金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第25回)議事録

 

1.日時:

令和元年10月23日(水)10時00分~12時00分

2.場所:

中央合同庁舎第7号館13階 金融庁共用第一特別会議室




【神田座長】
 おはようございます。それでは、定刻でございますので、始めさせていただきます。市場ワーキング・グループですけれども、第25回目の会合を開催させていただきます。皆様方には、大変お忙しいところを、お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
 
 皆様方、ご案内のとおり、先般開催されました金融審議会の総会におきまして、当ワーキング・グループの今後の進め方について、ご了解をいただいたところでございます。そこで、前回のワーキングから、委員の皆様方の異動もなしということで、これまでと同じメンバーによって、当ワーキング・グループを今後運営させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 
 僣越ですが、引き続き、座長を務めさせていただきます学習院大学の神田でございます。改めまして、よろしくお願いいたします。
 
 それで、前回のこのワーキング・グループの会合は6月に開催いたしましたが、そのとき以降、事務局で人事異動がございましたので、今日は、まず初めに、事務局を代表してと申しますか、中島企画市場局長から、ご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
【中島企画市場局長】
 7月に企画市場局長に着任いたしました中島でございます。どうぞよろしくお願いいたします。座ってお話しさせていただきます。
 
 ご案内のとおり、金融審議会市場ワーキング・グループにおきましては、高齢社会の金融サービスはどうあるべきか、個人において、人生百年時代に備えて、どのような資産形成及び管理を行っていくべきかといった視点で、昨年9月以降、委員の皆様に精力的にご議論いただき、本年6月3日に報告書が取りまとめられ、公表されたところでございます。報告書では、人生百年時代においては、リタイア後の人生が長期化することから、資産寿命を延ばす行動が必要になってくるという認識のもと、個々人の資産形成及び管理の取り組み、それに対応した金融サービスのあり方、行政機関などによる環境整備といった内容が記載されております。報告書をきっかけに、金融サービスの利用者である個々人及び金融サービス提供者を初め、幅広い関係者の意識が高まり、具体的な行動につながっていくことを期待したものでございましたが、この報告書においては、家計調査における高齢者世帯の平均的な収入と支出の差を比較して、あたかも公的年金だけでは生活費として月5万円足らないかのように、また、老後30年で2,000万円が不足するかのように述べており、世間に著しい誤解や不安を与え、これまでの政府の政策スタンスとも異なることから、6月11日の大臣閣議後記者会見において、麻生大臣より、担当大臣として、正式な報告書としては受け取らないことを決定した旨の発言があったところでございます。

 このような経緯を踏まえ、本報告書は、9月25日に開催した金融審議会総会において、議題とはいたしませんでした。審議会の議論をサポートする事務方として、配慮を欠いた対応により、今般、このような事態を招いたことを反省しており、深くおわび申し上げます。
 
 一方で、家計の安定的な資産形成の実現に向けて総合的に環境を整備していくことは、引き続き、重要な課題であります。市場ワーキング・グループでは、3年前、2016年12月に、主に投資信託等の販売を行う金融機関を対象として、顧客本位の業務運営の原則を策定しましたが、必ずしも営業現場などへの浸透は十分ではないと考えております。このため、これまでの進捗を検証しつつ、顧客本位の業務運営について、制度対応の適否も含めて、新たに検討を行うべく、市場ワーキング・グループを再開することとなりました。
 
 皆様におかれましては、引き続き、率直かつ熱心なご議論を期待しておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、今、中島局長からご発言がございましたように、この市場ワーキング・グループにおいては、今後、顧客本位の業務運営のあり方をテーマとして、審議を進めさせていただきたいと思います。
 
 冒頭に申し上げましたとおり、この市場ワーキング・グループにおきましては、委員の皆様方に異動はございません。そこで、時間の都合上、お手元にあります名簿をご参照いただきまして、ご紹介にかえさせていただきます。なお、前回までと同じように、座席はランダムにさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 
 次に、今回の会合に参考人としてご参加いただく方を、事務局から、ご紹介をお願いいたします。
 
【太田原市場課長】
 ご紹介を申し上げます。
 
 委員の皆様から見て左側にお座りいただいております国民生活センター相談情報部相談第2課、福井課長でございます。
 
【福井参考人】
 福井でございます。よろしくお願いいたします。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 
 次に、しばらく間があったものですから、会議の運営について、幾つか、ご承認をいただきたいと存じます。
 
 前回までと同様ということを考えておりますが、当ワーキング・グループの会議は、原則として公開とさせていただき、議事録も公表させていただければと思います。したがいまして、皆様方には、公表、公開を前提とした、ご意見、ご発言をいただければありがたく存じます。
 
 また、私が当ワーキング・グループに出席できない場合の座長代理につきましては、大変恐縮ですが、私にご一任いただき、その都度、ご指名をさせていただくということにさせていただければありがたく存じます。
 
 以上のような方針で進めさせていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
 
(「異議なし」の声あり)
  
【神田座長】
 どうもありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 
 では、本日の議事に移りたいと思います。
 
 本日の議事でございますが、まず最初に、事務局から、当ワーキング・グループで今後議論していくテーマについて説明をしていただきます。
 
 その後、同じく事務局から、現状把握という趣旨で、顧客本位の業務運営の取り組みのこれまでの振り返りと課題について、15分程度、説明をしていただきます。
 
 それに続きまして、全国銀行協会、日本証券業協会、生命保険協会から、顧客本位の業務運営の取り組み状況について、それぞれ5分程度でご報告をいただき、その後、国民生活センターから、センターに届いている金融に関する報告事例について、10分程度、ご報告をいただきます。
 
 それが全部済んだ後、皆様方から、ご意見等をいただきたいと思います。
 
 なお、今回から、スクリーンを3台設置しておりますが、これはより多くの委員の皆様方にご発言をいただく機会を確保する観点から、説明の方、それから、その後の委員の皆様方のご発言が一定時間を過ぎますと、残り時間の目安がスクリーンに映し出されるようになっているそうです。あくまで、ご発言の際の参考にしていただく趣旨だそうでございます。このワーキング・グループは、委員の先生方も非常に活発に発言いただいて、非常にありがたいことでございますけれども、以前は2時間半とさせていただき、途中で5分の休憩とかも試みたのですけれども、原則2時間で終えればそれにこしたことはないということで、例外をお願いする場合もあり得るかとは思いますけれども、新しい試みとして、事務局でお考えいただいたところでございます。
 
 それでは、前置きが長くなって恐縮でしたけれども、早速、事務局の太田原課長から、今後の市場ワーキング・グループについてご議論いただきたいポイントについての説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
【太田原市場課長】
 市場課長の太田原でございます。改めまして、よろしくお願いいたします。座って説明させていただきます。
 
 資料1をご覧ください。
 
 顧客本位の業務運営について、今後、市場ワーキング・グループにおいてご議論いただきたいポイントとして、主に3点、記載してございます。
 
 まず、金融機関における「顧客本位の業務運営」の浸透・定着状況や、顧客の認知度の現状についてどう評価するか。
 
 金融機関の対応(経営陣の取り組みや、営業現場での対応等)はどのように変わってきているか。
 
 顧客の資産形成・管理に資する商品販売や顧客の資産残高の増加につながっているか。
 
 顧客のニーズや利益に適わない不適切な販売事例は抑制されているか。
 
 金融機関の取り組みの「見える化」は顧客に浸透し、金融機関の選別につながっているかなどでございます。
 
 次に、「顧客本位の業務運営」の更なる定着に向けて、行政として、今後どのような対応が考えられるか。
 
 これまでの「プリンシプルベース・アプローチ」は十分に効果的か、「プリンシプルベース・アプローチ」における更なる対応は考えられるか(「原則」の見直し、モニタリングの改善等)が考えられます。
 
 現行の規制・監督の枠組みは十分に機能しているか、法令・執行面での改善は考えられるか。参考として、海外の規制動向、アメリカのレギュレーション・ベスト・インタレストの動きなどがございます。
 
 最後に、その他、「顧客本位の業務運営」を促進する環境を整備するため、行政や金融機関はどのように対応していくべきか。
 
 顧客が金融サービスを適切に選択できる環境整備に向けて、どのような取り組みが求められるか(顧客の側に立ったアドバイザーの充実、金融・デジタルリテラシーの向上、NISA等の整備等)がございます。
 
 そのほか、高齢者など認知・判断能力の低下した顧客のニーズに対応できているかなどがございます。
 
 私からは以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは続きまして、事務局の森田総合政策局長から、顧客本位の業務運営の取り組みのこれまでの振り返りと課題についてのご説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
【森田総合政策局長】
 総合政策局長の森田でございます。日ごろからご指導いただきまして、ありがとうございます。お手元の事務局説明資料に沿って、ご説明をさせていただければと思います。
 
 1枚おめくりいただきますと目次がございまして、その次、1ページに総括表がございます。ご案内のとおり、2017年の3月に顧客本位の業務運営に関する原則を公表させていただきまして、翌年の6月に、共通KPIを公表させていただいたということでございます。
 
 その下にございますけれども、金融機関の取り組みを比較可能とすべく「見える化」を進めまして、国民によりよい金融機関を選択して取引をしてもらう。それを受けて、いい金融機関が選ばれ、そうでないところは選ばれなくなりますので、金融機関に顧客本位の良質な金融商品とかサービスの提供を競い合っていただくということで、好循環のサイクルを作れないかと考えているところでございます。
 
 それに向けまして、金融庁の取り組みといたしましては、1番目は、金融機関の取り組みの「見える化」を促進するということ、2番目は、行政として金融機関と対話をするということ、3番目は、顧客目線でどのようにこの施策が刺さっているのかについて実態把握をするということをさせていただく、この3つの柱で進めてきているところでございますけれども、一言で総括をさせていただきますと、原則公表からほぼ2年が経ったわけでございますけれども、それぞれの取り組みにおいて課題が見られまして、国民や金融機関への浸透や定着は、まだ道半ばではないかと考えているということでございます。
 
 1枚おめくりいただきますと、まず、「見える化」の促進の話でございますけれども、(1)、(2)は皆様ご案内の話が多いと思いますので、次の3ページ、(3)に進ませていただければと思います。左下に棒グラフがございます。これが原則を採択している事業者数及び自主的KPI、共通KPIを公表している事業者数でございますけれども、それぞれ1,679、668、281と、順調に増えてきているところでございます。
 
 取組方針に加えまして、具体的な施策とかKPIを時系列で公表して定期的に見直しを図っているような好事例も見られます一方で、取組方針については、「原則」の文言を若干変えた程度のものを公表するなど、「原則」の趣旨をみずから咀嚼し、具体的に実践するというスタンスが欠如しているような事例も見られております。また、KPIを未公表の事業者も多くて、「原則」採択が目的化している懸念も見られるところでございます。
 
 次の4ページでございますけれども、こういった中で、第2の柱でございます金融機関との対話を進めてきているところでございます。この結果、我々が感じていることは、役員や本部は取り組む姿勢を強めているものの、投資信託等の販売会社間での深度にばらつきがあり、また、現場の営業店や個人ベースでも、区々な状況が見られたということでございます。
 
 具体的な取組事例を下に書いてございますけれども、例えば④のコンサルティングの充実のところでは、提案プロセスにロボアドバイザーを導入しまして、販売員間の提案水準のばらつきを小さくしているというような事例もありましたけれども、他方で、販売員の知識やスキルに格差がありまして、顧客の投資目的や資産構成等を勘案した分散投資の提案を行う動きが徹底されていないとか、その下の⑤の顧客への情報提供の充実でございますけれども、類似商品との比較情報を一覧化したり、貯蓄性保険の手数料を取扱商品一覧で比較開示をしているといったような例は、非常に限定的であったということでございます。
 
 さらに、定量面のモニタリングについては、その総括が次の5ページに書いてございますけれども、一言で言いますと、成果が窺われる事例と、あまり成果が見られていない事例が混在しております。それぞれの例については、グラフで見ていただいたほうが分かりやすいと思いますので、6ページにお進みください。
 
 6ページは、投資信託の平均保有期間が書いてございます。下のグラフでご覧いただければお分かりになると思いますけれども、平均保有期間は各業態とも18年度には長期化しておりまして、回転売買に依存する営業姿勢に改善の兆しが見られていると考えております。
 
 次の7ページでございますけれども、こちらの棒グラフは積立投資信託を行っている顧客数の割合を示したもので、これも主要行、地域銀行ともに右肩上がりで増えてきておりまして、積立投資手法が定着しつつあることが窺われる結果となってございます。
 
 次の8ページでございますけれども、こちらは投資信託の販売手数料の料率を見たものでございます。一番左が主要行、真ん中が地域銀行、一番右が大手証券等となっておりますけれども、主要行等でおおむね横ばい、地域銀行では緩やかですけれども低下傾向、他方で、大手証券等につきましては、高水準で推移をしているということでございます。ただ、これは売っている商品の質が違うのではないかという話は、当然あろうかと思っております。
 
 次の9ページは、投資信託の販売額・預かり残高、保有顧客数の推移を見たものでございます。一番下の左のグラフが販売額でございますけれども、18年度は、総じて低下傾向にあったということでございます。預かり残高は、ネット系証券は増加しておりますけれども、それ以外の業態は伸び悩みをしているということでございます。顧客数につきましても、ネット系証券は大きく伸びておりますけれども、他の業態は伸び悩んでいるような状況になっているところでございます。
 
 次が月次の販売額を見たものでございます。10ページをお開きください。棒グラフが書いてございまして、点線で3、6、9、12と、いわゆる四半期の締めの月に丸を打っているところでございますけれども、リスク性金融商品の月次の販売額を見ますと、主要行、地域銀行ともに、四半期末ごとに伸びているということでございます。また、後でご紹介させていただきますけれども、顧客意識調査によりますと、お願い営業とか乗換販売を経験した投資経験者が、まだそれぞれ2割存在するということでございまして、営業現場では、依然として、一定程度、プッシュ型営業が行われていることが窺われるのではないかと考えております。
 
 次のページをお開きいただきますと、外貨建て一時払い保険の販売額と残高の推移が載ってございます。先ほど、投資信託の販売額が18年度は総じて減少傾向にあったと申し上げましたけれども、替わって伸びているのが、こちらの外貨建て一時払い保険であります。この商品につきましては、中長期的な為替リスクを内包しており、元本割れリスクがありますので、顧客に対し、販売時、販売後の十分な情報提供が欠かせない商品であると考えております。従いまして、本来の顧客ニーズに見合った販売になっているかといった検証や、外貨建債券等の類似商品と比較を行うことによりまして、商品の特性をわかりやすく説明する、販売後の顧客の運用損益等の情報開示もしっかりと充実するといったことが求められると考えているところでございます。
 
 12ページをお開きください。銀行は、自行の顧客をグループ証券会社に紹介しましたり、または自身で金融商品仲介を行っているところもございます。また、保険代理店として保険を販売しているところもございます。3メガバンクグループの銀行におきましては、こういった仲介・紹介販売の販売額は大体6割、代理店販売につきましては2割を占めるという状況でございます。地域銀行におきましては、それぞれ3割を占めるという状況でございます。
 
 販売手数料を見ますと、代理店販売とか仲介・紹介販売が自行販売よりも高い傾向にございます。
 
 従いまして、銀証連携を強化しつつ、グループ全体で顧客本位の業務運営を遂行するためには、紹介をした個々の顧客に対しまして、目先の提案商品のみならず、例えば、顧客に最善のポートフォリオを担当者間で擦り合わせた上で提案を行うといったような、一貫した方針に基づいた提案が求められているのではないかと考えております。
 
 以上が金融機関との対話の結果、判明したものでございます。
 
 最後に、3つ目の柱でございます顧客評価の実態把握について、ご説明をさせていただければと考えております。下の表にございますように、1つは全国の20歳以上の個人を対象といたしましたインターネット調査、そして、インターネットでのアンケートに馴染みがないような60歳以上の個人を対象といたしました郵送による調査を行わせていただきました。その結果をご紹介させていただければと思います。
 
 14ページにお進みください。まず、取組方針とかKPIについて、「知っている」、「聞いたことがある」といった顧客は全体の3割程度と、一定数存在しております。
 
 また、4割が取組方針やKPIの公表によりまして、「顧客本位の業務運営」に努めている金融機関を選びやすくなると回答しており、取り組みに有用性があるということは相応に確認できたと考えております。
 
 また、郵送調査の回答者の傾向といたしましては、こうした認知度が1割程度低くなっておりまして、これらの情報を金融機関の担当者などから得ている割合が高いという結果になってございます。
 
 次に、15ページをお開きください。顧客本位の業務運営に取り組む金融機関を選ぶ場合に、金融機関のどのような情報を比較して決めたいと思いますかという質問をしてみました。その結果、比較したい情報の最上位には、金融庁が販売会社に公表を促している共通KPIに類する項目であります「金融商品保有顧客全体の損益状況」や「預り残高上位商品のリスク・コスト・リターン」といったものが並ぶ一方で、販売会社が自主的に公表しているKPIに多く採用されています商品のラインナップ数やセミナーの回数といったものは、顧客の関心度が低い結果になっております。
 
 また、郵送調査の回答者の傾向といたしましては、金融機関の担当者の知識や説明力、接客態度といった担当者の対応を重視するという傾向が見られているところでございます。
 
 次に、16ページをお開きください。顧客にメインで利用する金融機関を変えたことがありますかと聞きましたところ、7割が変えたことはないと答えておりまして、また、変えた人に変えた理由は何かと聞きましたところ、顧客本位の取り組み方針とか共通KPIを見て変えましたという回答は少なく、むしろ、より手数料の費用が安い金融機関があったからというような、コストに着目をして変えたという回答が多くなっております。
 
 また、郵送調査の回答者の傾向といたしましては、メインで利用する金融機関を変更したことがある人の割合が低いということ、また、変えた理由としましては、担当者の言うとおり商品を購入したら損をしたから、担当者が頻繁に代わってしまうからといった担当者の対応に関するものが多いという結果になってございます。
 
 次に、17ページをお開きください。金融機関の対応がこの二、三年の取り組みの結果良くなったかと聞きましたところ、金融機関の対応が良くなったと感じている顧客は、下のグラフで、「とても良くなった」、「感じたことはあるけれども、まだ改善の余地がある」というこの2つを合わせまして、大体2割程度ということでございます。
 
 不満な点は、業績重視の商品提案をしてくる、商品説明とか商品知識が不足しているなど、担当者の対応に関する事項が多かったということでございます。
 
 18ページをお開きください。これはNPS(顧客推奨度)について調べたものでございます。左下の四角に書いてございますけれども、「あなたは金融機関の担当者を友人や知人にどの程度勧めるか」という質問をして、これを指標化したものでございますけれども、この結果を見ますと、平均で▲56と非常に低位ということでございまして、これは中間報告の結果と、ほぼ同様の傾向ございました。
 
 次に、19ページをお開きください。NPSとお願い営業や乗換販売の関係を見ましたところ、NPSが高くて販売員に信頼を寄せている人たちほど、お願い営業や乗換販売を経験しているという結果が出ております。
 
 20ページ、21ページをお開きください。これまでのまとめでございまして、重複がございますけれども、まず、見える化については、形式的な策定とか取り組みの事業者が多くて、経営理念への取り入れとか営業現場への浸透が行われていないおそれがあるとか、対話で判明したことは、販売員の知識・スキルに格差があるのではないかとか、投信が減っているけれども、外貨建て保険の販売が増えているといったことがございまして、これが結果として、販売手数料の高い商品とか業態へシフトが起きている可能性があるということでございます。
 
 顧客評価も、今ご覧いただきましたとおり、取り組みの認知度というのは3割程度ということで、まだ認知度が高いとは言えないということでございます。
 
 また、KPIや取組方針をもとに、金融機関を比較・選別しているといった動きには繋がっていないというようなことが窺われます。
 
 さらに、金融機関の取り組みが良くなったと感じている顧客は全体の2割で、販売担当者の対応に不満を持つ人が多いということでございます。
 
 こうした中で、金融庁として、今年、どのようなモニタリングをするのかをまとめたのが21ページでございまして、1点目は、「見える化」を促進していくために、引き続き、こうした取り組みの更なる普及、浸透を目指していくということでございます。
 
 2点目といたしましては、金融機関に対しまして、営業現場における顧客提案の実態や本部における管理状況についてモニタリングをしていきたいと考えており、その際には、外貨建て保険の販売状況等についても着目をしていきたいと考えております。
 
 3点目でございますけれども、長期分散投資を中心とした良質なアドバイスができる担い手の充実に向けまして、人材育成とか評価体制等について、金融機関と対話を深めていきたいと考えております。
 
 その下でございますけれども、我々としては、更に取り組みを進めていきたいと考えておりますけれども、例えば、インターネットや新聞等で情報を得ていないとか、金融情報に全く興味がないとか、また、情報が入ってきても、金融機関を変更することまでは積極的に検討しないといった顧客層も一定程度おられると考えておりまして、先ほど冒頭申し上げましたような好循環のメカニズムが十分機能しないということも考えられます。
 
 こうした中で、金融機関の更なる顧客本位の業務運営を実効的に進めていくためには、今後どのような対応が考えられるのかといったことが課題として浮上してきていると、最近、感じているところでございます。
 
 最後のページでございますけれども、参考といたしまして、我が国の家計金融資産の推移、各国家計の株式・投信の割合の表を載せさせていただいております。こうしたマクロベースで見ましても、状況は改善していないように見えるということでございます。
 
 ありがとうございました。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは続きまして、顧客本位の業務運営の取り組み状況について、全国銀行協会、日本証券業協会、そして生命保険協会から、ご報告を受けたいと思います。
 
 それでは、まず、全国銀行協会の萩原さん、よろしくお願いいたします。
 
【萩原参考人】
 全国銀行協会で企画委員長を務めております三井住友銀行の萩原でございます。本日は、ご説明の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。また、本日は、お客様本位の取り組み状況、特に現場への浸透・定着ということがテーマと伺っておりますので、全銀協というよりは、三井住友銀行の立場で、弊行のお客様本位に関する取り組みをお話しさせていただければと思います。
 
 それでは、資料3、金融機関提出資料の中で、さらにもう1枚めくっていただきまして、私ども三井住友銀行の1ページのところをご覧ください。
 
 まず、弊行でのこれまでの取り組みを簡単にご説明いたします。2001年4月に、私ども三井住友銀行は発足したわけでございますが、その経営理念には、お客様本位、右側にございますが、そこをいの一番に掲げております。
 
 しかしながら、私どもは、金利スワップの販売方法などにつきまして、2005年の12月に公正取引委員会から排除勧告を受け、2006年4月には、金融庁から業務停止を含む行政処分を受けました。まさにこれが私どもがお客様本位にかじを切り、現場を含めて、それを浸透させていこうということの原点だと認識しております。このとき、業務推進のあり方を抜本的に見直しいたしました。ここにお示ししたのは、その一部でございます。
 
 また、2014年には、資料右側にございます「Five Values」という行動原則をつくりまして、皆で共有してきたところでございます。
 
 それでは、こうした取り組みの結果、お客様本位はきちんと定着・浸透しているのかといいますと、実は残念ながら、まだまだ道半ばというところでございます。
 
 弊行内で独自に実施しておりますNPS調査でも、満足できる結果は得られていないというのが現状でございます。
 
 それでは、どうしたらよいのかということでございますが、私どもは、お客様本位の浸透の要諦は3つ、①トップ、②ES、③ビジネスモデルと考えております。
 
 最初の①トップがぶれないということでございます。ここでのトップというのは、頭取だけではなく、部店長などの各組織のトップも含んでおります。お客様本位をやりたくない銀行員は、基本おりません。したがいまして、8割から9割程度の行動は、お客様本位になっております。ただ、残りの1、2割を徹底するというのが非常に難しいと考えております。部下は非常によく見ておりまして、上司が建前で言っているのか、本音で言っているのかというのを見破ります。どんなときにもぶれないというのは非常に難しいテーマと考えております。
 
 2つ目のES、いわゆる従業員満足度ということは、実際にお客様本位をしたくない銀行員はいないということにつながります。実は私どもの行内アンケートを分析してみますと、自分の業務に満足している従業員ほど、お客様本位に自信を持っているという相関があることがわかりました。ここの大きな要素には、評価体系があると考えております。
 
 そして、その評価体系にも関係するのが3つ目の③ビジネスモデルでございます。私どもは私企業でございますので、成長し続けるためにも、もうける必要がございます。ただ、ここには、よい収益と悪い収益があると考えておりまして、お客様本位を続けることで得られる、よい収益を生み続けられるビジネスモデルをつくる必要があると考えております。
 
 こうした観点から、現在のリテール事業部門の取り組みをご説明したいと思います。2ページ目をご覧ください。
 
 今年度から、金融商品販売におけます個人目標の廃止、いわゆるノルマ廃止を実施しております。ただし、ノルマ廃止もいきなりやり始めたわけではございません。資料右に記載があるとおり、数年かけて業績評価の見直しを行いつつ、フロント、現場での意識改革を行ってきて行き着いたものでございます。お客様からは、ノルマがなくなっても提案してくれるというのは、本当に自分に合った商品を提案してくれるということですねという歓迎する声も多く聞かれ、また、担当者からは、目標、評価が廃止されたことで、幅広い商品提案が可能になった、チームでやるという意識が高まったという声もございました。
 
 一方で、これまで稼いできた従業員ほど、今後も公平に評価されるのか、貢献度合いを評価されるのかといった不安の声が聞こえてきているのも事実でございます。そこで、NPSのような顧客推奨度をどうやって評価に反映させるかなど、試行錯誤をしておるところでございまして、まさに、これからが正念場だと考えております。
 
 また、資料の左側の中段にお客さま本位Dayというものも書かせていただいておりますが、NPS調査などを通じて得られたお客さまの生の声を確認しまして、みずからの提案活動を振り返るルーチンも定着しつつあります。ここでは、本当にさまざまな意見が出ております。例えば、後ほどご説明しますが、私どもはストック収益中心の収益構造に変えましょうということで、ストック収益残高を増やすと言っているのですが、一方で、ポートフォリオのリバランスが必要なお客さまに乗りかえのご提案はしなくていいのかというような声も出てきております。こうして現場でも議論し、本部の施策にも生かすようにしております。
 
 ただ、こういった取り組みが真に定着するためには、お客さまにご満足いただくことがビジネスにつながるということが重要だと考えております。まさに、こちらにも書かせていただきましたが、「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」という二宮尊徳の言葉の実践が求められております。実はこの言葉は、私どものリテール事業部門長である田村が常日ごろからスタッフに言っている言葉でもございます。
 
 その1つのあり方として、例えば販売時の手数料で対価をいただくビジネスモデルを脱却しまして、ストック収益中心のビジネスモデルに転換するということがございます。私どもも、これに向けて努力しているところでございます。資料の3枚目、こちらはご参考までに、取り組みの進捗をお示ししているものでございます。後ほどご覧いただければと思います。
 
 私からの説明は以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは続きまして、日本証券業協会、荻野さん、よろしくお願いいたします。
 
【荻野参考人】
 大和証券の荻野でございます。日本証券業協会を代表して、お話をする機会をいただきましてありがとうございます。
 
 本日は、証券業界における顧客本位の取り組み、そして、その一例として、当社の取り組みについて紹介をさせていただきます。
 
 資料の2ページをご覧ください。
 
 金融庁から、顧客本位の業務運営に関する原則が公表されて以降、日本証券業協会の会員である第一種金商業者においては、約270社のうち、約9割に上る229社が取り組み方針を公表し、各社で顧客本位の業務運営の推進を行っております。
 
 次は3ページになります。具体的な例を2つほど書かせていただいております。
 
 A社の事例においては、お客様に分散投資による資産形成の重要性をわかりやすく理解いただけるよう、複数の資産を保有のお客様の割合を見える化しています。
 
 また、右側のB社においては、お客様の金融商品・サービスに対する理解度を深めていただくため、お客さまにアンケートを行い、疑問の解決率を公表するなど、その下にも各社各様の取り組みを書いてありますが、それぞれ公表をしております。
 
 続いて、4ページをご覧ください。ここからは大和証券の取り組みをご紹介いたします。お客さま本位の業務運営を実現するためには、プロフェッショナルとしての知識を備えた人材が、お客さまと同じ目線で最適なソリューションを提供していくことが必要です。そのため、当社としては、Quality、Reach、Segmentationといった3つのテーマの取り組みを同時に推進する三位一体の営業戦略を実施しております。
 
 5ページをご覧ください。従来はプロダクトアウトの色彩が強かった営業推進体制を、お客様のニーズを起点としたマーケットインの形、お客様と最も近い位置にいる営業店が主体となって意思決定していくボトムアップの形に変更しております。また、お客様からの評価を見える化するため、NPSの導入も行っております。
 
 6ページをご覧ください。NPSにつきましては、単にお客様満足度の点数の向上を目指すのではなく、お客様の運用損益状況も加えることで、本当にお客様のためになる取引をしているかを図るツールとして活用してまいります。
 
 7ページをご覧ください。お客様接点の拡大とチャネルの最適化として、物理的にもお客様に近い営業所の増設や属性・ライフステージに合わせた専任の担当者を配置するなどで顧客ニーズの対応を強化しているものでございます。
 
 8ページをご覧ください。NPSの浸透をはじめ、営業のクオリティー向上及び資産管理ビジネスの確立に向けて、PDCAサイクルの強化にも取り組んでいるということを書かせていただいております。
 
 9ページをご覧ください。こちらは具体的な内容で、左側のグラフの中に囲みで書いてありますけれども、お客様の意向・ルール遵守はもとより、お客様の中長期的なゴールへ向けた資産管理・資産保全の観点での取引の妥当性・必要性・適切性を包括的に判断するといったプリンシプル・ポリシーを設定しまして、右側にあります投資リターン、投資リスク、投資コストについてモニタリングを行うことで、満足度の向上を目指しております。
 
 最後、10ページ目になりますけれども、こちらは、お客様の声を起点とした営業店及び営業をサポートする立場である本部におけるPDCAサイクルのイメージ図でございます。営業店におきましては、営業アラーム制度という改善制度を活用して、具体的な事案を共有しながら、行動改善を促す取り組みを導入しております。営業店と本部、この2つの改善ループを両輪として機能させることにより、会社としての顧客本位の業務運営の浸透と実効性の向上を目指しています。
 
 本日紹介しました取り組みにおいては、先ほど森田局長からもありましたけれども、まだ道半ばというところもございまして、定着には時間を要する部分もございますが、一歩でも真の顧客本位の実現につながるよう、改善を続けていきたいと考えております。
 
 以上で私の説明を終わります。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは続きまして、生命保険協会の塙さん、よろしくお願いいたします。
 
【塙参考人】
 生命保険協会一般委員、日本生命の塙でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 説明に先立ちまして、まず、先日発生いたしました台風19号により被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
 
 生命保険協会では、10月15日、「大規模災害対策本部」を設置し、「会員各社による安否確認、保険金等の支払い手続等のご案内、迅速な支払い等」の対応を行い、加えて、会社またがりの契約も含めた照会に応じる体制を講じております。引き続き、お客様に丁寧な対応に努めてまいります。
 
 それでは、資料をご覧ください。
 
 生命保険協会においては、今年度、「会員各社の顧客本位の業務運営の徹底の取組み」を柱として掲げております。本日は、その中から2点ご紹介させていただきます。
 
 1点目、「顧客本位の業務運営に関する会員各社のアンケートの実施概要について」です。2ページをご覧ください。今般のアンケートは、会員各社の体制や取り組みについて幅広く情報収集し、そのフィードバックを通じて、好取り組み事例の共有を行い、会員各社の経営高度化を後押しすることを目的としております。
 
 3ページをご覧ください。アンケートの概要ですが、会員42社全てを対象とし、現在、こちらに記載の項目を調査しており、回答内容の追加確認や分析を進めているところでございます。
 
 会員各社の取り組みについて、配付資料の3ページ目の中段に記載しているアンケートの主な項目をもとに、ここでは3点ほど事例をご紹介させていただきます。
 
 下線「(a)お客様ニーズに沿った販売を徹底するための取組み」といたしましては、全ての会社が、保険にご加入いただく際に意向確認書面にてお客様のご意向を確認する等の対応を実施しておりました。加えて、募集人以外の第三者によるお客様意向の再確認を実施している会社も多くございました。
 
 下線「(e)アフターフォローの取組み」といたしましては、全ての会社が契約内容の定期送付を実施しており、また、多くの会社において、ご契約に加入いただいた後も、お客様との定期的な接点を持つことを推奨もしくはルール化しておりました。
 
 下線「(f)契約見直し時の各種制度の導入状況」といたしましては、多くの会社で契約転換制度や条件つき解約制度などの制度を導入しておりました。
 
 なお、こうした制度を導入していない会社には、例えば、「取り扱いが貯蓄性商品に限定されており、そもそもニーズがない」等の理由があることを、現在、確認を進めているところでございます。今後、アンケート結果を会員各社にフィードバックする予定であり、会員各社においては、他社好取り組みも参考に、「顧客本位の業務運営」を進めていくこととなります。また、ご当局ともしっかりと連携させていただきたいと思っております。
 
 2点目は、「外貨建て保険の苦情の状況と対応について」でございます。5ページをご覧ください。外貨建て保険の苦情につきましては、近年増加傾向にあり、業界課題として、苦情抑制に向け、取り組みを行っているところでございます。
 
 今年度はPDCAを強化する観点から、苦情分析の頻度をこれまでの「半期ごと」から「四半期ごと」に変更し、今般、4-6月の苦情の状況が判明しております。右の図にありますとおり、2019年4-6月は608件と前期比マイナス14%となっておりますが、一方、前年同期比で見ると、プラス19%となっております。
 
 6ページをご覧ください。こちらは苦情の内訳ですが、苦情原因としては、説明不十分が7割となっており、特に80歳以上では、ご親族等、契約者ご本人様以外からの申し出が約4割と高くなってございます。
 
 7ページをご覧ください。こうした点を踏まえ、生命保険協会での取り組み事項を記載したものです。昨年度は、「お客様説明の充実」や「PDCA機能の強化」を実施してまいりましたが、今年度は、さらに「金融機関によるアフターフォローの強化」、「募集人教育の向上」、「適合性確認の強化」といった3つの視点で、苦情抑制に関係各位とも連携しながら取り組んでおります。
 
 「金融機関によるアフターフォローの強化」、「適合性確認の強化」については、今般、生命保険協会においてベストプラクティスを独自に収集しており、今後は金融機関に対して、収集したベストプラクティスを提供し、取り組みを後押ししていきたいと思ってございます。
 
 また、「募集人教育の向上」につきましては、各金融機関や元受保険会社ごとに独自の研修等を実施しておりますが、「外貨建て保険の販売に必要な業務知識」や「苦情削減に資するコンプライアンス・リテラシー」などの向上に向けた業界共通の取り組みを検討してまいります。
 
 以上、まだ道半ばではございますが、関係各位とも連携しつつ、「顧客本位の業務運営」の徹底を進めてまいる所存でございます。
 
 説明は以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは続きまして、国民生活センターの福井課長から、ご報告をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
【福井参考人】
 国民生活センターの福井でございます。本日は、ご説明の機会をいただき、まことにありがとうございます。
 
 資料4に基づきまして、投資性のある生命保険と投資信託に関して、全国の消費生活センターに寄せられた消費者からの相談について、ご紹介をさせていただきます。
 
 3ページをご覧ください。国民生活センターでは、消費生活相談をPIO-NETというデータベースで収集しております。こちらでは投資性のある生命保険を特定生命保険として収集しております。特定生命保険に関する相談件数ですが、グラフのとおり、毎年度、400から600件程度となっております。2019年度は9月末までの登録分が321件であり、昨年度の2018年度の前年同期件数は213件でしたので、増加傾向が見られます。
 
 4ページをご覧ください。こちらでは、投資信託に関する相談件数を記載しております。毎年度、1,000件前後となっており、2019年度は9月末時点で380件、2018年度の前年同期件数は371件ですので、ほぼ同程度となっております。
 
 5ページでございます。こちらの円グラフは、契約した当事者の年代を見たものです。60歳以上の割合を見てみると、特定生命保険では7割、投資信託では8割となっております。このうち80歳以上の割合というのは、特定生命保険、投資信託とともに2割でございます。
 
 6ページ以降でございますが、ここからは特定生命保険、投資信託について、相談の状況をご紹介したいと思います。それぞれ①から、契約内容・リスクの説明に関する相談、次のページ以降でございますけれども、②として、消費者の意向と異なる契約に関する相談、③として、高齢者に関する相談、④多数契約・高額な支払いに関する相談、⑤その他の相談という5つのポイントでまとめておりますが、1つの相談で複数のポイントが見られるという状況でございます。
 
 それでは、6ページの特定生命保険に関してですけれども、①の契約内容・リスクの説明に関する相談を見ますと、変額型や外貨建ての生命保険について、「元本保証」、「元本割れしない」、「マイナスにはならない」、「今まで損をした人はいない」などと説明されたという相談のほか、保険料の払い込み期間や金額、手数料、解約返戻金や保険金の受け取り額といった契約内容や、為替変動リスク、また、為替相場の変動による影響について、十分な説明がなかったという相談が寄せられております。それによって、消費者は生命保険の契約であることを認識していなかったり、為替変動リスクや手数料について十分に理解していないというケースが多く見られます。なお、各ページに具体的な相談事例を記載しておりますが、時間の都合上、省略をさせていただきます。
 
 7ページをご覧ください。②の消費者の意向と異なる契約に関する相談ですが、「老後の資金」、「今後使う予定がある」、「保険は必要ない」、「元本保証希望」などの消費者の意向と異なり、変額型や外貨建ての生命保険を勧誘された、そうした契約だと後で気づいたという相談が見られます。また、消費者は「預貯金だと思い契約」しているケースや、定期預金でよかったのに、その定期預金を解約し、生命保険を契約したケース、また、定期預金などの手続と思っていたら、実は生命保険の契約だったケースといった相談も寄せられております。そのほかには、断っている消費者に対して、金融機関の窓口や消費者への電話、自宅訪問で繰り返し勧誘しているというケースも見られます。
 
 8ページをご覧ください。③の高齢者に関する相談ですが、説明された内容や契約した内容について、高齢者は理解できていない、契約の経緯について記憶が曖昧というケースが多く見られます。具体的には下で記載しておりますが、理解しないで契約した自分が悪いと思うが、何を契約したかわからないとか、契約の経緯をよく覚えていない、詳しい説明を聞いた覚えがない、求められるまま書類に署名捺印してしまったなどの相談が寄せられておりまして、高齢者の中には、認知症の診断を受けている方、判断能力が十分でない方も見られます。また、高齢の両親が外貨建て生命保険を複数契約したが、家族の同席を求められなかったとか、高齢の母は金融商品について経験も知識もなく、家族が同席していたら契約させなかったなど、家族の同席がない中で高齢者が契約したという相談も見られます。
 
 続きまして、9ページをご覧ください。多数契約・高額な支払いに関する相談ですが、データで見ますと、金額が1,000万円台の相談というのは3割となっております。事例を見てみると、高齢な叔母が約20件の契約をし、契約のたびに高額な手数料も払っているとか、高齢の両親が多数の契約をしていた。担当者が同行して金融機関を回り、預金を引き出したようだというような相談も寄せられております。
 
 最後に、その他の相談ですが、解約に関して、預金のつもりが生命保険だとわかったので、やめたいと話したが、このまま継続するように説得されたとか、説明と異なるので解約したいと伝えたが、1カ月間連絡がないといった相談も寄せられています。また、金融機関や担当者を信用していたのにといったような消費者の声も見られております。
 
 続きまして10ページですが、ここからは投資信託についての相談の状況でございます。10ページでございます。①の契約内容・リスクの説明に関する相談を見ますと、投資信託について「元本保証」、「元本割れしない」とか、特に多く見られるのが「これから上がる」などと説明されたというような相談が寄せられています。また、リスクや手数料について十分な説明がなかったという相談も見られ、消費者は投資信託の契約であることを認識していなかったり、リスクや手数料について十分に理解していないというケースが多く見られます。
 
 ②の消費者の意向と異なる契約に関する相談ですが、大切な「老後の資金」、「投資信託はリスクがあるので契約しない」などの消費者の意向と異なり、投資信託を勧誘された。投資信託だと後で気づいたというような相談が見られます。また、断っている消費者に対して、金融機関の窓口での勧誘や、消費者への電話、自宅訪問で繰り返し勧誘しているというケースも見られます。
 
 次の11ページをご覧ください。③の高齢者に関する相談でございます。相談の内容を見ますと、説明された内容や契約した内容について、高齢者は理解できていない、契約の経緯について記憶が曖昧というケースが多く見られます。具体的には、よくわからないまま契約していた。また、5つ目の相談事例、高齢の男性の方からのご相談ですが、妻は全く覚えていない。この方も、金融機関に問い合わせたが、何を言っているのかわからないなどの相談も寄せられています。また、高齢者の中には、認知症の診断を受けている方、判断能力が十分でない方もいられますし、担当者には母に営業しないようにと頼んでいたのにというような相談も見られるところです。
 
 続きまして、12ページをご覧ください。④の多数契約・高額な支払いに関する相談ですが、データで見てみると、金額が1,000万円台の相談は2割となっております。事例を見ると、手数料がどんどん引かれていき不安とか、「現金がない」、「パンが買えない」と高齢な母が言うので調べると、投資信託などを複数契約していた。また、高齢の母が銘柄を何度も変更し、その都度、手数料を支払っており、実質100万円近くの損失になっているといった相談も寄せられています。
 
 ⑤のその他の相談ですが、解約に関して、投資信託を契約する気はなかったので解約しようとしたところ、「景気がよくなるから」と引きとめられたとか、解約したいと伝えても、担当者とその上司から、解約しないよう説明されるといった相談が寄せられています。また、金融機関や担当者を信用していたのにといった消費者の声も生命保険の相談と同様に見られます。
 
 最後に、13ページに、消費生活相談から見る課題などについて記載をしております。いずれも既に各金融機関様で取り組まれていることと思いますが、まず1つ目は、消費者へのわかりやすい・誤解を生まない情報提供です。これは消費者には、生命保険や投資信託を契約したとの認識・理解がない。そもそも、銀行などで生命保険や投資信託が販売されていることを認識していないという消費者もいらっしゃいます。また、リスクがあること、元本保証ではないことや、契約内容や手数料額などについて認識・理解がないという点を消費者の方からの相談を受けていると感じているところです。
 
 2つ目は、消費者の意向・状況等に合った契約内容ですが、ご紹介したように、契約内容が消費者、特に高齢者の意向と異なることがトラブルの原因の一つとなっています。外貨建ての生命保険などは、高齢者にとっては複雑な内容で理解できないというような相談も多く寄せられています。また、高齢者の場合には、家族の意向の確認などが必要と思いますが、特に認知症の診断を受けている方、判断能力が十分でない方への契約、勧誘には、より一層の取り組みが必要ではないかと考えております。
 
 3つ目は、勧誘・契約から満期・解約等までの消費者本位の対応でございますが、これは消費者の側に立ったアドバイスや契約後のアフターフォロー、苦情が発生した場合の対応などについて、消費者が金融機関に苦情を申し出たケースでは、「書類に基づきリスクは説明しており、意向確認書にも署名がある」とか、「担当者が退職・転勤しており、契約当時の記録がない・確認ができない」などの対応も見られます。また、最近では、消費生活センターが斡旋を行う際に、どうして斡旋に応じなければならないのか、応じる義務がないと、ご協力いただくことが難しいケースも見られます。ぜひ、ご理解、ご協力いただければ幸いです。
 
 ご説明は以上となります。ありがとうございました。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、以上のご報告を受けまして、皆様方から、ご質問、ご意見を出していただければ大変ありがたく存じます。時間も限られておりまして大変恐縮ですけれども、ご発言は手短に、長くても1人5分以内ということでお願いできれば大変ありがたく存じます。
 
 永沢委員、どうぞ。
 
【永沢委員】
 ご説明いただきまして、ありがとうございました。事務局に、後日で結構ですので、追加で説明をお願いしたいことがございますので、まず、その点からご質問させていただきたいと思います。
 
 資料の12ページでございます。この結果は、お客様が選んだ結果なのか、会社の経営方針の結果なのかというところの検証が必要と思っております。うがった見方を申しますと、手数料の高い複雑なものを外部に提供させている結果とも思えたりもいたします。この結果についてはもう少し検証して、こうした場で議論していく必要があるのではないかという問題提起を、まずはさせていただきたいと思います。
 
 それから、今回、市場ワーキング・グループが再開されまして、私なりに思ったことと、これからの一連の議論の中で議論させていただきたいと思っていることを二、三、申し上げさせていただきたいと思います。
 
 1つは、冒頭で事務局からもご説明がありましたように、顧客本位の業務運営は、投資信託を中心に議論してきたところですが、その後、外貨建て保険の問題や、昨今ではかんぽ生命の問題も出てきておりますので、やはり、個々の商品を越えた問題として取り上げていく必要があると思っております。もちろん、個々の商品の販売のあり方、販売金融機関の業態の問題はあると思いますけれども、販売金融機関全体のあり方として議論を進めていく必要があり、個々の商品にあまり深くとらわれるよりも、もっと全体で議論をと思っております。また、市場ワーキング・グループでのテーマとは直接は関わりありませんけれども、ATMの利用や送金の手数料なども値上げ傾向にあり、個人顧客に対する金融サービスのあり方についても、もし可能ならば議論できる機会があればと思っております。
 
 2番目に、顧客と販売金融機関の対立構図ではなく、寄り添う構図を目指してほしいし、そういう議論をしたいということを、前の報告書の取りまとめのときに申し上げました。利益相反という本質的な問題が販売金融機関の業界にはあると思っておりますけれども、この問題をどのように解決していくかについては、情報開示を進めて解決するという方法が、もちろん、あると思っております。各金融機関ともにビジネスでやっているわけですから、もうけなければいけないというお話もありましたし、我々顧客側も、そのもうけに対して、正当なサービスを提供してもらっているのかということを評価できるようにならなくてはいけないのはもちろんなのですけれども、マーケットの一方は個人です。一般個人にサービスの対価の評価の能力が十分にあるかということを考えると、限界がありますので、こういう有識者が集まる場で、一般顧客に代わって考えていく必要があるのではないかと感じております。
 
 それから3番目として、先ほど、生保協会の方からアンケートをされて、高齢者対応については制度整備をされており、個社、業界ともによく対応されているということはわかりました。また、ほかの業界団体2団体につきましても、個社のお取り組みについて立派なものをされていることをご紹介いただいたわけで、個社としてはきちんと対応されていることは理解できたわけですけれども、しかしながら、かなりの件数のトラブルが発生し続けているのも実情です。そこで気になりますのは、顧客本位の業務運営というのは、会社としての取り組みはもちろん大事なのですけれども、そこに勤めておられる個々の社員・従業員あるいはその会社が雇用されている顧客への接点を担当される方にまで浸透しているか、具体的には、果たして、この取引はフェアなのかどうかということを感じるような視点や感覚をお持ちなのかというところが、もう一つ、大事なのではないかと思っております。制度としてどうするという検討も必要かと思いますが、人材育成といいますか、顧客の資産管理や運用に寄り添うプロとしての人材をどう育成していくのかも大事なのではないでしょうか。そのプロに期待することとしては、知識の問題はもちろん最低限あると思いますし、その取引がフェアかどうかを判断できるには、私は相当な専門的な知識が必要でもありますけれども、プラス、海外ではモラルとかエシックスということが言われておりますけれども、そういった理念的なものについても、販売金融業界として考えていく必要があるのではないかと感じているところです。人材育成については、個々の会社あるいは業界内部だけの取り組みにとどめず、市場ワーキング・グループの場でも議論をできたらとも思っています。
 
 最後に、金融業というのは、個人の将来の不安を解消するためのビジネス、解決する手だてを提供するビジネスであってほしいと思っております。金融業界には、長寿化や少子化が進む中で、今までにないサービスを顧客にどのように提供するのか、新しいアイデアのご提案などもこの機会にご提示いただきたいと思っております。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 最初の金融庁に対するご質問がございましたが、後日回答をされますか。
 
【堀本総合政策局審議官】
 審議官の堀本です。
 
 最初のご質問についてです。我々の資料の12ページでございますが、これはメガバンクのグループ全体の経営戦略というのがまずございまして、それに基づいて、チャネルあるいは商品等が選択されている。その上で、おっしゃるとおり、消費者、実際の利用者等がそれを選択していくという結果でありまして、ある意味では複合的なものでございます。
 
 また、具体的な、更に詳細な内容につきましては、我々の方でもう少し調査した上でご報告させていただきたいと思います。
 
【神田座長】
 どうぞ。
 
【永沢委員】
 ぜひ、検証をお願いして、この審議会の中で議論させていただきたいという提案でございましたので、よろしくお願いいたします。
 
【神田座長】
 了解しました。どうもありがとうございました。
 
 それでは、黒沼委員、池尾委員の順で、黒沼先生、どうぞ。
 
【黒沼委員】
 このワーキング・グループでは、顧客本位の業務運営の定着状況を評価するというのが1つの仕事ですけれども、その定着状況について、今後、各業界あるいは金融庁でお調べになったことを我々に教えていただきたいと思っているんですが、それに関連して、二、三、意見を申し上げたいと思います。
 
 例えば投資信託の販売については、販売会社において、系列の投信会社のものと、それ以外のものとを売るときに、どうしても系列会社のほうを売りがちである。それは顧客本位にならないのではないかというのが前に議論に出ていたと思います。例えば、そういう問題について、販売会社において具体的な施策をとっているのか、あるいは投信会社から申し出があったときに、どのように対応しているのか。その結果、販売会社において販売する投信の割合に変化が見られるのかといった、もっと具体的な定着状況がわかるような、あるいは定着していないということがわかるような資料があれば、議論しやすいと思いました。
 
 それから、保険については、今日、外貨建て保険についての苦情の話が出てきましたけれども、例えば苦情が生じているときに、これは説明義務の問題であるとすれば、生命保険会社と銀行等の代理店との間でどういうやりとりを行っているのか、あるいは行っていないのか、保険会社のほうでは申し入れているのか、その結果、変更されるような例はどのくらいあるのか、個々の例を、「やっているところもある」と聞くのではやはり十分ではないので、できれば、多くの金融機関で問題となっているようなものについては、全体的な傾向を知りたいと思います。まとめると、顧客本位の業務運営というのは、大きなプリンシプルを掲げていますけれども、それについては細目の説明といいますか、ルールに近いようなものもつくっていたと思いますので、各プリンシプルごとの定着状況がわかるような資料が提出されると議論がやりやすいと考えています。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 極めてごもっともな話だと思います。今後の課題にさせていただくということになると思いますけれども、何かあればお願いします。
 
【堀本総合政策局審議官】
 金融庁では、金融機関に対するアンケートも別途やっておりますので、その情報も活用しながら、またご説明をさせていただきたいと思います。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございます。それでは、池尾先生、どうぞ。
 
【池尾委員】
 まず、前提として、最後に国民生活センターの方が紹介されたような事例ですね、国民生活センターとか各種のADR機関に相談とか苦情で来るような事案ですけれども、これは顧客本位かどうかという以前の話で、コンプライアンスのレベル、コンプライアンスといっても、法令等遵守の法令ぐらいのレベルをきちんとしているかどうかの話であって、これはクリアしてもらっていないと議論の前提が成り立たない。こういうコンプライアンス上の問題は基本的にクリアしている金融機関の中で、本当に顧客重視の姿勢をとっている金融機関と、みずからの業績を優先させがちな金融機関ということで話を、一応、次はします。
 
 そうしたときに、事務局資料の1ページにある、森田局長がご説明になった一番最初のサイクルが十分回るか回っていないというところ、これが基本的、本質的な問題だと思うんですよね。顧客が顧客本位の経営手段をとっている金融機関を優先的に選択していく。だから、顧客本位の姿勢をとることがビジネスモデルとしても優位に立てるという循環が成り立つことが基本で、そうでなければ、こわもてでいろいろ圧力をかけても、規制対応的に表面上改善はするかもしれないですけれども、本質的には、なかなか改善ということにならないと思うんですね。そうすると、このサイクルがどうして回らないのかということが問題になって、顧客が積極的に金融機関を選択しようとしていないという、事務局資料の後のほうのアンケート調査の結果でもそういうことが示されているわけで、そうすると、単純な経済学で考えると、コストとベネフィットなわけで、選択することによって、どれだけ大きなベネフィットがあるのか、顧客本位の姿勢をとっている金融機関とつき合うことと、業績を優先しがちな金融機関とつき合うことで、顧客にとって前者とつき合うほうが多少の心理的な満足度はあったとしても、本当に投資実績として、そちらのほうが優位な結果になっているのかという、顧客本位の金融機関とつき合っているほうが、中長期的には顧客にとってはいいだろうというような暗黙の前提があると思うんですが、今の日本の低収益の金融商品しか存在しない中で、それがどの程度成り立っているのかという、ベネフィットの大きさみたいなことは、定性的にはベネフィットがあるということは確かだとしても、定量的にどれぐらいのベネフィットがあるのかというのは、やっぱり、議論すべきだと思うんですね。コストのほうは、いわゆるスイッチングコストで、金融機関を切りかえる際にかかるようなコストがあるわけで、それと、どの金融機関が顧客本位の姿勢をとっているかということを認識するコストというのもありますが、認識するコストのほうは金融庁の取り組みで、さまざまな見える化で下げる努力をされていると思うんですね。だけど、ほかのところの金融機関を変更するコストというのは、かなり固定費的に、どうしても大きなものが存在しているというのが現実だと思うので、申し上げた前者のメリットがそれを超えているということがはっきりしないと、観念論に終わるところがあるのではないかなということです。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。多くの方から札を立てていただいておりますけれども、林田委員、駒村委員、野尻委員、中野委員の順で、まず、お願いします。
 
 では、林田委員、どうぞ。
 
【林田委員】
 ありがとうございます。
 
 本論に入る前に、さきの報告書について、一言申し上げたいと思います。報告書の扱いについては、大臣がお決めになられたことですので、残念ではありますが、やむを得ないと考えています。報告書自体はお蔵入りになってしまったのですが、よくも悪くも大変世間の注目を浴びた。逆説的ではありますけれども、これほど読まれた報告書というのはなかったのではないかと思っておりまして、そして、心ある人には報告書が伝えたかったメッセージというのは届いたのではないかと思っておりますので、あれをまとめた意義というのは確かにあったんだと考えております。
 
 本論ですけれども、半年ほど前、私も遅まきながら積立NISAに入ろうと思いまして、ある銀行の店頭を訪ねました。担当者の方は、私の基本的な運用方針を尋ねることもなく、まず第一声、外貨には興味がありますかと、こう言われています。それで、話を黙って聞いていると、外貨建ての保険の勧誘に入っていったということです。
 
 私が実は長期分散積立でいきたいんだということを申し上げましたら、ようやく、嫌々ではないんですけれども、あ、何だという感じで、積立NISAとNISAの説明を始めたということでした。
 
 当ワーキングでも、今日も外貨建て保険の問題点についてはいろいろと議論が出ています。別にこうした商品を悪玉視するつもりはございませんけれども、銀行が初めて訪れた顧客に、いの一番で勧めるべき商品とも思えない。何より顧客の基本的な運用姿勢を確認するということが先決だと思っています。
 
 こうした体験を通じて、先ほどの説明にもありましたけれども、顧客本位の業務運営という原則を銀行の経営陣の方々はよく理解されていると思います。ただ、必ずしも、営業の現場に浸透しているとはいえないと強く感じました。金融機関が営業現場に原則を徹底して浸透させる努力をするのはもちろんですけれども、近年明らかになった日本郵政やスルガ銀行といった不祥事を見ましても、過大なノルマ、もっと言えば、厳しい営業戦略が現場を追い詰めて、顧客本位の精神がないがしろにされてきたという点がありますので、金融機関の方々には、営業現場の問題だからと片づけるのではなく、経営戦略そのものに原因がないのかといったところに踏み込んで、厳しく点検していただきたいなと思っています。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、駒村先生、どうぞ。
 
【駒村委員】
 3点ほど発言したいと思います。
 
 1つ目は、6月の報告書についてですけれども、誤解、不安を引き起こしたということで、非常に残念な結果になりましたけれども、関連する議論の中で、金融庁ワーキング・グループが顧客本位のための議論をずっとやってきたということが全く伝わっていないのではないかというのが、非常に衝撃的というか、がっかりした部分であり、国民の金融に対する理解というのは、非常にまだまだというのがよくわかりました。今日の事務局資料は、それを裏づけているのではないかと思います。したがって、ますますの金融庁の顧客本位の取り組みをより国民に浸透するような形で進めていかなければいけない。
 
 2点目ですけれども、今日の国民生活センターの資料でもあったように、これまで金融庁は、顧客本位ということでリテラシーの拡充やKPIの充実といった、いわゆる情報の非対称性を解消するための努力をやってきたということですけれども、認知機能が低下した高齢者が増えていくと、それとは異なる質の問題も起きてくる。先ほどの事例の中で、明らかに、これは完全にアウトだ、ブラックだというものもあるとは思いますし、一方では、認知機能の変化が起きていく中で、契約時点と認知機能の低下が明らかになる間のタイムラグで起きている問題もあるのかもしれないと考えると、こういうグレーゾーンのような問題も増えてくる中で、どういうルールづくりや金融サービスが求められていくのかという点については、極めて議論をしていく必要があるのではないかなと思います。
 
 3点目、事務局資料2の19ページに、NPSについての記述で、お願い営業がNPSを高めているという、これは当然ながら望ましくない説明として出されているんだと思いますけれども、商品や顧客のポートフォリオの希望を考えたものではなくて、人間関係を使ったものが実はNPSを高めてしまっているというのは一体どういうメカニズムなんだ、何を売っているんだということになるわけでして、金融庁あるいは金融機関もみずから、これをどう評価しているのか、ちょっとお聞きしたいなという気もしますけれども、この辺は、資料だけ見てしまうと変なふうになるかもしれませんので、お願い営業がNPSを高めているというのは、少し矛盾というか不思議な部分もありますので、営業のあり方とか販売のあり方なんかもよく考えていく必要があるのではないかと思います。もちろん、親切で丁寧な売り方というのはとてもいい話ですけど、お願いがNPSを高めるというのは非常に奇妙な感じがしますので、この辺は、金融機関もよくよく考えていただきたい点かなと思いました。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、野尻委員、どうぞ。
 
【野尻委員】
 私からは、2つお話をさせていただこうと思います。
 
 まず1つ目ですけど、KPIそのものであります。顧客本位の業務運営とか、7原則の中に、私は一番、前回の議論でも気にしたのが、顧客の最善の利益とはという、ここの定義といいますか、議論だったのではないかと、ずっと傍聴しながら聞いていたのを記憶しています。個人が金融機関を選ぶというのを考えるときに、いい金融機関か悪い金融機関かは、全体像というよりも、自分にとってという視線がやっぱり非常に強くなるのではないかなと思うんですね。なので、アンケートをやっていただいたものの中で、見える部分と逆に言うと見えない部分というんでしょうか、損益だけではない評価基準みたいなのが、まだどこかにあるのかもしれないなと思いました。
 
 15ページのQ26で、顧客本位の業務運営もしくはKPIの中で、金融庁が共通で出しているものと各社が出しているものとがこんなにずれているんだというグラフをお出しいただいているんですけど、例えば、口座を開けやすいとか、オンラインで使えるとか、逆にフェース・トゥ・フェースがあるほうがいいとかというような問題点みたいなものとかが、含まれていないなという気もしていました。ここで気になるのは、コストとか、リスクとか、リターンといったものよりも、全体でもうけさせてくれているかどうかという方が比率が高いとか、さらに、きっとこの先にあるのは、全体のお客さんをもうけさせてくれているかどうかよりも、私がもうかっているかどうかといった指標により近くなっていくのではないかという気がしています。この辺がKPIとしては何をとっていくか、重視していくかという視点で私がすごく気になっているところであります。NPSを使った顧客満足度みたいなものがいいかどうかわからないのですが、顧客本位の業務運営といったときの最善の利益とは一体何なのかというのを改めてアンケートの結果からは考えさせられたように思います。
 
 2点目になるんですが、同じように議論しなければいけないのが、事務局のご説明いただいた資料の最後の参考資料ですが、これはいつも使われていて、現金、預金が多くて、これが投資に回っていかなければいけないんだという声を聞かされる。我々もずっと言ってきているわけですけど、よくよく考えると、個人金融資産の6割とか7割とかを高齢者が持っているわけです。このメッセージを2つ合わせると、高齢者は銀行から預金を抜いて投信か株を買えと、メッセージを受け取る側に伝わってしまいます。これが私たちにとって、メッセージと、それを受け取る側、私はコンテンツとチャネル、2つの「C」とよく言うんですが、この2つの「C」のミスマッチみたいなのがKPIとか、我々の報告書といったものに厳として存在してしまうというところが非常に厄介だと思っています。具体的に言えば、金融商品における「お客様」が現役世代と現役後の世代が大きく分かれていて、ニーズも対象商品も全く違ってきているということを私たちがクリアに理解した上で、この議論は資産形成層なのか、この議論は資産を持っている人たちがどう取り崩していくのかという議論なのかをきちんと見据えておかないと、間違ったメッセージを間違った人にお届けしている懸念が出てくるのではないかと思っています。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、中野委員、どうぞ。
 
【中野委員】
 ありがとうございます。
 
 まず、ずっとご報告を聞かせていただきまして、私自身も、この数年、金融機関の現場と相当数、対応させていただく経験をしておりますが、総じて、業界全般としての顧客本位の取り組み状況は、冒頭、森田局長からのご説明のありました内容に得心するものであります。
 
 多くの金融機関でいまだに見られる具体的事例としては、顧客本位を徹底してやれという組織への指示を経営からおろすと同時に、数値目標、いわゆるノルマが明確に併存している。これは明らかに二律背反になります。あるいは先ほどコメントにもありましたけれども、いわゆる金融コングロマリット等で別法人を使い分けるように見える状況、多分、こういったことがスタンダードであろうと感じられる経験が多いです。これはおそらく、経営サイドから見ると、ある種の確信犯ではないかと感じてしまう点を多く体験しております。
 
 それから、少なからぬ金融機関において、経営陣以下、長期的な事業基盤の強化につながるという概念で顧客本位を捉えられていないということも、残念ながら、実感する経験をしております。
 
 今般の市場ワーキング・グループにおいて、ご説明にありましたとおり、原則を提示してから2年たつということで、ぜひ、この事務年度を総じて、顧客本位の原則にのっとった総括をする場にしていただきたいなと思います。
 
 具体的に言いますと、原則が7つでできておりますけれども、行政の最も強い意思というのは、やっぱり、一発目にあります顧客の最善利益の追求にあるのだろうと僕は理解しております。それ以降、6つあるんですけれども、重要性あるいは全体性に濃淡があるなと感じておりまして、原則そのものを、コードを整理するということも含めて考えていただきたいと思います。
 
 私自身の理解は、大きく3つの柱で、一番重要なのが利益相反の徹底排除、そして、顧客本位を実行するための報酬の合理性ですね。そして、もう一つの柱は、顧客本位への取り組みをしっかりとやっていくための組織や評価のあり方、それを監視する仕組み、これらをどのように実践していくかといったことに尽きると思いますので、コードの本数を整理した上で、できれば、自由意思に任せるというプリンシプル主義はしっかり徹底していただきながらも、この採択についての意思表示は義務化するというのはいかがでしょうか。義務化した上で、コンプライ・オア・エクスプレインをより徹底するということが実は大事なのではないでしょうか。現状は採択した機関はみんなコンプライしていますが、エクスプレインも本来あり得ることだと思います。なぜなら、例えば特定の金融機関においては、極めて短期的な利益を追求するお客様が大勢おられ、そういう顧客に本質的な顧客本位を実践するのは困難で、従って、短期的、投機的商品も我々は提供しますと、エクスプレインする。あるいは現在、会社の体力が劣っているので、長期的な利益追求のためには短期的な利益も必要であるといった説明をするといったエクスプレインを是とする形で、濃淡あるいは方向性をはっきり差別化していく。こうして実際に世間に、真の意味での顧客本位の取り組み状況が見える化されていくというような改革をぜひお願いしたいと思います。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、佃委員、福田委員、竹川委員、野村委員の順でお願いしたいと思います。
 
 佃委員、どうぞ。
 
【佃委員】
 ありがとうございます。2点ございます。
 
 まず1点目が、先ほどの国民生活センター様のプレゼンテーションに関して。正直、とても残念な気持ちになったのですけれども、顧客本位といったときに、当然、顧客は、金融リテラシーの高い人もいれば、低い人もいれば、それから、20代の若い人もいれば、80代の方もおられるなかで、昨今話題になっているような人間関係を悪用してルールを逸脱する、そういう金融機関のコンプライアンス違反に関して、金融庁におかれましては、一罰百戒でやっていただく必要があるのではないかなと。基本としてはプリンシプルベース・アプローチで顧客本位の業務運営を徹底していくということだと思いますけれども、一方で、状況によっては、ルールベースで厳しい対応をしていかなければいけない。だから、プリンシプルかルールかというAorBではなくて、プリンシプルとルールを組み合わせていくといったことが必要かなと感じました。
 
 一方、金融機関のプレゼンテーション、先ほど、皆さん、すばらしいプレゼンテーションをしていただいたと思うのですが、今のルール逸脱のもたらす負の大きさを考えると、このプレゼンテーションの中で、例えば内部監査であるとか、あるいはコンプライアンスの強化、こういったところも顧客本位の業務運営のためにいかに強化していくかという観点が入るといいかなと思った次第です。これが1点目です。
 
 それから2点目が、共通KPIの話ですけれども、事務局の説明資料の1ページを見ますと、やはり、大事なポイントは、真ん中ちょい上の左側にある金融機関の取り組みを「見える化」する。その上で、国民によりよい金融機関を選択して取引してもらう。それとサークルになっていますけれども、顧客本位の良質な金融商品・サービスの提供を競い合わせる、こういったところがあると思うのです。では、国民からどう見えているかというのが、15ページの森田局長にご説明いただいた、お客様が金融商品を購入する上で、各金融機関のどのような情報や数値を比較したいかといったところですが、やはり、共通KPIが非常に重要であるということが如実にあらわれていると思います。
 
 一方で、3ページの右下を見ると、自主的なKPI及び共通KPIの公表数を見ると、業態によってばらつきはありますけれども、全体としては、共通KPIが採用されていない部分が多いと思いますので、今後、今までの取り組みをさらに推進していく上では、共通KPIをより幅広く採用していただくような方策を考えることが必要であると考えます。
 
 さらに、当然ながら、今後、金融マーケットも変わっていくと思いますので、今ある共通KPIが、今後も正しいKPIであり続けるのかどうかという観点も踏まえて、KPIをファインチューンしてアップデートしていくといったことも必要になるかなと思います。
 
 以上、2点です。ありがとうございます。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、福田先生。
 
【福田委員】
 ありがとうございます。
 
 主として、これからの日本における顧客本位の業務運営という点で、2点、コメントしたいと思います。
 
 1つは、日本はこれから高齢化社会が進んでいくので、高齢者に対してどういう顧客本位の業務運営をするかということは大事で、これはいろいろな方が既にご指摘していることだと思います。ただ、高齢者というのは、本来、資産を蓄積する主体ではなくて、資産はたくさん持っているわけですけど、取り崩す主体なわけです。したがって、新規に投資するというのは、通常、あんまり起こらないこと、今までどおりの投資をするということをお勧めするのが、本来、高齢者にはあるような資産の勧め方になるわけです。
 
 ただ、足元の日本の特殊事情というのが、高齢者の投資行動にも大きく影響しています。具体的に言うと、これまで同じように国債を持っていて、それが満期が来たときにどうなるかというと、マイナス金利でしか運用できないという事態が多くの高齢者に発生している。そういうこれまで通りの投資が困難になった高齢者の方々がたくさんいらっしゃるという、今の日本の特殊の事情というのがあるんだろうとは思います。
 
 そうすると、今までどおり投資しましょうという話をお勧めすると、マイナス金利ですよという話にならざるを得ないことになります。そうすると、顧客から、どうにかしてくださいという話になったときに、では、外貨で運用しましょうみたいな話にならざるを得ない。そういう意味では、高齢化社会に固有な問題というよりは、今の日本の経済環境に、かなり特殊な要因が原因で、トラブルを起こしやすい環境が起こっている点というのは、やはり、重要な点ではないかと思います。
 
 マイナス金利で運用するのを我慢してもらうということを説明するのが顧客本位なのか、それとも、そうでないことをお勧めして、でも、それは説明不十分ではないかもしれないというリスクをどこまで許容するのかというのはなかなか難しい問題です。今、日本が置かれている特殊な経済環境がこういう問題を引き起こす1つの大きな源泉になっているのです。そういう問題をどううまく解決していくかというのはなかなか難しい課題で、外貨を勧めるのはいけないと一概に言ってしまうわけにもいかない問題はあるのだろうとは思います。
 
 それから2点目は、やはり、これからの日本の顧客は何を利用するかというと、明らかにネット社会へと移行していくということは明確です。これは事務局の資料の9ページだったでしょうか、明らかに、ネット証券という形でのデータでは増えています。大手であっても、どんどんネットに移行していて、私自身も多少は投資していますけれども、販売担当者と対面で話したことは一切ないです。そういう時代にどんどん入っていく上で、対面の顧客本位というだけを議論していくのは全く不十分で、やっぱり、ネット社会の中でどういう顧客本位を達成していくかということはこれまで以上に大事になってきています。通常、ネットの場合にあるのは、ともかく、たくさんクリックして承諾しなければいけないんですけれども、一個一個丁寧に読んでクリックしていないということが多発しているのが現状です。業者は形の上では詳細に説明しているんだけれども、実態としては、それが顧客には伝わっていない。そういうネット時代の問題をどううまく解決していって、ネットの利用者が顧客本位の利用をどういうふうにできるかという仕組みづくりは、これまで以上に整えていく必要はあるのではないかと思います。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、竹川委員、どうぞ。
 
【竹川委員】
 私も6月の報告書について、最初に申し上げたいと思います。
 
 報告書に関しては、高齢社会に向けた資産形成・管理について、長時間かけて議論してきたものであり、意味はあったと考えます。
 
 報告書が多く読まれているのはよいことではありますが「2,000万円不足するらしいですから不動産買いませんかとか、投資信託買いませんとか、外貨建て保険どうですか」というような、さまざまな勧誘の電話があるという話も多数聞いております。金融機関の方におかれましては、2,000万円不足するから投資しようという不安をあおるような勧誘は控えていただきたいと思います。
 
 今回の顧客本位の業務運営というテーマについては、3つ申し上げたいと思いことがあります。
 
 まず1点目は共通KPIについてです。こちらについては、「見える化」の取り組みの1つですが、将来的に改善も必要だと感じています。例えば、「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」の運用損益別顧客比率はさかのぼる期間が各社ばらばらであったり、基準日以前に解約されたものを含んでいないといった課題もあります。
 
 また、データは開示されていますが、一般の方から見ると、グラフを見ただけでは、何を表しているのかのかわかりにくいという問題もあります。併せてわかりやすい解説も必要だと思います。金融機関が公表時にわかりやすい解説を行うことも必要だと思いますし、直接、個人の方がデータを見るというのは少ないと思いますので、メディアやアドバイザーの方が正しい知識を持って、わかりやすく解説していくということも必要だと思います。
 
 例えば、「投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI」のグラフが出ているにもかかわらず、買っていい投資信託(商品)のランキングのようなかたちで紹介しているメディアも見受けられました。
 
 2点目は、今回の金融機関の取り組み事例の紹介もそうですが、新しい商品をどう販売しているかといった視点での報告が多いように感じます。長寿社会に向けて、資産形成・管理をしていくという視点で考えると、投資商品を購入するとか、新規に保険を契約するだけではなく、むしろ、そのあとが大事なのではないかと。購入したあとに顧客が保有し続けられるのか、もっと言うと、最終的に解約して使っていくというところまでフォローして完結するのではないでしょうか。例えば、(投資信託の)積み立ては、確かに増えてはいます。これからは、投資信託であれば、購入するだけではなく、長期的な視点で、その後のどう運用して、最終的にどう引き出して使っていくのかというところまでフォロー、提案するという方向に行くのが望ましいと考えます。
 
 最後に3点目ですが、金融機関の開示はよくはなってきているのですが、そこに顧客目線というか、個人の目線でみた開示を加えていただけると、ありがたいです。例えば、個人が投資信託を購入する、資産形成層が投資信託を購入しようと思ったときに、最初の一歩として販売会社を通して課税口座で買うということは少なくなってきています。そう考えると、公募の投資信託だけではなくて、例えば運用会社のホームページをみても、今はDC(確定拠出年金)専用の投信なのか、それともDC(確定拠出年金)兼用、両方買えるものなのか、それとも公募でしか買えないものなのかといったものが、個人から見るとわかりません。個人が購入を検討するときに、この投資信託がどういう商品で、どこで買えるというところまで分かるような開示を、投信協会、運用会社さん、それから、販売会社にもしていけると、商品がより選びやすくなります。
 
 金融機関の方向性は様々で、資産形成層向けにiDeCoやつみたてNISAに注力したいというところもあれば、逆に高齢・富裕層向けに商品・サービスを提供したいというところもあるでしょう。その会社なりの戦略や姿勢があると思いますので、どこが強みなのか、どこに力を入れてやっていきたいのかを明確に打ち出していただけると個人も比較・検討して、(自分に合った)金融機関が選びやすいのではないかと考えます。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは野村委員、どうぞ。
 
【野村委員】
 どうもありがとうございます。
 
 まずは、顧客本位業務運営原則という非常に幅広いコンセプトを中心に据えて議論するというのは、これまで行ってきた高齢社会における金融サービスのあり方といったようなことも包含するアプローチかと思いますので、納得感があると思いました。
 
 その上で、本日ご説明いただいた顧客本位業務運営原則の浸透や定着具合をいかに計測し、それを解釈して、かつ、どのような対象に向けて、どのような形で発信していくのかというのは非常に難しいと思った次第です。先ほど来、少しご指摘がありましたとおり、上手にやらないと、本意ではない伝わり方をしてしまったりする可能性もあるわけですので、難しいというのが偽らざるところではないかと思います。
 
 なぜ難しいのかというと、いろいろあると思いますが、やはり、最終的な顧客である個人、家計が非常に多様であるということを考慮しなくてはならない点です。どういうニーズをお持ちなのか、地域特性みたいなものもあろうかと思いますし、また、高齢者については、健康状態も非常に多様であるということになりますので、多様なことを踏まえた上で、どのように計測・解釈・発信していくのかが難しい。各業態におかれても、いろいろと取り組んできたし、取り組んでいくけれども、道半ばですとおっしゃったのは、ある意味もっともなことです。多分、そう簡単なことではないとも思いますので、妙に焦ってもいけないとも思ったところです。
 
 その上で、この取り組みで何をしたいのか。色々なことをしたいと思うのですけれども、あえて言ってしまえば、まずは、顧客というカテゴリーに入る方たち、そういう方たちを広げることが極めて大事です。限られた方たちだけを対象に物事を考えても詮ないことでして、いかに顧客という方たちを広げていくかを考えなくてはいけない。これは簡単なことではないのですが、念頭に置く必要があると思っております。
 
 また、その上で、では何ができるのかとなるわけですが、やはり担い手、それから、最終的な個人・家計という2つがあるのかもしれません。担い手におかれては、いわゆるウイン・ウインの関係、適切な収益を得つつもきちんと顧客本位を実践していくということになろうかと思いますし、個人は多様なので、これがいいですというのは、ある意味、誰にも言えない、そこはご本人たちがご自身でつかみ取っていかなければいけないということになると思います。いずれにしましても、担い手、それから、個人・家計、それぞれがしかるべく行動するように促す、そのために仕掛けや仕組みを作っていく。この仕掛け、仕組み作り、結局、最後は何ができるのかと言われれば、落としどころはそこかなとも思っており、典型的にはNISAということになると思いますが、例えば、税によるインセンティブ、それから、インセンティブ付与に付随する条件設定みたいなことだと思います。そういった形で何をしたいのか、そして、実際問題として何ができるのかということを常に念頭に置いた上で、顧客本位業務運営原則の議論を進めていくのがよいのかと思いました。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、島田委員、神作委員、高田委員、神戸委員の順で、島田委員、どうぞ。
 
【島田委員】
 どうもありがとうございました。
 
 最初に、前回のワーキングが終了した後で感じたことを申し上げますと、つくづく、投資、資産運用に対する偏見や先入観というものを考え直してもらえるような業界にならなければならないのだと、そこが根本にあるので、あのような状況が出てきてしまったのかなと痛感いたしました。
 
 一方で、その後のお取り組み等を見ていますと、やはり、道半ばであるということも痛感しております。その理由の一つとしましては、各業界の本部の皆様は、非常に真剣にお考えになっていらっしゃる。一方で、特に銀行関係だと思いますが、販売の現場では悲鳴のような声が聞こえてきます。フィデューシャリー・デューティーの強化、顧客本位の業務運営ということをきちんと追求していかなければいけないと言われれば言われるほど、投資信託は売れなくなった。そして、投資信託が売れないので、顧客本位のものを売ろうということでラップ口座を推進すると、そのコストについてもやり玉に上がる。では、仕方がないから保険を売ろうとなると、また問題が起きて、いろいろなことが指摘され、保険も売れなくなってきた。では、自分たちは何を売ればいいのだと、本当に悲鳴のような声が聞こえております。
 
 ただ、この悲鳴の根本にあることこそが大きな問題だと思っておりまして、本日、銀行協会の資料の1ページのところで、非常にいい言葉だなと思ったのが、お客様本位の業務運営を定着させるためのポイント、3つとも本当に大切なことだと思いますが、特に最初に赤字で書かれている「トップがぶれない」というところがとても大切なことだと思います。しかも、このトップに「部店長を含む」と注釈をいただいたことも非常に重要な点だと思います。本部におかれましては、皆さん、非常にいろいろなことをお考えになっていらっしゃって、一生懸命、顧客本位の業務運営とは何かということを体制も組みながらお考えになっていらっしゃいます。一方で、一生懸命やっている、やりたいと考えていらっしゃる、念頭に、括弧書きで、「やらなければならないから」という言葉が、やはり、ついている気がしてなりません。ですから、誰のための顧客本位の業務運営なのかということをいま一度徹底した中で、トップがぶれない、もう一つ加えていきますと、トップ、部店長がかわってもぶれない顧客本位というものを、金融機関、金融グループできちんとつくっていく必要があると思います。
 
 次に、今日、具体的にいただきましたご説明の中で、2つほど、ポイントになるのではないかと思うことを申し上げたいと思います。
 
 1つは人材育成についてです。人が育つには時間がかかりますから、これを促成栽培して効果を上げたように見せようと考えることは、やはり、間違っていると思います。そして、ここの根底に、先ほど申し上げましたトップがかわってもぶれない姿勢というものが非常に重要になってくると思います。促成栽培して効果を見せるという意味では、資格保有者の数、あるいはセミナーや研修の回数等を発表するということがよく行われているようですけれども、これでは実力は測れない、本当にお客様のためになるアドバイスをしている人たちがどれだけ増えたかということにはならないと思います。
 
 一方で、これは理念的な問題ではございますけれども、個々人に倫理宣言のようなものを行っていただくということは、一定程度の効果があるのではないかと思います。そして、倫理宣言を行った上で業務を進行していく。その体制の中で、上司あるいは会社と問題が発生した場合には、個人を守る。例えば、きちんとした企業では、パワーハラスメント、セクシャルハラスメントといった問題等が起きたときに、個人を守る体制というものができていると思いますので、そのような体制を顧客本位を徹底するためにも整えることも必要かと思います。
 
 2番目に、国民生活センターの資料の5ページに、60代以上の契約者数について、生保で7割、投信で8割とご指摘されておりました。ということは、以前本ワーキングでは、年齢で一律に区切って販売のことを考えるべきではないというような議論も行われましたけれども、まだ、その時期ではないのだなということを強く感じました。そして、高齢者への説明というのは、説明をしたかどうかではなく、説明の内容を相手が理解し、納得したのでなければ全く意味がないということが、ここでもはっきりしていると思います。ですから、その点に関しまして、高齢者を対象とする顧客本位とは何かということを深く掘り下げていく必要があるのではないかと思います。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、神作先生、どうぞ。
 
【神作委員】
 ありがとうございます。私からは、2点申し上げさせていただきます。
 
 顧客本位の業務運営の原則が採用されて、実際にそれがどの程度定着しているかを検討する際に、この原則が目指している究極的な目標は、業者が顧客の最善の利益を追求し、顧客にとってそれが実現することであると思います。顧客の最善の利益というときに、顧客の意向と状況が大前提になると思います。もちろん、金融取引の場合には顧客の意向は最優先だとは思いますけれども、情報の非対称性、その他、投資状況や資産状況等によって、顧客が必ずしも自分だけでは判断できないということもあり得ますので、顧客の意向とともに顧客が置かれている状況や投資経験などを業者の側がどれだけ捕捉し、顧客のことを理解して金融取引を行うことが、顧客本位の業務運営の方針が真に機能するために必要なことであると思います。
 
 池尾先生から、先ほど、説明義務を尽くすことは、法令上の要請であるというご指摘がございましたけれども、本日ご紹介のあった、問題になった種類のトラブルの多くは、では説明をしていたら問題は生じなかったのかというと、そうでないケースが多いのではないかと思います。つまり、適合性とか顧客の最善の利益に反する取引に該当するものが多かったと思います。そうだとすると、まず、顧客の意向と状況をどう把握するか。特に認知能力に問題のある高齢者の場合だとさらに難しくなりますけれども、私は、そうでなくても、この問題は非常に難しくて、そこをどのようにして解決していくかについて、まさにいろいろ知恵を出す必要が大きいところなのではないかと思います。
 
 それから、もう一つ、顧客の意向と状況をきちんと把握するというだけでは足りずに、売る商品について理解していないと、顧客の意向と状況に合っているかどうかということすらわからないはずですので、販売する側が、提供する商品についてきちんと理解する必要があります。本日のご説明を伺っていて、顧客の意向とか状況を一体どうやって把握されているのか、それから、売っている商品について、どれぐらいきちんと理解しているかということをどのように確かめているのかについて、教えていただけるとありがたいと思いました。
 
 また、その点と関連して2点目でございますけれども、今申し上げたような観点から実務を行っていくとなると、今のルールでは、なかなか顧客についての情報が集まらないというようなこともあると思います。法令に限らず、社内のルール等も含めてですけれども、先ほど述べたような顧客本位を実現するときに不足しているルールはないのか、逆に、そういう方向にかじを切っていくとすると、今まではコンプライアンスに時間とコストをかけていたルールについて、節約したり省略したりすることができる部分があるのではないかと思います。そういう意味では、顧客本位の業務運営の方針を通じて、ルール自体を見直し、過不足のないルール、場合によっては社内の規範だけではなく、法令についても見直す必要が出てくると思います。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 それでは、高田委員、どうぞ。
 
【高田委員】
 どうもありがとうございます。このたび、顧客本位の業務運営ということは、現在において、時宜にかなったものではないかなと私は思います。その上で、最初に森田局長様にご説明いただきました今回の最初のページの好循環をつくっていくことの重要性というんでしょうか、そもそも、国民の貯蓄から資産形成をという動き、これがある面での成長戦略、日本の1つのあり方ということだろうと思います。金融機関の取り組みを比較可能ベースの「見える化」をし、選択をし、金融機関に顧客本位の優良な金融商品サービスを実現させるような状況の中で、新たな成長的な分野を実現していくということは非常に重要だと思います。一方、先ほど池尾先生がおっしゃられたように、こうしたものをいかに持続性のあるものにできるのかということも重要でありまして、いかに金融業、幾つかの業態に限ることなく、全体の中でどのような方で持続性のあるこういう好循環ができるのかといったところは考える必要があるのだろうと思います。
 
 そういう観点から申し上げますと、私も金融業にありながら、従来から、かなり発想の転換が必要になってきている幾つかの状況変化もあるのではないかと思います。
 
 1つは、環境要因ということと、もう一つが高齢化ということだろうと思います。先ほど福田先生からもございましたけれども、そもそも、今のような、これだけ現預金が、森田局長の最後のページの中で、今、日本の場合、53%とあり、マイナス金利とは言いませんが、ほとんど金利がつかないような状況の中にあって、初めての状況と考えることもできるのだろうと思うんです。そういう環境の中で、どのような形で今申し上げた持続性のある好循環というものを実現していくのかというところに関しては、金融界全体もしくはマクロ的な観点を含めた重要な論点としての議論が必要になってくると思います。もしくは、少なくともそうした状況を前提とするという認識を持つ可能性もあるのではないかという点だと思います。
 
 それからもう一つは、高齢化ということの中で、従来であれば、現役層を中心とした資産運用というところから、ある面でいくと、これだけ高齢化というような状況にもなってきたわけであります。先ほど野尻委員からもございましたように、現実には、先ほどの資産というところで言えば、かなりの部分を高齢者が保有しているような状況の中で、いかに今申し上げたような好循環ができるか。従来で言えば、現役層を中心としたところから、これだけ高齢者が中心になっている中でのミスマッチと申しましょうか、もしくはそういう状況の中で、高齢者の分野に向けたあり方というんでしょうか、もしくはスタンダードをどのような形で形成していくのかという論点が必要です。前回からの議論の中で、現役層、それから、リタイア層もしくは高齢者層といった形で幾つか分類をした中で議論してきたわけではありますけれども、一層、そうしたきめ細かな議論というものも必要でしょうし、また、これだけ皆様方を中心とした英知を集めた中で言えば、高齢者ビジネスといったようなもののあり方なりスタンダードなりをどのような形で合意を持って形成していくのかといったような観点も重要になってくるのではないかと思います。そうした点を踏まえた上で、金融というものがあくまでも1つの持続性のある産業に、また、それを通じて、顧客の方々の利便性なり資産を増やしていく、そういう全体的な発想というような、マクロ的な観点というものも重要になります。またトータルな幅広い、もしくは広い視点を持った対応というものも必要なのではないかと感じた次第でございます。
 
 以上でございます。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 最後になりました。神戸委員、どうぞ。
 
【神戸委員】
 ありがとうございます。もう時間ですので短めにお話しさせていただきます。森田局長にご説明いただいた事務局説明資料の21ページで、最終的に、今後どのような対応が考えられるかということについてですが、先ほど、島田委員も指摘されましたが、今回、三井住友銀行さんが私企業として、お客様本位の業務運営を定着させるためのポイントとして3つ挙げておられることが大変重要だと私も考えております。そして、モニタリングすべき項目としては、人事考課あるいは業績考課の方法がどう変わったかということがポイントになると思っております。トップの方、経営者が本当にぶれずに営業スタイルを変えて行こうと考えておられるのであれば、業績考課や人事考課の方法を変えようということになる可能性が高いはずです。
 
 事務局さんの資料の16ページに出ておりますが、メインで利用する金融機関を変えたことのある人の理由として、1番目は手数料、コスト要因ですが、3番目、4番目、5番目の要因は、先ほどのご説明にもありましたように、いずれも担当者の質の問題ということができると思います。そうすると、顧客に評価される質の高い担当者にどういう人事考課を行っているのか。そこで評価された人が、では、支店長になれるのか。融資も経験していなければなれないというのが現実だと思うのですが、だとすれば、そういう担当者にはどういったキャリアパスが用意されているのかというあたりまで、突っ込んでモニタリングして頂くと、どれだけ本気で変えようとしているのかというのが、ある程度見えてくるのではないかと思います。
 
 次に、三井住友さんの指摘されている3番目のポイントであるビジネスモデルについてです。ビジネスですから当然ながら収益性が問題になりますので、業績考課や人事考課の仕組みを変えたときに、果たしてビジネスの継続性との整合性をどう考えているのか、このあたりもきちんとヒアリングしていかれると、その金融機関の本気度、本当に変わろうとしているのかどうなのかが判断でき、定着も進んでいくのではないかと思います。ビジネスの継続のために収益性の確保を考えた時、先ほど中野委員がおっしゃったのですが、おそらく、アドバイスに対する対価をお客さんからいただかないと成り立ちにくいのではないかと思います。運用会社や保険会社さんからの手数料だけが収益ということになると、どうしても顧客との関係がねじれることになりかねません。お客さんから報酬を直接いただいていれば、お客さんのためにというスタンスに自然な形でつながると思うのですが、実際に収益を得ているのは金融商品のメーカー側からという形では、1つ間違うと、ねじれがちになってしまいかねないと思います。この辺りの議論は業法の問題に関わってくるでしょうが、金融機関さんも顧客へのアドバイスに対する対価を得られるような方法を見出せれば、顧客本位に向かい易い状況を作れるのではないかと考えております。
 
 最後に、私はいろいろな金融機関さんの研修で顧客本位の営業スタイルについてお話しさせて頂く機会を頂戴しておりますが、担当者向けの研修を行うと、支店長向けの研修をして欲しい、支店長向けの研修だと、役員を説得して欲しいという話になる場合が多く、結局、最後はトップの方にご理解頂かなければ実行は難しいのだろうと感じています。また、研修のお手伝いをさせていただいている中で、努力して、本当に新たな方向へ動き出しておられる金融機関さんと、収益面の問題なのでしょうが、再度仕組み債の販売を始めるなど、従前の方向に戻ってしまいかねない金融機関さんとが、そろそろ色分けされつつあるような印象を持っております。トップの方にぶれないでいただくためには、取り組み方の好事例とか課題事例の具体的な内容について、可能かどうかはわかりませんが、実名の公表も含めて、しっかりやろうという気持ちになっていただくための環境を金融庁さんにお作りいただくということも考えられると思います。
 
 以上です。
 
【神田座長】
 どうもありがとうございました。
 
 時間が少し延長になってしまいまして、申しわけありませんでした。本日ご出席の委員の皆様方全員から、大変貴重なご意見をいただきました。どうもありがとうございました。
 
 次回以降も引き続き、顧客本位の業務運営のあり方について、本日いただきましたご意見等を踏まえて、さらに議論を深めていただければと存じます。
 
 具体的な日程につきましては、後日、事務局からご案内させていただきます。
 
 それでは、以上をもちまして、本日の会合を終了させていただきます。どうもありがとうございました。
 
 
―― 了 ――

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