金融審議会「地域金融力の強化に関するワーキング・グループ」(第4回)議事録

  1. 日時:

    令和7年12月4日(木曜)16時00分~17時30分
  2. 場所:

    中央合同庁舎第7号館 13階 共用第1特別会議室 ※オンライン併用
  3. 議題:

    • (1)開会
    • (2)事務局説明
    • (3)討議
    • (4)閉会
  4. 出席者:

    【委員】
    家森信善(座長)、翁百合(座長代理)、大庫直樹、小倉義明、神作裕之、
    河野康子、西原里江、野崎浩成、原恵美、松井智予(オンライン)
    【金融庁】
    岡田政策立案総括官、大城参事官、今野総合政策課長、
    石田監督局長、田部参事官、小野銀行第二課長、澤飯協同組織金融室長、和田地域金融モニタリング参事官、
    井上企画市場局長、山下参事官、繁本総務課長、横山信用制度参事官、
    守屋信用制度企画室長、本間信用機構企画室長
    【オブザーバー】
    全国銀行協会、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会、全国信用金庫協会、全国信用組合中央協会、日本労働組合総連合会、財務省、中小企業庁、日本銀行、預金保険機構
  5. 議事録:

    【家森座長】

    それでは、ほぼ定刻になりましたので、ただいまより地域金融力の強化に関するワーキング・グループの第4回会合を開催いたします。

    皆様、御多忙のところ、お集まり頂き、誠にありがとうございます。

    本日の会合も前回に引き続き、オンライン会議を併用した開催とし、会議の模様はウェブ上でライブ中継をさせて頂いております。

    また、議事録は通常どおり作成の上、金融庁のホームページに後日公開させて頂く予定ですので、よろしくお願い申し上げます。

    メディア関係者の方々はここで御退席をお願いいたします。

    (報道関係者退室)

    【家森座長】

    それでは、ただいまより議事に移ります。本日は、ワーキング・グループ報告書の取りまとめに向けて、事務局において資料1のとおり報告書(案)を準備しております。報告書(案)は、委員の方々には事前にお示ししておりますが、まずは、事務局より補足的な説明をして頂ければと思います。その上でメンバーの皆様に御討議頂くという流れで進めさせて頂きます。

    また、本日御欠席の松本委員からは、資料2のとおり意見書が提出されておりますところ、本日のワーキング・グループの資料として配付させて頂いておりますので、御確認ください。

    それでは、まずは、事務局より御説明をお願いいたします。

    【今野総合政策課長】

    総合政策局総合政策課長を務めております今野と申します。

    早速、資料1につきまして御説明させて頂きます。本報告書(案)につきましては、地域企業の価値向上への貢献や地域課題の解決と、その前提となる地域金融力発揮のための環境整備の両面から、地域金融力の強化に必要な方策について、これまでワーキング・グループで御議論頂いた内容を基に記載しております。

    私からは、このうち、前回のワーキング・グループでは中身を御説明できなかったものや、前回のワーキング・グループ後に事務局にて検討をし、新たに必要な施策として考えたものに絞って御説明させて頂ければと思います。

    初めに、地域企業の価値向上への貢献や地域課題の解決における施策について御説明をさせて頂ければと思います。

    資料1の7ページを御覧頂けますでしょうか。左側に行番号がございますので、それも参照しながら御紹介させて頂ければと思います。上から4行目、これは新しい項目でございますが、「3.円滑な事業再生に向けた支援の促進」でございます。7行目から、「足元では、地域金融機関による事業再生支援先は増加傾向にあるほか、地域金融機関による中小企業活性化協議会の活用や企業再生ファンドへの出資も進みつつある。」、12行目から、「地域金融機関においては、・・・事業者の抱える経営課題への対応を先送りせず、他の金融機関とも連携しながら、日常的・継続的な関係強化を通じた事業者の予兆管理と、一歩先を見据えた早期の事業者支援を行うことを後押ししていくことが望ましい」と考えてございます。

    このため、17行目から、「『中小企業の事業再生等に関するガイドライン』の実効性を一層強化するための検討を開始するとともに、本ガイドラインの趣旨・内容について、一層の浸透・定着を図り、地域金融機関による主体的な事業再生支援を促」してまいりたいと考えております。

    20行目以降につきましては、REVICにおける各種の取組を記載しているところでございます。

    8ページの11行目、「5.スタートアップ企業等の成長企業の資金調達支援」という項目でございます。こちらは新しい項目でございますが、スタートアップ企業につきましては、スタートアップ育成5か年計画をはじめとする官民の様々な取組が進められております。

    18行目から、「そうした中、金融面については、ベンチャーキャピタル等からのエクイティの供給に合わせて、一定規模に達したスタートアップ企業についてはベンチャーデットの適切な供給が重要であるが、ベンチャーデットは通常の預金取扱金融機関による融資とは手法が大きく異なるものであり、適切な手法で行われない場合には、貸出に係る規律を歪めるおそれがあるほか、金融機関に必要以上に損失を発生させ、結果として持続的・安定的な融資の供給が行われなくなることも懸念」されます。

    9ページの冒頭1行目から、「このため、金融庁において、ベンチャーデットを含む融資類型について、金融検査・監督の具体的な考え方を検討していく」というふうに考えてございます。

    続きまして、上から4行目、「6.経営者保証に依存しない融資の促進」でございますが、経営者保証に依存しない融資の促進に向けては、2022年の経営者保証改革プログラムの策定等を経て、金融機関や事業者の着実な行動変容が進んでおります。引き続き、このような融資慣行の一層の浸透・定着を進めていくことが望ましいと考えておりまして、金融機関や事業者の行動変容を一層拡大していくべく、今後、監督指針を改正し、既存の個別保証契約についても経営者保証の必要性の説明等の対象に追加したいと考えてございます。

    続いて、10ページ、1行目から、「地域課題の解決」という項目自体は以前からございましたが、「(1)ローカル・ゼブラ企業等へのインパクト投資の推進」という項目を付け加えてございます。4行目から、「インパクト投資は、社会・環境課題の解決を後押しする取組としても期待されているが、地域課題をビジネスの力で解決しながら、社会的インパクトと事業収益を継続的に両立する地域に根差した企業であるローカル・ゼブラ企業への成長支援においても、活用が考えられる」ところでございます。

    このため、9行目から、「官民の幅広い関係者が参画する『インパクトコンソーシアム』での議論を通じて、『ローカル・ゼブラ企業』を含む地域課題解決に取り組む企業へのインパクト投資の具体的な事例やノウハウの共有等を行い、インパクト投資の担い手の育成とその実践を後押し」していきたいと考えてございます。

    24行目、「(3)農林水産分野における課題解決に向けた関係省庁との連携の推進」でございます。農山漁村における課題解決に向け、地域の企業ネットワークを有する地域金融機関の関与に対する期待は大きくあります。それを受けまして、11ページの上から4行目から、「農林水産省等と連携しながら、こうした取組への地域金融機関の参画を促していくことで、農林水産分野における課題解決に貢献」していきたいと考えてございます。

    続いて、7行目から、「(4)過疎地における顧客サービスの維持に向けた取組の推進」という項目を設けさせて頂いております。「人口減少等を背景として地域金融機関の店舗ネットワークの再編が進んでいるが、過疎地においても顧客の利便性を損なわないよう一定のサービス(預金の預け入れ・引き出し等)については維持を図るため、他金融機関等との共同店舗や共同ATMの設置といった取組が進められて」おります。このため、

    「過疎地における顧客サービスの維持に向けた地域金融機関の既存の取組等を広げるために地域金融機関の業界団体と連携して検討を進め」てまいりたいと考えております。

    続いて、15行目、「(5)地域における資産形成や金融経済教育における貢献」でございます。「地域の人々の資産形成を支援する観点から、金融経済教育やファイナンシャル・プランニングの推進において、地域金融機関がその役割を発揮していくことが重要である」と考えております。

    こうした観点から、20行目、「引き続き、地域金融機関における金融経済教育の普及・促進に係る取組が行われるよう促していくことで、地域における金融リテラシーの向上に貢献して」いきたいと考えてございます。

    少し飛んで13ページからは、「III.地域金融力発揮のための環境整備」についての記述が記載されてございます。こちらにつきましては、追加されている項目は、21ページまで飛んで頂きます。

    21ページの上から7行目、「(2)モニタリングの強化」という項目でございます。13行目、「一部の資本参加先において制度の趣旨に反する数々の不正行為が長期間にわたって実行されてきた事案等も踏まえ、地域金融機関が自律的に経営管理と業務の適切性を強固なものとするためにも、当局としてより一層深度あるモニタリングを実施する必要がある」と考えてございます。

    17行目、「今後、人口減少や金利環境の変化が地域金融機関の経営に大きな影響を与えるおそれがある中、・・・早期警戒制度の実効性を確実なものにするためにも、モニタリングの質の向上が不可欠となる」と考えております。

    21行目、「事案に応じて立入検査を有効に活用するなど、地域金融機関に対するモニタリング体制を抜本的に強化していく必要がある」と考えております。「特に資本参加先の地域金融機関に対しては、経営管理態勢や法令等遵守態勢等の検証を適時適切に実施するとともに、・・・情報受付窓口等を活用し対象金融機関に関する幅広い情報を収集すること」、さらには、資本参加先が策定する経営強化計画のフォローアップをしっかりと確認していくことが必要であると考えてございます。

    29行目、「(3)地域金融機関における業務改善の取組(生成AI導入、兼業・副業)」でございます。少し飛んで35行目から、「地域金融機関が生成AIの健全な利活用を進め、その業務を効率化することを後押ししていくことは重要」な課題と考えてございます。

    22ページ1行目から、「地域金融機関等による生成AIの利活用に関する実証を行い、・・・他の金融機関が生成AI技術を導入できるよう、ユースケースやリスク低減の方法等のプロセスをとりまとめ、情報提供を行」っていきたいと考えております。

    また、多様な働き方や新しい働き方を希望する地域金融機関職員のニーズに応えていくことは重要な課題と考えておりまして、こうした中で、「特に、兼業・副業の選択肢を提供することは、人材育成や顧客支援、地域貢献等の観点から有意義な効果が期待される」と考えております。

    少し飛んで13行目からですが、アンケートやヒアリング等を通じ、地域金融機関の取組について事例収集を進め、2025事務年度末を目途に、これらの結果を公表し、各金融機関の前向きな取組につなげていくということを考えてございます。

    最後でございますけれども、23ページ目、「おわりに」の18行目を御覧頂ければと思いますが、「金融庁においては、年内に『地域金融力強化プラン』を策定し、地域金融力の強化に向けた取組を推進していく」こととしております。「本ワーキング・グループの報告を踏まえ、地域金融機関をはじめとする様々なプレイヤーが連携して地域金融力を発揮していくための政策を総動員」してまいりたいと考えてございます。

    私からは以上です。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    それでは、ただいまの説明を踏まえて、委員の皆様方から御発言を頂きたいと思います。本日は、委員全員の皆様方に御発言を頂きたいと存じておりますので、便宜的に五十音順に御発言をお願いできればと思っております。ただ、松井委員におかれましては御都合により出席時間が限られていると事前に伺っておりますので、オンライン上で出席され、御発言の準備が整い次第、御発言頂ければと考えております。

    なお、限られた時間の中での御発言をお願いしておりますので、お一人当たり5分程度でまずは御発言頂ければと思っております。

    松井委員はまだということでございますので、名簿の順番で進めます。まず、大庫委員からお願いいたします。

    【大庫委員】

    1番に御指名頂きまして、ありがとうございます。私のほうからは、ワーキング・グループの第4回目ということで、報告書(案)を見せて頂きまして、3点ばかり意見を述べさせて頂きたいと思います。

    まず第1点目は、この報告書に関する内容ですけれども、基本的に私自身は賛同させて頂きたい。その理由を申し上げますと、基本的に地域金融というものは、地域経済の停滞を避けるために、恒常的にサービスの一定の品質を保っていかなければいけないと考えています。

    個人的に、私自身は北海道での仕事を1989年から36年ぐらい、長きにわたって続けていますが、その中で地元の金融機関が苦しい状況になってくると、やはり地域経済は停滞していくと、こういうのを実感しておりますので、この報告書の中にあります3つの制度、具体的には早期警戒制度、資金交付制度、それから資本参加制度と、この3つがちょうど地域金融機関のそれぞれの状況に合わせてうまく活用できるのではないのかなと感じています。

    早期警戒制度については、自分自身のことが全て分かっているというわけではないこともありますので、それを第三者の視点からいろいろな形でwarningを出して頂けると、これは非常に優れたものであり、しかも、今回は人口動態の将来予想に基づいて将来も分析対象にしていくということですので、非常にいいものになっていくのではないかと思いました。

    それから、資金交付は、こちらは自分自身で次の一手を打っていきたいという意思決定を固めた地域金融機関に対しては、それを後押ししてくださるということで非常にいい制度だと思います。交付金の上限等々、これも今後見直されるということで、よかったのではないかと思います。

    最後に、資本参加制度でございますけれども、これは、経営を行っていて、経済危機であったり、自然災害であったり、感染症であったり、不測の危機というのは必ず起きるかと思います。そこに対して従前から対応できる制度を持っておくということは非常によいのではないのかなと。この3つの制度が、個々の地域金融機関の、それぞれの経営に対する考え方に即応して3点セットであれば、非常に地域経済を支えていくための仕組みとしてはいいのかなと思いましたので、賛同させて頂きたいと思います。

    2点目でございますけれども、これはこの報告書に書いてある事柄が今後実行に移されていくということを前提にしたときの期待ということで申し上げたいと思います。この3つの制度、早期警戒制度は事前のモニタリングですし、それから資金交付制度と資本参加制度、これは事後のモニタリングというのが絶対的に必要になってくるかと思います。

    モニタリングの品質自体が今後の地域経済に与えていく影響も大きいと思いますので、ぜひ、このモニタリングがきちんとできるような体制強化をレギュレーターの中で進めていって頂きたいと思いました。それから、モニタリングがきちんとできる環境整備ということで、高粒度データを共有していくという動きについて、まさにこれも相手方になる金融機関の方々との協議ということにもなるんだと思いますけれども、ぜひ行って頂きたいなと。今のところ、私の理解では、貸出のデータが最初に挙がってきているかと思いますけれども、それ以外に、コストの費目ごとのデータなども、これはコンサルティングを本業として行っている立場からすると、実はそれなりに有意義な発見があるかと思いますので、ぜひやって頂きたいと思います。

    3点目ですが、今回の報告書の中で十分検討しないので継続検討と言われている銀行業の業と制度、それから持株会社としてのあり方・位置づけ、銀行持株会社から一般持株会社へと、こういう話が出てきています。今回の目標もそうなんですけれども、結局、地域経済をどう支えるかということで、地域経済の浮沈と地域金融機関の浮沈はかなり連動していると私は思っています。どのように地域金融機関が地域経済を支えるのかという目線でもう一度、業や制度というのは議論したほうがいいと思います。その結果をどう反映させるかという意味において、銀行持株会社から一般持株会社へという話をするべきではないかと思います。

    実際、地域経済を見ていきますと、人が足りなくて、てんやわんやの状況になりつつありますので、この課題についてもなるべく早期に検討する場所を設定したほうがいいのではないのかなと私自身は感じているということをお伝えしたいと思います。

    以上でございます。

    【家森座長】

    大庫委員、どうもありがとうございました。

    それでは、続きまして、翁委員、お願いいたします。

    【翁委員】

    おまとめ頂きまして、ありがとうございました。私も全体としては賛同しておりまして、感想やもう少し強調して頂きたい点などにつきまして少しお話ししたいと思っております。

    4ページの16行目から、顧客企業との間で経営上の課題について共通認識を醸成し、これを踏まえて効果的な金融・非金融の支援を通じ顧客企業の持続可能性を高めることは、金融機関自身の持続可能性を高める観点からも重要である、とあるように、様々なプレイヤーと連携して地域金融力を発揮していくことを一層促していくことが大事という文章が、私は大変重要だと思っております。

    少し感じたことですけれども、4ページの28行目に、各分野の取組を全ての地域金融機関に求めているものではないとありますが、「各分野」というとeachですけれど、ここでは全ての分野の取組を求めているものではないということで、allではない、という感じもしております。つまり、網羅的に求めているものではない。まさに31行目にあるような、地域・顧客企業のビジネスモデル、経営戦略を踏まえて、十分見極めて有効な支援を適切に選択してやってくださいねということが趣旨だろうと思っていますが、先ほど御説明があった経営者保証の見直しなどは全ての金融機関に考えて頂きたいところでもあるので、そういう感想を持ちました。

    それから、5ページの「2.M&A・事業承継や経営者等の人材確保の支援」のところで、後継者不在が本当に多くの企業が直面する問題であると書いてございまして、6ページの6行目で書いてある地域金融機関と顧客企業との日常的なコミュニケーションで大事なのは、後継者不足という経営課題解決に、M&Aや事業承継というのがつながるという相互認識がまだできていないのではないかと思っています。ですので、実行に当たっての課題というよりも、まず、まだ4割の地域の企業が後継者不足の問題を認識していないという調査結果があるので、そこについては、私としては、もっとその前の段階から相互の認識を深めるということが大事なのではないかという感想を持っております。

    それから、9ページで、「7.地域企業のDX支援の推進」というのは大変重要なんですが、ここも強調し過ぎても強調し過ぎることはないというのが、本当に人手不足の問題が切迫感を増していて、そういう一言を書いてもいいのかなと思います。例えば、人手不足が深刻化する中で不可欠となっている、というような言葉があってもいいかなという感じもしております。

    いずれにしましても、人口問題の急速な変化、人口動態の変化、これに対して地域金融機関はもっともっと先を見て対応していくということが必要ではないかと思っておりまして、地域の企業に対して地域金融機関がコミュニケーションによって更にそれを進めるという非常に重要な役割を負っているので、その点を強調して頂きたいなと思っているということです。

    13ページ以降の、「III.地域金融力の発揮のための環境整備」については、大庫さんからも御指摘がありましたけれども、この3つの課題をしっかりと進めていって頂きたいと思っております。全体としては、こういうものを政府として用意しますが、やはり基本にあるのは、金融機関の自己規律とか自己改革というのがまず必要であるということで、こういうことがあっても、各所に書いてありますけれども、モラルハザードにならないような仕組みやデータの検証を本当にしっかりやっていって頂きたいと思っております。

    資本参加制度については、今回、災害などについて用意することは大変重要だと思っておりますほか、人口減少については、できるだけ改革の余力のあるうちに、早ければ早いほど良いので、早い活用を促すということが大変重要なのではないかなと思っておりますので、その点を感想として述べたいと思います。

    また、資金交付制度については、2030年の11月に独禁法の特例措置の期限がある。それに応じた制度であるということをしっかり周知して頂きたいなと感じております。

    それから、最後のところになりますけれども、21ページ、22ページのところで生成AIや兼業・副業というのが入ってきていて、ここについては賛同しておりますが、22ページの6行目のところで、従業員の働き方改革という言葉が入っています。これは別に入れてくださいという意味ではないんですけれども、人口問題に対して、地域の金融機関が、隗より始めよで、どういうふうに取り組むかということが大事だと思っていて、男女問わずですが、女性もしっかり働きやすい環境を提供する、成長の機会を提供する、そして少子化対策と両立するような働き方改革を実施すると、そういうのを実際にやっていれば、地域の企業に対してもそういうことをやってくださいとしっかり言っていけると思っております。

    本当に地域の人口減少というのは地域全体で取り組んでいかなければならない課題なので、人への投資、働き方改革と、それから、希望する人が子育てしやすいというような環境をつくっていくということを地域金融機関としても進めていっていただきたい。働き方改革というのはそういう趣旨も含めたものであると私は希望しております。

    以上でございます。

    【家森座長】

    翁先生、どうもありがとうございました。

    ここで、松井委員がオンラインで参加されましたので、御発言を頂きたいと思います。

    【松井委員】

    ありがとうございます。遅くなりましてすみません。この後退席するため、短くコメントを差し上げたいと思います。

    多岐にわたるアジェンダを今回報告書(案)に取りまとめて頂きまして、どうもありがとうございました。報告書(案)自体に異論はございません。ただ、少し大きな感想になりますけれども、銀行規制の今までの意義と、それから、今後の地域金融に係る取組にまつわる課題ということについて、感想と申しますか、意見を述べたいと存じます。

    金融庁、あるいは銀行法というのは、私の大まかな理解では、銀行や市場の健全性が国民生活の発展や安全の基盤となっているということを前提として、その健全性を担保する制度を整備することというのが職責であったかと思います。したがって、伝統的には業際問題であるとかプルーデンシャル・レギュレーションであるとか、そういった健全性維持をどうやって実現するかということについての手綱を取られてきて、これがだんだん緩和されたりとか、変化したりとかいう形になっていたわけでございますが、現在も基本的には、信用不安の波及を防ぐというのは大きな課題であったというふうに思います。

    しかし、今般の報告書(案)が指摘しておりますように、地域金融については、地域住民の利便性であるとか、地方政策としての地方の稼ぐ力を掘り起こすこと、ローカル・ゼブラという文言もございましたが、地域課題の解決が大きな課題となっている、こういった課題が取り上げられております。また、災害に対処するためのファイナンス上の手当てなど、銀行の健全性というよりは、地域の活力のための措置というのも銀行行政の大きな一部として書き込まれているということでございます。

    したがって、地域については、伝統的に銀行法が目的としてきた信用であるとか安定といった事項からアジェンダを拡大して議論せざるを得ないというのが今回の報告書(案)の考え方なのだろうと思っております。顧客企業の持続可能性を高め、これがビジネスとして成立している場合に、企業が融資を行い、ウィン・ウィンで事業を行う、これは当たり前の経済活動でございまして、非常に重要なわけでございますが、人口減少が厳しいということを各委員が御指摘しておりますように、いずれそれを超えた施策を打つということも必要になってくる可能性がございます。

    そうしたビジネスとしての合理性を超えてアクセルを踏む政策というのも重要な地域政策ではございますが、金融政策としては、その場合に地域金融機関の安定性を維持するかということと、その両立をどういうふうにやるかということを議論していくことが重要だろうと思っております。

    大きなアセットオーナーとかマネジャーというのは、広く分散投資をする中でインパクト投資のようにリターンだけでない要素を考慮する投資を一定程度実行できますけれども、地域金融においては、地域金融機関が融資できる対象は比較的そういう広いポートフォリオにならないのではないかと思いますので、そういった意味では、金融庁としては、ベンチャーとのコンソーシアムなどのノウハウの提供といった側面援助をしながらも、ローカルな銀行と都市銀行、さらには国際的な決済へのお金の循環の維持、信用の維持ということを配慮していくことが引き続き重要な課題であろうと思っております。

    したがって、報告書(案)で地域の事業機会について成長性「も」あるのだということを述べておりますけれども、この記述だけで地域金融機関が、自分の適切なリスクテイクの水準はここだというふうに定めるというのはなかなか難しいでありましょうから、事業機会に対するリターンが期待できる金融と、地域を維持し振興するための金融との境目を判断しにくいという不安を払拭できるように、安全性についての手当てと産業振興のための手当てというものの関係を今後明確にして、別々に手を打っていくということが必要になるのであろうというふうに思っております。

    例えば、地域金融機関の業務範囲拡大に伴い他の金融機能にどのようにリスクが相互波及するかということについてインパクトを想定してみたり、あるいは、リスクが高いと考えられる事業を有事に切り分けられるようなシナリオを立てて頂くなど、機能上のリスクテイクと安全性を両立できる手当てということについて、将来的な課題として御検討頂けると幸いかなと思ったところでございます。

    重ねて申し上げますが、報告書(案)に関しては、非常に多岐にわたる事項につき、おまとめ頂いておりまして、異論はございません。

    私からの意見は以上でございます。

    【家森座長】

    松井先生、ありがとうございました。

    それでは、小倉先生、お願いいたします。

    【小倉委員】

    ありがとうございます。非常に多岐にわたる論点につきましてバランスよくまとめて頂きまして、ありがとうございます。今回の会議で新しく出された諸点も含めて、全体に違和感はございません。賛成いたします。

    その中で1点だけ、もし加筆の余地があれば御検討頂きたいのが、資本性資金供給の促進に関わる点で、流通市場の整備という論点についても一言、加筆して頂ければと思ったというところがあります。

    未上場企業が発行するいろいろな証券、エクイティだけじゃなくてメザニンも含む証券の流通市場があれば、オリジネーターとしては非常にオリジネートしやすくなるということが理論的によく知られていることですので、そういった意味で、資本性資金の供給を促進する上で流通市場があるということは非常に大きな後押しになるというところだと思います。

    ですので、これまで様々なそういった工夫はなされてきたとは理解しているんですけれども、まだ十分にその辺が整備されているとは言い難いところですので、ここで諦めずに、さらにその方向に向けていろいろな制度の整備等々をするという、少なくともそれに対して金融庁は後ろ向きじゃないという姿勢を報告書の中で示して頂けると、業界側のほうで様々な発案とか自主規制の緩和等といったそういう前向きな反応が生まれるような気がしますので、そういった意味で、その点について、ぜひどこか一文でよいので書き足して頂けるといいかなと思ったというところでございます。

    以上です。

    【家森座長】

    ありがとうございます。

    続きまして、神作先生、お願いいたします。

    【神作委員】

    学習院大学の神作でございます。

    私も本日御説明頂きました報告書(案)に全面的に賛成でございます。私の意見やコメント等についても、適切に反映して頂いたと感謝申し上げます。その上で感想を1点だけ申し上げさせて頂きます。

    地域経済が現在抱えております非常に大きな課題の解決への貢献について地域金融機関に対して大きな期待が寄せられているということだと思います。本ワーキング・グループの報告書(案)の提案している地域金融力の発揮のための環境整備ですとか、あるいは、投資専門会社による資本性資金の供給の促進等の施策は、これらの期待に応えるために後押しをすることに資すると考えますので、私はこの報告書(案)に全面的に賛成いたします。

    その上で、大庫委員や松井委員も同様の御指摘をされたと思うのですが、これらの非常に難しい仕事をしていく、期待に応えていくためには、地域金融機関が健全に経営されるとともに、安定した収益を上げていくことが極めて重要なことだと思います。

    来年から施行される企業価値担保権の導入というのも、こういった地域金融機関だけで限るものではないですけれども、金融機関に課せられた課題や期待を、収益を確保しつつ対応するための1つの法的な手段になり得るのではないかと期待しています。そのほかに、より一般的に、松井委員が指摘されましたように、金融規制あるいは金融監督法の目的に適合する形で、地域金融機関をはじめとする金融機関が健全かつ効率的な経営をしていくためにさらに何か見直すべき点がないかということについて、業務範囲規制等の見直しについては脚注の53に指摘されておりますけれども、こういったことも含めて、総合的な検討を行って頂きたいと思います。今回は時間の関係から十分な検討ができなかったわけですけれども、それについては引き続き検討して頂くことに期待いたします。

    もっとも、その点につきましても、最終ページの「おわりに」で脚注を付して記載して頂いておりますので、何か文言の追加等を求めるものではございません。

    私からは以上でございます。

    【家森座長】

    神作先生、どうもありがとうございました。

    続きまして、河野委員、お願いいたします。

    【河野委員】

    日本消費者協会の河野です。

    報告書(案)に関しましては、地域金融機関に対して今後期待する役割とその支援のための制度整備について丁寧に整理頂いており、地方都市に住む消費者としても期待と希望を持って賛同させて頂きます。

    報告書(案)は、本日までに度重なる修文が行われましたが、それは法改正を伴う制度の延長・拡充がこのワーキング・グループの検討の本丸ではなく、そうした環境整備の前提として何を期待するのか、環境整備の成果として何を成し遂げてほしいのかという点に関してしっかりと書き込むことが重要であるからと受け止めております。

    本ワーキング・グループの初回で、我が国の人口減少についてレクチャーを頂きました。避け難い将来予想図に対して可能な限りの手を打つのは当然のことであり、特に地域の盛衰の鍵を握る産業の行く末と、それから財政・財務をどうするのかに対しては、この取りまとめは少し盛り過ぎかと思うほど大きな役割を書き込んでいると思いました。

    その上で一般消費者の立場から、今後に向けて何点か申し上げたいと思います。まず、地域金融機関の皆様に対しては、10から11ページに具体的に記述があるような地域課題解決が求められていますが、その際には、残すべきものと淘汰せざるを得ないもの、そして新たに育てるものなど、地域の実情・実態をよく見極めて、適切で持続可能な支援となるように判断する力を養い、発揮してほしいと思っております。また、地域課題の中で、生活の質を担保する、例えば、医療や福祉分野などのエッセンシャルな事業に関しては、積極的な関与を期待するところです。

    2点目として、地域支援のハブとしての役割発揮です。経済活動を回すには、デジタル分野をはじめとする外部環境の変化や新たな商流の作り方など、これまで得意ではない領域もあると思いますが、自前で何とかしようとするのではなく、先進技術や知見などを持つ多様なステークホルダーとの積極的な協働・共創のプラットフォームをつくって公開するなど、外に開いていく姿勢というのが欲しいと思っております。

    3点目は、言うまでもなく、金融機関そのもののガバナンス、コンプライアンスに関してです。20から21ページに記述頂いているように、経営の健全性・透明性の確保は、今回の制度の維持・拡充を行うための原則であり、金融機関の自律的な対処と監督官庁の適切なモニタリングに今後注目したいと思います。

    最後に、このワーキング・グループの目的というのは、地域金融力の強化による持続可能な地域社会の維持です。改めてお伝えしたいのは、地域金融を司る金融機関の皆さんは、今回の措置によって支援を受ける対象ではなく、このワーキング・グループに記述されていることを実行する主体だということです。期待を持って今後の展開を注視したいと思っております。

    私からは以上です。

    【家森座長】

    河野委員、どうもありがとうございました。

    続きまして、西原委員、お願いいたします。

    【西原委員】

    ありがとうございます。今回は、金融面から地域活性化のために何ができるか、そして前提となる金融機関の経営基盤強化に何が必要かという審議への答申が出されました。そうした答申としては総じて賛同の立場であります。様々なメンバーの皆様の意見を反映して下さり、有難うございました。

    金融機関の中でも、金利上昇などにより、経営体力が高まる先と厳しくなる先に二分化が進んでいます。後者では、経済成長に伴う金利上昇による有価証券の評価損への影響やネットバンクの普及を背景に、金融事業の起点とも言える預金が減少に転じ、サイバーやマネロンへの迅速な対策が急務として重なっています。経営基盤強化が求められる地域金融に対しては、答申では3つ、①システム共同化の推進、②金融機能強化法の期限延長や拡充、そして③早期警戒制度の見直しが必要とされています。これについては大枠として異論はございません。

    それぞれについて私見も含めて少し申し上げさせて頂きますと、①システム共同化の推進につきましては、サイバー攻撃が大手事業会社の経営を揺るがす事例として見られている中で、これが報告書(案)のIII.の1番目に挙げられたことは評価できると存じます。サイバーやマネロンへの対応は、待ったなしに求められています。今後、金融機関の未対応が金融システムの被害を招いてしまうことがないよう、これを選択肢として示すのみならず、能動的に、スピード感を持って推進していけるかが重要になりますので、当局としての御対応を期待しております。

    2点目は、金融機能強化法の期限延長・拡充についてです。こちらは条件付で賛同させて頂きました。災害特例の常設化については賛成ですが、本則の申請期限の延長については、人口減、ネットバンク普及、経済正常化に伴う預金シフトは構造要因であるため、支援のみでは抜本的な解決策にはなり得ません。今後、モラルハザードに配意して単なる延命措置とならないよう、そしてそう見られないよう、金融機関が筋肉質の経営基盤を持てるよう、しっかりとモニタリングと監督を行うことが前提条件になると考えます。

    3点目の早期警戒制度の見直しにつきましては、報告書(案)では、金利上昇が地域金融機関の有価証券に及ぼす影響や、人口減が貸出や預金にもたらす影響の定量分析を金融庁が行いその結果を共有し、深度ある検証につなげていくという踏み込んだ対応策が示されており、よい内容だと思います。ただ、本来こうした対応は金融機関自身が行うべきもので、この経営力を持つことが、個々の金融機関が金融システムに存在する前提条件と考えます。

    重要なポイントは、見直しを通じて実効性を向上させていくこと、これに尽きると思います。前回2019年の見直し後、本制度の実効性が想定ほどに上がらなかった原因があるとすれば何なのか、これを明らかにしつつ、今後は運用面での工夫も凝らしながら結果につなげていくことが期待されます。2020年の前回の審議時とは異次元の変化が今起きています。人口減の加速化、金利上昇、預金減、ネットバンクの普及、マネロン・サイバーリスクの高まり、これらが同時進行的に起きています。今回の答申では踏み込めなかったのですが、やはり今後の課題としては、経営統合や合併など再編を加速化させていく施策が講じられるべきだと考えます。

    次に、地域経済活性化への金融面からの更なる貢献については、報告書(案)には大小合わせて10項目から成る政策提言が盛り込まれました。大事なことは、やはりその実施がもたらすインパクト、そして採算性であると考えます。国として取り組む課題との整合性も重要だと思います。そうした観点からは、4.企業価値担保権も活用した事業性融資の推進とか、5.スタートアップ、7.DX支援の推進、10.エクイティファイナンスの促進、などは大変意義がある提言だと思います。今後はその運用により、地域経済の活性化にインパクトある貢献をもたらすことを期待しております。そして、採算性に民間の地域金融機関が徹することによって、民間と公的金融機関との間の棲み分けが自ずと明確になってくると考えます。

    以上でございます。

    【家森座長】

    西原委員、どうもありがとうございました。

    続きまして、野崎委員、お願いいたします。

    【野崎委員】

    発言の機会を頂き、ありがとうございます。報告書(案)を俯瞰しまして、改めて地域金融力について考えました。あまり精神論を振りかざすつもりはないんですけれども、やはり魂の籠もった地域金融力の強化というのが重要かなと思っています。例えば、地域を衰退させないというような発想よりも、地域において付加価値を創造するような、あるいは成長を力強く推進するような、そういったことを実現させる使命感が必要かなと思います。地域をサポートするというようなものより、言葉遊びじゃないんですけれども、地域を牽引していくと、こういう心構えが必要かなと考えています。そのためには、従来型の金融ではなくて、むしろ情報力を駆使したような総合力が不可欠であると考えております。その点で申し上げても、今回の報告書(案)は必要かつ十分な条件を盛り込めているのかなと評価しております。

    以前から必要条件、十分条件という整理をさせて頂いていますけれども、必要条件について改めてコメントいたします。やはり中長期的な時間軸において、経営陣がそれぞれ危機感をしっかりと醸成した上で、その危機感に呼応するような経営ビジョンあるいは経営戦略ビジョンが必要かなと思っています。これを醸成するためにはどうしたらいいかというと、やはり早期警戒制度、これの実効性を高めることかなと思います。ここの実効性が弱いと、せっかく金融機能強化法の改正に踏み込んだとしても、その意義の実現というのは難しいかなと考えております。

    十分条件に関しましては、事業者が抱えるような事業承継とか事業再生とか、あるいは事業の再構築、こういったソリューションはもちろんなんですけれども、やはりスタートアップの支援、それに加えて、例えば上場企業は地域金融機関の目線でいうと高過ぎるというのはおかしくて、むしろ中堅企業以上の企業に対しても、成長のリミッターを外すようなそういったサポートが必要かなと考えております。

    投資専門会社というのはその意味で非常に大きな可能性を秘めていて、今回M&Aの仲介への業務範囲の拡大、あるいはクロスオーバー投資を許容するような制度的なサポート、これは非常に意義があると思います。これに加えて、小倉委員がおっしゃったようなプライベートエクイティのマーケットの整備というのも入れる意義はあると思います。未上場株の流通に関しては、これまで金商法の改正等で特定投資家制度の修正・拡大も行われていますけれども、マーケット自体の整備というのも例えばこういった地域金融力の強化プランには少なくとも入れてもいいんじゃないかなとは考えております。

    ただ一方で、今の例えば地方銀行等に関しましては、なかなか経営資源が限られているというところがあります。今の状況を俯瞰しますと、地域金融機関に関しては、銀行本体、シンクタンク、それ以外のグループ会社に機能が分散しているので、一つの考えとしては、せっかくここまで業務範囲を拡大したので、投資専門会社にこういった知見、スキルの全てを集めて、エクイティでの投資支援、それからコンサルティング、M&Aのファイナンシャルアドバイザー、こういった機能を全て集約化すればかなり機能的に生かせるんじゃないかなと考えています。

    もう1点だけ補足しますと、インパクト投資についても本報告書(案)では取り上げられていますけれども、ローカル・ゼブラという言葉があります。しかしながら、ローカル・ゼブラにとどまらず、経済を活性化する、そういったスタートアップ全体を含めてのインパクト投資は意味があると。ですから、今後、地域金融力強化プランを考えるに当たって、例えばPBII(Place-Based Impact Investing)という指標がありますけれども、これはまさに地域の活性化、雇用の創出、そういったものに資するようなインパクト投資でありますので、まさにリレーションシップバンキングとは非常に相性がいいと考えております。こういったところも検討して頂ければと考えています。

    以上です。

    【家森座長】

    野崎先生、ありがとうございました。

    それでは続きまして、原先生、お願いいたします。

    【原委員】

    原でございます。おまとめ頂きまして、誠にありがとうございました。本報告書(案)に示されている方向性につきましては、概ね賛同いたします。

    私からは、地域金融の実態やその構造的課題を踏まえて、資本参加制度関係と経営者保証関係、企業価値担保関係と、あとは農林水産分野の課題について補足的なコメントをさせて頂きたいと思います。

    まず、「III.地域金融力発揮のための環境整備」の中で出てくる資本参加制度等については、それぞれがその地域の要として地域金融力を発揮するために必要であると私も考えます。人口減少や産業集積、経営者と家計の結びつきが強いというような地方の特性や構造を考えても、一つの金融機関、企業の問題が地域全体に外部性として波及しやすいという特徴がありますので、その意味でも資本参加制度の役割は重要だと思います。

    ただ、本ワーキング・グループでも出てきたように、発動要件や評価基準、ガバナンス条件について十分な整理が必要で、地域金融機関にとっても、それを整理することによって予見可能性が高まるのではないかと考えております。例えば災害等の特例の常設化については、過去にはリーマンとかコロナ等、全国的構造的ショックを対象にしてきたということがありますので、今後、地域特有のショック等についてはどの程度この制度の対象になるのかというのは必ずしも明確ではないところがあるように感じております。どのショックを制度対象に含め、どれが対象外になるのかにつきましては、線引き、発動要件等につき慎重な検討が必要なのではないかと考えております。

    次に、「II.地域企業の価値向上への貢献・地域課題の解決」という部分についてです。まず、経営者保証の見直しについてですが、これは地域のレジリエンス確保につながるという点で非常に重要な施策だと思っております。自然災害や気候変動、価格変動といった外生ショックの場面では、事業のみならず、被災した経営者個人にまで負担が及んでしまう可能性があるという点は、制度的にも実務的にも重要な論点だと考えております。とりわけ法個の分離が実質的に行われていないような中小企業にとっては、こういった外生ショックの影響が一層強く出るというのは明らかだと思います。

    他方で、こうした外生ショックについては、経営者に帰責性が認められないような場合に経営者保証ガイドラインの考え方に基づいて柔軟に債務整理が行われたり、責めに帰せない部分については保証履行を求めないというような運用がなされており、これは適切であり、もちろん異論は全くありません。

    その上で、現在の経営者保証慣行というのが、外生ショックの大きい分野、とりわけ農林水産とか食品加工といったような地方の基盤的産業において、再起が困難になり、担い手不足とか、担い手不足を再生産しやすい構造的要因にはなっているという面がどうしてもあると思います。そうすると、外生ショックと保証依存の特性上のミスマッチというのを整理しておくことが、地域のレジリエンスを論じる上では不可欠なのではないかと感じます。

    新しく出来た企業価値担保権についても、その制度設計において原則無保証として、法個分離がなされていない場合に別建ての対応をするという、そういう仕組みになっているのは大変評価ができるんですけれども、これは法個分離を到達点に捉えるという方向性が表れているということも意味するんだと思います。これは将来的には保証依存から脱却し得る方向で制度を整えていくという、そういう政策的意図の表れでもあると理解しております。

    企業価値担保権についてですが、これは脚注17にも盛り込んで頂いたとおり、無形資産やブランド、そういったものを地域企業の強みとして担保化する制度で、非常に重要な制度であり、経営者保証の代替としての役割も期待されるところではあります。ただ、企業価値担保権を十分に機能させる上では、中小企業の業務プロセスの可視化、デジタル化、それが不可欠だと思います。デジタル化については、別途項目立てをしてくださっているわけですけれども、こうした企業価値担保権がより一層普及するためにもデジタル化が重要だということは、一言リンクさせておいてもいいのかなと感じました。

    特に中小企業の現場では、紙ベースでの帳簿とか勘定科目があって、生産を正確に把握する上で煩雑性や困難性が出てくると思います。そうすると、将来キャッシュフローの予測の困難性につながりかねないと思いますので、どの商材や事業が価値を生み出しているのかということを明確化して、それを金融機関が把握する。企業価値の源泉である稼ぐ力というものを継続的・客観的に把握するためには、モニタリングの高度化とそうしたデータの把握が非常に重要になってくるので、DXとの連動というのが一つ考えられるのかなと思いました。

    最後に、10ページ目に出てくる農林水産分野における課題解決という面ですけれども、農林水産金融について一言補足的に申し上げたいと思います。それは中長期視点でのブレンデッド・ファイナンスの重要性ということで、今回のワーキング・グループでは必ずしもそれは議論の対象にはなっていなかった、鮮明化していたわけではありませんけれども、気候変動適応とか農業のサステナビリティということを考えると、やはり公的資金、民間金融とか共済や保険がリスクを分担するブレンデッド・ファイナンスという視点は非常に重要だと考えております。

    民間金融のみで気候リスクとか価格変動のリスクを吸収するというのには限界がありますので、国際的にもファーストロスを公的に一部負担する仕組みとか、共済保険のリスクシェアとか、スマート農業や省エネ設備への投資というようなことが進んでいるので、農業金融でもこういったことが応用可能なんだろうと思います。農業の気候変動適応も含めて、リスクを社会的にどう分担するのかというのは今後避けて通れない問題だと思いますので、こうしたことが報告書(案)で、10ページの(3)でそういった課題があるということを触れられているということは非常に重要なのではないかと思いました。

    以上はあくまでも補足的なもので、この報告書(案)で示されている方向性には賛成いたします。以上です。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    それでは、私も委員として少し発言をさせて頂きます。既に私も何度もこちらの報告書(案)を読みまして、概ね異論はございません。その上で、改めて読んで気がついたところを少し言わせて頂いた後、総括的なコメントをさせて頂きたいと思います。

    一つは、11ページの「(5)地域における資産形成や金融経済教育における貢献」というところです。これは私が今、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の運営委員会の委員長をしているということもあって、これはぜひ入れて頂きたいとお願いをして入れて頂きました。これは民間金融機関にやって頂くということで、先ほど採算性という問題が出たように、なかなかこれは採算が難しいところであるのも事実です。そのために、J-FLECという受け皿をつくってやっているということですので、国としても、持ち出しで全部やれと言っているわけではないよということで、J-FLECの枠組みなどがあるので、ぜひそれも活用してやって頂ければというようなことを書いて頂きたいというのが1つ目です。

    それから、「9.地域金融機関による地域活性化の取組事例の共有と活用」のところで今回、「地域活性化取組事典」を作るということを言って頂いております。この点について、例えば先ほど翁先生から、働き方改革や女性活躍というようなことを言って頂いたんですが、きっと金融機関の中でそういういい事例、例えば女性活躍をやっているというような事例もあると思いますので、こういうところで具体的に取り上げて頂ければよいと思います。

    それから、この「地域活性化取組事典」の中に、例えば特許庁で知財金融促進事業というものをやっていまして、金融機関について特許とか知的資産を活用した金融のフレームワークを理解してくださいというようなことをやっていたり、環境省のESG地域金融促進事業で、サステナビリティについて勉強してくださいというのをやっていますので、そのような政府がやっている事業について取り組んで、経験値を積んでいったような成功例などもこういうところへ入れて頂ければいいのではないかと感じたところでございます。これが私が報告書(案)に若干追加して申し上げることでございます。

    全体として少しだけ申し上げます。地域経済が抱える厳しい構造問題に対応していくために、金融担当大臣から諮問のありました、地域金融機関等が地域経済に貢献する役割を十分に発揮できるように、地域金融力の強化に必要な方策について、本ワーキング・グループでは多面的かつ実務的な議論を重ねることができたと思っております。

    地域金融機関の最大の強みは、顧客企業の事業を深く理解し、その挑戦に伴走できる点にあります。現在事業者が抱える課題は多様化・複雑化しており、地域金融機関に求められる役割は、金融面についても、従来の融資にとどまらず、DIPファイナンスとか、先ほど小倉先生から出てきているような非公開株式などの取扱いなどもありますし、あるいは再生支援であったりします。さらに最近では、より一般的なエクイティ性の資金、劣後性の資金など、リスク管理が難しくなっているものが求められるようになっています。さらに、事業承継、M&A事業、人材紹介、DX支援など多岐にわたる非金融支援が期待されています。

    本報告書(案)では、こうした様々な金融・非金融業務を金融機関がより円滑かつ適切に実施できるように制度面の改善を提言しております。ただし、強調しておきたい点がございます。これらの業務が事業者にとって真に役立つには、金融機関の事業性評価が確かなものでなければならないという点であります。事業者の真の状況を理解し、適切な処方箋を描けるかどうかが支援の質を決定づけます。地域金融機関には自らの強みを忘れずに、ぜひこの事業性評価の力に一層の磨きをかけて頂きたいと思います。そのための人材育成などにしっかりと取り組んで頂くことを強く期待しています。

    資本参加制度や資金交付制度の延長・拡充について委員の先生方から賛同が得られたのも、これらの制度が適切に活用される限り、地域金融機関の事業性評価の力を高め、結果として地域経済に貢献する可能性を評価して頂いているからだと思います。一方で、委員の皆様方からも御指摘があったように、国民からの厳しい視線を常に意識し、厳格な運営を徹底することが必要です。この点は報告書(案)においても記載しておりますが、改めて強調しておきたいと思います。

    それから、本報告書(案)に盛り込んだ内容だけで諮問にあった地域金融力の強化に必要な方策の全てが尽くされたとは必ずしも言えません。しかしながら、まずは金融庁において、本報告書(案)で示されました提言を着実に実現して頂くことが極めて重要です。その上で、報告書(案)の最後にも示されているように、今後も適時適切なタイミングで追加的な検討を進めて頂くことを期待しております。これが私からの委員としての発言でございます。

    それでは、一旦、委員に一通り御議論頂きましたが、追加で御発言したいという方がいらしたらここでお願いします。あるいはオブザーバーの御発言を聞いた後にまた御発言の機会を設けますが、ここのところはよろしいでしょうか。

    ありがとうございます。それでは、オブザーバーの方から御意見を頂戴したいと思います。事前に発言の希望を伺っている団体である、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会、全国信用金庫協会、日本労働組合総連合会様よりそれぞれ御発言を頂きますが、その他のオブザーバーの方については、御発言希望がありましたら、チャット欄にその旨をお書き頂ければと思います。

    それではまず、全国地方銀行協会様、どうぞよろしくお願いします。

    【全国地方銀行協会】

    全国地方銀行協会で会長行をしております横浜銀行の小野寺と申します。よろしくお願いいたします。本日、発言の機会を頂けたことに感謝申し上げます。また、報告書(案)を取りまとめて頂き、誠にありがとうございます。

    第2回のワーキング・グループにおいて地銀協からプレゼンで言及した投資専門会社の株式会社以外への資金供給の可能化については、報告書(案)でも規制緩和をする方向で御記載頂きました。地方銀行としても、こうした規制緩和も活用しながら、引き続きリスクマネーの供給に尽力してまいりたいと思います。

    また、報告書(案)では、2026年3月に申請期限を迎える資金交付制度や資本参加制度の期限延長・拡充が盛り込まれました。制度の利用については個別行の経営判断になりますが、より使い勝手のよい制度となることで、地方銀行においても経営の選択肢が増えることにつながるものと認識しております。

    最後に、第2回のワーキング・グループのプレゼンの中で言及した業務範囲規制の更なる緩和や、大口信用供与規制の見直し、銀行持株会社から一般持株会社への移行などについては、報告書(案)では中長期的な整理が必要な事項とされましたが、地銀協としましては今後も継続的な議論がされることを期待しております。私ども地方銀行は、今後作成される地域金融力強化プランの下、地域金融力の更なる発揮に向けて取り組んでまいりたいと存じます。

    私からは以上です。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    それでは、続きまして、第二地方銀行協会様、お願いいたします。

    【第二地方銀行協会】

    第二地方銀行協会会長行の愛媛銀行の矢野でございます。発言の機会を頂きまして、ありがとうございます。本ワーキング・グループにおきましては、地域金融力の強化について精力的に御議論を頂きまして、本日、報告書(案)として取りまとめて頂き、感謝を申し上げます。

    まず、今回の地域金融力発揮のための環境整備について議論頂きましたことは、大変有意義であったと考えております。報告書(案)にもありますとおり、人口減少、少子高齢化が進行する中、地域企業の人手不足、後継者不足も深刻になりつつありまして、地域における課題解決は待ったなしの状況でございます。

    加えて、足元、金融機関のサイバーセキュリティー対策や、金融犯罪対策等のコスト負担は年々増加傾向でございまして、こうした課題認識を本ワーキング・グループで共有頂き、支援策を御検討頂いたことに対しまして、改めて感謝を申し上げる次第でございます。

    また、資本参加制度、資金交付制度の期限延長・拡充等につきましては、制度の利用は個別行の判断とはなりますが、選択肢の一つとして整備頂いたと理解しております。

    委員の皆様からの前回のワーキング・グループでの御意見の中で、これらの制度は、地域金融機関を助けるためではなく、地域社会に利益がもたらされる地域活性化に資する制度であるべきとの御意見を頂きました。私どももこれを真摯に受け止めまして、地域の中小企業経営者と向き合い、これまで以上に金融面にとどまらない様々な伴走支援に取り組んでまいりたいと思います。

    最後になりますけれども、地域において私どもに求められる役割はますます大きくなると考えております。金融面にとどまらず、様々な非金融面の取組も今後も必要になります。こうした観点からも、先ほど報告書(案)の「おわりに」にありますとおり、今回の優先順位の関係から取り扱うことができなかった中長期的な整理が必要な論点についても今後検討頂けると幸甚でございます。

    引き続きよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    続きまして、全国信用金庫協会様、お願いします。

    【全国信用金庫協会】

    全国信用金庫協会の市川でございます。発言の機会を頂き、誠にありがとうございます。まずもって、家森座長をはじめ、本ワーキング・グループの委員の皆様には、地域金融のために御議論頂きましたこと、誠にありがとうございます。また、報告書(案)の取りまとめに当たりまして御尽力を頂きました金融庁の事務局に対しても、敬意を表する次第です。

    報告書(案)の4ページから始まります「II.地域企業の価値向上への貢献・地域課題の解決」のところでは、地域課題解決に向けた様々な方策をお示し頂くとともに、取組事例の共有と活用といった情報の連携を明記頂き、誠にありがとうございます。

    御案内のとおり、信用金庫は預金量が1,000億円に満たないところから5兆円を超える金庫まで規模に大きな差があり、また、北は北海道から南は沖縄まで全国47都道府県に存在し、多くの信用金庫は都道府県庁以外に本店を構えております。また、郡部に本店がある信用金庫も複数ございます。そうした私どもの規模・特性を踏まえ、各施策については、画一的・網羅的に実施するのではなく、有効な施策を適切に選択していくことも明記頂くとともに、エクイティ支援の方策から過疎地対策や金融経済教育など広範囲にわたる御指摘を頂きましたので、各信用金庫に前向きに取り組むように伝えてまいりたいと思っております。

    また、13ページから始まります「III.地域金融力発揮のための環境整備」では、19ページにございますが、協同組織金融機関の普通出資以外の資本増強手段であります優先出資に関しまして、私どもの意見を踏まえて優先出資の消却方法を弾力化頂く方向で取りまとめて頂き、大変ありがとうございました。支援を受ける信用金庫にとっても、資本の出し手にとっても優先出資が使いやすくなると思います。さらに、同ページの10行目でございますが、資金交付制度の拡充に関しまして、一定のシステムの共同化に対する支援も盛り込んで頂き、誠にありがとうございました。

    いずれにしましても、信用金庫業界としましては、本ワーキング・グループの報告書や今後金融庁で策定される地域金融力強化プランを参考に、地域の課題解決に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続き御支援を頂ければ幸いでございます。

    私からは以上でございます。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    続きまして、日本労働組合総連合会様、お願いいたします。

    【日本労働組合総連合会】

    連合の山口です。発言の機会を頂きありがとうございます。今回報告書(案)を取りまとめ頂いた事務局の皆様の御努力にまずもって敬意を表したいと思います。

    その上で、22ページに記載されている副業・兼業に関して申し上げます。地域金融機関において、「希望する職員の副業・兼業が可能となるよう、地域金融機関による就業規則の改定を含めた環境整備の取組を後押ししていくことが望ましい」と記載されておりますが、長時間労働にならないように指導・対応することが重要であると考えます。副業・兼業については、労働者自身の自由意思により従事することが基本であり、各地域金融機関の実情に応じて個別労使で慎重に協議を重ねて取り組むべきものと考えております。

    とりわけ副業を行う場合には、本業の労働時間が合わさることで過重労働や健康障害につながることが懸念されますので、副業・兼業先の労働時間の適正把握とともに、働き過ぎ防止のための健康確保措置などが行われるよう、厚労省とも連携して取組をお願いします。副業・兼業の効果を期待するだけでなく、記載頂いているとおり、実態把握を通じた懸念やリスク払拭・軽減を行い、過重労働につながらないよう御配慮頂きたいと思います。

    以上です。

    【家森座長】

    どうもありがとうございました。

    ほかにオブザーバーの方で御発言希望は特に出ていないということのようでございます。よろしいでしょうか。

    委員の方々で追加で御発言はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

    では、事務局からここまでの議論について少しご発言頂けますか。今野さん、お願いします。

    【今野総合政策課長】

    総合政策課の今野でございます。私からは、「II.地域企業の価値向上への貢献・地域課題の解決」に関して、いくつかコメント頂いた点についてお答えさせて頂ければと思います。

    まず、翁委員から、4ページの28行目、「各分野の取組を全ての地域金融機関に求めているものではない」について御指摘を頂きましたが、確かに少し言葉足らずの面があって、全ての取組を全ての地域金融機関に、という意味になりますので、ちょっと冗長な表現になるかもしれませんが、そこは直させて頂きたいと思います。御指摘のとおりだと思っております。

    また、9ページのDX支援につきましては、人手不足の中でこれはもう不可欠な取組であるというような御指摘も頂きました。全くそのとおりだと思いますので、その点は補足して記載させて頂ければと思います。

    また、野崎委員から御指摘を頂きましたインパクト投資のところでございますが、こちらで御指摘頂きましたPBII(Place-Based Impact Investing)につきましても、私ども、これからまた更に勉強していきたいと思っておりますし、いろいろなパターンがあるように理解しております。ただ、ポイントとしては、地方公共団体と地域金融機関なりが協働する、社会課題の解決に取り組むといった取組かと理解してございます。10ページに記載しておりますように、インパクト投資はローカル・ゼブラ企業のためだけにあるわけではないので、ローカル・ゼブラ企業を含む地域課題解決ということでインパクト投資という位置づけを置いておりますのと、併せて、その下の(2)のところで、官民連携のまちづくりへの参画というところも併せ読んでみると、その辺がPBIIに近しいものになるのではないかと考えております。更に勉強してまいりたいと思っております。

    続いて、11ページについて、家森先生から、金融経済教育における貢献の部分でJ-FLECの記載がないという御指摘をいただいたことは、確かにおっしゃるとおりであります。地銀の中でも、大きなところは自ら金融経済教育ができるところもあろうかと思いますけれども、小規模なところはなかなか自力でやるというのは難しいと思います。各種業界団体との意見交換会などでもJ-FLECをぜひ御活用くださいということもお伝えしてきているところではありますので、J-FLECにつきましても、ここに少し記載させて頂きたいと思っております。

    以上でございます。

    【横山信用制度参事官】

    小倉委員と野崎委員から御指摘頂きました12ページの投資専門会社を通じた資本性資金の供給の促進の中で、いわゆる未上場株の流通の促進という観点について付け加えるべきではないかという御指摘がございましたので、何らか付け加える方向で検討させて頂きたいと思っております。

    それから、複数の先生方から御指摘がありました、「おわりに」の、今回中長期的な課題として整理されたものについての検討につきまして、私どもとしては、まずは金融機能強化法の改正を全力でやりたいと思っていますが、先生方の御指摘も踏まえて、それぞれかなり根本的な論点があり、深い検討を要するものではございますけれども、しっかりと検討を進めていきたいと思っております。

    【今野総合政策課長】

    1点漏れがございました。原委員から、10ページの「農林水産分野における課題解決に向けた関係省庁との連携の推進」の中で、ブレンデッド・ファイナンスについての言及がございました。どういう形になるか分かりませんが、御指摘頂いた旨は脚注なりに含めて記載させて頂ければと思います。まだそこまで、ブレンデッド・ファイナンスまで検討が至っていなかったものですから、御指摘を踏まえてしっかり対応させて頂ければと思います。

    【家森座長】

    ありがとうございます。今の事務局からのお返事も踏まえて、何か追加で御発言されたい委員はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。

    概ね、特に具体的なリクエストとしてあった部分については今ほど御回答がありましたし、翁先生から幾つか表現について御指摘頂いたようなところについて、工夫できるところがあろうかと思います。そのほかも、後ほど事務局でよく検討頂いて反映できる、あるいはオブザーバーの方から頂いたもので反映できるものについては御検討頂けるのではないかと思いますが、概ねここまで御発言頂きました中では、この報告書(案)についてほぼ御賛同頂いていると思いますけれども、そういう認識でよろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    【家森座長】

    ありがとうございます。それでは、報告書については、本日頂いた御意見や表現の平仄などの精査につきまして私に御一任頂き、取りまとめたいと思いますが、よろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    【家森座長】

    ありがとうございます。また、報告書の公表の取扱いについても私に御一任頂きたく存じますけれども、この点も御異議ございませんでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    【家森座長】

    ありがとうございます。それでは、そのようにさせて頂きます。

    不慣れな司会の下、厳しい時間的な制約もありながら、短期間のうちに集中的に充実した議論ができました。これも先生方の御協力のおかげと思っております。どうもありがとうございました。

    最後に、井上企画市場局長より一言お願いいたします。

    【井上企画市場局長】

    事務局を代表いたしまして、一言御礼の言葉を言わせて頂ければと思います。

    本ワーキング・グループにおきましては、4回にわたりまして、家森座長はじめ委員の皆様に精力的に御検討頂きましたこと、誠にありがたく、厚く御礼申し上げたいと思います。

    事務局といたしましては、今後、報告に示された内容並びに本日頂いた御意見等も踏まえまして、地域金融力強化プランの策定ないしその推進、また、法律改正を含めた制度整備にしっかり取り組んでまいりたいと思います。

    今後とも御指導頂くことがあろうかと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

    【家森座長】

    それでは、以上をもちまして本日のワーキング・グループを終了いたします。どうもありがとうございました。

    ―― 了 ――

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