金融審議会「協同組織金融機関のあり方に関するワーキング・グループ」(第8回)議事録

1. 日時:平成20年9月19日(金曜日)16時00分~17時54分

2. 場所:中央合同庁舎第7号館12階 共用第2特別会議室

○神田WG座長

それでは、ちょっと時計ではまだ30秒ぐらい早いかもしれませんけれども、大体おそろいのようですので、始めさせて頂きたいと思います。

夏休み明けになりますけれども、協同組織金融機関のあり方に関するワーキンググループ、本日は第8回目の会合になります。委員の皆様方におかれましては、いつも大変お忙しいところをお集まり頂きまして、大変ありがとうございます。

本日の出席の状況ですけれども、本日はご欠席が吉野委員と中小企業庁の藤木課長というふうに伺っております。

このワーキンググループですけれども、立ち上げました第1回目は3月28日になります。これまで7回にわたりまして幅広くいろいろな方のご意見をヒアリングという形で伺わせて頂きました。そこで、この秋は本日からこれまでのヒアリングや、それに対する委員の皆様方のご意見、ご指摘等を踏まえまして、協同組織金融機関のあり方についての議論を進めるということにさせて頂きたいと思います。

本日はその第1回目ということになりますので、前回までのご議論の内容を事務局のほうで項目ごとに整理した論点メモというのを用意させて頂きました。そこで、本日はまずこの論点メモについて事務局のほうからご説明を頂きたいと思います。その後、幾つかの項目ごとに区切ってご議論を頂きたいと思います。

なお、本日はこの秋第1回目ですので、次回以降さらに論点ごとに深めた議論というのを予定しておりまして、今日で全部議論するという趣旨ではございません。

それでは、まず小野参事官から論点メモのご説明をお願いします。

○小野信用制度参事官

お手元に幾つか資料がございますが、まず、論点メモ、ワーキング8-1、それから資料の8-2、そしてまた後でご説明しますが、資料8-3と参考資料8-4がお手元にあると思います。また、今回からドッチファイルがお手元にございますが、これはこれまでの7回のヒアリングの中で、各委員の先生方、また参考人の先生の方々からご提出頂いた資料を一応念のためにドッチファイルとして置いておりますので、適宜ご参照頂ければと思います。

それでは、時間も限られておりますのでご説明させて頂きますが、まず、論点メモを説明する前にもう一度、夏休みもはさみましたので、復習というわけではございませんが、まず、論点、ワーキングの8-2、資料のほうを先にご覧になって頂きまして、今の協同組織金融機関が置かれている状況、また特に前回、インテンシブに議論した平成2年の金融制度調査会の議論以降、どういう状況変化があるかということをもう一回簡単に軽く押さえていきたいと思いまして、この資料8-2をつくりました。

資料8-2の2ページ目をお開き頂きますと、信用金庫の推移が書いてございます。平成2年、先ほど申しました金制の議論を行ったときは451の信用金庫があったわけでございますが、その後長い不況等もございまして、現在平成19年度末で281の信用金庫、その間にここによると要因別、信用金庫が減少した要因を合併等によるものと破綻によるもので分けてございますが、いずれにしましても、平成2年と比べまして約38%信用金庫の数が減っているという状況が見えます。

次に、その信用金庫が破綻した要因につきまして、これは以前の会合の中で出させて頂いたものでございますけれども、3ページにございますが、信用金庫の破綻要因を見ますと、特に銀行と比べましても有価証券投資等の失敗による破綻または不正・不祥事件によるものが破綻の要因として上げられているということでございます。

次に、4ページ目をお開き頂きますと、今度は信用組合のほうでございます。信用組合の数、平成2年当時は408あったわけでございますが、その後、同じように合併または破綻による減少、特に、平成9年から10年にかけて破綻が多く出まして、平成19年度末では164の組合まで減っておりまして、減少率にしまして約60%、平成2年度に比べて減っているという状況が見てとれます。

5ページ目はその破綻の要因分析ということで、同じように見てみますと、有価証券の失敗等を要因とする破綻というものが見てとれると、また、同じように不正・不祥事件による破綻というものも見てとれるというところでございます。

次に、6ページ目にいって頂きまして、これは、各業界、メガバンクから始まって地銀、第二地銀、信金、信組に至る預貸率の推移を見たものでございます。昭和63年からとっておりますけれども、まず信用金庫の預貸率を見ますと、昭和63年当時が69.8%、これが平成19年度末には55.8%まで減っておりまして、14%ポイント減っているということが見てとれます。同じように、信用組合につきましても、昭和63年当時は74.7%ありました預貸率がずっと傾向的に減っていきまして、平成19年度では57.5%ということで、17.2%ポイント減少しているという状況がこの20年間で見てとれると思います。

この裏返しでありますが、預証率の変化を見てみますと、7ページ目でございますけれども、まず信用金庫につきましては、昭和63年度当時には16.4%ありましたのが、一時下がったのですけれども、バブル等の影響もあったのでしょうが、また上がりまして、平成19年度には28.5%ということで、12.1%ポイントと、非常に上がってきていると。同じように、信用組合につきましても、昭和63年当時は10.3%ポイントありましたのが、一時下がりましたが、再びまた預証率が上がりまして、平成19年度末では19.0%ということで、8.7%上がっております。ただ、この数字、28.5、19.0という数字は、(注2)に書いていますように、これは各信用金庫から信金中金へ預託した分、同じくその信金中金への有価証券投資分とか、信組から全信組合の預託分、全信組連からの有価証券投資分、これが入っておりませんので、これを足していきますと、もっと、この預証率は上がるということでございます。

次に、8ページ目でございますが、業態別の自己資本比率というものを見てみますと、信用金庫は、これ全体平均でございますが、10.3%から11.7%に若干上がっていると。それから、信用組合については、平成13年が9.2に対して19年は9.9と、若干微増というところでございます。

一方、不良債権比率を見てみますと、信用金庫につきましては、平成10年当時8.9ありましたのが下がってきておりますが、まだ19年末には6.4ということで、やや高止まりしていると。同じように、信用組合につきましても、12.2%ありました不良債権比率、一時上がりましたけれど、また下がってきていまして、現在は、業界平均で10.3%という不良債権比率があるという状況にございます。

10ページ目は、これまで信用金庫、信用組合がどのような業務を認められてきたか、その推移を示したものでございます。「◆」は業務範囲を制限したほう、「○」をつけてあるものは業務範囲を拡大したものでございますけれど、基本的には業務範囲はどんどん拡大してきていまして、特に昭和56年ぐらいまでは、どちらかというと、まさに預金業務の中での業務範囲の拡大でございましたが、これを見て頂けばわかりますように、昭和56年以降はむしろ、どちらかというと証券業務のほうに関する業務範囲がどんどん拡大してきているというところが見てとれると思います。

次に、12ページにつきましては、信金、信組の組織、ガバナンス等の在り方の変遷について書いてございます。徐々にディスクロージャーですとか外部監査というものが導入されてきているということがこの表で見てとれると思います。

以上駆け足ですが、約十何年間の間に、やはりこの預証率、預貸率を見ただけでも、また当然に、信用金庫、信用組合の数を見ただけでも、外的な状況は相当変わってきているということがわかるのではないかということで、もう一回、皆さん十分ご承知のことと思いますけれど、一応確認させて頂きました。

それでは、本題に入らせて頂きまして、ワーキングの8-1、論点メモをご覧ください。

まず、1ページ目に目次が書いてございますが、先ほど神田座長からお話もございましたように、7回のヒアリングを経まして、非常に幅広い論点が各委員の皆様から出されました。それを幾つかの大項目に分けまして、事務局において、とりあえず整理したものでございます。抜け落ちている論点もあるかもしれませんので、また後ほどご指摘頂ければと思います。ご指摘を踏まえまして、追加していきたいと思います。

いずれにしましても、協同組織金融機関の役割、機能、特に地域における中小企業金融において期待された役割というのを軸に、私どものほうで整理して改めて思いましたのは、この中小零細企業、地域における中小零細企業金融において期待される役割を中心として、相当幅広い論点が出されているということが、この目次を見ただけでもおわかりになるのではないかと思いますし、我々もつくづくこれを作成しましてそういう認識を深めたところでございます。ぜひこのような幅広い論点につきまして今後ご議論頂ければと思います。そのため、この論点メモは、あくまでもブレーンストーミング、スターティングポイントのメモというふうに位置づけて頂ければと思います。

それでは、2ページ目以降、主要なところだけ説明させて頂きますが、まず基本的な考え方ということにつきまして、そもそも協同組織金融機関とは何ぞやというところから始まりまして、いろんな議論が書いてございます。協同組織性とは何ぞやということで、独禁法から引用してきていますし、その次の3ページにつきましては、これまでご意見が出ました、現在の協同組織金融機関の現状を踏まえると、協同組織が全体として維持できるのかと、会員組合と経営者の距離というのは遠くなっているのではないかという意見もございますれば、一方で、下の方にございますような、いやいや、ちゃんと小零細企業向けの融資に徹していると、小規模事業者、生活者のための最後のよりどころであることには変わりないというような意見もございます。

また、その一方で、そうはいっても、4ページ目でございますけども、例えば、そもそも協同組織性について、実際に協同組織金融機関で借り入れを謝絶された者が、商工ローンで借り入れを受けるという現状をどう考えるのかというような議論もあれば、健全性と協同組織性のバランスをとるのかというのが常に難しい問題なんだというのがございます。

また、銀行と比較という観点から見て、やはり銀行とは違って、店舗立地や企業の支援についての行動が異なるですとか、やはり銀行に比べてもきめ細かいサービスを提供しているというようなご意見もございます。

また、5ページにいきまして、海外の協同組織金融機関と比較した場合どうだろうかと。例えばドイツでは、系統金融機関が統合されて、地域金融市場において確たる位置を築いている。それに比べると、日本は協同組織金融機関相互の扶助という観点が薄いのではないかと、全国レベルで相互扶助を行う、または、中央機関との密接な分業と協業を行うべきじゃないかと、それによって、協同組織金融機関の存在感と競争力を発揮すべきじゃないかというようなご意見もあります。

また、その協同組織金融機関の利用者の方々からは、まだまだ協同組織金融機関が果たすべき役割があるのだというような声もあるところでございます。

そういう様々なご意見がある中で、7ページ目でございますけれども、「●」で書いてあるのが一つの問いかけと申しますか、まさに論点でございますけれども、大きな問いかけ、ぜひこれからご議論頂きたいということでございます。協同組織金融機関のあり方を検討するに当たって、どういう視点が考えられるかということが一つ大きな総論としての論点になると思います。

次に、中小企業金融ということでございますが、リレバンのアクションプログラムを引っ張ってきておりますけれども、この7ページの下のほうに書いてございますように、協同組織金融機関というのは、中小企業金融再生に向けた取り組み、それから事業再生・中小企業金融の円滑化というものの役割を要請されると。

一方、中央機関には、個別金融機関のリスクを調整・吸収するための新しい仕組み、貸出債権の流動化に向けた取り組み等を要請されると。そして、8ページ目の上に書いてございますが、相互扶助・非営利という特性を生かし、会員・組合員でもある取引先の身の丈・ニーズに合った地域密着金融への取り組みが必要だというのがこのリレバンの総括として、評価として上げられているところでございます。

実際にこの信金・信組の中小企業金融に対する取り組みにつきまして、地域において、安定的な資金を供給できると、そういう役割が非常に期待されているというご議論がございます。また、実際問題として、信金・信組の皆さんからは、8ページの下のほうですけれども、きちっと中小企業金融に取り組んでいるというようなお話がございます。

ただ、一方で、9ページ目ですが、その逆の議論として、そうはいっても預貸率は低下していると。また、中小企業の倒産件数が増加しているではないかと。貸し出しの余地があるのに貸していないのではないかと。また、本来であれば、信金・信組から貸し付けを受けることができる者が商工ローンや消費者金融から融資を受けているではないかと。この辺の問題は多分、もともと今回の協金のあり方の議論を開始するときに、規制緩和の3カ年計画でも問題提起されました多重債務者問題の解決、または多重債務者問題の緩和のためにこの協同組織金融機関というのがどう貢献できるのかというような論点ともつながってくる、そういう論点ではないかと私は個人的に拝察しているところでございます。

こういう論点に対しまして、9ページの下にございますけれども、そうはいっても、貸し渋りと倒産というのは原因と結果というのではなくて、もともと倒産の原因というのは事業が継続できないというところに問題があると。また、いつまでも貸し出しを継続するということは、かえって今度は協同組織金融機関の経営の健全性を損なってしまうのだと、そういう問題があるのだというようなご指摘もあったところでございます。

このような様々なご議論を受けまして、10ページの下のほうの問いかけとして、そもそも、これまでの信金・信組の地域金融に対する取り組みをどう評価するか。また、中小企業金融において、今後どういう役割を果たしていくことが期待されるのか。さらに、この協同組織金融機関の皆さんに期待される役割というものを遂行するためには、どういう方策が必要なのかというようなことを一つまた大きな論点として上げられています。

次に、11ページでございますけれども、業態別のあり方ということで幾つか論点を書かせて頂いております。

まずは、信用金庫と地域信用組合についてということで、一つの議論としましては、業態差がなくなりつつあるのではないかと、すみ分けは本当にできているのかと、信用金庫に比較して信用組合のプレゼンスは低下しているのではないかという意見がある一方、11ページの下に書いてございますような、地域信用組合は地域の特定コミュニティーを基盤とし、信金はより広い地域のコミュニティーのためにあるので、その基本的制度、仕組みで業態差がなくなりつつあるとは思えないというようなご意見が一方でございます。

また、12ページをおめくり頂きまして、今度は、業域信用組合・職域信用組合をどう考えるかと、これも2つの議論がございまして、その存在意義というものは低下しているのではないかという意見がある一方で、そもそも中小企業の皆さんや起業者の皆さんが銀行に行っても、そんなに融資してくれないじゃないかと、そういう意味ではやはり業域や職域というものの存在意義はあるのだというようなご指摘もありまして、こういうようなご指摘を踏まえまして、協同組織金融機関のそれぞれの業態のあり方、信金・地域信組・業域信組・職域信組の今後のあり方についてどう考えるかということについて、問いかけをさせて頂いております。

次に、これまでが総論でございますが、ここから各論でございます。こういう総論を踏まえた上で各論につきましても色々なご意見がございまして、ここは、まず一つは組織論、大きな意味でのガバナンスということで、組織論とディスクロージャーということで整理させて頂いております。

まず、ガバナンスにつきましては、信組・信金のガバナンスは株式会社や銀行に比べると市場による評価というものが極めて弱いという意見がある一方で、そういう株式会社のガバナンスに優位性があるということは必ずしも立証されていないというようなご意見もあるところでございます。

次に、14ページにいきまして、ガバナンスのあり方をどう検討していくかということでございますが、それについては、必ずしも一律に取り組みを要請するのは適切ではないと、やはり規模に応じたガバナンスのあり方、内部統制のあり方があるのではないかというようなご意見もあるところでございます。こういう論点を踏まえましてガバナンスの強化のため組織のあり方をどう考えるかという問いかけをさせて頂いております。

次に、総代会でございます。これにつきましては、総代会の現状が書いてございます。この15ページをめくりますと、この総代会につきましてもいろいろ論点があると思います。一つは、総代会というものは必ずしも機能していないと、むしろ法的な立場が明確でなく、不安定で無責任な状態になっているのではないかという意見がある一方で、16ページにありますような、幾ら総代の選任制度等の改善を工夫しても、経営監視機能を期待することは難しいというご意見もございます。いずれにしましても、現在、この総会というものはほとんど開催されていないという状況をどう見るか、また、この総会の代替としての総代、または総代会制度について改善すべき点はないかということが、一つ論点として、また、問いかけとして上げさせて頂いております。

次に、組織の2つ目は理事会でございまして、理事は3分の2以上が会員・組合員でなければならないとなっていますけれども、17ページから18ページに書いてありますことは、要するに大きく言えば、社外理事をどう考えるかということでございます。社外理事は望ましい、それで牽制機能を果たしていると、今後さらにこういう職員外の会員理事をふやす必要があるのではないかという意見がある一方、18ページ目を見て頂きますと、18ページの真ん中ぐらいでございますが、むしろ今はプロ経営者としての能力を要求されると、十分な知見、ノウハウのない者が理事になるとかえってチェック機能が低下するというような、逆に、この社外理事に対して懐疑的な意見もございます。こういう両論を踏まえまして、理事または理事会制度について改善すべきではないかということを問いかけさせて頂いております。

次に、監事制度でございますけれども、監事制度をどう考えるかと、19ページでございますけれども、実際、多くの信金では既に監事会制度を採用しておりますが、法令上の制度になっていないと。選択制とすることも考えられるのではないかというような論点もありまして、この監事会制度をどう評価するか、法令で明確に位置づけて、監事会制度の選択というものを行うようにすべきかどうかということについての問いかけがございます。

次に、これも大きな意味でのガバナンスでございますが、決算、この半期決算と半期開示という問題が19ページから20ページについて様々な論点を書かせて頂いております。現在、半期決算、半期開示は義務づけとはなっておりませんが、一方で、やはりこの信頼性の確保という観点から半期決算、半期開示は有効ではないかと、またはガバナンスの改善策としても有効ではないかというような意見もございます。一方、やはり信金・信組の特性に配慮すべきではないかという意見もございます。そういうご意見を踏まえまして、20ページの下のほうでございますけれども、財務内容のタイムリーな開示を担保するため、信金・信組に半期決算及び開示を義務づけることについてどう考えるかという問いかけをさせて頂いています。

それから次に、ガバナンスの最後は外部監査でございます。外部監査につきましては、現在一定の要件を満たす信金・信組のみに義務づけられております。ただ、実際には、20ページの一番下に書いてございますように、すべての信用金庫及び現在168組合ある信用組合のうち128組合で既に外部監査が行われていると、このような現状に鑑み、どう考えるか。一方で、慎重な対応をすべきじゃないかというご意見もございますので、そもそも、こういう今の外部監査の要件についてどう考えるかということが問いかけでございます。

次が、4つ目の大きな括りとして、業務というものについて書かせて頂いております。一つは、会員・組合員資格でございます。現在、信金の会員は、上限9億円、信組の組合員の上限は3億円と、この資本金基準について、この協同組織金融機関が地域経済において役目を果たすという観点からどう考えるかということが一つの問いかけでございます。

また、地区規制についてでございます。これにつきましても、22ページから23ページに様々な論点を書かせて頂いておりますけれども、大きく分ければ、現行の地区規制はもう定める必要性はないのではないかというご意見が22ページから23ページに書かれております。一方で、23ページの真ん中ぐらいには、そもそも地域というものを否定するということは、これはまさに協同組織の自己否定だと、むしろ地区規制というものは、やはり地域に対する安定かつ円滑な資金供給を確保し、中小企業の再生、活性化を図っていくためには必要ではないかというような論点もございまして、一番最後の「●」に書いていますように、それでは地区規制についてその存在意義、今後のあり方をどう考えるかということを問いかけさせて頂いております。

駆け足で恐縮でございますが、次に24ページの余資運用でございます。余資運用につきましては、現在、特段の制約はございません。ただ一方で、先ほど申しましたような預証率の上昇、さらには有価証券投資等の失敗による破綻というものを踏まえてどう考えるか。一つの参考として、例えば農協の場合は既に、自主ルールであるJAバンク基本方針におきまして、一定の余資の預託が義務づけられているところでございます。こういった点を踏まえまして、25ページ目の上のほうでございますが、信金・信組の余資運用のあり方についてどう考えるかということを問いかけさせて頂いております。

それから最後に、中央機関のあり方でございます。中央機関のあり方につきましては、25ページのところに書かせて頂いていますように、その資金需要の調整ですとか余資の効率的な運用、業務の効率化、業務の補完、単位組織の信用力の維持ということでございます。また、(注)に参考ということで、平成元年当時は中央機関を通じて信金・信組がお互いに低利融資を行う、いわゆる「相援」といわれる信用金庫相互援助資金制度、また信組にも同じような全国信用組合保障基金機構制度というものが設けられておりました。いずれにしましても、25ページの一番下のほうでございますが、現在、信金中金、中央機関であります信金中金、全信組連というものは、法令上その目的、役割、それからその信金・信組に対する権限は規定されてございません。

それで、26ページでございますけれども、一方でご承知のとおり農林中金につきましては、再編強化法の中で、農協系の系統金融機関全体の破綻未然防止システムの確立と農林中金が新たな農協金融システムの経営に責任を持って取り組む体制の整備ということを目的とし、その信用事業の再編並びに強化を図るために必要な指導を行う、また、報告または資料を求めることができるというようなことが、この再編強化法において規定されたところでございます。

こういうものも踏まえて、27ページでございますけれども、さらに海外の事例、27ページの下のほうでございますが、海外の事例、ドイツの場合には全国レベルの金融機関保護基金が運営されていると。また、信用協同組合の監査、経営指導が行われている。同じようにフランス、オランダでもグループ間の相互保証制度、それから傘下金融機関に対する監督、検査があると。こういうJAバンク、諸外国の例を踏まえ、日本の協同組織金融機関の中央機関のあり方についてどう考えるか。これも様々な意見がございまして、27ページの下に書いてございますように、むしろ今まで、あまり中央機関が積極的に関与しなかった、このことが結果としてプレゼンスの低下を招いたのではないか。やはり、問題がある信金・信組には監査と経営指導を義務づけるべきではかと。もう少し相互扶助を打ち出すべきじゃないかというご意見がある一方で、これまでも高い独立性を維持しながら経営を行ってきており、本当に中央機関による指導義務づけが必要なのかと、むしろ信金・信組の自己責任意識を弱めてしまうのではないかと、モラルハザードの問題が浮上するのではないかというようなご指摘もあったところでございます。

そういうのを踏まえまして、29ページ目の一番上の「●」でございますが、そもそも中央機関の位置づけ、役割、機能についてどう考えるかと、JAバンクシステムについて参考とすべき点はないかと。特に先ほどお話し申し上げましたように、今後とも期待されるこの中小企業金融の役割というものをきちっと果たすために、これらの中央機関の役割・機能についてどういうことが考えられるかという問いかけをさせて頂いております。

次に、セーフティネットでございます。現在はセーフティネットの自主的な運営を信金中金・全信組連では行っているところでございます。ただし、今の資本増強制度というものは、あくまでも信金中金、全信組連がその個々の信用金庫、信用組合に資本を供与する制度でございまして、農林中金から切り離されているJAバンクの支援基金制度や欧州の制度とは異なってございます。さらに、信金中金では、資本増強制度の資本供与総額は自己資本の15%以内となるように上限を定めているということです。

こういう現在のセーフティネットの現状に鑑みまして、色々なご意見がございます。支援ルールを明確にすべき、一層の透明性を常に努めるべき、15%というルールで十分かと。いわゆる「相互援助資金制度」は、現在は例外的とのことであるけれども、どう工夫すればセーフティネットとして機能するのか。そもそも現在のセーフティネットで、過去のような破綻があった場合に十分解決できるのか、対応できるのかというようなご指摘がございます。

その一方で、30ページでございますが、自己責任経営とモラルハザードの防止とのバランスに配慮すべきだと、そもそも今の15%ルール、今すぐこれで資金が枯渇するというような状況にはないと、今後も全信組連自身が収益力の強化に取り組むなど必要に応じてさらなる自己資本の充実を視野に入れておく必要があると認識しているというようなご議論がございまして、このような議論を踏まえまして、そもそも協同組織金融機関のセーフティネットが有効に機能していくためにはどういう制度にすべきかという問いかけをさせて頂いております。

最後に、これまでのような論点の他に、いわゆる様々な規制緩和、手続の明確化についてのご要望が出ていますので、それをリストアップしております。これにつきましては基本的に、今ご説明しましたような協金のあり方、役割、機能等に係る議論を踏まえた上で、このような規制緩和、手続の明確化に関する要望についてどう考えて頂くかということで上げさせて頂いております。

以上、駆け足になりましたが、以上で私のご説明を終わらせて頂きます。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。今ご説明頂きましたように、資料8-2のほうで、この20年間というのでしょうか、20年間弱の間の状況、環境の変化というのでしょうか、それをもう一度確認をさせて頂いて、その中でこれまで7回にわたって皆様方から貴重なご意見を頂いたのですけれども、事務局のほうで8-1として整理をさせて頂いたわけであります。実に多様なご意見を頂いておりまして、なかなか今後が大変なのですけれども、本日からこれをベースに討議に移らせて頂きたいと思います。

なお、資料の中で委員の皆様方のお名前が入っており、これまでの議事録、それからこの場でのご発言を忠実に拾い上げたつもりなのですけれども、私はこういうことを言った覚えはないとか、もし、そういうご指摘がございましたら、この場ではちょっと時間がもったいないものですから、できれば、事務局のほうに別途お伝え頂ければ、修正をさせて頂きたいと思います。できるだけ忠実に記述させて頂いたつもりなのですけれども、量も多いですし、中身も多様にわたっているものですから、ちょっと不適切なまとめになっているような箇所がもしあるとしましたらお詫びいたしますので、別途、ご指摘を頂ければと思います。

そこで、本日なのですけれども、まずやはり、協同組織金融機関のあり方というのをこの20年の歴史を踏まえて議論しないといけませんので、まずは基本的な考え方について、今日は主としてご議論、ご審議をお願いしたいというふうに思います。

そこで、今ご説明頂きました8-1で申しますと、1.というのが基本的考え方になります。これにつきまして本日は重点的にご意見を頂きたいと思います。その後、各論として、2.組織、3.決算等を一括りとし、ご議論を頂いて、最後に、4.業務等と5.中央機関についてもご議論頂きたいと思います。ただ、繰り返しになるかと思いますけれども、今日、これ全部ご議論頂くという趣旨ではございませんで、特に各論の2.以降につきましては、次回以降さらに詳しくご議論を頂きたいと思います。それから、今日、主としてご議論頂きたい基本的考え方につきましても、また次回以降、各論を議論する中でどうしても協同組織機関のあり方という総論の視点から各論をみるという視点の必要性が出てくると思いますので、また次回以降、各論を議論して頂くに当たって基本的な考え方に戻ってというか、及んで頂いてもちろん結構でございます。

そういうことで進めさせて頂きたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。

ありがとうございます。それではまず、1.基本的考え方の(1)が総論、(2)が中小企業金融、そして(3)が業態別のあり方、差し当たりこの3つの項目について事務局で整理をして頂きました。どの項目についてでも結構でございます。あるいは、項目にないことについてでももちろん結構ですけれども、ご意見、ご質問等おありでしたら、どなたからでもご自由にお出し頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

○村本委員

大変うまく論点を整理して頂いておりまして、頭の整理がよくできたと思っておるのですが、それでもまだ十分こなれておりませんので、ピント外れなことを申すかもしれませんが、基本的な考え方のところで、協同組織というのは、相互扶助、非営利という考え方ででき上がっている、こういう考え方で整理は十分だろうと思うんですけれども、もう一点、もし可能であればということで、日本の金融システムの中での協同組織、協金とはどういうポジションなんだろうか、ポジショニングということになりましょうかね、例えばその預金量というような視点で見たときには、大体2割ぐらいのシェアだと思うんですが、そういったものが保たれているけれども、それをどう評価すべきか、あるいは過去十数年の中でGDPの比率などで見てみても十数%ある、あまりこれは変わっていないんですが、そういうポジショニングの中で、どう評価したらいいのかなというようなことが、ちょっと、もう少し議論されてもよかったかなというような、そんなこれは金融論をやっている者の勝手な思い込みだと思いますけれども、そんなような視点が整理されてもよかったかなと思ったりしております。

それと絡むわけですが、中小企業に対する金融という側面でも実は同様な面があって、シェア的な問題で言っても二、三割のシェアをずっと持っているわけですから、そういったような計数的な側面からどう評価すべきかなというような問題はあるかなと。

もう一つ、強いて中小企業金融ということで言えば、これはリレバンの中でずっと議論してきたわけですから、それはそこに任せますけれども、例えば、最近の事例で言うと、国の中小企業政策の中で、例えば地域力連携拠点と称するものが316ぐらい選ばれて、地域の商工会議所、商工会等を中心に地元の中小企業を本当に育成しましょう、応援コーディネーターをつけてやろうなんてプロジェクトがあるわけですね。それに信用金庫が手を挙げて、自分のところでやりますというのは実は12ぐらいあるわけですね。信用組合も4ぐらいあります。これは銀行よりもはるかに多いのですけれども、それでかなり地元に対応しているということをかなりやっているというベースもございます。あるいは、自分で手を挙げなくても商工会議所のプロジェクトに自分も入りますという信用金庫もたくさんある、信用組合もたくさんあるわけですから、そういう面での地域に対するつながりが現状どうなっているか、どう評価したらいいかというような視点も少し総論の中では考えてみたらどうかなというようなことをちょっと感じておりますので、その辺を少し補完的にデータなど即して議論したらいいのかなということでございます。

その辺の少し大きなフレームワークの出発点で、どんな頭の整理をしたらいいかというのが我々のように金融論をやっていますと、つい気になるものですから、申し上げさせて頂きました。

以上でございます。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。

それでは、神吉委員どうぞ。それから原委員。

○神吉委員

うまく説明できるかどうかわからないのですが、1回目の会合の際に、多分、村本先生からのご発言だったと思うのですけれども、相互扶助とは何かというご指摘がございました。私も、金融における相互扶助というのはどういうことなのかというのをはっきりさせておく必要があるのではないかと思います。資料の2ページ目の最初に上がっております金融制度調査会の「これらの者が必要とする資金の融通を受けられるようにすること」、要するに貸し続けるということが果たして相互扶助なのかというような問題意識です。貸し続けることが金融機関としての経営の健全性を考えた場合に必ずしもいいことではないですし、それからこの会合でのご意見の表明からも、協同組織金融機関は最後の最後まで面倒を見るから、融資先がどうしようもない状態になって破綻に至るというパターンが多いんだ、というようなご指摘もあったかと思います。果たしてそれでいいのかという問題意識を私は持っております。そうしますと、例えば7ページ目に、(2)のところになりますけれども、もっと早く相手先に対する再生の支援とかアドバイス、そういったことに、もっと重点を移していくというようなことも必要なのではないかと考えております。それは、金融機関とするとお金を貸すのが本業ですから、そういうアドバイスをすることは難しいのかもしれませんが、もっと早く再生を支援していくというような取り組みが必要なのではないかというふうに思います。非営利であるからこそ、対価が得られなくとも、そのような支援やアドバイスを積極的に実施できるのではないかと思います。

○神田WG座長

ありがとうございます。原委員どうぞ。

○原委員

お二方の意見の中に含まれているという感じはするのですけれども、発言をさせて頂きたいと思います、これまでの20年間の経緯とかそれから論点メモと書かれているのは、今までの問題点が書かれているという感じがしていて、これからの協同金融が果たしていく役割というのをもう少し打ち出してみて制度設計をしていくということも大事ではないかと思います。

2ページのところに、基本的考えの(1)総論というところで、2つ目の「-」で引かれているところに「協同組織性は、以下の4点からなるものとされ、」と書かれていて、最初の「・」に「小規模の事業者又は消費者の相互扶助を目的とする」と書かれていて、ここに「消費者」という文言が登場してきています、金融関係の中で「消費者」という文言が登場することは非常に珍しいんですね。ここで、消費者ということの相互扶助と、それから9ページのところで私の発言を取り上げて説明頂いたときに、規制改革会議での多重債務者問題解決のためから、一応、ここのワーキング、マスターとして一つの起点にはなっているということでご紹介頂きましたけれど、私は、商工ローンとか消費者金融の話を9ページでしているのを紹介して頂いているんですが、やっぱり小規模な事業者または消費者の相互扶助を目的とするというこれが協同金融の非常に大きな役割だとすると、今後これを果たしていく、今、神吉委員から相互扶助というのは何を果たすことで相互扶助になるのかというご発言がありましたけれども、ここのあたりは詰めて頂きたいし、わざわざ消費者ということを掲げられているというのは、多重債務対策の中でも今セーフティネットの議論が大変非常に厳しい状況にある中で、やはりここは、一定程度の役割を果たして頂きたいと思いますので、お願いをしたい。それが1点です。

それからもう一つは、この20年、信金・信組が減少する中で大変厳しい状況だと思いますけれども、地域で足腰の強い金融機関として私は存在をして頂きたいし、今の日本の経済を活性化していくというのは、それぞれの地域の現場で足腰強く企業が立ち上がっていくというところにあると思っておりますので、そこで果たす役割というのはとても大きいと思っておりまして、冒頭、日本の金融システムの中でのポジションどりというのがあって、特に地域に対するつながりというご発言があったのですけれど、ここ、地域の金融機関として、協同金融として強くなっていくためにはどうしたらいいのかということをぜひ問題点の対話だけではなくて論点として考えられるものを取り上げて頂けたらと思います。よろしくお願いいたします。

○神田WG座長

ありがとうございます。それでは、お隣の佐藤委員どうぞ。

○佐藤委員

私も、この論点メモについて、よく理解しているかどうかちょっと心配なのですけれども、これを説明もお聞きして、見て、感ずることというのは、一つは信金・信組のプレゼンスが低下してきているのだという、そういう前提で物事が理解されているように、そのためにこういうふうな、どうすればよくなっていくのかというふうなことだというふうに、どうしてもそういうふうにとってしまうんですけれども、私自身の考え方はそうではなくて、過去の20年ということでも、10年ぐらいずつ分けて考えられると思うのですけれども、本当にその以前の20年以前の問題を整理してくる過程が10年、それから新しい信用金庫・信用組合という協同組織金融機関の役割というものを積極的に果たしていくための10年というふうに、それくらいに思うわけですけれども、そうしますと、単に預貸率が下がってきた、数が減ってきたということが本当にじゃプレゼンスの低下なのだというふうにとっていいのかという、私はそうは思っておりませんので、その辺のことをもう一度数字の表面ではなくて、実質的な活動状況、そういったものから見て頂く必要があるのではないかと、そういうふうに思うんですけれども、そうした面で考えると、業界としても、6回目に高木さんが来られていろんな業界としての参考意見を主張して頂いたんですけれども、そういうことからいうと、むしろ地域金融、中小企業金融であるとか、そういったものの中での役割は大きく前進してきているんだというふうに思うのですね。ただし、環境が非常に厳しいので、そうしたことをさらに補強していくためにはいろんな課題があるということは当然なので、そうした意味で今も先生方、また原委員もお話しされましたけれども、そういったことを踏まえて、この新しく、業界で言っているのは協同組織金融機関の強化、協同組織性の維持強化、そうしたものがプラスなのだということで、そういう面で何ができるかということを検討して頂くという項目ですね。そういうふうに、そういう意味で言うと、論点メモについて少しそうした観点からのものが少ないのかというのが私の印象で、それをご検討頂きたい。

また、今の歴史的な課題というのは非常に大きいと思うんですけれども、強化していく中で時代に合わせて進化してきたと、実際やっていることもそういう意味では進化してきまして、私ども自身も地域の中でこれから果たしていく役割というのは、地域自体の課題解決していくインフラとして生きていくというような、何度もそういうことをお話しして申しわけないんですけれども、そういった形でやっていくためにどのようにしていけばいいのかという観点でご検討頂ければ、非常に個別金庫の経営にもプラスなんじゃないかというふうに感じております。そういう意味では、単にみんな同じだというふうな観点でのお話ではなくて、それぞれ歴史があって、みんな同じという意味は、海外の協同組織金融機関もそうですし、どうしてそうなっているかということをやっぱり検討していく、その上でこれから協同組織金融機関についての検討がなされるということが非常にいいのじゃないかな、そういうふうにお願いしたいというふうに思っております。

以上です。

○神田WG座長

ありがとうございました。それでは、若松委員どうぞ。

○若松委員

私は、ここの論点メモでまとめられている基本的な考え方については、特に異議ございません。そして、この協同組織金融機関の求められる、期待される役割とかその存在意義というものも、そこのところも今後も多分変わらないだろうと思います。ただ、最後に書いてある過去20年バブルの崩壊と経済の回復過程を含め云々って、これは協同組織金融機関全体を取り巻く環境、全体を取り巻く環境そのものも変わっていると思います。一番大きいのは、個々の協同組織金融機関が置かれているというか、その立地している地域の経済格差というものが、ここ数年、5年前、10年前よりも比較にならないほど大きく変わってしまっていると思うんですよね。だから、ちょっとそれるかもしれませんけれど、今まではある種、協同組織金融機関全体としてこうあるべきだというような議論がずっと進められてきたと思いますが、今後を考えた場合には、ある程度地域、言葉がいいかどうかわかりませんけれど、いわゆる地域格差というものが現実には激しく広がっているんで、その地域、実情に応じてある程度、金融行政的には難しいんでしょうけれど、その地域の特性に合わせた自主的な判断をある程度認めるというような方向も少しは考えるべきではないでしょうか。そうしないと理念と現実のギャップというものが、今後5年、10年を考えた場合には広がっていってしまうんではないのかなという気がいたしております。

○神田WG座長

ありがとうございます。久保田委員どうぞ。

○久保田委員

私は、信金・信組が今までも非常に重要な役割を果たしてきて、現在も地域で非常に重要な役割を果たしていると思っております。その上で、今後果たすべき役割を考えると、やはり商工ローンや消費者金融で苦しんでいるようなところに対し、もし信用組合や信用金庫が部分的に手を差し伸べることができれば良いのではと思います。そのためには、信金・信組が今以上に体力をつけられるように中央機関を強化したりセーフティネットを強化するような制度設計を考える必要があるかもしれません。何れにせよ信金・信組が今まで通りで良いと考えるよりも新たな役割を担っていくような制度設計ができれば理想的であるように考えます。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。どうぞ。

○家森委員

先ほどの若松先生からも出たように、経済の大きな流れの中で、例えば地域の格差があるとか、経済のグローバル化が進んでいるというような中で、この協同組織金融機関についての必要性が高まってきているのだという認識が多分全体としては皆さんお持ちであろうというふうに思います。そこで、一つには、経済の大きな流れの中でこの協同組織金融機関というものを積極的に位置づけるということが必要ではないのかなというふうに思います。それから、委員会の中でお示し頂いたようなアンケート調査なんかでも、この基本理念については一般の中小企業者の方が共感をされているというような現状という点も、この基本的な考え方の総論の中に含まれるべきではないのかなというふうに思います。

第2点目が、中小企業金融についてというところなのですけれども、国の中小企業政策というのも従来は簡単に言えば弱者保護的な観点が中心であったのに対して、現在は頑張る中小企業を応援しましょうというふうに基本的なスタンスが変わっています。そういうことからすると、もちろん弱い者を助けるといいますか、困っている人を助けるという部分の機能というのもこれからも重要なのでしょうけれども、同時に頑張る中小企業に対しての資金供給という論点から、この協同組織金融機関の今後の新たな機能、付加価値というものを考えていきたいというふうにも思っておるということでございます。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。どうぞ、今松委員。

○今松委員

基本的に非常にまとめ方としては私もわかりやすく読ませて頂きました。それで、一、二点なのですけれど、一つは、やはり今までの各委員の中にも基本的にあったと思いますけれども、金融の役割というか、この間で大きく変わってきて、特に一般経済だけでなく、あるいは地域経済の中における金融の役割、これもどういうふうに変わってきたのか、この中で地域金融としてどういうことをやっていくのか、あるいはとりわけその中で地域金融という中でも協同組織金融機関の役割ですね、この位置づけというものを少しというか、よりはっきりさせるというか、もともと持っていたその相互扶助性であるとか、いろんなこの協同組織金融機関としてのコアになる部分ですね、これを恐らく維持発展させるという形なるのが一番いいわけなのでしょうけれど、実際そうなるのかどうなのか。つまり、現段階の21世紀に入った段階での基本的に協同組織金融機関が担うべき役割というか、それを少し改めてはっきりさせるということですね、これが1点目として必要なのかなというふうに思っています。

それと、2点目としては、大きい意味で言われている貯蓄から投資へというふうないろんな流れの中で、金融機関自体もいろんな役割をこれまでとまた少し異なった役割等々も果たすということが期待されていると思うわけです。つまり、単なる意味での貸し付けだけではなく、いろんな意味での手法ですね。そういう中で、こういう協同組織金融機関として、よりこういうところでどのように、特に中堅、中小企業についても資金ニーズ等々、いろんな格好で広げていっていると。その中での役割ですね、これをどう広い意味で持っていくのか、こういう点等々についての視点というのがより明確に必要なのかなというふうに考えております。

以上です。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。村田委員どうぞ。

○村田委員

この20年間の預貸率とか、あるいは自己資本比率というのを業態別に見てみますと、やはりその時代背景とか、その環境の中で信金とか信組だけ特別の傾向を示すとか存在ということでなくて、やはりほかの都市銀行やなんかと同じような傾向を示しているということだと思うのです。そうすると、基本的には、協同組織金融機関としては、相互扶助であり、より地域に密接した金融機関としての役割をいかに今後とも発揮してもらうかということに重点を置いていったらいいんじゃないか。その相互扶助とか地域に密着しているというところをとってしまうと、単に規模が違うだけの金融機関がたくさんあるというだけになってしまうと思うのです。ですから、そういったことで先ほど原委員がおっしゃっていましたけれども、相互扶助というところをより具体的に、というのは、大都市ではこの相互扶助というところの精神というか認識というのが薄くなっていると思いますので、その辺を少し具体的に議論して頂ければありがたいと思っています。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。それでは、中津川委員どうぞ。

○中津川委員

今までの先生方のご意見の中で感じますのは、特に原先生のおっしゃるように、地域金融機関として強くなっていくためには何をどうしたらいいのだと、こういう議論で進めてほしいというご意見については、全くありがたいといいますか共感するところでございます。今回、協同組織ということで、信金・信組というふうに2つに分けた議論というのが比較的多く出ているのですけれど、これは私見でございますが、いわゆる信金・信組というのは3つの大きな特性がありまして、これはもう釈迦に説法で恐縮ですが、一つは協同組織性ですし、それから地域に限定性があるということ、それからもう一つ、一番重要なことは、中小企業専門金融機関である、この3点は全く共通項でございますので、色々と制度的な相違があるにしても、これからはやはり、この協同組織体としての連携はどういうふうにとれるのかなというところがございます。実際、現場では、私は、都内の信用組合協会のある委員会のメンバーの1人なのですが、都内の二十幾つの信組の中でさえそうした連携がなかなかうまくいかない、これが今の実態なんですね。ちょっと業界の方が後ろにおられて、言いづらい面が若干あるんですけども、そこが非常に重要なことだというふうに思います。というのは、単体の力というのは銀行に比べれば当然極めて劣後しているわけですので、全体としてどういう連携プレー、協力ができるかということは非常に重要なことではないかというふうには思っております。

これからの役割ということでもお話が出ていますけれど、これは非常に、ベースになる部分は、いわゆる日本の中小企業金融制度というものについての鳥瞰図というものが、そもそもなかったのだろうと思うのですね。信用金庫法その他法のいろいろな立ち上げはあるんですが、これはある種のこれまでパッチワーク的な形でやってきたと。ですから、本来的には、中小企業金融というのはこういうことであるという鳥瞰図というと、ちょっと大げさなのですけれど、その辺がどうも過去から何の議論もなかったのかもしれません。大変乱暴な言い方をしますと、例えば主要行はもう中小企業金融におりてこなくていいよというぐらいのことを実は言いたいぐらいのところがあるのですね。

そんなことで、あと神吉先生がおっしゃっていました、再生にある種ウエイトをシフトしたらどうかというお話ですが、これは正直、各単位組合によって違うかもしれませんけれども、私どものほうの現在の情勢を申し上げますと、言葉は悪いですが、銀行さんの貸した後の、これまた表現が悪くて恐縮です、後始末を随分やっています。これは再生事案ですね。これは具体例としてはかなり数もありますから、もしあとのお時間で今後ご説明をする必要があれば、いかようにでもできますけれども、その辺に今、非常に我々は力を入れているところでございますので、ご理解を頂くとありがたいなというふうに思っています。

以上です。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。神吉委員どうぞ。

○神吉委員

先ほどは再生のことだけを例に挙げて説明したのですけれども、お金を必要としているという状態の、その真の原因が何なのかということを分析して、それに対応するというような趣旨でございます。例えば、収支ギャップが拡大していたり、赤字資金の需要があるというなら、それをどうやって改善していって、資金需要をなるべく少なくするのかということをアドバイスするということもあるでしょう。昔は、貸しておけば、そこから先は相手の問題だというような考えもあったかもしれないのですけれども、資金需要が発生する真の原因を分析して、それに対応する手だてをアドバイスしたり、支援していくというように考えてはどうかという趣旨でございます。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。

かなり多くの方から非常に多様で、かつ前向き、貴重なご意見を頂きありがとうございます。どうも何だか整理ができつつあるのか、できていないのか、私にもよく分からなくて大変申しわけないのですけれども。私が間違ったことを言ってはいけないのかもしれませんけれども、ちょっと感想を申し上げます。原委員がおっしゃったように、今後のことは前向きに展望したいのですけれども、その場合にどういう認識をもつかが重要であると思われます。佐藤委員もおっしゃったように、私も信金とか信組のプレゼンスが低下しているとは思わないのですけれど、これは数の問題ではないですし、それよりもむしろ、金融制度として見た場合に、何が課題なのかということでして、恐らくプレゼンスという言葉をもし使うとすると、プレゼンスを示すのにどうしていったらいいのかがよく分からないというのが今の悩みなのではないかと思うのです。そうしますと金融制度全体で見ますと、これは村本委員を始めご指摘がある点なのですが、どうなっているかということだと思うのですね。もっと具体的に言うと、いわゆるオーバーバンキングになっているのか、つまり預金が入って来過ぎて貸す先がないということだとすれば、その入ってくる預金をどう使うかということを、今後考えるべきだと思うのですね。そういうことを考えた場合に、地域金融というのは非常にわかりやすい話で、その地域の格差を含めて現状を踏まえて、どういうふうにそこに資金供給をしていったらいいのかというのは非常に分かるのですけれども、私に分からないのは、相互扶助とか、あるいは、体力というお話もあって、一般論としてはそのとおりだとは思うのですけれども、そこが相互扶助ということを言うと、入ってきたお金で貸す先がないところを、どういうふうに展望が開けていくのかが、すぐには、少なくとも、私の頭の中では結びつかないわけです。相互扶助ということをもう少し詰めて考えたときに、今後のあり方に何か展望が開けるのか、そのあたりについてご意見を頂ければと思います。

それで、たたき台というか、私がどう考えているかというのは全く参考にならないとは思いますけれども、ちょっとだけ申し上げます。私は組織の話と業務の話というのは差し当たり頭の中では区別したほうがいいように思っています。より具体的に言いますと、組織の話というのは、株式会社という組織もあれば、協同組織というのもあって、それぞれ一長一短で、長所も当然あるわけで、両方存続すべきものだというふうに考えられるわけですけれども、そういうことで言うと、株式会社という形態は営利性などとよく言われますけれども、株式会社の営利性ということから直ちに入ってきた預金をもっと貸すためにはどうしたらいいかということは出てこない。それは組織の問題です。つまり、私の感覚では、相互扶助というのを詰めていくと、それは協同組織という組織のよさ、あるいは一長一短ということで言うと、さらに長所を伸ばして、欠点をなくしていくためにはどうしたらいいかという議論には非常に役に立つ概念だと思うのですけれども、業務のほうを、さらに、地域金融なり、ニーズに合わせて伸ばしていくのは、ちょっと、直接は結びつかないような気が私はするのですけれども。ただ、全く自信がございませんので、ただ、議論を先に進めるためのきっかけとして、ちょっと申し上げてみました。他方で、地域金融というのは、これはわかりやすい話だと思いますが、これは業務のほうの話であると思います。つまり株式会社金融機関・協同組織金融機関共通の課題であると思われるわけです。以上のようなことを感じるのですが、今後、協同組織金融機関がさらに発展していくきっかけというのをどのように整理したらいいのか。それから、金融全体の中で、オーバーバンキングという言葉がいいかどうかわからないのですけれども、要は預金が集まり過ぎていて、それをどうしたらいいか困るということでいいのか、そういう話はちょっと違うのか、その辺の展望についてもしご意見があれば、もう少しお聞きできるとありがたいと思うのですが。佐藤委員、よろしくお願いします。

○佐藤委員

座長の先生のお話に的確にお答え、お答えといいますか、ご説明できるのかどうかわからないのですけれども、相互扶助ということが非営利ということと結びついていると私は思うのですね。一元的に、一義的に利益を上げていくための組織ではないということで考えますと、例えば、融資をする場合でも、必ずしも利益を上げるためにはいいところだけ、安全でいいところに融資をするということではなくて、本当に調子の悪い企業があるとして、そういうところを一生懸命再生するために、事業再生のためにコストをかけると。そのときに必要な資金を融資するわけですけども、本来ですと、コストということを考えると、リスクに応じた金利を頂くということになるんですけれども、そういうことではなくて、そういう場合でも非常に安い金利で出さざるを得ない場合があるわけですね。ましてや、そんなリスクのあるところに安い金利で出すということが経営として見ていいのかということが、例えば株式会社の株主がいてチェックされるようなところであれば、そういうことはできないと。まして時間のかかることで、すぐに結びつかないようなことをやらなきゃいけないと、そういうことが、じゃ、何でそんなことをやるのかというと、それがやはり、地域の一つの中小企業として見たときには、存在そのものが非常に重要だということで、そういうものをやっぱり再生して、地域の中で生きていくということを一緒にやっていくということが認められるかどうかというところが私は大事なところだと思いまして、それが協同組織によって非営利というふうな、とにかく利益追求のためにできているんじゃないというところからできてくると。

そのことは、今は、中小企業だけのことをお話ししましたけれども、個人の場合でも必ずしも、もうかるからやるというんではなくて、そこに一般家庭の課題がある、それに対してどう対応するかということをやることによって課題解決できると。それにはやはり、同じようにコストがかかります。預金を受け入れるといっても、確かにもうかるという状況ではない場合でも、その対象先の課題解決ということができるのであればそれをやっていく。そして、そういうことが認められるということでその地域が再生していくと。それともう一つは、地域自体に課題があるということがあると思うんですね。そういうものを、NPOなりなんなりとの共同作業で解決していく、これも、そんなにもうかることではないのですけれども、そうしたことを協同組織であるがゆえにやっていくことが地域再生につながると、地域の暮らしている人が非常に得をすると、そういうことになるわけですね。ですから、それが認められて、最終的にはまたそれが我々に返ってくる、経営にも返ってくるという、地域がよくなって、そこで生きる道があるという、そういう成り立ちなので、協同組織というのはそういうふうなものだというふうに実際やっていて思うわけですね。

ですから、非営利協同組織で何の違いがあると、やっていることはお金を預かって貸しているのではないかというふうに、同じようなふうに思われますけれども、この時代が変わってきたことによって、我々のやるべきことというのは、はっきりしてきて、そういうことをしっかりやっていかなければだめだというふうになってきたということが歴史的事実なわけで、それを本当にそれで生きていけるのかということがあるかもしれませんけれども、それは、私は実際、そういうことをしっかりやっていけば、非常に収益的にもちゃんと認められて、後から利益がついてくるという、そういう確信を持っているのですけれども、ですから今そういうことが認められるかどうかと、地域の中で、本気でやっているのだということがわかるかどうかということなので、それには単に預かって貸して収益が上がるという、そういうことではなくて、むしろ、その前提としてその課題解決があって、そのことが認められると。何か全然関係ないようですけれど、地域に住んでいる方々にとっては、そういうことがあるということが救いになっているというのが今の状況だと、意識はしませんけれども、そうしたことをやっていくんだということが協同組織金融機関としての役割だというふうに思っているのですけれども、非常に何かそんなことをやっているのかと言われそうですけれども、実際、それで生きていくということはできると思っているんですけれども。

○神田WG座長

ありがとうございます。どうぞ。

○栂委員

オブザーバーの労働金庫の栂でございますが、相互扶助の考え方について、少し考えるところをお話しさせて頂きたいと思います。

私ども労働金庫は、全国で約6万の労働組合を中心にする団体と、それに所属する約1,000万人の労働者、これがメンバーでございます。私どもで相互扶助といった場合には基本的にはその6万の団体、1,000万人の間の相互扶助でございますけれども、業界の中ではもう一つこれを広げて、労働金庫法自体の目的が最終的には労働者全体の経済的地位の向上ということを目指しておりますので、相互扶助という範囲は、もちろんその6万、1,000万人の勤労者がコアではございますけれども、その周辺に対しても相互扶助の枠を広げようと、こういう基本的な考え方があります。そのことが座長もおっしゃった業務を広げる原動力にもなりはしないかなというふうに考える次第です。したがって、信用金庫さんや信用組合さんとは少しベースになる会員組織が違いますけれども、核になるメンバーの周辺に存在する層ですね、私どもで言うと、いろいろ働き方が多様になっていますから、従来の労働者の定義ではなかなかフォローしにくいような働き方をする方々、そういったところも少し、制度上サービスが提供しやすいような条件をつけて頂くと、我々の理想とする相互扶助の和も広がっていくし、それがその労働金庫法の目的の実現にもつながるんじゃないかなと考えます。

少し相互扶助の話題がありましたので、少し外れた発言かもしれませんけれども、発言させて頂きました。

○神田WG座長

ありがとうございました。多分頂いたご意見をロジカルに詰めると、ちょっと極端な言い方になるかもしれませんけれども、次のようなことになるかなと思って、今、佐藤委員のお話を伺いまして。要するに相互補助というのは非営利でもあるし、そういうことからいうと、貸し出しについて言うと、株式会社銀行では貸せない先にも貸せる。そして、それが地域において求められていることもあるし、そういうものに今後、さらにどう応えていくかという課題は別かもしれません。ですから、その理屈でいくと、株式会社銀行が貸せないところにも貸せるということは、リスクもとるということですので、理屈からいうと、株式会社銀行以上の体力が本来は必要なはずですよね。ですから、そのことだけを言うと、協同組織金融機関というのは、株式会社銀行よりも大きくなければ、大きいから体力があるという保証はないんですけれど、いけないはずだということになる。そこをつないでいるのが、恐らく中央機関を含めたグループ組織なので、中央機関を含めてのグループ単位での体力の強化ということを全体として見ると、恐らくそこで辻褄が合えば、その相互扶助性を発揮した地域金融への貢献ということが、一層できるようになるのではないかというふうにつながるのかなというふうに思いました。どうぞ。

○佐藤委員

申し訳ありません。反論するわけでも何でもないのですが、リスクというのは、私どもみたいな形で、まず事業をどうするかということを一緒にやる場合に、非常にそこでリスクがとれる形になると、確かに、何もせずにただ貸すだけという場合には、非常にそれはリスクを割り切って、ある程度だめならだめでいいのだという、そういうやり方になるわけですね。ところが、そうじゃなくて、お金を貸すこと自体は、それは後からの問題なので、その経営者と中小企業というものが将来どうなるかということを見ると。課題があるというのはそういうことなので、その課題を解決するということを一緒にやるからリスクがとれるという、ですから小さいほうがむしろそういうことをやれるという理屈なんですね。ちょっと矛盾しているかもしれませんが、現実にやってみると、そういうことで、そうしなければリスクをとれない時代になっているというのが今の状況だと私は思っているのですけれど。ですから先生がおっしゃるように、確かにリスクがあればしようがないというやり方をしていくのであれば、相当体力がないとだめだと思うのですけれども、そういうものは、いろんな状況で変わりますから。ところが、本当に数はその地域の中で、中小企業の経営者と一体となって、将来どうしていくのだということをまず課題を出してそれを解決していくという、そのときに必要であれば金融がつくという、どちらかというと、そういう生き方なので、リスクはそこで相当とれることになると、そう思うのですね。現実にそういうことでやってきて、確かに、景況によって随分左右されて、今でも、随分破綻する先もふえている状況ですけれども、それでもよくなる先ももちろんあるので、そうした中で、そういうリスクがとれて、そんなに大きくなくてもできるというのは、そういうやり方だというふうに感じるのですけれど、そこはちょっと……。

○神田WG座長

重要なご指摘だと思います。ありがとうございました。村本委員どうぞ。

○村本委員

神田座長も言われた相互扶助をどういうふうに考えるかという話と、佐藤委員のお話を聞いていてふっと思ったのですが、我々経済学者は、そういう問題を考えるとき、一つのヒントは内部補助という考え方がありますよね。例えば、交通のほうで収益が高い路線と収益が低い路線があったら、同時に同じ会社が運行することによって内部補助をして、会社全体としては、そこそこの収益でやっていくと。そのような話で言うと、例えば、信用金庫さんがリスクの高いところにリスク対応の金利をとらずにやるというお話がありました。確かにそういうことをやっていらっしゃるのでしょうけど、その金利じゃどうしているんですかということになると、今度はその企業がよくなったときに、リスク対応の金利を多少とらずに、そこから少しプラスのものをもって、内部補助しているというような考え方になっているかもしれないわけですね。それは、そういう印象を多少受ける。どうしてかというと、そういう実証研究も実はあるからなのですけれども、リスク対応の金利をとっていないような業態って実はあるのですね。

そういう意味で、現実に例えば、信用金庫だけで見ると、長短金利というのは、実は短期のほうは、信用金庫は、高い金利をずっととっているのですね。これは、信用リスクに対応したリスクをとっていない、金利をとっていないということの傍証でもあるのですが、そういうことで考えると、内部補助をすることによって業務を運営しているんじゃないかという仮説もあり得るのだろうと思います。これはもっと厳密に実証研究しなければいけないのですが、そういうようなことを考えると、相互扶助を経済学のロジックでパラフレーズすれば、内部補助のようなことをやっている機関であるというふうにも整理はできないことはないかなと。そこで明らかに株式会社とは違う行動をしているし、役割も違うのだというふうにも整理ができるかなと私は思っているのですが、そんなような考え方もあるかなと思ってちょっと。

○神田WG座長

ありがとうございます。中津川委員どうぞ。

○中津川委員

今の先生の補足をさせて頂きますと、仰るとおり、貸し出しで短期、長期の金利が逆転している部分があるのですね。これは金利の常識からいえば、あり得ない、比較的、銀行筋ではあり得ないことです。それから、信用の低い先のほうが、金利が安いということも現実にあります。実態面としては、内容のいいお客様から比較的高い金利を頂いているということもこれは事実です。そこに一つの相互扶助というものがあり得るということなのですね。その辺が、いわゆる株式銀行の金利の常識とはちょっと違いますよということをちょっと申し上げておきたいなと思いますね。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。

それでは、各論も今日はご議論頂きたいと思いますので、さらに総論というか基本的考え方についてはいつでも戻って頂ければと思いますけれども、基本的な考え方につきましては、今日多数頂きました貴重なご指摘をまたよく整理した上で、次回以降も必要に応じてご議論をお願いしたいと思います。

よろしゅうございますでしょうか、そうさせて頂いて。

ありがとうございます。各論は2.以降なのですけれども、次回以降、より時間を割く形で具体的にご議論はお願いしたいと思いますので、本日は主として全体的にこういう項目でいいのかというか、全体像に対する理解を深めるという観点、あるいは論点メモにさらに追加すべき論点があればぜひご指摘頂きたいと思うのですけれども、そういった観点で軽くというか、ご議論を頂ければと思います。

そこで、まず、2.と3.をまとめてご指摘があれば頂きたいのですけれども、2.が組織、3.が決算等になります。2.の組織は(1)が総論、(2)が総代会、(3)が理事会、(4)が監事という4つの項目に分けて論点を記載させて頂いています。3.決算等のほうは、(1)が半期決算、(2)が半期開示、そして(3)が外部監査という3つの項目に分けて論点を整理させて頂いております。これらのどの点でも結構ですので、今申し上げましたような意味で、今日は、軽くご意見等承れればありがたいと思います。どなたからでも結構でございます。また、1.のほうへ関連すれば戻って頂いても結構です。いかがでしょうか。

○佐藤委員

総論の総論みたいなところで申しわけないのですが、私どもとしてみると、実際の経営上、今までいろんなご意見を承ってきたのですけれども、選択できるかどうかということをどうしても考えるわけです、経営上の課題として。ですから、組織であるとか総代会、理事のあり方とか、そういったものについて、一概に法律でこうでなくてはならないという方向性としてはあるとしても、やはりそれを、その地域なり金庫の実用にあわせてよりよい方向へ自ら選択していけるような、そういうふうな形に検討を進めて頂きたいと、そういうふうに思うのですけれども、あまり漠然としていますけど、全体そういう気が、組織のあり方をどのように考えるべきかといったときに、こういう方向が望ましいということは、何のためにそれが望ましいのかという根拠があって、そして、その上で自ら選択していけるような方向での議論を頂きたいなというふうに思います。

○神田WG座長

ありがとうございます。他にいかがでしょうか。

今のご指摘の点も論点につけ加えられるかもしれないですね。ガバナンスはなかなか難しいところで、一般論ですと、恐らく、おっしゃるように選択のほうが望ましいような部分もあるし、それから一定の理由で、一律にある程度の水準というのは求めるというほうが望ましい場合もあるわけですので、そこの辺の切り分けとか組み合わせをどうしたらいいのかというのは、やや抽象的な論点にはなり得るかもしれませんね。現在の項目で言えばガバナンスのあり方としてどのように考えるかという項目なのですけれども。久保田委員どうぞ。

○久保田委員

それに多少関連して、中津川先生にお伺いしたい点が1つあります。すなわち、例えば監事会制度というのは実務上多く採用されているけれど法律上の制度となっていないとか、外部監査は信用組合全てに義務付けられているわけではないけれど実際には殆どが採用している等のご説明をお伺いしました。すると、仮に実務で幅広く採用されているならば、むしろ全ての信用組合に法律上義務付けたとしても問題はないようにも思うのですが、法律で義務付けるとなると却って問題が生じるような部分がもしありましたら、簡単にご教示頂ければ幸甚です。

○中津川委員

外部監査の問題は、前回のプレゼンのときにも申し上げたのですが、あれは私見とちょっと違うのですよね。私のほうは、外部監査そのものは、例えば、規模の格差で非常に小さいところであるとか、あるいは職域がゆえにしようがないねと、こういう感じのプレゼンをしたと思うのですが、私は、今の時代には、それはもう通用しないのじゃないかなと、従いまして、基本的には、外部監査を入れていくべきだろうと思うし、もしそこにコストの問題その他があるとすれば、それは中央団体なりが、適宜支援をするとか、あるいは業界全体でバックアップしていくということをもって実現していく方向のほうが、ベターではないかというふうに思います。なぜならば、やはり先ほどの資料にもありましたように、平成10年ごろからの5、6年で90近い信組が破綻をしたわけですね。この後遺症というのは、まだまだかなりあるのですね。というのは、要するに信用組合というのはどうも信用力が低くて、どうも危ないんじゃないかと。こういう考え方というのはやはり世間の中にもまだ残っていることは事実です。ですから、そういう点で、業界全体として、そういうものを払拭していく意味では、やるべくはやっていくと、努力をしていくというほうが望ましいと、私は個人的にはそのように考えます。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。他にいかがでしょうか。神吉委員どうぞ。

○神吉委員

議論の方向性というよりも、現状について、もし可能であれば知っておきたいと思うことがございます。過去の破綻事例ということもペーパーに載っているのですけれども、破綻した信金・信組の旧経営陣に対するRCCの責任追及の判例を見ておりますと、大口融資規制違反が多いんです。それで、現在も、大口融資規制違反ということがあるのかないのかということについて、もし可能でしたら知りたいということでございます。大口融資規制に対する法律学者の考え方は一様ではございませんで、ザル法だという評価もあります。ですが、私は、金融機関の経営の健全性を維持する上での重要な規制の一つであるというふうに思っております。協同組織金融機関の経営の現状について、大口融資規制遵守の観点から、どうなっているかということをもし可能であれば知りたいということでございます。

○神田WG座長

ありがとうございます。経営の現状というのはいかがでしょうか。

○渡邊協同組織金融室長

監督上の話としてなんですけれども、やはり各機関の経営の健全性というところをチェックする中で、やっぱり大口先の与信の比率とか、そういうのを見るということはあります。ただ、そういう規制に違反した場合どうなるかということなのですが、何とも申し上げにくいのですけれど、それに違反した場合どうするかということも一律に必ずしもあるわけではないと。ちょっとザクッとしていますが。

○神田WG座長

ありがとうございました。やっぱり個別性もあるから難しいんのではないでしょうかね。先ほどのどうやって貸しているかという話ですよね。先ほどの佐藤委員からのお話ではないですが、後からついてくるという場合もあるとすれば、なかなかどういう貸し方をしているのですかというのは確かに重要な、金融機関である以上、本質中の本質ではあるわけですけれども。

どうぞ、原委員。

○原委員

ガバナンスのところについてというのでしょうか、この組織についてなのですけれども、総代会にしても、それから理事会にしても、普通は株式会社とか、生保などは相互会社ですけれども、例えば、16ページは、総会はほとんど開催されていない、総代会も開催をされていない。それから、理事会もいろんなコメントが書かれていて、この資料はいろんな意見が出されたものをピックアップしてここに書き込まれているので、散見的にはどういう状況かというのはわかるのですけれども、なぜ総会とか総代会を開かないのかというご意見も出しておいて頂かないと検討ができない。頑張ってやっていらっしゃるところの紹介は書いてあるのですが。大半は開いていないわけなのだから、その理由みたいなことも意見として補強して頂かないと、何か後半の議論がしにくい。理事会もそうです。いろんな意見がばらばらと出ているのですけれども、理事会についてどういうふうに考えておられるのかということも、あまり明確でなくて、ご意見の中から拾われて書かれているという印象があるので、このあたりは少し追加をして、後半の議論に備えて頂きたいと思います。

○神田WG座長

ありがとうございます。いかがでしょうか、今の点はありがとうございます。ちょっと検討させて頂きたいと思いますけど。総会というのは必要ないという認識なのですか。

○佐藤委員

ちょっと誤解があるような気がするのですけれども、総会に代わるものとしての総代会ということなんですね。ですから、総代会を開いていないというところはないのですね。ここにちょっとそういう誤解があるので、総代会を開かないということはあり得ないので、総会か総代会どっちかで、総会というのは、会員は私どもでも10万ですので、会員の方皆さんに集まって頂くという総会は無理なので、ですから、会員の中から総代を選んで頂いて、それで総代が、今現実に、私ども250と、そういうことで総代会を開いて、しかもその総代会だけではなくて、総代に対しての、例えば、決算後と仮決算の説明だとか、懇親だとか意見を聞く会だとか、そういったことをやったり、総代以外でも会員の会を持っていましてやったりとか、そういう意味で、ほとんどが私の聞く範囲では信用金庫、組合さんもそうかもしれませんが、そういう形で意見をお聞きしたり、そういう金庫経営についてのご意見をチェックされるというふうな形をとっているので、今本当に原委員のおっしゃったことが、ちょっとその辺は、私もちょっとあれっと思ったのですけれど、開いていないとかそういうことが何かあったので、どこからでしたっけね、思ったことがあったのですけれど、実際はそういうことはないので、そこはちょっと誤解だと思います。

○原委員

そうすると、この資料の書き方で16ページのところで、総会がほとんど開催されていないと、その前のところの資料を見ると、開催しているのは2機関しかないという数字がでているのですよね。

○佐藤委員

総会としては。

○原委員

そうです。総会としては2機関。あとは、総代会ということなので、この書きぶりだと一般の人が読むとちょっと誤解をしてしまうかなと。それから、今おっしゃられたように、いろんな工夫をしておられるということなのですが、工夫をしておられるところはいろいろとやられておられて、それはこの資料の中にもやっていますという形で紹介はされているのですけれど、やっていないところ、あまりやっていない、工夫していない、総代会は開いているけれども、それ以上のことはあまりしていないとか、そういう機関ごとのばらつきのようなものはどうなのでしょう。

○佐藤委員

私が調べたわけじゃないんであれですけれど、私の知っている限りで申し上げると、それぞれみんな工夫してコミュニケーションというかそういうことをやっているのが現状だと思います。それから、そんなことをやる必要がないぐらいに地域の中でコミュニケーションができているという、それぐらいに非常に密接なつながりがあるという、そういうふうに思います。これは、確かな、全部調べたわけではないのであれですが、感覚的にはそういうことなので、やっていない、相当大きな規模になってくると、何らかの形での工夫をして、そうしたあれをとらないといけないし、それはやっていると思うのですね。そうじゃないもっと狭い範囲での地域的なつながりでそういうことをする必要がないぐらいの密接な関係を持ったそういう形態だというふうに理解しているのですけれども。

○原委員

すみません、次から次に、ちょっと重ねての質問になって申し訳ないのですが、非常に密接な関わりを持っておられるというのは、ここでヒアリングをしたときにも非常にそれを感じるようなところがありまして、そうすると、総代とか理事とかを選任する仕組みというのでしょうか要件というのでしょうか、それはどう定められておられるのか。だから、非常にもう地域密着で顔のわかる範囲内で日常的におつき合いをしている人にお金も資金も貸し出しをしているし、それから、そういう方々にも総代とか理事になっているということになると、非常にそこだけ閉鎖された空間での光景になっていて、それでいいのかどうかというのもあって、総代とか理事の選任基準のようなものが、どう定まっていっているのかというのも論点だと思います。

○佐藤委員

そうですね、基準が今、そういったことでガバナンスの強化ということになってきていまして、そうした総代の選任方法、基準、そういうようなものを明示するということになっていまして、それを公開してやっているという状況です。ですから、基準があるということで、それをまた知って頂いて、その元でやっていると。ただ、そういうことに関して、本当にそういうふうなことをきちっと、会員の中から選任するのに必要なことをちゃんとやっているのかと、そういう問題が、この中にある程度指摘されている事項として検討しなきゃいけないんじゃないかというふうに言われてきているのだなというふうに思っているのですけれども。基準としてはきちっと出来て、そのとおりに私どもはやっているのですけれども、それは、じゃあ実効的に本当にそういうことなのかということを問われている面もあると思います。

○神田WG座長

今のような点はまた次回以降具体的な話としてぜひお願いしたいと思います。

ちょっと4.と5.、6.も含めて残り時間との関係でご意見を頂きたいと思います。

4.が業務等であります、(1)が会員・組合員資格、(2)が地区規制、(3)が余資運用、3つに分かれて整理してあります。

5.は中央機関です。これは(1)の位置付けと(2)のセーフティネットという2つの項目で整理しております。

最後に、6.は先ほどもご説明がありましたように業界からの要望を記載したものです。これらを含めまして、今日のところは、具体的なご議論は次回以降にお願いいたしますけれども、先ほど申しましたように、全体からの観点、それから追加すべき論点がないかといった観点から、主として軽目にというか、ご意見を頂ければありがたく思います。神吉委員どうぞ。

○神吉委員

中央機関の件なのですが、書かれているかもしれないのですけれども、仮に権限をもっと強化するということになってくると、中央機関のガバナンスという問題も、同等以上のより重要な問題としてあるんじゃないかという点が一つです。

それから、前後しますが、監事会制度の問題です。これは株式会社でも監査役会の制度を導入して、監査役の地位の独立性の強化ですとか、権限の強化が図られてきているのですが、実態としては、不祥事がなくなっていないというような現実がございます。もちろん、監事会制度があるにこしたことはないのですけれども、そういう現実がある。私の理解によるならば、株式会社の場合については、結局は人事権をだれが持つかということと、監査役会の実態的な権限とがリンクしているんじゃないかというように思います。ですから、監事会を設けましても、監事の任命権限といいますか、実態的な任命権限をだれが持つかということによって、監事会の機能の仕方が異なってくるというふうに思います。

以上です。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。他にいかがでしょうか。宮村委員どうぞ。

○宮村委員

戻ってしまって申しわけないのですが、1.のところで先ほど相互扶助とリスクの話がございましたけれども、私が思うに、相互扶助が行われるのはなぜかというと、ある程度狭いところでお互いに知っているか、あるいは金融機関を通じて知り合っているか、あるいは地域の事実上お互いみんな知っているということで、審査が非常に容易になるというか、リスクが低減、審査の精度が高くなるということで、相互扶助性によってある程度限定された中で資金を出し合うことによって、審査が精密になってリスクが低減する面があると思うのですね。そういうことから考えますと、今後のあり方について、一つの私の個人的な意見ですけれども、過去20年ぐらいにおいては、不良なところが多かったために、どんどん、ある程度救済合併させて大きくなってきた、各信用金庫や信用組合が大きくなってきたという現状がありましたけれども、今後はそういう大きくなればなるほど、地域からどちらかというと遊離すると。先ほどもお話がありましたように、大きな金融機関であれば、総会や総代会以外のいろんなイベントをつくって意見を集めるということをおっしゃいましたけれども、それは結局、なかなか、要するに末端の意見を吸収にしにくくなるからそういうことが発生するわけなのですね。ですから、今後は、ある程度小粒な信用金庫や信用組合を、小粒でも強力で有力なものを育てるという姿勢も結構重要なんじゃないかなと思います。

以上でございます。

○神田WG座長

どうもありがとうございます。他にいかがでしょうか。久保田委員。

○久保田委員

25ページの信用金庫、信用組合の余資運用のあり方という部分に関してコメントですが、現在は有価証券の運用に関しても広く認められており、破綻原因についても有価証券投資の失敗を原因とするものが多い状況です。これに加えて現在、サブプライムローン問題に端を発した金融危機に見舞われており、余資運用のあり方は信金・信組にかかわらず極めて難しくなっております。従って、信金・信組の場合には、特にそのリスクが地域金融や相互扶助に波及しないようにするためにはどうすれば良いのかを具体的に考える必要があるように思いました。

○神田WG座長

ありがとうございました。佐藤委員どうぞ。

○佐藤委員

中央機関の問題を検討して頂く場合に、個別の信用金庫から見ますと、あまり権限をきつく絞って何かやっていくというのは、非常に自主性といいますか、それぞれの金庫の経営のモデルというか、そういったもの自体も規制されてくるということが非常に問題だなと思いますので、それについては、やはり今現状でも随分例えば信金中金についてはいろんなことをやっていまして、非常に助かるなということも結構あるわけですね、補完的な機能も発揮してもらっていますし。ですから、そういう面では非常にいいのですけれども、何か法的なもので何%か預託しなきゃいけないとか、もうちょっとそれぞれ監督を厳しくして規制をするとか、そういうふうなことになってくると、やっぱり個別の信用金庫の経営の問題というのは逆に弱体化していくように思うので、今の余資運用のあり方についての話もありましたけれども、これは全く私見で、私が考えているこれまでの経過を見て思うのですけれども、余資運用の失敗ということで、直接的にはそういうことですけれども、信用金庫の課題として見ると、やっぱり付加価値をどのように、存在価値を高める業務を継続してやってきたかというそこに行き着くと思うのですね。それができないので、例えば信用コストが非常にリスクをとる形を先ほど言ったような形にしないでリスクをとって、それをカバーするために余資運用という形になるというのが、結果としてはそういうことだと思いますので、余資運用のあり方から中央機関の問題というのを見るよりは、むしろその個別の金庫はどういった価値をつけていくのかというふうなことを考えていく、そっちのほうからのほうが私は正しいアプローチじゃないかというふうに思っておりますので、そういう点から見て、中央機関の位置づけを考える場合に、あまり規制強化して、またもっと何かパフォーマンスを上げて、個別の金庫のプラスにしていくという、そういう方向はちょっと違うのではないかというのが私の考えなので、できればそういうふうな方向での検討をお願いしたいというふうに思うのですけれども。

○神田WG座長

ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。はい、今松委員。

○今松委員

これは中央機関とかセーフティネットというところですね、それとの関連で少し、新たな総論のところで海外の確か何回かのとき、清田参考人の5ページのところにある海外の例ですね。特に、ヨーロッパ等々での中央機関の役割、これは、いわゆる相互扶助というものを、より補完するというか、そういう形で働いているのだというふうな報告だったと思います。つまり、一定そういう全体としてのセーフティネットがあって、それが全体それぞれの今、佐藤委員のあれであれば、それぞれが自主的にやり得る基盤というかそれをつくっていると。この間の破綻等々の事例を見ましても、やはりバックアップというか信金中金等々がいろんな格好で支援してきたと。さらに今度、自己資本の増強もおやりになるようですけれども、そう考えていくと、中央機関というものが過剰なものである必要はないわけですけれども、それ自体がバックアップできるような体制、これがないと、やはり何か問題が起きたときにどうするんだということ、これは実際に組合員、会員の方等々もそうなると思いますので、セーフティネットというものが、ある意味より安定的、なおかつこれが有効に機能するという意味での中央機関ですね、そういうふうな意味づけですね、これをしていく必要があるのではないかというふうにちょっと思います。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。他にいかがでしょうか。

○早崎日本銀行金融機構局参事役

すみません、オブザーバーで申しわけありません、日本銀行です。いろいろお話を伺っていて、皆さん、なるほどなというふうにご意見を拝聴いたしております。

それで、一つだけ申し上げたいのは、まさに個別金融機関として小粒でしっかりというご意見もあった、そういう観念は非常に大事だというふうに思っています。他方で、やはりいろんな委員の方からご意見があったように、やはり今、金融界、特に地方における金融機関のいる環境は非常に厳しくなっているというのは事実だと思いますし、それから例えば、先ほど余資運用の問題が出ましたが、市場リスクの管理等といった面も非常に難しい状況になっておりまして、例えば、リスク管理をしっかりするためには、ある程度の陣立てを整えてやっていくということも必要なのかもしれません。そういう観点からすると、中央機関がどのくらい力を持つべきかというのは別にしても、例えば、何らかのサポートというのは、より強化することが可能なのかということが、一つもう既に上げられている論点だと思いますが、それ以外に、個別の信用金庫あるいは信用組合同志の連携であるとか、あるいは、場合によって再編とかいうことと、やはりもうこれ以上大きくすべきではないということ、その関係をどういうふうに考えていけばいいのかというのが一つ論点になり得るのかなというふうに思っております。

○神田WG座長

ありがとうございました。それでは、家森委員どうぞ。

○家森委員

これは先ほどの非営利性とかいったことも関係するのですけれども、監督当局に関してです。例えば、赤字企業に対して貸しているときに、それを否応なしに不良債権だと当局は見るというような話がよく出ていたわけですけれども、協同組織金融機関に対しての監督と銀行に対しての監督のあり方が全く同じでいいのか、現状も多少中小企業金融への配慮で違うというふうに聞いておりますので、そういうあたりについて現状どうなっているのかは、やがて教えて頂いて、その特徴が協同組織のあり方とコンシステントかどうかをまた勉強してみたいというふうに思います。

それからもう一つ、今、そういう心配が要らないからかもしれませんけれど、セーフティネット絡みのところです。金融機関がつぶれそうになったときどうするかという話は、最後のところの中央機関としての役割に関してだけで出ていますけれども、それ以外にも、やっぱり学者としては心配性なので、常につぶれるときの問題についても考えておく必要はないのか。それは銀行と同じようにやればいいということなら、それも一つかもしれませんけれども、協同組織金融機関の対応の仕方として、忘れたいような課題ですけれども、あるのではないかというふうに思います。

○神田WG座長

ありがとうございます。金融行政のあり方というのは、確かに一つの項目かもしれませんね。協同組織金融行政とは何ぞやなんて言われても困るところはあるかと思いますけれど、一つ重要な課題だとは思います。神吉委員どうぞ。

○神吉委員

ディスクロージャーの問題なのですけれども、私はディスクロージャーの専門家ではありませんので、もう既に開示項目になっているかもしれないのですが、決算の開示に代表されますように、ディスクロージャーは、B/SとP/Lに代表されますように、あくまでも過去の情報が中心だったと思うのです。協同組織金融機関の将来像を示すというような観点に立った何かの開示が入れられないかと思います。それは、協同組織金融機関にとってもファンを増やしたり、預金者が金融機関を選択する上での手がかりとなるというような効果も期待できます。あるべき姿といいますか、そういうものを何らかの形で示すような開示ができないかと思います。

○神田WG座長

ありがとうございました。他にいかがでしょうか。

大体よろしゅうございますでしょうか。

今日も大変活発なご指摘を多数頂きまして、大変ありがとうございました。本日の会合は、このあたりということにさせて頂きたいと思います。次回からはそれぞれの項目について、より掘り下げたご議論をお願いしたいと思います。

なお、本日の論点メモにつきまして、論点として追加したほうがよいと考えられる項目等がございましたら、文章その他の形で事務局までご連絡を頂ければありがたく思います。

それでは、最後に事務局から若干の資料の説明と連絡とをお願いいたします。

○小野信用制度参事官

本日も大変活発なご議論ありがとうございました。右肩に「協金WG8-3」と記載されている資料でございますが、これは前回、村本委員から最後にご質問して頂きました事項と、今松委員から前々回のワーキングの後にメールで頂いた質問につきまして、全国信用金庫協会、それから全国信用組合中央協会及び全国信用協同組合連合会の皆様にご協力頂きまして、回答を取りまとめさせて頂いたものでございます。中身につきましては、ご説明する時間がございませんので、委員の皆様におかれましては、後ほどご覧頂ければ幸いでございます。

次回の協同組織金融機関のあり方に関するワーキンググループにおきましては、本日お配りいたしました論点メモの論点のうち、先ほど神田座長からお話がございましたように、2.の組織と3.の決算等につきまして、この各論を集中的にご議論頂ければと思っております。

次回は、10月10日金曜日の午後4時からを予定しております。正式には追ってご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

なお、このドッジファイルにつきましては、ここに置いておいておければと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

○神田WG座長

どうもありがとうございました。それでは、以上をもちまして……

○渡邊協同組織金融室長

すみません、先ほど神吉委員からご質問があった大口融資規制の話なのですが、十分にご説明できなかったので、次回資料をお持ちしますのでよろしくお願いします。

○神田WG座長

では、そういうことにさせて頂きます。

それでは、これで散会いたします、ありがとうございました。

以上

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