企業会計審議会総会議事録
- 日時:
令和8年4月24日(金曜日)15時00分~16時00分
- 場所:
中央合同庁舎第7号館 13階 金融庁共用第1特別会議室
- 議題:
- (1)事務局説明
- (2)討議
- (3)審議会の今後の運営について
- 出席者:
- 【委員】
-
徳賀芳弘(会長)、井口譲二、引頭麻実(オンライン)、小倉加奈子、金子裕子、阪智香、
田代桂子、堀江正之、松岡直美、松元暢子(オンライン)、米山正樹 - 【金融庁】
- 井上企画市場局長、小長谷企業開示課長、繁本総務課長、反町開示業務室長、倉持国際会計調整室長
- 【法務省】
- 宇野民事局参事官
- 議事録
【徳賀会長】
企業会計審議会会長の徳賀でございます。ただいまより企業会計審議会総会を開催いたします。皆様、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、委員の14名のうち11名の出席をいただいておりますので、本会議が成立しているということをお伝えいたします。
本日の会議におきましては、企業会計審議会議事規則第1条第2項にのっとり、対面とオンライン会議を併用した開催とさせていただきます。オンラインでの御参加は2名でございます。
それではまず、会議の公開についてお諮りいたします。企業会計審議会議事規則第4条第1項にのっとり、本日の会議について、公開することとしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
【徳賀会長】
ありがとうございます。御了解をいただきましたので、本日の会議の模様はウェブ上でライブ中継をさせていただきます。なお、議事録は作成の上、金融庁ホームページにて後日公開させていただく予定でございます。
それでは、議事を始めさせていただきますが、まず、会議を始める前に事務局から留意事項がございます。また、委員の異動がございましたので、併せて説明をお願いいたします。小長谷課長、お願いします。
【小長谷企業開示課長】
事務局を務めさせていただきます、金融庁企業開示課長の小長谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
留意事項などを御案内させていただく前に、記者の皆様におかれましては、以降の撮影はお控えいただきますようお願いいたします。
本日の会議におきましては、オンラインで御参加の委員におかれましては、御発言を希望される際には、オンライン会議システムのチャット上にて全員宛てにお名前を御入力ください。そちらを確認の上、徳賀会長から指名していただきます。また、御発言される際には、冒頭にお名前をお願いいたします。
対面での御参加の委員におかれましては、名前のプレートを立てていただければ、会長から指名していただきます。なお、御発言後はお名前のプレートを元にお戻しいただくようお願いいたします。
続きまして、委員の御異動について御報告申し上げます。昨年2月に弥永真生委員が退任され、2月20日付で新たに松元暢子委員が御就任されておりますので、御紹介させていただきます。なお、弥永委員におかれましては、引き続き、会計部会、監査部会の臨時委員に御就任いただいております。
事務局につきましては、お手元の配席図をもって御紹介に代えさせていただきます。
以上でございます。
【徳賀会長】
小長谷課長、ありがとうございました。
それでは、議事に移りたいと思います。本日は、事務局より資料の説明をした後に、質疑応答、討論、討議を行いたいと思います。
それではまず、事務局より資料について説明をお願いいたします。
【小長谷企業開示課長】
それでは、資料に沿って説明させていただきます。
資料の2ページの目次を御覧ください。初めに、サステナビリティ情報の開示・保証に関する制度整備の状況につきまして、御説明いたします。その後、国際動向に触れた上で、サステナビリティ保証の基準をどのように策定していくかという点について御説明させていただきます。
3ページを御覧ください。日本では、2023年3月期から有価証券報告書でのサステナビリティ情報の開示が求められております。ただし、開示に当たって準拠する具体的な基準が定められていない、また、第三者による保証が導入されていないといった課題がございまして、これらの課題について議論していただくため、2024年3月より金融審議会のサステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループにおいて議論・検討を重ねてきたところでございます。
4ページを御覧ください。今年の1月に取りまとめられたサステナビリティワーキング・グループの報告書の概要をお示ししております。プライム市場上場企業を対象に、時価総額の大きな企業から順次、SSBJ基準に準拠して有価証券報告書を作成することを義務づけることが提案されております。また、保証に関しましては、保証業務実施者を登録制とするとともに、企業に対しては開示基準の適用義務化の開始時期の翌年から保証を受けることを義務づけることが提案されております。これらの内容を盛り込んだ金融商品取引法の改正案につきましては、4月10日に国会に提出させていただきました。また、ここにある内容の一部につきましては、必要に応じて内閣府令等において先行して手当てをしているところでございます。
5ページを御覧ください。先ほど申し上げましたとおりサステナビリティ情報の保証業務実施者については、金融商品取引法の下での登録制としまして、専門的な知識・経験や能力を有する業務執行責任者の設置といった人的体制の整備や、品質管理部門の設置といった業務管理体制の整備を求めることとしております。また、守秘義務や業務執行担当者のローテーションルールといった行為規制を導入することとしております。この業者につきましては、当面の間、金融庁が直接検査・監督することを予定しております。
8ページを御覧ください。諸外国におけるサステナビリティ開示・保証の動向をお示ししております。フランス、オーストラリアなどにおきましては、開示・保証ともに既に制度が適用開始されている一方で、ドイツや英国などでは現時点では未実施となっているところでございます。保証基準につきましては、フランス、ドイツは今後検討と記載していますが、基本的には、国際監査保証基準審議会、いわゆるIAASBが策定した国際サステナビリティ保証基準ISSA5000を基に各国において作成するものと承知しているところです。オーストラリア、英国におきましては、既にISSA5000と同等の基準が策定されております。
10ページを御覧ください。保証業務実施者が準拠すべき基準をどのように策定するかという点につきましては、金融審議会のサステナビリティワーキング・グループにおきましても議論が行われたところでございます。その報告書におきましては、このスライドの冒頭に記述したような点、すなわち、国際基準と整合性が確保された基準とすべきことなど、サステナビリティワーキング・グループにおける議論も踏まえながら、企業会計審議会において審議し、結論を出すことが適当とされているところでございます。
11ページから13ページにつきましては、国際基準の概要を参考までにお付けしております。説明は割愛させていただきます。
14ページを御覧ください。繰り返しになりますが、金融審議会のサステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループでは、保証基準については、企業会計審議会において審議し、結論を出すことが適当とされております。そこで、2つ目の四角にございますとおり、国際的な動向を踏まえ、サステナビリティ情報の第三者保証について、「国際基準と整合性が確保された基準の在り方について、必要な審議・検討を行う」ということを審議事項として、企業会計審議会に新たにサステナビリティ情報保証部会を設置することとしてはどうかと考えております。
15ページを御覧ください。新設するサステナビリティ情報保証部会の審議の方向性についてでございます。部会で御議論いただく論点の例示として、ここでは2点お示ししております。まず、1点目でございますが、我が国資本市場の国際的な信頼性を確保し、併せてグローバルに活躍する我が国の企業の活動を損なわないようにする観点からは、我が国の第三者保証が国際基準ISSA5000、ISQM1、IESSAと整合的であることが必要と考えられます。他方で、我が国の実情を踏まえて、必要に応じて国際基準を修正して運用できる仕組みとする必要もあるのではないかと考えられるところでございまして、部会ではこの点について御議論、御検討いただきたいと考えております。
また、2点目でございますが、先ほど御説明しましたとおり、時価総額3兆円以上のプライム市場上場企業については、2027年3月期からSSBJ基準に基づき開示をすること、また、翌年の2028年3月期からはサステナビリティ情報について保証を受けることが義務づけられる予定でございます。その意味では、保証基準については2027年3月を目指して利用可能とする必要があるかと考えておりまして、こうした時間軸についても部会で御議論いただければと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。
【徳賀会長】
ありがとうございました。それでは、これより委員の皆様から御意見、御質問をお伺いする討論の時間とさせていただきます。時間が限られておりますので、お一人3分程度で御意見等を頂戴したいと思います。
なお、本日の会議では、経過時間をお知らせするため、御発言から3分が経過したタイミングで事務局員よりメモを差し入れさせていただきます。加えて、御発言の順番につきましては、発言の意思を示された順番と若干前後する可能性があるかもしれませんが、あらかじめ御了承いただければと思います。
それでは、委員の皆様から御意見、御質問をお出しいただければありがたく存じます。どなたからでも結構ですが、よろしくお願いいたします。
堀江委員、よろしくお願いします。
【堀江委員】
御説明どうもありがとうございました。3点、御質問させていただければと思います。
資料でいいますと、右下の4ページ目でございますが、保証のこのボックスですけれども、保証範囲が当初2年間は限定と書かれています。これまでの資料ですと、この保証の範囲をガバナンス、リスクマネジメント、Scope1・2と具体的に示されていましたが、今度この部分が取れておりますので、何か変更が行われる可能性があるのかどうなのかということ、これが1点目です。
2点目は、同じく右下の5ページ目の資料になります。いわゆる登録制がとられるということですので、登録要件、登録拒否要件等が府令等で細かく定められるものかと思いますけれども、取消しということもあり得るわけで、つまり、登録の段階ではどうしても形式的な要件を重視してチェックせざるを得ないので、実際スタートしてみたら、実態とかなり異なっているんじゃないかというふうな問題が起こる可能性がある。そこで、こういう場合の登録取消しですけれども、自主規制機関があると、一旦、間に指導的な機能が入る余地があるかと思うんです。実際の運用に問題があるので気をつけてくださいと、要するに、イエローカードを出せる可能性があるかと思うんですけれども、金融庁の監督下での登録取消しをどのようにお考えになられているのかということが2点目です。
それから、3点目でございますが、資料の10ページ目です。これは、今回御議論いただきたいと言われているところの2点目と関連するわけですけれども、実は注がつけられておりまして、様々な基準のつくり方についてのアプローチを提案されておられます。この中で、サステナビリティ保証基準というのはつくらないといけないんだろうと思うんですけれども、いわゆる品質管理基準に相当するようなものとか、あるいは実務指針に相当するようなもの、あるいは内部統制報告制度で出ているようなQ&Aというやり方もあろうかと思います。この辺りについてある程度方向性をお示しいただかないと、恐らく新しく出来る部会でいろいろな議論が出てくるのではないかと思われます。この辺りどのように考えればいいかということについて、これが論点の2つ目で、2027年3月を目途として利用可能な状況にするとなりますと、手を広げ過ぎたり細かいところまでつくり始めると間に合わないという、こういう問題もあろうかと思います。
なお、論点の1番目ですが、必要に応じて国際基準を修正する場合、趣旨とか根幹に関わるところ、これは当然変えてはいけないということは承知しておりますけれども、国際基準とされているのは、PA、つまり、監査法人を前提とした基準になっております。我が国の場合は、監査法人以外の事業者も参入することになりますので、ある程度この辺りを考慮せざるを得ないところもあるのかなと思っています。ただ、どの程度まで考慮すべきか、これはサステナ情報保証部会で議論すべきことだと承知しております。
以上でございます。
【徳賀会長】
ありがとうございました。
まず、金融庁のほうからお答えいただきたいと思います。
【小長谷企業開示課長】
まず、1点目でございますが、資料4ページを御覧ください。ここでは保証の範囲を、2年間は限定するんですけれども、具体的にどこに限定するのかというのを記載しておりませんでしたが、特段これまでの考え方から変更は加えていないところでございます。
また、次の5ページのところでいただきました登録要件などに関する御指摘についても、おっしゃるとおりです。登録審査の段階では府令に記載されるであろう登録拒否要件に沿って形式的な面を重視してチェックすることにはなろうかと思いますけれども、仮に登録後に登録要件・登録拒否要件を満たさないような場合になってきたときには、当初、自主規制機関は置かないとしておりますので、まずは金融庁のほうで業者のチェックをしまして、いきなりレッドカードということではなくて、業務改善命令なども挟みながら、それでも改善しない場合にその次のより厳しい措置に移っていくということかと考えております。
【反町開示業務室長】
続きまして、3点目についてお答え申し上げます。堀江委員がおっしゃったとおり、サステナビリティ保証基準につきましては、監査法人以外も使うものになるということを踏まえ、また、時間軸につきましても、3兆円以上の企業については、2028年3月期から保証が始まるということで、それに間に合うように2027年3月を目指してつくっていくということが大事になってこようかと思っております。
その上で、本日サステナビリティ情報保証部会の設置が認められましたら、我々として、こういったやり方がより望ましいんじゃないかという、もう少し具体的な案もお示しできたらと思っておりますが、いずれにいたしましても、審議会というハイレベルな場において細かい文言調整までしてしまいますと少し時間がかかってしまうことも考えられますので、時間軸はしっかり意識しながら検討していきたいと思っております。
【徳賀会長】
堀江委員、いかがですか。
【堀江委員】
ありがとうございました。承知いたしました。
【徳賀会長】
先ほどお話しになっていたプライベートセクターでのチェックのようなことはどのように考えておられるかということです。金融庁だけでなく。
【小長谷企業開示課長】
当面、自主規制機関を置かないこととしておりますので、当面は金融庁におけるチェックということになろうかと思いますが、仮に今後、PAのみならずのNon-PAの参入も進んできて自主規制機関を置くということになれば、御指摘いただいたような民間ベースでのチェック、自主規制機関によるイエローカードというところも当然検討していきたいと考えております。
【徳賀会長】
よろしいでしょうか。
【堀江委員】
はい。
【徳賀会長】
では続きまして、引頭委員、お願いいたします。
【引頭委員】
ありがとうございます。引頭でございます。
御説明いただいた方向性は、私はこちらでよろしいのかなと思っております。部会の設置についてもよろしいかと思います。
先ほど堀江委員のほうから御指摘もありましたが、今回、保証の担い手として非監査法人も可能となるということが、とても大きなことと思っております。先ほどの御説明でありましたように、当面は金融庁のほうで検査とか監督とかを行っていくというふうにされています。この点について質問と確認があります。
まず、金融庁もリソースが無限にあるわけでなく、そうした中で体制についてどのようになっているのかということと、それから、先ほど自主規制機関としての協会という話があり、公認会計士協会のほうで会員の皆様に対していろいろ教育等をされていたと思うんですけれども、非監査法人にについて金融庁のほうではどのようにお考えなのか、以上2点お願いいたします。
【徳賀会長】
よろしくお願いします。
【小長谷企業開示課長】
ありがとうございます。まず1点目、金融庁のリソースの点は、御指摘のとおり無限ではないところですので、今回監督対象の業者が増えるということに伴って体制の強化はしていきたいと思っておりますが、同時に、まだ確定というわけではございませんけれども、既存の、例えば監査法人の監督などを行っている職員のノウハウなども何らかの形で活用することで保証業者への監督は対応していきたいと考えているところでございます。
【徳賀会長】
引頭委員、いかがでしょうか。
【引頭委員】
体制については分かりましたが、教育についてはいかがでしょうか。これが2番目の質問でした。
【反町開示業務室長】
失礼しました。教育につきまして申し上げます。今回サステナビリティ保証業務実施者に対しては、業務執行担当者に必要な能力・知識・経験が備わっているか、こういったところをしっかり見ていくこととしております。この点は、監査法人、監査法人以外のいずれであっても、そういった知識・経験・能力が備わっているかというのはよくしっかり見ていきたいと思っております。具体的なところは、今後、内閣府令等において定めていくところもございますので、その内容につきましてはしっかり検討していきたいと思っております。
【引頭委員】
よろしいですか、少しだけ話しても。
【徳賀会長】
どうぞ。
【引頭委員】
ありがとうございます。金融庁からの御回答よく理解いたしました。
1点目の体制のことについてはそうかなと思います。
2点目の教育に関しては、やはり保証をつけるということになりますと、利用者側からは、非監査法人であっても、当然監査法人であっても、同等の品質、それを持っているものだという受け止めになるかと思います。そうなりますと、今までこうしたことをしてなかった者が参入されてくるということでございますので、ぜひいろいろな気づきであったり、何か課題があったり、事例があったりした場合に、新たに保証業務を担う非監査法人の参入者の方々にもよく周知していただいて情報が共有されるように、お願いしたいと思いました。
以上でございます。
【徳賀会長】
ありがとうございます。では続きまして、小倉委員、よろしくお願いいたします。
【小倉委員】
小倉です。企業会計審議会にサステナビリティ保証部会を設置することと、国際基準と整合的な基準を作成していくということには同意をいたします。その上で、今後基準開発を進めていく上で3点コメントをさせていただきたいと思います。
1点目は基準の策定時期です。御説明のとおり2028年3月期から保証が義務化されるということを踏まえて、遅くとも2027年3月までに新基準等が利用可能となるように基準開発を進めるべきと考えます。企業や保証業務実施者の準備期間等を考慮しますと、それより早い時期に確定していただくことが望ましいとは考えております。
2点目は基準の内容です。我が国基準の開発に当たっては、原則として国際基準に沿ったものとすべきと考えております。国際基準ISSA5000はグローバルベースラインとなる基準となっており、国際的な監査事務所のネットワークではこれを基礎としてメソドロジーの開発が既にされております。現状で日本独自で修正することが必要となる要求事項があるのかは不明ですが、修正が必要なケースがあれば、修正して運用できる仕組みが必要だとは考えます。例えばISSA5000では審査は必ず必須とはなってございません。監査基準も、日本では全ての監査証明業務に審査をというふうになっていますが、一例ですけれども、そういったところは修正が必要かどうかというあたりは部会のほうで議論が必要かなと思っております。
3点目は基準策定のあり方です。基準策定については幾つかの方法があると考えますが、2027年3月またはそれより早期という短い期間で利用可能な基準を開発するためには、これまでもIAASBやIESBAと強力に連携しており基準開発に実績があるとともにリソースが確保されている日本公認会計士協会と連携することが重要と考えております。協会は既にISSA5000と整合する実務指針及びISQM1と整合する報告書を一定のデュープロセスを経て2026年3月に公表しております。IESSA、倫理規則と整合する日本の倫理規則も昨年公開草案を公表しているところです。協会が策定した基準をベースとして、様々なバックグラウンドを持つ委員で構成されるサステナビリティ保証部会で内容の確認を行い、最終的な基準は、会計士協会が策定したものを告示指定するというような方法もあるのではないかと思います。企業会計基準もそうした方法がとられていると理解しておりますので、そうした基準策定のあり方についてもぜひ御検討いただければと思います。
私からは以上です。
【徳賀会長】
ありがとうございました。基準の策定時期、それから内容、それから策定の仕方について御質問が含まれていたと思いますが、いかがでしょうか。
【小倉委員】
意見です。
【徳賀会長】
意見ですか。分かりました。それでは、御意見拝聴いたしましたので、これは今後の検討の中で生かさせていただくということにさせていただきます。
【小長谷企業開示課長】
1点だけコメントさせていただきます。基準策定のあり方についてですが、今回この保証に関しては、監査法人のみならずNon-PAと呼ばれる方々も参入してくる、そういうことを可能とする登録の仕組みとしておりますので、その点も考慮に入れた基準策定のあり方とする必要があるかと、事務局としては考えております。
【徳賀会長】
よろしいでしょうか。
【小倉委員】
じゃあ、ちょっと。
【徳賀会長】
どうぞ。
【小倉委員】
御説明ありがとうございます。会計士、監査法人だけではなくNon-PAということで、サステナビリティ情報保証部会のメンバーの方はそういったことを配慮されるというふうには理解をしております。
以上です。
【徳賀会長】
ありがとうございました。では続きまして、金子委員、お願いいたします。
【金子委員】
ありがとうございます。事務局提案の国際基準と沿った方向での基準の策定、そして、それを検討するサステナビリティ情報保証部会の設置に賛成いたします。
サステナビリティ情報の開示と保証は重要なテーマであると思っております。ただ、企業価値向上につながるとともに、関係者に過度な負担をかけない制度にしていただきたいと考えております。その理由としては、開示情報が増えているということ、株主総会前の有価証券報告書の提出の要求も強まっており、企業と監査人の負担は大きくなっているからです。また、国際的にもかなり見直しが起きていると聞いておりますので、我が国としてもこういう世界の動きをしっかり見ながら、過度な負担なく、かつ実のある開示と保証になる制度と運用としていくことが非常に大事なことだと考えます。横並びの開示ではなく、自社らしさを表現できるような制度が望ましいと思います。
具体的な論点の「必要に応じて国際基準を修正して運用する点」については、これからの検討になる点もあると思いますが、セーフハーバー・ルールについては、要件立証の負荷が大きくなり過ぎないような制度としていただきたいと考えます。また、保証範囲については、3年目以降に見直される可能性もあるようですが、この点も今後の状況を踏まえて慎重に判断することが必要だと考えます。サステナビリティ情報は、財務情報の精緻さとはかなり異なる部分がありますので、合理的保証が可能なのか、あるいはScope3の保証が実効性あるものとなるのかということについては、慎重に判断すべきと考えます。
2点目の保証基準の公表時期は、なるべく早い時期に公表すべきと考えます。現在、企業側では、開示範囲の整理、データの精緻化、指標が適切か、保証に耐え得るかといった観点での検討であり、さらに、海外を含む子会社等への指導、それからシステム開発などに取り組んでいると考えます。これがやり過ぎになったり、手戻りにならないためにも、保証基準はなるべく早く公表することが必要と考えます。
最後に、基準のあり方ですけれども、国際基準と整合的なものをつくることに賛成です。公認会計士以外の方が保証業務に携わるということになりますけれども、保証にとって独立性や品質管理は非常に重要な点です。同じ保証ですので、財務諸表監査と同等の品質管理や独立性とすることが必要と考えます。
それから、国際基準の改訂は頻繁に起きる可能性があります。サステナビリティ保証基準と監査基準との整合性は必要ですが、整合性をとる方法は10ページの注のように幾つかの方法が考えられますので、国際基準の改訂に柔軟に対応できるような形で、監査基準と整合性ある基準の設定を考えていくことが必要であると考えます。
以上です。
【徳賀会長】
ありがとうございました。金子委員からは、複数の論点について具体的な御意見を承りました。こちらで回答することは今回はなしということでよろしくお願いいたします。
続きまして、田代委員、よろしくお願いします。
【田代委員】
ありがとうございます。おおむね御提案に賛成です。1つだけ皆様もおっしゃっていた保証の担い手のところで、監査法人以外の第三者を保証業務提供者に登録して使っていいというところが、ほかの国のことが書いてある8ページを見ますと、監査法人だけにしている国とそのほかの保証業務提供者を含めている国とあることからすると、監査法人以外を入れている理由があると思うんですね。
恐らく、開示を始めて、どこの保証業務提供者にお願いするかというときに、今までお世話になっていた保証人が何となく安心かなと考える民間企業は多いのかなと。監査法人以外にお願いしたいと思う企業もそれなりにあると思いますので、その道を選んだ企業が不利にならないように、品質の担保も含めて情報の偏りがないように、先ほど教育というのもありましたけれども、担い手の教育がしっかり行き渡るようにというものを見ていくというのが非常に大切だと思います。これは意見とお願いなんですけれども、そこをよろしくお願いいたします。
【徳賀会長】
ありがとうございました。田代委員から保証の担い手に関する御意見を承りました。よろしいでしょうか。
続きまして、阪委員、よろしくお願いいたします。
【阪委員】
御説明ありがとうございます。今お示しいただいている2つの方向性について申し上げます。
日本のサステナビリティ開示基準であるSSBJ基準が、国際基準であるISSB基準と整合的に策定されており、グローバルに比較可能な情報が開示されることを意図したものであることから、保証基準においても国際基準と整合的なものとする方向性に賛同いたします。また、SSBJ基準においても日本特有の法制度・実務に配慮して独自の取扱いが定められていることもあり、保証基準においても必要に応じて修正などを検討できる余地を残したほうがいいと感じております。日本企業の開示・保証の実務のレベルが、サステナビリティ関連財務情報開示の目的に沿ったものとなり、グローバルなレベルに収れんされるようなものとなることが望ましいと思っております。
また、2点目の時期について、SSBJ基準を早期適用する企業、保証報告書が付されているものが既に出てきている中で、早期に保証の基準が求められていると感じますので、2番目の論点についても賛同いたします。
私からは以上です。ありがとうございます。
【徳賀会長】
よろしいでしょうか。阪委員、ありがとうございました。御意見承りました。
続きまして、井口委員、お願いします。
【井口委員】
御指名いただきありがとうございます。資料の御説明、ありがとうございました。
最終ページにありますサステナビリティ情報保証部会の審議の方向性について意見を申し上げたく思います。既に金融庁さんのサステナビリティ情報の開示と保証のあり方のワーキング・グループで申し上げたことではありますが、最初の黒丸のところにつきましては、複数の保証基準の採用による投資家の混乱のリスクを避ける必要があること。それから、これは阪先生もおっしゃいましたが、開示において海外投資家から信認されるISSB基準に準拠した基準が採用される中、この開示基準との親和性も踏まえ、御記載にあるように、IAASB等が策定した国際保証基準等のみを採用することが妥当と考えております。
また、サステナビリティ保証でも、財務諸表監査と同様、保証人と企業との利益相反の管理、これが生じるということで財務諸表と全く同じ課題が生じるリスクを抱えていると思っておりますので、この意味でも、これまでの財務諸表監査での教訓を踏まえ策定されてきた品質管理基準、倫理・独立性基準を含む国際保証基準の採用は重要と考えております。
あと、サステナビリティ保証基準の策定プロセスに関しましては、原則、国際保証基準に従った形としつつ、新しくできるサステナビリティ保証部会の公開の場で議論して、必要ならば調整あるいは追加で日本基準独自の基準を設けるといった、監査基準と同様の仕組みが望ましいものと考えております。
2つ目の黒丸の時期につきましても、賛同いたします。
以上でございます。ありがとうございました。
【徳賀会長】
井口委員、御意見ありがとうございました。承りました。
では続きまして、松岡委員、よろしくお願いします。
【松岡委員】
発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。資料の御説明もありがとうございます。まずは、今回、保証基準が国際基準に整合する基準とすること、また、サステナ情報部会の設置、そしてその議論の方向性については、おおむね賛同をさせていただきたいと思います。その上で、主にサステナビリティ開示の保証のあり方について2点だけ触れさせていただければと思います。
1つ目は、保証の運用・実務面の考慮についてです。先ほども御指摘がございましたけれども、保証業務実務者によっては、保証のために大量の証跡提出を求められる可能性などの実務面での負担についてやや懸念をしております。特に企業側では、来るコーポレートガバナンス・コードの改訂や法制審議会で議論されている制度変更など、複数の制度改正への対応が同時並行的に走ることが見込まれております。そうした状況の中で、保証対応による過度な負担というのは、結果的に開示の品質確保、またはほかの制度対応への影響も出かねません。従いまして、制度設計が実務として実際に回るのか、そして今申し上げた証跡要求の水準、また、その運用におけるばらつき、こういったことも含めて十分に検証いただき、整合性のあるような形で御対応いただければというのが一つでございます。
2つ目は、先ほど来御指摘もございます保証業務実務者に関してです。今回、登録制ということで監査法人以外のプレーヤー、業者も参入されるということですけれども、制度の信頼性はやはり登録業者に対して当局がどこまで実効的に審査・監督をでき得るかというところにかかっていると考えております。登録要件の明確化とともに、登録後のモニタリング、そして問題が見られたときの是正措置及び必要に応じての問題についての周知、これが形式的だけではなく、実質的に継続的に機能するということが重要だと思っております。
私からは以上でございます。ありがとうございます。
【徳賀会長】
ありがとうございました。開示保証のあり方や登録制について御意見を承りました。金融庁のほうからモニタリングについて、若干でも御説明ありますか。
【小長谷企業開示課長】
今、松岡委員から御指摘いただきました点、いずれもごもっともかと思っております。登録要件の明確化はもちろん法令の中で図ってまいりますし、登録後のモニタリングや、問題があった場合の是正措置、あるいは、再発防止という観点からだと思いますが、どのような問題があったかの周知など、そういった点も継続的に行えるように体制を考えていきたいと考えております。
【徳賀会長】
よろしいでしょうか。
【松岡委員】
はい。ありがとうございます。
【徳賀会長】
ありがとうございました。ほかに発言のある委員はいらっしゃいますか。よろしいですか。
以前に発言された方で、もっと何か発言したいという方がおられますか。おられないですか。ありがとうございます。
それでは、皆様から様々な有益な御意見、議論をいただきまして、誠にありがとうございました。それでは、先ほどの御意見等を聞いておりますと、特別な反対意見等は出ていないように思いますけれど、念のために、サステナビリティ情報保証部会の設置についてお諮りをしたいと思います。
企業会計審議会議事規則第8条第1項においては、会長が必要と認めたときには、審議会に諮って部会を置くことができると規定されております。新たにサステナビリティ情報保証部会を設置することについて、御承認いただくということでよろしいでしょうか。
【徳賀会長】
ありがとうございます。それでは、御承認いただいたということで、そのように決定をさせていただきます。
次に、このサステナビリティ情報保証部会長の指名を行いたいと思います。こちらも企業会計審議会令第6条第3項で、部会長は会長が指名することとされております。つきましては、阪智香委員にサステナビリティ情報保証部会長をお願いしたいと考えております。よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。
また、この、この情報保証部会のメンバーにつきましても、これも同じく企業会計審議会令、項が違いますけれども、第6条第2項において、会長が指名することとなっておりますので、事務局と相談の上で後日決定をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、以上をもちまして、本日の議事を終了させていただきます。本日は、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございました。
これにて閉会いたします。
以上
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