平成12年8月23日
金融庁

企業会計審議会総会議事録について

企業会計審議会総会(平成12年7月28日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画部企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会総会議事録

日時:平成12年7月28日(金)午後3時00分~午後3時52分

場所:中央合同庁舎第4号館4階共用第一特別会議室

○若杉会長

定刻になりましたので、これより企業会計審議会の総会を開催いたします。

委員の皆様には御多忙中御参集いただきまして、まことにありがとうございます。皆様御承知のことと存じますが、本日は、当審議会が7月1日に発足しました金融庁に移管されまして初めての総会でございます。

本日は、金融再生委員会の宮本総括政務次官に御出席をいただいておりますので、最初にごあいさつを頂戴したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○宮本金融再生総括政務次官

金融再生総括政務次官の宮本でございます。7月4日の森第二次内閣の発足に伴いまして、村井前次官の後任として就任いたしまして、主に金融庁の所管事項を担当することになっております。

本日は、企業会計審議会の総会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げたいと思います。

金融庁は、中央省庁等改革の先陣を切りまして、金融監督庁と大蔵省金融企画局が統合されて設立されました。これによりまして、制度の企画立案から検査・監督・監視までを一貫して担当することになりました。

金融を取り巻く環境は、IT革命や金融・経済のグローバル化の進展など大きく変化しており、多様な金融商品・サービスが普及する中で、利用者の自己責任原則に基づく、公正・透明な証券・金融市場を構築していくためには、国際的に遜色のない企業会計・ディスクロージャー制度の整備は不可欠であると考えております。このような意味から、企業会計審議会は、企業会計の基準及び監査基準の設定、企業会計制度の整備改善等について審議を行う重要な審議会であると認識いたしております。

当審議会は、これまで多くの会計基準等を設定してこられたと承っておりますが、特にここ数年においては国際的な動向を踏まえまして、数多くの基準の見直しについて精力的に御審議をいただき、また、連結会計基準の改訂や金融商品の会計基準の設定を行うなど、企業会計制度の整備改善に多大な貢献をいただいているところでありまして、この機会に厚く御礼を申し上げたいと思います。

今後の審議におかれましても、委員の皆様方に一層の御協力をお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私のあいさつとさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○若杉会長

どうもありがとうございました。宮本総括政務次官には、この後御予定があるとのことでございますので、ここで御退席なさいます。総括政務次官にはどうもまことにありがとうございました。

○宮本金融再生総括政務次官

どうもありがとうございました。よろしくお願いします。

○若杉会長

それでは続きまして、日野金融庁長官からごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○日野長官

企業会計審議会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。

ただいま宮本総括政務次官のごあいさつにもございましたように、去る7月1日に、中央省庁等改革の先陣を切りまして、金融監督庁と大蔵省金融企画局が統合され、金融庁が発足いたしました。

振り返りますと、金融監督庁が発足いたしました一昨年、平成10年6月当時は大変深刻な金融不安が発生しておりまして、極めて厳しい金融環境のもとにありました。こうした中、私は、金融監督庁の発足に当たりまして、明確なルールに基づく「公正で透明な金融監督の確立」、このような金融監督の基本となる「厳正で実効性ある検査の実施とモニタリングの充実」等、5つの柱を業務運営の基本として掲げまして、以降、職員一丸となって我が国金融システムの再生と安定を初めとする諸課題に取り組んでまいりました。この間、金融再生法等の施行等、制度面での改正等もありましたが、我が国の金融システムは一頃に比べ格段に安定してきております。

しかしながら、預金等全額保護の特例措置の終了を控えまして、より強固なシステムを構築することが求められており、また、金融技術や情報通信技術の発達に伴いまして、金融商品・サービスの内容が多様化し、異業種から銀行業への参入等といった新たな動きが起こっており、これらへの適切な対応も求められております。こうしたことから、金融庁発足に当たりまして、新たに追加された機能・特色を踏まえ、引き続き我が国金融行政に対する内外の信任の維持を図っていくため、金融行政の理念を改めて問い直し、これに基づいて行政運営に当たって依るべき基本的考え方を取りまとめ、内外に表明したところでございます。

この基本的な考え方について申し上げますと、第1は「安定的で活力ある金融システムの構築」であります。今後の預金等特例措置の終了等を踏まえまして、一層の金融システムの安定性の確立を図り、より強固な金融システムを構築することとともに、競争を促進し、活力ある金融システムの構築を図ることとしております。

第2は「時代をリードする金融インフラの整備」でございます。金融技術や情報通信技術の発達等に伴い、多様な金融商品・サービスの開発や、利便性の高い金融市場を目指す資金の移動が今後も進むであろうことを踏まえ、利用者にとって一層利便性が高く、国際的にも重要かつ安定的な地位を保持し、ニューミレニアム時代をリードする金融インフラの整備を図ることとしております。

第3は「利用者保護に配慮した金融のルールの整備と適切な運用」であります。多様な金融商品・サービスが普及する中で、利用者が自己責任原則のもとで安心して取引を行うための前提として、金融商品・サービスの利用者保護の環境整備を図ることとしております。このため、利用者を保護するためのルールの整備と適切な運用を行うとともに、消費者教育の充実を図ってまいりたいと思っております。

第4は「明確なルールに基づく透明かつ公正な金融行政の徹底」であります。金融庁は、金融監督庁時代に引き続き、市場規律と自己責任原則を基軸とした、明確なルールに基づく透明かつ公正な金融行政の徹底を図り、金融行政を実施する各段階において説明責任を果たすように努めてまいりたいと思います。このため、検査・監督・監視の各分野における金融行政の効率性・実効性の向上を図り、さらなるルールの明確化や行政手続面での整備を行い、広報活動を充実することとしております。また、金融機関のディスクロージャーをより一層推進してまいります。

第5は「金融行政の専門性・先見性の向上と体制整備」でございます。金融環境の激しい変化に迅速かつ的確に対応するため、金融行政における専門性・先見性の向上に努めることとし、このような観点から、金融大学校の設立も視野に入れて職員の研修の充実等を図り、専門知識と幅広い視野を有する人材の育成・確保、金融行政に係る体制整備に努めることとしております。

第6は「外国金融当局との連携強化と国際的なルール策定への積極的な貢献」でございます。金融機関活動や金融取引の国際化に的確に対応するため、外国金融当局との協力関係を緊密化し、情報交換等を促進するほか、国際的なルール策定に積極的に貢献するとともに、世界に向けた情報発信を拡大することとしております。

以上、6つの基本的な考え方に沿って、これからの金融庁の運営に取り組んでいくこととしております。

金融行政の課題は、先ほど申し上げましたようになお山積しておりまして、金融庁に課せられた使命を果たしていくためには、これからも不断の努力が不可欠であり、気を緩めることなく業務に当たっていく所存でございます。

ただいま申し上げました「時代をリードする金融インフラの整備」を初めとする基本的考え方のもとで、企業会計審議会は、公正な金融・証券市場を支えるインフラストラクチャーである企業会計制度の整備改善の役割を担っていただいている重要な審議会でございます。委員の皆様方には、これまでの御尽力に御礼申し上げますとともに、今後とも一層の御協力をお願い申し上げまして、私のあいさつとさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

○若杉会長

長官、どうもありがとうございました。

ここで、せっかくの機会でございますので、本日御出席いただいております金融庁の方々を御紹介いただきたいと思います。

大藤参事官の方から紹介していただきますので、よろしくお願いいたします。

○大藤参事官

では、まず浜中次長でございます。

○浜中次長

浜中でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○大藤参事官

乾総務企画部長でございます。

○乾総務企画部長

乾でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○大藤参事官

藤原審議官でございます。

○藤原審議官

藤原でございます。よろしくお願いします。

○大藤参事官

渡辺審議官でございます。

○渡辺審議官

渡辺でございます。よろしくお願いいたします。

○大藤参事官

三國谷東京証券取引所監理官でございます。

○三國谷取引所監理官

三國谷でございます。よろしくお願い申し上げます。

○大藤参事官

有吉企画課長でございます。

○有吉企画課長

有吉でございます。よろしくお願いいたします。

○大藤参事官

企業開示参事官の大藤でございます。6月まで大蔵省金融企画局参事官として当審議会の事務局を担当させていただいておりましたが、引き続き事務局を担当させていただきます。どうかよろしくお願いいたします。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

それでは、これより本日の議事に入ります。

本日の議事は、主に、当審議会が金融庁に移管されましたことに伴いまして、審議を引き継いでいくために必要な所要の手続的なことをお諮りすることとなっております。

まず、審議会の運営に関する事柄でございますが、基本的な事項は、お手元に参考としてお配りさせていただいております企業会計審議会令に定められておりまして、その他の事項は、会長が審議会に諮って定めるということになっております。

今般、当審議会は、金融再生委員会組織令に基づきまして金融庁に改めて設置された形になっておりますので、この際、議事の運営に関する事柄をお諮りしたいと存じます。

私といたしましては、今後も基本的に従来と同じように運営してまいりたいと考えておりますが、一応議事の運営に関する事項を文章にいたしましたものを「議事規則(案)」及び「部会規程(案)」として、お手元に配付させていただいております。

内容的には、特にこれまでと運営が変わるといった事柄ではございませんが、企画調整部会は定例的に開催することにつきまして御了解をいただいておりましたので、この際、部会規程におきまして、企画調整部会を常設の部会といたしております。

また、先のことでございますが、平成13年1月の省庁再編に合わせまして施行される企業会計審議会令の改正が既に公布をされております。改正政令では、部会長が部会の議長となるといった事項が政令で定められており、議事規則及び部会規程として必要がなくなる事柄もございますので、これを整理した平成13年1月からの案もお示しいたしております。一応このような形でもって定めたいと思いますので、どうぞ御了承いただきたいと思います。

今申しましたようなことは、ここで皆様の御承認をいただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。よろしいですか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○ 若杉会長

どうもありがとうございました。

それでは早速ですが、当審議会に企画調整部会、第一部会、第二部会という常設部会を置きまして、そのほかに固定資産部会を設置することといたしたいと思います。また、審議事項につきましては、5月12日の総会でお決めいただきましたとおり、第一部会では今後「企業結合会計」を御審議いただき、第二部会では引き続き「監査基準の一層の充実」について御審議いただきます。固定資産部会では「固定資産の会計処理」を第一部会から引き継いで御審議いただきたいと思います。

それでは次に、部会長、部会長代理を私の方から指名させていただきます。

企画調整部会は、私が部会長を兼ねることといたしまして、部会長代理は安藤委員にお願いいたします。

第一部会は、部会長を斎藤委員に、部会長代理を神田委員にお願いいたします。

第二部会は、これまでと同様、引き続きまして部会長を脇田委員に、部会長代理を宮島委員にお願いいたします。

固定資産部会につきましては、部会長を辻山委員に、部会長代理を中島委員にお願いいたします。なお、辻山委員は本日は所用のため欠席いたしております。

部会長、部会長代理の委員の方々には、今後とも部会審議の運営をよろしくお願いいたします。

それでは、せっかくの機会でもございますので、各部会長から一言ごあいさつをいただきたいと思います。

まず、企画調整部会は私が部会長でございますので、一言申し上げます。企画調整部会は、この総会終了後早速開催が予定されておりますが、企業会計に関する内外の状況や、新たな課題などにつきまして幅広く意見を頂戴し、委員の方々のお力をおかりいたしまして、なるべく迅速に対処方針を審議してまいりたいと、こんなふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、まず最初に斎藤部会長、一言お願いいたします。

○斎藤委員

斎藤でございます。御指名といいますか、御下命でありますので、お引き受けをいたします。ふつつかでございますけれども、御指導とお力添えを得て大任を果たしてまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○若杉会長

続きまして、脇田部会長、お願いいたします。

○脇田委員

脇田でございます。ただいま第二部会長を御指名いただきました。非力ではございますけれども、全力を尽くして任務を務めたいと思います。各委員の皆様方、また事務局各位の御支援を得まして、つつがなく監査基準の充実にかかわる問題点で、監査基準の見直し作業を続けさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

○若杉会長

お二人の部会長、どうもありがとうございました。

委員の皆様の部会への所属につきましては、お一方ずつ御指名すべきところでございますが、時間の関係もありますので、お手元に各部会の所属委員の名簿をお配りしてございますので、これをご覧いただきまして確認していただきたいと、こんなふうに考えております。

なお、臨時委員の方や幹事の方につきましては、今後、部会長とも相談の上で異動あるいは追加もあるかと思いますので、とりあえず今回は委員だけのものを参考に配付させていただきました。各部会全体の構成が決まりましてから、改めて正式な名簿を送らせていただきたいと思います。

以上をもちまして、当審議会の議事の運営に関する事柄につきましてのお諮りすることは終わりますが、ちょうどよい機会でございますので、最近の企業会計等をめぐる内外の状況につきまして、事務局の方から御紹介をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大藤参事官

それでは、お時間をいただきまして事務局の方から、最近の企業会計等を巡る状況についてということで、主に国際的な動向等を中心に簡単に御報告させていただきたいと思います。

まず、国際会計基準委員会(IASC)の動向について説明させていただきます。資料は2をご覧いただきたいと思います。皆様御承知のとおり、IASCにつきましては、従来各国の公認会計士団体から構成される組織でございましたが、現在、各国の基準設定主体と連携を図り得る強力な組織ということで、現在組織の改革が進められているところでございます。

組織改革につきましては、戦略作業部会、平松委員も御参加されておりました戦略作業部会が昨年11月にまとめました「IASC理事会への勧告」と題する報告書に沿って組織の見直しを行いました結果、資金調達・運営の監視・理事等の任命など運営面を担当する評議会と、公開草案・基準等の公表・承認など技術面を担当する理事会の2つを中心に、従来よりあります解釈委員会に加えまして、基準勧告委員会を設けることになっております。新しい組織の概略図につきましては、資料2-1ということでお配りしておりますので、これを御参照いただきたいと思います。

このようなIASCの組織改革に伴いまして、定款(Constitution)の改正が議論されました結果、新しい定款が3月に理事会で承認されまして、続いて5月に総会において承認されております。新しい定款におきましては、IASCの目的は、世界の資本市場の参加者に対し、その意思決定に資するような高品質で透明かつ比較可能な財務情報を提供できるように、高品質で理解しやすく、実施可能な一組のグローバルな会計基準を開発することとされておりまして、また、これらの基準の利用の促進と厳格な適用を図るとともに、各国の会計基準と品質を維持しつつ統合することを目指すというふうにされているところでございます。

それでは、資料の2-1に沿いまして、新しい組織の概要について簡単に御説明させていただきます。

まず、評議会についてでございます。

これにつきましては、先ほどもお話し申し上げましたように、資金調達・運営の監視・理事会メンバーの任命等運営に責任を持つ組織でございます。評議会を構成いたします評議員は、地域・出身分野を考慮しつつ、19名が任命されるということになっておりまして、既に御承知のとおり5月22日に公表されておりまして、うち2名が日本より任命されているところでございます。1名は三井物産副社長でございます福間年勝氏でございまして、もう一方は公認会計士の田近耕次氏でございます。また、議長は前米国FRB議長のポール・ボルカー氏が務めるということになっております。評議員のリストにつきましては、資料の2-3ということでお配りしてございますので御参照ください。

なお、評議会の第1回会議は6月28日にニューヨークにおいて開催されております。そこで、理事会議長にASB(英国会計基準審議会)の議長でございますデイビッド・トゥイーディー氏が任命されているところでございます。また、評議会の中に理事選出のための小委員会と資金調達のための小委員会が設けられたところでございまして、それぞれの小委員会を中心にいたしまして、今後理事の選出あるいは資金調達方法の検討等が進められていくことになると思われます。

次に、評議会と並びます中心的な組織でございます理事会について御説明申し上げます。

理事会は、ここにも書いてございますように、主に基準及び公開草案の公表、解釈指針委員会によって作られます解釈指針の承認といった任務になるということになっておりまして、国際会計基準の策定・改訂はまさにここを中心に進められていくということになるわけでございます。

理事会につきましては、12名の常勤者と2名の非常勤者の合計14名から構成されるということになっております。その常勤者のうち7名はリエゾン・メンバーになるというふうにされているところでございます。出身分野別の内訳というものも想定されているところでございまして、明らかになっているところでは、最低5名が監査経験者、3名が財務諸表作成者、3名が財務諸表利用者、1名が学界からということになっているわけでございます。これら最低の数を足しますと12名ということでございますので、さらに14名との差は2名ということでございまして、今後こういうような出身別の内訳を念頭に置きながら、人選が進められるということになるわけでございます。理事の任期は5年ということで、1回の再任が認められるということになっております。

なお、14名のうちの7名のリエゾン・メンバーでございますが、リエゾン・メンバーにつきましては、IASと各国の国内基準の統合を促すために、各国基準設定主体との連絡機能を果たす責務が期待されるということになっております。ただ、国内基準設定主体において議決権を有するメンバーであることは要件とはされていないところでございます。

先ほど申しましたように、評議会におきまして既に理事会議長として英国のトゥイーディー氏が任命されておりますが、残りの理事13名につきましては、今後、理事選出のために設けられました小委員会を中心として、選考作業が進められることになるわけでございます。年内には選考を終えることが見込まれているところでございます。理事の選考基準としては、財務会計に関する高度の技術的能力と知識、分析能力、コミュニケーションスキルと作業言語としての英語力等々の事項が掲げられているところでございます。

理事につきましては、主に個人的能力、資質ということで選考されることになっておりますが、常勤者として理事になる方につきましては、経済的・身分的な独立性が求められているところでございまして、出向契約や任期満了後に出身母体に帰任するというような約束をするということは禁じられているところでございます。

次に、資料の2-1の左下の方にございます解釈指針委員会でございますが、解釈指針委員会につきましては、従来のIASCでもあった委員会でございまして、これにつきましては大幅な変更はないところでございます。この委員会におきましては、基準を解釈する上での指針を作成するということでございまして、評議会により任命される任期3年の委員12名で構成されることになっているわけでございます。

続きまして、右下に書いてございます基準勧告委員会でございます。基準勧告委員会につきましては、評議会により任命される任期3年の委員約30名で構成されるということになっております。国際的な財務報告に利害を有するさまざまな地理的及び職業的な背景を持つ個人及び団体からの参加者で構成されるということになっております。理事会のテーマの決定や作業の優先順位に助言を与え、基準設定に関して団体または個人それぞれの見解を伝え、その他必要な助言を行うということにされておりまして、いわゆる理事会と一体になって基準の策定・改訂を行っていくということでございます。

以上、IASCの組織改正と定款変更について御報告申し上げましたが、この新体制は早ければ来年1月にスタートする見込みということでございます。定款上は6月末までの猶予期間があるわけでございますけれども、一番早いケースで来年1月にスタートするということでございます。今後の理事の人選、あるいは資金調達方法の検討等のいかんにもよると思いますが、そういうような日程になっているわけでございます。

以上が、IASCの動向についての御報告でございます。

引き続きまして、IASと非常に関係が深い証券監督者国際機構の関係でございますが、証券監督者国際機構によりますIASに関する決議というものが行われておりますので、この点についても御報告させていただきます。

決議の内容につきましては、資料の3ということでお配りいたしております。

証券監督者国際機構(IOSCO)は、過去10年以上にわたりまして、コメントレターの発行を通じましてIASCの基準設定活動に関与してきておりますが、1995年には国際的な資金調達で利用される財務諸表に適用されるべき会計基準として、最低限有しているべき一連の項目ということで、いわゆるコア・スタンダードと言われるものでございますが、コア・スタンダードをIASCに対して示しまして、これに関する基準の作成作業が終了したならば、クロスボーダーにおけるIASC基準の利用について検討するということを約束しておったわけでございます。

このような中で、IASCにおきましては、一昨年の12月にIASの第39号の金融商品に関する検討を終えまして、さらに投資不動産につきましても本年3月の理事会において承認したというところでございます。

そこで、5月中旬にシドニーで開催されましたIOSCOの総会におきまして、資料3ということでお配りしてございますような、IASに関する決議がなされたところでございます。内容につきましては、一言で言いますと、IOSCOのメンバーに対しまして、クロスボーダー、入境してくる多国籍の発行体が、IASC基準として決められましたもののうち30が指定されておりますが、30のIASC基準を使用することを認めるよう勧告するというものでございます。なお、これには必要がある場合には、各国におきまして調整・追加的開示・解釈といった追加的措置をとることが認められているところでございまして、特段の事情がある場合には適用免除も例外的に認められるということになっております。

なお、勧告の中で留意すべき点といたしましては、勧告の対象となる基準が、今お話し申し上げましたように30の基準ということでございます。IASCがこれまで作成したすべての基準ではないということでございます。既に作成された基準でありましても、特定の事業に関する基準など、例えばIASの第30号に銀行業における開示といったような基準があるわけでございますが、こういったようなものは除かれているということでございます。

また、勧告の対象はクロスボーダー、入境してくる多国籍の発行体ということになっておりまして、入境してこない、すなわち国内の発行体による発行につきましては対象にはされていないということでございまして、各国の国内基準につきましては基本的に各国の国内の問題であるということが、前提になっているということでございます。

以上が、IOSCOによるIASに関する決議についての御説明でございます。

引き続きまして、最近の米国におきます会計基準の動向につきまして、篠原主任企業会計専門官の方から報告させていただきます。

○篠原主任企業会計専門官

それでは引き続きまして、最近の米国の動向、米国財務会計基準審議会(FASB)の最近の動向について御報告させていただきます。

FASBの現状の主要プロジェクトと考えられますのは、企業結合プロジェクトと連結財務諸表プロジェクトの2つがございますが、これについて簡単に御報告させていただきます。

FASBの審議状況につきましては、お配りいたしました資料の4を御参照ください。資料4、米国財務会計基準の審議動向といたしまして、まず第1に、最近の公表物とございますが、ごらんになっていただいておわかりのように、取り立てて重要な変化はございません。

そこで、2番目の現行のプロジェクトということで、企業結合と連結及び関連事項という重要なプロジェクトが進行中でございます。まず、企業結合会計につきまして昨年9月に公開草案を公表し、12月にそれに対するパブリックコメントを締め切って、本年2月にはパブリックヒアリングを実施したところでございます。

公開草案の特徴は、第1に企業結合の会計処理方法をパーチェス法に一本化しているということでございます。この点につきまして、米国内にはM&A(買収や合併)がやりにくくなり、経済に悪影響を及ぼすとの懸念等から、反対意見が少なくないところでございます。この懸念については米国の議会でも問題として取り上げられておりまして、FASBの議長は、本年の3月から5月にかけて上院・下院の委員会でFASBの方針について証言を行ったということです。これ以後も検討は続けられるということですけれども、現在までのところ、FASBとしてはこの方針を変更するとの言明をしておりません。

このほか、公開草案の提案につきましては各界からさまざまな意見が寄せられており、FASBではそれらを参考にして細部の見直しを行っている段階であります。その中には、のれんの会計処理方法についての検討も含まれているということです。

当初、本年12月までに新基準を成立させるという予定でおりましたが、来年の第1四半期に成立時期がずれ込むという見込みが示されております。

それでは次に、連結財務諸表プロジェクトについて御報告させていただきます。

連結財務諸表に関しましては、現在、連結方針で取り上げたプロジェクトが進められております。既に昨年の2月に連結方針に関する公開草案が公表され、パブリックコメントの締め切りやテストケースの分析が終了しているなど、諸問題の検討が重ねられてきている状況にあります。

この公開草案の主要課題は、連結範囲の決定基準として、支配力基準を導入しようというものであります。この点につきまして、平成9年における我が国の連結財務諸表原則の見直しと共通するものがあります。

今検討されております課題には、活動に制約がある特別目的会社を連結対象から除外するということが含まれております。FASBからは、活動及び権限が著しく制約されているかといった4つの要件によって、特別目的会社を連結対象とするかどうかを判定するという案が示されております。今後7月以降も検討が行われ、特別目的会社の取り扱い部分だけを公開草案として公表する予定ということであります。なお、特別目的会社の連結財務諸表上の取り扱いは、基準書の第125号、これはオフバランスに関する基準ですが、ここにかかわるプロジェクトとも関連しているということです。

このプロジェクト全体といたしましては、このほかにも検討課題がございまして、最終的な基準の成立がいつになるかは現時点では未確定ということです。

連結方針の基準成立後の予定といたしましては、連結財務諸表の作成手続に関する検討を再開するという方針が示されております。

ちなみに我が国の場合、特別目的会社の取り扱いにつきましては、当審議会が公表いたしました「連結財務諸表制度における子会社及び関連会社の範囲の見直しに係る具体的な取扱い」にて言及されております。そこでは、譲受資産の収益を証券所有者に享受させることを目的として設立されている等の、一定の目的を満たした特別目的会社は連結対象としない旨が定められております。

以上、簡単ではございますが、最近の企業会計等をめぐる状況といたしまして、海外の動向を中心に御報告させていただきました。

○若杉会長

お二人の報告者、どうもありがとうございました。

それでは、まだ時間がございますので、ただいまの御報告をめぐりまして、皆様からいろいろ御意見をいただきたいと思いますけれども、どうぞ積極的にいろいろ御発言をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

○伊藤委員

先ほど来の国際的な動きの中で、今回第一部会、第二部会、あるいは企画調整部会もあるでしょうけれども、つまり、ごく大ざっぱなスケジュールはどういうことになっていますか。

○若杉会長

4つの部会がこれから活動していくに当たってのタイムスケジュールということですね。

○伊藤委員

はい、そうです。

○若杉会長

事務局の方で何か御説明することはありますか。

○大藤参事官

御承知のとおり、今これから御審議いただくテーマにつきまして、まず第一部会の企業結合会計につきましては、これから論点整理も含めまして精力的に御審議をいただくということでございまして、今の段階では恐らくどこまでということは、なかなかお示しできる段階では恐らくないんだろうと思います。

○伊藤委員

いや、大ざっぱで結構ですから。

○大藤参事官

ええ、ごく大ざっぱということでございますが、それから、第二部会で御審議いただきます監査基準につきましては、論点整理をいただいたものにつきまして、今パブリックコメントに出しているところでございます。パブリックコメントを踏まえまして、監査基準について精力的な御審議をいただくということでございます。ただ、いずれにしても、ざっくばらんに申しますと、部会長からということになると思いますけれども、年内あるいは来年の3月ごろを目指して、具体的な作業を進めていただくということになるのではないかと思っております。

それから、固定資産の問題でございますが、中心的なテーマは減損でございますが、これにつきましては非常に大きなテーマもございますので、なかなか今の段階でいつということはございますけれども、もしここら辺につきまして部会長の方からお話しがございましたらと思いますが。

○若杉会長

斎藤部会長、何かお考えがありましたら。

○斎藤委員

固定資産の方は、私は部会長ではありませんので。

○若杉会長

そうですね。失礼いたしました。きょうは欠席しておられますので。

脇田第二部会長はいかがですか。何かお考えはありますか。

○脇田委員

ただいま参事官がお話しいただいたようなスケジュールを念頭に置いて進めていきたいというふうに思っております。ただいまパブリック・コメントをしておりますので、意見は8月4日が締め切りだと思いますので、それを受けて、8月はいろいろございますでしょうから、8月の終わりごろから審議の準備を始めたいというふうに思っております。

○若杉会長

伊藤委員、よろしゅうございましょうか。

○伊藤委員

結構です。なぜお伺いしたかといいますと、この前、7月の初めだったんですが、日本・EU財界フォーラムというのがありまして、これはいわゆるサミットの直前にあったんです。そして、そこでのいろいろな議題を日本の場合は森首相に出す。そして、首相とEUのそれぞれ首脳との会談に出していただくというようなことで財界同士がまとめたのがございまして、これは通産省と外務省がバックアップしてやったわけですね。

私も、税と会計に関して頼まれてそれに出ていたんですけれども、そこでヨーロッパの方の、これはドクター・ハーディマンという、アイルランドのダブリンの総長もやり、IBMのスコットランドの会長なんですが、その人が相手方で、彼はカーズバーグ卿とも、トゥイーディーさんとも大変親しいという方だったんですが、それでいろいろ会計に関する問題についてお互いに意見が一致したのは、IASそのものをヨーロッパも日本も共にやはり支持して、広めていこうじゃないですかというようなことで意見が一致して、提言を日本の場合はたまたまNECの前の会長さんが出したということで、向こうはドミニヨンという会長に出したんですが、そのときにも、IASについてのスケジュールを来年の6月ぐらいまでのところで、基本的には今進んでおられる国際会計基準の動きをぜひ強力に進めていきましょうと、こういうような話をしたものですからね。

これは、金融庁の皆さんの方にもお出しは一応してありますけれども、余り財界が勝手なことをしてもいかん。これは経団連とか日本の同友会も歩調を合わせてやっていますので、できるだけこの審議会に御迷惑かけてはいけませんので、どういうスケジュールなのかなということをちょっとお伺いしたと、こういうことでございます。別に他意はございませんので、御理解いただきたいと思います。

○若杉会長

ほかに御質問、御意見等ございましたらお願いいたします。まだ時間が多少ありますので。

○中島委員

1つ質問させてください。先ほどIOSCOの総会決議の御説明があったんですけれども、今、アメリカは別としまして、ヨーロッパは相互承認というんですか、日本の企業が日本の基準でいったときは受け入れると。ドイツが逆にドイツの基準で日本に来たときは日本で受け入れるというような開示制度の仕組みになっていますけれども、このIOSCOのここでIASがエンドースされたということで、その辺に何か影響が出てくるのかどうかという点が1つ。

それから、こういう決議が出た以上、日本の方でも、海外企業がIASを使って入ってくるということについて、何らかの対応を考えなきゃいけないだろうと思うんですけれども、まあ2001年ということですからまだ時間はあるかもしれませんが、その辺についてまた何か今の段階でお考えがあれば教えていただければと思います。

○大藤参事官

まず最初の点につきましては、我々も海外の動向等は注視しておりますけれども、この決議があったことをもちましていろいろ新たな動きが出ているということは、まだ聞いておりません。ただ、EUの方では2005年までにIASを統一的な基準にする方向で今動いているというふうに聞いております。恐らくヨーロッパはIASをベースにした統合に向けた動きというのが、相当進んでくるのではないかなというふうに認識しております。

それから、この決議等を踏まえまして、IASあるいはSEC基準等に今後どう対応していくかという点につきましては、いろいろと幅広い論点もあると思いますので、幅広く検討していきたいと思っております。ちなみに、COFRIの方にもこれに関連するような研究会を立ち上げて、活動していただいておりますので、そこら辺の議論も踏まえながら勉強させていただきたいと思っております。

○若杉会長

よろしゅうございますか。ほかにいかがでしょうか。

まだ若干時間がありますけれども、特に御発言がないようにうかがいますので、本日の総会はこの辺で終了させていただきたいと思います。

なお、今後は各部会で御審議いただくことになりますが、各部会の開催日程につきましては、改めて事務局の方から連絡させていただきます。よろしく御了解ください。

それでは、これをもちまして総会を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。

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