企業会計審議会総会・第20回監査部会合同会合議事録

1.日時:平成21年4月9日(木曜日)14時30分~16時09分

2.場所:中央合同庁舎第7号13階 金融庁共用第一特別会議室

○安藤会長

定刻になりましたので、これより企業会計審議会総会・第20回監査部会合同会合を開催いたします。

皆様には、ご多忙のところご参集頂き、誠にありがとうございます。

なお、本日の部会も企業会計審議会の議事規則にのっとり公開することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

○安藤会長

それではご異議ないということで、ご了解頂きました。そのように取り扱うことといたします。

審議に入る前に前回の総会、これは平成20年3月27日でしたが、そのときから委員等の異動がございましたので事務局から紹介をお願いします。

○三井企業開示課長

静正樹様、関哲夫様が委員を退任されております。それから、斉藤惇様が新たに委員に就任されています。それから、武井優様が新たに委員に就任されております。

また、法務省の萩本幹事が退任されていまして、その後任として法務省の河合民事局参事官が就任されてございます。お手元に新しい委員名簿をお配りしておりますので、ご参照頂ければ幸いでございます。

以上です。

○安藤会長

ありがとうございました。

それでは、最初の議題の「監査基準の改訂について」でございますが、これは前回の監査部会におきまして、監査基準の「継続企業(ゴーイング・コンサーン)の前提に関する注記」に関する規定につきまして、本来の趣旨とは異なる実務が行われていることから、国際的な整合性も勘案しつつ、それらの規定を見直してはどうかということで審議が行われたところでございます。

つきましては、この議題について、監査部会の友杉部会長に進行をお願いしたいと存じます。また、私としましては、この監査基準の改訂につきましてこれを総会としてご審議頂き、取りまとめの上、意見書を後ほど与謝野金融担当大臣にお渡ししたいと思いますので、ご協力方よろしくお願いいたします。

それでは、お願いいたします。

○友杉監査部会長

監査部会長の友杉でございます。

それでは、私と事務局のほうから、監査基準の改訂に係る基準案の内容及びその考え方について説明させて頂きます。

まず私のほうから全般的な説明をさせて頂き、詳細については事務局から説明して頂きます。

資料1-1をご覧頂きたいと思います。企業が将来にわたって事業活動を継続するとの前提、これを継続企業の前提と言っておりますが、この前提で通常、財務諸表が作成されております。この継続企業の前提に関しては、財務諸表等規則等や監査基準において、一定の事象や状況が存在すれば、直ちに継続企業の前提に関する注記を財務諸表に記載しなければならないと規定されているとの理解がなされており、また一定の事実の存在により、画一的に当該注記を行う実務となっているとの指摘があります。さらに、そうした規定や実務は、資料1-1にありますように、国際的な基準とも必ずしも整合的でないとの指摘もされており、投資者に対し必ずしも有用な情報を届けることになっていないと考えられます。こうしたことから、去る3月24日に監査部会を開催し、継続企業の前提に関する注記につきまして、監査基準の見直し等のご審議を頂きました。

その結果、継続企業の前提に関する注記の開示を規定している財務諸表等規則等の改正が行われることを前提に、現行の監査基準の規定も改め、一定の事象や状況に対する経営者の対応策を勘案しても、なお継続企業の前提に関する重要な不確実性がある場合に、適切な注記がなされているかどうかを監査人が判断することを主な内容とする監査基準の改訂案について、委員の皆様のおおむねの合意が得られました。その後、改訂案を3月26日に、パブリックコメントとして公表し、広く意見を求めたところであります。私としましては、今回の監査基準の改訂により、投資者により有用性の高い情報を提供することができることになるものと考えております。

それでは、詳細につきましては事務局から説明をお願いいたします。

○廣川課長補佐

それでは詳細につきまして説明をさせて頂きます。

お手元に資料が大きくは1番として、たくさんあるかと思います。まず資料1-2は、財務諸表等規則等の府令等の改正案をパブリックコメントに3月27日にかけたものでございます。資料1-3は、監査基準等をパブリックコメントにかけた際の資料でございます。それから、資料1-4は、パブリックコメントにかけた監査基準の改訂案に対していただいたコメントでございます。それから資料1-5は、先般3月24日の監査部会にかけた後、パブリックコメントとして公表させて頂きました「監査基準の改訂について」について、資料1-4のコメントも踏まえまして、見え消しの形で修正を加えた案を、本日の総会・監査部会合同部会に提示させて頂くものでございます。資料1-6は、それを意見書案ということでクリーン版にしたものでございます。資料1-7は、財務諸表等規則、監査基準など、我が国の現行制度についての参考資料でございます。資料1-8は、国際会計基準、国際監査基準といった海外の関連する資料でございます。継続企業の前提に関する注記につきましては、海外でも現下の経済情勢下で注目が集まっており、そうした中で、例えば国際監査保証基準審議会からも注意喚起文章などが出ておりますので、そういったものもつけております。

それでは、資料1-2から順にご説明させて頂きます。本日は合同会合ということで、監査部会所属以外の委員の先生方には初めてご説明させて頂くということもありまして、改めて全体像が分かる形で、かつ、パブリックコメントも踏まえて何がどう変わっているのかといったことも分かるように、ご説明をさせて頂きます。

それでは、資料1-2の9ページのフローチャートをご覧下さい。先ほどもご紹介がありましたように、平成14年に導入された継続企業の前提に関する注記の制度では、まず財務諸表の作成者の側が財務諸表の注記という形で開示をするということが金商法の内閣府令である財務諸表等規則等で求められています。その規則の新旧がこの図でございます。

まず、現行、これは左側の「旧」と書かれているものでございます。まず、企業が将来にわたって事業活動を継続できるとの前提、つまり「『継続企業の前提』に重要な疑義を抱かせる事象又は状況が存在」するかどうかということで、まず「Yes」、「No」判定をいたします。これがあるということになりますと、すぐ下に矢印が出ておりまして、「継続企業の前提に関する注記」をするということでございます。注記をする際の具体的な記載事項はということで、その左下に注記事項が4つほどございまして、まず「重要な疑義を抱かせる事象又は状況が存在する旨及びその内容」、2番目に「継続企業の前提に関する重要な疑義の存在」、3番目に「経営者の対応及び経営計画」、そして、4番目に、「重要な疑義の影響を財務諸表に反映しているか否か」、これは、通常は、「継続企業を前提として財務諸表が作成されており、重要な疑義の影響を財務諸表に反映していない」という記載がされております。

これに対しまして右側、「新」の方でございますが、「『継続企業の前提』に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在」するかどうかという最初の枠は現行と変わっておりません。次に、その事象または状況があるとなった場合について現行と比べますと、2つ追加的なプロセスがございます。1つ目は「当該事象又は状況を解消・改善するための対応をしてもなお『継続企業の前提』に関する重要な不確実性が存在」するかどうかというプロセスで、現行と異なるところは、事象または状況がある場合に、通常、経営者の側がそれを何らか解消する、あるいは改善させるための対応策を講じていることが多くございます。そうした対応策を勘案して、なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するかどうかということを判断することになります。そこで「Yes」になった場合に、さらに下にまいりまして、3つ目のプロセスがございます。基本的には貸借対照表日後で判断をするわけでございますが、「貸借対照表日後も継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在」しているかどうか。これは貸借対照表日後に、例えば抜本的な経営改善策、対応策が図られる結果として状況が大幅に改善するといったこともあり得るわけでございますが、そこの部分も考慮した上で、それでもなお重要な不確実性が存在するかどうかという判断をするというのが3つ目の枠でございます。その上で「Yes」となった場合に、その下の「継続企業の前提に関する注記」に至るということで、このプロセスが現行から変わっております。

その結果、注記事項も項目数としては4つでございますが、内容が変わっております。1つ目は、「重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する旨及びその内容」、これは変更ございませんが、2番目が現行と異なりまして、「経営者の対応策」を先に書くことになります。その上で3番目に「重要な不確実性が認められる旨及びその理由」を書くということで、注記をするのはあくまでも重要な不確実性がある場合だけです。最後の4番目は「重要な不確実性の影響を財務諸表に反映していない」、「継続企業の前提で作成している」という記述が入る案でございます。

こちらの財務諸表等規則等の改正案につきまして、3月27日にパブリックコメントにかけ、4月6日に締め切ったところ、1団体4個人様から27件のご意見を頂いております。金融庁の方で検討させて頂きまして、現在の案では、基本的にはパブリックコメントに提示されている財務諸表等規則等の案から変更の予定はございません。やや細かいところではありますが、ガイドラインや開示府令といったところでその意味を分かりやすくするために修正を入れている箇所はございます。財務諸表等規則の本体部分については細かい字句修正も含めて、修正の検討はございません。先ほど申し上げましたガイドライン等の修正部分は明確化のためのものでございまして、内容に変更の予定はございません。

こうした、開示を踏まえて、それをどのように監査していくのかが監査部会でご議論を頂きました本題に当たるところでございます。お手元の資料1-3の9ページのフローチャートと、資料1-5の5ページ以降の見え消し版の監査基準新旧対照表を併せてご覧頂ければと思います。

具体的な監査の手続は、まず監査基準で定められております。資料1-5の5ページの新旧対照表でございますが、「第三 実施基準」の「二 監査計画の策定」の7項でございます。「監査人は、監査計画の策定に当たって、財務指標の悪化の傾向、財政破綻の可能性その他継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無を確かめなければならない」ということで、まず計画段階で1つございます。次に、「三 監査の実施」の7項でございますが、ここは現行と基準改訂案とで書きぶりに変更がございます。現行の方では、「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況が存在すると判断した場合には、当該疑義に関して合理的な期間について経営者が行った評価、当該疑義を解消させるための対応及び経営計画等の合理性を検討しなければならない」という手続となっております。新しい基準改訂案の方は、いわば2段階に分かれるような形になっておりますが、まず7項のほうですが、「監査人は、継続企業を前提として財務諸表を作成することの適切性に関して合理的な期間について経営者が行った評価を検討しなければならない」となっております。通常、継続企業の前提で財務諸表は作成されますが、当然ながら、その財務諸表を作成するに当たっては、経営者がまず継続企業の前提でよいという評価を行っておりますので、それをまず一般的に検討するというのが7項でございます。その上で8項でございますが、ここからが重要な疑義を生じさせるような事象または状況があるという場合のさらなる手続でありまして、6ページに「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在すると判断した場合には、当該事象又は状況に関して合理的な期間について経営者が行った評価及び対応策について検討した上で、なお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめなければならない」とあり、先ほどの財務諸表等規則等の改正案に沿った記述ぶりに改められております。

その上で、次に監査意見の表明ということになりますが、それが「第四 報告基準」というものでございまして、「六 継続企業の前提」というところに1、2、3、そして次の7ページに4ということで4つほどございます。こちらにつきましては、資料1-3の9ページのフローチャートで説明させて頂きます。

まず、左側の「旧」でございますが、「『継続企業の前提』に重要な疑義を抱かせる事象又は状況の有無を確認」とございまして、ここで「あり」「なし」の判断が入り、「あり」となった場合に、「経営者の評価、重要な疑義を解消させる対応・経営計画等の合理性を検討」となっております。この「経営計画等の合理性を検討」という書き方になっているところが一つのポイントでございまして、ここから矢印が3パターンに分かれております。まず「経営計画等を提示しない場合」、それから次の矢印としまして、「合理的な経営計画等が提示されてない場合」、この場合には右側の枠に行きまして、「限定付適正意見」、または「意見不表明の検討」を監査人は行うという手続になります。他方で、「適当」となった場合に下に矢印が出ておりますが、3つ目の枠にあるように、「継続企業の前提がそもそも成立しているかどうか」を検討することになります。そして、継続企業の前提は成立しているといった場合、4つ目の枠でございますが、「『継続企業の前提に関する注記』が適切になされているかどうか」、重要な疑義があるという記載が財務諸表の注記として適切になされているかどうかという検討がなされます。その場合に記載が適切か否かで、「無限定適正意見+追記」にとどまるのか、「限定付適正意見」または「不適正意見」といった右側の枠に行くのかというところが分かれるというのが現行基準の流れでございます。

これに対しまして、右側の新しい基準でございますが、一番上の枠は同じですが、2番目の少し色がついている枠、ここが現行から変わっております。「経営者の評価、当該事象又は状況に関する経営者の対応策について検討し、重要な不確実性の有無を確認」と書かれており、矢印は同じく3つ出ておりますが、矢印の中身が違います。まず、右上に出ている矢印ですが、「評価及び対応策を提示しない」といった場合には、「限定付適正意見」または「意見不表明を検討」のカテゴリーとなります。現行との違いでいきますと、現行では「経営計画等が合理的でない」という矢印が出ておりますが、これは無くなる形になります。残りは重要な不確実性の「ある」「なし」の判断ということで、2区分に分かれるということでございます。重要な不確実性があるとなった場合には、基本的には現行と同じようなフローチャートになりますが、この色のついた部分の手続が大きく変わっているということでございます。

前回、3月24日の監査部会に提出させて頂きましたときに、このフローチャートの右側の3つの矢印の部分にやや不適切なところがございましたので、改めさせて頂いております。

それから、パブリックコメントにかけました結果、監査基準の改訂案について、さらに本日どこが変わっているかということでございますが、資料1-5をご覧頂きますと、平仄をそろえるような微修正が、6ページの報告基準のところでございます。1とか2に、アンダーラインが入っているところではなく、前回のパブコメ版からの変更点は、線が二重になっているところでございます。基本的には六の1項、2項はそれぞれ平仄をそろえるということで改めている箇所でございます。内容的な変更としては、第3項をご覧頂ければと思います。この六の第3項というのは、先ほどフローチャートで申し上げました色がついている部分の報告基準のところでございます。ここで示されておりますものを読み上げさせて頂きますと、「監査人は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して経営者が評価及び対応策を示さないときには」、その後でございますが、二重線になっています「継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめる十分かつ適切な監査証拠を入手できないことがあるため」ということで、この継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるか否かを確かめるという部分を、明確化のために前回パブコメにかけたものから追加して入れております。その上で、「十分かつ適切な監査証拠を入手できないことがあるため、重要な監査手続を実施できなかった場合に準じて意見の表明の適否を判断しなければならない」ということでございまして、これは昨日、直前になって大変申しわけございませんでしたが、資料をお送りさせて頂きました際に、頂いたご意見を踏まえて修正を加えさせて頂いている部分でございます。その他には、内容的な変更は本体にはございません。

それから資料1-5の1ページに戻って頂きまして、パブリックコメントで頂いたご意見も踏まえまして、頂いた意見の中に「文章がこなれていない」というご指摘もありましたので、そういったことも踏まえまして改めて文章を見直して修正している箇所が大部分でございます。具体的に幾つか修正した箇所の背景をご説明させて頂きますと、まず1ページのところの経緯のところの第2段落のところです。「近時の企業業績の急激な悪化に伴い、財務諸表に継続企業の前提に関する注記や監査報告書に追記情報が付される企業が増加しているが、その背景として、継続企業全体に関する注記の開示を規定している財務諸表等規則等やその監査を規定する監査基準において、一定の事象や状況が存在すれば直ちに継続企業の前提に関する注記及び追記情報の記載を要するとの規定となっているとの理解がなされ」という書き方になっております。もともとは断定的に「なっていることから」と書かれておりました。先ほどの財務諸表等規則等のフローチャートでありましたように、経営者の対応策というものをどのタイミングで勘案するのか、手続のプロセスのどの段階で勘案するのかということでございますが、パブリックコメントで頂いたご意見の中には、平成14年にこの監査基準において継続企業の前提に関する規定を入れた際の前文に、実は経営者の対応策を考慮してもなお重要な不確実性が残る場合にその注記をするという趣旨のことが書かれているのではないか、もともとそのようになっているのではないか、というご指摘がございました。他方で、実際に財務諸表等規則等の府令などをご覧頂きますと、必ずしもそのようには理解をされないような書き方になっております。実務を伺いますと、やはり先ほど、現行の「旧」と書かれているようなフローチャートで申し上げたように、事象または状況がある場合に即矢印が出て注記といった実務の方がむしろ大勢というご指摘がございました。そういったこともありまして、その辺のパブリックコメントのご意見も踏まえて「理解がなされている」といったような書き方とさせて頂いております。

それから、もう一カ所、前文の変更箇所をご説明させて頂きますと、その下の段落のところでございますが、「投資者により有用な情報を提供する等との観点から」という趣旨を入れさせて頂いております。前回、もともとお配りした案では「国際的な基準との整合性等を踏まえて検討」ということで、国際的な整合性の面は確かにございますが、この前文の中で幾度となく同じ表現が繰り返し使われているということで、それは当然踏まえつつも、何のためにやるのかということをきちんと書くということで、バランスよくその制度改正の趣旨を入れさせて頂いております。その他は、同様の趣旨から修正されている箇所がほとんどとご理解を頂ければと思います。

それから、もう一点、ご説明すべき事項がございます。資料1-2の財務諸表等規則等の改正案でございます。実は財務諸表等規則等の改正だけではなく、今回いわゆる非監査部分、監査対象外の部分に当たります有価証券報告書の記載事項のうちの「事業等のリスク」や、いわゆるMD&Aと呼ばれる「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の記載事項、ここの部分においてより投資家に対して適切な情報提供をする観点から、記載事項の追加、あるいはその明確化をさせて頂いている箇所がございます。先ほど申し上げましたような財務諸表等規則等、監査基準を前提といたしますと、例えば、重要な疑義を生じさせるような事象または状況があったとしても対応策が講じられて注記がつかなくなるといった場合もあり得るということでございまして、投資家に対する適切な情報提供の観点から開示の後退を懸念する声を前回の部会でも頂いていたかと思います。そういったことも勘案をいたしまして、開示府令の方でございますが、具体的には資料1-2の10ページのフローチャートですが、事業等のリスク、それからMD&Aの箇所で重要な疑義を生じさせるような事象または状況等が含まれる場合には、まず事業等のリスクのところできちんと具体的に書いて頂くということ、それからMD&Aのセクションで分析・検討、解消・改善するための対応策等をきちんと書いて頂くということを明確化しております。具体的にどういったものが事象状況に当たるのかということにつきましては、現行の実務も踏まえまして、例示をガイドラインの中で入れさせて頂いているということでございます。こちらの方につきましては、監査対象外の開示の部分でございます。金融庁といたしましてもこの制度改正を踏まえまして、3月末の有価証券報告書の審査において重点的に見ていくべき事項と認識をしております。また、加えまして、前回の監査部会でも若干ご議論がありましたが、これはあくまでも監査対象外ということですので、そこは前提としつつ監査人の方々、財務諸表部分との記載の整合性は通常確認されている。一般的な意味で確認されているという箇所であろうかと思います。

そういったことで当局、それから監査人の方々からの一定の牽制を働かせていく中で、きちんとした開示を促していくということを想定しているものでございます。

以上が、改正内容でございますが、施行時期、適用時期については、この3月末決算の財務諸表、有価証券報告書から適用ということでございます。財務諸表等規則等の改正案でございますが、官報掲載等の都合もございまして、今4月20日ごろをめどに作業を進めてございまして、公布即施行ということですので、その時点以降提出されるものであって、3月末決算の財務諸表が対象になるということでございます。

また、今後の対応でございますが、別途、今回は年度の財務諸表でございますので、中間・四半期へ対応するための四半期財務諸表等規則等ですとか、レビュー基準ですとか、中間の監査基準ですとか、そういったところの検討も速やかにしていく必要があるということの趣旨は先ほどの今回の意見書の前文にも書かれている箇所がございます。

説明は以上でございます。

○友杉監査部会長

それでは、ただいまの説明をもとに皆様からご意見をちょうだいしたいと思います。どなたからでも結構ですので、ご発言頂ければと思います。ご意見ございませんでしょうか。

手塚委員、どうぞ。

○手塚委員

手塚と申しますが、1点だけ確認させて頂きたいと思います。

今回の監査基準の改訂の重要なポイントになるかと思いますが、従来は継続企業の前提に重要な疑義が期末日現在に存在をしていたときには開示を求めるということで、その開示内容において「合理的な経営計画」というものがキーワードになっていたかと思います。今回はその部分が変わりまして、重要な不確実性という表現に変わったわけであります。今回の改訂の一つの趣旨であると理解しておりますが、前文でも触れられておりますので、監査意見の表明との関係がどうなるのかというところは、我々にとって非常に関心の高いところでございます。今までは経営計画の合理性が十分に確認できないという事実を踏まえて、監査意見の不表明という結論に至ったというケースが多かったのではないかと思います。今回はその「合理性」というところが「不確実性」と大きく変わりましたが、この「不確実性」というのは非常に幅の広い言葉ではないかと考えております。

そうしますと、経営者からまず対応策が出てこないということは通常は考えづらく、必ず対応策は出てくるだろうと我々も一応考えております。問題はその中身でございまして、その「実現可能性」であるとか「効果」であるとかというところが、「不確実性」という言葉で置きかえてられているのだろうと思いますが、この基準では「重要な不確実性」という言葉になっておりますので、その不確実性の程度が結構重いという場合の開示の話になっているのではないかと思っております。そうすると実現可能性が極めて高くないといいますか、対応策としては示して頂いたけれども十分であるかどうかについて監査人としてはどうも納得感がもう一つ消え去らないといったときに意見不表明があり得るのかどうか。あるいは今回の監査基準の改訂によりまして、その不確実性の枠の中であっても良いということで、合理性についてまで監査判断をする必要はないということなのかどうか。そこのところを一つご意見頂ければありがたいということでございます。

よろしくお願いします。

○友杉監査部会長

どうぞ。

○三井企業開示課長

私どもが説明するのが適切かどうかという問題はありますが、ドラフティングしている立場から一言申し上げたいと思います。

この国際的な取扱いについては、資料1-8「IAS(国際会計基準)第1号(抜粋)」というものがございます。資料1-8の最初のページの、25と書いてある6行目から7行目でございますが、「assessment」の後にコンマがあって、「of material uncertainties related to events or conditions 」ということでございまして、実はその言語は「material uncertainties related to events or conditions that may cast significant doubt upon the entity's ability to continue as a going concern」ということでありまして、できるだけこれに近い表現を日本語で表そうとしたものでございます。そういう意味では、やや日本の法令用語としても、あるいは日本の従来の言葉としても慣れていない用語かもしれません。

ということでございまして、1つは「events or conditions 」でございますので、日本語で言う事象または状況という単品の一つ一つの事実関係というニュアンスよりは、もうちょっとその諸状況全体を意味しているように見受けられます。

それから「material uncertainties」についての判断でございますが、またこの資料の後ろのほうをずっと見てまいりますと、「feasible」であるかどうかと、こういうふうなことを監査人がチェックするというのがISAの記述の中にございます。「feasible」ということの意味合いはむしろこれは国際的な監査実務をやっておられる専門家の方にご解説頂いたほうがよろしいのかもしれませんが、大変僭越ながら私どもなりの理解を申し上げますと、「feasible」ということは「実現可能な」とか、あるいは「ありそうな」という、どちらかというと「probable」に近い意味であると、英和辞典や英英辞典を見ると出てきます。もちろん監査の専門家としての用語はまた別途ご解説頂きたいと思いますが、一般用語としては「50%超」というと少し語弊がありますが、「その程度ありそうな」という趣旨の言葉であります。あと日本語の「合理的な」という言葉について、起草された方々の一部に聞いてみますと、とりあえず「一応の」というような冠詞つきの、どちらかというと「feasible」に近いニュアンスでお書きになっているようでございまして、「実現可能性において納得し切れる内容のものであるかどうか」ということとは、ややニュアンス的に乖離があるのかなと思います。

以上を前提にしますと、この「重要な不確実性」というものは、その不確実性が残ると注記され、その不確実性がかなりの程度払拭されていると注記にならないということでありますが、この不確実性についての判断のための経営者の対応についての判断については、今の実務で言われているように、合理性とは非常に確度の高い形で説得力がある、納得できるものであるということを、このドラフトとしては、意図していないものであります。それはむしろ詳細に開示をして頂いて投資家が判断するものでありますでしょうし、将来の事項でございますので、監査人が判断するというよりはむしろマーケットが判断するものかもしれません。それに足る十分な材料を提供するということが経営者の責任、アカウンタビリティでありまして、それを監査するということです。

意見不表明ないし限定付適正意見は、そういった経営者の意見表明とその根拠のディスクロージャーについて監査範囲が限定された、または、監査がきちんとできなかったということから導き出されてくる意見でございまして、その限りでは監査手続が尽くされたということであれば、適正意見ということかなと思います。お答えになっているかどうかは分かりませんが、この経営計画、改善策の合理性の判断、あるいは実現可能性が100%確実かどうかという点については、このような趣旨でこの改訂案を作成したつもりでございます。

○友杉監査部会長

今のご説明でよろしいでしょうか。

○手塚委員

とりあえずは。

○友杉監査部会長

ほかにご意見は、ございませんでしょうか。

引頭委員、どうぞ。

○引頭委員

監査部会に参加させて頂いており、その際にはディスクロージャーの後退について大変心配しておりましたが、今回、監査基準の改訂の中でも「投資家へ有用な状況を提供する」という文言が入り、さらに先ほど拝見させて頂いたところ、内閣府令のガイドラインもかなり拡充されたかと思いますので、非常によろしいかと思います。あとはいろいろな団体を通じての啓蒙活動を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○友杉監査部会長

ありがとうございました。ほかにご意見はございませんでしょうか。

ご意見が特に無いようですので、それではこの監査基準の改訂案について、この後は承認が必要と思いますが、後は安藤会長に引き継ぎたいと思いますので、よろしくお願いします。

○安藤会長

ありがとうございました。

ご審議頂きました「監査基準の改訂に関する意見書(案)」につきまして、ご承認を頂くということでよろしいでしょうか。具体的には資料1-6ですが、ご異議ないということでよろしいでしょうか。

はい、ありがとうございました。

それではご承認を頂いたということで、お手元の資料1-6の意見書(案)の案をとって頂ければと思います。後ほど与謝野大臣に、ただいまご承認頂きました意見書をお渡ししたいと存じます。大臣がお見えになるまで、次の議題に入らせて頂きたいと思います。

次は、「企画調整部会の審議状況について」のご報告でございます。企画調整部会では昨年10月から我が国企業会計のあり方について具体的な検討を行ってまいりました。私が企画調整部会の部会長も兼ねておりますことから、私と事務局の方から企画調整部会の審議状況につきまして説明させて頂きます。

まず、私の方からでございますが、企画調整部会では我が国企業会計のあり方としまして、具体的には国際会計基準、IFRSの利用がEUでの強制適用始め、世界に広がっていること、アメリカSECもIFRS適用に向けたロードマップ案を公表したことを踏まえまして、我が国における国際会計基準の取り扱いについて検討してまいりました。その審議結果を取りまとめ、2月4日に「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)(案)」として公表し、この4月6日まで広く意見募集をしてきたところでございます。

詳細につきましては、事務局より説明をお願いします。

○三井企業開示課長

それでは資料2-1、2-2、2-3を取り出して頂ければと存じます。資料2-1が全体像、骨子として私どもで事務的に作らせて頂いたものでございまして、本体は資料2-2でございます。その関連資料として資料2-3がございますので、この3つの資料を行き来しながら説明させて頂ければと存じます。

まず、資料2をご覧頂きたいと存じます。2月4日に、この中間報告(案)をパブリックコメントに付させて頂いております。審議経緯におきましてはこの紙を2枚めくって頂きまして、太い数字で言いますと4ページ、5ページ、中間報告(案)そのものですと2ページ、3ページ、4ページといったところでございます。

この企業会計審議会では、さまざまな内外の状況を踏まえまして、企画調整部会においてこの国際会計基準とどのように向かい合っていくのかということについて議論を頂きました。とりわけこの直近の動きで言いますと、中間報告(案)の4ページ、5ページでございますが、EUによる日本の会計基準に対する同等性の評価について、会計基準のコンバージェンスの進展に基づきまして、同等であるとの最終決定をしております。ただし、この同等性という意味は、昨年12月の時点での静的な比較ではなく、ホーリスティック・アプローチといいまして、全体のプロセス、つまりコンバージェンスを継続し2011年までには差異が解消されるという全体のプロセスとその進捗状況を総合的に評価して、同等であると位置づけております。ちなみに、アメリカと日本の会計基準については同等であると、このように評価されたものでございます。これが一つの区切りでございます。そういう意味では対EU政府との交渉上、この国際会計基準を日本企業に適用するかどうかということの議論のいわば対外折衝上の一つのポイントを通過したということになろうかと思います。

それから、もう一つは前政権時代でございますが、米国コックスSEC委員長のリーダーシップによりまして、昨年の夏に米国の国内企業に対して国際会計基準を義務づけるというロードマップ案が出ております。具体的な内容を既に皆様方ご案内とは存じますが、参考資料として資料2-3の8ページ、9ページ、10ページ、11ページに資料を添付しております。この8ページの資料を使って説明申し上げますと、ポイントは米国の会計基準が全面的にIFRSにスイッチしてしまうという案でございます。この資料で言いますと下半分でして、2014年、15年、16年と3段階に分けて、米国SECに登録する財務報告を米国基準から段階的にIFRSに移行するというものでございます。これから説明しますこの国際会計基準の日本企業への当てはめ問題では、専ら上場企業を念頭に置いておりますが、アメリカのロードマップ案ではSEC登録企業でございますので、日本で言いますと非上場会社で有価証券報告書や有価証券届出書を出すような場合も含めて、国際会計基準の使用をこの年次に沿って義務づけるという案でございます。その案を示しつつ、1つは最終決定は2011年ということで、白紙に戻すというオプションを留保しているということ、もう一つは早期に任意適用を開始すること、こういうことが一つのポイントでございます。こういった諸状況を踏まえまして、日本でも日本企業に国際会計基準の適用を任意で、または強制して適用するということについて、昨年の10月から企業会計審議会の企画調整部会でご審議を頂いており、この1月28日時点で中間報告案を取りまとめて、世に問うている次第でございます。

中間報告(案)3つのパーツに分かれておりまして、資料2-2に戻らせて頂きますが、3ページに目次的なものがあります。ここでいいますと、一と二とありますが、中身の容量で考えますと、2の(2)の課題、それから(3)の任意適用、(4)の強制適用、この3つのパーツに分かれようかと思います。

まず、課題でございますが、7ページ以下でございまして、国際会計基準を日本企業に適用することの意義等については、その直前のところに書いてございます。7ページの基本的な考え方、上の段でございますが、企業、市場開設者、投資者、監査人といった各マーケット参加者にとって一定のメリットや意義があるというご指摘からこの議論は始まっているわけでございます。ただし、適用に向けては課題があるということで、その課題を8ページ以降整理しています。IFRSの内容がどういったものか、また、その言語、日本では会計基準というのは法律というよりはむしろ会計の基準及び慣行というもので、世に一般的に受け入れているものが規範性を有する、こういう建てつけですので、日本語翻訳版が必要なのではないか。

それから、IFRSの設定にかかるデュー・プロセスの確保ということでございまして、これは民間独立の会計基準設定主体による基準開発でございますので、もちろん主たるプレーヤーは民間でございます。官の果たせる役割というのは一定の範囲になるわけでございますが、資料2-3の12ページから15ページにかけて、このガバナンスについての動きを入れております。国際会計基準委員会財団というIASCFと略しているものの中に、国際会計基準審議会と訳しているIASBが存在します。ここには、こういった諸々のデュー・プロセス、ガバナンスを管理する機関が置かれてございます。このガバナンス改革、パート1、パート2と分けて現在進行中でございまして、13ページでございますがモニタリング・ボードの設置等のパート1のところが既に完了しています。完了というのは、合意がされているということでございます。これが実際に動き出すという段階に入っているわけでございます。官が関わっているパーツでいいますと、14ページでございますが、モニタリング・ボードというものが設けられました。モニタリング・ボードは会計基準そのものというよりは、このデュー・プロセス全体、あるいはガバンナンス構造全体についてモニター、監視する機関でございます。メンバーは、日本の金融庁、米国のSEC、ヨーロッパの欧州委員会、証券監督者国際機構から専門委員会議長と新興市場委員会議長、そしてオブザーバーとしてバーゼル委員会の議長というものがイニシャルメンバーになっております。第一回会合が、15ページの資料の通り、先週の4月1日にロンドンで行われております。また、パート2のガバナンスの改革では、実際の基準設定の中身そのものに関わるような話もあるかと思います。とりわけSACのあり方など、基準開発のガバナンス、デュー・プロセスの改善といったことがテーマになっているかと思います。

中間報告(案)の9ページに戻りますと、このデュー・プロセスというものが非常に大事でございまして、もちろん世界中の利用者が参加するので、日本人だけで決められるわけではありません。マーケットが国際化している現状では、国際的に説明できる内容の考えを日本の会計関係者が持って、議論に参加していくということかと思います。

次に、実務対応です。これが非常に大きな目の前の課題であろうかと思います。研修、教育といったものが大事になろうかと思います。また、各市場関係者が各々有する課題の一つとして、制度的なものが絡んでいるものを、作成者のところで一つ提案しております。

10ページ、イロハのロの作成者のところの途中からでございます。有価証券報告書にその会計処理方針や会計処理のマニュアルなどについて任意でディスクロージャーできるという制度を盛り込み、これを開示して頂く道筋を作るということがございます。後ほどの任意適用のところでは、まず早期に任意適用を開始される会社の要件の一つとしてはどうかという提案でございます。理由は、プリンシプル・ベースということですので、実際の企業の個々具体的な環境状況に応じて、それぞれの会計処理が選択されることになりますが、その背景、理由、根拠、合理性といったものを説明していただくということが重要かということでございます。また、国際的な場面での日本からのインプット、意見発信を強化していくことや、そのための人材面、財源面での強化といったことも、こうした開示を通じて促していくということもございます。もちろん監査人、当局、教育関係者、市場開設者、それぞれに課題があるわけでございまして、そういった記述がされております。

次に12ページでございますが、XBRLのことが書かれております。日本ではEDINETにおいて、XBRLの言語が財務諸表部分について強制されておりますが、SECも現在このXBRL化に取り組んでいます。そして、このIFRSにつきましても、IASCFでXBRL化を積極的に取り組んでおります。それらに対して、我が国からも十分なインプットをしていく必要があろうかと思いますので、あえてここで指摘をさせて頂いております。

駆け足でしたが、課題については多岐にわたりますので、さらにこういったものが重要であるというインプットを活発に頂きまして、実務の糧とさせて頂ければありがたいと思います。

2つ目のパーツの任意適用でございます。ここでの任意適用の位置づけでございますが、13ページの真ん中より少し下に、「したがって」のパラグラフがございます。「マル1任意適用の対象」の少し上のところでございますが、下から5行目に、「IFRSの将来的な強制適用の展望を示し、IFRS適用の前提となる課題に着実に取り組みつつ、任意でIFRSの適用を認めることが考えられる」という提案がございます。その対象でございますが、先ほど申しました、有価証券報告書における会計処理方針やマニュアルの開示ということは14ページに書いてございますが、それと並びまして、当然のことながら、IFRSに基づいて適正な財務諸表の作成とその意欲があるということ、この2つが要件となります。その上でさらに形式的な要件として2つの案がございまして、14ページの真ん中でございますが、「国際的な財務活動を行っている企業」、それから「市場において十分周知されている一定規模以上の企業」ということを掲げております。「国際的な財務活動を行っている企業」というのは、書かれていることから連想されるとおり、ニューヨークやロンドン、とりわけ国際会計基準による法定開示が求められている法定市場で開示されているような企業や、その子会社といったものが典型的なものかと思います。

もう一つ、「市場において十分周知されている一定規模以上の企業」は、企画調整部会で議論になりましたが、一つのアイデアといたしまして、現在、発行登録制度という、迅速な開示によって機動的に資金調達ができるための開示制度がございます。これはマーケットから企業情報がにじみ出てくる、情報が入手できるということから一定の発行開示における機動性なり簡素な開示が容認されているものでございまして、平成19年の実績ですと、1,400、1,500社ぐらいがこの発行登録制度を使えます。こういった企業は、有価証券報告書のみならず、マーケットからも投資家は情報が入手できるということから、任意適用できる企業の一つのメルクマールになり得るのではないかと、こういう問題提起でございます。

これに対して、企画調整部会でも議論がありましたし、その後、私どもにも意見が寄せられていますが、その緊要性といいますか、ハードルの低さ、高さという面で若干両者には違いがあるというご指摘を頂いております。国際的な財務活動を行っている企業であるとすると、既にかなりIFRSベースのデータを企業内で持っておられて、またグループ全体という視点で見ると、一部のグループにおいては既にIFRSベースで監査を受けている、あるいは開示をしているという実務への習熟度がある一方で、この周知というのはあくまでドメスティックな企業も含まれますし、数も候補者としては大変多いということで、両者には並列に見ることができないぐらいの落差があるというご指摘も頂いています。このようなご指摘も踏まえながら、今後この両者はどういう整合関係、とりわけ国際的な財務活動を行っている企業の方がより喫緊に任意適用したいという、あるいはその能力、体制整備が図られている可能性があるといったことも踏まえながら、企画調整部会でのご検討をお願いしていきたいと思っております。

任意適用時の並行開示でございますが、アメリカの並行開示については、この資料2-3の9ページ、10ページ、11ページにこの細かいことが書かれております。11ページが任意適用のスケジュールでございますが、この中に並行開示のことが若干出てきます。一言で言いますと、非監査で良いのですが、IFRS選択適用には米国基準での財務諸表をフルに並行的に開示する必要があるというのが米国のロードマップ案のポイントでございます。これは投資家からしてみますと過去との比較、あるいは他との比較というのが非常に大事になるということで、そこを配慮するとこういう案になるというのがSECの考えだろうと理解しております。

この点については両案、こういうもので良いのか、あるいは別の考え方があるのかというのを企画調整部会に論点としてお示ししてかなりご議論があったところでございますが、投資家サイドの方々も含めて、アメリカほどの詳細かつ重い並行開示を求める必要はないのではないかというのがコンセンサスだったかと思われまして、それがここに書かれております。投資者の立場から見た比較可能性等の観点や、情報入手の十分性の観点と、作成者側のコストや負担とのバランスをとってということで、一つの案でございますが、資料2-2の14ページの下のところでございますが、完全な並行開示というものは導入初年度ということで、IFRSは当年度と前年度の開示を要求していますので、その2年度部分に限定しまして、それ以降、継続的な並行開示は全面的なものではなく、重要な違いについて数値上の差異を開示して頂くと、こういうことでどうかと。それから、導入初年度において、2年分、要するに当年度と前年度分の全面的な並行開示のうち、旧基準に基づく当年度分というものは特別に求めなければ監査が要求されないことになるわけですが、ここについては監査の対象としない、こういったものがミニマムに近い方策かなと思われまして、そういう案を提示しております。

マル3の任意適用時において適用するIFRS、これについても企画調整部会では大変ご議論があったところでございまして、任意適用ですので、この時点ではオリジナルのIFRSということになろうかと思います。ただ、実は、とりわけ強制適用時に念頭に置くべきことが若干ここに書かれておりまして、15ページの真ん中のただし書きのところでございますが、会計基準はものさしであり違反すると法的な制裁もあり得るという重い意味を持っているということから、仮に万が一、現状の基準がそうだとは考えておりませんが、万が一将来的にIASBが作成したIFRSが著しく、公序良俗に反するという言葉はきついですが、著しく適切でないという場合には、法律上、「一般に公正妥当と認められるところに従う」と、こういうことになっておりますので、当局としてこの適用を留保する部分が論理的には生じ得るのではないかと、こういうことを書いております。ここの意味合いについては議論があったところでございますが、この記述は任意適用というよりは、どちらかというと強制適用のときに当てはまるロジックでございますので、企画調整部会で再度ご審議頂くときには、強制適用の文脈においてご審議頂く必要があると考えております。いずれにしろ、任意適用のときには、オリジナルのIFRSを適用するということが、2つ目のパラグラフの5行目のところの記述でございます。

時期については、2010年3月期と、2011年3月期の2つの案をお示しして議論頂きましたが、意見の大勢はできるだけ早くということで2010年3月期から、能力と体制整備が十分なところは適用ができるようにしてはどうかということでございましたので、このような案になっております。

また、議論が多かったのが「マル5個別財務諸表の取扱い」でございまして、これに先立ちまして、連結先行という考え方が議論されておりまして、このIFRSの適用は上場会社の連結財務諸表にとりあえず焦点を当てております。個別財務諸表については別途考えるということでございまして、その理由でございますが、16ページで、会社法との関係、法人税との関係、あるいは日本固有の商慣行や利害関係者間の調整といった非常にドメスティックな利害調整に深く関わっており、また、上場会社以外の中小企業にも関わる会計基準であるため、国際会計基準の適用、アダプションについては、とりあえずは上場企業の連結財務諸表に限定し、個別財務諸表についてはもう少し考えましょうという案でございます。「ただし」のところが重要でして、16ページの(4)から上に5行目、現在100数十社、上場会社の中には連結子会社を持たないため個別財務諸表だけを作成している上場会社がございます。こういった企業が国際会計基準を任意適用できないというルールになると、それはそれでいかがなものかという議論がありまして、こういった企業にはオプションとして、個別財務諸表しかありませんので、本来の財務諸表は単体ベースの日本基準のものですが、それに加えて追加的に監査済みのIFRSに基づく財務諸表の提出ができるというオプションを作っておくべきであると、こういう案でございます。以上が、2番目のパーツとしての任意適用でございます。

最後に、3番目のパーツが強制適用でして、(4)以下でございます。強制適用については、現時点で判断するのはなかなか容易ではない議論でございます。米国の動向がよく見えない点、それから目下のさまざまな経済情勢のもとで、さまざまな議論があり、また、FSF、金融安定化フォーラムから宿題がIASBに対して出ている等々の状況がありますので、その確たることを現時点で決断するというのにはやや躊躇するような状況であろうかと思います。片や米国が既にロードマップ案を出しており、仮にそういったロードマップ案どおりに動いていくとすると、2015、2016年ぐらいに大きな世界の主要市場が国際会計基準にスイッチする可能性があり、そういったことも睨んで、それに間に合うような準備も必要であろうということがあります。そうだとすると、むしろ前広にといいますか、積極的に年限を示して、強制適用の時期を示して、そして準備を促していく、こういう観点が必要なのではないかと、こういう議論が多々ありました。

この時点ではとりあえずこのような案で書いておりますが、先ほどの資料2-2の冒頭の公表文の真ん中あたりに、「同部会における審議検討の結果、中間報告(案)を公表し・・・了承されました」の続きでございますが、「将来強制適用を行う展望、その判断時期・適用時期を明確に記すべきという強い意見が複数の委員から出されました」ということを、書かせて頂いております。それと併せてこの16ページ以下をご覧頂ければと存じます。

まず、強制適用の判断要素と時期については、判断要素として、任意適用の結果や去年の法改正で新たに導入されましたプロ向け市場においての適用状況を確認するということから、自然体で考えますと2期分ないし最低1期分となりますが、2期分のデータを確認するとなると2012年ということになります。ただし、これはさまざまな諸状況を見ながら、当然前にも後ろにもずれる可能性があると思います。この判断時期につきましては、具体的に「ロ.強制適用の判断の時期」のところで一言つけ加えております。この「また」のところでございますが、金融商品会計についていろんな見直し作業が行われていることも踏まえる必要があるということで、これも判断要素のうちの一つであり、判断時期にも影響するかと思います。

それから、適用対象は、上場企業の連結財務諸表でございますが、実施の方法につきましては、議論がございました。アメリカのこの強制適用の進め方は、資料でいいますと、資料2-3の8ページ及び10ページでございますが、企業の規模に応じて段階的に進む方法になっております。この方法に対しては、アメリカの国内でもちょうどオーバーラップしている2014年から16年にかけては、強制適用の対象となった会社とそうでない会社の間の比較が難しくなるといった議論がアメリカの中でもあるようでございまして、この方式が投資家にとって本当に良いことかどうかというのは疑義があるということと、もう一つは日本ですと、例えば子会社も上場している場合がありますので、親会社は規模が大きいため早期に適用されるが、子会社の義務化は後になるになるということになると、強制適用の時期が親会社と子会社でずれるという問題も日本固有の問題としてございます。そういったさまざまな状況を考えると、むしろ最低3年以上、十分な準備期間を置いて一斉にスイッチする、こういうことのほうがマーケットの混乱、投資家の混乱、あるいは作成者にとっても望ましいのではないかということで、そういうことを一つのベースラインの案としてお示ししております。ただし、実際に2012年ころに強制適用の是非を判断する際に、諸状況を踏まえると、それで良いかどうか改めて検討する必要があるかもしれませんので、若干の留保を置いてございます。個別財務諸表の取り扱いにつきましては、先ほど申し述べましたような諸事情、国内調整の問題もありますので、改めて幅広い見地から検討するとなっております。

それから、非上場の会社については当面ここでは念頭に置いておりませんが、公募売出しを行う会社や外形基準に該当する会社は、現在、金商法で有価証券報告書や有価証券届出書が必要になりまして、そういった会社は、とりあえずはこの案では上場会社ではないので強制適用の対象外になっています。これについては、改めて検討する必要があるとされております。

もちろん金商法が適用されない一般中小企業、あるいは会社法上の大会社で金商法の適用のない会社についても、当面はこの案ではIFRSの適用対象としては考えておりませんが、それについて任意でも認めないのかどうかといったことについては改めて検討される必要があると、このように整理しているところでございます。

時間をとって恐縮でございましたが、以上でございます。

○安藤会長

ありがとうございました。

この企画調整部会の中間報告(案)について、これは報告事項でございますが、企画調整部会のメンバーではない委員の方も、本日は総会ということで少なからず参加されておられます。ということで、ご質問等ございましたら、どうぞご自由にご発言をお願いいたします。どうぞ、遠慮なさらないで。あまり早く終わってしまうと、大臣に手渡せなくなってしまいますが、どなたか、いかがですか。

ご質問をお考えになって頂くということで、この後の企画調整部会のことについて、ちょっと先走って申し上げますと、これはパブリックコメントを4月6日までで打ち切っておりますので、その寄せられたご意見等を事務局で整理して、その上で企画調整部会はもう一回ぐらい開くという計画でございます。ということで、本日はご報告ということにさせていただいております。

それでは、ご質問がないということで、大変明快な説明が事務局からなされたということだと思います。

それでは、次に進ませて頂きます。次は、「内部統制報告制度への対応状況について」でございます。これも報告事項でございます。これにつきましては、まず八田内部統制部会長及び事務局より説明をお願いいたします。

○八田内部統制部会長

内部統制部会長の八田でございます。

内部統制報告制度は、昨年の4月以降開始する事業年度から適用されており、最も早く適用になる3月決算の会社は平成21年3月末の状況を、この6月末までに内部統制報告書として提出して頂くことになります。内部統制の整備、評価、監査に当たりましては、当審議会が平成19年2月に取りまとめました内部統制の基準及び実施基準に基づいて行って頂いているものと承知しております。内部統制の基準、実施基準では、企業等に過度のコスト負担をかけることなく、効率性と有効性のバランスをとりながら内部統制を整備することを目指しています。しかしながら、実務の現場では一部に誤った理解により過度に保守的な対応が行われていたり、特に中小の上場会社に対応の遅れが見られるとも言われております。したがいまして、制度の正しい理解が重要でありまして、特に内部統制報告書に開示が必要な重要な欠陥の意義につきましては、それがあることが財務諸表に虚偽記載があることを意味しているものではなく、今後改善を要する重要な課題があるという意味であり、重要な欠陥を開示したからといって、ただちに上場廃止になったり罰則の対象になったりすることはないということを、関係者とも協力して引き続き周知を図っていきたいと考えております。

これまでの制度面の対応状況につきましては、事務局からお願いいたします。

○野村企業会計調整官

事務局より、これまでの制度面での対応状況をご説明させて頂きたいと思います。

資料3をご覧頂きたいと思います。ただいま八田部会長からもお話がありましたとおり、内部統制報告制度や内部統制の基準等の内容や趣旨に対する正しい理解が重要であるということから、まず(1)にございますように、法令、ガイドライン、基準、Q&A等の公表をさせて頂いているところでございます。具体的には2ページ目をお開き頂きたいと思います。19年2月に、先ほどお話がございましたとおり基準・実施基準というものを公表して頂いております。それ以降につきましては、19年10月に内部統制府令のガイドラインを発出させて頂いておりまして、それから最初のQ&Aというものも公表させて頂いております。同じく10月に日本公認会計士協会から内部統制監査のガイドラインでございます実務指針を出して頂いているところであります。それから、昨年の3月でございますが、「内部統制報告制度に関する11の誤解」ということで、内部統制報告制度に関して一部に誤解があるということでございましたので、11の誤解というものを公表いたしまして、改めて制度の意図をご説明させて頂いているところです。

昨年の4月1日以後開始する事業年度からということで内部統制報告制度が導入されているわけでございますが、4月16日に、内部統制報告制度の相談や照会に応じる窓口を金融庁、日本公認会計士協会、日本経済団体連合会の3者の共同で設置させて頂いております。現在も引き続き、この3者でご相談に応じているところでございますが、1ページ目の(2)のところに書かせて頂いておりますが、昨年4月16日から今年の3月末まで約1年間でございますが、その3者の窓口に874件のご相談等がございました。

2ページ目に戻って頂きまして、6月に追加のQ&Aを公表させて頂いております。このQ&Aにつきましては、この4月2日に再追加を行っておりまして、それぞれのQ&Aのポイントにつきましては、その後ろの3ページ目、それから4ページ目にお付けしております。3ページ目の、最初の方の追加のQ&Aでは、先ほど八田部会長からもお話がございました「重要な欠陥の意義」について、問48ということでございますが、2行目あたりに「『今後改善を要する重要な課題』があることを開示することに意義がある」ということで、ただちに財務報告に虚偽記載があるということを意味しているものではないということを、このガイドラインで明確にさせて頂いているところであります。

それから、2回目の追加の方でございますが、4ページ目でございます。4月2日に出させて頂いたばかりのものでございますが、重要な欠陥の判断に当たっての定性的な内容のQ&Aを載せさせて頂いております。また、3つ目の○でございますが、この6月の内部統制報告書の最初の提出に向けまして、いわゆる記載例を幾つか載せさせて頂いているところでございます。

2ページ目に再度戻って頂きまして、先ほど金融庁と日本公認会計士協会、経団連の3者で内部統制の相談・照会窓口を設置させて頂いたと説明させていただきましたところでございますが、今年の2月に中小の上場会社を専門とする相談窓口ということで、中小企業基盤整備機構の方に相談窓口を設置して頂いているところであります。また、3月には、日本公認会計士協会の方で監査の実務指針の改正をして頂いているところでございます。

これらの対応と併せまして、8ページをご覧頂きたいと思います。先ほど八田部会長からもお話がありましたとおり、特に中小規模の上場会社に、内部統制報告制度への対応が困難であるとか、対応の遅れがあるとのご指摘がなされているところでございます。こうしたことから、新興市場に上場されている上場会社を対象に、昨年8月と今年の2月に内部統制報告制度への準備状況ということでアンケート調査を行わせて頂いております。右肩の上に書かせて頂いておりますように、金融庁と全国の証券取引所と共同で行わせて頂いております。

アンケート回答者の属性が8ページが、9ページのマル2からが対応状況でございますけれども、各項目の一番上の回答が「おおむね対応済み」、「対応済み」となっておりまして、おおむね準備が完了しているとご理解を頂いてよろしいかと存じますが、新興市場に上場されている企業におきましても、かなり対応が進んでいる項目と、やや対応が遅れている項目とに分かれているのかなと感じているところでございます。対応が遅れている項目といたしましては、10ページの下から2つ目の ix の項目でございますが、これは昨年8月にはアンケートを行っていないものでございますが、重要な欠陥についての判断指針や考え方の検討がなされているかどうかということでございます。新興市場に上場されている3月決算の会社ですと、2月時点で約3分の1が対応済みということで、残りが対応中ということでございました。

次の x の項目でございますが、報告書の作成や提出に向けての検討ということで、この6月に向けてということではありますが、2月の段階で対応済みであるという会社は、新興市場の上場会社では約1割という状況でございました。

それから、11ページでございますが、内部統制監査に関する監査人との協議状況ということでアンケートをとらせて頂いたものでございます。その1つ目でございますが、内部統制の評価範囲や重要な欠陥の判断指針ということで、評価範囲とか重要な欠陥の判断指針について監査人と協議をしている状況については、昨年の8月の段階では約3分の1であったものが、今年の2月では60%ぐらいになっております。まだ3分の1ぐらいの会社さんについて、その評価範囲ですとか判断指針について監査人との協議が終了していないということでございます。これらの項目についてのアンケート結果の評価はいろいろあろうかと思いますが、やや低く出ているかなと感じているところでございまして、これらに関連する項目に関しましては、先ほどご紹介をさせて頂きました4月2日公表のQ&Aにも考え方などを追加させて頂いているところでございます。

12ページ以下でございますが、こちらは経済産業省と連名で行いました別のアンケートの結果を載せさせて頂いているところでございます。先ほど八田部会長からもお話がございましたとおり、金融庁としましては、関係者の皆様と協力しまして、引き続き内部統制報告制度の円滑な実施に向けて対応を図ってまいりたいと思っておりますので、引き続き関係者の皆様方のご協力をお願いしたいと考えております。

以上でございます。

○安藤会長

ありがとうございました。

ただいまのご説明に関しまして、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いしたいと思います。ご質問、いかがでしょうか。

そうしましたら、ご質問が特にないということで、この内部統制報告制度につきましては、円滑な実施が図られるよう引き続き当審議会としてもサポートしてまいりたいと考えております。

一応、議事はこれで終わりでございます。

申しわけございませんが、大臣がご都合によりまだいらっしゃいません。ご覧のとおりでございます。大変恐縮でございますが、皆様しばらくお待ち頂けますようご協力よろしくお願い申し上げます。また、大臣のご都合がつき次第、一報連絡を頂いた上、速やかにお越し頂く予定でございます。

(休  憩)

○安藤会長

ここでカメラが入りますので、しばらくお待ちください。

(大臣入室)

○安藤会長

与謝野大臣がお見えになりましたので、先ほどご承認頂きました「監査基準の改訂に関する意見書」を大臣にお渡しし、ごあいさつを頂きたいと思います。

「監査基準の改訂に関する意見書」を、先ほど企業会計審議会総会で承認、決定いたしました。お渡しいたします。

○与謝野金融担当大臣

ありがとうございました。

○安藤会長

ごあいさつお願いいたします。

○与謝野金融担当大臣

金融担当大臣の与謝野馨でございます。

企業会計審議会総会の開催に当たり、一言ごあいさつを申し上げます

我が国の金融システムそのものは、欧米に比べれば相対的には安定をしておりますが、株式市場等の大幅な変動や実体経済の悪化から来る影響が大きくなってきており、引き続き高い緊張感の下で状況を注視してまいりたいと考えております。

金融・資本市場がその機能を十分に発揮していくためには、市場を支えるインフラである開示・会計・監査制度についても不断に見直しを行っていくことが必要であります。その際には、国際的な動向も踏まえつつ、投資者等の利害関係者に対して透明性の高い企業情報の適切な開示を確保するという観点が重要であると考えております。

特に、会計基準をめぐっては、会計基準のコンバージェンスや国際会計基準の世界的な広まり等の国際的な動向を踏まえ、企業会計審議会において、我が国における国際会計基準の取り扱いについての検討が行われていると承知しております。

また、監査基準等をめぐっては、今般、当審議会・監査部会において、継続企業、いわゆるゴーイング・コンサーンの前提に関する注記について、投資者により有用な情報を提供する観点から、国際的な整合性も勘案しつつ、見直しの検討を行い、意見書を取りまとめて頂きました。委員の皆様方におかれましては、精力的なご審議を頂き、心より感謝を申し上げたいと存じます。

政府といたしましては、企業や監査法人などの関係者に対し、今般取りまとめて頂いた改正基準の趣旨や内容の周知、徹底に努めてまいりたいと考えております。

会計・監査をめぐる諸課題への対応に当たって、引き続き皆様方に格段のご協力とご支援を頂きますようお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせて頂きます。

大変、ありがとうございました。

○安藤会長

ありがとうございました。

与謝野大臣におかれましては、この後、ご公務があるとのことで、ここで退席されます。

○与謝野金融担当大臣

どうもありがとうございました。

(大臣退室)

○安藤会長

ここで報道の方が退室されますので、そのまま少々お待ちください。

(報道関係者退室)

○安藤会長

ご協力ありがとうございました。無事、大臣に答申を出すことができました。

以上で、本日予定しておりました議事はすべて終了いたしました。これで本日の総会を終了したいと思います。

なお、本総会でご承認頂きました意見書につきましては、本日この後、記者会見を行いまして公表することを予定しております。委員の皆様には審議にご協力頂き、誠にありがとうございました。これにて、閉会いたします。

以上

お問い合わせ先

金融庁Tel 03-3506-6000(代表)
総務企画局企業開示課
(内線3672、3656)

サイトマップ

金融庁についてページ一覧を開きます
大臣・副大臣・政務官
金融庁について
所管の法人
予算・決算
採用情報
お知らせ・広報ページ一覧を開きます
報道発表資料
記者会見
講演等
広報誌アクセスFSA
パンフレット
談話等
白書・年次報告
アクセス数の多いページ
更新履歴
車座ふるさとトーク
新着情報配信サービス
金融庁twitter新しいウィンドウで開きます
政策・審議会等ページ一覧を開きます
全庁を挙げた取り組み
金融制度等
金融研究センター新しいウィンドウで開きます
取引所関連
企業開示関連
国際関係
銀行等預金取扱金融機関関係
証券会社関係
保険会社関係
金融会社関係
法令関係
その他
法令・指針等ページ一覧を開きます
法令等
金融関連法等の英訳
金融検査マニュアル関係
監督指針・事務ガイドライン
Q&A
金融上の行政処分について
公表物ページ一覧を開きます
審議会・研究会等
委託調査・研究等
政策評価
白書・年次報告
金融機関情報ページ一覧を開きます
全金融機関共通
銀行等預金取扱機関
保険会社関連
金融会社関連
店頭デリバティブ取引規制関連
日本版スチュワードシップ・コード関連
国際関係ページ一覧を開きます
国際関係事務の基本的な方針等
グローバル金融連携センター(GLOPAC)
職員による英文講演新しいウィンドウで開きます
職員が務めた国際会議議長等
日本にある金融関係国際機関
金融安定理事会(FSB)
バーゼル銀行監督委員会(BCBS)
証券監督者国際機構(IOSCO)
保険監督者国際機構(IAIS)
その他

ページの先頭に戻る