平成13年12月3日
金融庁

企業会計審議会第17回固定資産部会議事録について

企業会計審議会第17回固定資産部会(平成13年11月9日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会第17回固定資産部会議事録

日時:平成13年11月9日(金)午後4時00分~午後6時00分

場所:中央合同庁舎第4号館9階金融庁特別会議室

○中島部会長代理

それでは、定刻になりましたので、ただいまから第17回固定資産部会を開催させていただきます。本日は皆様にはお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございました。

本日は、辻山部会長が海外出張中のためご欠席ですので、私が進行役を務めさせていただきます。よろしくお願いします。

前回は、経過報告に対するコメントも参考にしつつ、固定資産の減損会計に関する基準の設定及び投資不動産の取り扱いについて審議を進めてまいりましたが、時間の関係で中途で打ち切ることになりました。そこで、本日は、前回最後に部会長から申し上げましたように、前回の議論の続きを第1の議題ということにいたしたいと思います。前回配布させていただきました2種類の資料を再度用意させていただいております。資料1の「『固定資産の会計処理に関する審議の経過報告』に対する意見」及び資料2の「『固定資産の会計処理に関する審議の経過報告』に対する意見等を踏まえた要検討事項等」の2つです。

また、前回までの議論を踏まえまして、起草委員の皆様と共同して、意見書と申しますか、公開草案のイメージのようなものについて事務局が作成した資料をお手元に資料3として配布させていただいております。この資料の内容につきましては、本日の最後の議題として取り上げることにいたしたいと思います。

2番目の議題ですけれども、特に固定資産の減損会計に関し今後必要と考えられる事項について、起草委員の皆さんを中心にいくつか設例を作成していただきまして、少し具体的な議論を行うことを通じて共通の認識を持つようにしていきたいというふうに考えております。本日も、秋葉委員、川村委員、荒木委員に設例を作成していただきましたので、それぞれご報告いただいた上で意見交換を行いたいと思います。

それでは、まず第1の議題であります前回の議論の続きから始めたいと思います。お手元の資料2をごらんくださるようお願いします。前回は6ページの七の「その他」及び7ページの八の「減損会計全般に関する事項、「経過報告」で取り上げられていない事項等」について意見交換中に時間が参りましたので、打ち切りということにいたしました。本日はここから意見交換を再開したいと思います。ご意見のある方はどうぞご自由にご発言ください。

どうぞ、田辺委員。

○田辺委員

資料の6ページ、再評価を行った土地の取り扱いのところでございますが、前回ここの部分については議論がまだここまで行っていなかったと理解しておりますので、2点ほど意見を申し上げたいと思います。

1つは、6ページの一番右下にございます「土地再評価法による再評価差額金をどのような場合に取り崩すべきかは法律解釈の問題であり、基準に盛り込むことには無理があるか」というコメントでございますけれども、これについてはこのような土地再評価法の解釈という考え方もあるのだろうとは思いますが、以前、第10回の審議のときにお話が出ましたように、減損会計による減損は商法34条2号の規定による減損に該当するということを何らかの形で明確にしていただければよいのではないかと考えます。基準そのものであるかないかというのはまた別の話でございます。

それともう一点ですが、7ページに参りまして、一番上の右側のコメントの再評価差額金の取り崩しについては、減損損失と相殺することには無理があるのではないかというコメントでございますが、土地再評価と減損を別個のものとして切り離して考えますとこういう考え方もあるのではないかと思いますけれども、再評価と減損というどちらも評価によって生ずる勘定でございますが、その取崩益と減損損失という勘定が両建てで計上されまして、片や未処分利益で、片や当期損益というふうに分かれてしまいまして、土地再評価で簿価を上げた際にはPLを通っていないのにかかわらず、減損で簿価を切り下げる際にだけPLを通るということにつきましては、やはり違和感があるといいますか、若干バランスを欠くのではないかという思いがございます。国際会計基準の36号でも、既に再評価されている資産に関する減損については、再評価剰余金を超えない範囲で再評価剰余金に直接賦課するということが認められているようでもありますので、再評価差額金と減損損失の相殺ということについては引き続きご検討いただければというふうに思います。

また、そこの下にあります売却損の取り扱いとの整合性でございますが、そのように減損損失と取り崩しの相殺を認めますと売却の取り扱いが違ってきますけれども、売却の方は実現損益でありまして、減損の方は評価損益ということでもございますので、そこは違いが生じてもやむを得ないのかなというふうに思っております。

以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

第1点の方は、たしか以前神田先生に商法との関係で整理していただいた点だというふうに思います。

それから、第2の点ですけれども、実は第2の議題ということで、幾つか設例をつくって、ご検討いただくということを最初に申し上げましたが、その中の一つに再評価差額金取崩額の会計処理の設例も入っておりますので、改めてそのときにご議論いただいてはどうかと思いますが、よろしゅうございますか。

○田辺委員

わかりました。

○中島部会長代理

ほかにはいかがでしょうか。

それでは、最後に「第二 投資不動産」についてご意見がおありの方、発言していただきたいと思います。もちろん前の七、八のところでも何かほかにございましたら、お気づきのときにご発言いただいて結構ですので、よろしくお願いいたします。

伊藤先生、何かございますでしょうか。

○伊藤委員

投資不動産の件で会計士協会としてご意見を言わせていただきましたのは、投資信託の信託財産となっている土地について一部現実に時価評価している部分がございまして、もしできれば、そういう信託財産を組成するものについては時価評価も現実を追認するという形で記載していただけると混乱は少ないのかなと思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。

都委員、何かございますでしょうか。

○都委員

投資不動産の時価情報の注記、これは慎重に考えなくてはいけないと思います。もちろん投資不動産の中で時価評価が合理的にできる部分もあると思いますけれども、投資不動産の仕切りいかんによっては、現に使用しているようなところで実際に非常に広大な土地などに至りましては、近隣の地価をベースにした評価額で全体を評価した額が実際にキャッシュに全部なり得るかどうかというのが非常に疑問なケースもありますので、時価情報の注記については今後検討するということなので、ぜひそこのところは十分に検討を今後していただければというふうに思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

どうぞ、奥田委員。

○奥田委員

教えていただきたいことですが、取得原価主義を基本に、必要な場合に減損会計を適用するとした場合には、投資用不動産についても正味売却価額と使用価値のいずれか高い方ということになってくるんでしょうか。というのは、投資用不動産についても使用価値というものを概念的に入れて、投資用不動産の使用価値を算定するということになるんでしょうか。

○中島部会長代理

秋葉委員、そこはどうでしょうか。

○秋葉委員

投資不動産の定義にもよるかと思いますが、基本的には通常の資産と同じように使用価値と売却可能価格を算定するということになろうかと思います。その額が非常に近似しているか、場合によっては同じになることも十分に考えられるとは思いますけれども、それは結果的に同じということじゃないかと思います。

いずれにしろ、投資不動産というくくり自体、意思決定に役立つという意味から区分することはほかの面も含めて難しいというのをこの前の経過報告でうたっていますので、もしそれを前提にすれば注記のところでも難しいと言わざるを得ないので、必然的に注記も業績評価という観点からは必要ないということになると思います。ただ、注記が必要だという結論にいくには、有用性とかの話を別にして、国際会計基準、IAS40との調和という観点からやるというふうな結論といいますか、考え方が出ると思いますので、今の流れからすると、私自身は、注記するということはなかなか難しいのかなと。ですから、逆に注記するという話を進めるのであれば、今まで話は出ていませんが、投資不動産というくくりをもう一回ばらして、ある意味ではフレッシュに違う名称をつけて、違う観点から時価の情報の開示が必要だということができれば開示する余地が出てくるのかなと思っています。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

よろしいですか。

○奥田委員

私ども鑑定士の立場からすると、例えば投資不動産については市場価格は出しやすいと思いますが、使用価値となると出しにくいというふうな印象を持っております。例えば販売用不動産の場合、売却価格から費用を引いて正味実現価格を出すんですが、それと同じように投資用不動産についても販売価格から費用を引いて正味売却価額を出すということであれば比較的受け入れやすいんですが、投資不動産の使用価値の方を求めるというと、使用価値というのは、通常、不動産の場合、割引率とか、そういうことも考えてどういうふうに求めていくのか、難しい問題が残されているような気がしております。時価が困難であるということは、じゃ使用価値はやさしいのかということになるんですが、そういう理解なのかちょっと確認したいと思いまして質問しました。

○中島部会長代理

投資用不動産というのはIASの範囲でいえばかなり広いと思いますけれども、例えば賃貸用の不動産は、事業用の資産というふうに考えれば他の事業用の資産と同じように使用価値は算定できるんじゃないかと思います。投資不動産の中身によって随分違ってくると思いますが。

ほかの委員の方から何か補足していただくことがあれば、お願いします。

○中島部会長代理

どうぞ、太田委員。

○太田委員

今の市場価格と使用価値といいましょうか、それの不動産の場合についての違いを少しお伺いしたいなと思いますが、私が考えています使用価値というのは、ほんとに大ざっぱにいいますと、不動産評価の場合の収益還元法みたいな形で求めていくような、どっちかというとキャッシュ・フローを見積もって、それに割引率を使って出していく、そういう評価ではないかなと思うんですね。それと、おっしゃられる正味売却価額ですか、その出し方は全然違うものなんでしょうか。

○奥田委員

最近は、投資不動産と言われているような収益不動産については、収益価格が市場価格になっておりますので、収益価格で出したものが市場価格というふうに考えてもいいものがほとんどなんですね。私たちの方でもし使用価値に区別をつけるのであれば、そこで採用するキャッシュ・フローの見込みとか、あと割引率、所有者独特の管理方法によってリスクが少ないとか、賃貸条件、例えば関連会社間で低く抑えているとか、何か特別なことで価格が変わるとか、そういう何か特殊な事情によって使用価値と市場価格の差が出てくるのかなというふうに思います。

○中島部会長代理

いかがでしょうか。

どうぞ。

○品川委員

我が国の企業が抱えているいわゆる投資不動産というのは、雑多なのが含まれていて、使用価値、使用価値と申しても、不動産鑑定基準でいうような再有効利用の状態で使われているようなものではなくて、とりあえず駐車場に使っておこうとか、そういう不完全使用の形の投資不動産が非常に多いと思いますので、それぞれの実態に応じた使用価値なり正味実現可能価額等の算定は変わってくると思います。だから、一くくりに投資不動産だからこういうふうに評価すべきだということにはならないのではないか、そういうふうに考えられますけど。

○中島部会長代理

ほかにはいかがでしょうか。

それでは、まだご意見がおありかと思いますけれども、時間の都合もございますので、この辺で資料2の要検討事項等に基づく意見交換は終了しまして、次の設例等の検討に移らせていただきたいと思います。

冒頭に申し上げましたように、本日は秋葉委員、川村委員、荒木委員からそれぞれご報告をお願いいたしまして、それに基づいて意見交換をしていきたいというふうに思います。

まず最初に秋葉委員からご報告をお願いしたいと思います。秋葉委員からは「理念的な考え方の適用」「臨時償却との関係」及び「将来キャッシュ・フローの見積もり期間」の3点についてご報告をいただきたいと思います。

それでは、秋葉委員、よろしくお願いいたします。

○秋葉委員

今お話がありましたように、私の方から資料1、2、3につきまして簡単にご説明させていただきたいと思います。

○中島部会長代理

一つずつ区切ってやっていただけますか。

○秋葉委員

3つありますが、説明の都合上、恐縮ですけれども、資料4-2の「臨時償却との関係」からお話しさせていただければと思います。実は資料4-2の「臨時償却との関係」と「理念的な考え方の適用」の一部は重複するというか、非常に関連するところがあるんですが、資料4-2の方から説明させていただければと思います。

資料4-2は、まず1ページ目に臨時償却ということをうたっていますが、これは特段目新しいことではなく、最初のかぎ括弧の方は連続意見書から引用しておりますが、「減価償却計画の設定に当たって予見することのできなかった新技術の発明等の外的事情により固定資産が機能的に著しく減価した場合には、この事実に対応して臨時に減価償却を行う必要がある。この場合生ずる臨時償却費は、所定の計画に基づいて規則的に計上される減価償却費と異なり原価性を有しないとともに、過年度の償却不足に対する修正項目たるの性質を有するから、これを剰余金計算書における前期損益修正項目として処理する」。

臨時償却の考え方の確認ということで載せておりまして、それに伴って会計士協会の方から監査委員会報告で出ておりますものも同様の説明になっていると思いますが、キーワードとしましては、今と同じように、「設定に当たって予見することのできなかった機能的原因等により著しく不合理となった場合等に耐用年数を短縮し、又は残存価額を修正し、これに基づいて一時に行われる減価償却累計額の修正のための減価償却をいう」。これは過年度の修正を意味するので特別損失で処理するということで、実務的にはこのような枠組みで臨時償却が行われ、会計上は考えられているのではないかというふうに思います。

その際、臨時償却の行われる前提として、耐用年数の短縮と残存価額の修正がありますが、耐用年数の変更について確認しておきますと、耐用年数の変更も、いろんな会計学の教科書とか、会計士協会の委員会報告によりますと、1つは、当初予定による耐用年数の見積もりが誤っていた場合、これは誤っていたので過年度における修正として処理するということが言われているかと思います。

もう一つが、会計士協会の委員会報告にあるんですが、使用状況、環境の変化等により、当初予定による残存耐用年数と現在以降の経済的使用可能予測期間との乖離が明らかになった場合には、これは今期にわかったことなので、会計事実の変化に対応する処理ということで、継続性の変更に該当しないという報告がございます。会計処理としては、過年度の減価償却累計額の修正とせず、将来に向かってといいますか、今後の残存耐用年数を短くして償却計算を修正するというやり方、それが会計士協会の委員会報告で言われているところでございます。

この辺の関係がどうなっているかということで、次の2ページ目に整理したものがございますので、次のページを見ていただければと思います。

減損との関係でいけば、短縮の方がポイントになりますが、念のため延長の方も比較の形で見ていきますと、一般的に見積もり誤りは過年度の損益修正になるでしょうと。これに対して、先ほど申し上げたような今期の会計事実の変更によって耐用年数の延長を図るという事態が生じた場合には、正規の減価償却を修正するということになろうかと思いますので、実務的にどのぐらい多いかというのは別にして、考え方としてはこういうものが延長の場合に考えられるかと思います。

これに対して短縮の場合には、大きく同じように見積もり誤りと、予見することができなかったということによる短縮が考えられるかと思います。見積もり誤りの場合には過年度の損益修正とするということになりますけれども、見積もりに際して予見ができなかったという場合にも、先ほど見ましたような機能的原因等により耐用年数が著しく不合理となった場合、耐用年数を短縮するとともに、過年度の損益修正とするというものがあろうかと思います。先ほどの会計士協会の委員会報告にもございますように、これが臨時償却というふうに考えられるところかと思います。

これに対してもう一つ、一番右側ですけれども、「使用状況、環境等の変化により耐用年数の乖離が明らかになった場合」と示しておりますが、これは会計事実の変更に対応して今期以降の残存耐用年数を短縮するということで、過年度の修正は伴わないというやり方が考えられるのではないかというふうに思います。

このような臨時償却、耐用年数の変更ということを前提といたしまして、今考えられている減損処理との関係を最後の3番目のところにちょっと触れておりますが、臨時償却と減損処理の関係を並べているのが最初のパラグラフであります。すなわち、機能的原因等により耐用年数を短縮する必要があるときでも、後で理念的な考え方のところでも触れますが、投資額の回収が見込める場合や帳簿価額が回収可能な場合には減損処理を行う必要はないということになりますので、臨時償却のみを行うケースが考えられるのではないかなというふうに思います。

これに対して減損処理を行う必要があるときでも、耐用年数を短縮する必要がない場合には臨時償却を行う必要がないと考えられますので、正規の減価償却による減価償却費と減損損失が計上されるのではないかというふうに思われます。

ただし、次のパラグラフにありますように、実際には耐用年数を短縮する必要がある機能的原因は、通常、収益性の低下を伴い減損処理も必要となるため、臨時償却と減損処理はともに生じるケースがほとんどではないかというふうに考えられます。したがって、この場合、これらをどのように適用すべきかということが問題の所在になるわけですけれども、ここでは2つのやり方を並べてみました。

1つは、まず正規の減価償却または臨時償却を行って、その次に減損処理を行うということで、この案をとる考え方としては、固定資産の原価配分を適切に行った後に、収益性の低下による回収可能性を反映させる。原価配分の流れからいって償却の修正で簿価を直した後に、収益性の低下に応じた減損処理を行うということで、普通に考えるとこのやり方が出てくるんじゃないかなというふうに思われます。

これに対してもう一つの考え方は、臨時償却を行わずに、正規の減価償却後、減損処理を行うということで、簿価を必ずしも正しく直さなくても減損処理を行うやり方が考えられるんじゃないかなというふうに思われます。

この処理をとる理由としましては、一つは、後で減損の理念的な考え方のところでも再度触れますけれども、経過報告で触れているように、現状、減損処理を行う考え方の前提としましては、減価償却を修正して帳簿価額を回収可能な水準まで減額させる過年度修正も一まとめにして減損の会計処理を適用することと考えられておりますので、臨時償却と区別せずに減損処理を行うことも妥当と考えられるんじゃないかということ。

2つ目、これは極めて実務的な面があるんですが、耐用年数の決定についてはこれまで実務上、幅が見られる。すなわち、多くの企業では、税務上の法定耐用年数を用いていて、これが経済耐用年数と近い場合には会計上もそれで差し支えないということになっているんですけれども、近いという程度にかなりの幅といいますか、差があろうかと思いますので、臨時償却を先に適用するという案1の考え方をとった場合には、これは当たり前といえば当たり前だし、あるべき姿としてはそうかと思いますけれども、常に耐用年数の合理性を毎期毎期検討することを要請することになるわけで、これは先ほど申し上げたようなそもそも耐用年数の決定について実務上かなり幅があることを考えると、混乱を引き起こすのではないかということが考えられますので、案2という考え方もとれるのではないかと思います。

案1でも案2でも、結果的に会計上の数字が変わらないということであれば問題はないと思いますが、細かい数字で恐縮ですが、最後3ページ目のところに設例として数値例を設けておりますので、これを簡単にご説明させていただきたいと思います。

上と下と2段書きになっておりますけれども、まず「当初見積もり」という左の方の四角がベース・ケースでありまして、期間、耐用年数を当初10年というふうに見積もった設備があったというふうに仮定しまして、設備を購入した企業の見積もりは、収益の欄がありますけれども、当初100のものを購入して――収益に-100というのは適切ではないのかもしれませんが、後でIRRとかを計算する都合上入れております――毎期20ずつキュッシュ・インフロー、最後10年目には残存価額の処分も含めて30のキャッシュ・インフローがあるというふうに見積もりまして、総額210の収益が計上される。単純化のためにキャッシュ・フローと損益的なものを同一にして考えておりますが、210の収益が上げられるという見込みの中で、市場では100で売っていました。

市場の見積もりは括弧書きにありますけれども、市場の平均としましては、収益が毎期15ずつぐらいの流れの中で、市場で要求されている割引率が8%だということを仮定すると、取得時点の時価、プレゼントバリューが100だということを示して、市場での見積もりがこういうキャッシュ・フローと8%の割引率で100だということを前提にしながら、先ほど申し上げたようなおおむね20ぐらいの収益を生んで、その中でその企業の資本コストが10%というふうに考えた場合、取得時点の0期目期首の使用価値は127というふうに見積もられて、時価の100よりも使用価値が取得時時点で127という高い価値を持っております。

この企業にとってのれん的なものがあるという状態をまず前提にして考えることをスタートにした場合、当初はこのような見積もりで投資を行ったわけですけれども、真ん中ぐらいに「5期目期首での見積もり」というのがございます。上の段のケース1ですけれども、最初の年度に50、2年目に30、3年目以降10ということで、5年目期首の見積もりの状態では、残り5年目と6年目に10だけのキャッシュ・フローで、収益を生み出さないというふうに見直されたというケースの場合、5年目期首の段階で先ほど申し上げたような臨時償却と減損をどういう順番で適用するかという考え方のための設例になっております。

そうすると、5年目期首の見積もりの中で、このような実績と5年目、6年目の見込みの収益をベースにすると、取得時時点の使用価値というのは、当初と同じ資本コスト10%、これもいろいろ議論があるかと思いますけれども、ここでは単純化のために同じ10%を使っていますが、10%で割り引くと96となり、これは後でも触れますが、理念的な考え方でいうところの減損になります。他方、経過報告で考えられている減損損失の認識は割引前将来キャッシュ・フローと簿価を比べるということになりますので、真ん中の段の中ごろに5期目期首における「割引前将来キュッシュ・フロー」、「減損前簿価」、「使用価値」というのがございますが、割引前将来キュッシュ・フローは、5年目期首においては5年目10、6年目10を足すので20、これに対して簿価は64ということになります。したがって、理念的に考えても、経過報告のように割引前キュッシュ・フローで考えても減損なわけですので使用価値まで落とすということになりまして、使用価値は、将来キュッシュ・フロー20を割り引いた形で17.4と算定されるとすると、簿価との差が46.6ということになります。

このときに、先ほど見た案1のように、まずは臨時償却を計上して、その後に減損を認識するというふうに考えますと、臨時償却費は、案1の*のところにありますように、耐用年数10年で減価償却してきたものと見直し後の耐用年数6年で計算し直したものとの差ということになりますので、24というふうに算定されて、これでまず簿価を修正して、修正された簿価が64から臨時償却24によって40に落ちますので、その40と使用価値の17.4を比べることになるのではないかというふうに思われます。そうすると、臨時償却として24計上された後に減損22.6を計上する形になります。

期首で減損を認識するというのは非現実的ですが、臨時償却とのタイミングを合わせるということで期首にベースを合わせておりますけれども、この結果、合計46.6の損失が計上されることになると思います。

これに対して案2の方は、臨時償却を行わずに減損を認識したケースになりますので、先ほどのケース1のところで見ましたように46.6の減損損失が認識されるということになろうかと思います。

このようなケースの場合には、右側に矢印がありますように、案1と案2は同じ結果をもたらすわけですけれども、常に同じ結果をもたらすわけではなくて、下の段にありますように、状況が変わると案1と案2の数字の結果が異なる場合が考えられます。

ケース2の場合には、5年目期首の見積もりは、収益が上と違って25、25、21という流れで集計見積もりされたということを前提にするんですが、この場合でも上記と同じように本来的な考え方をとっても、割引前将来キュッシュ・フローを簿価と比べても減損ということになりますので減損の状態ですが、この際に案1のように臨時償却を適用しますと24損失が計上されますが、24を計上すると簿価が40で済むことになります。臨時償却後の簿価40と、割引前将来キュッシュ・フロー、21と21を足した42になりますが、真ん中の段の下の方ですけれども、四角の中にありますように、「割引前将来キュッシュ・フローは簿価を上回っているため、減損を認識しなかった」ということが案1のケースには出てくるのではないかなというふうに考えられます。

これに対して案2のように、臨時償却を行わずに減損を適用しますと、そのときの簿価64と使用価値の36.4を比較しますので、27.6の損失が計上されますから、このようなケースの場合には案1と案2は異なるということで、したがって基準をつくる際には適用の順序といいますか、適用の仕方をあらかじめ明確にした方がいいのではないかなという例示であります。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、ただいまの秋葉委員からのご報告に関しましてご質問なり、あるいはご意見なりがおありでしたら、どうぞご自由にご発言願います。

どうぞ、太田委員。

○太田委員

今の整理を進める前に、2ページ目で整理されております表で、耐用年数の短縮のところで「予見不可」というふうにありまして、そのうち、機能的原因により耐用年数が著しく不合理となった場合に臨時償却、使用状況、環境の変化により耐用年数の乖離が明らかになった場合には将来に向かって耐用年数を修正するという整理をなされていらっしゃると思います。

そういうことで過去整理されてきたのかなとは思いますが、実務上、何が機能的原因なのか、何が使用状況、環境の変化なのかということを分けて整理しておかないと、これは過年度にさかのぼる修正になるのか、あるいは将来に向かってだけの修正なのか、ここで大きく分かれるように思います。秋葉先生の機能的原因等というものと、将来に向かってのみ耐用年数を変更する使用状況、環境の変化というものとどういうところで線を引かれるのが妥当というふうなお考えなのか、お聞かせ願えればというふうに思います。

○中島部会長代理

それでは、今の質問、秋葉委員、よろしくお願いします。

○秋葉委員

今のご質問は、2ページ目の表のところの右側で、短縮の場合に2つ、どう違うのかということだと思いますが、私自身、改めて考えると、よくわからないところでありまして、会計士の経験上、正直いって、今までよく考えていなかったというところであります。この背景には、結局、臨時償却をどういうふうに適用するのか、会計事実の変化に対応した耐用年数の変更をどう考えるかというのは、実務上いささか柔軟なところがあるのかなというふうに思っております。

ただ、実務上やっているところから見れば、かなり税法の影響を受けているのは確かでありまして、税法の場合、特に陳腐化の場合には、耐用年数の短縮の承認をすれば陳腐化の一時償却もとれるので、結果的に臨時償却と同じような会計処理になるというケースが多い。いろいろなところで聞いたところ、そういうふうなことを伺いましたし、税務上承認がとれなくても、耐用年数の短縮をしたときに会計上は有税でちょっと落としてやって、臨時償却という場合もあるし、耐用年数の短縮、将来に向かってだけ直すということもあり得るようなので、ここの区別というのは、結論からいえば、実務上も含めてはっきり区別するのは困難というか、私自身はなかなか難しいのかなと思っております。ただ、先ほど申し上げたようなこれまでの会計のルールの考え方を並べると、こういう2つの状況があるのではないかという整理の仕方をここではしております。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

作成者側の委員の方、あるいは他の方で何かご意見等がありますか。

品川委員、どうぞ。

○品川委員

今、秋葉委員から税法等の関係のご指摘があったんですが、案1と案2では税務上損金経理の要件がかかわってくると、企業側に有利、不利というのが明らかにかかわってきて、すなわち案1であると損金算入の余地があるんですが、案2ですと全額損金不算入という可能性があるんですけれども、こういう場合に企業の選択肢とか、そういうことについて何ら指示とか、あるいは指し示すことは必要ないですか。

○中島部会長代理

企業会計審議会としてということですか。

○品川委員

ええ。税法上有利、不利が明らかに分かれている場合、案1と案2をどうぞやってくださいというのはそれでよろしいのかどうかという感じがするんですけど。

○中島部会長代理

いかがでしょうか。

○秋葉委員

ご意見のところは理解が違っているかもしれませんが、ここでは臨時償却と減損処理が会計処理としては違うのではないかなということを前提に、ただほとんど同時に起こるケースがあるので、どういうふうな順番で適用したらいいか、結論の前に、方法として、案1というやり方もあるし、案2という考え方もあるのではないかなという整理をさせていただいていまして、具体的な数字で見ましたように、会計上も同じになる場合がありますが、違う場合もございますので、税務上はもとより会計上も違うケースが考えられるので、このどちらかの方法をあらかじめ決めておいた方がよろしいのではないかという整理をここではしております。したがって、案1と案2と両方とれるのではなくて、今後の議論の中でどちらかに意見集約していく方がよろしいのではないかというところであります。

○中島部会長代理

今の点、逆瀬委員は何かございますか。

○逆瀬委員

実務上の話として、減損に取り組むときに、産業界というか、経団連というか、既に意見は明らかにしておりまして、減価償却に関して格別の議論をしないと、実務的には今議論しているようなことが起きるだろうとは頭の中にイメージしておりました。したがって、経団連の方では、ご存知の向きも多いかと思いますけれども、平成14年の税制改正に絡んだ要請事項として、減価償却に関する損金経理要件については、従来の扱いから変えて、見直すべきだというお願いを既に出しているところです。

お願いしているだけで、実現しておりませんけれども、税と企業会計の扱いに関して、減価償却であるとか、あるいは減損の事務処理であるとかは、格別の整理をしないと問題があるということはわかっているわけです。ただし、現時点では、そうはいっても会計の方はこういう形で議論が進んでおり、税の方で例えば臨時償却といってみても、会計上やる臨時償却と税で通る臨時償却はいささか違いがありますので、同じ事象であっても、税で認められるものと認められないものが歴然とあるということで、また違うわけです。

実際は秋葉先生がまとめられた中身よりもっと相違が大きいと思いますけれども、そういうことを頭に置きながら、じゃどうするかという話になったとき、秋葉先生の整理をもとに考えますと、償却の補正と減損の会計がダブルで起きる場合がほとんどですよ、あるいは多いだろうというふうに思います。そのときに、減価償却を正して、それから減損であろうという案1のやり方を強制するのは、実務的には大変難しいだろうなと思います。税の話はちょっとわきへ置きまして、それは先ほど秋葉先生がるる説明されたとおりの理由でありまして、償却を正し、原価の回収不足を正すのを同時にやるというのは大変難しいなと思います。だから、案2の方が会計的な事務としては取っつきやすいのかなという気がしております。税の話は今、わきに置いています。

税の話について、案2の場合でやったとき臨時償却が一部含まれているが、これはどうなるかといったら、これから議論があるでしょうし、我々も税当局と議論していく立場を明らかにしたんですね。減価償却の扱いに関して、今までと考えを変えてくださいという意味は、そういうことも含めてお願いしているわけなので、これからの話になると思います。「そんなことをしなくても、この審議会の方で意見を出してやるよ」と言っていただければ大変ありがたくて、いつか忘れましたが、同じようなことを私、この席で申し上げたこともないわけではないんですが、その後、あの意見がどうなっているかわかりませんが、そういう問題が内包しているということはよくわかっております。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

どうぞ。

○品川委員

税法との調整はもう議論するなということなので、あえてそれを蒸し返す気はないんですが、現存の法規定の中でどういう会計基準を選択するかというのは、基準のとり方として当然考えなきゃならないことですね。

それともう一つ、現行の基準・制度を考えた場合に、逆に、案3があって、全部これを臨時償却にした方が企業にとって有利な会計処理ができるということも考えられるんですが、その辺はいかがですか。

○中島部会長代理

いかがでしょうか。

○逆瀬委員

難しいですけれども、税務でも通ればそれは税務上のコスト削減ということになると思いますが、我々が今からやろうとしている臨時償却――臨時償却の議論をこの場で深めることに関しては議論していませんから、そういう要請もないと思っているし、我々、そういう希望も持っていませんけれども、会計上要請される臨時償却の事務がそっくり税務上も直ちに認められるというものではもともとないと思っていますので、言葉じりの話より、もっと実際は内容が変わっているだろうと思っています。

○中島部会長代理

よろしいですか。

○品川委員

具体的に案3ということはないんですか、あるんですか。全額臨時償却で処理するという会計的な処理は考えられるんですか、られないんですか。

○逆瀬委員

案2は全部減損だけれども、案3として全部償却でやりましょうという……

○品川委員

そういうことが会計的には考えられないんですか。

○逆瀬委員

私、この席ではお答えする内容を持ち合わせておらないですけれども、当社の経験はありますが、それは理屈じゃないんですよね。ここでこれ以上議論するのはやめますが、日本のこれまでの慣行では減損会計はできなかったという解釈ですから、それをたまたま償却費の補正でやむを得ざる方式としてやっているというわけなので、そこはご勘弁いただきたいと思います。

○中島部会長代理

それでは、案1がいいのか、案2がいいのか、まだいろいろと検討していく必要があると思いますけれども、時間の関係もありますので、秋葉委員の次の設例についてご説明いただきたいと思います。

○秋葉委員

次は資料4-1についてご説明させていただきたいと思います。

資料4-1は、「理念的な考え方の適用」ということで、表題にありますように「過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資額の回収が見込まれる場合の取り扱いを検討するに当たって」というふうに副題をつけておりますが、これは、次の問題の所在にもございますように、7月6日の経過報告では、減損損失の認識というところで、基本的には将来キュッシュ・フローの総額(割引前)と帳簿価額を比べるということで、定量的な減損損失の認識の基準としたわけですけれども、「見積もられた将来キャッシュ・フローの総額(割引前)が帳簿価額を下回っていても、過去のキャッシュ・フローを考慮すれば当初投資額の回収が見込まれる場合の取り扱いについては今後検討する」ということで、検討するというふうなところにとどまっております。

したがって、その検討のためもう少し数字を使った話をするというのがきょうの意図でございまして、なぜこのようなパラグラフが挿入されたかといえば、お手許の資料の「背景」というところにございますように、同じ7月6日の経過報告の中に、「減損の概念及び意義」というところがありまして、そこで論じられている投資期間全体を通じた投資額の回収可能性の評価というところが、このような取り扱いの検討が出てくる背景になっているかと思います。

これはすでにおなじみのところでありまして、特に第2パラグラフのところにありますように、減損の意義を考えたときに、帳簿価額の回収ということだけで減損を考えるのは適切でないというお話が審議会で何度もされてきたと思いますが、私の方で勝手にマル1とかマル2とか、ゴシック体にしておりますが、マル1過年度の回収額を考慮すれば投資期間全体を通じて投資額の回収が見込める場合もあるということと、マル2過年度の減価償却などを修正したときには修正後の帳簿価額の回収が見込める場合もあり得るということです。

マル2の方は、先ほど見ましたような臨時償却を最初に行って、簿価を修正したときには、修正後の帳簿価額の回収が見込まれるということかと思いますので、この設例もつけました。問題の背景としては、マル1過年度の回収額を考慮すれば投資期間全体を通じて投資額の回収が見込める場合もあるので、帳簿価額の回収が見込めないのをもって減損を考えるのは適切ではない、ということです。

表題では「理念的な考え方」としておりますが、理念的な考え方をとった場合には、投資期間の全体を通じて回収可能のときは、減損損失を認識しなくてもいいんじゃないかということがいえると思われるんですけれども、今までの部会では必ずしも議論を深めていなかったので、確認しましょうということで今日以下のような設例を設けております。

具体的には、1枚めくっていただくと、これも細かい数字で恐縮ですが、今のようなケースを具体的な数字と若干図解したものとで説明しています。

まず前提としては、先ほどの臨時償却のケースと同じように、0期には基本ケースのように想定していたが、1期目末に見積もりを修正した。このようなケースが考えられるのは、表題にもありますように、要は減価償却に比べてキャッシュ・フローの回収が非常に早く進んだ場合、これは部会の中でも何度か例示として挙げられておりますが、具体的には基本ケースのように、先ほどと同じような並べ方ですけれども、購入企業の方が0時点、最初の期首では、一番左側のような形でそれぞれ収益を見込みまして、自分の資本コスト10%で割り引くと、0期首時点の使用価値は110でしたと。

これに対して市場の場合には、それぞれの平均的なキャッシュ・フローと割引率、ここでは8.9を使っていますが、それで割り引きますと、期首においてのプレゼントバリュー、すなわち時価が100でした。この企業は100の資産を購入して収益活動を行っていくということですけれども、この場合、当初はこういう28、28というふうなフラットな見方を考えていたんですが、1年目に、真ん中のところにありますように、収益が75というふうにうまく大当たりして回収が図られた。ただ、この反動かどうかわかりませんが、2年目以降について、1期目末に見直したところ、翌期は25ですが、20、13、2というふうに先細りするような収益の見込みに見積もり直されたことを考えますと、全体としては、IRRでいっても高いリターンが考えられますし、同じ資本コスト10%で、この見積もりをベースに0時点に引き直したときには114で、当初よりも収益性は上がっているというプロジェクトの結果になったわけです。

これを今考えられているような割引前将来キャッシュ・フローと簿価で比べたときには、次の真ん中あたりにありますけれども、黒丸が3つ並べてありますが、1期目末における割引前将来キャッシュ・フロー、25と20と13と2、これを合計すると60、1年目末の簿価が、定額法の場合には、真ん中にありますように82ということで、単純にグロス・キャッシュ・フロー60と簿価を比べると、簿価の方が上回っておりますので、減損という判定がされて、使用価値のところまで引き下げるということが必要になってきます。

使用価値も、単純化のために同じ資本コスト10%を使っていますが、これは将来キャッシュ・フロー60を割り引いて50というふうに算定されたことによって、簿価の82を50まで引き下げる必要が考えられてくるということになります。

ところが、理念的な考え方でいけば、投資期間全体の回収可能性を考えますので、0時点に戻ってこのプロジェクトを考えた場合には、先ほど申し上げたように、当初考えられた110という使用価値より、114というふうに逆に上がっている、すなわち、収益性が高まっているケースになりますので、真ん中あたりに四角で囲っていますが、割引前将来キャッシュ・フローは簿価を下回りますけれども、本来的には減損ではないということがいえるのかと思います。

これを少しビジュアル化したのが下の図でありまして、0期首のときには、左側にありますように直線的な収益の動きを予想したわけですが、1期目末においては、1年たったとき、1年間で75という回収が行われて、残りが先細りするような形になる。1年目末の時点で上の数字を並べていきますと、B1というのが簿価ですけれども、簿価は減価償却後は82になりました。これに対して1時点におけるグロス・キャッシュ・フローは60、したがってこのような見積もりをベースにして、0時点の縦軸線の一番上にありますけれども、1時点の情報をもって0時点に戻ったのが、1GCF0というところですが、これが135ということになります。

0時点の情報をもって0時点のグロス・キャッシュ・フローの見積もりは146でしたが、1時点の情報をもって0時点に立ち戻ると135というふうにグロス・キャッシュ・フローベースでは少なくなりますが、ただ早期に大きな回収が図られているので、1時点の情報をもって0時点に戻った使用価値、すなわち1V0というのは、先ほど見たように114というふうに110からアップしている状況になります。

この114を本来的に考えれば減損ではないわけですが、1時点においてB1である簿価の82と、その時点のグロス・キャッシュ・フローの60を単純に比べると、簿価の方が高いので、減損になるのではないかというふうなことが判断されてくる。仮に減損というふうに判断されると、先ほど見ましたようにグロス・キャッシュ・フロー60をベースにした1時点における使用価値は50というふうになりますので、50までの引き下げが必要になってくることになります。

真ん中の欄は、理念的な考え方をベースにすれば減損ではないので、減損を認識しなかったケースの数値例になりますが、これを割引前将来キャッシュ・フローとの比較だけで減損だというふうに判断して処理すると、次の行にありますように、「本来、減損ではないが減損を認識したケース」に相当することになりまして、簿価82と、そのときの使用価値50、差の32を減損として計上するということになります。

上の表では32を減損損失として計上する場合、下の図は、まさに32をその期に損失として計上して、今後は使用価値50をベースにして償却計算していくことになるわけですけれども、このように減価償却に比べてキャッシュ・フローの回収が進んだ場合には、理念的には回収が図られているので減損ではないという形になるわけですが、割引前将来キャッシュ・フローをベースにして減損損失と考える立場からすると減損になってしまうということになるので、先ほどの検討を行うというパラグラフは、本来の場合には減損としなくていいんじゃないかということの含みを持たせている文章ではないかというふうに考えられます。

一つの見方としては、定額法をとったので償却がおくれてしまったんじゃないか、つまり減価償却の適用方法が違ったのが原因ということも考えられると思いますが、一番右側ですけれども、同じような収益の並べ方をして、仮に減価償却は定率法をとったという場合でも、1年目は37の減価償却費しか計上されず、簿価は63ということで高どまりしますので、同じように割引前将来キャッシュ・フローは60ですから、60と63を単純に比べると、簿価の方が高いということで、使用価値50までの減損損失13、これが計上されるということになります。

したがって、定率法以外でも、理論的には生産高比例法とか違う方法もありますが、規則的な減価償却を行うという枠組みをはめると、このようなケースの場合には、本来は減損ではないものの、減損損失を計上されるというケースが出てくることを具体的に設例として示したものということになります。ですから、これを踏まえて、問題の所在として挙げたようなところについては、本来的な場合には、当然減損損失としないということも考えられると思いますし、違う考え方もあるかもしれませんし、また本来の考え方をとった場合には減損損失を認識しないとしても、減損をとった場合と数字が違ってきますので、注記を含めた開示でどのように対応していくかといった点が今後の検討課題ではないかというふうに思われます。

○中島部会長代理

2枚目の方はよろしいんですか。

○秋葉委員

2枚目の方は、先ほどの臨時償却と同じようなことでありますけれども、簡単にポイントだけご説明申し上げます。

表題にありますように、「過年度の減価償却などを修正したときには修正後の帳簿価額の回収が見込める場合」ということで、先ほどの臨時償却と同じようなケースですけれども、5年目期首で見積もり直したならば、当初14年のものが6年に短縮されました。そのときに、先ほどの案1、案2と対応するんですが、右から2つ目のところの「臨時償却を行えば減損を認識する必要がなかった」というのは、先ほどの臨時償却の案1に対応しまして、臨時償却をすれば減損ではなかったが、減損を認識したケースは、すなわち減損を先に認識しますので、先ほどの案2と同じになります。

先ほどのケースは案2の減損を認識したケースの方が損失が大きいというケースでしたが、このケースのように、左側ですが、先に臨時償却を行って、*のような24の臨時償却を行うと、簿価の方が40に下がって、将来の割引前キャッシュ・フローよりも小さくなりますので、これは回収が見込めるということで、追加の減損を認識する必要がない。ところが、臨時償却を適用せずに直接的に減損を認識しますと、20.6の減損損失ということで、先ほどとリンクするんですが、案1と案2が違うケースの一つのパターンかなと思われますけれども、そういう意味でも先ほどの臨時償却のケースは、どちらを先にやるかを考えていかなきゃいけないケースになるんじゃないかなというふうに思います。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、ただいまの秋葉委員からのご説明に対しまして何かご質問なり、あるいはご意見なりがありましたら、どなたからでも結構ですので、よろしくお願いします。

どうぞ、奥田委員。

○奥田委員

済みません。また教えていただきたいんですが、過去のキャッシュ・フローを見込んだ場合で、かつそれでも減損が必要になった場合、その場合の使用価値というのは、過去のキャッシュ・フロー分についてはどういうふうに盛り込むんでしょうか。要するに、割引ではなくて、運用というような形で使用価値の算定をするのか。過去のキャッシュ・フローを見込んだ場合で、減損が必要になった場合の使用価値の求め方を教えていただければと思います。

○中島部会長代理

それでは、秋葉委員。

○秋葉委員

今のご質問は、過去の回収額を考慮すれば減損じゃなかった場合ということですか。

○奥田委員

過去のキャッシュ・フローを見込んでも、減損が必要だというふうに判断された場合の使用価値はどういうふうに求めるのでしょうか。

○秋葉委員

過去の回収額を見込んでも減損というのは、通常の減損と同じことになるかと思いますので、それは前のページにもありますが、減損の処理としましては、回収可能性を反映するように帳簿価額を減額する。ここには触れていませんが、使用価値というのは将来キャッシュ・フローを割り引いた形で求めますので、この設例のケースにあるように、将来のキャッシュ・フローを自分の資本コストで割り引いた形で求められるので、過去のキャッシュ・フローの回収というのは関係がないんじゃないかなというふうに思われますけど。

○奥田委員

その場合には、過去のキャッシュ・フローは全く見ないで、将来キャッシュ・フローだけで使用価値を判断する、そういうことですね。ありがとうございました。

○中島部会長代理

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、品川委員。

○品川委員

今のご質問に関連するんですが、設例の2枚目の第1事業年度に75のキャッシュ・フローが思いがけなく入ってきて、あとは先細りになったということですが、仮にこれが五、六年後に減損を計上しなきゃならない場合、過去にたくさんキャッシュ・フローがあったものについては、将来のキャッシュ・フローは現在価値を求めますけれども、過去のキャッシュ・フローについてはプレミアムかなんかをつける必要は全くないということですね。

○中島部会長代理

どういう意味ですか。

○品川委員

5年前のキャッシュ・フローについては運用益が生じているわけですけれども、そういうことは一切考慮する必要がないということですか。

○秋葉委員

それは逆に0時点に割り引くということになりますので、将来キャッシュ・フローの見積もりも含めて0時点に割り戻して、このケースでいえば、当初の取得価額である100と比べることで、本来的には減損を考えるということではないかなというふうに思います。

○品川委員

じゃ必ず0ベースに戻るということですか。

○秋葉委員

ただ、そのときに割引率が10%でいいのかどうかというか、これをどうするのかというのはまた違う議論があるかと思いますが、ここではそれを単純化して同じというふうに仮定しております。

○中島部会長代理

ほかにはいかがでしょうか。

初めてごらんになった表で、かなり駆け足でご説明いただいたので、ちょっとわかりにくい点もあるかもしれませんが、また何かありましたら事後的にでもおっしゃっていただくことにして、先へ進ませていただきたいと思います。

それでは、秋葉委員、3つ目で恐縮ですけれども、最後の設例についてご説明をお願いしたいと思います。

○秋葉委員

資料4-3、「将来キャッシュ・フローの見積もり期間」ということですが、これは数字の細かい例はないので、文章だけになりますけれども、問題の所在としては、一番上に挙げられておりますように、減損損失を認識するに当たって、経過報告では、「経済的に見込まれる残存使用期間が異なる資産を含む資産グループの将来キャッシュ・フローを見積もる場合の見積もり期間については、資産グループ中の主要な資産の残存使用期間を上限とする方法等が考えられる」としていますけれども、「資産グループに土地を含む場合の取り扱いなどについては、さらに検討を行う」というくだりがございます。したがって、減損損失を認識するに当たって、先ほどは単純に将来キャッシュ・フローの割引前ということを申し上げましたが、そのときにどのぐらいの長さのキャッシュ・フローを見込むのかということについて、経過報告にある「さらに検討を行う」ということのために簡単な整理をここではしております。

2番目に、見積もり期間を考える際の前提とする事項を挙げましたが、幾つかのコンセンサスを前提にしていかなきゃいけないのかなというふうに思います。

その一つ目は、「まず」というパラグラフですが、「減損損失を認識するか否かの判断に際して見積もるべき将来キャッシュ・フローは、企業に固有の事情に照らして、合理的で説明可能な仮定及び予測に基づいて見積もらなければならない」というくだりが同じ経過報告の中のところにございます。ただ、前回の部会のときにもありましたが、リスクとの関係ですが、「使用価値の算定のように、『資産又は資産グループに係る将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスク』を将来キャッシュ・フローに反映させる必要はない」ということをまず確認したいと思います。

これはどういうことかといえば、同じ経過報告では、将来キャッシュ・フローについて減損損失を認識する場合と使用価値を算定する場合と2つのことを同じパラグラフで述べております。ただ、使用価値の場合には、割引率との関係でキャッシュ・フローにリスクを織り込み、割引率のところでそれを考慮すれば、使用価値算定についてはバランスが保たれるんですけれども、減損損失を認識する場合には割引前になりますので、キャッシュ・フローにリスクを織り込んだケースと織り込まないケースとでは当然トータルの金額が違ってきますので、この前提をどうするか。これは前回部会長の発言でも、減損損失を認識するに当たってはリスクを織り込む必要はないだろうというふうなご発言もありましたので、ここではまず前提として、将来キャッシュ・フローに反映させる必要はないということで書かせていただいております。

それからもう一つは、これも経過報告での一応の結論ですけれども、減損損失の戻し入れを行わないことが適当であるというふうにしておりますので、戻し入れがあれば、収益性の回復ということで、一たん減損を認識してもまた戻すということがあり得ますが、戻し入れを行わないということが前提ですので、この減損損失を認識するに当たっては、減損の存在が相当程度に確実なことというのが一つ必要なのかなというふうに思われます。

このようなことを念頭に置きながら、見積もり期間をどうするかという次の3番目、考え方を3つほど並べております。もちろんこれに限らずその他の考え方もあり得るかもしれませんが、ここでは並列的に3つほど並べておりますので、順次ご説明したいと思います。

まず考え方1は、資産グループ中に土地を含む場合でも、土地以外の主要な資産の経済的に見込まれる残存使用期間を上限とするということで、要は、土地を含んでも主要資産の残存使用期間、これでもって将来キャッシュ・フローの見積もり期間を区切るという考え方があろうかと思います。

これは、理由として挙げていますように、主要な資産の経済的に見込まれる残存使用期間を用いることが、土地も含めたプロジェクトとしての将来キャッシュ・フローの見積もり期間としては妥当ではないかという考え方になろうかと思います。

ただ、この考えをとった場合にも、幾つか検討しなければいけない問題があります。例えば、主要な資産という言葉を今使いましたが、主要な資産というのを明確に判別できるのかどうか。それから、有形固定資産以外でも主要な資産になり得るか、具体的には資産グループという中に無形固定資産等があった場合、そういうものも主要資産になり得るのかどうか。主要な資産というのを判別したとしても、資産グループですからいろんな足の長さがあるわけで、そのときに主要な資産よりも長い残存使用期間を有する資産があった場合はどうするか。このように主要な資産が償却性資産であれば使用期間があるんですが、例えば土地のみの場合、このような考え方をとった場合はどういうふうに対応するのか、という点が考え方1の場合には検討する必要があるんじゃないかなと思われます。

次に、2ページへ行きまして考え方2ですが、基本的には考え方1のように、主要な資産の経済的に見込まれる残存使用期間を上限というふうに考えるわけですけれども、経過報告にありましたように、土地を含む資産グループについては、合理的な上限期間を設定するという考え方があり得るかと思います。この場合には、土地を含む資産グループについては、主要な資産の残存使用期間と合理的に定めた上限期間のいずれか短い方を将来キャッシュ・フローの見積もり期間とすることが考えられます。

このように上限期間を設ける理由は、長期間にわたる将来キャッシュ・フローの見積もりは極めて不確定になるので、一定の時点までのキャッシュ・フローに区切るということが一つ理由として挙げられるわけですが、ただこの考え方の場合に検討しなきゃいけない大きな問題としましては、合理的な上限期間を何年に定めるかというのが制度上は非常に難しいのではないかというふうに思われます。

さらに、考え方3というのは、もう少し考え方2の意味を拡張しまして、すべての資産、資産グループについて合理的な上限期間を設定するということで、この場合も、同じように主要な資産の残存使用期間と合理的な上限期間のいずれか短い方を用いることが考えられるかと思います。

理由としては、超長期にわたる将来キャッシュ・フローの見積もりは極めて不確定ということにしますと、これは期間の設け方にもよりますが、例えば建物なども、使用期間を50年とか60年とか置いているケースがありますので、不安定さからいえば似たところがあるので、一定の上限期間を設けてやることが一つの考え方としてはあり得るのかなということで、ここでは3つほど案を並べておりますが、ほかにも考え方があろうかと思いますので、それも含めてご検討いただければと思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

それでは、見積もり期間の点はいかがでしょうか。

実務的にはかなり重要なポイントだというような気がいたしますけど。

どうぞ、高野委員。

○高野委員

一番最後の考え方3のところについての質問ですけれども、「すべての資産及び資産グループについて合理的な上限期間」とありますが、すべての資産というのは、例えば勘定科目ごとに何々については何年とか、そういうようなことをイメージされているんでしょうか。

○秋葉委員

ここは上限期間でありますので、資産別ではなくて、一つの何年というものを決めて、考え方3の場合でも、基本的には「主要な資産の経済的に見込まれる残存使用期間を上限とする」という考え方だと思いますが、それでも上限期間を設けて、どちらか短い方を用いるということではどうかといいますか、そういう考え方もあるのかなというイメージであります。

○中島部会長代理

個別資産ごとに設ける趣旨ではないということですね。

○秋葉委員

ですから、資産ごとではなくて、一つの上限期間というイメージです。

○中島部会長代理

ほかの方はいかがでしょうか。

どうぞ、伊藤委員。

○伊藤委員

考え方2のところですが、結果的にいずれか短い方ということになっていますので問題はないのかもしれないんですが、土地を含む場合のものとしまして、主要な資産の残存使用期間と合理的な上限――土地の合理的な上限期間だろうと思いますが、私のイメージでは、土地の上に上物があって、その上物が耐用年数を過ぎたとしますと、土地は土地で残っていると思いますので、残価といいますか、それはターミナルバリューで評価すればいいのではないか。ですから、土地をメーンに主要な資産がある場合でも、同じように主要な資産の残存使用期間でいいのではないかというふうに思いますが。いずれか短い方ですから、大体そちらの方が短くなるとは思います。

○中島部会長代理

今の点、秋葉委員、いかがでしょうか。

○秋葉委員

考え方2でお話がありましたが、考え方1でいいんじゃないかというお話ですか。

今のご質問を具体例でいくと、一番大きいのは、同じ上物といいますか、同じ償却資産でも耐用年数が非常に長い建物が含まれている不動産なんかの場合だと思いますが、考え方1でいえば、土地建物の不動産は土地が入っていますので、土地だけに着目すると使用期間が非常に長くなるわけですが、土地以外の主要資産、この場合でいけば建物、これの経済的に見込まれる残存使用期間を上限とするということなので、建物の残存使用期間になるんじゃないか、残存が50年あれば、50年が上限になるということだと思います。

考え方2では、もちろん合理的な上限期間を今の50年よりもっと長く設定すれば変わらないんですけれども、合理的な上限期間というのは、一概には言えませんが、もっと短い期間を想定することになるのではないかと思われますので、そうすると、仮にですけれども、20年ということを設定すれば、20年と50年の短い方ということになるので、20年後にまさに売却を仮定した形のキャッシュ・フローでもって見積もるということになろうかと思います。

考え方3の場合、土地建物の場合には土地を含むんですが、仮に上物の建物だけ持っているというケースのときに、土地を含んでいませんから、残存使用期間だということになると同じ50年になるんですが、考え方2のように長い期間にわたる見積もりは不確定だろうということで考えると、土地に限らず、建物のみを持っていても、50年間を見積もるのはどうかという考え方もあり得るのかなと思いまして、土地に限らずそれ以外の場合でも合理的な上限期間を定めて、それとの比較で短い方をキャッシュ・フローの見積もり期間とする、具体的にいえばそういうイメージでございます。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、太田委員。

○太田委員

考え方としては、1番で出しておくのがいいような気がします。ただ、そうはいっても、目安の期間をもし設けるとすれば、20年なのか30年なのかわかりませんけれども、それを超えるような見積もり期間を用いる場合には、その合理性についてきちんと検討せよとか、そういう決め方の方がいいのかなという気がいたします。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

それでは、逆瀬委員。

○逆瀬委員

実務の話ですけれども、グルーピングの話にも絡むかもわからないんですが、これは質問であります。

秋葉先生がまとめられる前提は、グルーピングを前提とされていて、そこに内包される資産はすべて対象にして、土地から、建屋から、製造業であれば機械装置から、それをひっくるめてオールトータルでやるというふうな前提でやられているのかもわかりません。したがって、土地があればどうするんだという物すごい話になるわけですが、例えば製造業、当社なんかそうですが、特定の製品に限って考えると、ライフスパンは非常に短い、とても50年なんて考えられない、世代交代があるから5年、3年で終わるかもしれない。しかしそれにかかわる投資は機械装置なんかが大変重たい。だけれども、建屋とか土地というのは、基本的に減耗しないわけですから、事業運営上問題にならない。実際の実務をやるとき、問題になるのは重たい機械装置に関する投資、これの回収が問題になるという場面がむしろ多いかもわからないですね。

そうすると、そのときに、土地建物全部をひっくるめてグルーピングしてどうというふうな実務をやるのと、ちょっと視点を変えて、土地と建物は慮外にする。土地は大昔に購入したもので1坪何千円というのもある、建物だってそんな新しいものじゃない、投資原価も少ない、問題は機械装置、そこが問題になってくるのであって、そこに特化して実務をするということが想定されないかどうかなんですね。必ず土地は下にあるわけです。そのときに、土地も建屋もオールインクルードして減損会計をやるんですかという話です。視点を変えて、もうちょっと切り分けてやったらどうか。そうすると、この議論は大分なくなると思いますが、そういうことを私は頭の中にイメージしているんですけれども、許されないんでしょうかという質問であります。

○中島部会長代理

ありがとうございました。今の点、秋葉委員はいかがでしょうか。

○秋葉委員

余りよく考えていないところなので、思いつきのところがあるんですけれども、確かに今、逆瀬委員からお話があったように、グルーピングの問題が一つあって、土地とか建物が共用資産に該当すれば、その下のレベルの最小単位ということで機械設備等がくくれれば今のようなケースはさばけると思いますが、ただ工場の中にある設備ということで、工場の土地建物が唯一機械設備を使ったグループのために使っていることになると、一体のグループなのかなというふうなことが考えられますので、その場合に今のようなケースが考えられるかなという気がいたします。

ただ、土地は昔買っているし、建物も昔買っていれば、その価格自体は余り大きくないのかもしれないので、どのぐらい影響があるかわかりませんけれども、今のようなケースは正直いって考えていなかったものですから、それも含めて検討させていただければと思います。

○中島部会長代理

小宮山委員、何かございますか。

○小宮山委員

書き方の問題だろうと思いますけれども、すべての業種を想定して書くと、秋葉委員が書いたような書き方になるのかなと。想定している業種によって質問も違うし、見る角度が違うんですけれども、大まかにはこういうことなのかなと。ただ、共用資産になるとか、全社資産になるとか、建物は転用がきく・きかないとか、個別事情によって非常に違ってくるだろうと思います。各論段階でもう少し書き込めば、それでワークするんじゃないかなという気もしているんですけど。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

どうぞ。

○清水委員

考え方2、3のところで、主要な資産の残存使用期間と合理的な上限期間のうちの短い方ということで、その場合、キャッシュ・フローの見積もりは長期間にわたる場合は極めて不確定ということですが、合理的な上限期間の方が短い場合には、それ以降はキャッシュ・フローはゼロとしてしまうのか、それとも長期間だと不確定なので、例えば建物の使用期間が40年あって、合理的な上限期間を20年とした場合、20年で切って、それ以降はゼロとしてしまうのか、それとも20年は確実にわかるから、40年だから2倍とするのか、その辺はどういうふうになるんですか。

○中島部会長代理

今の点、秋葉委員、いかがでしょうか。

○秋葉委員

もし考え方2、3をとって、今の清水委員のような使用期間を40年、上限期間が20年という仮定の場合には、20年までのキャッシュ・フローを見込んで、その物件を20年後に売ったターミナルバリューを加えたものが将来キャッシュ・フローになるんじゃないか。理論的にいえば、20年後の時価というのは、その後のキャッシュ・フローを反映させた形で算定されますから、割り引かずに入ってくるので、それは20年後の時価がどのぐらい確実なのかという議論はあるかもしれませんが、考え方としては、20年間のキャッシュ・フロー、プラス、ターミナルバリューということで将来キャッシュ・フローを見積もることになると思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

○清水委員

その場合、土地のターミナルバリューは割引率と同じだけの価値が上がると見て、要するに現在時価とすると考えるんでしょうか。

○秋葉委員

これは割引前キャッシュ・フローということが前提になっていますので、可能かどうかは別にして、20年後において売却したならば幾らかという価値をキャッシュ・フローに加える。ただ、20年後の時価が幾らになるかというときに、前提として、今よりも高く上がっているということで出すのか、逆にディスカウントされるということになるのか、それは具体的な話として議論の余地があると思います。ただ、考え方としては20年後に売ったならば幾らかということになるのではないかなと思います。

○中島部会長代理

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、品川委員。

○品川委員

先ほどの逆瀬委員のご提案というか、ご質問というか、その点をちょっとお伺いしたいんですが、土地と結びついているグルーピングの中で土地を全部外すということは、土地については減損を立てないということになるんですか。

○逆瀬委員

減損が立つ場合もあるんでしょうけれども、土地について利用は時間的には無限に可能だということが一つありますし、今言われているように20年先、30年先ということですが、実務者から見ると、今、一寸先がやみなわけでありまして、20年先といってみたところでというのもないわけではない。それはこれから詰めていくことでしょうけれども、土地とか建物に関しては、今、小宮山先生も言われましたが、利用の仕方を見て判断するようなこともあるんじゃないかと思っているんですね。ターミナルバリューが加わりますので、減損の対象になるかどうか、バブルのときのもの以外はですね、とは思うんですけれども、その辺、もう少し勉強した上でまた議論したいと思います。

○中島部会長代理

それは逆瀬さんが最初に言われましたようにグルーピングの問題とかかわっているという話であって、そこから落っこちゃうという話ではないんですよね。

○逆瀬委員

落とせという暴言は吐いておりませんので……。

○中島部会長代理

ほかにいかがでしょうか。

それでは、秋葉委員、どうもご苦労さまでした。

引き続いて、川村委員から設例についてご報告いただきたいと思います。

○川村委員

資料5-1と5-2の2枚になります。

まず5-1の方は、減損損失の配分について簡単な設例をつくりました。

前提条件は、A、B、Cの3つの個別の資産があって、これを一つのグループと見るという場合であります。帳簿価額がそれぞれ3,000、5,000、2,000ということで合計1万、割引前キャッシュ・フローですが、これはグルーピングの定義によりますが、独立のキャッシュ・フローが識別できるグループという形で定義すれば、A、B、Cについてわからないわけですので、全体で9,000という数字だけがわかる。回収可能価額については、使用価値を頭に入れておりますけれども、この金額が8,000、9,000をディスカウントしたと見ていただいても結構です。そういう状態ですが、もう一つ正味売却価額というのを資料に入れていまして、イメージとしては、Bについてだけ明らかであって、A、Cについては計算するのにコストがかかるといったことを頭に入れております。これは新しいアメリカの144号などでも書いているような考え方ですが、とりあえずこういう設例にしております。

まず、第1段階というところですが、どういう計算をするのかといいますと、全体で1万の簿価であるわけですが、割引前キャッシュ・フローが9,000ですので、減損の認識をするということになります。回収可能価額は8,000ですから、全体の簿価1万から8,000を引いて、2,000の損失が出るということになります。今度は、この2,000をA、B、Cにそれぞれ割り振りするわけですが、これは簿価で配分するのがいいのではないかということで、2,000の損失をA、B、Cにそれぞれ簿価の割合3・5・2で配分して、A、B、Cの減損後の簿価を出したわけです。

一つの問題点ですが、A、B、Cの簿価というのはそれぞれの時価をあらわすわけでも何でもなくて、配分された計算結果にすぎないわけですけれども、Bの4,000という数字は、前提条件のところに正味売却価額4,200という数字を入れておきましたが、要するに時価より低い金額まで下がってしまっている。例えば、Bを切り売りすれば200の利益が出るということになってしまいますので、この200については戻してやったらいいんじゃないかという考え方です。

IASやアメリカの基準でもこの考え方がとられておりまして、それが第2段階の修正でして、Bに200をつけ加えて4,200まで戻すわけですが、その結果、AとCに200を押しつけるということになります。AとCはその分だけ低くなりまして、結果、2,280、4,200、1,520といったような形で簿価が決まるというようなご提案であります。これが1枚目の問題です。

5-2の共用資産の方がもっとたくさん問題があるところでして、前提条件でありますけれども、資産グループで考えます。A、B、C、これは個別の資産じゃなくて、既にグルーピングされたものであります。それを合わせるんですが、さらにXを用意していまして、これは全社資産をイメージしておりまして、本社の土地建物といったものであります。

この場合、キャッシュ・フローと回収可能価額をそれぞれ3行ずつにまとめてありますけれども、全社資産からの配分額を含めない数字をまず1行目に書いていまして、その次に全社資産のキャッシュ・フローですとか回収可能価額を配分して、配分後の金額をそれぞれ出してあります。こんな前提で考えています。

Xのキャッシュ・フローですが、ちょっと悩ましいところだったんですけれども、割引前キャッシュ・フローを120としておりますが、このイメージは、下のマル2というところに書いておきましたが、本社費に相当するキャッシュ・フローはマイナスでありまして、それを80と考えています。A、B、Cの耐用年数が例えば5年とか有限であるわけですけれども、そういうときに、本社の土地建物ですからもっと長い耐用年数を想定できるんですが、耐用年数をそろえないといけませんので、5年というぐあいに考えます。したがって、5年経過時のXの土地建物を売却したときにどれだけのキャッシュ・フローが入ってくるのかというのを見込みまして、それを200と考えています。いわゆるターミナルバリューの計算のベースとなるキャッシュ・フローです。結果、両方合わせて120のプラスのキャッシュ・フローを想定しましょうという形にしてあります。

経過報告では2つの方法を提案しています。 I と II を逆にすればよかったんですが、 II の方が原則になっていますので、そちらの方を先にご説明申し上げます。

こちらは、全社資産を抜きにして、A、B、Cでまず減損のチェックをする。これはどういう形になるかといいますと、A、B、Cが500、300、200という簿価に対して、割引前キャッシュ・フローが550、200、400、これは本社費などの本社のキャッシュ・フローを配分してない数字で計算しております。そもそも使用価値の計算ですとか、このためのキャッシュ・フローの計算は、当該資産を買ったときに、どれだけ追加的にキャッシュ・フローが増減するのかという増分で計算すべきであると思いましたので、本社費はとりあえず固定と見て、A、B、C固有のものだけで判断しました。このケースでは、Bだけ減損を認識するということになりまして、回収可能価額が180、これも本社のキャッシュ・フローを配分してない金額でして、その結果、Bについてだけ減損損失が出て、A、B、Cの金額がそれぞれ500、180、200というふうに修正されます。

この金額をもって(2)第2段階の方に行くんですが、今度はABCXと言うさらに大きな資産グループを想定して考えるということであります。第1段階で残った帳簿価額が1,280でして、それに全社での割引前キャッシュ・フロー、トータルしたのが1,270ですので、微妙な数字になったんですが、減損するということになります。回収可能価額が1,160ですので、減損損失が120計算され、それをまた逆に戻すことになりまして、A、B、C、Xにそれぞれ配分して、一番下の数字のような減損後の簿価というのが出てまいります。

幾つか問題があって、減損後の簿価、例えばAの453やBの163という数字ですけれども、Bがわかりやすいかと思いますが、既に第1段階で180まで回収可能価額を落しているんですが、それに増して全社ベースでの損失というものを配分していますので、180から17引かれて163になっている。これは、先ほどの1枚目の設例で申し上げたように、個別のBグループで見たときの回収可能価額180より下げてしまっているわけで、これをもう一回180まで戻すような処理が必要なのかどうか、ちょっと議論のあるところだと思いますが、あえてここでとめさせてもらっています。

というのも、戻すと意味がなくなってしまう可能性がありまして、Bも180に戻しますが、Aも多分500まで戻さなくちゃいけない、Cも200まで戻さなくちゃいけないとなりますと、結局、全体の120の損がXにだけ配分されるということになってしまいますので、意味のない計算になってしまうかなと思って、ここでとめてあります。

続いて、 I に戻りまして、全社資産の簿価を配分する方法であります。このケースだと、Xの帳簿価額400をどういうふうに取り扱うのかという問題ですが、要するにA、B、Cに配分するということになります。企業全体では1,400の簿価があるわけですけれども、これを残りがないようにA、B、Cだけに配分してしまうということです。いいかえると、Xを3分割して、200、120、80、それぞれA、B、Cにくっつけてしまうという考え方であります。

その結果、3行目の700、420、280という簿価に増やされまして、それと割引前キャッシュ・フローと比較するんですが、その次の610、236、424という数字は、上で(d)として書いてあります配分後割引前キャッシュ・フローであります。本社のキャッシュ・フローをA、B、Cに配分した後の数字でチェックをかけて、減損の認識をする、しないを判断します。このケースだとAとBについて減損をするということになりましたので、あとは回収可能価額、これも配分後の数字です。減損損失が130、210と出てきます。

この結果、130とか210というのは、AとかBの固有の資産のみならず、Xの配分額からも損が出ているということですので、またもとに戻すという作業が必要になりまして、Aの130についてはA固有の資産、あと分割されたXの一部について損を計上するということになりますので、93と37に配分する。その結果、減損後の簿価407とか150という数字が出てきますし、Xについては303まで落ちるということになりまして、407とか150には積極的な意味はないんですけれども、配分した結果はこういう形になるということであります。

設例の形式的な説明ですけれども、以上でございます。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

それでは、川村委員から減損損失の配分と、共用資産の取り扱いについてご報告いただきましたけれども、ただいまのご報告に対してご質問あるいはご意見がございましたら、どなたからでもよろしくお願いします。

どうぞ、秋葉委員。

○秋葉委員

今のご説明の中にもあったんですが、資料5-1のところのグルーピングの段階では、第2段階として正味売却価額以下の部分の切り下げをもう一度戻し、他の資産に配分したということを行っているかと思います。

すなわち、具体的にはBの資産について正味売却価額が4,200なので、減損後の4,000を4,200まで復活させて、余った200を他のA、Cに振り分けているという第2段階の処理をされているんですが、資料5-2の II 、上位のグルーピングを考える方法の場合には、先ほどのご説明でも、第2段階で全部の資産にあえて割り振りましたというお話でありまして、 II .(2)の資産Aであれば、最後減損後の簿価が453になっていますが、上の設例でいけば、回収可能価額は520ということですので、資料5-1の考え方をとれば、453まで引き下げずに、簿価が500ですから、500までまた復活させるということが考えられるかと思いますし、Bの場合でも、先ほどご説明がありましたが、163ではなくて、回収可能価額の180にするということが考えられるかと思います。

ここら辺、あえて違う設例をされたということと、どういうふうに考えるべきかということについて再度お話しいただければと思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

それでは、今の点、川村委員、よろしくお願いします。

○川村委員

ご説明申し上げます。

2つの紙の前提が違っているというところがありまして、1枚目の方の紙ですと、A、B、Cというのは切り売りが容易だと思われるわけです。例えば、Bが比較的最新鋭の設備で、時価が余り下がっていない、切り売りすればそれなりにお金が入ってくるといったときに、余り下げ過ぎるのもどうかという現実的な問題があるのかなと思います。さらに、A、B、C全部について時価を計算する必要はなくて、これはそんなに下がってないぞと思うようなものについて、選択的といっては語弊があるかもしれませんけれども、戻すというような形になってくるのかなと思うわけです。

2枚目の方ですと、例えば一番下の数字ですけれども、ここで意味があるのは全体の1,160という数字でありまして、それを配分していったわけですが、A、B、Cを切り売りするのかといいますと、なかなか考えにくい状況があるだろうというのがあります。あとは、グループですので使用価値を想定しているわけですが、例えばBが180という回収可能価額を出しているんですけれども、これで売れるというわけではないわけでして、180に戻したことによってもなおかつ損益が出てくる可能性がありますので、そういうことをやっても余り意味がないんじゃないかなということも考えました。

一番の動機は、先ほど申し上げましたように、戻してしまいますと、第1段階でA、B、Cについては減損チェック済みですので、ここから損失がさらに出るという理屈はないわけで、じゃXを足し合わせたときに全体で損が出てきたというと、全部Xに負担させろという話になってしまいますので、それを考えると極端な結果になってしまうのではないか。Xの簿価がかなり極端に下がってしまう。場合によっては、Xも時価を持っているわけでして、それよりも下げてしまうことになりかねませんし、そうすると一体どこに損を配分すればいいのかわからなくなってくるという計算原理的な壁にぶち当たってしまった、というのが正直なところです。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。

川村委員のおやりになったのは、IASとかFASBのやり方にほぼ沿っているということになるんでしょうか、その辺はどうでしょうか。

○川村委員

5-1につきましては、アメリカの最近の設例などを大分参考にして、沿うような形でご説明しているつもりです。もちろん、FASBの基準では最後は時価ということですので、そこは全く違いますけれども、計算の仕組みは同じかなと思います。

5-2の資料につきましては、IASに比較的詳しい設例が載っているんですが、こういう問題がひっかからないようなケースでやっていまして、全社資産といっても、リサーチセンターのようなそれなりにキャッシュ・フローを生むという全社資産を想定した設例になっていて、逆に本社ビルのようなキャッシュ・フローが出てこなくて全体で回収するんだというような資産について設例がないものですから、ぴったり合っているわけではないと思います。

○中島部会長代理

ありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、品川委員。

○品川委員

資料5-1の方で、B資産だけ正味売却価額が判明しているというご説明ですが、AとCのターミナルバリューはわかっている、こういう想定ですか。

ターミナルバリューがわかっていて、正味売却価額がかなり乖離してくる、そういうことは現実的に非常にわかりにくいんですけれども、その辺はどうですか。

○川村委員

おっしゃるとおりでして、耐用年数がそろっていれば、耐用年数経過時の残存価額分のキャッシュ・フローだけを見込むという話になってくると思いますが、ターミナルバリューを考えるときも、現時点の時価と5年後の時価は、土地の場合と違って、償却性の資産の場合はまた別の問題が出てきますが、いずれにしても5年後の時価より今の時価の方が簡単だろう、そういう趣旨だと思います。

確かに問題は残っていますが、説明のためにBだけわかるような形にしたかったんですけれども、もちろんAとかBについて時価を設定すればいいんですが、全部一たん配分した減損後の簿価が時価よりも下がっているかというと、そんなことはないわけで、もしAとかBの時価が高かったら正味売却価額トータルで考えた方を評価しなちゃくいけないというルールになりますから、AとかCはもっと低い時価でないとつじしまが合いませんので、それについてもし出せば出したで、500とか600とか、そんな数字をここに入れただろうと思いますけれども、それはそれで矛盾しない話かなと思っています。

○品川委員

わかりました。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

ほかにはいかがでしょうか。

どうぞ、奥田委員。

○奥田委員

全社資産のところですけれども、例えばXで割引前キャッシュ・フローは、5年後の時価から5年間に発生する本社の費用の80を引いた数字であるということだと思いますが、回収可能価額の100はどういうふうな前提で出した100でしょうか。

○川村委員

この回収可能価額は使用価値をイメージしていまして、5年間のマイナス、トータルで80のキャッシュ・フローを割り引いた数字と、あと5年後のプラス200のキャッシュ・フローを割り引いた数字の合計で考えています。なおかつ現時点の時価との比較の問題が出てくるんですが、Xだけを単純に切り離して売却したときのキャッシュ・フローと、5年間使用し続けてきたときのキャッシュ・フローの問題があるわけですけれども、全体での回収可能価額を見るときには、Xを売却してしまったら事業が継続しないという話になると思いますので、年度のキャッシュ・フローがマイナスだというふうになっちゃいますと、Xだけを考えれば当然今売却した方が得だという話になってしまいましょうけれども、それをあえて売却せずに、一定のサービスをA、B、Cに供給し続けながら5年間使用するというイメージです。ですから、Xの時価は300とかでしょうけれども、そういう数字で回収可能価額を出していないという形になっています。

○奥田委員

そうすると、例えば全社資産とか、本社とか、研修所とか、そういうようにみずからキャッシュを生んでいると考えられないものについては、基本的には売却価格から耐用年数に生じるであろう費用を引いて使用価値を出す、そういう考え方ということでよろしいでしょうか。

○川村委員

ミスリーディングなところがあると思いますけれども、この100自体には意味がないわけでして、書かない方がよかったのかなと思いますが、ABCプラスX、全体で1,160という方に意味があるわけでして、確かにXだけの使用価値、そんな形で計算することにはなるのだと思いますが、余り意味のない数字だと思います。

○中島部会長代理

どうもありがとうございました。

まだこういうやり方でやるというふうに決めるわけではなくて、あくまで設例ということで、具体的なイメージを持って皆さんからむしろいろいろと意見を出していただきたいということですので、よろしくお願いします。

きょうは時間の都合で荒木委員の設例に入れなかったのと、資料3についての説明及び意見交換、最後の議題に入れなかったんですが、次回は、まず荒木委員の設例の検討を続けていきたいと思います。それから、資料3につきましては、特に基準・注解の部分についてより具体的な内容を盛り込んだものを資料ということでお出しして、ご審議いただきたいというふうに考えております。資料3につきましては、今申し上げましたように、きょうはご説明の時間がなかったわけですけれども、後ほどごらんいただいて、いろいろお気づきの点がありましたら、後日事務局あてに質問なりご意見などを寄せていただければというふうに思いますので、よろしくお願いします。

それでは、そろそろ予定の時間が参りましたので、本日の部会はこれで終了させていただきたいと思います。最後に、次回の当部会の日程ですけれども、暮れも押し迫ってからの部会で恐縮ですが、12月21日金曜日の午後4時からを予定しておりますので、よろしくお願いします。正式には改めて事務局から皆様方にご連絡させていただきたいと思います。

本日は大変お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございました。これにて散会ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。

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