金融審議会金融分科会第一部会(第58回)・第二部会(第49回)
合同会合 議事要旨

1. 日時:

平成20年12月3日(水)10時00分~12時00分

2. 場所:

中央合同庁舎第7号館12階 共用第2特別会議室

3. 議題:

金融ADRについて(論点整理続き)

4. 議事内容:

  • 事務局からの説明、日本貸金業協会及び金融先物取引業協会からの発表の後、討議が行われた。

  • 討議を踏まえ報告書案を事務局が作成し、各委員に調整の上、報告書を公表することで委員の了承を得た。

  • 討議における主な意見は以下のとおり。

  • 損失補てんとの関係について検討する必要がある。証券会社で事務ミスなどがあった場合には、金商法上事故確認が不要なケースが定まっており、あっせんを経た上で支払っている。あっせんの三分の一が事務ミス対応によるもの。少額のものでも迅速に救えるよう、時間と手間がかからず一定の認定を行うことで迅速に支払ができるようにしてほしい。

  • 金融ADRになぜ取り組まなければいけないか、全体の大きな方向性が見えるような形にしてほしい。

  • 横断的・包括的な金融ADRが望ましいが、金融は業態ごとの村意識が高い。全体で取り組むべきものとの認識を目指すべき。

  • 結果尊重義務は必要。時効中断効などの法的効果はあった方がよいが、ADR促進法の認証を受ければよいのではないか。

  • ADRの実効性確保のためには、ADR機関が設立されていることが必要であるため、ない場合は、何らかの受け皿が必要である。消費者団体などへの別個の加入義務をかければよいのではないか。

  • 金融ADR機関との契約を参入要件とすることは実効性確保のために必要。

  • ホールセール相手の場合などは、金融ADR機関との契約を参入要件とする必要はないのではないか。

  • 行政がしっかりとADR機関のレベルを確保することが必要。金融ADR機関との契約を参入要件とすることについては、業界の進展度合い、必要度に応じた、現状に即した対応が望ましい。

  • 金融ADRと自主規制機関との関係を整理する必要がある。

  • 複数の金融ADR機関が存在するのが望ましい。それぞれが競争した方が規律が働く。それ以外でも国民生活センターのADRがある。金融庁の金融サービス利用者相談室は、相談・苦情の振分窓口として機能すべき。

  • 金融ADR機関は多様なものがあって、いずれかに入っていればよいとの形が望ましい。

  • 金融ADR機関間の連携や共通窓口が重要。金融トラブル連絡協議会でのモニターなど、具体的なプランが必要。

  • 金融庁の金融サービス利用者相談室金融が、ADRの窓口として受け付けた情報にタグをつけて、どのような結果となったか追いかけることは可能ではないか。金融については、専門性やコストの面から、国民生活センターやADR促進法の認証を受けた消費者団体のADRだけの活用だけで競争を働かせるのは難しい。金融サービス利用者相談室に集まった情報を活かして競争することが考えられる。

  • 複数のADR機関があることを念頭に議論が行われているが、時間をかけて無駄なものをつくってもしかたがない。統一的・包括的な一個のいい金融ADRをつくってほしい。

  • 金融トラブル連絡調整協議会に参加の業界団体は、金融商品ごとにグルーピングできる。業態には村意識があるので、そこからの脱却が必要。

  • 最終的には顧客が負担することも含め、コスト負担も重視する必要がある。

  • 貸金業の状況を踏まえるとフレキシブルな枠組みにする必要がある。

  • 規模の経済を考えると、包括的・統一的な金融ADRが必要になるのではないか。

以上

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
総務企画局企画課(内線3682、3516)
本議事要旨は暫定版であるため、今後変更があり得ます。

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