金融審議会「インサイダー取引規制に関するワーキング・グループ」(第2回)議事要旨
1.日時:
平成23年8月2日(火曜日)9時57分~11時44分
2.場所:
中央合同庁舎第7号館12階 共用第2特別会議室
3.議題:
1.開会
2.ヒアリング
(1)JXホールディングス
(2)東京海上日動火災保険
(3)東京証券取引所
3.質疑応答
4.事務局説明
5.自由討議
6.閉会
4.議事内容:
○インサイダー取引規制について、グループ経営の観点からの実務上の問題点及び適時開示との関係等について、ヒアリングが行われた。
○事務局からの説明後、討議が行われた。
○自由討議における主な意見は以下のとおり。
- 「純粋」や「持株会社」にこだわるのではなく、グループ全体を仕切っている会社の単体の規模がグループ全体の中で一定以下であれば連結で考えていくことがよいのではないか。
- 純粋持株会社の定義については、ある種の重要度に鑑みて持株会社の中で判断することが適切。収入のかなりの部分あるいはほとんどの部分がグループ会社からの配当で占められているという判断の仕方が1つ考えられる。ただし、軽微基準や重要基準はある種のラフな線引きをしているものなので、どの程度までが軽微かということをきりきり言い出すことはあまり生産的ではない。基準の単純さ、明確さということも市場の健全性を確保する上でのポイント。
- 事業持株会社・連結会社の場合には、単体決算と連結決算の差はそれ程大きくない。軽微基準全てを連結にすれば、単純になるのではないか。
- 対象となる持株会社の定義をしっかり行わないと、本来軽微基準を緩和すべきでない業態の持株会社がこれを悪用することが生じたり、実態は軽微基準を緩和してもよい持株会社が不必要な事務負担を負ったり、かえって投資家が混乱するようなケースが生じるのではないか。
- 純粋持株会社の軽微基準を見直して、連結ベースにするといっても、子会社の重要事実に基づく内部者取引規制の存在を前提とするならば、一定の歯止めがかかっており単純な規制緩和になるわけではないのではないか。純粋持株会社の定義についても、字句どおりの純粋持株会社よりも広くとらえ、グループ全体に投資しているという実態がある場合には、その範囲まで広げるようなうまく括れる定義を考えていく必要がある。その際には、グループ会社からの配当等が単体の収入の大部分を占めるかどうかという観点が重要と思うが、配当以外にどのようなものまで含めるのかは難しい問題と感じている。
以上
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