金融審議会「市場構造専門グループ」(第2回) 議事録

 

1.日時:令和元年5月31日(金)17時30分~19時30分

2.場所:中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室

 
 
【神田座長】 
 それでは、定刻でございますので、始めさせていただきます。
ただいまから、金融審議会「市場構造専門グループ」の第2回目の会合を開催いたします。
今回は遅い時間帯となっておりますが、皆様方には大変お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 
 まず、事務局から、今回の会合に参考人としてご参加いただく方々のご紹介をお願いいたします。
 
【八幡監理官】 
 それでは、事務局からご紹介いたします。
まず、日本投資顧問業協会の大場会長でございます。
続いて、農林中金バリューインベストメンツの奥野常務取締役でございます。
それから、本日、シカゴからテレビ会議でご出席いただいております、RMBキャピタルの細水パートナーでございます。
事務局からの紹介は以上でございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
それでは、早速、本日の議事に移ります。
本日は、「市場構造の在り方」につきまして、今ご紹介いただきました3名の参考人の方々からそれぞれご意見いただき、これを踏まえて議論をしたいと思います。
ご説明の順番ですが、まず大場会長、続いて奥野常務、そして細水パートナーの順でお話しいただき、その後、まとめて質疑の時間にさせていただきたいと思います。
 
 また、本日配付させていただきましたお手元の資料に、経済産業省作成のものがございますけれども、討議の後、時間を見ながら、オブザーバーの福本課長からご説明いただく予定でございます。
本日はこのような流れで進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
 なお、お手元に「市場構造の在り方等に関する市場関係者からのご意見の概要」と題する資料があると思いますが、これは昨日5月30日に、東京証券取引所が公表したものでありまして、ご参考までに皆様方にお配りしております。本資料の概要について、東京証券取引所の青オブザーバーからご説明があればお願いします。
 
【青オブザーバー】
 恐れ入ります。若干補足させていただきます。
 
 先ほどご紹介いただきました資料5「市場構造の在り方等に関する市場関係者からのご意見の概要」(更新版)についてですが、私ども東証におきまして、昨年度末に、パブリックコメントなどで市場関係者の皆様から頂戴しましたご意見を取りまとめて公表しておりまして、今般、それらのご意見に対して東証の考え方を追記するかたちでアップデートいたしました。関連するデータと併せて、昨日、東証ホームページにて公表しております。
 
 こちらは、広く市場関係者の皆様方に、今回の市場構造の見直しに関しまして理解を深めていただくために取りまとめたという趣旨のものでございます。内容につきましては、前回会合でのわたくしからのご説明と基本的に重複いたしますので、本日は改めてのご説明は割愛させていただければと存じます。
今後の議論のご参考としていただければ幸いでございます。
以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
それでは、まず、大場会長からお話いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
 
【大場参考人】
 日本投資顧問業協会の会長の大場です。
市場構造専門グループのメンバーには投資家も入っており、本件につきまして重複することも多々あるかとも思いますが、私の問題意識を3つにまとめてみましたので、ご報告したいと思います。
 
 第1点は、市場構造の見直しの目的は何かということです。
報道等でしか解りませんが、投資家の立場、発行会社の立場、それから取引所の立場、それぞれで様々なご意向があるのではないかと思います。このご意向が、この議論を非常に複雑にしているかと思いますので、まずは目的についての共有化を図ることが大事ではないか。これが第1点です。 
2点目は、そもそも市場に上場するとはどういうことを意味するのかの共有化が必要ですので、市場に上場することの意義の確認ということについてご意見を申し上げたい。
3点目は、これも議論をやや複雑にしていますが、日本ではTOPIXをベンチマークとすることが非常に広く行われておりまして、市場構造の問題と、資産運用、ベンチマーク(インデックス)の問題を一緒に議論すると、大変難しい問題を生じかねないことから、ベンチマークの問題についてどのように考えたらいいのかということを申し上げたい。
 
 まず、1点目であります。1ページ目をご覧下さい。
先程申し上げましたように、関係者の問題意識が、それぞれのお立場で異なるということが現実に起きているかと思います。
投資家といいましても様々な投資家がございまして、中・長期目線の投資家もいれば、非常にフォーカスした銘柄だけを対象にしている投資家もいる。
あるいは、ヘッジファンドのようにボラティリティーが非常に大事だと考えている投資家もございますので、投資家の意見と一言でいうのは大変難しいというのが実態です。
従いまして、本日は、中・長期的に広く投資をしている公的年金、並びに、既に積み立てを始めておられる国民は「積立NISA」等でインデックス投資を行っているかと思いますが、こうした投資家から見たときの関心事について申し上げたい。そういう投資家からしてみると、中・長期的に、リターンが上がる、投資が報われるマーケットになってほしいという希望があります。
 
 対して上場企業の方は、色々と報道されておりますが、東証一部上場企業というブランドを維持したいというご意向があるのではないかと思います。
また、取引所の方は、取引所自体も上場しており、取引所間競争というのもグローバルに起きている中で、投資家から選ばれる取引所になりたい、このようなご意向があるかと推察いたします。

 それぞれのお立場でご意向が異なるので、市場構造の見直しの目的が複雑になっていると思われます。従いまして、この議論をスタートするときには、私の意見ではありますけれども、そもそも何の為の市場構造の見直しかということについて、関係者の共有化を図ることをスタート台にすべきではないかと思います。
 
 2ページ目をご覧下さい。市場構造の見直しでありますが、目的は、我が国における成長戦略の一環である「経済の好循環」を通じて、国民の厚生の増大に貢献するということを関係者で共有することが大事ではないかと思います。なぜならば、市場というのは公共財であり、公共財を対象にしている以上、国民の支持が得られないといけない。それぞれの立場ということを超えて国民に貢献することが共有化されることが大事ではないかと思います。
 
 そうした観点で申しますと、市場構造の見直しは、国民の厚生に貢献するという観点で議論を集約することが望ましいのではないかと思います。そこに書きましたように、個人や年金基金の投資家の資金が、中・長期、かつ、持続的に成長する企業に流れることによって増大し、その増大した資金が、また別の成長企業に流れていくような循環をつくることに貢献する市場見直しであることが望ましいのではないでしょうか。
 
 「経済の好循環」は、結果として持続的な成長を促して、国民の健全な資産形成に貢献するということになるのではないか、こういう観点であります。従まして、市場構造の見直しを何のためにするかということについての共有化が非常に大事ということでまとめさせていただきました。
 
 2点目であります。市場に株式を上場するとはどういうことかについて、これも関係者の共有化を図る必要があるのではないかと思います。3ページ目に文章で書かせていただいておりますが、企業が株式を上場するということは、「プライベート」から「パブリック」な企業になるということでありまして、新たに外部の不特定多数の株主を持つということになります。従いまして、上場企業は、その責務として以下の3点は最低限果たしていただかなくてはいけないのではないか思っています。
 まず1つ目は、資本コストを意識し、それを上回るリターンを上げることを軸とした価値を生む経営を実践するということです。これは持続的な企業価値の向上につながる最低条件ではないかと思います。
 2つ目は、前提として、企業の実態が解らなくては話になりません。適時・的確な情報開示が前提になるということで、その情報開示を経営の中にビルトインしているということが最低限必要ではないかということです。
 3つ目は、不特定多数の株主を持つことになるわけですから、投資家が自由に売買を行えるようにする流動性が担保されていなくてはなりません。従いまして、流動性の確保ということが3つ目の条件になるかと思われます。
 この3つを意識した経営が行われますと、相応のコストがかかります。そのコスト負担を覚悟することも上場企業にとって大変重要なことではないかと思われます。
 以上が株式を上場することについての意義の確認ということで、共有化すべきことではないかという観点で整理をさせていただきました。
 
 3点目は、投資対象としてのインデックスについてであります。先程申し上げましたようにインデックス運用というのが最近、大変拡大しておりますが、我が国の場合では、東証1部の指数であるTOPIXが非常に広くベンチマークとして採用されているという実態があります。海外での運用は恐らくTOPIXをベンチマークとしているという実態は殆ど無いか、極めて稀ですので、ここで国内の議論と海外の議論がやや乖離している可能性があります。国内ではTOPIXがベンチマークになっているのが一般的であり、この議論が市場区分の見直しと直結する関係になっていることが、やや議論を複雑にしているかと思います。

 投資対象としてのインデックスは、後程、奥野さんから詳しく報告があるかも解りませんが、出発点となるのはアセットオーナーです。アセットオーナーがベンチマークを指定して、示されたベンチマークに従って運用会社が運用するというのが実態ですので、アセットオーナーがどのようなインデックスを望ましいと考えているかということが議論の出発点になるかと思います。
インデックスが広く利用される要件というのがあると思います。それはアセットオーナーが、まず、そのインデックスを採用する。2つ目は、構成銘柄が先程申し上げた3つの要件を満たしている。3つ目は、対応する先物・デリバティブ市場における十分な流動性の確保が出来る。この3つが担保されて、初めてインデックスがベンチマークとして広く採用されることになるかと思います。
 
 以上、私からは、1つ目として、そもそもこの市場構造の見直しは何のために行うのか、これについての共有化。2つ目として、株式を上場するということは何を意味しているのかということについての共有化。それから3つ目として、ベンチマーク(インデックス)の議論が市場構造と密接に絡み合っていますが、これは別物であり、ベンチマークはどのような要件を備えることが広く普及するかについて共有化することが大事ではないかということをお話させていただきました。
 以上で私の説明を終わります。
 
 
【神田座長】  
 どうもありがとうございました。
それでは、続きまして、奥野取締役から、よろしくお願いいたします。
 
【奥野参考人】 
 農林中金バリューインベストメンツの奥野と申します。今日はよろしくお願いいたします。
私はインデックス投資ではなくて、長期保有を前提とした集中投資というものをずっとこの10年以上やってきています。実際には20社の株式をずっと持ち続けて、リターンを上げるという類いのものでございますので、インデックスについて云々、何かを言うような立場でないというか、むしろ、インデックスがあまり改善されないほうが私にとってはハッピーではあります。
ではどうしてこの場所に出ているのかというと、積立NISAや公的年金などを通じて、否応なしにTOPIXに投資していることになっている国民の一人として、TOPIXを少しでも良い方向に変えたいと思うからです。
 
 おそらくTOPIXができた時というのは、パッシブインベストメントという概念すらこの国はほとんど無かったでしょうけれども、今、積立NISAとかで国民が普通に投資をしているという意味において、TOPIXをどうするのかという議論は非常に重要です。今、大場会長がおっしゃったみたいに、ほんとうはアセットオーナーがどのインデックスを主体的に選べばよいという問題ではありますが、ただ、そこで突き放してしまうわけにもいかないというのが複雑な問題なんだろうと思っています。
 いずれにしても、そこの複雑な問題を解きほぐしていく前に、そもそもTOPIXってどんなものなのかということを考える必要があるだろうと思っていますので、今日は市場に直接参加する者として事実をいろいろ示していきたいと思っています。
 
 まず、1ページ目ですけれども、長期趨勢として、TOPIXとS&P500を比べています。数字でいうと、この30年、ちょうど平成の30年ですけれども、配当を込めずに、極めて値段だけの問題では0.6倍になっている。40%減です。それに対してアメリカの代表的なインデックスであるS&P500というのは9倍、パーセンテージでいうと1,000%。
 
 確かに日本では最初の10年にバブルの崩壊という事実があったことを考えると、これをアメリカと単純に比べるのは、さすがにちょっとやり過ぎだろうともいえますが、そうはいっても株価は長期的には価値の増減を映し出す質量計であることはよく言われるところであります。中短期的には美人投票ですが。
 何を言っているかというと、企業価値の増減については、利益の水準がどういうふうに変わっていくのかが一番重要でございまして、この(日米株価推移に大きな格差があるという)厳然たる事実というのは一体何を示唆するかといえば、TOPIXという日本全体の株式を含んだものが、実はほとんどちゃんと価値を作れていないということを言っているわけです。
 
 先ほどの大場会長のご説明を引用すると、資本コストを上回る収益性を維持して、初めて企業価値というのが増大するということは数学的に明らかでして、価値が増大していないということは、資本コストを上回っていないということなんですね。アメリカのインデックスはそういう意味でいうと、ゲタを履いている部分は当然あります。そのゲタとは一体何かというとダイナミズムです。新陳代謝が極めて激しい。要は資本コストを上回ることのできない企業は、そもそも上場すら維持できず、上場している5,000社の中のたった500社が、トップ・オブ・ザ・トップの500社が選ばれているというふうに考えると、資本コストを上回っていない企業はそこからはじかれているというだけのことを意味しているのかもしれません。
 いずれにしても、これを見たときに、我々国民は、こうしたTOPIXというものに投資させられているんだということを常に認識しなければいけないということかと思います。
 
 資料の2ページ目は、TOPIXと、S&P500、この2つのインデックスの成り立ちの差を示しています。ここで特筆すべきことは、TOPIXが東証一部に上場している企業を全て含む、おそらく世界でも希有なインデックスだということです。全部含んだほうがマーコビッツ的に言う市場ポートフォリオに近い、という概念がそのまま輸入されて、そういうふうな誤解がおそらく生まれているのだろうというふうに思っているんですが、確かにインデックスというのは、マーケットそのものをある程度表象する必要はあるものの、全部含む必要はどこにもないということをまずちょっと言っておきたいなと思っています。
 
 ちょっと比べてみると、S&P500は、実際には、上場企業の中から時価総額だけで上から順番に選んでいるわけではないんですけれども、今の基準としては結果として8,000億円以上(資料では82億ドル以上)の時価総額を持っている企業で構成されています。
 
 実は、投資家が投資先として企業に求めるものは、上場企業がもともと上場基準として満たしているものとは違うわけです。
 投資家から見ると、上場していないと買えないという観点で言うと、上場基準は必要条件であることは言うまでもないことですが、上場していれば何でもいいのかという話ではない。だから、P2の下にまとめとして書いたのですが、上場基準は投資家にとって――ここで言う投資家というのはパッシブ・インベスターのことを意味しますが、パッシブ・インベスターにとって、これは必要条件であるけれども、十分条件ではないということです。
 
 繰り返しになりますけれども、国民はインデックス投資を通じて、広く企業のステークホルダーの一人になっているという事実は、おそらく数十年前と全然違う。インデックスをどういうふうに持つのかという重要性が、大いに議論されるべきなんだろうというふうに考えているところです。

 とりわけ、上場基準、廃止基準を実際に調べてみて驚愕だったことは、時価総額というより、流動性基準です。流動性というのは時価総額と実際にマーケットで何株売買されているかということで、投資家にとってはとても大事なのです。
 
 (P2の表の)TOPIXの上場廃止基準で、上場廃止基準と、東証二部への指定替え基準の部分を見てください、赤い文字の部分です。最近1年間の月平均売買高が40単位未満。これ多分、数十年前から変わっていないんです。40単位って驚愕の事実ですよね。営業日は20営業日しかないです。1日当たり2単位ですよ。アクティブファンドしか存在していなかった昔ならまだしも、今はパッシブ・インベスターだけでもその基準は満たされますよね。
 
 実際のところ、機関投資家の相当な部分がパッシブ・インベスターになっているので、1日2単位とかというのは何の基準にも、ハードルにもなっていないということを意味しています。こういったものが単純に維持されているということが、もともと上場基準の問題だろうと思っています。
 
 そういう意味でいうと、流動性は主に2つです。時価総額と、流動性、つまり実際にどれだけ売買されているのかということ。
 まず1つ目、時価総額。TOPIXには今2,136社含まれていますけれども、そこの上の1,000ですね、TOPIX1000というインデックスはもう既に存在していますが、そのように時価総額の上から1,000社を取ったというものが、全体の実は96%を占めています。この事実が意味するところは、これまた驚愕の話でして、この下の半分以上である1,136社がいなくても、TOPIXのパフォーマンスはほとんど変わらないということを本当は意味しています。
 
 この1,136社というものを含むことによる非効率性、とくにパフォーマンスと非効率性のバランスを考えたときに、本当にこれでいいのという問題というのは普通にあるかなと思います。それとS&P500とを、P3の表に並べて比べていくと、これは単純に比べているんですけれども、中央値で言うと実に55倍、平均値で言うと20倍の差がありますということです。
 
 S&P500というのは、そういう意味でいうと大型株インデックスなので、単純にTOPIXと比較することはできません。しかし、S&P500を選ぶ母体になっているS&P1500と比べても全然大きさが違うことは歴然です。これだけを取ってみると、実はTOPIXというインデックスというのは、世界的に見ると小型株インデックスなんだということを、ここでは事実として申し上げたいと思っています。
 
 その次のページ(P5)が、実際の売買高は一体どうなんだろう、つまり流動性を時価総額別に時系列で示しています。TOPIXというのは時価加重平均なので、TOPIXをまるっと買ってしまうと、小さい会社は小さいなりに、大きい会社は大きいなりに買うことになる。売買高と時価総額という、浮動株相当での時価総額というのを割算してみると、TOPIXが普通に売られたり買われたりしているだけであれば、大型株であろうと、小型株であろうと売買高/時価総額はほとんど変わらないはずです。
 
 図で見ると、黄緑色のところがTOPIXの中のスモールインデックス、小さい会社ばかりを集めたところですね、それに対し、TOPIXのコア30というのが大型株で赤色の部分です。青色が全体です。1996年頃から2013年までの間というのは、あざなえる縄のごとしで、実際に、時価総額を勘案したベースの売買高は大型企業も小型企業もそれほど大きな差異はなかったです。ところが、ある時期から小型株の売買高というのが、流動性に対して大きく売買されていることが、事実として観測されています。これも単純な事実を言っているだけなので、これで何かを言いたいわけではないんですけれども、実際のところはこういう事実が起こっているということは結構大事かなと思っています。
 
 あともう一つだけ事実を言うと、日銀が実際にTOPIXを買い始めたというのは、このタイミングだということです。これでもって別に必ず価格のゆがみが出ているという話ではないものの、もともと相対的な流動性が低い企業が多く含まれているTOPIXというインデックスを、予想できるタイミングと金額で必ず買うインデックスバイヤーが存在するということが、特に小型株の価格形成をゆがめている可能性があることは想像に難くないというのが私たちの仮説です。

 P5ではまとめとして、インデックスに対して、投資家───ここで言うのはパッシブ投資家ですけれども、長期のパッシブ投資家が求めることというのは一体何かということを3点挙げています。
 ②から話すと、表象性です。パッシブ投資家というのは、例えば日本株を買っているんだ、アメリカ株を買っているんだとか、グローバル株を買っているんだというような、わかりやすい表象性というのが必要です。
 個別株式を選ばないのがパッシブ投資家だからこそ、一定程度の表象性というのは必ず必要だというふうに思います。が、それは本当に完全に表象する必要があるのか、全銘柄を含んでいる必要があるのかという議論というのはちゃんと考えなければいけないと思います。それを考えるときに比較衡量の対象となるのは、完全に表象することのデメリットだろうというふうに考えています。
 
 そこで、デメリットを明らかにするために1番目に戻りますけれども、流動性について。先ほど見たとおり、小型株と大型株のところで、インデックスを買うことで、どうも流動性に大きな差があるよねという事実があります。
 ちょっとここはテクニカルな話ですけれども、実際にパッシブを複製するときに、完全法──つまり1,000億買いに行ったときに、1,000億円を全部二千百何十社に溶かし込むというのが完全法なわけですけれども、その完全法を使うわけではないので、インデックスに含まれる全ての株式に流動性が必要というわけではないんですけれども、流動性が少ないインデックスを複製するには、相応のコストがかかるということということは認識する必要があるだろうと思っています。いずれにしてもコストかかりますよねという話です。完全に表象しようとすることで、小型株の流動性の低さから生じる非効率性のコストをデメリットとして考える必要があるのです。

 3つ目、これが多分本当は一番重要な話なのですが、例えばS&P500であれば、1年間に大体5%から10%の銘柄が入れかわります。これは実際に、そういう銘柄選択委員会が、表象性だとか、実際にクオリティーというのを判断しながら意図的に入れ替えているということです。実は、このダイナミズムが機能していることにより、インデックスというものが相応のクオリティーを維持できるということです。
 それは流動性も含めて、クオリティーが維持されることが仕組み化されているという、インデックスそのものに対する信頼こそが、実はインデックスを買う最大のよりどころになります。この仕組みがないと、つまり資本コストを上回らない会社ははじき飛ばされるんだということに対する信頼がない限り、インデックスを買うというのは、単純にマーケット全体を買っているんだというだけのものになってしまうのではないかと思っています。
 
 今ちょうどコーポレートガバナンス・コードであるとか、スチュワードシップ・コードとかで投資家が企業と対話をしましょうということが声高に叫ばれていて、この建設的な対話は今後ますます重要になってくると思います。
 どうして資本コストを上回らないのか、どうして事業における非効率性を残しているのかとかという対話を、企業と投資家がやっていくことを後押しするためのスチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードであるというふうに我々は理解しています。ところが、TOPIXという、現状東証一部に上場していれば全部入りますというインデックスに入っていて、更にそれをみんなパッシブ・インベスターが買ってくれますという状況、つまり、簡単に言うと競争がない状況では、幾ら対話を行ったところで暖簾に腕押しで、企業のほうは、特に真剣に投資家からの意見などをきく必然性がないですよね。対話をしてもしなくてもパッシブ投資家が自動的に買ってくれる状態では、企業は投資家と対話するよりも、東証一部上場維持こそが重要ということになるでしょう。それではせっかく導入したスチュワードシップコードも、コーポレートガバナンスコードも実効性が骨抜きとなります。
 
 以上が、私はアクティブ・インベスターなので、本来あまり関係ないかもしれないですけれども、一国民として、TOPIXというものの事実はどうなっているのかということを中心に話させていただきました。ありがとうございます。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 それでは続きまして、シカゴからご参加いただいております細水さんから、ご説明をお願いしたいと思います。現地は夜中というか、そのような時間にご参加いただきまして、ありがとうございます。
 
【細水参考人】 
 よろしくお願いいたします。RMBキャピタルの細水と申します。本日はお招きいただきまして、ありがとうございました。
 非常に貴重な機会だと思いますので、ぜひ、資料のほうにもタイトルを書いているとおり、我々海外投資家の視点からの市場構造の在り方ということで、本日はよろしくお願いいたします。
 
 まず、1ページ目ですが、簡単に弊社の紹介です。
アメリカ・シカゴでウェルス・マネジメントをやっている独立系の会社、いわゆるRegistered Investment Advisor、RIAという会社で、基本的に富裕層ですとか、年金基金といった非常に長期の顧客を持っておりますので、おのずと運用方針も非常に長期に立てております。
 
 日本株についても、私のチームはかれこれ足かけ十数年やっておりまして、基本的にファンダメンタルズ分析に基づいたアクティブ運用、集中投資ということで、おおむね40銘柄ぐらい投資しているような、ラージキャップのほうとスモールキャップのほう両方やっているのですが、エンゲージメントを重視する投資をやっております。
 
 投資だけではなくて、私もポートフォリオマネジャーとして、最終投資家、機関──年金ですとか、ソブリン系のファンドとか、そういったところの担当者とも頻繁に面談して、日本株についてもアピールをするとともに、彼らの見方というものも聞いておりますので、そういったこともフィードバックできればと思います。
なお、市場の在り方に関して、実は弊社から先日プレスリリースで意見表明を出していますので、もしご興味があればご覧ください。
 
 2ページ目ですが、要約ですけれども、次のように書いております。
日本の証券市場の信頼を取り戻し、投資を呼び込むためのさらなる改革が必要だという問題意識。それから、市場構造の変更は基本的に必要なく、すべきでもないというのが私どもの意見です。
 
 特に、昨今メディア等でも騒がれておりました時価総額基準という峻別が本当に必要なのかどうか。これは、インデックス等々の投資のことも含めて、弊害があまりに大きいので、すべきではない。コーポレートガバナンスの強化により上場企業の質の底上げを図るということのほうが、むしろ重要なのではないかという視点です。
 
 最後に、市場の構造とは少し離れる論点ですが、東証の機能についてです。市場の管理と、指数の開発という機能が一緒になっていることが問題なのであれば、むしろその分離というのもこの際、考えるべきじゃないかなというのが私の見方であります。
 
 3ページに移りまして、まず、問題意識ということで、正直残念ながら、この金融審議会での議論が始まるまでの、若干一連の混乱で、海外から見た日本の証券市場に対する信頼というのは結構損なわれているのではないかなというのが、我々がじかに投資家と面談しているときの感触です。特に、日本の上場制度というのは本当に長期的に安定・継続しているのか。まさに長期の投資家が気にするところを、非常に損なってしまった感があると考えております。
 
 実際に、私が面談したある中東系のソブリン・ファンドの担当者なんですけれども、日本株に対する関心、特にアルファを得るために中小型株に関心を持っているというふうにも言ってくれていたのですが、今回の議論が落ち着くまではちょっと投資できないよねというようなことをこの1月に言われたものですから、私としても非常にショックを受けております。ですから、ここから信頼を取り戻すことがいかに重要かということが言えるかと思います。
 
 4ページ目です。先ほどから大場さんですとか、奥野さんからも市場改革の目的とは何ぞやということから、そもそも議論すべきではないかということが指摘されていたかと思うのですけれども、我々の見方としてはここにあります。上場企業の質を向上させて、株式投資を国内外から呼び込む、これが日本の証券市場、ひいては日本の経済の活性化につながるのではないかという視点です。
 
 日本の株式市場で海外の投資家が重要なのは、皆様ご存じのとおりでして、保有ベースで3割、日々の取引ベースで6割を海外の投資家が占めている。この人たちがなぜ日本株にあまり積極的に投資しないのかというのは、非常にシンプルに言いますと、株価があまり上がりそうにないからという、疑いの目を持っているということが挙げられます。
 
 ここにありましたが、具体的には他の国ですね、アメリカとか、ヨーロッパの先進国、新興国と比べても、成長性ですとか、資本効率というものがどうしても低い。実際に経営者が株主のために働いてくれているのか、投資家の保護が徹底されているのか、こういったところを非常に疑わしく見ているというのが残念ながら現実としてあるかと思います。
 
一方、市場構造に問題があるから日本株に投資をしないという意見は、正直申し上げて、私も聞いたことがありませんで、むしろガバナンス・コードの話ですとか、そういったことのほうが投資家は非常に関心を持っている。そういった中で市場構造を安易に変えてしまうということは、逆に日本株に投資しない理由を増やしてしまうのではないかという懸念があります。
 
 5ページ目、弊社の意見その1ですが、基本的には市場構造を変えるべきではない。
一部、二部をそのまま維持して、ただし、新興市場の統合というのはあり得るかと思います。
 
 それから、上場基準のメンテナンスというのは、これは今まで正直なおざりになっていたようなところもあるかと思いますので、例えばステップアップ基準の統一などを検討すべきです。ただし、既に上場している会社をふるい落としてしまう形になることは避けるべきだと思います。
 
 続いて市場区分とTOPIXの問題ですが、インデックスに問題があるから市場構造を変えるというのは本末転倒ではないかというふうに考えております。TOPIXに流動性や時価総額の問題があるのであれば、機関投資家の方がTOPIX500ですとか1000とか、JPX日経400などを使えば良いわけで、それを東証自身も促すべきです。本当にそういった営業努力をしてきたのか。S&PとかMSCIなどは、そういった努力は非常に一生懸命やっていますので、東証にそれができているのかというところです。
 
 あと、パッシブ投資家が増えているというのは、日本に限らず世界的な現象というのもありまして、これは、括弧つきで「パッシブバブル」と書きましたけれども、どちらかというと短期的な状況と見ています。それと、より長期的な話である市場構造の問題を一緒にすると混乱するのではないかと思います。
 
 次のポイントですが、A、B、C市場ですとか、プレミアム市場等々の分け方に違和感がありまして、別にそうした市場を作れば投資してくれるわけではなくて、繰り返しになりますが、質が上がらないと投資しないという問題かと思います。
 
 また、一般投資家と、国際的に投資を行う機関投資家という分け方も、海外から見ますと、どちらかというと差別的な感じがします。リスクの許容度からすると、むしろ国際的な投資家のほうがプレミアム市場だけじゃなくて、もっといろいろなプレミアムじゃない株も選別できる能力があるので広範に投資できるはずなので、論理もねじれていますし、非常に違和感のある議論というふうに見ています。結局は、投資家は投資対象を自分で判断しますので、何に投資すべきかを東証が決めるようなことではないのではないかと考えております。
 
 意見その2です。先ほど申し上げた、時価総額で企業を峻別するべきではないという点です。結局、時価総額というのは、単純化すれば、会社が大きい、小さいということで、別にそれが評価というわけでは必ずしもない中で、そうした基準で峻別すればむしろ弊害が大きいということは、ここにも並べてあるとおりです。そもそも、コストと責任を誰が負うのかというところが明確でない以上、やるべきではないということです。
 
 意見3ということで、コーポレートガバナンスを上場要件に加えるべきではないか。これは弊社に限らず、様々な投資家、バイサイドの方が、意見として提出していると聞いていますけれども、まさにこういうことです。特に入れるべきなのは、指名・報酬委員会の設置です。経営者のマインドを株主の目線と一緒にするということです。
 
 資本効率を追求して企業を強くする、投資対象として魅力的な会社にする、という株主目線を入れてもらうというのがまさに必要なところだと思います。例えば東証一部への上場にこういった条件を入れてしまえば、一気に底上げができるのではないかと思います。 取締役会の過半数を社外にというのも同じ趣旨で、投資家保護ということです。
  
 そして3点目ですが、特に日本は支配株主が多い。親会社、親子上場ですとか、ファミリー企業が、日本の場合あまりに多い中で、支配株主がいないことを上場基準に入れてもいいのではないか。そうすることによって、より投資家保護が図られるのではないかという観点があるかと思います。
 
 こういった条件を、例えば一定期間後に達成できなければ、逆に二部に降格という形とすればどうかという提案です。特に日本の場合、ステップアップよりはステップダウンのほうが、経営者の方にとっては非常にインセンティブになるようで、過去にもJPX400に入れる、入れないで株主還元を増やしたり、増やさなかったりという企業が出たりしたという、よく言われるシェームインデックスといいますか、その恥の心理を逆手にとるというのはありではないかと思います。以上が意見です。
 
 少し論点が変わりますが、市場構造の議論と株価指数の問題について、市場構造を変える、変えないという議論をする上で、東証は何をすべきなのかということでは、本来ならば投資家が安心して投資できるために、上場制度の安定性、継続性というのを維持してほしいわけです。
 
 一方で、株価指数というのは、本来は東証からは独立した企業、S&PとかRussellとかMSCIとか、そういったところが開発すべきで、かつ、しっかり営業できるところにするべきです。残念ながら、東証はこちらのほうは十分にできていないんじゃないかと思います。だから、先ほどの上場基準とインデックスの問題が混在してしまって、議論を複雑にしてしまっているのではないかというふうに考えます。
 
 もっと言えば、上場市場運営会社としての東証は、極論すればですが、上場している会社が多いほうが売り上げは増えますし、そういうインセンティブがあるのではないかと。一方で、株価指数の会社という意味では、先ほど奥野さんもおっしゃっていましたけれども、企業の質、インデックスのクオリティーを維持したいから、基準をしっかりコントロールするべきとなります。
 
 こうした両者の立場が東証に内在することで、利益相反が内部で起こっているのではないか。
これが今回いろいろ弊社でも検討した中で出てきた論点でして、ひょっとしたら、市場構造を変えるべきじゃなくて、東証さんのそういった組織構造を変えるというほうが実は重要なんじゃないか。例えば株価指数の部門がスピンオフするということもありなのかなというふうに考えております。
 
 まとめですが、市場改革に王道なし、ということに尽きるかと思います。結局、市場構造については、一部、二部を切り分けるとか、プレミアム市場、A、B、Cをつくれば投資家が投資してくれるかというのは、そういうことでは決してなくて、結局は地道な努力です。ここ数年、金融庁のほうでもコーポレートガバナンス・コードなどが策定されて、先日も改訂されましたけれども、そういった日々のブラッシュアップが大切です。あとスチュワードシップ・コードを背景にした、私どもを含めた投資家がしっかり経営者と対話をすることが求められます。
 
 当然ですが、企業、経営者、株主、従業員、取引先、いろいろなステークホルダーがいると思うのですが、日々の努力によって企業が改善して市場がよくなって、日本経済が強くなる、競争力が強くなる。そういった日々の努力が必要で、むしろ安直に一部を分けてしまうとか、そういったことを大幅にやってしまうと、そういったステークホルダーの地道な日々の努力を無駄にしてしまう可能性があるという、こういった観点を申し上げたいと思います。
 ちょっと駆け足で恐縮ですが、私からは以上でございます。
 
【神田座長】
 細水さん、どうもありがとうございました。
 それでは、以上で3名の参考人の方々からのご説明をお伺いしたということになりますので、これらの説明を踏まえて、委員の皆様方からご質問、ご意見をお出しいただければありがたく存じます。どなたからでも結構ですが、いかがでしょうか。
 井口さん、どうぞ。
 
【井口委員】 
 ありがとうございます。
 では、細水さんにご質問させていただいてもよろしいですか。
 すばらしいプレゼン、どうもありがとうございました。井口といいます。よろしくお願いします。
 
【細水参考人】 
 よろしくお願いします。
 
【井口委員】 
 前回の会合で私もプレゼンさせていただいたように、細水さんがおっしゃるコーポレートガバナンスなどのクオリティー面は重要だと思っていますので、細水さんと意見の方向性はかなり一致するところはあると思っています。
1つ教えていただきたかったのは、細水さんの資料の8ページのところですが、上場基準にこのようなガバナンス基準を入れてくるということになると、市場1部、2部という構造は変わらないとしても、企業数など中身は結構ガラっと変わってしまうというふうに思いますが、どのように考えていらっしゃるでしょうか。

 あと、TOPIX指数を市場構造の議論とは別に考えるということで、その際には、TOPIX指数の継続性を重視するというお考えでよろしいでしょうか。私も継続性を重視したほうがいいのではないか、とは思っています。
 
【細水参考人】
 ありがとうございます、井口さん。
そうですね。ガバナンス・コード等の上場基準を入れることで、結果的にがらっと変わってしまうんじゃないかという点については、私はそうはならないと思いますし、本来そうならないように企業は努力すべきであると思います。
 
 ここに挙げた指名・報酬委員会ですとか、社外取締役を過半数にするという基準は、アメリカの例でもそうですけれども、海外の投資家にとって当たり前のことなんですよね。東証一部だけではなくて、本来は上場企業として、当たり前の基準です。アメリカですと、上場会社は全て指名・報酬委員会が入っていますし、基本的には取締役会というのは社外取締役で構成されています。日本と海外の上場会社ではそこら辺のギャップが非常に激しいというのが、投資家の見方です。
 
 かれこれコーポレートガバナンス・コードが始まってから4年ぐらいたちますが、まだ残念ながら遅々として進まない。例えば指名・報酬委員会ですと、まだ半分も入れてないですよね。四十数%だと思いますし、社外取締役を入れることについては、現状はとりあえず1人、2人を入れた、という程度で、ルールとしてもようやく3分の1という基準について議論が始まったというところです。
社外取締役が過半数、というのはまだほど遠いという中で、じゃあいつまでに過半数にできるのかと。世界ではもう当たり前にやっていることを、日本はあと何年かけるんですか、5年ですか、10年ですか、それともあと3年で一気にやるんですか、というところだと思います。
 
 そういった危機感というのを我々、私も日本人なので危機感を持っているんですが、日本として持つべきだと思います。
ガバナンス基準を今回の上場基準に入れるというのも、そういう意味では非常にいいきっかけではないか。それで変革ができるのであれば良いのではないかと、こういった基準を提案している次第です。
 あと、それ以外にご質問等されていて、私がお答えできていないところがあれば、改めてご指摘いただければと思いますので、よろしくお願いします。
 
【井口委員】  
 TOPIX指数のあり方についてですが、意見書にも書かれていましたが、東証の上場区分のあり方とは別に考えて、継続性を重視したほうがいいという、そういうご意見でしょうか。
 
【細水参考人】
 はい、そうです。
TOPIXは定義として、東証一部上場全ての会社ですから、それを変えるというのは、インデックスとしての存在価値を否定するようなものだと思います。もし運用上、TOPIXが不都合ということであれば、機関投資家がTOPIXを使わなければいいという話です。また、そのように東証がきっちりアピールすることが必要かと思います。
 
【井口委員】  
 ありがとうございます。奥野さんに、もう一つだけ、すみません。
 
【神田座長】  
 どうぞ。
 
【井口委員】  
 奥野さん、プレゼンどうもありがとうございました。1つだけご質問したいのですが、5ページに、インデックス内の個別株が一定の質を維持する仕組みというふうに書かれていますが、ここではどのような仕組みをイメージされておりますでしょうか。
 
【奥野参考人】  
 単純に競争を入れるだけでいいと思います。妙にこういうことをやりなさいとか、ああいうことをやりなさいとか、手取り足取りする必要はないと考えます。
 
 時価総額だけが全てじゃないんだというのは確かです。そのとおりだと思いますけど、何だかんだ言って長期では時価総額というものが企業の価値というか、本当に求められる企業、ずっと社会の問題を解決し続ける企業というのは、営業利益がずっと持続的に上がっていくので、結果的に時価総額も長期で見れば上がっていきます。

 それを何か途中でプロセスのところで、こんな定性要因を入れましょうとか、あの定性要因を入れましょうとかってやると、何が起こるかというと、よく小学校とか中学校のときに何か言われて、ちょっとずる賢いやつだけがうまいすり抜け方をすることが起こるだけだと思っていて、基本的に僕は競争だけで十分だと思っています。
 その競争が、例えば時価総額なのか、何かの組み合わせなのかをやりながら、そこで外部にいる投資家がそれに対してちゃんと物を言っていく中で改善されていくということかなというふうに思います。
 
【神田座長】 
 よろしゅうございますか。
それでは、高田委員、池尾委員の順で。高田さん、どうぞ。
 
【高田委員】 
 どうもありがとうございます。
大場様、奥野様、それから細水様、どうもありがとうございました。
 
 私はどちらかといいますとやや感想といいますか、意見的な感じなんですけれども、最初に大場様のほうからお話があった点を考えますと、今回の市場構造専門グループについては、これまでいろいろな経緯はあったと思うんですけれども、せっかくこういう議論ができたということを考えると、そもそもの原点に立ち返って、さまざまな市場構造を議論するいい機会になったと思います。そういう意味でも今回大場様がご指摘いただいた点というのは重要なんじゃないかなと思います。
 
 最初におっしゃったように、いろいろ目的が異なっていますので、そういう目的が異なる中で解を見つけるというのは非常に難しいというのは、おっしゃるとおりだと思いますし、だからこそ意識の共有化が重要なんだという点も、私も非常にアグリーするところだと思っています。
 
 いずれにしても、目的が経済の好循環というんでしょうか、国民の厚生に貢献するという、この辺の概念というものが我々日本人にとって欠けていた部分も大きいと思います。そういう意味では、今回この場も非常に関心を集めているということからしますと、改めてそういう場を通じて国民の厚生に貢献するんだというメッセージを出していくということも重要なのではないかなと思います。
 
 それから、そういう観点から言いますと、ベンチマークの観点についても、これもやっぱりなかなか理解がない部分なんじゃないかなというふうにも思います。やっぱりベンチマークと東証一部とが重なっているということもありますし、また、ここでアセットオーナーがどう判断するかが重要という意識も、なかなか今の日本市場の中で共有されていない部分というのがあるんじゃないかなと思います。
 
 そういう意味ではこうしたこと、このTOPIXにしても、インデックスというのはアセットオーナーが判断するんだと。そういう中で、今、大場様のほうからおっしゃった幾つかの論点が重要なんだというようなことを、改めてこういう場を通じながら議論していくというのが非常に重要だなと改めて感じた次第であります。
 
 それから、奥野様のほうのお話の中で言いますと、私、非常に印象的だったのが、TOPIXを通じて国民が投資させられているという点です。これもなかなか今の国民の意識の中に少ないところなんじゃないかと思います。
 
 考えてみれば、インデックスを通じて、例えば公的年金であり、また、場合によっては日銀でありということからすれば、国民がまたインデックスのところを、つみたてNISAでありというようなことも含めて自然と投資しています。そういうことからすると、マーケットを表象する必要はあるけれど、全てを含む必要があるのかどうかというようなところは非常に重要な点になるわけであります。
 
 そういう中で、改めて上場の意義というんでしょうか、これを問うて、また、インデックスというものをどういう形で、海外からも投資されるような、そういうインデックスを買うということを通じて、クオリティーを維持していきながら信頼性を保っていくことが重要です。そういう道筋というものも重要なのではないかなと思います。
 
 それから、最後に細水様のところ、これも海外の視点ということの中で重要だなと思いました。ただ、私自身も、先ほど井口様のほうからお話がありましたように、確かに1つの基準で、特に時価総額でというところで切るのがいいのかどうかというのは、私もおっしゃるとおりではないかなとは思います。
 
 ただ、どんな基準であれ、それなりの基準をということで言えば、どこかで1つの判断なり、区分をということになってしまった場合もございます。確かにおっしゃるように、私もコーポレートガバナンスが重要だということではあるんですけれども、そういう中で、どういう基準の中で、そういうことからしますと、確かに1つの数字だけではなくて、さまざまなものを含めることが重要でありますまた、そのためには一つ重要なのが、最初のところに立ち返ると、企業価値を高めながら、いい企業というんでしょうか、いい日本、もしくは日本の株式市場にというようなものをつくり上げるというのでしょうか、そういうことが重要になってくると思います。
 
 こうした考えが今回のところを通じながら、少しでも議論が進むといいと思います。また一方で、こういう議論を、今回これだけオープンにしたわけでありますから、オープンな中で認識を共有化していくということが重要なんじゃないかなと改めて感じましたし、今回特にお三方のお話を伺う中で非常に意義を感じたという次第でございます。
 以上でございます。
 
 
【神田座長】  
 どうもありがとうございました。
 池尾先生、どうぞ。
 
【池尾委員】  
 どうもありがとうございました。
 最初に、井口委員が質問されたことと重なる部分が多いんですが、細水さんの資料の5ページ目を見ますと、東証一部、二部は維持するけれども、新興市場は統合したり、見直す可能性があるという。そうすると、市場一部と、ジャスダックのうちの実績のある企業と今の二部を一つにしたもの、そして統合した新興市場を考えると、3つの市場なんです、やっぱり。それをどう呼ぶか、一部と呼ぶか、C市場と呼ぶかは別にして、結局、市場区分としてコンセプトを明確化するという観点から考えれば、3つの市場なわけですね。
 そのときにどういう基準で、「振り分ける」という言い方はミスリーディングなんですけど、どういう形で企業が3つの市場に配分されるかの基準のようなことが議論として問題になると思うんですね。
 
 そのときに時価総額だけで機械的に振り分けるようなことが正しくないというのは、それは前回の1回目でも申し上げましたけれども、東証の懇談会で議論していた時からそんなことは全然考えていないので、それだけで振り分けるなんていう乱暴な話はしていなかったんですが、どうも何かそういう印象を世の中に持たれるような結果になったところがあったと思うんですね。だから質的な基準というか、特にガバナンス面でしっかりしているというのは当然大きな基準の1つでしょう。
 
 それから、流動性が高いというのが必要で、時価総額だけ見ると非常に巨額なんだけれども、親子上場の子会社なんかで、流動性は非常に低いという企業があるわけですよね。あえて銘柄は言いませんが。そういうのは一部と呼び続けるのか、プレミアムと呼ぶのか、C市場と呼ぶのか知りませんが、そこに入れるべきではないだろうというふうにずっと思っていたわけです。
 
 だけど、ちょっと奥野さんもおっしゃいましたけど、されど時価総額が全く基準の中から排除されるというのもおかしい。だから大きく言えば、時価総額とガバナンスと流動性、この3つを見て、配分の基準として考えるということだと思うんです。今申し上げたレベルであれば、多分ほとんどそんな大きな異論を持たれる方はなくて、コンセンサスだと思うんですね。
 
 それで、細水さんの議論でも、コーポレートガバナンスの体制整備とかを一定期間に求めて、できなかったら降格させるということですから、今言ったガバナンスもそうですけれども、時価総額についても改善しなければということで入れかえていくということで、だから私は別にC市場と呼ぶ必要はなくて、東証一部で結構ですけれども、市場区分としては3つというのが素直なコンセプトではないかなというふうに思います。
 
 あと、それとの関連でインデックスをどう考えるかというのが別の議論としてはっきり出てきたということで、それについては、また後で議論の関連があれば発言したいと思いますが、一応以上ということです。
 
【神田座長】  
 どうもありがとうございました。
 三瓶さん、どうぞ。
 
【三瓶委員】 
 ありがとうございます。
 大場会長、大義をご説明いただき、ありがとうございます。全くそのとおりだというふうに思います。また、奥野様も具体的なデータを提供していただき、ありがとうございます。そして、細水様もありがとうございました。
 お三方とも投資家側だと思うので、私が考えていることとかなり近いのかなということですが、私は前回、ここで改めて東証に提出させていただいた意見書の説明をしましたが、そこで申し上げたことは、簡単に言うと市場区分は2つでよい。ただし、TOPIXと東証一部は切り離すべき、そうするとグルーピングとしては結果的には3つになると、そういう話です。
 
 今日はお三方からTOPIXと東証一部のお話がありました。
 細水さんは、若干そこが違うかなというふうに思っているんですが、細水さんの資料の7ページの下半分のところで「市場での株価形成に対する弊害が大き過ぎる」とありますが、別途9ページのほうでは、東証のあり方として、市場運営会社としての位置づけと指数開発会社としての位置づけということをおっしゃっていて、私もまさにそのことは思っているんですけれども、であれば、やはりインデックスを運営する部分と、市場を管理する部分というのを明確に分離したらどうかと。

 もし分離したとすれば、ここの7ページに書いてあることで、例えば「パッシブ運用のリバランスにより大規模な株式の売却が発生する」ということですが、これは8ページで、3年程度でステップダウンをしたらどうかというふうにおっしゃっていることからすると、結果的には、3年程度たったところで追いつけない企業がいきなり足切りされるというよりは、そこまでの猶予期間があって、そこに間に合わなかったところは、例えばインデックスからは落ちるという格好になると思うんですね。それがどのくらいあるかというのは企業の努力次第なので、必ずしもものすごく影響が大きいかどうかはわからない。
 
 それと、2点目のところは、「特に中小型株において」というところですけれども、「ファンダメンタルズから乖離した価格下落を引き起こす」とある。奥野様の資料の4ページ目には、2013年から大きく売買高と時価総額の関係で異常値というか、ひずみを生じているというのがあります。このひずみは、ある意味、上方に起こったと思います、資金流入があるので。そういう意味では、ここで既にファンダメンタルズから乖離した状況が起こっている。ただ、今回の見直しをしたとき、TOPIXを例えば見直しをしたときに、ある程度の下落を起こすんでしょうけれども、ただ、これはどちらかというと、既に起こしたひずみを是正する方向に動くのではないのかなということ。
 
 それと、次の点の「市場の安定性・継続性が恒久的に損なわれる」という、これはルールがはっきりして、そのはっきりしたところから透明性があるやり方でやっていったときには、導入当初はワンタイムのショックはあるかもしれないけれども、それ以降は、例えば、先ほど奥野様からご説明があったような、インデックスの銘柄の入れかえというのが定期的に行われるというようなことと同じであって、ここの考え方というのが、分離を前提にすると少し違ったことが見えてくるのではないかということで、その辺を何かお答えをいただければありがたいと思います。
 
【神田座長】 
 ありがとうございます。細水さんと奥野さん、いかがでしょうか。もしご意見とかご感想があれば。
では細水さんから、先にどうぞ。
 
【細水参考人】  
 幾つかの論点がありましたけれども、まず、1点目、ガバナンス等の基準を入れたとしても、3年間というふうに期限を切ってしまえば、結局3年後にはついていけない会社が落ちてしまうんじゃないかということとか、連続性の問題があるとは思うんですが、そこに関しては、先ほど申し上げたとおり、ここに挙げた基準というのは最低限のレベルの基準ですので、グローバルな視点からすると、上場企業として一部でも二部でも、もっと言えば新興企業も入れてしかるべきレベルの基準だと思います。
 
 アメリカだと小さい会社でも社外取締役は当然半分ですし、指名・報酬委員会も当然ある。要は経営者が自分の指名とか報酬を、自分で決めない。昨今のどことは言わないですけど、自動車会社の報酬の問題も含めていろいろありますけれども、ああいうことが指名・報酬委員会があればなかったのかなということですね。
 
 そういったことは時価総額とは全く関係なくて、大きかろうが小さかろうが、ちゃんとやっていないところはだめだし、ちゃんとやっているところは、小さいところだって立派な企業があるし、それだけの話だと思います。そういう意味で時価総額基準というのを反対する理由というのは、どこで切るかによりますけれども、あまりに上のほうで切っちゃうと市場の多様性というのが失われちゃうんじゃないかなと。
 
 先ほど奥野さんもちょっと言われていた話ですけど、時価総額が付加価値なのかというところですが、例えば小さい会社でも、それこそ下町ロケットではないにせよ実際にあるんですが、我々が投資している500億円ぐらいの時価総額のところでも、彼らの技術がないとトヨタが自動車をつくれないとか、そういう世界があるわけです。
 
 そういった会社が東証一部にあって、でもそれが時価総額で切られる、インデックスで投資しないというのはいいんですけれども、一部上場を認めないというのは、何かおかしな話じゃないかなという、ほんとうに素朴な疑問なわけで、企業の質とは何ぞやというところかと思います。
 
 そういった会社が、正直、将来時価総額何兆円単位の企業になれば、それはすごいんですけど、ニッチなところで頑張っている会社って、そうはならないですよね。でも、それは価値が無いかというと、ちゃんとガバナンスをしっかりやっていないかというと、やっている会社もいっぱいあるわけで、だからこそ時価総額で企業を峻別するべきではないというふうに考えています。
 
 私も別に時価総額基準なしと言っているわけじゃなくて、別のところで書いてあるとおり、250億円という基準が既に東証のほうでもあるわけですから、結局、問題だったのは、端的に言えばマザーズからIPOして、すぐ時価総額40億円程度でステップアップした、それを東証さんが許してしまっていたというここ数年の傾向です。何十社かわかりませんけれども、小さい会社がいっぱい東証一部に行っちゃったということが問題で、これはどっちかというとマイナーなメンテナンスの問題かと思います。
 
 本来ならば、それをちゃんとやっていれば、こういった問題はそもそも起こり得なかったわけで、そういった日々のメンテナンスというのを、上場基準にしろやっていくべきじゃないかなという意味で、250億円というラインを一つ提案させていただいているという、それだけの話です。
 
【三瓶委員】 
 すみません、ちょっと私の質問が不明瞭だったかもしれません。

 7ページのところで、「市場での価格形成に」というところの後の3つの点ですね。これについて、まず1つ目のパッシブ運用のというところは、それほど大きな影響はないんじゃないか。3年程度でステップダウンするのであれば、それほど問題視しなくていいんじゃないかというのと、2つ目も価格下落を起こすかもしれないけれども、そもそも価格が歪んで上昇しているんだからいいのではないかということと、3つ目は恒久的ではなくて一時的ではないですかということなんです。
 
【細水参考人】   
 はい。リバランスで売却する、あるいは価格形成が狂うのではないかということですけれども、結局、今おっしゃっているのは、時価総額で切った場合、時価総額に限らずですが、何か基準を切った場合には影響がある。でも3年あれば大丈夫なんじゃないかということですか。
 
【三瓶委員】  
 特に時価総額で切るということではなくて、それは細水さんのおっしゃっているような基準でやったらいいと思っています。
 
【細水参考人】  
 なるほど。そういう意味ではいいんじゃないかと思います。ただ、なぜ時価総額に反対するかというのは、それは企業努力では無理なところも結構あるわけですよね。
新たな基準も、ガバナンスに尽きると思います。それをちゃんとやっていれば、安定性は別にして、市場への信頼というのは失われないけれども、ちまたで言われていた無理な時価総額の水準を基準にしたら、信頼が失われますよ。
 今、残念ながらメディアではそういうふうに報道されて、世間一般ではそういうふうに見られてしまっている状況なので、それを東証さんなり、金融庁のほうかわかりませんけれども、そういった議論はしないということを明確にしていただければ、信頼というのは取り戻せるんじゃないかなというふうには考えております。
 
【三瓶委員】
 2点目は、ファンダメンタルズから乖離した価格下落というところですが、奥野さんの資料によると、既にその影響が出ているということを示されていて。
 
【細水参考人】  
 はい。出ていると思います。
 
【三瓶委員】
 そのときにはむしろ上昇圧力があったからと。
ですから、ここで価格下落が起こっても、それは相殺するだけだから問題ないんじゃないですかということがあります。
 
【細水参考人】
 逆に既に上がっていたからということですね。
 
【三瓶委員】
 はい。
 
【細水参考人】 
 それは原因が何かということによるかと思うんです。今まで上がっていたということであれば、それは多分、投資家が上げてきた可能性があるということですよね。パッシブ運用によって株価が上がっていた。これは市場で決められた株価、株価というのは常にイントリンシック・バリューといいますか、本来の価値から上に行ったり、下に行ったりするものだと思うんですけれども、そういった市場要因で上がっていたということだと思うんです。今回、それを修正するのが市場の力で修正するのではなくて、証券取引所がそれを強制的にリセットしちゃうという話になるわけですから、同じ上がって、下がってでも理由が違うと思うんですね。
 
 逆に、市場の原理で上がって、市場の原理で下がる、すなわち、先ほど私が括弧つきで「パッシブバブル」と言いましたけど、パッシブバブルで上がって、パッシブバブルがはじけて下がるというのであれば、別に問題ないと思うんですが、パッシブで上がったものを、東証が基準を何かいろいろいじって人為的に下落を誘発すると、将来また東証が何か基準を変えて、価格の上昇圧力、下落圧力を引き起こすのではないか、その辺が疑心暗鬼になっちゃう。そこが私の懸念するところです。
 
【三瓶委員】 
 3点目は、一旦ルールチェンジがあって、そのときにはそれなりにインパクトがあるかもしれませんが、そこのルールチェンジ以降は、そのルールが明確化すれば恒久的に損なわれるということにならなくて、一時的なのではないかということです。
 
【細水参考人】  
 それも今申し上げたとおりです。1回そういうことをやっちゃうと、次もやっちゃうんじゃないかという点で信頼性が失われるということです。
 
【神田座長】  
 よろしゅうございますか。どうもありがとうございました。
 それでは、奥野さん、もしコメント等あれば。
 
【奥野参考人】 
 三瓶さんのおっしゃるとおりで、僕はこのチャートで事実を示しているだけです。
 今日は、私としては意見を言う気ははっきり言って全然なくて、何が起こっているのか、TOPIXって一体どういうことだったんだっけということをファクトとしてお示ししたいと思っているだけです。TOPIXってほんとに二千何百社もあって、1日に3回しか値段がつかないような会社が結構ごろごろしているんですよね。こういう単純な事実を、どの程度国民の、国民というのは、結局みんながオーナーで、TOPIXを多かれ少なかれみんな持っちゃっているわけでして、そういうオーナーみんなが知っているのかどうかということなんです。
 
 別に時価総額が全てだとは全く言いませんが、ただ、投資家としては流動性がないと困るわけです。上場する経営者は、もしかしたら企業サイドからしてみたら、俺、結構「下町ロケット」なんだけどみたいなことをおっしゃるのかもしれないけど、投資家のほうからしてみたら、あなたが「下町ロケット」かどうかというのは関係ないわけでして、オーナーとしてはやっぱり成長を目指してもらいたいし、そうやってみんなが競争しているのが上場株市場でございます。

 なので、もし本当に成長しなくて、俺は時価総額5億円でいいんだという会社は、それは本当にもともと上場をするべきなのかという問題もありますし、もし上場していたとしても、それがダイナミズムが機能することで変わっていく仕組みさえつくっておけばいいと思うんです。今、ここで基準をぱしっと決めてしまって、また、時価総額で幾ら以上と言って決めちゃうとするじゃないですか。そのうえで、もし今後、日本が大ブームになって倍になりましたと言ったら、その基準ってほとんどハードルとして意味がなくなるわけですね。先程の、上場廃止基準として残っているけど機能していない40単位の話と一緒なわけです。
  
 だから可変で、常にダイナミズムが起こる枠組みにしておくということが実は議論すべき話であって、ここでこうあるべきだとか、ないべきだとか、そんなことを言うのはちょっとと思いますね。もうちょっとマーケットを信じてもいいんじゃないかなというのが、マーケットにいる人間からする思うところです。意見を言うとするとその程度で、本当は事実だけを言いに来ただけです。
 
【神田座長】  
 いや、せっかくお越しいただいたのですから。
ダイナミズムが続いていくような仕組みというのは、具体的に例えばどういう改革でしょうか。
 
【奥野参考人】  
 定性的な基準というのは、その時代その時代で多分変わっていくんですけど、投資家が投資先として企業をみる場合、当然に市場における流動性は重要で、時価総額というのは、流動性の1つのファクターにしかすぎないわけです。大きいのが正しいとか、小さいのが間違っているとかという話じゃなくて、流動性というのが大事なんだと。
 その1つが時価総額であり、その1つが日々の売買高だという位置づけが大事だと。それを時価総額ありきとやっちゃうから、何だ、俺は小さい会社なんだけどみたいな話になっちゃうわけで、本当に言いたいのは流動性だと思っています。
 
【細水参考人】  
 私もそれは非常に賛成です。流動性というのは重要だと思います。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
それでは、翁さん、どうぞ。
 
【翁委員】  
 ご説明ありがとうございました。
投資家の方々の見方ということ、大変貴重で参考になりました。
皆様のそれぞれの意見に非常に関心を持って興味深かったんですが、特に大場さんのご指摘は、まず、常に市場構造の見直しの目的に立ち返って、この議論をしていく重要性をご指摘いただいたというふうに思いますし、それからまた、奥野様はTOPIXについて、ファクトでいろいろお話しいただいて、大変関心を持ちました。また、細水様は海外からの視点ということで、現状をどう見られているかということが非常に参考になったと思っております。
 
 市場区分についての考え方は、私は、先ほど池尾先生がおっしゃったご意見とほぼ同じでございまして、少しTOPIXのことについてお伺いしたいなと思っています。
 奥野様のこのグラフは非常におもしろく拝読しました。4ページです。銘柄の入れかえがないことの問題というのは、従来からずっと言われていたんですけれども、特に2013年ぐらいから、サイズ別に見ると、出来高割合が非常に変わってきていて、価格形成のゆがみが生じている可能性があることをご指摘いただいていまして、ここがTOPIXというのを改めて考え直していくということの必要性を感じたわけでございます。
 
 この点、大場さんと奥野さんにご質問したいんですけれども、大場さんも4ページのところで、インデックスについて分けて議論すべきで、要件をいろいろご指摘になっていますけれども、現実の問題として、TOPIXというのはこれだけ活用されていて、連続性ということに関しては市場関係者の関心も高いところなんですが、ここで要件を掲げられている中で、現実にインデックスを変えていくうえでどういう工夫が必要なのか、どういうご感触をお持ちなのかということをもう少し詳しく、もしお考えがあったら教えていただきたいというのが1つ目でございます。
 
 それから2つ目ですけれども、奥野様にお伺いしたいのが、S&P500についても比較でいろいろご指摘いただいている中に、すごく細かい字で書いてあるところで委員会方式のことを書いてあります。非常にS&P500って信頼されているわけなんですが、先ほどご指摘のように少しずつ入れかえが行われているわけで、ルールによるのみでなく、委員会の協議で決定しているということをうかがいました。現実の問題として、どんな協議が行われているかとか、そういったルールでない部分というのはどういうふうになっているのかとか、そのあたりのことについて少し教えていただければというふうに思います。
 以上でございます。
 
【神田座長】  
 ありがとうございます。
では、大場さんからどうぞ。
 
【大場参考人】  
 翁さんがご指摘のように、我が国では非常に特異な現象ですが、TOPIXをベンチマークで使うという投資家が大変多くなっている。それはアセットオーナーが、これがベンチマークだと、示していることが背景にあると思います。
 これだけ多く普及していますと、翁さんご指摘のように、もしこれを変えるというようなことになると、既に投資をしている方には当然ながら大きな影響が出てくることは容易に想像できるわけで、ほんとうにそれを変えるとなった場合には、これは仮定の話ですが、相当時間をかけて軟着陸を試みることは最低限必要になるのではないかと思います。これが第1点です。

 それからもう1点、どのようなベンチマーク(インデックス)の要件が必要かということをより詳しくということですが、私のレジュメの4ページの最後にあるように、構成銘柄が前のページに示した要件を満たすということが大事です。前のページの要件というのは3つです。上場している以上は、中・長期的に企業価値をどのように高めるかという経営が軸になっているかどうかということです。

 2つ目は、適時・的確な情報開示は当然です。先程、市場は公共財だと申し上げましたが、上場した以上、情報も公共財だと思います。従って、そうした観点で情報が適時・的確に行われているかが重要です。

 3つ目は、皆さん方からも出ておりますけれども、先物を含めて十分な流動性が確保される。この条件を満たしたときに新たなインデックスということになるのかと思います。
 先程、座長の神田先生からどのようなことがダイナミズムを生むかというような質問がございましたので、その点について申し上げますと、1つはやはり市場の規律が大事だと思います。つまり、市場に上場することと退場するということが同時に起きるということが規律をもたらし、それがダイナミズムを生むということになるのではないかと思います。
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 奥野さん、どうぞ。
 
【奥野参考人】  
 S&P500の選定基準について、実はこれブラックボックスでして、わかりません。
 ただ、時価総額などの数字を機械的に適用しているわけではない、ということだけはわかっています。
 
 これも事実の話ですけど、今回調べた中で、表の中で時価総額最小銘柄というのが4,167億円と書いているじゃないですか。それって、ここの組入基準と書いてあるところの8,500億円ぐらいを下回っているわけです。それでも500銘柄に維持されているんですね。そういう意味でいうと、ほんとに時価総額を基準に機械的にやっているんじゃなくて、それがアメリカ経済の上場企業を表象していると判断している場合、それは維持するということなんです。
 
 そういう意味でいうと、言葉が悪いかもしれないですけど、S&P500というのは世界最大のアクティブインデックスです。だから、パッシブというのは機械的にやらなきゃいけないんだとか、みんなそういうふうに思っているだけで、仕組みがニュートラルであれば、そのマーケットに参加していない人達で構成されている委員会などで仕組みが決められていれば、たとえ恣意性があったとしても、数字だけに依存しないものであったとしても、それはインデックスとして実は存在できるんだということなんです。
 これって絶対伝えたいなというメッセージです。
 
【神田座長】 
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 それでは、松山委員、井口委員の順で、松山委員、どうぞ。
 
【松山委員】
 ありがとうございます。大場さんへのご質問なんですが、今、ご説明ありました3ページの上場企業の課題のところは、たしか先月の新聞のインタビュー記事でも大場さんはおっしゃっていて、これができていない会社が上場市場に残っていることが問題ということもおっしゃっていたと思います。
 そこで、ご意見をお聞きしたいんですが、4ページのところの2つ目の矢じりのところで、市場区分の見直しとインデックスの在り方における議論は、それぞれ分けて行うべきというお考えを書いていただいているんですが、仮にインデックスについてはこのページにあるような形で検討したとして、市場区分についてはどのような考えでおられるか、ご説明いただければと思います。
 
【大場参考人】  
 市場区分の問題は、私の問題意識では、どういう区分になるかはともかくとして、市場毎のコンセプトが明確に示され、そのコンセプトに合致する企業が実際に上場しているのかを検証しないといけないと思います。どのような区分になるかは、私も議論が全部理解できているわけではないのですが、まず、コンセプトを示して、上場企業がどのコンセプトに該当するかというのを自ら選択するというのも1つの方法だと思います。上とか下とか、そういうことではなくです。
 上場企業がその特性を鑑み、コンセプトに該当する市場を自ら選択して、そこに上場するということ。そのとき、どのコンセプトの市場であっても、持続的に企業価値の向上に資する仕組みをどうつくるか、これが非常に大事ではないかと思います。
 
【神田座長】  
 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 それでは、井口さん、どうぞ。
 
【井口委員】
 ありがとうございます。
 市場区分ではなくて、TOPIX指数のあり方について意見を述べたく思っています。今日、私にとって新鮮だったのは、奥野さんが、私の個人のお金もそうなんでしょうけど、いろいろなところを通じてTOPIXにあって、それがすごく重要だということを仰っていて、確かにそういう面もあるなとは思いました。
 ただ一方、大場さんがおっしゃったように、これは前回も申し上げたことですが、実務的にはTOPIX指数がかなり根づいているところがありますので、これをどこまで変えられるのか。もちろん流動性がないところを除いていくという方向性は正しいと思っているんですが、クオリティーなどを入れて絞るとなると、どこまで少なくするかというのは、すごく慎重にやらなければならない話かなと思います。
 
 これはパッシブ運用の話だけではなくて、アクティブ運用にも影響を及ぼします。いろいろな運用があると思いますが、多くのアクティブ運用がTOPIX指数をベンチマークとして運用されています。アセットオーナーが土俵として、この範囲内で運用してくれということと認識しています。
 
 ですから、そういう中であまりTOPIX指数を小さくしすぎると、アクティブ運用でも運用できる範囲が小さくなるなど支障が生じる部分があると思います。このことについては、私だけではなく、先ほど青執行役員にご説明いただいた更新版のご意見の概要の42ページでも、TOPIX指数の連続性ということで書かれています。これは大場さんもおっしゃっていましたが、細水さんもおっしゃっていたことにも近いのかなと思います。
 
 もう一つ、これは消極的というか、どっちが卵でどっちが鶏だと批判を受けるかもしれませんが、パッシブ運用ではTOPIX指数に含まれている企業に投資するということになっていますが、TOPIX指数をあまり小さくし過ぎると、機関投資家に全然保有されない株というのが大量に出てくるということになると思います。まさに6月以降、株主総会の季節に入りますが、パッシブ運用で持っている銘柄に対しては、機関投資家は議決権の行使を行いますので、一定の資本市場の規律が効くことになると思います。ただし、TOPIX指数をあまりに小さくし過ぎると、全く資本市場の規律がきかない上場企業というのが大量に出てくるというリスクもあるということです。
 
 私もTOPIXのあり方についてある程度絞るという方向性には賛成ですが、ただ、具体的にどうするかというときには、プロコンでいうコンもありますので、そこは慎重にやる必要があるのかなと思います。
 以上です。
 
【神田座長】
 ありがとうございました。
 池尾先生、どうぞ。
 
【池尾委員】
 ちょっと不勉強なので教えていただきたいんですけども、TOPIXという指標について、例えばLIBORに関しては公表が停止されるかもしれないということで、今後どうするんだという話になっていますよね。金融契約の中で、LIBORにしろ、TOPIXにしろ、活用されているという事実がありながら、指標の公表が停止されるということはあり得るわけですよね。
 
 そこで、TOPIXの公表を停止することはまず可能かどうかということ、可能というのは東証だけの意向でやめることはできるのかという点と、今のTOPIXをやめちゃって、新しい「新TOPIX」を始めるようなことをどこまで制度上可能なのかという点を、不勉強なので教えてほしいんですね。
 
 おっしゃっているような継続性とか連続性というのは、確かに取引の安定性の観点から極めて重要だということはもちろんわかるんですけども、一方、前回もちょっと申し上げましたけど、TOPIXを残したまま新しい指標を導入しても、なかなかそれは普及しづらいというところがあって、LIBORをやめてしまう、これからはリスクフリーレートだみたいな感じのことを、もしかするとやらなきゃいけないかもしれないと思ったりするんですけど、そういうときに一体、制度上や法制上に、どういう制約や難しさ、どういう障害があるのかというのをわかれば教えていただきたいなと思うんですが、いかがでしょう。
 
【神田座長】
 八幡監理官、どうぞ。
 
【八幡監理官】
 東証のほうから補足があればしていただければと思いますが、制度上の指標に関して、制約なり、条件があるとは考えていません。極端な話、いま池尾先生がおっしゃったような仮定の話としてですが、現実にTOPIXをなくしますということがあっても、実態上の影響を別とすれば、あくまで制度上、それが駄目だということにはなっていないというふうに考えています。
 
【神田座長】
 私も制度上の制約はないと思いますけれども、グローバルな議論としては、ベンチマークというのですかね、インデックスをつくって運営することについて、IOSCOとかEUとかが発端となってルール作りがされていて、そういう議論との整合性というようなことは考える必要があると思いますけれども。
 
 ちょうど青さんも先ほどから札を立てられているので、今の点、もしご意見があれば、ぜひお願いします。
 
【青オブザーバー】
 恐れ入ります。まず、一番端的には、ETFや先物への影響、現在、投資されていらっしゃる投資家への影響を考える必要があるかと思います。
 
 また、TOPIXにつきましては、先ほどご指摘いただきましたように、金融指標として長らく使われています。そのため、どのように東証市場が推移してきたかを見るためのベースとして使われていますので、そのベースが途切れることについて、投資家の方がどう考えるかということが、大事な点だと考えています。
 
 ただ、法制度上支障があるかということでは、特段明確なものはないと考えていまして、実際に不便がどの程度生じるのかが重要であると考える次第です。
この場合にも、代替的な新しい指数が、金融指標として認識されるか、その指標をベンチマークとする投資が十分に可能かという点も、考慮すべき重要な要素の1つと考えています。
 
 次に、議論の前提として、誤解が生じているかもしれない点について付言させていただければと存じます。まず、今回の市場構造の見直しにつきましては、市場区分さえ変えれば在るべき市場が実現できる、とは考えていません。まず、市場の在るべき姿の前提条件として、市場区分の見直しが必要ではないか、という考えです。また、市場構造の在り方の検討にあたっては、上場市場の構造と指数の両方について、それぞれ考えるべき点があります。いずれかだけを見直すということではなくて、それぞれについて今後考えていくことが必要だととらえています。
 
 なお、市場構造の見直しについては、時価総額基準の見直しとイコールのように語られることがありますが、池尾委員のご発言もございましたように、そういうことでは決してありません。あくまで、上場会社が、内生的に、あるいは投資家との対話を通じて、中長期的成長をしっかり実現することを動機付ける観点から、上場会社の特性に応じた市場区分を設けて、それぞれの市場のコンセプトを明確にするという見直しです。こうした考えから、指数の問題のまえに、まずは、市場構造の土台としてどのようなものを用意するのかということが非常に重要だと考えていますので、この点について深いご議論をいただければ幸いです。
 
 したがいまして、本日の資料のなかで、「市場構造を問題視する声はない」とのご指摘を拝見しましたが、その意味は「市場区分に問題があるから投資しない」のではない、と理解しています。広くマーケット構造全体について見直すべき点があるかということでは、さまざまな方が市場構造に関して何らかの見直しが必要であるとおっしゃっており、異論のないところと考えています。
 
 指数との関係では、先ほどからご意見のあるように、市場構造と指数については明確に区分して議論することが非常に重要だと考えています。それぞれについて考えていく必要があると思っています。
 
 そのうえで、指数に関して、取引所の中で利益相反があるのではないかとのご指摘がありました。しかし、まず、東証としまして、上場の観点では、「数を追う」、上場会社数の増加を追っている、ということではなく、基本的には投資家の方々の求められる企業がしっかりと上場され、然るべき市場のコンセプトと区分に応じてラインナップされることが非常に重要だと考えています。上場会社数をひたすらに増やすことではなく、投資に適した企業が上場する市場であることを重視するからこそ、今回、市場構造の見直しにも着手しました。決して上場会社数をひたすらに増やすことを目指すべきとは考えていません。よくご理解いただければ、この点はご認識いただけるのではないかと考えています。
 
 独立した指数開発会社の要否につきましては、おそらくいろいろな考え方があるかと思いますが、まずは指数の機能や役割、また、どういう形で運用されるのがよいのかといったことについて真摯な議論をした上で、それらを実現する体制の在り方という観点から考えるべきだととらえています。東証の中に置く場合にも、運営の方法等については十分に考えていく必要があるのではないかと考えています。私からの補足は以上です。
 
こうしたことを前提にしながら、さまざまなご議論を今後も頂戴できれば幸いに存じますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 池尾先生、追加でありますか。
 
【池尾委員】
 大丈夫です。
 
【神田座長】
 よろしゅうございますか。
 それでは、三瓶委員、どうぞ。
 
【三瓶委員】
 ありがとうございます。
私も継続性のところはどう考えたらいいのかなと先程から思っていたのですが、1つには、市場を代表するインデックスというのは経済指標の1つでもありますよね、経済の先行指標と言われています。そして、経済指標の多くは見直しがされることがあります。CPIとかGDPデフレーター、これと同じように考えられないのかというのが1つです。
 
 ただし、もちろん経済指標というのは、それによって経済運営が変わるわけですから、ものすごく大事なものだけれども、そうやって変わるという点と、その一方で、インデックスを使う当事者が、我々もそうですけれども、コンポーネントの一つ一つを見ながらどうなっているかというのを見るという意味では、粒度が若干違うのかもしれないけれども、経済指標なんかで見直すときの見直し方と、目線を合わせることはできないのかというのがあります。
 
 先ほど奥野さんが提出していただいた資料の中で、3ページ目にTOPIXとTOPIX1000の比較があります。時価総額で96%重なっているというものです。くれぐれも私はTOPIX1000にしたらいいとか、そういうことを言うつもりじゃないんですが、これをもとに両者のインデックスの過去20年のパフォーマンスがどのぐらい違うのかというと、累積したパフォーマンスでは、TOPIXが89.4%で、TOPIX1000は78.5%だから、10.9%ほど違います。ただ、年率にするとそれぞれ3.2%と2.9%なので、0.3%の違いです。
 
こういうふうに見ると、時価総額で96%重なっていて、年率で0.3%というのが、著しく連続性を失うものなのかどうか。答えではないんですけれども、一応発想として、先ほどの経済指標の考え方とか、どのぐらい違うのかということをちょっと提示させていただきました。
 
【神田座長】 
 どうもありがとうございました。
 あっという間に時間が2時間近く過ぎようとしておりますけれども、今日はもともとちょっと遅い時間に始めさせていただきましたので、このあたりとさせていただいてもよろしゅうございますでしょうか。経産省の福本さん、申しわけないのですけれども、資料のご説明は次回以降ということでよろしゅうございますでしょうか。
 
 あまり異論がない点もあれば、何か複雑な連立方程式を同時に解くようなところもあって、いろんな課題や問題点があるようですけれども、今日も非常に多様な観点から、多くの貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
 
 また、3人の参考人の皆様には大変貴重なご指摘をたくさんいただきまして、どうもありがとうございました。細水さんにはシカゴから、どうもありがとうございました。
 それでは、今日はこの程度とさせていただきまして、本日、皆様方からいただきましたご意見を踏まえ、次回以降、企業経営者の方々等からのヒアリングなどを行わせていただき、議論を継続してまいりたいと思います。
 事務局からご連絡等あればお願いいたします。
 
【八幡監理官】  
  次回の専門グループの日程でございますけれども、また後日、事務局よりご案内をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
 
【神田座長】 
 それでは、以上をもちまして、本日の会議を終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。

 
―― 了 ――

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