、その結果を受けてエンドースメント手続を行い、さらには、そうした検討をベースに日本基準の改善、コンバージェンスも検討するといった有機的に結びついた形で行っていく必要があるのではないかと考えています。

もちろん、IFRSのエンドースメントと、日本基準の開発、コンバージェンスというのは、次元が異なりますので、両者をそう簡単に同列には語れず、当然違いは出てくるかと思いますけれども、検討する対象というのは基本的に同じであり、適用推進を図るためにも、これらの関係を有機的に整理していく必要があるかと思っています。

なお、これも先ほどから、意見が出ていますけれども、個々の会計基準につきましてはテクニカルなことを含めてASBJで行うということですけれども、考え方そのものというのは制度との関わりもあると思いますので、この部会でASBJをサポートするような形を含めて検討していけばと思っております。

私からは以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。

谷口委員、お願いします。

○谷口委員

すみません、IFRS導入企業としての経験から、3点ほどお伝えさせていただきたいと思います。まず1点は、IFRSの導入によって非常にステークホルダーとの対話、IRの場合における会計関係の議論の質が高まったということを感じております。そういう観点からも、利用者サイドからの有用性、特に具体的にいうと比較可能性というところを、あるべき会計基準をつくる中でも大事な視点として織り込む必要があるのだろうと痛切に感じてまいりました。

それとあと2つ目は、実務負担の問題ですが、一番難しいポイントは、のれんの減損テストのところでございまして、特に減損テストの中身です。これについては業種によってもまちまちのところもあるようですし、この辺が、今後より世界的な形で1つの基準に収れんして、納得感のあるものができていくというのが望ましいと考えております。

3点目は教育の問題、既に幾つかご指摘がありましたが、我々も実際1年、2年とやってみて、作成者サイドもそうですが、アカウンティングインダストリーサイドも含めて、日本にIFRSの専門家といわれる方がまだまだ絶対数として少ないのではないかということを感じます。もちろんヨーロッパを中心にできたものであるというのも限界としてはありますが、これを解決、解消していかないと、日本からの意見発信というのも多分やりにくいのではないか。

1つの我々のアプローチですけれども、実際、実務サイドではIFRSの経験がある人間をヨーロッパからどんどん逆駐在をさせて、ヘッドクォーターレベルで実際に関与してもらう。そういうことをやっていく中で、我々のレベルも上がりますし、もしくは、アカウンティング・インダストリー・サイドも、もしかしたらそういった専門家が既に日本にどんどん来ているのかもしれませんが、こういった動きを加速させていくことが日本からより発信を強めていく1つのアプローチになるのではないかと感じております。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

ほかにいかがですか。山澤委員、お願いします。

○山澤委員

山澤でございます。今回IFRSの議論につきまして、各委員の方からさまざまな意見が出ておりますように、さまざまな切り口の議論があり得ると思っておりますけれども、私からは、市場開設者の立場から1点コメントさせていただければと思っております。

現在、国境を越えた市場間競争が激化している中で、日本のマーケットのプレゼンスというのは、残念ながらかなり低下しているというのが現実だと思っておりまして、同じく金融庁さんが事務局をやられているような日本の金融資本市場活性化に関する有識者会合の場でもさまざまな議論が出ておりますけれども、日本がこれからも世界の主要な金融センターの役割を果たし続けるというのは、ある種、国益に沿った動きだと認識しております。

そのためには、今後とも国内外のリスクマネーが日本市場に流入することを促進するための施策が重要ではないかと考えておりまして、こうした観点の議論を踏まえながら、ぜひ国境を越えて比較可能な上場企業の財務情報を、国内外の投資家に対して提供していくことの重要性を改めて認識していただければと考えているということでございます。

その意味で、今回のこちらの会計部会で、日本の上場会社にIFRSの任意適用の拡大を普及させるというのは、日本のマーケットの国際的な競争力の確保ないし復活という観点から見ましても、非常に重要な取組みだと考えておりまして、私ども日本取引所グループでは、昨年の1月に東証と大証が統合してできたわけですけれども、初回の中期経営計画の中でもIFRSの普及促進というのを明記しているところでございます。

先ほどみずほ証券の熊谷さんからもご指摘ありましたように、国内外の投資家は、国境を越えた投資活動を行っておりまして、まさしく日本株の保有比率の約3割、取引高の6割から7割が海外投資家ということでございますので、こうした現実を踏まえながら、かつ日本の金融資本市場の活性化が国益に資するというような観点も踏まえながら、ぜひ今回の件は活発な議論をさせていただければと考えているところでございます。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

小野委員、どうぞ。

○小野委員

ありがとうございます。ASBJの小野でございます。本日の委員の方のご発言の中には、ASBJの活動に関するご意見が含まれておりまして、今後の参考にさせていただきたいと思います。特に日本基準に関しましては、今後のエンドースメントのあり方についてのご意見が複数聞かれておりまして、先ほどスライドでもご説明をしたとおりでございますが、我々も今後の課題と認識しておりますので、検討を行ってまいりたいと思います。

また、JMISにつきましては、使えるようにしてほしいというご要望がございましたので、早期に基準の最終化を図ってまいりたいと思います。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございました。

徳賀委員、お願いします。

○徳賀委員

時間も限られておりますので、会計学者の視点から、日本の意見発信に絞って私見を述べさせていただきたいと思います。エンドースメントの作業は、大変多くの方が膨大な時間とエネルギーを費やして行われましたが、大きく3つの点で貢献があったと考えております。1つ目に、日本では、IFRSの何の受入れが可能で、何の受入れが極めて困難であるかということを、マル1基本的な考え方、マル2実務への適用のフィージビリティー、及びマル3関連諸法規との関係という3次元で明確にしたこと、2つ目に、全体としての日本の会計基準をIFRSを座標軸とする座標において相対的に位置付けることに成功しているということ、3つ目には、この作業自体が世界から注目されていたこともありまして、日本からの論点を絞った強い意見発信となったことです。

また、小野委員長が説明されましたように、ASAFができて以降、日本がこれまで意見発信しながら無視されてきた、純利益、リサイクリング、及びのれんの償却につきましても、IASBは真摯に検討してくれているようです。もちろん日本は今後も継続的にこれらの重要性を主張していかなければいけないのですが、重要性を主張するだけでは済まないと考えております。

と申しますのが、先ほど小野委員長の説明にありましたように、まだ結論が出ておりませんが、“定義しない”とか、“計算の途中経過として純利益を入れる”というような扱いが、採用される可能性が高いと考えられるからです。現在、国際的に求められているのは、明確で説得的な純利益の定義、OCIの定義を示し、のれんの償却の必要性についての理論的・経験的な根拠を日本が示すことだと思います。

ここ半年、あるいは数カ月なのかもしれませんが、そこで結論が出てしまう可能性がありますので、現在は非常に重要な時期と思います。さらにいえば、IASBは、最近では実証研究の成果等を会計基準開発の根拠として用いる傾向があり、のれんの規則的償却は必要ないという主張の根拠として用いていますが(同時に、規則的償却が必要との意見とその根拠も採り上げてくれていますが…)、実証研究の扱い方につきましてはかなり危うい点が多いと思いますので、日本の会計学者も理論、実証両面から協力していく必要があるのではないかと考えております。

以上です。

○安藤部会長

ありがとうございました。

弥永委員、お願いします。

○弥永委員

今日のご報告と問題提起、委員の先生方が皆さんおっしゃっているとおりだと思いました。連単分離、連単がどういう関係に立つのかというのは、ヨーロッパでも非常に大きな問題なわけでして、実際にIFRSを連結ベースで適用しつつ、単体は国内基準によらなければいけない、あるいはよっている会社が多い国というのは実際に存在しているわけです。先ほどご指摘がありましたように連結と単体を分けるということは、特に作成実務上、非常に負担が重くなるという面があって、まさに同じ問題を、多分ヨーロッパの多くの国が抱えていると思うわけです。このように考えると、我が国と同じ問題に、ヨーロッパの幾つかの国は必ず直面しているはずなので、そういうところにも着目して国際的に日本の意見を発信していくということは意味があると思っています。

特に、のれんは昨年できた会計指令では、ヨーロッパでは償却ということになっていますので、従ってIFRSを使っていない会社は償却をしているはずなのです。このような観点からも、ぜひ今後、我が国としても、発言していったらいいのではないかと思いました。

○安藤部会長

ありがとうございました。

辻山委員、どうぞ。

○辻山委員

ありがとうございます。本日のご議論を伺いまして、これまでも長かったけれども、これからも長い取り組みが必要なのかなという感想を持っています。というのは、2009年だったでしょうか、AAAアメリカ会計学会のプレナリーセッションでSECのチーフアカウンタントの方の招待講演がありました。当時はアメリカでも米国企業にIFRSを強制適用しようかという機運が盛んでした。2008年、2009年のころです。SECがコメントレターを求めたところ、ほとんどのコメントレターが導入にイエスなのだというので、我々聴衆は、ああ、そうかと驚いたわけですけれども、その後にバットが続くのだということでした。イエス、バット(yes,but)ということです。結局その後、米国はIFRSを受け入れないという方向になりましたが、総論は賛成なのだけれども、各論で入れるとなると大変な課題が山積しているということです。そういう意味では、IFRSに日本基準をコンバージェンスし、あるいはいずれはIFRSを日本で受け入れることができれば、これは理想だと思っておりますけれども、それが実際可能なのかどうかという意味で、先ほど冒頭申し上げたように、これからも長い努力が必要なのかなと思っています。

また任意適用の積み上げ、拡大が必要だということなのですけれども、そもそもなぜこれまで任意適用が拡大しなかったのか、2010年の3月期から適用可能になっていたのに、これだけの数の上場企業の中で、なぜ任意適用がここまで進まなかったのかということを分析しないと、その対処方法もなかなか掛け声だけでは進まないのかなという感じがあります。

そういう意味では、この問題を議論するときに制度的な側面と理論的な側面を分けて整理しておく必要があると思います。制度的な側面については、各国には周辺制度がありますので、ヨーロッパのように資本市場が統合されているところで別の会計基準を連結で使うということは大変なのですけれども、逆に各国でそれぞれの資本市場の監督者がいるところで、どのようにIFRSとつき合っていくのかということについてはよく考える必要がある。IFRSが本当に良い基準であれば、グローバルリファレンスとしてのIFRSに各国基準がどんどんコンバージェンスされていくし、やがては1つに統一されるのだと思いますけれども、それまでの行程は長いだろうなと思います。

そうすると、その行程がどういう経路をたどるのかということについては、理論的な側面が大きいのかなと。例えば、のれんの問題については今いろいろなところで矛盾が出てきているので、いずれ償却になると思いますけれども、その一方では、例えば段階取得の利益計上とか矛盾が増えています。また例えば、最近ROEを重視する議論が盛んになっておりますけれども、IFRSを適用した企業は、分母に非上場企業の公正価値評価益が入ってまいります。つまり分母が大きくなるので、IFRSを適用するとROEが下がるという、そういう現象があらゆるところでこれから出てくると思います。

そういう面では、先ほど関根委員から、まずIFRSをみんなで一緒につくって、それを受け入れたらどうかというお話があったのですけれど、まさに2001年にそういう試みをIASBが行っていたのです。つまり2001年にスタートした最初のコンバージェンス・プロジェクトとして4つのプロジェクトがございましたけれども、これはまさに、あのときのIASBのリエゾンメンバー国は基準を一緒に開発して、基準ができたらそのまま自国基準として受け入れようということが想定されていたのです。ところが、そこで提案されてきた基準の中身が、到底みんなが受け入れられるようなものではなかったということで、基準開発そのものが難航して今日まで続いているという状況なのです。

ですから私が申し上げたいことは、制度的な側面もさることながら、IFRSという基準が本当に良い基準であれば、今我々が話していることは、早晩実現可能かもしれませんが、果たしてそうなのだろうかということが、これまでネックになってきたということも十分認識しておかなければいけないと思います。

そういう面から、私、1つ質問なのですが、日本取引所グループが新しいインデックスに企業がIFRSを使っていることを質的な評価基準として使うということなのですが、これは日本基準と比べてIFRSが質の高いものだから、そういう基準を入れたのか、その理由についてです。基準間に質が差があるから、高い方を使ってほしいという意味なのかどうなのかということを教えていただきたいと思います。

以上です。

○安藤部会長

ご意見とご質問がございましたけれど、どうしましょうか。山澤委員、別に、承りましたでも結構ですが。

○山澤委員

考え方としては、定性基準ということで、あくまでも、資料に書かせていただきましたように、スクリーニングした上で、それに追加的に加点するような基準ということでございますけれども、冒頭、金融庁さんのほうからご説明ございましたような自民党ないし政府の議論を踏まえまして、私どもとしてもIFRSの任意適用を拡大していきたいと考えておりますので、そういった観点も踏まえて、こういったつくりにしているということでございます。

○安藤部会長

ということで、辻山委員、ご納得いただきたいと思います。

ほかにいかがでしょうか。小野委員、どうぞ。

○小野委員

すみません、先ほど私がご説明した中で、もしかしたら間違って言ったかもしれませんので、補足させていただきまして、ご訂正願いたいと思います。

エンドースメントにつきましては、結果としてJMISが今できているわけでございまして、これをできるだけ早く基準化するということでございまして、その後も継続的にエンドースメント作業を進めていくということを考えておりまして、もう1つ申し上げたいのは、日本基準に関する今後のコンバージェンスのあり方について、先ほど来、何人かの委員からご意見がございましたので、私どものスタンスはスライドでもご説明させていただいているとおりでございますけれども、私どももコンバージェンスのあり方については、今後の課題として認識しておりますので、今後検討を行ってまいりたいと思います。

以上でございます。

○安藤部会長

ありがとうございます。

ほかにいかがでしょうか。何も全員が発言しなければいけないということはございません。時間的に、あとお二人ぐらいかなと思いますけれど、どうぞ。

特にございませんか。よろしいですか。

それでは池田総務企画局長からご発言があるということでございます。

○池田総務企画局長

本日は初回の会議でありながら、早速に積極的にいろいろなご発言を頂いて、事務局として今日の議論を整理して、どのように今後進めていくかは、また検討させていただきたいと思います。

今日、さまざまな議論をいただいた中で、最後、辻山先生からあったように、何のために任意適用を拡大するのかというご質問もあり、それについては今日の委員の方々に、それぞれのご意見もいただいたと思いますけれども、今回、閣議決定の中で、閣議決定レベルでは初めてIFRSの適用企業の拡大ということが記述されていて、それを考えたときには、私の受けとめ方ということかもしれませんけれども、IFRSを適用する企業が増えることを通じて、我が国の上場企業に適用される、現実の会計基準の質が高いものになっていくということも期待されるがゆえに、こうしたものが閣議レベルで決定されてきたという側面があるのではないかと受けとめているところです。

それを考えますと、IFRSの適用企業の数を増やしていくことも大きい課題ですが、同時に積極的な意見発信を通じて、国際会計基準自身の質も、さらに高品質なものにしていくことにも努めていく必要があるということで、意見発信の強化が、冒頭にありました諮問の中身になっているということだと理解をしています。

それから、今日、多数の委員の方から、日本基準自体の高品質化なり、コンバージェンスなりというご意見を頂戴したと受けとめていますけれども、従来この企業会計審議会の場では、国際会計基準の強制適用の是非ということがしきりと議論をされたわけですけれども、これについては今日冒頭、企業開示課長からご説明申し上げたように、昨年の「当面の方針」の中で、当面それは判断しないということになっておるので、辻山先生が言われるように、これからも非常に長い期間が要るのかどうかは別として、当面そういうことであるとすれば、日本基準というものは間違いなく存在するわけですから、日本基準というものを、どう高品質化していくということも、最初の2つに加えて大きい課題であるというご指摘を今日いただいたのかなと受けとめております。

いずれにしましても、皆さんから今日たくさんの宿題をいただいたように感じますので、事務局として整理して、来年に入りましてどのように審議をお願いしていくか、また改めて考えていきたいと思います。

次回以降もよろしくお願いをしたいと思います。

○安藤部会長

ありがとうございました。私がまとめるべき内容を、総務企画局長がまとめてくださいましたので、私はこの先に進みたいと思います。

今後の当部会の開催につきましては、本日いただいたご意見や、国際会計基準をめぐるさまざまな進展も踏まえつつ、機動的に開催することとしたいと考えております。次回開催につきましては、事務局より改めてご連絡させていただきます。

それでは、ほぼ定刻になりましたので、本日の議事はこの辺で終了させていただきたいと思います。本日は、お忙しいところご参集いただきまして、ありがとうございました。これにて閉会いたします。

以上

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総務企画局企業開示課
(内線3887、3810)

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