平成13年3月1日
金融庁

企業会計審議会総会議事録について

企業会計審議会総会(平成13年2月2日(金)開催)の議事録は、別紙のとおり。

(問い合わせ・連絡先)

金融庁(TEL 03-3506-6000)
総務企画局企業開示参事官室
企業会計審議会事務局


企業会計審議会総会議事録

日時:平成13年2月2日(金)午後0時04分~午後0時54分

場所:中央合同庁舎四号館10階共用第一特別会議室

○若杉会長

定刻になりましたので、これより企業会計審議会の総会を開催いたします。

委員の皆様には、御多忙のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。

本日は、金融担当大臣の柳澤大臣に御出席いただいておりますので、最初にご挨拶を頂戴したいと思います。

大臣、よろしくお願いいたします。

○柳澤金融担当大臣

このたびの中央省庁の再編に伴いまして、去る1月6日に金融担当大臣を拝命いたしました柳澤伯夫でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

企業会計審議会総会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

金融庁は、昨年7月1日、金融監督庁と大蔵省金融企画局を統合して、中央省庁の再編に先立つ形で設立されましたが、さらにこのたびの中央省庁再編に当たりまして、改めて内閣府の外局として設置されますとともに、金融再生委員会の廃止に伴いまして、同委員会が担ってまいりました金融安定化に向けた業務も引き継ぐこととなりました。

金融庁は、これで銀行、保険、証券等にかかる制度の企画立案から検査、監督・監視までを一貫して担当いたしますとともに、これらの分野のすべてを監督する立場として、我が国金融の機能の安定を確保し、預金者、保険契約者、有価証券の投資者等の保護を図るとともに、金融の円滑化を図ることを任務としておりまして、これを的確に遂行してまいりたい、このように考えている次第であります。

次に、この機会に、我が国の金融システムの現状につきまして申し上げたいと思います。

金融再生法に基づく破綻金融機関の迅速な処理、それから、早期健全化法に基づく公的資金による資本増強の実施等に加えまして、金融機関に対する厳正な検査・監督等によりまして、不良債権の処理や金融機関の再編等も進んでまいりましたことから、我が国の金融システムは、一時期と比較いたしまして、格段に安定性を取り戻しております。景気回復の足取りがなお本格化しないことなどを背景としまして、不良債権の残高は横ばいで推移しておりますが、各金融機関は、引当てなど、これに適切な処理を行っているのでありまして、金融機関の健全性について、かつてのような問題があるというわけではないことをここで改めて確認をいたしておきたい、このように考えます。

さて、近年、金融革命や情報通信技術の発達、金融・経済のグローバル化、多様な金融商品・サービスの開発が急速に進んでおりますほか、大量の資金がより利便性の高い金融市場を目指しまして、国境を越えて激しく移動をいたしております。このような状況を踏まえまして、我が国としても、国際的なルールづくりに積極的に貢献いたしますとともに、利用者にとって一層利便性が高く、国際的にも重要かつ安定的な地位を保持し、新世紀をリードする、そのような金融インフラの整備を図ることが肝要である、このように考えております。

企業会計制度やディスクロージャー制度は、利用者の自己責任原則に基づきます公正・透明な市場の構築のための基盤となる重要なインフラである、このように認識をいたしております。企業会計審議会は、企業会計制度の整備改善を行う重要な審議会でありまして、ここ数年の間に、国際的動向も踏まえ、数多くの会計基準について御審議をいただき、大きな成果を上げてこられたと承知いたしております。

委員の皆様方にも、現在も企業結合会計を初めとする今日的な課題に取り組んでいただいているところと承っておりますが、企業会計の分野につきまして、高い見識を有しておられます委員皆様方のさらに一段の御協力をお願いいたしまして、私のご挨拶とさせていただきます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

○若杉会長

大臣、どうもありがとうございました。

柳澤大臣には、この後、御予定がございますとのことで、ここで御退席されます。

○柳澤金融担当大臣

恐縮でございますが、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。

○若杉会長

続きまして、森金融庁長官からご挨拶を頂戴いたしたいと思います。

よろしくお願いいたします。

○森長官

このたびの中央省庁再編に伴いまして、1月6日に金融庁長官を拝命いたしました森でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

本日は、企業会計審議会の総会の開催に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げさせていただきたいと思います。

ただいまの大臣のご挨拶にございましたように、金融庁は、これまで金融再生委員会が担ってきました金融安定化に向けた業務を加えまして、金融行政全般にわたり、制度の企画立案から、検査・監督・監視までを一貫して担当することとなりました。

金融を取り巻く環境は、IT革命や金融・経済のグローバル化の進展などで、大きく変化しております。金融商品や金融サービスがますます多様化していく中で、利用者の自己責任原則に基づく公正・透明な証券・金融市場を構築いたしまして、市場をより活性化していくためには、国際的に遜色のない企業会計・ディスクロージャー制度の整備は不可欠であると考えております。このような意味から、企業会計の基準及び監査基準の設定、企業会計制度の整備改善について審議を行う企業会計審議会は、経済活動の基礎となるインフラ整備を担う重要な審議会であると認識しております。

当審議会は、昭和24年に企業会計原則を設定して以来、50年以上にわたって、多くの企業会計の基準を設定してこられたと承っております。特に、ここ数年においては、国際的な動向も踏まえ、連結会計原則の改訂、金融商品や退職給付についての会計基準など、数多くの基準につきまして、精力的に御審議をいただき、企業会計制度の整備改善に多大な御貢献をいただいております。この機会に、厚く御礼申し上げます。

また、現在、企業結合会計、監査基準の見直し、固定資産の会計処理などについて、鋭意審議を進められていると伺っております。今後の審議におかれましても、委員の皆様方に一層の御協力をお願い申し上げまして、簡単ではございますが、私の挨拶とさせていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

○若杉会長

長官、どうもありがとうございました。

それでは、これより本日の議事に入ります。本日は、主に、去る1月6日に行われました省庁再編に関する法令の改正に伴いまして、審議を引き継いでいくために必要な所要の手続的な事項をお諮りすることになっております。

また、皆様には、委員として、改めて任命されておりますが、これまで臨時委員として御協力いただいておりました友永道子氏が新たに委員に就任されておりますので、御紹介申し上げます。

○友永委員

よろしくお願いいたします。

○若杉会長

それでは、まず、審議会の運営に関する事柄でございますが、基本的な事項は、お手元に資料1としてお配りしております金融庁組織令、企業会計審議会令に定められておりまして、その他の事項は、会長が審議会に諮って定めることになっております。

政令に関しましては、簡単に事務局の方から御説明をお願いいたします。

○大藤参事官

それでは、企業開示参事官の大藤でございますが、私の方から、政令の改正等につきまして御説明申し上げます。

それでは、お手元の資料1といたしまして、金融庁組織令、それから、その後ろに企業会計審議会令を付けてございます。

それから、最後に、後ろから2ページ目をご覧いただきたいと思いますが、平成13年1月6日に発足いたしました新たな金融庁の組織図をつけているところでございます。金融再生委員会が廃止されまして、内閣府の外局ということで、金融庁が設置されているところでございます。総員で766名ということでございます。金融庁には、総務企画局、検査局、監督局の3局が設けられておりまして、総務企画局の中に、企業開示参事官室というものがあるわけでございます。

それでは、資料1の1ページにお戻りいただきまして、企業会計審議会の設置等につきましては、ここにございます金融庁組織令に定められているところでございます。今回の改正でございますけれども、この24条をご覧いただきますと、企業会計審議会は、企業会計の基準及び監査基準の設定等につきまして、調査、審議するということにされておるわけでございます。これは、従前と全く同様でございます。

それから、審議会につきましては、省庁再編に伴いまして、全省的に統一的な視点から見直しが行われまして、各審議会につきまして、政策審議会という性格のものと、それから、法施行型の審議会というものに整理したところでございます。

当審議会、企業会計審議会は、法施行型の審議会ということで位置づけられているところでございまして、その関係がございまして、従来の金融庁組織令におきましては、諮問を受けるという条項があったわけでございますが、そういう表現が削除されているところでございます。

それから、中央省庁再編に伴いまして、金融庁が内閣府の外局ということになりましたことから、審議結果の報告先というところが、内閣総理大臣も含まれるという記述になっているところでございます。

以上が政令の改正の内容でございます。

次に、1ページをおめくりいただきまして、企業会計審議会令でございます。上段のものが新しい審議会令でございまして、下段が、これまでの企業会計審議会令でございます。

基本的には、大きな変更はございませんが、審議会の構成、運営等につきましても、省庁再編と機を一にいたしまして、政府全体として統一的に見直しが行われたところでございまして、それを受けて、審議会令につきましても、所要の改正が行われているところでございます。

従来、審議会の構成につきましては、委員、臨時委員、幹事という構成であったわけでございますけれども、新しい企業会計審議会令の2条の3項をご覧いただきますと、「審議会に、専門の事項を調査させるため必要があるときは、専門委員を置くことができる」ということでございまして、各省とも、審議会に専門委員というものを置くことができるということになったわけでございます。そういう意味で、企業会計審議会におきましても、専門委員を置くことができるという所要の改正を行っているところでございます。

それから、審議会の委員の定員と申しましょうか、人数でございますが、第2条をご覧いただきますと、「審議会は、会長及び委員19人以内で組織する。」ということになったところでございます。従来は、「審議会は、会長及び委員40人以内で組織する。」ということになっておったわけでございますけれども、審議会の委員の定数につきましては、原則として20人以内とするということで統一されているところでございまして、これに伴いまして、第2条で「審議会は、会長及び委員19人以内で組織する。」ということを規定したところでございます。

ただし、従来も実行ベースでは、内閣の申し合わせで、原則として20人以内にするということになっておりましたものですから、実態としては変更がないということでございます。

それから、細かな点になりますが、議事につきましても、いろいろと全省的に統一が図られているところでございまして、3ページでございますが、8条をご覧いただきますと、従来は、会議を開く要件につきまして、具体的に規定がなかったところでございますが、8条で、「審議会は、委員及び議事に関係のある臨時委員の過半数が出席しなければ、会議を開き、議決することができない。」という規定を新たに盛り込んだところでございます。

以上が、企業会計審議会令の改正の内容でございます。

私から、金融庁組織令、それから企業会計審議会令の今回の改正の内容につきまして御説明したところでございます。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

ただいま御説明のありました政令に基づきまして、部会の設置や議事の運営に関する規則をお諮りしたいと思いますが、議事規則及び部会規程の案が、資料2として、お手元に配付してございます。基本的には、これまでと同様に進めてまいりたいと考えておりますが、議事規則におきまして、審議会にお諮りした上で会議を公開することができるとしております。このような形にさせていただきたいと思いますが、皆様の御意見をいただきたいと思います。このような案でよろしゅうございましょうか。

(「異議なし」との声あり)

○若杉会長

どうもありがとうございました。それでは、これを確定させていただきます。

それでは、議事規則、部会規程を御承認いただいたということで、これまで同様、企画調整部会、第一部会、第二部会という常設部会に、固定資産部会を加えた4つの部会で審議を進めてまいりたいと思います。

なお、部会長及び部会長代理は、これまでと同じく、引き続きお願いいたしたいと思います。

また、委員の方の部会への所属につきましても、これまでと同様に、引き続いてお願いいたします。

次に、前回の総会から半年ほど経過しておりますので、各部会のこれまでの審議の状況につきまして、各部会長から簡単に御報告いただきたいと思います。

早速ですが、最初に、第一部会の斎藤部会長、お願いいたします。

○斎藤委員

第一部会長の斎藤でございます。今後もどうか引き続きよろしくお願いいたします。

第一部会の審議の状況につきまして、簡単に御報告を申し上げます。

第一部会におきましては、固定資産会計の審議を新設の固定資産部会に移しました後に、昨年9月から、企業結合会計の審議を開始しております。当面の企業結合会計の審議につきましては、その論点が多岐にわたることが予想されますことから、前回の固定資産会計の例に倣って、まず、論点整理を行うことにしております。これまでのところ、企業結合会計に関係する方々からのヒアリングを実施してまいりました。具体的には、我が国の企業結合会計の現状、国際会計基準や海外の会計基準の動向といった重要なテーマにつきまして、当部会で審議してきたところであります。

これまでの意見交換では、各委員から多数の有益な御意見を頂戴いたしておりまして、論点の所在が次第に明らかになっているところであります。例えば、企業結合の主要な会計処理方法として、御承知のとおり、パーチェス法と持分プーリング法という2つの方法がございます。アメリカのFASBでは、2つの方法を従来のように使い分けるということをやめて、パーチェス法に一本化するという方針を既に公表しておりますけれども、この方針に関連いたしまして、米国内では大きな議論が起こっているところであります。

当部会の審議会におきましても、この論点について数多くの意見をいただいておりまして、論点の取りまとめに当たりましても、中心的な問題になろうかと存じております。

今後の審議につきましては、さらに参考人からのヒアリング等を実施した後、論点整理を取りまとめる作業を予定しております。論点整理につきましては、公表の上、広く各界から意見を募りたいと考えております。その後は、論点整理に対する意見を分析、検討し、公開草案の作成に向けて審議を行うことを予定しております。

先ほど申し上げましたとおり、企業結合会計につきましては、論点が多岐にわたっていることもございまして、大変複雑な問題も少なくありません。その点でも、どうか皆様方の御支援と御協力を今後ともお願いいたしたいと存じます。

なお、本日も、この総会終了後に、参考人からヒアリングを実施する予定にしております。

簡単ではありますけれども、私からは以上でございます。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

御質問もあろうかと存じますが、後ほど時間がございますので、引き続きまして、第二部会の脇田部会長から御報告をお願い申し上げます。

○脇田委員

第二部会長に御指名いただきました脇田でございます。引き続きよろしくお願いいたします。

それでは、第二部会の審議の状況につきまして御報告をさせていただきます。

第二部会が担当しております監査基準等の一層の充実につきましては、昨年の6月9日に論点整理を公表いたしまして、8月4日まで、各界からの御意見をいただくことといたしました。論点整理に対しましては、個人、団体、合わせまして9方から御意見をいただきました。

御意見の趣旨といたしましては、基本的には、論点整理の考え方に沿うものでございました。また、その中には、いろいろ貴重な御提案がございました。そこで、第二部会は、これらの各界からの御意見を踏まえまして、昨年の9月から審議を再開いたしまして、論点整理をまとめます段階で、なお十分議論が詰められませんでした問題、すなわちゴーイング・コンサーン問題、IT化への対応、監査報告書の具体的記載内容などといった事項につきまして、さらにヒアリングを行いつつ検討を進めてまいりました。

これらの項目につきまして、昨年末までに、一通りの審議が行われました。論点整理において指摘されました事項、その後の審議で検討されました事項、これらを合わせまして、一応監査基準という枠組みで、これらを並べ、編成いたしまして、それを昨年の末に開きました第二部会で御審議をいただきました。

詳細は、既に議事録で公表されておりますので、大まかに御紹介をさせていただきたいと思います。

まず、大枠といたしまして、これまで監査基準、監査実施準則、監査報告準則という構成がとられておりましたけれども、これを集約いたしまして、この構成を見直しまして、監査基準という形に一本化することといたしました。したがいまして、監査基準では、監査人としての態度、姿勢、監査実施過程におけるアプローチ、判断の基準等の基本的事項を従前よりも詳細かつ明確に規定することとしております。

また、監査手続の例示、あるいは監査報告書の書き方等の事項は、今後は実務指針で対応していく方向を採っておりまして、実務指針との一貫性を図る方向を採ることとしております。

なお、これらの監査基準の作成をいたします議論の中で、リスクアプローチの徹底、内部統制の評価の重視、ゴーイング・コンサーンに対する監査上の取り扱い、不正等に対する姿勢の強化、IT化に対応した監査手続の展開などを重要項目として盛り込んでいく所存でございます。

最後に、今後の審議についてでございますけれども、ただいま御説明いたしましたように、全体の項目につきまして、再度御審議いただき、その後で、具体的な監査基準の草案の作成をしてまいりたいと考えております。何分今般は、今申し上げましたように、全面的な監査基準の改訂とならざるを得ませんので、この審議会、委員の皆様方には、一層の御協力を賜りますようお願いいたします。

簡単でございますが、御説明を終わらせていただきます。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

それでは、引き続きまして、固定資産部会の辻山部会長から御報告をお願いします。

○辻山委員

固定資産部会長の辻山でございます。引き続きよろしくお願いいたします。着席して失礼いたします。

それでは、固定資産部会の審議の状況について、簡単に御報告させていただきます。

固定資産部会で引き続き担当することになりました固定資産の会計処理につきましては、昨年6月23日に、第一部会から論点整理を公表し、8月18日まで、関係各界からの意見を求めました。論点整理に対しましては、個人、団体、合わせまして17の方からコメントを頂戴いたしました。

御意見の趣旨といたしましては、基本的には論点整理の考え方に沿うものであったと考えております。種々貴重な御意見、御提言もございました。

固定資産部会は、昨年9月、第一部会から審議を引き継ぎまして、論点整理の段階でも最優先の課題とされておりました固定資産の減損会計に関する基準設定、及び投資不動産の会計処理の問題につきまして検討を進めております。検討は、論点整理に関する各界からの意見も踏まえまして、論点整理で示されました項目に沿って進められております。

昨年末までの段階で検討が一通り終わっておりますものは、基準の根幹となります減損の認識、減損損失の測定方法、認識や測定に際して必要となる将来キャッシュ・フローの見積り方法及び割引率の問題、固定資産のグルーピングの問題、全社資産の減損及び減損損失の配分の問題、さらに、のれんの減損の問題などでございます。

また、投資不動産につきましても、英国の会計基準などを参考に検討をいたしました。

なお、固定資産の減損会計と投資不動産の問題以外の問題でございますけれども、この問題につきましては、第一部会における指摘事項、その他の指摘事項でございますが、さらに、これに対しまして寄せられた意見を含めまして、今後の取り扱いが企画調整部会で審議されているところでございます。

審議の詳細につきましては、既に議事録が公表されておりますので、この場では詳細の御報告を割愛させていただきます。

また、今後の固定資産部会での審議の予定でございますけれども、減損会計については、さらに対象資産の問題、減損の兆候の問題、減損損失の会計処理、表示項目、注記内容など、また、投資不動産につきましては、その範囲の問題、それから、会計処理や開示のあり方について、さらに引き続き御審議をいただきまして、その後、具体的な会計基準の草案の作成に向けて審議してまいりたいと考えております。

最後になりましたが、委員の皆様方には、今後も引き続き一層の御協力を賜りたいと思います。

以上でございます。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

最後に、企画調整部会につきましては、私が部会長を兼任しておりますので、私の方から報告させていただきます。

企画調整部会は、企業会計に関する内外の状況や、新たな課題などにつきまして、幅広く意見を頂戴するとともに、他の部会に属しない事項につきまして検討しております。既に議事録が公開されておりますので、簡単に申し上げますと、現在までのところ、1つには、固定資産の会計処理の中で、減価償却の問題などにつき意見交換をしてまいりました。

また、例えば企業年金に関する制度が変わった場合には、会計実務を明らかにする必要があるといった御意見などがございました。

また、国際的な動向という観点から、国際会計基準委員会等の活動状況等につきましても、適宜御報告をいただいてきております。この点に関しましては、この後、事務局の方から説明していただくことになっております。

それでは、事務局から、国際会計基準委員会の活動状況など、最近の国際的な動向につきまして御紹介いただきたいと思います。

○篠原主任企業会計専門官

それでは、国際会計基準委員会の動向等につきまして、最近の動向を御報告させていただきます。

関連する資料といたしまして、お手元の資料3-1から3-5、及び資料4というのを御用意させていただいております。

まず、国際会計基準委員会IASCの組織改正についてでございますが、IASCは、戦略作業部会が一昨年11月にまとめましたIASC理事会への勧告と題する報告書に沿って組織の見直しを行いました結果、資料3-1にございますように、新しい組織に改正されることになりました。

新しい組織におきましては、資金調達、運営の監視、理事等の任命等運営面を担当いたします評議会(Trustees)と、公開草案、基準等の公表、承認など、技術面を担当いたします理事会(Board)の2つを中心に、従来よりございます解釈指針委員会に加えまして、基準勧告委員会を設けることになりました。

なお、初回の評議員を選任するために指名委員会が組織され、99年の12月、IASC理事会におきまして7名の委員が任命されております。また、議長には、米国SECのArthur Levitt氏が任命されております。

指名委員会の委員のリストを資料3-2としてお配りしておりますので、御参照ください。

次に、評議会についてでございますが、評議会の評議委員は、地域、出身分野を考慮しつつ、19名が任命され、資金調達、運営の監視、及び理事会メンバーの任命等を行うものとされております。

なお、評議員19名の任命が既に行われ、昨年5月に公表されております。評議員のリストにつきましては、資料3-3を御参照ください。19名のうち、2名が日本より任命されており、1名は、三井物産副社長、福間年勝氏であり、もう1名は、公認会計士の田近耕次氏となっております。また、議長は、前米国FRB議長のPaul A.Volcker氏が務めております。

次に、理事会についてでございますが、理事会は12名の常勤者と2名の非常勤者の合計14名から構成され、常勤者のうち7名はリエゾンメンバーとなるとされております。

出身分野別の内訳は、それぞれ最低5名が会計監査人、3名が財務諸表作成者、3名が財務諸表利用者、1名が学界とされております。

また、任期は5年で、1回の再任が認められております。

なお、リエゾンメンバーは、IASの議論と各国の国内基準の議論を互いにフィードバックするために、各国基準設定主体との連絡機能を果たす責務が期待されております。評議会により、既に理事会議長には、英国のDavid Tweedie氏が選任されており、残りの理事13名につきましても、選出作業が行われておりましたが、先週の1月25日に選出結果が発表されております。資料3-4に理事のリストをお配りしておりますが、日本からは、公認会計士の山田辰己氏が選ばれております。

次に、基準勧告委員会(SAC)についてでございますが、評議会により任命される任期3年の委員約30名で構成され、国際的な財務報告に利害を有するさまざまな地理的及び職業的な背景を持つ個人及び団体からの参加者で構成されることになっております。理事会のテーマの決定や作業の優先順位に助言を与え、基準設定に関して、団体または個人のそれぞれの見解を伝え、その他必要な助言を行うものとされております。

評議会は、理事の選出を終え、今後は、この基準勧告委員会の委員の選出に移ることになっており、IASCのホームページにて候補者を募る旨のニュースリリースを掲載しております。

続きまして、解釈指針委員会(SIC)についてでございますが、解釈指針委員会は、従来より設置されております委員会で、これにつきましては、大幅な変更はございません。この委員会におきましては、基準を解釈する上での指針を作成しており、評議会により任命される任期3年の委員12名で構成されておりまして、日本からは、秋山純一多摩大学教授が参加されております。

引き続きまして、最近の理事会――旧理事会と呼んだ方が適切なのかもしれませんんが、この理事会の開催についてでございます。昨年10月16日から20日にかけまして、東京において理事会が開催されております。また、12月11日から13日にかけまして、ロンドンにおいて、旧理事会の最後の会議が開催されております。2度の会議を通じまして、主要な議題は、IAS公開草案第65号の農業でございまして、討議の大半が、この公開草案に費やされ、事務局案に修正が施された後、採択され、国際会計基準第41号として公表されることになっております。

また、ロンドン会議におきましては、旧理事会による声明文が採択され、公表されております。これは、新理事会の発足に向けて、旧理事会において進行中であるプロジェクトや、旧理事会の考え方について述べたもので、決して新理事会の行動を拘束するものではないと断り書きがございますが、今後のIASCの動向を見ていく上で、御参考になるかと思われましたので、仮訳ではございますが、日本語訳を資料の3-5、これは委員限とさせていただいておりますが、ここにお配りしております。

続きまして、金融商品ジョイント・ワーキング・グループ、いわゆるJWGの金融商品に関する会計基準ドラフトについてでございますが、御案内のとおり、金融商品及び類似項目の会計処理について、JWGのドラフト基準が、昨年の12月14日に、各界からのコメントを募るために、日本公認会計士協会を通じて公表されております。

公表時に、ドラフト基準に添付されました日本公認会計士協会作成のサマリー部分の翻訳を資料の4としてお配りしております。

JWGは、すべての金融資産及び金融負債を公正価値で測定し、公正価値の変動を損益計算書で認識することを基本原則とする会計基準の作成を目的とし、1997年10月に発足しました非公式なグループによる検討プロジェクトでございます。このグループには、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、フランス、ドイツ、ノルウェー、ニュージーランド、そして日本及び国際会計基準委員会といった9カ国の会計基準設定主体及び職業会計士団体、並びに1機関のメンバーまたは推薦者が参加しており、日本からは、日本公認会計士協会より、会員の山田辰己氏と荻茂生氏が参加しております。

ドラフト基準の主な内容は、翻訳文の冒頭にもございますとおり、1つには、ほとんどすべての金融商品を公正価値で測定すること。公正価値の変動により生じる損益のほとんどすべてを発生した期の損益計算書に認識すること。ヘッジ関係に利用される金融商品に対する特別の会計処理を禁止すること。金融商品の譲渡の会計処理に対する構成要素アプローチを採用すること。金融商品及び財務リスク並びに損益計算書への影響に関する開示の拡張となっております。

JWGは、先ほど申し上げましたとおり、非公式のグループによる検討プロジェクトでございまして、JWGの参加メンバーがドラフト基準の検討に当たって表明した意見は、原則として個人の意見であり、メンバーの出身母体の正式な意向を反映したものではないために、各国における対応を規制するものではございません。ただし、今後のIASCにおける議論にも影響を及ぼすものと考えられますことから、経済界、学界、会計士界など、関係各界から活発に意見が発信されることが期待されております。

なお、ドラフト基準、本文の翻訳につきましては、日本公認会計士協会におきまして現在作業中とのことで、近日中に完成すると伺っております。

日本公認会計士協会のコメント受付期限は、日本語でのコメントにつきましては本年7月30日、英文のコメントにつきましては9月30日となっております。

以上、簡単ではございますが、最近の国際会計基準委員会の動向につきまして御報告させていただきました。

○若杉会長

どうもありがとうございました。

それでは、まだ若干時間もございますので、御質問や御意見などがございましたら、どなたからでも御発言をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

○安藤委員

先ほど御説明いただいた企業会計審議会議事規則の第4条、これで「審議会に諮った上で、会議を公開することができる。」とありますけれども、これは、具体的にどういう公開――もちろん、公開するかどうかは審議会で決めることなのですけれども、仮に公開してよろしいですかと諮ったとして、どういう形が考えられるか、もしもよろしければご教示下さい。

○大藤参事官

それでは、事務局の方から御説明させていただきますが、実は、審議会の公開、もちろん議事録の公開も含めてでございますが、そこら辺につきましては、各界からの非常に強い要請もございますし、それから、政府といたしましても、全体的にそれを促進するという方向で取り組んでいるところでございまして、各省の審議会等におきましても、かなり積極的に対応が図られているところでございます。

そういうことも受けまして、実は、つい先日、金融審議会の方でも、同じような趣旨の規則を設けまして、公開を基本的にこれから諮っていくという方針を決めたところでございますが、ただ、現実的には、段階的にそれを諮っていくということでございまして、まずは、総会というようなところから考えていくということではないかと考えております。

それから、当面、公開をする対象者につきましても、例えば記者クラブに参加しておられるマスコミというようなところから、まず始めるということは考えられるのではないかというようなことで、今後考えていこうということになったところでございます。

そのような動きも踏まえまして、企業会計審議会におきましても、具体的な取り扱いを今後御相談させていただきたいと思っているところでございます。

○若杉会長

ありがとうございました。安藤委員、よろしゅうございますか。

○林委員

事務局が御説明いただいた中で、資料3-4の中のリエゾンのメンバーは、議論した上で、それをフィードバックする。そのフィードバックする場合の受け皿というのは、国内で言いますと、4月か5月ぐらいに、この企業会計審議会を改組して、基準設定委員会、そういうものをつくるというふうに私は認識しているのですが、そこにフィードバックするというふうに認識してよろしいですか。

○大藤参事官

認識のお話でございますが、今、民間の機関がより企業会計基準の作成について主体的な役割を果たすということで、その方向でいろいろ関係各界で議論が進められているところでございますが、4月にそういうものが立ち上がって、そちらで企業会計審議会が現在担当しているものを引き継ぐということがまだ決まっているわけではございません。ということでございまして、フィードバックといいましょうか、リエゾンにつきましては、これは企業会計審議会が引き続き担当していくことが考えられるということだと思います。

○林委員

では、それは、予定が遅れているというふうに認識していいんですか。

○大藤参事官

予定といいましょうか、そこら辺は、具体的な検討の状況を踏まえて対応していくということでございますので、予定というのも、そこはいろいろマスコミのあれとかということでございまして、決していついつまでにやるということで決定されているということではないわけでございまして、そこは、そういう性格のものというふうに御理解いただきたいと思います。

○林委員

おっしゃることは非常によくわかりますけれども、企業会計審議会が民間の方に機能を移していく。本当にグローバルな対応をするということは、全世界にメッセージを発信しているわけですよね。一方で、先般のダボス会議で、やはり日本の問題というのは残っているねと。突き詰めていきますと、企業会計財務のところに相当負の遺産をまだ抱えているということは、世界の共通認識として持っていると私は思うんです。そこを早く、いや、そうではないよ、しっかりやりますよということを発信していかないと、なかなか難しい状況に追い込まれていくんじゃないかなということを私はちょっと心配しておりまして、そういう意味で御質問したわけであります。

○大藤参事官

そこは、まさに企業会計基準につきまして、十分な審議検討を行って、日本の考え方をできるだけ積極的に発信していくというのが、今後ますます重要になるのではないかなと事務局としても考えておりますけれども、それは、民間が主体的な役割を果たす機関というものを検討ということもございますでしょうけれども、そこは、どこが担っているかということにかかわらず、まさにやっていかなければいけない話というふうに考えております。

○若杉会長

他に何か御質問ございませんでしょうか。

特に御発言がございませんようでしたら、本日の総会は以上をもちまして終了させていただきます。

この後、早速第一部会の開催が予定されておりますが、今後の各部会の日程につきましては、事務局の方から御連絡申し上げます。

本日は、委員の皆様には、御多忙のところ、まことにありがとうございました。以上をもちまして、終わります。

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