平成13年10月16日
金融庁

企業会計審議会第15回固定資産部会議事録について

企企業会計審議会第15回固定資産部会(平成13年9月14日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第15回固定資産部会議事録

日時:平成13年9月14日(金)午後1時30分~午後3時30分

場所:中央合同庁舎第4号館9階金融庁特別会議室

○中島部会長代理

定刻になりましたので、ただいまから第15回の固定資産部会を開催させていただきます。

本日は、皆様方にはお忙しいところご参集いただきまして、ありがとうございました。

本日は、辻山部会長がご出席の予定でしたが、やむを得ない事情によりましてご欠席ということになりましたので、代りに私が議事進行役を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

本日は、まず、事務局の異動についてご紹介します。7月10日付けで大藤氏に替りまして、細田隆氏が企業開示参事官に就任されました。

○細田参事官

細田でございます。よろしくお願いいたします。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、早速、議事に入りたいと思いますが、審議の再開に当たり、まず今後の当部会の運営についてお話ししたいと思います。

前回の部会以降の経過を簡単に確認しておきますと、7月6日に経過報告を公表いたしました。公表に当たりまして、コメントの締め切りは8月31日ということにさせていただきました。これまで経過報告に対して寄せられたコメントにつきましては、皆様のお手元にお配りしております。本日は、これらのコメントを参考に、ご審議をいただきたいと思います。

なお、次回以降につきましては、経過報告に対して寄せられた意見も参考にしつつ、固定資産の減損会計に関する基準の設定及び投資不動産の取扱いについて審議を進めていくことになります。

先ほど申し上げましたように、本日は、経過報告に対して寄せられたコメントを説明していただくとともに、意見交換をしてまいりたいと思います。お手元にお配りしてありますように、コメントは全部で24件参りました。これから、その内容を紹介させていただきますが、当部会の委員に関係の深い団体からのコメントにつきましては、関係委員からご説明をいただきたいと思います。また、その他の意見については、事務局から紹介していただきたいと思います。なお、お手元の予定表にありますように、9人の方にご説明をお願いしておりますので、恐縮ですが、ご説明をお一方おおむね5~6分程度でお願いしたいと思います。もちろん多少オーバーすることは差し支えございません。

それでは、まず産業界関係のご意見からご説明していただきたいと思います。なお、本日は、日本民営鉄道協会については、鉄道事業という業種としての特殊性から、参考人の方においでいただいておりますので、後ほど、参考人の方からご説明いただきたいと思います。

それでは、経団連のコメントについて、中村委員からご説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

○中村委員

資料の3ページにございますのは、経団連の企業会計部会で取りまとめました経過報告へのコメントでございます。この経過報告ではおおむね経済界の主張を反映していただいているというふうに考えておりまして、引き続き企業経営の実態に十分配慮していただきたいと考えております。具体的な内容につきましては、逆瀬委員からお願いいたします。

○中島部会長代理

では、逆瀬委員、お願いします。

○逆瀬委員

それでは、ご説明いたします。

経団連は、今中村委員の方からもちょっとご説明がありましたように、本件については、会計制度における重要な論点の1つということで、前向きに、積極的に取り組んできたところであります。昨年の6月に本部会から公表されました本件に関する論点の整理に対しても、既にコメントを提出しております。経団連では、ことしの3月に、「企業会計制度に関する提言」というようなことで世に公表しておる意見書がございまして、この中では、企業会計制度に関して、税法、商法との関連についてその見直しを提言しておりますほか、固定資産会計についても具体的に提言を行っております。本日の説明は、これらを交えて、あるいはこれらを前提にしたご説明ということでご理解いただきたいと思います。

1点目は、通し番号右肩の3ページ目が経団連のコメントですけれども、そのナンバー1で、「資産のグルーピングについて」とあります。この問題ですけれども、経団連は、今申し上げた提言におきましても、今回のコメントにおきましても、連結の実態を反映するよう要望しております。昨年の論点整理では、個別財務諸表と連結財務諸表の関係に留意してグルーピングの方法を検討する必要があると掲げております。先般の経過報告では、1つの資産グループが連結の範囲に含まれる複数の会社にまたがる場合の取扱いについては引き続き検討するということで、いずれも慎重な表現に終始しております。ただし、この1年間で少し具体的な表現に変わっているかなということであります。この観点について取り上げていただいていると理解しております。

減損については、このグルーピングという手続がその中に内包される会計処理でありますから、ここがやはりはっきりしないと非常に問題だというふうに考えています。産業界としては、連結経営の観点を入れてとらえるようなことにしていただきたいと要望するわけであります。具体的には、事業として親会社、子会社、これらが一体となって製造拠点を形成している場合などがその典型でありまして、連結グループ内で同一の事業に用いられる資産が親会社と子会社で利用されておるわけです。連結ベースでは、例えば親子一体となって営む事業体の資産ですから、減損もそれを前提に判定すると、これができれば非常によろしいわけで、ご議論をお願いしているわけであります。したがって、結果として、親会社と連結を構成する子会社とそれぞれの個別決算での評価――我々は減損の認識と言いますが――それと連結のものがきちんと統一されると、こういう形を目指しているわけであります。商法の方でも連結計算書類の導入が本決まりということでありますので、そういうような時代の変遷も踏まえてお願いしているわけであります。

2は、「投資不動産について」と掲げております。投資不動産の区分についてもまず触れておりまして、一般の固定資産と同じく原価主義で会計処理をしようということであれば、投資不動産という会計上の概念を格別の区分として設ける必要はないと考えております。その理由として、投資不動産を区分する定義の設定がそもそも困難ではないかと、あるいは、定義ができたとしても、その定義に縛られて経営者が投資あるいは不動産に関するいろいろな保有意思を拘束されてしまうとかいうようなことになりはしないかという危惧が若干あります。それから、減損の処理手続に絡んで、投資不動産とそれ以外の不動産というものを格別に区分して処理を決めるということでもないのではないかと、今のところはそういうふうに思われます。もう1つは、販売用の棚卸資産に上がっている不動産については、これは原価主義をベースにした低価法といいますか、そういうような形での簿価でありますから、この辺も勘案してそういうふうなご意見を申し上げているところであります。

もう1つ投資不動産に関しては、経過報告で「時価の開示」というような議論が両論併記でありましたけれども、これについてはその有用性にそもそも疑問があるのではないかと、コスト・ベネフィットの観点から、直ちには賛同いたしかねるというところであります。さらに、時価開示を行うということを考えますと、その手法の話であるとか、かつ、また、半期ごとの頻度で個別ではなくて連結ベースでその数字を捕捉して開示していくということで、この辺のところはそんなに容易なものではないということが容易に考えられるわけでありまして、慎重な対応をお願いしております。

3項目が、「減損損失累計額の表示について」とありますが、これは直接控除方式でよろしいのではないかということでコメントをしております。これについては格別申し上げることはございません。

通し番号4ページ目の4項に、「実施時期について」を申し上げております。ここは、実務的に混乱を生じることなく新会計基準を導入するためには、意見書及び実務指針、Q&Aなどが明確になってから適用初年度期首の間に最低1年間の準備期間を置く必要があるというようにお願いしております。1点申し上げするとすれば、実務指針であるとかQ&Aというのは、意見書ができた後あるいはできつつある中で開始していただいて、なるべく早めにこれを公表するような形で、実務に資するような形でお願いしたいと思っております。

いろいろ経団連の内部の部会でももめましたけれども、やはり適用初年度の頭までに、適用初年度の中間期からの実施でありましょうから、頭からやはり1年の準備期間は必要だというのが大体の皆さんの意見の赴くところでございます。この前も金融商品の部分的な時価会計が導入されておりますが、あれのときは有価証券等が時価評価の対象になったわけですけれども、あれよりも固定資産あるいは不動産の方が、時価の見積りといいますか、公正価値の見積りというのは容易ではないわけで、その辺のことを勘案すればこれぐらいの準備期間は最低置いていただきたいというわけであります。それから、(2)で、実例といいますか、使用価値とか処分価値の見積り方法というものを早めに定着させたい、実務に乗せるという意味で、事例を公表する等の工夫をお願いしたいということで、重ねてお願いしております。

5番が「その他」でございまして、固定資産価額の重要な論点である減価償却制度に関して、昨年6月に公表されました「論点の整理」において、その他の指摘事項として言及されております。その後、固定資産部会とは別個に検討が行われることとされてはおりますけれども、この点に関して、会計監査上の取扱いなどについてやはり検討が必要であろうと、こういうふうに4行ほど費やして書いておりますが、ここでは、固定資産の減損手続と減価償却という話は切り離せないのではないかと、税法の基準が勝っています我が国の固定資産に関する実務慣行をそのままにいたしまして減損事務はうまくいくのであろうかという率直な疑問がまずあるわけでございます。

したがって、ここでは会計監査上の取扱いについてもひとつ対応をはっきりする必要があるだろうと考えております。端的に申し上げれば、税の耐用年数表で減価償却事務を行いながら、実際の減損の事務の中では、使用価値の見積りの手続において、その資産の稼動期間とか使用期間というのが必ず問題になると、それは耐用年数表の年数とはかなり違っているというような事態があるときに、会計監査人さんにはいかが評価いただけれるのだろうかといったような話です。

それは1つ大きな問題としてありますが、もっと基本的には、経団連としましては、先ほど申し上げた3月の提言におきまして、いわゆるトライアングル体制が少し崩壊したといいますか、その後、会計とか関係法制との整備が緩んだというようなことを提言しておりまして、法人税の損金経理要件の見直しについても言及しているわけであります。今般の14年度の税制改正にかかわる提言を今経団連でまとめつつありまして、もう来週あたりに公表する運びになると思われますけれども、この中で、公正で簡素な法人税制の確立を目指すべくこの損金経理要件の見直しを含めた減価償却制度の抜本的な見直しを要望する予定となっておりまして、今後、各方面、関係者の方々へ働きかけを行っていく予定であります。

以上で終わります。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、引き続いて、不動産協会のコメントについて、岩田委員にご説明をお願いいたします。

○岩田委員

それでは、5ページ目でございますけれども、不動産協会の「固定資産の会計処理に関する審議の経過報告に対する意見」ということで、まとめさせていただいております。

1つずつ説明させていただきますと、まず「減損の概念及び意義」につきましては、おおむね審議会の方の審議と同じ方向で賛成であるということでございます。それで、過年度回収額の把握の仕方といったものについて、実務指針等で何らかのわかりやすい方法の検討をお願いしたいということでございます。

「減損の兆候」でございますけれども、これにつきましては具体的な例示を可能な限り示してほしいというところが中心的な議論でございます。

「減損の認識」でございますが、こちらも審議会の報告に賛成であるということでございます。

それから、3番、4番、5番は、要するに、減損の測定及び将来キャッシュ・フロー、割引率で、これはいろいろ意見があったところでございますけれども、時価をどう見積もっていくかとか、そういった問題についてやはり議論が集中しておりまして、特に将来キャッシュ・フローの考え方、固定資産の種類や経営実態とかそういったものに対して十分配慮をしてほしいということがあります。それから、ここにも書いてございますけれども、我が国のビル投資というものにつきましては、投資後一定期間で処分するということではなくて、保有し続けて、そこに収益を生み出していくというところもありますので、その辺の考え方を、各個別企業でかなり違う点もございますので、各企業の個別判断に基づく見積りを原則とするのがよいだろうということでございます。要するに、説明をきちんと株主とか各ステークホルダーにできれば、これはやはり各経営者の判断に委ねるべきではないかというふうに考えております。

「資産のグルーピング」でございますけれども、これも、7ページの方にも書いてございますが、ビル単体、1棟のビルの収益が落ちたからどうのこうのということではなくて、やはり不動産というのは各エリアとかポートフォリオのいろいろな戦略がございますので、そういった営業管理の統括的なくくりの中でそれぞれにシナジーがどれだけあるかというところをまず明確にして、それでグルーピングをすることがいいことではないだろうかということでございます。

共用資産とかのれんの取扱いについては、特に意見はございませんでした。

「減損処理後の会計処理」でございますが、減価償却の方では、税務上の問題についてと土地建物の区分といったものについては、実態と整合する形でやってほしいということでございます。

「戻し入れ」については、行わない考え方に賛成だと。

あとは大体おおむね審議会の方向と同じでございますが、6番の「適用関係」のところでございますけれども、経過報告につきましては、いろいろな概念とか意義、減損損失の認識・測定など、基本的な考え方は非常に理解できるわけでございますが、将来キャッシュ・フロー等の見積り等、実務上かなり影響が大きいものについては具体的な方向性が明示されていないということでございますので、この辺は非常に影響も大きいと業界は認識しておりますので、単純な草案策定ではなく、実務指針やその後のQ&Aについても非常に実務との兼ね合いを明確にした形で意見聴取をしていただきたいと。そういった意味で、十分に時間をとった形で適用すべきであろうということでございます。特に決算の関係とかございますので、その辺も十分に留意していただければと思います。

それから、税務上の問題はやはりどうしても――ここの審議会では取扱わないでいたわけでございますけれども、こういった点についても関係各省と連携をとってほしいというところでございます。

9ページの「再評価を行った土地の取扱い」でございますけれども、基本的な考え方は賛成なのでございますけれども、再評価差額金の取り崩しの問題でございますけれども、評価益を計上した土地については、減損の金額の範囲内で再評価差額金を取り崩し、減損損失と相殺することも考えてほしいという案が出ておりました。この辺は土地再評価を行った会社とそうではない会社ではまたちょっと議論がいろいろ分かれるところではございますけれども、一応こういう意見があったということであります。

「投資不動産」につきましては、従来から言っておりますけれども、他の有形固定資産と同様に扱うということで、時価の注記につきましても、制度化することは適当でないという考えでございます。

簡単ではございますが、以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、引き続きまして、日本鉄鋼連盟のコメントについて、都委員からご説明をお願いいたします。

○都委員

それでは、お手元のページ10のところから、ご説明させていただきます。

固定資産の減損に関しまして、大きな流れとしては経過報告の考え方に賛成でありますが、これから基準化、実務設計を行っていく上での幾つかの要望事項等がございますので、それらを中心にコメントさせていただきたいと思います。

まず1ページ目の一番上のところの「減損の概念及び意義」のところでございますが、これは最後の行のところを見ていただきたいのですが、「臨時償却との考え方の違い」ということで、これは最初の論点整理の段階では、この違いについて整理するということで言及されておりましたが、その後、経過報告では、減損とひとまとめにしても当面は問題ないということで整理されておりますが、やはり原点に帰ってこういった考え方の整理があってもよろしいのではないでしょうかという意見でございます。

続きまして、「減損の兆候」のところでございます。この減損の兆候の考え方は、これは賛成でございます。むしろこれから基準とか実務指針をつくる上での話になるかと思いますが、兆候の判断基準について、資産の市場価格の著しい下落等ということにつきましては、例えば土地を中心に、少しでも下がったらということではなくて、例えば時価が帳簿価額の半分以下になるといった場合に限定していただきたいということでございます。

下の○の方でございます。「資産の使用価値を低下させるような使用範囲」云々というのも兆候の事例に出ておりましたけれども、こういったものも、例えば、経営方針に重大な変更が生じたような場合を限定的に対象とすべきではないかといったような意見でございます。

もう1点意見がございましたのは、一番下の行でございますが、単に「何年連続の赤字」というような形式基準ではなくて、こういったものは立ち上がりの設備というようなこともございますので、経営計画に基づく総合的判断が重視されるよう望むということでございます。

続きまして、2番、3番は報告の考え方に賛成ということでございます。

「将来キャッシュ・フロー」の中で、上から2つ目の「見積り期間」ということになりますが、この辺は固定資産の減価償却とも絡むことになるかと思いますけれども、結局、将来どのぐらい稼動期間があるのかということにつきまして、余り形式的な画一的な基準ではなくて、それぞれの実態に則した年数というか期間を選べるようにすべきであるということでございます。キャッシュ・フローにつきましては、以上でございます。

続きまして、5番の「割引率」のところは、これは今後の実務設計する段階で明確にしていただきたいということで、「将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスクを将来キャッシュ・フローに反映させていない場合には、当該リスクを割引率に反映させる」ということで、ややわかりにくいという意見もありまして、今後、実務をつくる上で明確に――これは当然そうなることかと思いますけれども、要望ということでございます。

あと、次のページ以降でございます。次のページで、「減損処理後の会計処理」のところで、「減損損失の戻し入れ」ということで、基本的には戻し入れを行わないことが適当であるということに賛成であります。意見としては、これは例外なしに戻し入れを行わないという意見と、例外的に、例えば工場の閉鎖を決めておったのだけれども、何かの大きな状況変化で閉鎖をすることをやめたというようなときには戻し入れてもいいのではないかという意見がございました。両方の意見があったわけですが、大勢としては、例外的に戻し入れがあってもいいのではないかという意見が多かったので、このように記載させていただいております。

次のページになります。「適用時期」の問題でございます。最後のページの上から2つ目の適用時期の問題で、導入に当たっては実務に配慮していただく、これは経過報告にあるとおりでぜひそうしていただきたいのですが、もう1つは、諸外国と足並みをそろえるということもやはり大きな意味があるのではないかということでございます。すなわち、ここにありますとおり、EUが2005年に傘下の上場企業に国際会計基準の導入を図るということで、当然、減損も入っていくわけでございます。そういう意味で、これらの諸外国が導入することを前提にということで、この時期に足並みをそろえるということが意味があるのではないかということでございます。もちろん実務的に追い上げていきましても、まず2005年ぐらいには実際問題としてならざるを得ないのではないかと思っておりますけれども、諸外国との足並みをそろえるということも必要ではないかと思っております。

次の○につきましては、導入に当たっては非常に大きな影響も多いかと思いますので、激変緩和等の措置について検討をされるべきではないかということでございます。

あと、税制との関係では、税務上の損金化について、この部会での議論では必ずしもないかとは思いますけれども、関係方面への働きかけ等もよろしくお願いしていただきたいということでございます。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

続いて、日本民営鉄道協会のコメントにつきまして、南海電気鉄道経理部長の須恵参考人から、ご説明をお願いいたします。よろしくお願いします。

○須恵参考人

日本民営鉄道協会の会計関係の部会長を務めております、南海電気鉄道の須恵と申します。本日は、固定資産の会計処理に関する審議の経過報告に対する民鉄業界の意見を申し上げる機会をいただき、ありがとうございます。

お手元の資料の15ページでございますが、固定資産の減損に関しまして4点、投資不動産に関して1点を提示させていただいております。

まず最初に「資産のグルーピングについて」でございます。鉄道事業そのものがネットワーク型の事業でございまして、明治以来ずっと鉄道網を形成いたしまして、収支的にも経営的にもそれを一体とみなして経営いたしておりました。ですから、最小単位というのをどこで取るかという問題ですが、鉄道事業というふうに考えるのが一番無難かなと考えおります。例えば、鉄道事業においては、新線の建設や既設線路の延伸を行ったのに、予想需要が建設時に想定したものを下回る等の収益性の低下ということは発生し得ることですが、投資額の回収可能性をその新線区間または延伸区間だけで判断することは鉄道事業の実態を踏まえた適切な処理とは言えません。

我々民営鉄道事業者は長年にわたり混雑緩和のために輸送力増強工事に努めてまいりましたが、さらに近年は他の路線との乗り換え利便の向上や、相互直通運転の推進等、お客様にとって利便しやすい鉄道とするための鉄道整備にも努めてまいりました。こうした鉄道整備のための投資につきましては、路線が一体として機能し、路線全体が生み出すキャッシュ・フローにより投資額が回収されるという前提で意思決定が行われているものでありますから、たとえその区間に何らかの減損の兆候が見られたといたしましても、減損の認識や測定につきましては、その区間だけで判断すべきではないと考えております。このような場合には、減損損失の認識・測定する資産のグルーピングの範囲は、その区間を含む鉄道ネットワーク全体を対象とするのが適切であります。こうしたグルーピングの問題は、鉄道事業だけでなく、ネットワークとして機能するその他の事業においても生じるものと思われます。資産のグルーピングについては、経過報告においても、管理会計上の区分、投資の意思決定を行う際の単位等を考慮して定めることが適当とされており、一部区間や路線だけを抜き出して減損処理することにはならないものと推察しております。経過報告に記載されたグルーピングの考え方を新しい会計基準においても明確に定めていただくよう、お願いするものであります。

2番の、「減損損失の配分について」でございます。配分につきましては、帳簿価額その他に基づいた比例配分等の合理的な方法ということになっております。鉄道の線路につきましては、減損損失が測定された場合、その損失は駅舎や線路、信号機、極めて多数の構成資産に配分されることになりますが、そもそも個別の資産の生み出すキャッシュ・フローを算出することができないために資産のグルーピング化が行われているのでありますから、これを帳簿価額に基づいて配分しても、帳簿価額の中には正味売却価額を大きく上回るものもあれば、下回るものもあります。その配分はあくまでも便宜的なものにすぎず、あえて個別の資産に配分することにどれぐらいの意義があるか疑問であります。鉄道の場合は絶えず設備更新、維持のために投資が行われておりますので、非常に配分制度に疑問を感じております。また、投資情報としても、損失に関する説明的な注記を行った上で、個別資産までの配分が必要だとは考えられません。したがいまして、資産のグルーピングを行った場合には、明確に配分できるものを除き、減損損失をあえて個別の資産にまで配分しないこととすべきだと考えております。

続きまして、16ページの「減損損失の戻し入れ」につきまして、戻し入れを認めない場合には、適正な業績の測定という観点から問題が生ずるのではないかということから、意見を提示させていただいております。1つは、見積りの修正が必要となった場合ということでありまして、将来キャッシュ・フローの見積額は市場性のある有価証券のようにただ1つの確定した金額ではないわけでありますから、その後見直しが必要になるということも考えられるわけでして、そのような場合にも修正しない、すなわち戻し入れをしないというのはおかしいのではないかということであります。

また、もう1つにつきまして、遊休土地の場合でありますが、今日、土地の価値は、その上に建物を立てて利用することにあります。したがって、将来のプロジェクトが確定していない遊休土地については、プロジェクトが確定するまでの将来キャッシュ・フローの見積りはあくまでも仮の見積りでありますから、本当の将来キャッシュ・フローはプロジェクトが策定されたときに初めて算出されるのではないかと考えております。しかし、これらの見直しは、使用状況が大きく変化する等の一定の要件を満たす場合に限り、頻繁に行うべきものではないと考えております。

続きまして、「税務との調整」でございますが、ご審議の中で実務家の方からご意見が出されているようですが、税務との調整につきまして要望させていただきます。既に退職給付会計を初め、会計と税務とのさまざまな調整が行われております。固定資産については会計と税務が大きく異なる場合、その調整に伴う手数、コストはその他の調整項目に比べ非常に大きなものになると予想されます。民鉄業界においても、地方の中小事業者もございまして、新たに固定資産の会計基準が策定されたとしても、会計と税務と全く別物というだけでは、新しい会計基準の実施は上場企業だけにとどまってしまう恐れがあります。経過報告のとりまとめに当っては、実務で円滑な導入ということに非常にご配慮いただいているということを強く感じておりますが、新しい会計基準が広く国内企業において受け入れられるために、減損処理を実施する場合における処理や表示の方法等において、あらかじめ税務との調整を念頭に置いて策定されることを要望するものであります。

続きまして17ページの「投資不動産」でございますが、大半の民鉄事業者にとりましては、不動産の賃貸事業は不動産の分譲事業と並ぶ重要な事業であります。その実態はまさに事業投資にほかなりません。したがいまして、お手元の資料には明記しておりませんが、私どもは基本的に投資不動産を他の有形固定資産と区分する必要はないと考えております。しかし、国際会計基準との整合や不動産投資信託等の創設等を踏まえますと、投資不動産という分類を導入されること自体に反対するものではありません。しかしながら、賃貸用の不動産については、どのように時価を算定するかということが最大の課題でありますし、さらに賃貸用不動産には、都心部にあるものもあれば、郊外にあって今後も流動性の期待できないような物件もあり、極めて個性の強いものでありますから、すべての賃貸用不動産に一律の処理を求めるのはかえって投資家をミスリードするのではないかと考えております。

経過報告では、投資不動産を細分するに当っての合理的な基準を設けることは困難とされておりますが、時価情報が投資情報として有用であるためには、売買・換金を行う上での事業の遂行上の制約の有無や客観的な時価の有無等の観点から、投資不動産を定義し直す、あるいは分類することが必要ではないでしょうか。その上で時価を注記することがふさわしいものだけ時価情報の注記を行うべきであり、客観的な時価の算出方法や分類を初め、さらなる検討をお願いいたします。

さらに、適用時期につきましても、ここには記載しておりませんが、周知徹底する必要があると考えております。実務指針やQ&Aが発表されても、同時進行というわけにはまいりません。子会社を集めて個別に訪問して行うことになりますので、適用時期を決められる場合には、減損会計が円滑に導入されるようこうした点も考慮していただきたいと考えており、お願いいたします。

民鉄協としての意見は、以上であります。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、今回は特にコメントをご提出していただいておりませんけれども、産業界関係ということで、清水委員、高野委員から、もしご発言があればお願いしたいと思います。

どうぞ、高野委員。

○高野委員

特にお手元に資料はございませんけれども、6点ほどにつきまして報告いたします。

1つは割引率でありますけれども、退職給付会計などで適用されております割引率のように、ある程度の幅をもって設定されてはいかがかなと思っております。

2つ目が損失の戻入でありますけれども、これにつきましては、他の減損資産との整合性から考えまして、切り離しといいますか、損失処理をしたままでよろしいのではないかと考えております。

3番目が減損損失の表示についてですけれども、これは簡便な直接減額がよいと思います。

4つ目は投資不動産の時価情報の注記についてでありますけれども、これは時価の把握の困難性などから考えまして、注記は適当ではないと考えております。

5つ目ですけれども、適用時期につきましては、実務指針などが明らかになりましてから実務に適用するまでに十分な時間をいただきたいと思います。

最後に、激変緩和措置でありますけれども、減損会計にどういう形でこれが取り入れられるかは今後検討しなければいけませんけれども、影響の大きさから考えまして、激変緩和措置というものを考えるべきではないかと思います。

以上であります。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、清水委員、いかがでしょうか。

○清水委員

既にお話が出ていますけれども、やはりグルーピングのことについて、今後、もう少し具体的な事例等を踏まえたものを出された方がいいと思います。というのは、特に小売業の場合は、先ほどもお話に出ていましたが、原則は1店舗ごとのキャッシュ・フローとなるかとは思うんですが、やはり地域戦略等がございますのでそういったグルーピングが適当な場合も出てくると思いますので、その辺で具体的なものがあればよろしいかと思います。

それから、将来の回収とか資本的支出についても、前回の7月の段階で若干考慮していただいた記載になっておりますけれども、その辺も、今後、将来キャッシュ・フローにどう取り込んでいくかということがより具体的に示されればわかりやすいかなという気がしております。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、一応ここで一区切りということにしまして、これまでの産業界関係のコメントについて、もしご質問あるいはご意見等がございましたら、どなたからでも結構ですので、ご自由にご発言をいただきたいと思います。

いかがでしょうか。

それでは、また後ほど全体のご説明が終わった後でご質問の時間もあると思いますので、先に進ませていただきたいと思います。

次に、金融界関係のコメントに進みたいと思います。まず、田辺委員から、全国銀行協会のコメントについて、ご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○田辺委員

全国銀行協会といたしましては、昨年6月に公表されました「論点整理」につきましても意見を提出させていただきましたけれども、今般の経過報告につきましても、一部論点整理に対する昨年の意見と項目が同じものもございますけれども、お手元の資料の20ページにございますような意見を提示させていただきましたので、簡単にご説明させていただきます。

意見は8項目ございます。まず1番の「減損損失の認識」についてでございますけれども、こちらは経過報告の方に、「過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初の投資額の回収が見込まれる場合の取扱いについては、今後検討する」というふうに書かれてございますけれども、この点につきましては過去のキャッシュ・フローについても考慮できるように配慮していただきたいという意見でございます。

2番目は「将来キャッシュ・フロー」についての意見でございますけれども、将来キャッシュ・フローの見積りにつきましては、経過報告に、「企業の固有の事情に照らして合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて行う」ということになっておりまして、この点については異論はございません。ただ、これはやや業界固有の問題になってしまうのでございますが、例えば、経過報告の中に、「将来キャッシュ・フローには利息の支払額は含めない」というような規定がございますけれども、金融機関の場合には営業活動に伴う利息の支払額を含めるべきかどうかとかいろいろな問題があると思いますので、こういう点につきましては諸外国の適用事例等に基づいた検討を行っていただきたいという要望でございます。

3番目は、「資産のグルーピング」の問題でございます。こちらは昨年も意見を提示させていただいておりますけれども、銀行の店舗ネットワークを通じましたお客様の利便性の向上ですとか、あるいは、銀行全体の調達・運用が全体として金融仲介機能が成り立っているようなことも考慮いただきまして、実態に則した、こういった実態が反映されるような資産のグルーピングができる会計基準を考えていただきたいという要望でございます。次のページに参りまして、グルーピングの続きでございますが、これは先ほど来お話が出ておりますが、連結財務諸表におきまして、複数の会社にまたがるような資産グループにつきましては、グルーピングして減損の判定を行えるように配慮していただきたいという要望でございます。

次に、4番の「共用資産の取扱い」でございますが、例えば本社に現業部門とスタッフ部門が混在している場合等につきましては、合理的な説明がつく限りにおいて、各社の実態に沿った共用資産の認識の方法が認められるように配慮していただきたいという要望でございます。

5番は「適用関係」でございますけれども、こちらは、経過報告にもございますように、減損会計がいわゆるキャッシュ・フローの考え方を導入するなど、今まで余り一般的でない手法が用いられることにもなりますので、実務面や技術面の対応ももちろんのことでございますけれども、事前に影響を把握した上で企業として会計基準に適切に対処する期間が必要であるということを考慮いただいて、十分な準備期間を設定していただきたいという要望でございます。

6番は「中間財務諸表において減損損失を計上した場合の取扱い」でございますが、こちらは経過報告におきまして、中間決算において減損を実施した場合にいわゆる切り離し処理をすることが想定されておりますけれども、これにつきましては、『中間財務諸表作成基準注解』等の趣旨を踏まえて、洗替の処理をすることもご検討いただきたいという要望でございます。

7番は「再評価を行った土地の取扱い」でございますが、こちらにつきましては、再評価を行った土地について減損損失が発生した場合、再評価差額金取り崩しができるように手当てをお願いしたいということと、また、取り崩す金額について、減損損失に見合った金額の取り崩しが認められるようにしていただきたいということ、それと、減損処理損と再評価差額金の取崩益の相殺表示についてご検討いただきたいという要望でございます。

23ページ、8番、「その他」でございます。こちらに税制との調和の問題を挙げさせていただいております。これは減損損失が計上されました場合、特に非減価償却資産につきまして、それが税務上の損金として認められるように手当てをしていただくか、あるいは、会計面で減損損失を税効果会計における回収可能性の検討における特例とするなどの手当てを含めたご検討をいただきたいという要望でございます。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、引き続いて、生命保険協会のコメントにつきまして、笠間委員からご説明をお願いいたします。

○笠間委員

27ページ、28ページの横版になりますけれども、生命保険協会の意見でございます。総論といたしまして、経過報告で示された枠組みに賛成するということで、今後も実務的、技術的な面で十分対応可能な会計手法の確立に至るまで、慎重に議論を尽くしていただきたいということでございます。

各論点につきましても、個別論というよりは一般論でございます。「減損の兆候」ですが、対象となる資産の範囲が極めて広いわけでございますけれども、実務上の観点からも、例えば少額な資産などですけれども、経済的な減損の調査対象を限定する方向で検討していただきたいということでございます。

2ですが、減損損失の認識・測定方法について、賛成するということでございます。新たな会計手法の確立が基準の前提となりますことから、客観的、統一的な手法、実務の枠組みを確立させていただきたいということでございます。ここでは、実務的な観点から、算出基準の簡素化、算出基準の柔軟な設定、影響額の計算が可能な計算モデル例の提示、この3点を挙げております。

3の「適用時期関係」につきましては、「基準の策定から実務への適用までに十分な期間を置く必要がある」という経過報告の意見に賛成であります。具体的な指針レベルまで詳細が固まった段階で初めて企業経営への影響額の試算とか体制整備が可能となりますので、その段階から実際の導入までに十分な準備期間を置くことをお願いしたいということでございます。その意味で3に括弧書きしております一連のプロセス、スケジュールを早期に明確にしていくことが、円滑な導入のために必要と考えております。

4の「経過措置関係」ですけれども、経過的な特例措置につきましても適用時期がいつになるかという問題と絡みますので、検討が必要と考えております。長期にわたって評価されていなかった固定資産を一度に評価減すること、すべての企業に減損会計が恐らく適用されるであろうということ、あるいは、土地については売却以外に事前準備の手段がないということから、減損損失の相当期間での分割償却、導入時に含み益・含み損を相殺できる仕組み等の経過的な特例措置の検討が必要であるというふうに考えております。

5の「税法・商法との整合性」でございます。これは何回も言われておりますけれども、税務上、商法上の取扱いにつきましても同時並行的な検討が進められまして、会計基準の適用開始までには明確となるようにしていただきたいということでございます。もちろん税務上の措置につきましては、会計上の損失との整合性をできる限り確保していただきたいということでございます。

最後に、「投資不動産の時価情報開示」につきましては、時価把握の困難性とか売買の制約性の点から、金融資産の情報開示とは位置づけが異なるということ、あるいは、定義の問題が難しいということが言われます。そういった点を踏まえまして、時価情報の開示自体につきましては必ずしも反対ということではございませんけれども、やはり投資不動産の公正価値の評価手法、計算方法が整備・定着するまで、言いかえますと、そういう環境整備が行われますまでは注記を強制することは適当ではないという考え方でございます。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

金融界関係ということで、全国銀行協会のコメントと生命保険協会のコメントについて、それぞれ、田辺委員、笠間委員からご説明をしていただきましたけれども、何かご質問あるいはご意見等がございましたら、どなたからでも結構ですので、よろしくお願いいたします。

よろしゅうございますか。

それでは、その他の団体のコメントに移りたいと思います。まず、日本公認会計士協会のコメントにつきまして、伊藤委員にご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○伊藤委員

それでは、論点だけ、意見に当たる部分だけについてご説明させていただきます。

最初に、前文の一番下のパラグラフでございますが、今後の作業に関する当局への要望でございます。ちょっと読ませていただきます。

「経過報告においては、会計処理の方向性が見えているので、可及的速やかに『固定資産の会計処理に関する会計基準』を設定するとともに、基準設定と同時併行若しくは方向性が固まった部分から当該方向性に基づいた実務指針の作成を関係者に要請し、減損処理を速やかに適用すべきであると考える」というのが要望でございます。

あと、審議の方向に賛成の部分の意見は省略いたしまして、35ページの一番下の2ですが、「減損損失の認識」のところで、下から3行目ですが、しかし、「過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資額の回収が見込まれる場合の取扱い」に関しては、遡及修正が行われない現行の会計処理の考え方及び遡及調整のための実務上の煩雑さに照らし、不要ではないかと考えるという意見でございます。

次のページでございますが、4番目の「将来キャッシュ・フロー」について、おおむね審議の方向には賛成でありますが、見積値の取扱いと見積期間について意見を申しております。最初は、将来キャッシュ・フローの見積りに際しては、個々の資産に固有のリスク要素を加味することが合理的と考えられることから、原則的には「生起し得る金額をその確率で加重平均した期待値」を用い、「最も生起する可能性の高い単一の数値」を代替的な数値として認めることが妥当ではないかと考えるということで、原則と代替を入れかえてはどうかという意見であります。

2番目は、将来キャッシュ・フローの見積りに際して、その見積期間が重要な論点になる。特に土地を含む資産グループで使用が長期にわたる場合、その将来キャッシュ・フローの見積りには著しく困難を伴うと予想され、また、減損の認識に際して割引前の将来キャッシュ・フローを用いることからも、一定のガイドラインとしての合理的な上限期間を設定することが必要ではないかと考えるということでございます。

「割引率」に関しましては、将来キャッシュ・フローの見積りと関連するのですが、リスクの方を将来キャッシュ・フローの見積りに入れるということにしまして、割引率の方はこういうふうな意見になっております。将来キャッシュ・フローの見積りに関し、先述4.のように個々の資産に固有のリスク要素を加味することは合理的であるとの考え方からは、割引率はリスク・フリー・レートに近似すると考えられる。このリスク・フリー・レートは国債等の利回りから比較的容易に算定できるため、その適用が難しいと予想される減損会計を収斂させるために有用ではないかと考えております。

7番目の「共用資産」で、追加の検討の依頼でございますが、「ただし」ということで、資産のグルーピングが困難な共用資産、例えば本社土地及び福利厚生施設等が存在すると予想されるが、そのような共用資産で著しく時価が下落していると認められる場合には、減損会計とは別に、別途、評価減を行う必要はないかについて検討すべきであると考えるという意見であります。

次のページはずっと、審議の方向に賛成であります。真ん中の5番目の「財務諸表における開示」の減損累計額の表示については、直接控除方式が妥当ではないかという意見であります。

6番目は「適用関係」になります。可及的速やかに固定資産の会計処理に関する会計基準を設定し、減損処理についても速やかに適用すべきであると考える。

「その他」でございますが、ファイナンス・リースの取扱いについては、回収不能額を引当計上する処理には賛成なのですが、しかし一方で、類似すると考えられるコミットメント――損失引当に関する会計処理だと思うんですが、会計基準については手当てがされていないこと、また、そもそも会計基準全体としての整合性を担保する観点から、ファイナンス・リースに係る会計基準の見直し、オンバランス化の当否について、検討する必要があるのではないかという意見でございます。

次は「投資不動産」でございますが、1の「投資不動産の会計処理」は、審議の方向に賛成なのですが、一部について時価評価が必要となるものがあるのではないかという意見であります。しかし、投資不動産については、時価評価することが適当なもの、例えば投資不動産業及び不動産投資信託の受益証券――受益証券といいますか、保有不動産といいますか、そういうものがあると考えられるので、これらについては時価評価することを検討すべきであるということであります。

「投資不動産の時価情報の注記」については、注記は有用であるという意見であります。

「その他」は2点ございまして、関連する問題としまして、1として、減損に係る会計処理の周辺には、廃止事業または事業再編費用に係る実務が存在し、必ずしも統一されていない状況である。減損会計の適用を明確にするためには、これらに係る会計処理についても明らかにする必要があるというのが1点。2点としまして、商法第34条第2号に規定される「予測スルコト能ハザル減損ガ生ジタルトキ」に行う「相当ノ減額」と、減損会計の関係を明確にする必要があるのではないかという意見であります。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、引き続きまして、日本不動産鑑定協会のコメントについて、奥田委員にご説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○奥田委員

資料は40ページの方からになります。不動産鑑定協会からの意見につきましては、総論的意見という40ページのものと、こちらの総論的意見につきましての理由及びそれ以外の付随的な意見につきましては41ページから、というような資料になっております。

まず40ページですが、総論的意見といたしまして2点ございます。まず第1点でございますが、固定資産の減損についての不動産鑑定の活用ということでございます。対象資産が不動産である場合は、不動産鑑定評価によって時価を把握することは可能です。適切な減損処理(減損会計)の実現のために、特に、「会計上重要性の高い固定資産」――この会計上、重要性が高いか否かにつきましては公認会計士の先生にご判断いただくということになるかと思いますが、こういった会計上重要性の高い固定資産の時価の把握については、精度の高い鑑定士による不動産鑑定評価を積極的にご活用いただきたいということでございます。

次に、「投資不動産について」でございますが、「時価評価の必要性」ということで、時価評価と取得原価評価との選択適用が望ましい。さらに、取得原価評価を適用した場合には、有用な投資情報として時価(公正価値)を注記すべきであるということでございます。

これらの意見についての理由及び付随的な意見が、次のページからになります。

まず41ページの最初の右側の一番上でございますが、会計上重要性の高い固定資産については、兆候、認識、測定の3段階を経ずに、当初から少なくとも不動産鑑定士による鑑定評価を必要とすべきであると、こういうことでございます。これは、兆候、認識、測定の3段階を経る中でかなりあいまいな基準があるのではないかと、そういったものを排除できないとすれば、会計上重要性の高い固定資産については、鑑定士による鑑定評価によって少なくともかなり精度の高い主観的でない価格を出すことが必要ではないかということでございます。

次に、下に参りまして、これは、処分予定の資産と継続使用する資産に分類して明確に整理しておくべきであるということでございますが、これは経過報告の内容でも特にこの部分を否定しているわけではないかと思いますが、一応明確化のために処分予定の資産と継続使用する資産については区分して、処分予定の資産については正味売却価額であると、継続使用する資産については正味売却価額と使用価値のいずれか高い金額というような明確な記述を施しておくべきではないかということを、意見として述べさせていただきました。

それから、時価についての注書きでございますが、一応鑑定評価の立場としては、市場価値というものは、原則、各不動産について観察できるという形になっておりますので、「観察できない場合がある」というような文言については、もう一度ご検討をしていただきたいということでございます。

次に、42ページになりますが、「減損の兆候」のところで、「資産の市場価格の著しい下落」というものが例示として挙げられておりますが、仮に資産の市場価格の著しい下落について現在公表されております地価公示等の公的指標を使う場合には、注意をしていただきたいということでございます。これは前回の委員会でもご説明しておりますが、公的指標につきましては、これはあくまでも土地に建物がないことを想定した価格でございますので、複合不動産の場合には必ずしも有益な指標にはならないということ、それから、各公表されている指標、地価公示価格、相続税路線価、固定資産税評価額等はそれぞれ水準が異なっておりますので、そういったことに注意が必要であること、さらに価格時点が1月1日であるとか、必ずしも各企業の決算期に沿ったものとはなっておりませんので、このあたりについての補正が必要になってくるということで、注意をしていただきたいということを入れております。

それから、「将来キャッシュ・フローの見積り」につきましては、算定上、一定の期間で打ち切るべきであるということです。これは将来の予測が極めて困難であるということ、特に土地につきましては、仮に割引前のキャッシュ・フローで考えてしまいますと、残存期間を長くすれば長くするほど価格が大きくなっていくということで、極めてこれはあいまいなものになってしまいますので、算定上の期間を区切るか、あるいは、土地についての取扱いを今後さらに検討するということが必要ではないかということでございます。

次に、43ページですが、「資産のグルーピング」で、各構成資産に配分する方法としては、鑑定評価等をされた時価に基づく比例配分を行うことが望ましいということです。理由としては、資産グループ内の下落傾向は各資産によって相違がある場合が多いと考えられますので、かなりこういった場合についての資産の価格割合等を出すのが困難ではないかと。したがいまして、一応時価評価された資産価額に基づく比例配分が望ましいのではないかということでございます。

それから、「戻し入れ」についてですが、これは会計手続の問題でございますので、鑑定協会の方から特にこの点をということではございませんが、意見といたしましては、戻し入れを行う方が投資家等に対する有益な情報になるのではないかということで、鑑定協会としては戻し入れを行うべきであるというふうに考えております。

「投資不動産の会計処理」につきましては、現在、鑑定評価におきましてはかなり投資不動産の時価評価、正常価格評価が進んでおりまして、特に不動産の証券化の進展によりまして、評価技術の方も向上しております。したがいまして、時価を客観的に把握することは私どもの方では特に問題があるというふうには認識しておりませんので、投資家に対する有用な情報の提示ということでも、こういった鑑定評価を活用しての時価評価を行っていただきたいと、これらの価格を注記して投資家に提示することも有用ではないかということで、意見を述べさせていただきました。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、もう一方、品川委員から、日本租税研究協会のコメントに関して、ご説明をお願いいたします。

○品川委員

それでは、日本租税研究協会の意見を説明させていただきたいと思います。私はたまたま研究協会の税務会計委員会の主査を務めてこの意見の取りまとめを務めさせていただきましたので、その立場から、企業側の意見の要約ということで説明させていただきたいと思います。

日本租税研究協会の構成メンバーは、今までご説明していただいた各産業界、金融界それぞれの団体の方が構成員でありますので、意見内容としてはかなり重複していると思います。租研として、できるだけ重点を置いた問題についてポイントだけ説明をさせていただきます。

最初の46ページのところで、税法との調整を図るべきだという議論がありますが、この点についても既に各界からのご意見で具申されているところでありますけれども、租研といたしましては、ここ数年、税制調査会と企業会計審議会がお互いにほとんど歩み寄らないというか、それぞれそっぽを向いて、従来のトライアングル体制が放棄されているということに対して会計実務上非常に危機感を持っているというところから、企業会計審議会でもそういう調整問題について具体的な提言をすべきではないかと、意見書の中で本論が言えなくても付帯事項等でこういう調整意見を言うべきではないかと、そういう強い要望がございました。

と申しますのは、もともと企業会計審議会の審議においては、昭和20年代から40年代にかけて税法との意見調整というのはかなり主要な審議テーマでありまして、現在、法人税法22条4項に、一般公正妥当と認められる会計処理の基準に従って損金益金を計算しなさいという、その規定も企業会計審議会の提言に沿って税制調査会の答申を受けて昭和42年に立法化され、これは現在も実務に非常に……、長年の経緯を踏まえながらようやく定着しかかっているというふうに評価される段階において、それぞれまた別個の会計処理を行うかということについて、実務界からかなり危機感がある。会計基準それ自体が、いわゆる上場企業、250万ある会社の0.1%の企業のためにやるのか、あるいは、1億円以上の資本金を有する企業でも約1%強、残りの99%は課税所得を計算するために会計処理を行っていると言っても過言ではないと思いますが、そういう税務上の処理をしている企業から会計基準を切り離していいのかどうかというそういう一連の危機感から、もっと具体的に動いてほしいという、そういう提言であります。もちろん税務当局の方が、むしろ会計と税とは違うんだという方向性を打ち出しているものでありますから、会計審議会としても必ずしもそれに沿った主張はできにくいかと思います。しかし、この減損会計の問題は税法上の所得概念、すなわち包括的所得概念は経済価値の増加減少をすべて織り込んで計算を行うわけでありますので、その観点から、決してこれは共通していないとは言えない、共通性の高い項目でありますから、それらの調整が必要であると。

具体的には、この立法上の調整として、現行の臨時償却あるいは評価損規定について、減損会計が導入される場合にはこの会計基準に沿った方向で税制改正をすべきではないかということと、もう1つ、そういう税制改正が行われないまでも、先ほど申し上げました法人税法22条4項の規定の趣旨からいきまして、現在、評価損あるいは臨時償却に関する取扱通達ということで国税庁長官通達があるわけでありますが、それは税法の解釈に関する取扱いでありますから、立法的な措置が行われなくても解釈の変更は会計基準が変わってくれば当然変わってもよろしいのではないかと、それを積極的に提言すべきではないかということ。これも既に各団体からのご発言にもありましたが、減価償却費等の超過額について、損金経理の要件等について、具体的にそれが簡易に調整できる方向で行うべきではないかということと、あとは商法等との調整等も行っていただきたいということでございます。

以上が調整問題で、あとの点については簡単にコメントいたしますが、激変緩和措置等に関しては、構成企業のメンバーとしては、躊躇するよりも、減損会計を早く導入したらいいのではないかと、ただ、経過措置とか激変緩和措置を明確にした上で早期に導入した方がいろいろな信用力の回復につながると。経過措置等については、退職給付会計の15年はいささかちょっと長すぎるから5年か10年、これは1つのメルクマールでありますが、こういう意見が出されております。

あとは、「減損の兆候の判断基準」について、著しい下落ということに関しては、例えば50%基準等を設けてもいいのではないかと。あるいは、土地の時価に関しては――これは先ほど不動産協会等からもいろいろとご意見がありましたが、簡便性を考慮して、一応原則は公示地価を原則にした評価を行うということで、実際には地価税の導入の後、相続税の路線価というのは各企業にとって活用が可能になっているわけでありますし、最も全国的にバランスのとれた評価が行われているはずでありますので、相続税の路線価を80%で割り戻した方向で公示価格水準で土地の時価を測定する方向で進めるべきではないかという具体的な意見であります。

「将来キャッシュ・フロー」については、特に土地に関するターミナルバリューの測定方法について、もう少し具体的な方向性を出してほしいという、そういう意見であります。

あと、「ファイナンス・リースの取扱い」については、レッシー、レッサー、それぞれの企業から若干相対立するような意見がありましたので、ここは要約することなくそれぞれの意見を並列しておきましたので、審議の際にご検討をいただければと思います。

「土地の再評価」に関しては、先ほどの各団体の意見にもありましたけれども、やはり再評価益を計上した後に減損が生じた場合には、その戻し入れ等の調整措置が必要で、これは認めるべきではないかという意見であります。

一応、以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

日本公認会計士協会、日本不動産鑑定協会、日本租税研究協会のコメントにつきまして、伊藤委員、奥田委員、品川委員から、それぞれご説明をいただいたわけですけれども、何かご質問等ございますでしょうか。

どうぞ、斎藤委員。

○斎藤委員

公認会計士協会のご意見について、一言コメントと質問をさせてください。

35ページの一番下の部分なんですけれども、「過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資額の回収が見込まれる場合の取扱い」という部分です。この取扱いについて、不必要であるというご意見の理由が2つ書いてあります。1つは、遡及といいますか、過去のキャッシュ・フローを振り返ってつかまえるということは実務上の煩雑さということが1つの理由になっておりますが、どうもこの間のご意見を承っておりますと公認会計士の方に共通する考え方で、将来のキャッシュ・フローは見積りなんだからアバウトでも構わないけれども、過去となると、これは確定値があるから、いちいち全部追跡して正確に計算しなければいけないんじゃないかと、それは実務上非常に煩雑だという感覚があるのかなという印象を受けております。これはいずれにしてもアバウトな見積りでありますから、過去の分についても、例えば過年度の償却前利益のおおむね何%程度がこのプロジェクトのキャッシュ・フローであると、そういうような非常に概算でこの部分を把握することは十分に可能だし、それ以上細かくしても余り意味がないという感じがするんですね。そういう程度の大ざっぱな過去のキャッシュ・フローの推定についても、なおかつ実務上煩瑣で難しいというふうにお考えなのかという点が第1点であります。

それからもう1つの理由として、「遡及修正が行われない現行の会計処理の考え方」ということが書いてありますが、確かに現在の日本の制度では遡及修正は行われておりません。しかしこの問題については何度かこの場で申し上げたことがありますけれども、例えば非常に早い年度に収益性が高くて、その後収益性が急速に低下するようなハイテク分野等の投資では、幾ら定率償却を使ってもスタート時点では簿価の方がその時点の将来の見積りキャッシュ・フローの現在価値よりもずっと低いんですけれども、その両者が逓減していくグラフを描きますと、必ず途中で交錯してしまう可能性があります。つまり、ある時点以降の簿価がそこから先に期待されるキャッシュ・フローのその時点の現在価値に比べて高くなるということは、減価償却のスケジュールの上で避けられないという事態は幾らでもあるわけです。そういう事態では、これは減損では普通ありませんから、初めからわかっていることですので、その段階で慌てて簿価を引き下げることはないわけですが、ここに書いてあるように、過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資の回収が見込まれる場合についてこれを無視してしまいますと、今私が申し上げたような、現在価値の逓減ラインと簿価の逓減のラインとが交錯してしまって、ある時点から先については簿価が回収可能額を上回ることがわかりきっている場合にも減損認識をせざるを得ない状況が生ずる可能性が高いわけですが、その点についてどうお考えなのかというのがまず35ページの下の部分であります。

それから、ついでにもう1点、投資不動産についてコメントさせていただきますが。私自身全く個人的な意見を言えば、投資不動産というカテゴリーを非常に厳格かつ限定的に定義した上でそれに時価会計を適用するということについては、私は必ずしも反対ではありません。ものによって、ここに書かれているように、明らかに時価評価が適当な投資不動産というのはあると思います。しかし、38ページの第2の2に書いてあるような、時価情報の注記の部分で、その理由がちょっと気になるんです。つまり、投資不動産については、経営者の経営意思決定が時価を基礎として行われることが合理的に予想される、だから時価情報の注記は財務諸表のユーザーにとって有用であるということでありますけれども、経営者の意思決定が時価を基礎として行われるというのは、これは投資不動産に限ったものではありません。通常の設備もすべてそうでありまして、経営者が見たその設備の現在価値といいますか、将来回収できるキャッシュ・フローの現在価値と比べて、時価の方がもし高ければ必ず処分するというのは合理的な経営者でありますので、投資を続けるかどうかという意思決定は投資をするかどうかという意思決定と全く同じように、その時点の時価とその時点で見込まれている将来の成果の割引現在価値との比較において行われる、これはどんな投資でも全く同じであります。したがって、こういう理由をつけますと、これは投資不動産に限らずすべての設備資産等々について時価情報を注記せよということになりますけれども、その点はどうお考えなのかということについてもう1点ご質問を加えさせていただきます。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

それでは、今の斎藤委員からのご質問について、伊藤委員、お願いいたします。

○伊藤委員

私は、会計士協会ではこの意見書を出す担当部署ではなかったので、意見は仄聞しておりますが、正確にはお答えできないかもしれませんが。

最初に斎藤先生がお話しになりました過去の数値の把握ということなんですが、基本的には、将来については合理的な予測をするという建前からすると、今先生がおっしゃっていましたような相当の概算の把握でもよろしいのかもしれないのですが、我々の協会の議論の中では、過去にそういう意識を持って集計していないから、なかなかそれを把握するのは難しいのではないかと、それから、個別の事象ごとに過去にさかのぼるというのも現実問題としては難しいのではないかと、そういう意見がありまして、ここに書かせていただきました。

もう1つ、非常に理論的なお話で、論理上、償却の簿価がいつか収益を上回るということなんですが、まことに申しわけありませんが、私はその議論に対してどういう結論になって我々の意見書が出たかというのは存じませんので、ちょっと意見は控えさせていただきたいと思います。

投資不動産の件ですが、まさにおっしゃるとおりかもしれませんが、会計士協会としては、ここで言っている投資不動産というのは、いわゆるここで言われている投資不動産業を営んでいる会社ということになっておりまして、例えば比較的短期間に当該物件を売却する意識を持っていて経営をしているようなもの、そういうような経営者の意思というのは非常に今後の経営活動に反映されると思いますので、そういうものについて時価を開示するというのは、読者にとれば、また将来の経営を予測させるものとして有意義ではないかと、そういう意見であったように思います。

以上でございます。

○中島部会長代理

斎藤委員、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。

ほかの会計士の方で、2番目の件はどうでしょうか。

ほかにはいかがでしょうか。

○笠間委員

また伊藤先生にお伺いしたいんですけれども。

36ページの7番の「共用資産の取扱い」で、「困難な共用資産が存在すると予想されるが……別途、評価減を行う必要はないかについて検討すべきである」というふうに書かれておりますけれども、いわゆる機能的減損とか、いわゆる物理的減損でない場合に、こういう経済的減損を認識するという枠組みの中でグルーピングが困難なものについては、時価で判定して評価減を認識するという意味でございましょうか。

○伊藤委員

基本的に、収益性の低下に伴って減損するかどうかを検討し、その範疇に入らないものがあった場合には、別途、評価減を行う必要があるのではないかという意見であったかと思います。

○笠間委員

つまり、概念としては新しい概念といいますか、今ここで議論されている概念とは別の概念で評価減をすべきではないかという提言であるということでしょうか。

○伊藤委員

はい、そういうことだと思います。1つ、困難な共用資産があるかどうかというのは実は私の意見と少し違うところがあるんですが、私は今の企業会計審議会の発想からすると、共用資産は、一番上の次元のキャッシュ・フローから言えば、困難なものはないのではないかという意見で――私のは少数意見といいますか、そういう意見を持っているのですが、協会としては今おっしゃるとおりの、別段の評価をするということであります。

○中島部会長代理

小宮山さん、何かございませんか。

○小宮山委員

書いてあること自体はこの部会で議論されていることと同じだと思うんですね。基本的には共用資産で、いわゆる全社資産的なものについては、全体のキャッシュ・フローで回収できるのであれば評価減する必要はないであろうというのが、とりあえずの今までの結論じみたものだろうと思うんですね。ただ、やはり全社資産的なもので著しく時価が落ちている、例えば 100億円で買ったけれども20億になっている、それはいいのかねえという素朴な疑問がここに出ているんだろうというふうに思うんですね。何か評価減を行うような余地があるのではなかろうかという意味の指摘だというふうに理解していますけれども。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

よろしゅうございますか。

それでは、また後ほど質疑の時間があると思いますので、先へ進めさせていただきます。

最後に、今までご説明していただいたコメント以外に、各界から幾つかのコメントを寄せていただいております。事務局の方でそれを整理していただきましたので、事務局の方から紹介していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○平松課長補佐

では、私の方からご説明をさせていただきます。

お手元の「委員限」、「参考」というふうに書いた資料をごらんいただきながら、話をさせていただきたいと思います。この資料の前提として、今までご説明していただいたものを除いたものにつきまして、経過報告の内容に賛成の意見というのは省略をしているような形になっています。それから、意見の趣旨を損なわないという範囲で内容を要約させていただいております。それでは、順次説明をさせていただきます。

まず、「固定資産の減損の概念及び意義」についてでございます。最初に、埼玉大学の梅原先生の意見から紹介させていただきます。ちょっと長いものですから要約をさせていただきます。経過報告におきまして、投資額と投資期間全体の回収額を直接的に比較し回収可能性を判断することが正しいとされているということに関してでございますが、第2パラグラフ目の3行目ぐらいからなんですが、どの範囲の「投資額」を対象とするのか、どこまでを過年度の回収額とするのかは、必ずしも明確ではないのではないか、明確でない場合も考えられる。あるいは、仮に決算において固定資産勘定に集計された投資額のみを対象とするのであれば、投資額ではなく、期末帳簿価額をベースとして回収可能性を定義せざるを得ない。また、固定資産の回収可能性テストを決算手続の1つとする場合には、固定資産に集計された期末帳簿価額が概念的に前提になるなど、疑問点を指摘するようなご意見がございました。

それから、「減損損失の認識及び測定」でございます。まず、「減損の兆候」に関してでございます。固定資産のうち、不動産の中で特に重要性の高いものについては定期的、期末に資産価値の把握を行うことが必要ではないか、この場合には、不動産鑑定士による鑑定評価を採用することが必要だと、これは不動産鑑定士の坂元さんのご意見でございます。

それから、重要な売却予定資産については、必ず対象とすべきであると思われるというご意見、FASBの121号に規定されているように、必ず対象とすべきではないかというご意見が、公認会計士の岩崎さんという方から寄せられています。

続きまして、「減損損失の認識」の問題でございます。土地を含む資産グループの減損認識基準についてのコメント、それから、過去のキャッシュ・フローを考慮すれば、当初投資額の回収が見込まれる場合の取扱いについてなど、幾つかのコメントがございました。

まず、土地を含む資産グループの減損認識基準についてのコメントでございます。経済産業省の意見でございますが、上物のない土地については、割引前のキャッシュ・フローを認識基準とした場合、将来キャッシュ・フローの総額は無限大となり、簿価のいかんにかかわらず減損は認識されないことになるので、減損会計導入の趣旨を踏まえ、適切な減損の認識が行われるよう考え方の整理と基準の策定が行われることが必要であるというご意見でございます。

続きまして、次のところでございますが、土地を主とする資産グループについては特別の認識基準を設ける必要がある、例えば、割引後キャッシュ・フローで判断する、あるいは10年程度の一定期間のみを割引前キャッシュ・フローの算定の期間とする、現状の時価、使用価値と売却可能価額の高い方で判断するなどの方法を提案する意見が公認会計士の中澤様の方からございました。

公認会計士の岩崎様のコメントなんですが、無期限に利用できる、あるいは可能性がある資産、土地または一定の無形資産等について、利用期限の上限を決定する方法のほかに、別途、蓋然性の判定基準、例えば減損の存在が確実な場合等、蓋然性の程度を定性的に定めることも考えられる。そういった基準を定めた上で要件を満たしたものについて、減損損失を認識する方法はどうかというご意見がございました。

次に、過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資額の回収が見込まれる場合の取扱いに関するコメントでございます。

日本貿易会の意見、これは投資期間全体の投資という問題についてでございます。投資期間全体を通じて投資の回収可能性を評価し、減損の有無を判定するという考え方も理解できる面はあるが、現段階においては意見の表明は差し控えたいというコメントがございました。

続きまして、過年度の回収額を考慮した場合には、含み損を多額に財務諸表上存在させることになること、資産は現金等価物及び将来収益獲得能力に限定すべきであること、などを挙げまして、減損損失の認識には、過去のキャッシュ・フローを考慮すべきではないとする意見、2ページから3ページにかけてでございますが、公認会計士の中澤様からございました。

それから、財務諸表利用者の主要な関心事は、現在の帳簿価額が回収可能であるかどうかであり、過去のキャッシュ・フローに配慮する実務的意味は薄いといたしまして、減価償却パターンにより減損が生じ得るような事態が頻発するとすれば、そもそもこのような減価償却パターンが財務報告上妥当であるのか別途検討すべきであるという意見が、公認会計士の岩崎様からございました。

それから、それ以外の認識に関するコメントでございますが、まず全国地方銀行協会の方から、固定資産の減損処理についても、棚卸資産の強制評価減や有価証券の減損基準のような許容範囲、アローアンスの適用について検討してほしいという意見がございました。

それから、不動産鑑定士の岡本様から、減損損失の認識・測定においては、処分予定のものと使用目的のものを区別すべきであり、処分予定のものは市場価格、使用目的のものは使用価値で認識・測定すべきであるという意見がございました。

次に、3ページの一番下の「測定」の問題でございます。

まず最初のところでございますが、日本不動産研究所のコメントでございます。使用価値という測定基準について、既存の類似する概念や用語との対比を示してその概念を明確にすることや、査定手法の具体的な方針を示して、その周知徹底方配慮することを要望するという意見がございました。

4ページ目でございます。先ほどの埼玉大学の梅原先生でございますが、使用価値と自己創設のれんの関係は、IAS 36号の『結論の基礎』でも多くのスペースが割かれ、我が国の学会でも多くの論客が議論を行っている。買い入れのれんに関する規定は企業結合会計基準の1つと考えてもよいが、自己創設のれんと減損の理論的関連性については、固定資産部会で議論する必要があるという意見でございます。

次に、税理士の野田様のご意見でございます。少し要約して申し上げますと、使用価値計算の困難な場合は、固定資産の使用状況を勘案し、個別に減損の処理を行う。具体的には、1年以上の休止状態で3年以内に稼動の見込みがない固定資産について、正味売却価額まで帳簿価額を切り下げることを提案されております。

続きまして、次の公認会計士の岩崎様のご意見ですが、企業は正味売却価額と使用価値のいずれか高い金額で回収することを選択すると断定することはできない。企業の利用予定、選択の実情を反映する回収価額を使用すべきであるという意見でございます。

それから、高木証券の高木様のご意見です。使用価値の算出結果と証券市場での評価の整合性をチェックすることが必要だという意見がございました。

続きまして4番目の「将来キャッシュ・フロー」でございます。

これは日本損害保険協会からの意見でございます。損害保険業界を例にとって考えた場合に、合理的で説明可能な仮定及び予測に基づき見積りを行うことが困難と見られるケースが存在するものと思われるという意見でございます。

1つ飛ばしまして、6番目の「資産のグルーピング」でございます。

まず、経済産業省の意見でございます。連結対象会社を単独で見た場合には、減損が生じているように見えても、連結グループ全体で適切なグルーピングを行い、その資産グループについて減損が生じていないのであれば減損を認識する必要はないという意見でございます。ただし、最後のところでございますが、商法の配当規制との関係で問題とならないような取扱いが望まれるということでございます。

それから、次の公認会計士の中澤様のご意見でございます。連結上の資産グループは、連結を前提に判断されるべきであるということでございます。これにつきましては、このペーパーには余り書いていないんですけれども、このコメントのつづられております厚い方の72ページをちょっとごらんいただきたいのですが、72ページのローマ数字の IV で事例的なご説明をされているのですが、簡単に申し上げますと、連結会社間では固定資産の賃貸契約条件等を恣意的に決めることができることから、単独決算では減損損失の認識を免れる可能性があるため、連結を前提にしたグルーピングが必要であるという趣旨のご意見ではないかと思われます。

続きまして、同じ方のご意見ですが、土地を主とした資産については、通常、一団の不動産、土地・建物が管理単位であり、かつ、他のキャシュ生成単位とはおおむね独立している。したがって、物理的に離れて存在する資産を一グループとする場合には、一体的な管理をしなかった場合に通常得られると予想される将来キャッシュ・フローより多くの将来キャッシュ・フローの獲得が見込める場合に限定すべきであるというご意見。つまり、不動産のグルーピングを拡大することを制限すべきであるというご意見ではないかと思います。

それから、不動産鑑定士の岡本様のご意見ですが、減損損失の配分方法につきまして、個別の不動産の公正価値割合に基づく方法にすべきだという意見がございました。

飛ばしまして、「のれんの取扱い」でございます。

これは公認会計士の岩崎様のご意見ですが、FASB基準書の第141号、142号等で提案されている方法も含め、より本格的かつ詳細な検討を実施する必要があるというご意見でございます。

6ページ目でございます。「減損処理後の会計処理」の問題です。

まず「減価償却」でございますが、経済産業省から、減損処理後の耐用年数の変更の要否などの取扱いを明確にしておく必要があると。また、今後の課題として、減価償却全般にわたり、税制、会計基準等を含め、総合的な検討を行うべきであるという意見が寄せられております。

2番目に、「戻し入れ」の問題でございます。

これは公認会計士の中澤様のご意見でございます。土地に関しては、非常に限定的であり、かつ、減損損失を認識した資産についての戻し入れを行うことは、減価償却も行わないのであるから、それほどの事務的負担の増大をもたらすものではない。また、土地は耐用年数がなく、保有期間にわたり正味売却可能価額が上昇する可能性が高く、上記の償却資産における弊害も存在しないことから、土地についてのみ、正味売却価額と原始帳簿価額の低い価額までを上限として、減損損失の戻し入れを認めるべきであるという意見が寄せられております。

それから、不動産鑑定士の坂元様のご意見でございます。事務負担の増大回避よりも、企業の財政状態及び経営成績を適切に把握し、投資家等の保護に資する方が優先するという理由から、減損損失の戻し入れを行うことが適当という意見がございました。

四番の、「対象資産」でございます。

まず最初に、埼玉大学の梅原先生です。市場販売目的のソフトウェアを減損対象資産から除くべきではないというご意見でございます。理由といたしましては、一般にソフトウェアが単独で資産グループを構成するとは考えにくく、その部分のキャッシュ・フローを除くのは困難である等々でございます。

7ページ目でございます。公認会計士の岩崎様です。資産と会計上認識されていない無形資産等も含む非資産が有機的に結合した事業も、基準対象範囲であることを確認的に明確化することが妥当であるという意見でございます。

同じく岩崎様からです。繰延資産、業法により繰延が認められている特殊な資産について、減損会計の対象資産とするかどうかを検討すべきという意見でございました。

漢数字の五番については、特にございません。

六番、「適用関係」でございます。

中小企業への配慮を求めるという意見がございました。信金中央金庫でございます。具体的な要望事項としましては、法定監査が求められない中小企業については、減損会計の適用対象外とすること、法定監査が求められる中小企業に適用する場合、原則的な方法以外に簡便な方法を検討すること、大企業において減損関係が安定的に適用されるまでの間、中小企業等に対する適用時期を猶予するとともに、激変緩和措置について検討をすることが挙げられております。

8ページ目でございますが、これは日本貿易会でございます。実務面において恣意性を排除し、統一的な運用が図れるように、特に次の点について定量的な例示も含め具体的に例示をいただきたく、また、具体的な検討を行う上でもできるだけ早い段階での提示をお願いしたい。項目としまして、そこに書いてありますような項目が示されております。それから、この点につきましては、その次の全国地方銀行協会あるいは信金中央金庫からほぼ同様の意見が寄せられております。

それから、不動産鑑定士の岡本様、税理士の野田様、公認会計士の横山様、このお三方から、減損会計早期導入を求める意見が寄せられております。

次、七番、「その他」の問題でございます。

「ファイナンス・リースの取扱い」ですが、公認会計士の中澤様から、所有権移転外ファイナンス・リースのオフバランスの例外適用を削除し、また、セールス&リースバック取引については、純粋な金融取引として、売買処理を排除した上で減損会計を適用すべきという意見が寄せられております。

9ページ目でございますが、「再評価を行った土地の取扱い」でございます。

この点につきましては、信金中央金庫あるいは全国地方銀行協会からご意見が寄せられております。内容的には、先ほど全銀協の方のご意見の紹介があったかと思いますけれども、それと同じ趣旨ではないかと思われますので、割愛させていただきたいと思います。

それから、八番、「減損会計全般に関する事項、経過報告で取り上げられていない事項」についてでございます。

まず日本貿易会の方から、会計と税務の整合性についても配慮していただきたいというご意見がございました。また、同じく日本貿易会の方から、米国会計基準や国際会計基準等の現状、動向にも配慮しつつ、これらの基準と著しく乖離しない方向で検討を願いたいという意見がございました。

日本不動産研究所の方から、企業の実態を適時かつ適切に公表するディスクロージャー制度の一環という減損会計の性格からして、土壌汚染地の評価の問題は避けて通ることはできないというご意見がございました。

その次でございますが、神戸大学の須田先生の方から、経営者の機会主義的行動を示す証拠がある限り、減損会計基準の設定では、その行動の余地を最小化する方向を目指すべきであるというご意見がございました。

それから、税理士の野田先生の方から、減損のみを取扱う今回の審議会の考えは理解できない、時価会計により企業の実態を財務諸表に写し出すならば、土地価額の含み益も対象とすべきであったという意見が寄せられております。

10ページ目でございます。「投資不動産の取扱い」についてでございます。

まず、「投資不動産の会計処理」でございます。

不動産鑑定士の岡本様の方から、保有目的による区分は実務上比較的簡単であり、保有目的等を考慮して時価評価を行うべきであるという意見がございました。

同じく不動産鑑定士の坂元様の方から、投資不動産の時価を客観的に把握することは困難ではなく、また、元本である不動産の価格とその果実である賃貸収益とを適正に開示することは投資家保護につながるため、投資不動産については時価によって評価することが妥当であるという意見が寄せられております。

次に、「時価情報の注記」の問題でございます。

公認会計士の中澤様の方から、現行の日本においては、正味売却価額を客観的に監査人が検証できるシステムが存在しないこと、開示した時価での換金可能性が高いという誤解を読者に与える可能性が強いことなどから、時価情報の注記は避けるべきという意見。それから、仮に注記する場合の時価は、土地については相続税評価基本通達による時価、建物については固定資産税評価額が最もふさわしいという意見が寄せられております。

それから、不動産鑑定士の岡本様、坂元様のご意見ですが、投資不動産の時価を把握することはごく簡単であり、企業の実態を表示する方法として時価を注記すべきであるという意見が寄せられております。

最後に、11ページですが、「投資不動産の会計全般に関する事項、経過報告で取り上げられていない事項」でございます。実務的には精度の高い不動産評価ノウハウの蓄積が急速に進んでおり、投資不動産の時価の把握は決して困難ではないという鑑定評価分野の実態についてぜひご理解いただきたいというご意見というか要望が日本不動産研究所から来ております。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

まだ若干時間がございますので、ただいまの事務局の説明に対するご質問、きょうご説明をいただいた各委員の方々に対する質問あるいはご意見、あるいは、きょうのコメントとは特に関係なく全体的なことでも結構ですので、何かございましたらよろしくお願いいたします。

○清水委員

各キャッシュ・フロー生成単位におけるキャッシュ・フローの考え方なんですけれども、会社の形態が本社と支店あるいは小売業のように本部と各店舗となっている場合に、本部あるいは本社というのは本来プロフィット部門ではなくてコスト部門であると思うんですが、そのコストはいずれにしてもどこかの部門で持たなければいけないわけですが、例えば各店舗における本部費等というようなものについて、各店舗のキャッシュ・フローを見るときにそれをどう見るかというのは過去に議論をしたかどうか記憶にないんですが、そこが、共用単位の側から見たコメントは若干あったかと思うんですが、逆に各キャッシュ・フロー生成単位から見た本部費の取扱い等については、キャッシュ・フローという点で見ると実際に出ていっているわけではないのですが、コスト負担ということについて考えるとこれをどう考えるのかと、要するに割引前と金利負担前というそこの部分は外されているわけですが、本部費についての取扱いが結構大きくなる場合もありますし、その辺をどう考えたらいいのかなというのが思っていることです。

○中島部会長代理

どうでしょうか、小宮山さん。

○小宮山委員

それはくくり方の問題なんでしょうね。全体でくくって本部費の判定をするのか、割り振って判定をするのかという、グルーピングの問題なんでしょうね。

○中島部会長代理

やはりどういう資産グループとしてとらえるかという問題の中で解決すべき話ではないかなという気がしますけれども。

○清水委員

個人的には、各店舗のキャッシュ・フローを見る場合には、本部費は実際にキャッシュが出ているというわけではないということで除いてほしいんですけれども、ただ、それでいいのかという疑問も若干あります。そこの部分は、結構キャッシュ・フローがプラスかマイナスかということがあって、微妙な部分が現実にはあろうかと思うんですけれども。

○中島部会長代理

川村先生、いかがですか。

○川村委員

先ほどの小宮山先生の話がやはり基本になっていると思うんですけれども。仮に全体でキャッシュ・フローを見るというのであれば、個別のグループの段階に本部費を割り振る必要はないと思いますし、逆に、本社ビルの例えば簿価を各資産グループに配分するというやり方をとった場合には、本社に関連するキャッシュ・フローも――もっとここはよく考えてみなければいけないんですけれども、割り振る余地はあるような気がするんですが、ちょっとはっきり答えられないところです。

○中島部会長代理

何かいろいろあるようですけれども、いずれまたそういう具体的事例についても、これからの審議の中で明らかにしていくことになると思います。

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、小宮山委員。

○小宮山委員

1つだけ意外なコメントがあるのでちょっと伺いたいんですけれども。

全国銀行協会さんの、中間の取扱いですけれども、配布資料ですと21ページになりますけれども、確かに金融商品の減損の取扱いとは整合性がなくなるんですけれども、2回同じ見積りをするのは大変かなという、ある程度実務上の配慮をして恐らくこの経過報告になっていると思うんですが、どうしても2回計算したいという特に要望があるんでしょうか。

○中島部会長代理

今の点はいかがですか。

○田辺委員

これは意見の別紙の最後の方に書いてあるんですけれども、または洗替処理を行うべきである、または洗替処理を行うことができるという趣旨にしていただけないかということで、選択的なやり方を認めていただけないかという趣旨での意見でございます。

○中島部会長代理

選択的に洗替をしたいというニーズというのはどういうことなんでしょうか。

○田辺委員

いずれにしても、切り離しにした場合でも、期末にもう一度少なくとも減損の兆候については見なければいけないのではないかという理解をしておりますので、これによって2回判定をしなければならないということで煩雑になるというふうには私どもは理解していなかったのでございますけれども。

○中島部会長代理

よろしいですか。

それでは、ほぼ時間が参りましたので、本日の各界から寄せられたコメントの紹介につきましては、これをもちまして終わりにしたいと思います。

須恵参考人には、本日はお忙しいところご参加いただきまして、大変ありがとうございました。

なお、次回の当部会の日程ですけれども、10月12日(金)の午後2時からを予定しておりますので、よろしくお願いします。正式には改めて事務局から皆様方にご連絡をさせていただきたいと思います。

本日は、皆様方には大変お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。これにて散会とさせていただきます。

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