金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第20回)議事録

 

1.日時:

平成31年3月26日(火)16時00分~18時30分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室





【神田座長】
 それでは、定刻でございますので始めさせていただきます。

 市場ワーキング・グループの第20回目の会合を開催いたします。皆様方には、いつも大変お忙しいところ、お集まりいただきましてまことにありがとうございます。

 まず、事務局から、議事に関して事務的な説明をしていただきます。よろしくお願いします。

【小森市場課長】
 それでは、私のほうから何点かご連絡をさせていただきます。

 まず、委員の皆様のお座席ですが、本日も基本的にランダムということでさせていただいております。

 また、今回も150分間予定しております会合でございますので、議事の途中で神田座長のご判断で、5分程度の休憩をとっていただく予定としております。

 なお、前回のワーキング・グループにおきまして、神戸委員、それから京都府立医科大学の成本教授からプレゼンテーションをいただいたところでございますけれども、議事が詰まってしまって、十分な討議の時間をとることができなかったといったことがございます。メンバーの皆様の机上には、お二人の前回のプレゼン資料と議事録を、別とじになっていると思いますけれども、ご参考までに配付させていただいておりますので、こちらにつきましても何かコメント等がございましたら、今日のプレゼンテーションと合わせまして、討議の時間にコメント等をいただけましたら幸いでございます。

 次に、今回の会合に参考人としてご参加いただく方のご紹介でございます。前回に引き続きでありますけれども、京都府立医科大学の成本教授、メンバーの先生方から見て左側に座っていらっしゃいますけれども、成本教授にご参加いただいております。

 私からは以上でございます。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。それでは、早速ですけれども、本日の議事に入らせていただきます。

 本日ですけれども、高齢社会における金融サービスのあり方についてのご議論を引き続きお願いいたします。

 そこで、まず高齢社会における金融サービスのあり方についてご議論をいただくため、具体的には、お手元の資料1にありますけれども、高齢期において金融面で気をつけたい事項ということをテーマに、駒村委員、成本教授、野村委員のお三方からご説明をしていただきます。これらの資料は、駒村先生と野村委員が、成本先生と協力して作成していただいたというふうに伺っております。

 その後で、事務局のほうから、資料2になりますけれども、高齢社会における資産の形成・管理の心構えについて説明をしていただきます。こちらのほうの資料は、これまでの当ワーキング・グループにおけるプレゼンテーションや議論を踏まえて、事務局で作成したものということになります。これら資料1と2をご説明いただいた後に、まとめて討議の時間とさせていただきます。

 それでは、まず駒村先生、成本先生、野村委員から、高齢期において金融面で気をつけたい事項について、20分程度でのご説明をいただきたく存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

【駒村委員】
 ありがとうございます。本日、報告する機会をいただきまして、大変ありがとうございます。私と成本先生と野村委員で、本日報告する資料をまとめさせていただきましたので、まず簡単に私が、まず総論という形でお話しさせていただきたいと思います。

 資料1では、まず1ページ目はケーススタディが出ています。これは、後ほどもし時間があれば補足的に使っていきたいと思います。2ページ目、ここから本論に入ります。報告の役割分担としては、私がこの総論の部分、1ポツですね、総論部分、それから2ポツ目、3ポツ目は、総論部分を解説した部分ということになります。5ページから、少し具体的に日常の金融サービスを使うに当たっての諸課題、対応すべき内容と続きまして、そして10ページからは、より高度な長期の資産運用のテーマについて触れていきたい。この日々の金融サービスの部分の詳細については成本先生から、長期の資産運用の議論については野村委員からお話をいただくという役割分担になっております。

 では、2ページ目でありますけれども、このマトリクスは4つから構成されます。上下の関係ですけれども、まずイメージしているのは、主に65歳から75歳ぐらいまでのいわゆる前期高齢者とも言われている方を想定したわけですが、次第に心身の機能が低下してくることが意識できてきた、またはその家族の方や関係者の方が、その日々の、あるいは意識していただきたい金融に関する準備という形で整理をさせていただきました。

 このように上下の見方は、まず認知機能が徐々に落ちてきているのではないかと、こう心配になってきている方、さらにもう少し落ちてしまって認知症が近づいているのではないか、そういうぐあいに、ちょっと認知状態で上下がまず分かれています。

 それから、左右の関係ですけれども、日常の金融サービスや事務手続のボックスと、それから高度な財産管理のボックスと、こういうふうに今度は右左で分かれています。このようにマトリックスは4通りあるということになります。認知機能の状態で2通り日々の金融資産の管理とそれから運用の話2通り、この組み合わせで4通りのマトリックスをつくっているということになります。それぞれの状況に応じて、準備するものが変わってくるということになります。

 まず、前提としては、まずこれまで私がお話しさせていただいたように、認知機能の低下、あるいは認知症といったものは、かなり普遍的なリスクであるという点です。夫婦どっちかなる確率、あるいは両方ともなってしまう確率も低くはないわけです。普通の経済学のライフサイクルモデルだと、人生の後半から逆算することになりますけれども、その人生の最後半の部分が、認知機能が落ちた期間を一定経験する可能性が誰にでもある。だったら今から、早めに準備をしていかなければならない。「認知症のリスクの普遍性」と、「今から準備する」というのが重要なメッセージだと思います。

 その上で、日常の金融サービスの問題については、認知機能が少し落ちてきた、判断力が少し落ちてきたかなということであれば、まずみずからの現在のある金融資産、契約取引対象の金融機関の情報を、シンプルに整理しておくということが大事だと思います。そして、難しいような判断は、なるべく信頼できる家族なり、信頼できる近親者、アドバイザーに対応をお願い、応援してもらうということ、さらに認知機能が落ちてきて、認知症の可能性が見えてくると、資産の情報を周りの人と共有しておくといったことが大事ではないかと思います。

 次に、高度な資産運用という話になると、思ったよりも長寿が続く可能性が高いこと、この長寿リスク、資産が枯渇するリスクに対して十分対応しなければいけないという長期的な視点で、資産の運用を考えておかなければいけない。さらに、認知機能が落ちてしまうと成年後見を使うことになるが、そのことについても早めに準備もしておかなければいけないと、こういう4つのマトリックスで話がでてきております。

 3ページ目は、まず認知機能の低下が初期段階になっているということでありますけれども、この中で心配なのは、将来の備えに十分な資産を用意できないということ、長寿にふさわしい資産形成ができないと。それから、つい目先の利益を追求してしまうといったようなことが、資産寿命を短縮化してしまうということを意識しておかなければいけないということです。

 そして、その次のページ、具体的な認知機能が低下してくるわけでありますけれども、これは前回そしてこれから成本先生のほうから一体どういうことが起きるのかと、その認知機能が落ちているということになってくると、これはなかなか自分自身でも気づきにくい部分がある。早い時期のうちのほうに、この意思決定をやっておかなければいけないということになります。

 さらに、どうしても、自分の能力、あるいは金融に関するリテラシーを過大評価する傾向、自信過剰になる傾向が加齢とともに強まる。しかし、他方でどうしても先延ばしになる傾向も同時に強まる。明日でいいや、後でいいやというふうになると、だんだん自分をコントロールできなくなってしまう可能性も出てくる。

 高齢期の課題を4つのマトリックスで整理して、さらなる具体的に詳しいお話、突っ込んだお話、その日々の金融取引についての部分は成本先生から、医師からの見解も含めてお話しいただき、長期の資産運用については、より高度な資産運用については、野村委員からお話しいただくということになります。

 では、成本先生、お願いいたします。

【成本参考人】
 よろしくお願いいたします。私のほうからは、5ページのほうから解説をさせていただきたいと思います。

 今回、みずから行動できるが困難を伴う時期という、私たち医学的な用語で言いますと、軽度認知障害であるとか、非常に認知症がまだ軽度で、ある程度のご自身の判断力が残されている状態とも言えるかと思うんですけれども、そのような状態と、それからみずから行動できなくなり、他者に委ねざるを得ない時期という、さらに認知症が進んだ時期ですね、そのような時期の2段階に分けて、どのような備えをやっておくことが有効かということを考えました。

 具体的な内容については、私、全く不案内ですので、金融機関の方々のお知恵もお借りしながらまとめておりますので、後ほどご議論いただけたらと思います。

 まず、みずから行動できるが困難が伴う時期ということなのですけれども、これは困難といいますと、金融取引にまつわる事務的な取引の能力が一つ。それからもう一つは、先ほど駒村先生のほうからも、どれぐらい備えが必要かというのは、見積もりを誤ってしまって、早く使い過ぎてしまうようなこともお話がありましたけれども、そういった判断力、意思決定の能力が低下しているという部分ですね。この2点が出てくるかと思いますので、そういったことに対して、どう備えていけばよいかといったことを書かれています。

 まず、5ページのところは、まず取引シンプル化ということで挙げていただいておりますけれども、1つはやはり判断力、理解力、多くのことを同時に処理したりとかということが苦手になってこられますので、やはり普段利用していない銀行口座等がたくさんある場合には、それを全部把握し切るということがだんだん難しくなってきますので、そういったことをできるだけシンプルにしておくということは、有効だろうということがあるかと思います。

 それから、その次のページへ行っていただいて、6ページのところですけれども、やはりこれも判断力、理解力の低下に伴って、使い過ぎてしまうということがございますので、それの上限を決めてしまって、ある程度ストップをかけるというようなことも、そういった判断ミスに対する備えとしては有効かと思います。

 ここに挙げられているキャッシュレス対応ということなのですけれども、これはもう一ついい点がありまして、履歴を管理することができるということがあります。こちらは、記憶障害ですね、特に近時記憶障害と呼ばれる最近の記憶に対する能力の低下、これを履歴をすぐに取り出してみることができるということは、有利な対策かなと思います。ただ、キャッシュレス化ということになりますと、やはり高齢者の方、ちょっと手触り感、実在感みたいなものがちょっと欠けるところがございますので、どんどん普及はしていっているとは思うのですけれども、ちょっとそのあたりのところが少し課題になるかなとは思っております。

 それから、次の7ページをごらんいただけたらと思いますが、これも判断力の低下を補うということで、重要な決定に関しては周囲の方に確認をしていただくということで、これはいくつかの方法があって、わりと軽い方法としては、相談とか同席を家族に求めるとか、そういったこともあるでしょうし、もう少しきちんとした形で任意代理というような方法をとる、あるいはもう少しさらに法的にきちんとした制度を使うということになれば、任意後見の制度をあらかじめ利用しておくといったことも考えられるかと思います。

 ただ、周囲に頼るというところに関しての1点課題なのですけれども、先ほど駒村先生からもお話がありましたように、能力低下に気づくことができないという問題があります。ですので、周囲に頼るべき時期といいますか、自分で判断することが困難になってきている時期が来たときに、今がその時期だということを本人が気づけない場合がありますので、そのあたり実務上どのように乗り越えていくのかというところに、ちょっと課題があるかなと思います。

 それから、次のページへ行っていただきまして、8ページは、こちらはみずから行動できなくなり、他者に委ねざるを得ない時期ということになります。この自分でできない段階に向けての備えということになりますと、自分の意思をあらかじめ保存しておいて、誰かに託して、それをいざというときに実施してもらうという、そういう構造があるかと思います。まあ、ここにもいろいろ方法がありますので、信託であるとか生命保険であるとか、こういったところは金融界の皆様がよくご存じの手段かなと思うのですけれども、私のほうからはちょっと1点、この意思を保存しておいて、それをこう利用するということの難しさということを、指摘させていただきたいと思います。

 まず1つは、自分がそのときになって、どんな状況になっているのかということが、予測することが難しいということであるとか、それから誰に託しておけばよいかということで、そのときに家族との関係がどうなっているかというのが予測できないということであるとか、あとこれからやはり身寄りのない方が非常に増えていって、誰に託したらいいかわからないというようなことがあったりします。

 それから、私たち医療の世界では、事前指示とかアドバンスケアプランニングといった形で、お元気なときに、最終段階でのケアや、医療を決めておいていただくということを普及しようとしているのですけれども、実際にはなかなか難しい問題がありまして、ご本人さんがあまりそういうことを考えたくないということがあって、普及しないという問題があるのと。あとは、最終段階になって、意思がやはり揺れてきますので、すごく健常なときから一気に自分で判断できなくなる状況になるわけではありませんので、その途中、途中で、ご自身の意向がどんどん移り変わっていくという問題がありますので、そういったところにどう対処していくのかといったところが、実務上は課題になってくるのではないかなと考えております。

 9ページのところは、この「見える化」というのは、もうほんとうに誰かに託すときに、例えば後見人さんがついたときなんかは、非常にこういったことをやっておくとスムーズにいきますので、これはもうやっておくべきことということで、普及していく必要があるかと思います。

 私のほうからは、以上です。

【野村委員】
 では、私のほうからは、10ページをごらんになっていただければと思います。ここから10、11、12ページについて、お話し申し上げたいと思います。

 最初に駒村先生がマトリクスということでおっしゃりましたが、この10、11、12ページにつきましては、いうなれば高度な財産管理、資産寿命の延伸という内容でございます。また、この内容は、いうなれば一般の個人の方たちが、気をつけておいていただきたい事項がまとまっているというたてつけになると思います。どうしても投資、資産運用ということになりますと、一般の方の多くは、自分は関係があるのかどうかというところから始まるような気もしておるのですが、いや、そうではなくて、非常に多くの一般の方たちがこれについても考えていただきたいという、そういう思いも込めてここに並べてあるというところがございます。

 10ページのほうでございますけれども、これが事前に行動しておくべきことになるわけですが、その中においても、特に資産寿命をどうやって延ばしていくのかということになります。そういたしますと、端的に一番ここでポイントとしたいのは、一定の分散投資ということを、ほんとうに普通の一般の個人の方におかれても、ご検討いただく重要性がどんどん増しているという、この1点に尽きます。何となれば長寿化という、大変すばらしいことですけれども、それもございますし、非常に長い間にわたる低金利という現実もございます。また、さまざまな金融サービスを利用していただけるとよいと思うのですが、これらにつきましても適正な手数料はやはり伴いますので、それも考えあわせますと、一定の分散投資ということを考えるのが大事だという話になるわけです。

 ただ、それをいかに実践していただくのかということは、ご本人のそれまでの人生の長さの分だけ経験がいろいろだということになりますので、実に非常に多種多様ということにはなろうかと思います。ただ、1点、やはり自分の寿命は誰にもわからないということ、これは共通でございますので、資産形成期とは異なる様相を伴う、異なる難しさを伴うという意味においては、やはり必要に応じて専門家にご相談いただくということの有効性、有用性というのも大きいのかなと思っております。

 いずれにしましても、分散投資というのはどういうものなのか、どういうことが起きるのかというイメージを、まずは持っていただくということが大事かなと思いますので、この10ページの絵のようなものを描かせていただいておりまして、これはほんとうにあくまでもイメージでございますが、まずはこのあたりからという、そういう試みでございます。平均利回りをゼロから3%という形で変えていくと、まあ定期的に資産を取り崩していく間にこういう運用を続けることで、どのぐらい資産が長持ちするのかということを、横軸に年齢をとってお示ししているというものでございます。

 見てのとおり、0%ですと、86歳ぐらいまででなくなってしまうけれども、2%、3%ということを目指すと、随分長持ちしますねということです。例えば平均寿命で考えますと、男性は今81.09歳ということなので、ああ、ゼロでも大丈夫かと思うと、それがまた難しいところでございます。まず65歳まで生きた方の平均余命というのは、ここにあるいわゆる平均寿命よりも長いですということもございます。また大変めでたいことに、平均よりも長生きしたということになったときに、どうしましょうかということになりかねませんので、やはり平均で考えるのも、場合によっては困ったことになりますよとなります。このあたりをイメージしていただくのは難しいのですが、まずはそれをご理解いただく、イメージしていただくということかなと思っております。

 今申したようなことを、実際に資産寿命を延ばすことを試みるに当たってのツールのイメージというのが、11ページのほうです。いろいろ細々書いてあって、これは後で、よろしければご覧になっていただければということになるわけですけれども、基本的にはやはり、繰り返しになりますが、高齢者の方々は非常に多様でございますので、各人、各家計においてライフプランを策定していただいて、分散投資を検討していただくという流れにはなろうかと思います。その際に、いろいろ使えそうなツールというのは出てきているというのが、昨年来のご議論の中でも、ご紹介が多々あったように記憶しているところです。

 これらを目的別で見ていただきましても、運用を継続することによっての資産寿命の延伸、あるいは保障と組み合わせることによって資産寿命を延ばす、あるいは保全を含めた延伸と、いろいろあるわけで、それぞれのツールというものがございます。また、一番右の端の誰が提供者かというところを見ていただきますと、ありとあらゆる金融業態がずらっと並んでいるということでございますので、別の言い方をしますと、ポイントとなるのは、特定の金融機関への業態だけでは対応はできなくて、トータルな対応というのが不可欠であるということになろうかと思います。

 したがいまして、個人家計においては、そのあたりの現状もまずはよくご認識していただきまして、これをどういうふうに利用していくのかということを考えていただく。その際にも、専門家に相談するというのもあり得るべしかなという流れになるのだと思います。

 次の12ページ、もろもろこのようなツールもありますよということになるわけですけれども、先ほど来、先生方のご指摘のあるとおり、判断力が低下していくという現実を、誰もが想定する必要があるということになります。その際には後見制度、任意後見から法定後見の補助、補佐、後見人という段階的に、いろいろな制度が用意されているわけでございますけれども、この段階に入る前に、先ほど申したようなことでいろいろツールを使って準備しておいていただきますと、この左の下のところ、資産寿命をもたせることがある程度期待できるのではないかと思われます。フルのサポート状態に入る前に、そういうことが期待できるのではないかと思われます。

 また、いよいよ後見人制度を利用となっても、そういう形で資産を保たせていくことができていれば、それなりに取り崩しのペースを緩やかなものにすることが期待できるのではないかと考えられます。そういうようなことになるのかなという理解でおります。

 私からは、以上でございます。

【駒村委員】
 いただいた時間、もうほとんどないので、最後モデルケースだけ4通りつくってみました。今のような整理をしたわけですけれども、これは実質的には高齢者の方にこういう意識を持っていただきたいと思います。ただ、いろんなパターンがあると思いますので、それを4通りに分けてみてブレークダウンして見ました。例えば、17ページ、18ページは、わりと多くなるであろう夫婦と非同居の子供からなる家族像をイメージしているわけです。18ページのほうには、これまで生涯にわたっての資産の管理というのはよくある絵ですけれども、その中にやはり認知症のリスクを入れ込む、あるいは感情的な部分や判断力の低下の部分に関する情報を入れ込んで、何をどの時期にやるべきなのかということを整理させていただいたモデルケースとなり、これら4通りほど参考資料としてつけさせていただきました。

 私どもの報告は以上です。ありがとうございました。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、続きまして事務局の小森課長から、「高齢社会における資産の形成・管理の心構え」について、5分程度でのご説明をお願いします。

【小森市場課長】
 ありがとうございます。当ワーキング・グループを昨年9月に再開して以降、高齢社会における金融サービスのあり方につきまして、今の3人の先生からのプレゼンテーションも含めまして、さまざまなプレゼンテーションをいただくとともに、活発なご議論をいただいてきたところでございます。その中で、例えば長寿化に伴って、資産寿命を延ばしていくことが望ましいこと、あるいは高齢者世帯などが多様化していることに対応して、それぞれのニーズに沿った資産形成や資産管理が望まれるといったようなことが、議論をされてきたところでございます。

 こうした状況の中、広く国民の方々が、これまでに一般的であった資産形成や管理面での考え方というのを超えて、新たに知っておいたほうが望ましい事柄というのがあるのではないかというようなことで、そうしたことにつきまして、これまでのワーキング・グループでの議論を整理してみたというものが、このペーパーでございます。この資料2につきまして、説明をさせていただきます。

 タイトルといたしまして、高齢社会における資産形成・管理での心構えというふうにしております。現状認識と具体的な心構えということで、2段に分かれております。現状認識につきましては、繰り返しになりますが、長寿化に伴って資産寿命も延ばす必要があって、そうしたことから生涯にわたった計画な長期の資産運用や、取り崩しの重要性の認識というのが必要ではないか。

 また、ライフスタイル、保有資産等の状況が多様化していることによって、個々のニーズはさまざまであるといったようなことから、個々人はみずからのライフプランや、自分の収支・資産というのを「見える化」することが望ましいこと。また、金融機関等におきましては、そうした個々人の潜在的な需要を把握することが望ましいこと。

 また、3点目といたしましては、公助だけでは今後望む生活水準に届かないリスクもあるということで、自助をより充実していくべきではないか。また、それぞれの方の支出の再点検みたいなものもまた必要ではないか、といったことでございます。

 4点目でございますけれども、今もございましたように、認知能力、あるいは判断能力の低下というのが、誰にでも起こり得る事象であるという認識を出発点にいたしまして、こうした方々が例外的な存在ではないという認識をご本人、それから周囲の方も持っていただくべきではないかと。そうした上で、事前の備え、あるいは適切な対応について検討、実行していく必要があるだろう、といったことが、現状認識として書いてあるところでございます。

 2つ目で、具体的な心構え、イメージということで、人生のライフステージをここでは3つに分けさせていただきまして、現役期、リタイヤ期の前後、それから高齢期ということに分けさせていただいております。現役期で当てはまるような心構えというのは、その後の時期にも当てはまるものも多いだろうということで、図でごらんいただいているように、少し階段状みたいな形で整理をしております。

 まず、現役期からの心構えでございますけれども、想定以上に長生きするような場合もございますので、そうしたときに老後の貯蓄が尽きないように、早い時期から資産形成の重要性を意識していただいたほうがいいのではないか。生活資金、住宅ローン、あるいはいざというときのための手元資金以外の余剰資産がある場合には、こうしたものを活用して、少額であったとしても長期・積立・分散投資による資産形成を始めてはどうかということ。また、ライフプラン、マネープランについて、具体的にみずからご検討いただいて、必要に応じて信頼できるアドバイザー等に相談するといったことも考えられるというふうに書いてあります。

 2つ目のリタイヤ期前後以降の心構えでございますけれども、まず退職金があるような方の場合については、それについて早期に情報の収集を行っていただいて、使途の検討、あるいはこの退職金を踏まえて、ライフプラン、マネープランというのを再検討される時期ではないかといったことでございます。それによって、必要に応じて収支の改善策というのを実行するということを、改めて検討していただくといいのかなと思います。就労によって収入を確保することも含まれますし、支出の見直しを含むといったようなことでございます。

 これら以外にも、長い人生をリタイヤ期前後以降でも、長い人生があり得るということでございますので、これを見据えて中長期的な資産運用の継続、長期・積立・分散投資等の中長期的な資産運用を継続していただき、その後計画的な取り崩しというのを実行していただくとよいのではないかということでございます。

 高齢期でございますけれども、だんだんと体も、それから能力も衰えが出てきますので、心身の衰えを見据えて、マネープランを改めてまた見直す時期ではないかということでございまして、みずからにかかる、あるいは世帯の方にかかる医療費ですとか、あるいはどんな老人ホームに入居したいかといったようなことで、またライフプラン、マネープランというのが変わってくるといったことだと思います。

 また、認知能力、判断能力の喪失や低下に備えまして、金融資産の管理方針、運用や取り崩しですとか、財産の使用目的、遺産の相続方針などを決めておく時期でもあろうかと思います。

 また、可能であれば、金融面の必要な情報、財産の目録、通帳等の保管等について、信頼できる方と共有しておくといったことも考えられることではないかと思っております。

 高齢期の最後の部分でございますが、認知能力、判断能力というのを喪失した場合については、あらかじめ共有されて確認されている情報や方針に基づきまして、後見人といったような方たちが、本人の金融活動をサポートしていくといったような図柄ではないかというふうに、事務局のほうで一旦整理をさせていただいているところでございます。

 本ペーパーの位置づけですけれども、ワーキング・グループのこれまでの議論を整理したつもりではございますけれども、あくまでもたたき台ということでございます。本日、これからまたいただく意見も踏まえまして、表現ぶりですとか、あるいは構成などにつきまして、加除修正、あるいは内容の改善というのを行って、次回以降のワーキング・グループでさらに議論していただきたいと思っております。

 今後この心構えのペーパーでございますが、具体的な心構えにおいて今説明させていただいた各項目などにつきまして、補足の文章、あるいは解説する文章といったものをつけ加えて、例えば数ページぐらいの長さのものにするといったようなことを考えているところでございます。

 また、冒頭に申し上げましたように、本ペーパーは国民の個人の方々の心構えであるところでございますけれども、このペーパーに表れております個人のニーズですとか、あるいは心構えを起点といたしまして、今度は金融機関のほうがどのようにそれをサポートすることができるのか、資産寿命を延ばしていく上で、金融機関のほうで考えられる対応といったことにつきましても、今回の心構えと同様に、次回以降、皆様にお示しすることを考えているところでございます。個人にとっての心構えと、金融機関にとっての考えられる対応の対、2つのものについて、今後議論をしていただいてはどうかと考えているところでございます。

 最後にちょっと補足させていただきますと、この心構えペーパーにつきましては、特にメッセージを伝える対象を意識して、できるだけ平易なわかりやすいものにしていってはどうかと考えております。ただ、そうした上でも、今日ご説明させていただいたように、さまざまなライフステージなどについて、包括的に対象としておりますので、ともすると焦点が拡散したようなものになってしまうのではないかと考えております。心構えペーパーができ上がりましたら、それに基づきまして、例えば訴求対象を絞ったパンフレットみたいなものをつくって、平易な形で国民の方々に訴えていくといったようなことが考えられるのではないかと、事務局のほうでは考えております。

 以上でございます。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。それでは、委員の皆様方からご質問、ご意見をお出しいただければありがたく存じます。どなたからでもと思います。

 では、上柳委員、野尻委員、そして高田委員の順で。上柳委員、どうぞ。

【上柳委員】
 ありがとうございました。資料1の特に2ページのマトリックスというのが、工夫いただいたというか、大事だと思います。もちろん、いろいろ問題点はあるのかもわかりませんけれども、認知能力が相当落ちてからだけではなくて、その前段階での備えが市民、国民にとっても、それから金融機関にとっても必要だというメッセージを示すのに、大変わかりやすいという感じがいたします。

 それから、加えて縦軸ですけれども、金融取引なり契約といっても、日常的なものと、資産寿命の延伸にかかわるものとが、やはり考え方が違うんじゃないかと。どうしても法律論でいくと、今まで意思能力の問題であるとか、適合性原則もそうなのかもわかりませんが、場面に応じて能力なり考え方に差があるというところを、もっと意識すべきだというメッセージは大変よくわかりました。

 ただ、問題といいますか、やっぱり私が難しいなと思いますのは、あえて挙げますと、この資料1でいうと10ページの表なんですけれども、これは要するに利回りが例えば3%になれば、実現できれば資産寿命が10歳分延びるというふうに読めるグラフに、あえて言えば、単純に言えばなっているんですが、それはなかなか難しくて。もちろん野村委員が強調されるのは、長期分散投資が必要であるとか、寿命についての上振れリスクに注意すべきだというところはよくわかるのですが、私から見れば、この利回り3%を狙うときに、この利回りの下振れリスクもあるわけですよね。もっと極端に言えば、利回り0%についても、資産価値というか貨幣価値が変わるリスクがあるので、言えば切りはないのですけれども、そこのぶれをこの表に落とすと、どういうふうになるのかと。利回り3%を狙ったところが、そうでないと。65歳からスタートするところが問題かなというふうなことも思います。

 そういう点からいうと、さっきの2ページの真ん中の上の箱というのか、取引関係をシンプル化して、場合によってはホームバンキングなり主要取引金融機関に、今まで以上にもっと情報を持ってもらって、アドバイス機能があってもいいのではないかと、一面では思うんですが。しかし、その金融機関が、この右上のリスクのある高度な資産管理もやられると、コンフリクトの問題とか、何か起こるのではないかというところで。そこの工夫が、ポイントになるのではないかなと思っています。

 そういう意味で言うと、前回の成本先生の資料の24ページで、財産管理における種々の意思決定というところで、私注目しますのは、①と⑧がこのリスクという意味では同じに位置づけておられますが、メリットが通帳の管理にはあって、金融商品の契約には少ないという、ご異論はあると思うのですけれども、直観的には、私もこんな感じがするので、繰り返しになりますけれども、先ほどの資料1の表の上の真ん中と右側のところを、どういうふうにしていくのか。端的に言えば、1つの金融機関、どこかを選ぶということでは難しいのかどうかというあたりが問題になると思います。

 長くなりました、以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。

 お隣の野尻委員、どうぞ。

【野尻委員】
 ありがとうございました。1つ質問と、1つ感想みたいなものになります。

 1つ目の質問は、資料1ですが、私1ページ目のこのあえて言及されなかったページですが、私ここが非常に自分の中では大事だと思っておりました。なぜかというと、私の中では退職後の生活のパターン、特にお金に関しては、やっぱり世帯形態が一番大きいなと思っています。単身、それまでに結婚していようがしていまいが関係なく、単身かどうか、それから夫婦かどうか、子供がいるかどうかという形が、一番コストという面からいくと分けるものだなと思ったのを、あえてここでは切り分けを変えていらっしゃっていて、これ何を基準にしたモデル分けされたのか知りたいと思います。後半のほうのモデルのことにつながるんだと思うのですけれども、認知症の発生の可能性が高いといったことに、子供の存在が全体的に大きいのかどうかとか、何かほかの理由でこう分けられたのではないかと思いましたので、ここをもし言及いただければ助かります。これが1点目の質問になります。

 それから、2点目の意見ですが、事務局説明資料の資料2について、最初に見させていただいた心構えというコメントが、非常にインパクトがありまして。これ、誰の心構えなのかと思いながら今聞いていて、やっぱり国民に向けてのメッセージというのは、非常に私は大事なことだというふうに痛感しています。その一方で、ややもすると、監督官庁という言葉が正しいかどうかはわからないんですが、金融庁としてどこまでここに踏み込んでいくのか。金融機関向けの心構えも作成されるということであれば、この2つがあって、金融機関だけじゃなくて、ファイナンシャルプランナーであったり、我々のように投資教育をやるものであったり、いろんな立場の者がこれを訴求していくんだと思うんですね。

 そういう言い方をすると、ちょっと変かもしれませんが、オーケストラでいけば、個々の奏者と指揮者とは、やっぱりありようがちょっと違うのだろうと思うんですね。指揮者が楽器を演奏する者のことがわからないというのも困るのですけれども、要はコーディネーターとして動いていただく時間とか、そっちをもっと重視していただくことで、これを出すことがどうこうというよりは、これをどうやって訴求していくかというところに、次の何か議論があってもいいなと思っています。これを金融庁の皆さんが、いろんな方々に伝えて回るというわけにはやっぱり限界がありますので、いろんな人に伝えてくれという、マウスピースをつくっていくみたいなところの活動の方が必要なのではないかと思いました。以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。資料1ページ目について、ご質問があったと思いますが、駒村先生のチーム、いかがでしょうか。

【駒村委員】
 ありがとうございます。まあ、今ご指摘あった点については、2つとも当然可能性があるわけでして、1つは支える人として、子供がどのくらいの距離にいるのかというのが、一つ切り口としてあります。もう一つは、やはり世帯類型として、支出の状況が変わってくるだろうということが、この切り分けの根拠になっています。18ページを見ても、このどこに住むのかというのは、実はこの非同居モデルだと、残された配偶者が子供と同居しなければ、残された配偶者は施設を選択することになるだろうと言う点で、可能性の組み合わせを変える着目点として、子供を見たということになります。ありがとうございます。

【神田座長】
 どうもありがとうございます。

 よろしゅうございますでしょうか。

【野尻委員】
 はい。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、高田委員、どうぞ。

【高田委員】
 どうもありがとうございます。ちょっと私自身、じゃあいくつか気のついたところを、ちょっとお話しさせていただければと思います。

 まず、今回金融庁のほうからお示しいただきました心構えというところなのですけれども、私はある面でいうと、こういう広く対象を考えながら、新しい時代にメッセージを出していくということは、非常に重要なのではないかなと思います。とりわけ新たな時代という、元号も変わってくると、新しい時代だというような状況の中で、こうした高齢化のモデルということを世に訴えていくことは、私は非常に重要ではないかと思っております。また、たまたま今年はG20で、こうした高齢化というようなことも出てくるわけでありますから、そういう中でのメッセージとして日本が打ち出すというような面でも、私は非常に重要な点なのではないかなと考えております。

 そういう中で、今回皆様方からご説明があった中で、こういう高齢化というものが、ある面で当たり前なのだと、誰もがなるというのでしょうか、そういう中で、ある面でニューノーマルなのだというような発想を印象づけていくということが、やっぱり重要なのではないのかなと思います。ですから、先ほど駒村先生、成本先生、野村委員のほうからさまざまな議論、私ももうおっしゃるとおりだと思うのですが、ただ問題は、要はこういったことに個人が気づくというところが、なかなか難しいわけであります。また気づきをどうさせるのかというところが、やっぱり重要なところではないかと思います。

 そういう観点から申し上げますと、例えばライフサイクルの中で、生まれて、それからいろんなパターンが出てくるわけなのでありますけれども、例えば成人をするときというのは、成人式といいましょうか、1つのイニシエーションというか、1つのタイミングというものがあるわけです。そして、比較的若年層というのは、そんなに大きく身体的にも能力的にも変わりがないというところはあると思うのですが、問題はこの高齢者のところが、非常にばらつきが大きいわけであります。

 しかしながら、今申し上げたように、必ず通らなければいけないものなのだということを考えると、成人式と対照的にというのでしょうか、「高齢式」みたいなものがほんとうは必要なのではないかと。必ず通るというところで、必ずそういった対応をとっていくのだという1つのメニューみたいなものを、1つのパターン化して考えていくというのも、私は一つあり得るのではないのかなと思います。

 となってくると、なかなかそのタイミングが難しいわけで、じゃあ還暦なのか、それとも65歳なのかというのは、なかなかあるわけでありますけれども、例えば年金を受給する、場合によっては会社でもって定年を迎える、退職金というような、そういうタイミングでもって、こういう1つのイニシエーションメニューというようなものを、必ず成人式と同じような形で対応していくようなメニューみたいなものを、世の中で対応していくと。これは、必ず別に自分がそれ恥ずかしいものではなくて、必ず通るものなのだというようなことが、わかるような状況にしておくということが重要であり、そのためにも今回このような形でメッセージを出していくということが、やっぱり重要なのではないのかなと思うわけです。

 私は去年、この審議会で発表させていただいたときに、波平さんモデルということを申し上げました。それは、サザエさんの波平さん、終戦直後、54歳だったわけでありますが、54歳のときであれば、なかなか老後の世界もありませんし、現役世代だけなわけでありますが、今の状況はこの100年と言われている中で、誰もが通らなければいけない、その誰もが通るときのイニシエーション、儀式というようなものが、やっぱり重要なのではないかなという点です。

 それと、もう一つ、今回いろいろ先生方の議論の中で、例えば家族の中で気づきをという議論もございました。ただ、私も昨年報告させていただいたときに、1つの大きな今の社会の変化というのは、単身化の大きな進展だと思っております。私のプレゼンの資料の中にもつけさせていただいたのですが、2035年のときに、40%近くが単身世帯になる可能性があると。従来、いわゆる標準世帯と言われた夫婦と子供というのが、一番大きかったわけでありますが、これがもう3割を切り、いずれこの単独が最大の4割近くなってくるというような議論だったわけであります。

 となりますと、こうした気づきというのでしょうか、こうしたものをある面で、家族だけでなくコミュニティとして社会としてどう取り上げて、いわゆる自助、公助、共助というのでしょうか、こうしたものをどういう形でコミュニティの中で対応していくかということが、実は重要であって。

 去年、イギリスで孤独問題担当大臣というのができたという議論があったのですけれども、私は日本においても、そういう新たなコミュニティみたいなものといいましょうか、単独になるということは、よりこうした絆がなくなってまいりますと、より認知症的なものにもなりやすいという部分もあるわけでありまして、こうした観点からも、こういうコミュニティというものをどう形成していくのかというのが、実は非常に重要なのではないかと考えた次第でございます。

 そういう意味では、そういう中でより社会としての、またみんなが当たり前だと思えるようなことを、こういう形で今回心構え、メッセージとして広く出していくというのは、私は非常に新しい時代に対応した新しいモデルとして、重要なことなのではないのかなと思います。そして、また日本としてG20にも打ち出していくということも、重要ではないかなと思った次第です。

 最後になりますが、たまたま前回、成本先生のほうからご指摘いただいた議論がございました。そういう状況の中で、私まあ非常に感じましたのが、高齢者の生活を支える異業種との連携という議論でございます。これは、先ほどコミュニティという議論もあったのですが、そういう中で、さまざまな利用というのでしょうか、こうしたものを非常にトータルでパッケージで対応する、ワンストップ化するというのでしょうか、こうした機能が非常に重要でもあるわけでありますし、またこうしたものをグループの中で取り上げていくということでいえば、最後のところで成本先生のほうで、ICTを使ったさまざまな議論というものがありましたけれども、高齢者ビジネス、いわゆるコンソーシアムのようなものができて、外部との有機的な連携が生まれるというようなことも重要であるわけでありまして。

 そういう中で、コミュニティというのでしょうか、また機能的、横断的なそれに対応した制度というようなものも、やっぱり今後重要になってくるわけでありまして。そうした今申し上げたような対応というものを、心構えと、一方でその制度面のところで車の両輪として支えていくというようなことが、今後の金融サービスのところの重要なところではないかと思っておりますし、またその辺を、これからもこうした場で議論できればと思う次第でございます。

 ちょっと長くなりまして失礼いたしました。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。たくさんの方に札を立てていただいておりまして、島田委員、神作委員、林田委員、池尾委員、鹿毛委員、中野委員、加藤委員の順にお願いできればと思います。

 島田委員、どうぞ。

【島田委員】
 私は、金融商品に関係が深い仕事をしておりますので、どちらかというと資産運用の話を中心に、印象、感想を述べさせていただきます。

 起こり得る将来の問題に気づいて準備をするための、非常に大切なメッセージだと思っておりまして、事務局のお出しいただいた心構えというのには、びっくりしたというか、感銘を受けた次第でございます。皆さんの話を伺っていて、現役世代、既にもうしっかりお取り組みをいただいている現役世代への将来の認識を更に深めていただくことが、やはり最大の課題であるということを改めて感じました。

 リタイヤ前後世代については、後ほど少し述べさせていただきたいと思いますが、身もふたもない言い方をすれば、間に合わないものは間に合わない。だからこそ、まだ間に合う現役世代に対してお金の見通しを立てながら、投資や資産運用を行うことをさらに訴求していくことが、一番大事なのではないかと思います。

 例えば、より早く住宅ローンなどの負債を清算することも、老後を非常に楽にしますし、老後のために現役世代の時代に投資をする額を増やすことも、投資期間を長くとれるので有効な方法だと思っております。

 そこで、現在では退職一時金、または年金として受け取ることが一般的である退職金について、例えば住宅ローンの繰り上げ返済や、NISA、つみたてNISA、あるいはDCやiDeCoなどへの投資を目的として、勤続5年ごと、10年ごとなどの前倒しの支払いを促進していくということはいかがでしょうか。

 それから、既にリタイヤが近づいている方々については、リタイヤによって退職金を得た方は、老後への準備が既にどのくらいできているかによって、なすべきことがかなり違ってくると思います。特に準備不足の不安を抱えた投資経験が全くない方に対して、足りないからリタイヤ後も資産運用をして、投資を行って、取り崩していくという提案を、一様に行うことが最適な対策であるとは思えません。経験のない方に資産運用を奨励する前に、当局もご指摘のように、より長く働くこと、そのための就労機会の提供や、退職前からの退職後のキャリアについてのサポートなどの充実が望まれると思います。

 働いている会社の支援も必要だと思いますし、社会の支援も必要だと思います。そういった社会の支援が充実してくることによって、相乗的に当事者の意識改革も前倒しにつながっていくのではないかと考えます。

 リタイヤ数年前ではなくて、少なくとも10年前、あるいはリタイヤに向けたお金についての心の準備に入れるような十分な時間があるうちに、情報提供や啓蒙をすることをお願いできればと思っております。

 資産寿命については、リタイヤの二、三年前になって、どうしようと慌てたり、あるいは退職金を無計画に、例えばご褒美の豪華な旅行などに使ってしまってからでは、老後の計画はより難しくなると思います。そのときになって、足りない、心配だと思う方は多いと思います。けれども、だから長期運用で増やすのだという考えは、投資は短期で半分になっても平気な余剰資金でと、いつも言われている考え方と全く矛盾する行動を、経験のない人に強いることになるかもしれません。

 価格変動のある世界なので、局面的な下落において、精神的な負担が非常に大きくなる可能性があり、大きな価格変動を避けるためにさて分散投資をしましょうといっても、市場が大きく下落する局面であれば、資産もまた大幅に下落することは避けられないと思います。初心者は、ここで運用を続けることができなくなってしまいます。

 そこで、金融商品の問題としては、価格変動や元本割れリスクを抑制するために、価格の下落を一定範囲に抑制する、あるいは償還時の元本確保を目指すといった投資信託や保険商品を開発して、提供することもあります。ただ、当面の市場環境では、そのような商品の組成は困難であり、コスト控除後では運用成果がほとんど購入者の手元に残らない恐れや、運用期間中に想定外の市場の変動が起こって、初期の目的を果たせなくなる可能性もあります。

 ところが、年金型の保険、あるいは元本価格を目指す投資信託などについては、個人でお買いになる方たちは、コスト意識を持って購入の判断をしていない懸念があります。少なくとも、私の周りでは、特に保険型の商品については、ほとんどの方がコストについては知識がなく、認識もしていません。ですから、今後購入者が負担するコストと、手にするであろうリターンについて明らかにすること、それからそうしたことをしっかり理解した上で購入の判断をすることが重要だと思います。

 つみたてNISAで、資産形成に適した商品が絞り込まれましたけれども、個人的にはこうした商品が資産の取り崩しにおいても、資産の一定の部分で保有するときに有効なのではないかと考えます。ですから、今後運用しながら取り崩す資産管理NISA、必ずしも税制優遇は必要ないと思っておりますが、そうした観点で議論を進めていくことも考えられるかと思います。

 細かい話になってしまいましたが、話を戻すと、手遅れに近い方の不安をあおって投資をさせる必要はないと考えます。老後も生活水準を下げたくないという心理的なバイアスがある方々に対して、長寿化しているので長期投資が可能です、まだまだ長期投資が可能ですよとして、お金を増やすには投資が必要であるというロジックに誘導することは、投資未経験者が後々、より厳しい心理状態に追い込まれる可能性を増すのではないかと危惧しております。そのような方々にとっては、リタイヤ前後の項目で、事務局が2番目に挙げてくださいました、必要に応じ収支の改善の実行をすること、端的に言えば、支出の見直しなどによって生活の改善をすることがもっとも重要で、堅実な老後の計画の柱であると思います。

 金融業界の常として、例えば本日の資料1の10ページにありますような図というのは、非常によく見受けるわけですけれども、ここでも本来議論されるべきは、例えば10万円ずつ取り崩していったら、86歳までしかもたないけれども、では9万円ずつ取り崩していったら、8万円ずつ取り崩していったら何歳まで保つか、あるいは100歳までだったら6万円弱しか取り崩せないですよというようなことを、まず説明する必要があって、そこに生活を合わせられるのか、られないのか。あるいは、持っている資産をどのように活用するかといった視点を、最初に提示すべきではないかと思っております。

 次に、間に合う方、足りる方についてですが、こうした方々がご本人がリスクをとりたくないのであれば、インフレヘッジなど購買力維持のために、資産の一部を投資するということはあるかもしれませんが、それ以外の目的で長期分散投資を勧めることは、実は必要ではないのではないかと思います。投資をする余裕のある方は投資をする必要がないというのは、金融業界にとっては非常に残念な矛盾ではありますが、これは個々の方のリスク選好度を尊重して対応すべきだと思います。もちろん、リスクをとって、親族により多くの資産を残す可能性を追求したい方や、投資を楽しみたいという方にとっては、ご自身の目的やリスク耐久度に応じた金額での投資を続けていただければよいと思います。

 そのときに、一率に年齢では投資に適しているかどうかの線引きはできないというのは、そのとおりだと思っております。ただ、この場合も線引き年齢を単に廃止するとか、年齢を引き上げるといった対応ではなくて、個々の方々の能力や経験、資金力、そして妥当な投資額の上限などについて考えながら、投資の可否をしっかりと判断して、投資を続けていただければいいと考えます。

 認知能力の低下についての文脈では、親族、相続人、家族、アドバイザーなどの情報共有についてしばしば言及されます。ただ、これらの方々は、金融商品の販売や投資においては専門家ではない場合も多く、本人にかわって判断をするための知識が、必ずしも十分ではない場合があります。また、置かれている立場や人間関係、所属する組織などによっては、本人と利益が相反する恐れもあります。金融商品を購入する、または運用し続けることを本人にかわって判断するということについては、フィデューシャリー・デューティーの観点から、本人にかわってきちんと判断ができる中立的な第三者が介在することが望ましいと思います。

 どこにそのような第三者が存在するのか、今はまだ存在していないのか、課題は多くあると思いますけれども、そうした働きを負う方たちが育つ環境を整えていただければと思います。

 それから、最後にこの場で言及することが適当かどうかとは存じますが、高齢期の幸せなあり方については、今回のテーマどおり金融サービスの範囲にはおさまらない広い範囲の問題で、例えば年金、健康、詐欺などの犯罪、親族とのトラブルの多発する事例、あるいは学校や家庭における教育、そのほかさまざまな分野との連携で考えていく必要があると思います。今後は、省庁を超えた大きな課題として、よりよい未来像を描くための議論を深めていただければと思います。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、神作先生、どうぞ。

【神作委員】
 ありがとうございます。認知能力の低下に関連いたしまして、資料1のご報告と資料2の事務局からご説明いただいた資料について、発言させていただきます。

 認知能力の低下というのは、前回のWGで教えていただいたとおり、多くの割合の人が直面する問題です。したがって、できる限り資料2の表現を借りますと、自助と申しますか周囲、特に家族に過度に頼ることがなくて済むような、そのような考え方を、正面から打ち出していく必要があるのではないかと思います。特に、資料の1の家族構成を見ますと、単独世帯ですとか夫婦のみの世帯等の割合が非常に高くなっておりまして、そのような状況のもとでは、周囲、特に家族に過度に頼らなくて済むというような仕組みを考えていく必要があるのではないかと思います。

 そのときに、「心構え」を拝見して感じたことは、資産形成についての心構えが中心に書かれており、逆に申しますと資産の管理、特に資産管理は全ての人に関係があることでありまして、高度の資産運用が必要な人と、そうではなくてむしろ資産を適正に管理して人生を全うするという2つの類型を分けて整理する必要があるのではないかと思いました。

 高度の資産形成までは考える必要はないというタイプの多数の人々にとっては、むしろ先ほどの自助の充実と申しますか、できるだけ自分で決めて自分で行動できるということが望ましいことなのではないかと考えます。それは、結局ルーティンの生活と申しますか、日常の生活をしていれば、場合によっては多少の認知能力が低下していても支障なく生活できるという方は、実際に多いのだと思います。つまり、認知能力の低下は多くの人には起こるのですけれども、それでは法定後見制度が広く使われているかというと、決してそのようなことはないわけです。

 そうすると、これは次回以降の話題ということですけれども、私は金融サービスが今申し上げたような認知能力が多少低下しても、支障なく通常の日常生活は暮らしていけるという人々にとって、支障なく金融サービスが受けられる、しかし、何か異常なことが起こったり、あるいは使い過ぎが起こったり、あるいはだまされているといったような、そのような異常なことが起こったら、アラームが鳴ると申しますか、警告が発せられ支援がなされる、そのような金融サービスとか金融商品が開発されていくことが期待されていると思います。それは、先ほどほかの委員の方のご発言にもありましたけれども、例えばキャッシュレスで支払いの履歴等が管理されている、さらに、自動化してルーティンとは異なる支払い等がなされた場合にそのことをある程度検知するというようなことができれば、先ほど述べたようなことも可能になると思いますし、心構え、構えが間に合わないという人に対しても、やはり安心して生活できますというようなメッセージを送れるような報告書になり、そのような方向で議論することが望ましいと思います。

 次に、高度の資産形成が必要である人々にとっては、資料2の心構えで書いてあることが、まさにご指摘のとおり妥当するものと思います。私はさらに自分の生涯のことだけではなくて、亡くなった後のことも含めて、資産の処分と申しますか、使途を決めていくような、自助を超えてと申しますか、自分のことおよび残された財産のことは基本的に自分で決めていくと、死後のことも含めてあらかじめ決定しておくことが重要で、そのようなメッセージを2つの類型と申しますか、この管理の面とそれから高度の資産形成を分けて議論していくということが、有益であると考えています。

 非常に雑駁な意見に過ぎませんけれども、以上でございます。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 では、お隣の林田委員、どうぞ。

【林田委員】
 ありがとうございます。前回、今回と続けて充実したプレゼンテーションをしていただいて、大変ありがとうございました。

 認知機能の低下というのは誰にでも起こり得るということ、そしてしかもそれが本人も周囲も気づきにくいといのは、非常に重要なメッセージになるだろうと思います。この資料の中で、高齢期への備えを始めるべき対象年齢として、65から75歳という例示があったかと思いますけれども、項目によっては先ほどどなたかもおっしゃられましたが、それより大分前から始めたほうがいいものもあるように感じました。

 ですから、具体的にどんな準備をすればいいのかといったことについて、幅広い国民に周知することは大切だと思います。その幅広いというときに、ターゲットですけれども、退職直前というのではなくて、もっと前の段階からこういった問題があるということを、いろいろなチャネルを使って知らせていくということは、重要なのではないかと思いました。

 事務局のご説明で、何かパンフレットのようなものをおつくりになられるご予定だと、できるだけわかりやすいものにしたいというお話でしたので、ぜひそうしていただきたいと。ともすると、難解な役所言葉が登場したり、リスクヘッジのためにいろいろと言いわけを書いたりとかということが起こり得るので、その辺は注意していただきたいと。

 ただ1点、ちょっと気になるのは、そうはいっても、簡潔明瞭とはいっても、省いてはいけないことはあると。やはり投資というのは、一定のリスクがあります。やはり、リスクに自己責任でやるのだというところについては、強調しても強調し過ぎることはないのかなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 では、お隣の池尾先生、どうぞ。

【池尾委員】
 資料2の心構えについては、内容は全うなものだし、適切だというふうに思います。ただですね、私は社会科学を専攻しているので、その社会科学を専攻している立場からは、こういう心構えで個々の主体というか個人が行動したときに、その結果どういう社会的な帰結というか、マクロ経済的な帰結が生じるのだろうかということに、どうしても関心があります。

 それで、例えば2ポツの具体的な心構えというところの最初のところに、想定以上に長生きした場合でも老後に貯蓄が尽きないよう、早い時期から資産形成の重要性を認識するとあります。これは、個人としては非常に正しい姿勢だと思います。けれども、こういう姿勢に基づいて個人が貯蓄行動を全く孤立的に営むと、社会全体としては過剰貯蓄を引き起こしてしまうという問題が起きます。だから、長生きリスクを社会的にシェアするような制度がないと、こういう心構えで個人が行動するということは、いわゆる合成の誤謬を生んでしまうということになるわけです。

 それで、次回以降、取り上げられることになるかもしれませんが、まあ金融機関がそういう意味で長生きリスクをシェアする、分担するような商品を開発して提供するということが、あわせて裏側で不可欠になるということです。そういうことで、今日の話と次回以降の金融機関の話を対で取り上げられるということなのでしょうが、ただ個人と金融機関の2者だけで全部完結するかというと、必ずしもやっぱりそこでは完結し切れない、もう少し政策的に仕組みを用意する、そういうことが必要ではないかと思います。まあよかれと思って行動したんだけれども、結果がそう意図したものにはならないということが世の中には往々にしてあるので、まあ善意で行動すれば社会はよくなるとは、経済学者は考えておりませんので、その点を少しあわせて考慮していただければと思います。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、鹿毛委員にご発言いただいて、その後少し休憩をとらせていただきます。鹿毛委員、どうぞ。

【鹿毛委員】
 私もこの半年の、これだけ多岐にわたった議論が、この1枚の事務局資料にきちんと整理されていることに感銘を受けました。特にタイトルの「心構え」、誰にとっての心構えかという点ですが、お話を伺って、これは高齢者がこういう心構えを持ったほうが望ましいでしょうと、世の中は変わってきていますよというメッセージと理解しました。確かに、今日のお話を伺ってみて、なるほど我々も、こういうことを考えていかなければいけないなと改めて思います。また、ここにおられる多くの方にとっても、両親の世代を見た場合に、こういう問題がもう目の前に来ているのだろうと思いますから、これはほとんど国民全体にとっての重要な問題でしょう。

 しかしこれらの点は、何度も言われましたように、なかなか気づきにくいことでもあります。つまり、心構えを持ちましょうと言っているわけですが、実はなかなか持てないなということと裏腹なわけです。社会がどんどん高齢化しながら、この心構えが国民全体として持てないとすると、結局どこかでは多くの国民の資産が尽きてしまって、生活ができなくなってしまう。そうすると、社会全体としては、生活補助のような形が増えざるを得ない。これは国民にとっても政府にとっても、相当困る問題です。政府としてはこの心構えを持ってもらおうということは、大事な政策になるのではないかと思います。先ほど、野尻委員の興味深いご意見の通り、政府としてどこまで踏み込むかという議論はあり、基本的には個人の問題ではありますが、やはり高齢化進展という中では、政府の役割が出てくると思います。

 第二に、事務局資料、項目2についてです。これは心構え、イメージと書いてありますが、実はこれは行動に対する示唆ですね。1という心構えをしっかり持っていけば、2というアクションを起こした方がいいということでしょう。そして、その実行に当たっては、いろいろな考え方が出てきて、多分答えは1つではない。その辺の多様性をどう維持していくかというのは、1つの課題と思います。

 第三に、神作先生がおっしゃったように、ユーザーという立場で考えていったときには、最もニーズが高いのは、むしろ資産管理だと思います。もちろん、運用もそこそこできる人は考えていくだろうと思いますが、結局認知症が進んでいったようなときに、一体誰が管理してくれるのかという心配は大きいと思います。もちろん、いろいろな個人によるサービス、後見制度等はありますが、一方ではさまざまな不祥事も起きている。相手が個人の場合、現在は信用できても、将来5年、10年、20年という先まで、信用できるのかという疑問が出てきます。前にも申し上げました通り、大きな金融機関であれば、政府の検査もあり、単なる個人と個人の信頼関係だけではなくて、一定のQCが存在するという信頼感があると思います。

 最終的には個人としてののいろいろなサポート制度がつくられていくとしても、やはりこういったQCがなければ、社会全体としてはこれ維持できないのではないのかなと思います。いずれにせよ、高齢者がこれから心構えを持ってアクションを起こすということになると、このメモに書かれているようなサービスに対する膨大な需要が出てくるわけです。

 一方で、このサービス需要に見合った供給が出てくるかという点が、次の問題です。現在既に存在しているサービスは、ある程度以上の資産がある方を対象とし、したがってある程度以上手数料が払えるという事業に関しては、供給も自然に出てきているわけです。

 ところが、特に高齢層の国民の相当数を対象としたこういうサービスとなると、価格がやはり決定的で、それほど高いものは払えないということになります。価格を抑えたときに、今度はその価格に見合った供給が出てくるかということが、多分これからの最大の問題ではないでしょうか?その供給と需給のギャップをどういう形で政策として埋められるのかということが、これからの課題になってくるのかなと思いました。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、ここで5分間休憩をとらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

【神田座長】
 どうもありがとうございました。

 それでは、ここで5分間休憩をとらせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

( 休 憩 )

【神田座長】
 再開をさせていただきます。

 順番としましては、中野委員、加藤委員、竹川委員、神戸委員の順でお願いしたいと思います。中野委員どうぞ。

【中野委員】
 ありがとうございます。中野でございます。まず冒頭の認知についてのさまざまなご説明、これは金融面を離れた大変プリミティブな感想ですが、今までの概念として三大疾病というものが中心的な病気だったと思うのですが、これからの時代にはそれらに加えたあるいはそれらを上回るリスクとしての病気というのが、普遍的なリスクとご説明にあったとおりで、認知だということでしょう。これは国として、その認識を深めるような制度すなわち社会保障を使って定期的に認知の検査を一定の高齢層以上の全員にして、まず自覚をしてもらうような流れから始めることなのではないか。

 具体的に言うと、私の母親なんかも完全にまだらぼけしているのですが、自分では全くぴんぴんしているというふうに思いこんでいる節がありますので、やはり客観的な自覚を求めるような社会保障的仕組みが必要なのだろうなと感じました。

 それから小森課長のプレゼンについて、この中で高齢社会における資産形成の心構えというお題で、特に重ねて出てきているフレーズが、我々の中でもキャッチフレーズになりました長期積み立て分散投資ということなのですが、実はより大事なのは最近とりわけ実感していることなのですけれども、昨年末にかけての比較的大きな相場下落の後、年が明けて相場の戻りが一方向にいくところで多くの個人投資家が年齢にかかわらずせっかく長期積み立て分散投資を習って始めたのに違う投資行動をとる。すなわちやめて売り払ってしまう。あるいは当社などでも積み立てを停止するといった行動に結構少なからぬ人が出てしまう。

 重要なのはそういった自分で判断した適切でない投資行動をすることによって得べかりし将来利益を逸失していくということで、何よりも適切な投資行動を長く実践してもらうことが重要であるということです。この長期積み立て分散だけの概念ではやはり皆さん1年2年たつと自分で判断して行動したくなって、結局勝手に足を滑らせる現実が個人の投資の歴史だと思いますので、これを口を酸っぱくして我々みんなで発信していくことが何より重要なことだと感じています。

 私が今般、市場ワーキング・グループに参加させていただくに当たって、高齢社会における資産形成の必要性ということに鑑みて大きく2つの課題認識というものが存在していると解釈しています。

 1つは十分な金融資産を持たないシニア層に対するマネー・ライフプラン提供の必要性というものは一体具体的にどういうことなのか。それともう1つが一般的な生活水準を前提にすれば必要十分な金融財産、具体的には預貯金を抱え込んだままのシニア層にインベストメントチェーンに資する投資行動を惹起させるということの社会的な意義。

 市場ワーキング・グループという性格上、僕自身は後者にどういう形で行動を起こしてもらうためのメッセージを出すかということに重点があるのではないかと解釈しておりました。

 前者はいわゆる老後難民というものに対する問題提起でありましょうし、後者は金融立国化という日本の社会構造そのものを前提としたときの資金循環をしっかりと構築していくという問題提起で、いずれも結果的には相応の資産運用へのいざないが欠かせないということです。この市場ワーキング・グループにおいては国民全体のGNIというものを高めるための、言ってみればイギリス・アメリカの成功的事例への踏襲を目指していくのか、あるいは国力の長期衰退によって社会保障制度が疲弊していくということによって、高齢貧困層が増大する懸念に対する、処方箋づくりをしていくのか。

 どちらを具体的な金融業界への行動喚起として求める委員会なのか、整理して進めていただきたいと考えております。以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。それでは加藤委員、どうぞ。

【加藤委員】
 ありがとうございます。3点コメントをさせていただきます。

 1点目は資料1の2ページにあります資産寿命の延伸という考え方の位置づけについてです。これについては既に複数の委員からご指摘がありましたし、かつ野村委員のご説明でも非常に慎重にご説明されていたと私は理解しているのですけれども、資産寿命の延伸が必要な人とそうではない人、資産寿命の延伸のために資産運用をすべき人とすべきではない人の区別が非常に難しいと思います。ですから、このような点を判断するためには専門家の助けが必要となりますが、そのような専門家が果たして十分に存在するのかが問題になると思います。

 2点目は資料2の事務局説明資料についてです。前回から引き続き、本日のヒアリングでも、今、高齢期にある方の問題が中心だったと思います。しかし、心構えはそれに限らず事務局説明資料の言葉を使えばリタイヤ期前後、また、現役期にある、いわば幅広い方を対象としていると理解しました。私も一応現役期にあると思いますので、現役期にある者の立場から少し考えてみたのですけれども、やはり高齢期に今ある方に対する話と、現役期に今ある方に対する話ではメッセージの受け取り方が違う可能性があると思います。

 その1つの例が、心構えで明示的に言及されてはいませんが、やはり、資産寿命の延伸という考え方だと思います。つまり、仮に資産寿命の延伸が必要であるというメッセージを受け取った場合、現役期にある方は資産寿命の延伸をすればいいのだから、リタイヤする際に資産運用について改めて考えればいいと受け取る人もいるような気がします。しかし、心構えが求めているのは、現役期にある方は資産運用を中長期的な観点から行い、リタイヤした際には90歳ぐらいまで長生きしても十分な程度の資産を形成してほしいということだと思います。このようなメッセージと資産寿命の延伸という考え方には抵触する面もあるような気がします。また、資産寿命の延伸という言葉は、語感もいいですし、ひとり歩きする危険性がある気がします。

 もう1点、現役期にある方に対するメッセージとして重要なのは、公助だけでは望む生活水準には届かないリスクがあるということだと考えます。

 このことが意味しているのは、言い方は悪いですけれども、昔は公助だけに頼っていても安定した老後を迎えることができた方がいらっしゃったわけですけれども、少なくとも我々の世代はそうではないということです。

 したがって、心構えは、これまでは、老後は公助に頼るつもりで、あまり資産運用に対して積極的ではなかった人に対しても、資産運用しないと老後が大変ですよという、そういうメッセージを送ることになります。

 言い方を変えれば、これまで資産運用に消極的であったため、知識も経験も十分ではない人に対しても資産運用を求めるということです。心構えに従えば、これまで金融機関の方達が対応してきた人々は異なる人々まで顧客層が広がるということだと思います。そういった場合に言い方は悪いですけれども、資産運用に関する知識も経験も十分ではない人も資産運用しなければいけない時代なのだということを前提にして、さまざまな制度の見直しをする必要があると思います。

 この点に関連して興味深かったのが、資料1の2ページにある日常の金融サービスや事務的手続きについて、青い文字で書かれていることです。これらの中には決して高齢者の方だけではなくて、現役世代の方にとっても意味のある工夫が含まれている気がするのです。

 ですから、今日資料1でご指摘いただいたさまざまな工夫というものの中には、決して高齢期にある方、認知能力が衰えている方だけではなくて、それよりも下の世代にとっても非常に参考になる工夫が含まれていると思います。そういったものを吸い上げて心構えに反映させていくということも考えられると思いました。

 3点目は、資料1の6ページで、使い過ぎ防止という観点から、さまざまなキャッシュレスの決済手段を使うことが有用であるというご指摘がありました。

 私もこれは非常に重要な指摘だと思っておりまして、これは高齢期にある方だけではなくて、現役世代の方にとっても重要だと思います。キャッシュレス決済に消極的な理由として、使い過ぎが怖いということが挙げられることが多いようですが、実はキャッシュレス決済の場合には履歴が残るという点で、使い過ぎか否かを事後的に確認することができるということです。これは高齢期に限らず現役世代にとっても非常に重要な指摘だと思います。

 ただ、これは私が仕組みを使いこなしていないだけなのかもしれませんが、キャッシュレス決済の履歴について1点、個人的な意見を述べさせていただきます。

 例えば大手の交通系の電子マネーの中には、スマートフォンを使って決済できるものがあります。それを利用して決済した場合に、履歴として消費者の手元に何が残るかというと、その電子マネーの加盟店で何円の取引をしたという情報だけです。

 つまり例えば私がスーパーマーケットで何か物を買った場合と、レストランで食事をした場合で私の手元に残るのは、その電子マネーの加盟店で取引をしたということだけです。しかし、例えばスーパーマーケットで電子マネーを使用した場合、具体的な買い物の内容はともかく、少なくともそのスーパーマーケットで使用したという情報ぐらいは消費者の手元に残ることが望ましい気がします。このような仕組みが整備されることは、先ほど言及した資料1でご提案いただいたことに沿うものだと思い、発言いたしました。

【神田座長】
 ありがとうございました。それでは竹川委員、どうぞ。

【竹川委員】
 貴重な資料をどうもありがとうございました。まず資料2ですが、「心構え」と対になるものとして、「金融機関の考えられる対応について」出していただくということでしたが、対になるものが金融機関だけでいいのかというところはあると思います。例えば中立的なアドバイザーがどう対応するべきか、投資教育をどうすべきかといったことも含めて、もう少し幅広く捉えていただきたいと思いました。

 続いて、4点ほど申し上げたいと思います。1つ目ですが、島田委員からもありましたが、高齢化社会を見据えてという観点で考えたときに、リタイヤした後ではなく現役世代からいかに「今稼いだお金は今の自分のためだけではなく、将来の自分を支える分も入っている」、「早い時期からきちんと貯蓄や投資をしていき、積み上げた資産を長期的に取り崩していく」という一連の流れを、早い時期から理解して実行していただくことが一番大事だと感じました。

 逆に、リタイヤした後については運用よりも先にいかに金融資産を管理するかというほうが重要なのではないかと思います。

 2点目としては、今ここで議論されている内容は、あくまでも自分で準備する分の金融資産に限定されています。本来、老後に向けた資産形成ということであれば、公的年金や退職一時金や企業年金といったものも入ってくるかと思います。長期的に考えたときに、制度や税制で対応すべきものなのか、それともここで議論されているような金融サービス等で対応すべきものなのかというのは分けて考える必要があるでしょうし、あわせて全体像を幅広く捉えて議論する必要もあるのではないでしょうか。

 今、厚生労働省の社会保障審議会「企業年金・個人年金部会」で企業年金の給付のあり方などについては議論されていますが、本来であれば、そちらも踏まえて考える必要があるかと思います。最終的には自分で準備する分だけではなくて、企業年金の受け取り方や公的年金の受け取り方等も含めて、どういうふうにリタイア後の生活を設計していくかを考えることが個人にとってはこれからとても重要になってくるかと思うからです。

 3点目は、(これまでの議論が)運用ありきになってしまっている気がいたします。リタイア後、十分な金融資産がある方、余裕のある方は必ずしも運用をする必要はないと思いますし、逆に余裕のない方は運用に回してはいけないと思います。

 そういう方は支出の見直しや、収入を継続的に得ることが優先的にされるべきだと思います。とかく老後資金が足りないというところから議論をスタートしてしまいがちですが、総務省の家計調査年報の高齢者・無職世帯の家計収支を見ても、年齢が上に行くにしたがって実支出は減っていきますし、高齢者世帯のうち勤労者世帯については黒字になっています。運用ありきではなく、まずは現状把握をするほうが大事だと考えます。

 最後に4点目ですが、こちらはほかの委員の方からも出ていました、資料1の10ページ目にある資産寿命の延伸の図です。これをみると、誤解を与えてしまうところもあると思います。運用すると必ず資産寿命が延びる、確定利回りのような誤解を与える部分もあります。野村委員もあくまでもイメージですとおっしゃっていましたが、見せ方については考えていく必要はあるのではないでしょうか。

 現状では退職一時金をもらうのは、必ずしも60代以降ではなく、50代でもらう方もいらっしゃいます。受け取る退職金の一部を投資に充てること自体はよいと思います。ただ、支出が収入よりも多くなる、要するに収入が公的年金や企業年金になる時点でのリスクの取り方についてはよくよく勘案する必要があると考えます。

 最後に、「資産寿命が尽きるから運用しよう」というのは、一歩間違えると脅し商法になりかねないところもあります。加えて、資産が尽きるから運用しようのいうメッセージでは、投資のイメージはよくならないと思います。必要なところにお金を回す、投資をするってどんなことなのか、株式を持つ意味は、といった根本的な理解が一切ないまま、単に資産が尽きるから投資をしようというメッセージを発するのは、ちょっと違うのではないかと感じます。そこは言い方も含めて、今後考えていく必要があるのではないでしょうか。以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。それではお隣の神戸委員、どうぞ。

【神戸委員】
 ありがとうございます。資料2についてですが、この心構えというのは生活者にとってのということでしょうから、金融庁さんらしくということを考えますと、それぞれについて金融機関やアドバイザーに対するメッセージを伴っているほうがいいのではないかと思います。2番目の「ライフスタイルの多様化により、個々のニーズは様々」に関しまして「金融機関等は個人の潜在的需要を把握」というメッセージが入っているように、ほかのものについても金融機関などに対して対応を求めるメッセージがあった方がいいのではないでしょうか。

 たとえば、1番目の「生涯にわたった計画的な資産運用・取り崩しの重要性の認識」や3番目の「『自助』の充実、支出等の再点検」ということに関しては、生活者に基礎的な金融経済リテラシーを持っていただく必要があるということで、高齢者の方を中心に社会人向けの教育機会の提供を、金融機関などに求めるということも考えられるでしょう。以前、金融庁さん主催の金融経済教育研究会で、生活者が最低限身に付けるべき金融リテラシーの4分野15項目というものが明示されました。今、それに基づいて金融広報中央委員会主催の金融経済教育推進会議で、その習得機会を学校教育、社会人教育それぞれについてどうすれば増やしていけるかということが議論されているわけなのですが、そのうち社会人向けに必要なリテラシー教育を、できれば金融機関さんにも行っていただきたいといったメッセージがあるといいと思います。それが商売につながっちゃうとまずいというご意見はもちろんあるとは思うのですが、企業に属さない方や高齢者の方向けの教育機会があまり多くない中で、リテラシー教育の機会を増やすことを金融機関さんなどにも考えていただくといいのではないかと思います。

 2番目の「ライフスタイル云々」については、これこそまさに市場ワーキングで議論してきた顧客本位の業務運営の本質とも考えられます。顧客本位の業務運営を確立するためには、お客さんのことをどれだけ理解しているか、知っているかということが最も重要だと私は思いますので、それにきちんと対応するために、キャッシュフローの分析サービスや、改善策の提案を金融機関に真剣に検討してもらいたいといったメッセージになるのかと思います。

 それから一番下の「認知・判断能力の低下は誰にでも起こり得る」ということについては、その兆候として、度重なる印鑑や通帳の紛失といったことが実際に発生していると伺っています。定期預金の満期時などに、通帳の再発行とか改印で簡単に解約に応じるといったこともあり得るそうです。印鑑や通帳の紛失が、判断能力の低下等が起こっているという兆候である可能性もあると思われますので、家族に確認する等の対応というのがあり得るのかなど、もちろん個人情報の問題もありますのでどこまで金融機関さんが対応可能なのか難しいとは思いますが、何らかのチェックが可能であれば、検討していただくべきではないかと思いました。

 いずれにしても、国民あるいは生活者にとっての心構えという形で出されるのであれば、それに対して金融機関等がこういう対応を行うべきだ、といったメッセージも入れて、最終的な資料を作っていただくとありがたいと思います。以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。それでは永沢委員。どうぞ。

【永沢委員】
 本日は遅れて参りまして申しわけありません。残念ながら駒村先生、成本先生、野村委員のお話を伺うことができなかったのですが、事前に資料を拝見いたしました。私は、資料1の整理表は大変よくできていると思っておりまして、後ほどこの整理表について意見を述べさせていただきたいと思います。

 そして資料2につきましては、これも大変よくできていると思うのですが、これは現役期に限定したもので、こちらの資料1と資料2とは対象の世代が異なるように思いました。二つを組み合わせて使っていくことが必要なのではないかと思いました。

 この後は感想ですけれども、他の委員からもありましたように、私も、人生100年なので足りなくなるというメッセージをあまりに強調されるのはいかがかと思います。資産の延伸という言葉について他の委員の方から、ひとり歩きが怖いというお話がありましたけれども、私も同感でして、これが強迫観念となり萎縮した行動が起き、逆の効果をうむのではないかが気になりました。言葉の使い方は気をつけなくてはいけないと私も感じております。

 引退世代にとっては、資料2で事務局が示されたようなことをするにはちょっと遅いかなと思います。自分もその世代に入りつつあるわけですが、そういう世代にとっては、日々の生活でお金とどうつき合っていくのかが重要な関心事になってくるわけで、冒頭で申し上げましたように、資料1の整理表は非常によくできていると思います。

 先ほど神戸委員からもお話がありましたように、金融広報中央委員会に設置されている金融経済教育推進会議が先日、大学生や卒業したての若い社会人向けに、大学の授業の一コマで、社会に出るにあたり最低限身につけて欲しい金融リテラシーの項目をコアテキストを開発し、どなたでも使っていただけるように金融広報中央委員会のホームページにアップいただきました。同様の取り組みを引退世代対象にやってみてはどうでしょうか。先ほど、高田委員も提案されていましたように、60歳という還暦を迎える年齢のあたりから、知っているつもりのお金について、その後の生活に置いて最低限知っておくべき知識やスキルを勉強できるようなコアプロダクトはあってもいいと思いました。そのときにこの資料1の2などは大変参考になると思います。それが第1点目でございます。

 それから2点目ですけれども、信頼できるアドバイザーがますます必要になるということが、これまでのWGでも指摘されております。先ほど鹿毛委員が、アドバイザーは組織であった方がいいのではないかというお話をされていましたが、私も同感です。人生長く生きますと、アドバイザーが個人の場合は同じように高齢になっていくわけで、最後まで伴走いただけるか不安があります。アドバイザーは個人でももちろんいいんですけれども、長生きの時代では、信頼できる組織に一緒に伴走してもらえるとありがたいと思いますし、顧客本位の業務運営を徹底いただきまして、銀行がこの辺の務めを果たせるようになることを期待したいと思います。

 それから3点目ですが、お金がないと、自分の人生の最後において人としての尊厳を保てるだろうかということはもちろん心配材料なのですけれども、できる限り最後まで自分の身の回りのことを自分でできることも人としての尊厳として大事なことのように思います。お金に関する意思決定や行動を支援していただけるということで、最低限のことは自分で自助でやっていけることも、これからの時代、重要な視点と思いました。

 昨日できたことができなくなるということは致し方ないことですが、そこで金融機関の方々にお願いしたいこととして、顧客の認識能力だとか判断能力の変化をチェックできるような技術も随分と進んできておるようですので、そうした技術を活用して、この顧客にこの商品を購入いただくことについて本当に問題はないのかを確認していただけるような体制整備をしていただきたいと思います。

 そうなると当然、この顧客に売ってはいけないという商品も出てくるわけですが、顧客が求めているのは儲けだけではございません。高齢者だから求めている商品・サービスもあるわけです。人は生きていくうえでお金を使うことは不可欠ですので、そういった日常の生活に必要なサービスを高齢者向けに提供いただき、負担のない範囲で広くどなたでも使えるような程度であれば、それは有料でもいいのではとも思います。そういったサービスの開発を金融行政としては支援いただき、必要な範囲で規制緩和も検討する必要があるだろうと思います。

 以上でございます。

【神田座長】
 ありがとうございました。では黒沼先生、どうぞ。

【黒沼委員】
 なかなかいい意見が出なくて札も上げられなかったのですけれども、感想めいたコメントだけ申し上げたいと思います。

 資料2の個人の心構えのうち、現役期あるいはリタイヤ期前後から持つべき心構えについては、これはそのとおりでありますし、それを実行に移せるようなことだと思います。一番難しいのは高齢期の心構えでして、特に認知能力・判断能力の喪失・低下に備えてどういう心構えをすべきかということだろうと思います。

 その点が資料1に分析されていると思うのですけれども、その対応策のうち取引のシンプル化とか、使い過ぎ防止、それから「見える化」しておくというのは比較的やりやすいです。しかも備えてやっておくことができると思います。

 それに対して重要な契約については周囲に頼るという対応策、それからあらかじめ決めておくという対応策は、これはご報告のときにもご指摘があったのですが非常に実行することが難しいので、かなり工夫が必要だろうと思います。

 認知能力が低下してきていますから、あらかじめ周囲に頼るということは心構えとして持っていても、いざそのときに頼ることができるのか、あるいはまた頼っていろいろな制度を利用したとしても、本人の意思が変わればそれを撤回することもできるわけですから、それを誰がどのように判断を代替するかというのは非常に難しい問題だと思います。

 またあらかじめ決めておくということも、例えば信託を利用して目的を決めて、それ以外には使えないようにしておくことはできますけれども、本人の意思が、まだ意思能力があって、それを知ってこれはけしからん、使い道が限定されているのはけしからんからやめるといったときに、法的に言うとそれはもう解約できるとせざるを得ないのではないか。

 そのときにどこまで後見的に判断に介入するかというのは法的には大問題でして、ちょっと金融商品の内容を変えたぐらいでは対応できない問題なのではないかと思います。金融機関側の対応についてはこれからやっていくということですけれども、両方あわせて鹿毛委員が言われたように、個人の問題に国がどのくらい介入すべきかあるいは介入したほうがいいのではないかということが問われており、介入すべきではない、介入したほうがいい両方議論はあると思いますけれども、慎重に議論していくべきだと思いました。

【神田座長】
 ありがとうございました。委員全員の方からご発言いただきました。あと、駒村先生それから成本先生、野村委員から感想なりご意見があればぜひと思いますが、駒村先生どうぞ。

【駒村委員】
 どうもありがとうございます。報告について、大変多くのコメントをいただきまして大変勉強になりました。

 私自身の問題意識としては今、委員何人かからもお話があったような公的な社会保障の守備範囲が今後かなり厳しい状態になってくるという意識である。これは現在年金をもらっている人、これからリタイヤする人も含めて、かなり厳しいものになるだろうと。

 これは例えば年金について見れば、マクロ経済スライドはリタイヤした人にも、これからリタイヤする人にも全員に対して対賃金上昇率の比でおいて、2割ぐらいは下がっていくだろうということが想定されています。これが効いてこなかったのはデフレがかなりの期間続いたため、マクロ経済スライドが発動されなかった。しかし、この間の改革でキャリーオーバーが導入されましたので、デフレ分の期間もずれるだけで、必ず年金給付水準を必ず下げるということになってくる。加えて医療や介護の自己負担、保険料負担も上がってくるということになってきます。

 そう考えると、やはり社会保障のほうから見ても、自助に期待する部分はかなり高まってくるというのは間違いないと思います。もちろんこれは世代によって自助に対しての期待できる部分というのはもちろん違っていて、若ければこれはもちろん私的年金のほうで対応していただきたいということになる。高齢期になるともちろん支出を見直すという部分もあるかとは思いますけれども、支出の出方も医療、介護費で増え、年金自体が長期的には下がって、今もらっている年金額が下がっていってしまうということも考えておかなければいけない。

 特に医療・介護という新しい需要が75歳以降になると大きく増えるということも考えると、節約だけでは何とかできるという部分も限界がある。運用の話をもう一つの鍵として、日々の金融資産の管理とともに運用に関しても理解してほしいと意図です。

 ただもちろんそこで考えなければいけないのは、認知機能の低下です。全ての世代が自分も将来こうなるんだということを意識しておいていただきたいなということで、今日資料をつくらせていただいたと思います。

 ただ、この資産寿命の話ですけれども、これは「今の時点で何歳の人」にこういうメッセージを出すのかということは確かに悩ましい問題だと思いますし、資産水準やリテラシーによってこれをちゃんと解釈できるのかという問題はあるだろうと思います。そういうことも含めて資料のほうでは多様な選択肢が、いろいろな金融資産の運用の選択肢があるということを11ページのほうで示しており、それこそトンチン年金とかもあるということで、提案させていただいたということであります。

 お話を聞いていると日常の金融サービスのほうの支援に関しては、同感していただける方も多かったと思います。赤いほうについては赤い金融資産寿命の延伸に関しては、またいろいろ工夫しなければいけないし、当然両方とも金融機関のほうの対応、同時に先ほどもお話ありました国の制度の整備も待たなきゃいけない部分もこれを完成させるためにあるかと思いますけれども、現時点で使えそうなものについては、提出した手引きのほうでパーツとして活用していただきたいなと思います。よろしくお願いいたします。

【神田座長】
 ありがとうございました。成本先生、もし何かあればお願いいたします。

【成本参考人】
 いろいろ貴重な意見をいただきまして大変勉強になりました。幾つかコメントしたいなと思った意見がございまして、1つは私自身も前回提案させていただいた異業種の連携による支援ということですけれども、そういうコンソーシアムみたいなものがあって、そういった異業種の企業の連合で支えるというようなイメージというのは私もすごく持っておりまして、そういったことを促進するための制度ということも先ほど委員のほうから言及がありましたけれども、個人的には1つは個人情報をどう異業種間で共有するかということが、私自身も地域医療をやっていまして私たちが持っている医療の情報と、民間企業の方が持っていらっしゃる情報というのを連携するとすごく支えるという意味ではいいのだろうなと思うのですけれども、なかなかそこに壁があるということがありますので、そういった情報共有をどうしていくかというのが1つポイントかなと日々感じております。

 あとは利益相反の問題を克服しつつサポートを提供するということになるのだと思うのですけれども、そういったところをどうコントロールするかということで中立的な機関が1つコントロールタワーになるという考え方もあると思うんですけれども、もう1つは互いに監視し合うというか、ブロックチェーンのようなもので分散してかかわっている支援の機関が互いに監視し合うような仕組みというのを提案されている方もおられるかと思うんですけれども、そういったことも1つ方法かなと思ってみております。

 とにかくそういうコンソーシアム、プラットフォームのようなものが、いろいろなチャレンジが出てくるような環境整備というか、そういうのをしていただけるとありがたいなと思います。

 それからもう1つは、リスクを取りながら家族に多くの資産を残したい方であるとか、投資を楽しみたい方という話がありました。私の患者さんでも確かにインターネット取引をすごく楽しんでおられる方がおられて、途中で認知症になって家族の方がやきもきしたというようなケースがありましたが、結果的にもうかっていたのでよかったのですけれども、そういう方ってやっぱり一定割合おられて、そういう方にはどんどんというか楽しんでいただいたらいいと思うんですけれども、ただ、やっぱりそういう方が認知症になったときに、どうリスクヘッジするかというか、そういう投資家の方をどう保護するかということもあわせて考えていただけると、そういうリスクを取れる人、楽しみたい人というのが安心して投資を継続できるということにつながるんじゃないかなと思いますので、そういう方への対応ということも1つ考えていただけるといいのかなと思います。

 それからあともう1点、途中で自分の能力低下に気づくために、一斉に認知機能の検査みたいなのをしたらどうかというアイデアもありましたけれども、これは運転のほうで一足先にやられているんですね。75歳以上で運転免許更新のときに皆さん検査を受けるようになっていて、現場にいる者として一定割合効果を上げているとは思うのですけれども、やはり自分はそんなに能力低下していないって検査で引っかかっても主張される方がおられまして、私の外来はかなりもう運転はやめられたらどうですか、いや、やめないと、かなり押し問答で結構時間を費やしているんですけれども、そういったことが起き得るということも想定しながら、でも確かに一定割合危険な運転をされる方に退場していただくということについては、役立っている側面もあるかと思いますので、そういう非常に超高齢化社会を迎えている日本の中で、そういった全員に認知機能検査をするというようなこと、その公的な形でそういう対応をすることの是非もあるとは思うんですけれども、一方でメリットもあるかと思いますので、その辺は十分な議論が必要だとは思いますけれども、1つの選択肢としては考え得るのかなと思っております。

 以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。野村委員、どうぞ。

【野村委員】
 いろいろなご意見どうもありがとうございました。資産寿命の延伸につきましては何人かの方々からご指摘がありましたとおり、資料1のほうでは65歳以降をターゲットという形で話を始めさせていただいておりますけれども、もしかするともうちょっと早めにスタートするというような考え方があってもいいのかなという印象を受けたところでございます。

 また何人かの方に言及いただきました10ページの絵ですが、随分シンプルにしたというのは全くそのとおりでございますし、またいわゆる下振れリスク、下方リスクが大事であるということには全くもって私もそのとおりだと思います。重要でございます。

 ただ一方で、この類のものは凝れば凝るほど難しくなります。本日のこの資料の目的は何だったかというと、凝ったものには付いてこられないという方たちに対してもいかに、というのが作成する際の入り口でございましたので、そこはぜひご理解いただければというのと同時に、凝って難しくなって、難しいので結局見せないほうがいいんじゃないかというのは、ちょっと違うんだろうなということも最近よく思うところでございます。どなたかからご指摘がありましたとおり、また今の駒村先生のご指摘もまさにそうなんですけれども、恐らく今まで以上に、より多くの方々が一定程度の分散投資を含むような資産運用といったようなことを、我がこととしてまずは見てみるところから始めていただく必要があるわけです。まずは見てみないと手掛けるかどうかもございませんし、知らないことは全く何も起こりませんので、まずはそこが大事だというところでございます。その上で実際にご自身にとって適したものかどうかといった、より踏み込んだ議論に入る、まずはその入り口のところが今日のミッションと思っております。そのあたりも含めて今後いろいろと事務局におかれて、とりまとめ等々、議論を踏まえて行うということがあると思いますけれども、取り組んでいっていただけるといいのかなという印象でございました。

 以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。一通り皆様方からご発言をいただきました。さらに追加でのもしご発言があればと思いますけれども、いかがでしょうか。

【高田委員】
 ちょっと簡単にとは思いますが、私先ほど池尾先生がご指摘されたマクロ的な観点というのは実は相当重要なのではないかなと思っています。というのは人生100年時代であるとか、高齢化になればというような議論が進めば進むほど多分貯蓄が進んでしまいます。そういう意味では、みんながプルーデントになればなるほど、一方でまだ高齢化が進んでいますので、そうすると先ほどの野村委員のご意見のあった、例えば10ページのペーパーでもあるのですけれども、例えばもっと下方リスクがあるではないかと皆が思えば思うほど、もちろんもっと高齢化にということもあるわけなのですけれども、となればなるほどリスクプレミアムが増してしまうということになりますので、となりますとますます貯蓄が進んでしまうというような状況になるのです。

 それからご議論の中で例えば投資ありきではないというようなお話があって、それも非常にごもっともなのですけれども、一方で、そういうみんなが貯蓄をしてしかもそういう状況の中で投資をしないということになってしまいますと、これはますます全体の活動低下にしてしまう、経済学的な理論で言いますと自然利子率がどんどん下がるとか、要は潜在成長率が下がってしまうような状況にもなる。

 私も昨年プレゼンの中でも使わせていただいたのですけれども、2035年になりますと認知症の方が例えば有価証券、ここでは株・投信になるのですが、15%ぐらいを保有してしまうというような状況にもなる中で、いかにお金を動かすかという観点も同時にしておきませんと、実はしかも高齢化が進むという、しかもそういう中で金融当局のほうできわめて低金利策をとるということになりますと、先ほど野村委員の中の議論の中にもあるのですけれども、金利が低ければ低いほどこれは貯めなきゃいけないという話になりますので、いわゆるプロシクリカル性が働いてしまいまして、よりまた運用しないで貯蓄を増やしてしまう悪循環に陥ります。

 これがますます低金利を生んでしまうような、ある面で言うと悪循環といいましょうか、プロシクリカル性と言いましょうか、そういう現象が生まれてしまうということもありますので、こうした状況の中で先ほど池尾先生のほうからもお話がありましたように、いかにリスクをシェアしてみんなが単に貯蓄だけではなくて対応できるようなそういう金融商品をつくるか、もしくは公的なところを使いながらこういうようなそれはあまりモラルハザードになってしまいますと問題ではあるのですけれども、そこのところのバランスをどうとっていくのか。またなかなか個人ができないであるとすればそういう資金というものを公的なところがまとめて運用するような仕組みみたいな、もしくはリスク性の資産にどう振り向けていくかというようなマクロ的な観点から対処していきませんと、この高齢化が進む状況の中でますます貯蓄のわなに陥ってしまう。それに低金利策というものが加わりますと一層拍車がかかってしまうような状況になりますので、そういう金融政策の議論とそれからマクロ政策的な議論、特に高齢化といったような状況の中でより密接にからいます。従って、従来にはない発想というもので対応する必要もあるのではないかなと思います。この審議会の議論はとどまらないのかもしれませんけれども、国全体としては非常に重要な議論ではないかなと思っております。

 以上です。

【神田座長】
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

 どうぞ成本先生。

【成本参考人】
 今の貯蓄に回ってしまうというお話ですけれども、私はもう本当に日々診ている患者さん、高齢者の患者さんからしか言えないことですけれども、やっぱり高齢期って非常に不安の多い時期で、貯めたお金を取り崩していくことの不安ってすごく感じています。

 これまではやっぱり家族の構造がしっかりしていて、お金がなくなっても息子、娘が支援してくれて支えてくれるというようなそんな社会だったと思いますし、海外のお話とかを聞いていても、タイの人なんかも何で高齢者がお金を貯めておかないといけないのかわかりませんみたいなことを、勉強に来ていたドクターから聞いたりするんですけれども、やっぱり今の日本自分で何とか自助しないといけない、だからお金を貯めとかないといけないけど、やっぱりそれを取り崩しながらいつまで生きるかわからない人生を生きていかないといけないという非常に不安があると思います。

 ですので、貯蓄に回ってしまうというところを解決する1つの手段としては、取り崩していくことへの不安感、なくなってしまうことへの不安感みたいなことをヘッジするというか、先ほどいろいろご提案ありましたけれども、そういう不安への対応ができるような商品であったりとか、仕組みであったりとか、そういったところが非常に重要なんじゃないかなと思います。

 というのは、やっぱりもう全然問題ない資産を持っていらっしゃる方でも不安を抱えていらっしゃるので、そこへの対処というのが個人的には非常に重要なのではないかなと感じております。

【神田座長】
 ありがとうございました。竹川委員、どうぞ。

【竹川委員】
 駒村先生と成本先生にご質問ですが、高齢者のリスク管理を考えたときに対面であれば比較的わかりやすい部分もあると思いますが、最近は高齢者の方でもネットを使った取引や株式投資をする方も増えてきています。ネットを通した管理や運用を考えたときに、例えば、認知症などに対して、高齢者の方、金融機関それぞれがどのような対応ができるのかをを教えていただけますでしょうか。

【成本参考人】
 それは本当に先ほど申し上げましたように患者さんで経験しておりまして、インターネット取引を個人的にされていて、認知症になっていて、やっぱりそういう方ってご家族の方に自分がどんな取引をしているか知られたくないということで、やっぱり秘密にされている方が多いと思います。

 そうなったときにどうするかというのはやっぱり金融機関の方と個人のお客さんとの1対1のところでどうリスクをヘッジしていくかということになると思いますので、やはり通常でもクレジットカードなんかでも私たちは全然違う地域で大きな買い物とかをしているとそれにストップがかかったりとか、通知が来るような仕組みはあると思います。急に例えば太平洋のどこかの島の空港で買い物をしているとかってなったら止めてくれたりしていると思うのですけれども、それの延長線上のような仕組みというのがあるとよいのかなと思います。

 今多分インターネットにログインして、ちゃんと取引できているんだからもうそこに関しては別に能力の評価をする必要はないというようなそんな捉え方なのかなと想像するんですが、決してそうではなくて、それはログインのパスワードとかどこかに書いておけば記憶が障害されていてもログインできますので、何かそこの取引の動態というか、そのあたりをきちんと見て必要なときはストップするというようなそういう仕組みというのはある程度必要なのではないかなと個人的に思っております。

【神田座長】
 ありがとうございました。駒村先生、どうでしょうか。

【駒村委員】
 ネット取引の現場のことについてはあまりつまびらかでないですし、研究としてもちょっとはっきりその部分はわかっていませんので、今の成本先生の意見でよろしいかと存じます。

【神田座長】
 ありがとうございました。そうしますと大体よろしいでしょうか。

 それでは今日はこのあたりとさせていただきたいと思います。大変多彩なご意見をいただきまして、また貴重なご指摘、重要なご指摘を多数お出しいただきましてありがとうございました。ちょっとこのワーキングも前途多難という感じがしますけれども、次回以降もそういう意味では2つの柱というか、本日ご議論いただきました「高齢社会における資産の形成管理の心構え」と、それから「高齢社会における金融機関の考えられる対応」、これを中心に高齢社会における金融サービスのあり方等について議論を深めてまいりたいと思います。

 具体的な日程等につきましては後日事務局からご案内させていただきます。

 それでは以上をもちまして本日のワーキング・グループを終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。


―― 了 ――










 

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